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書籍之海 漂流記

看板に掲げているのは「書籍」だけですが、実際は人間の精神の営みすべての海を航海しています。

桂米朝 『特選!! 米朝落語全集』  第21集 「千両みかん 鹿政談」

2011年01月20日 | 芸術
千両みかん」(平成3・1991年7月1日 毎日放送ギャラクシーホール)

 子供の頃は最後のサゲのばかばかしさばかりが印象に残ったが、いま聴いてみると途中、蜜柑問屋が主人公におのれのあきないの哲学を披露する場面がひどく面白い。この咄は、権藤芳一氏の「演目解説」によれば、大作「たちぎれ線香」と同じ作者(初代松富久亭松竹・文政頃の人)という。

鹿政談」(平成3・1991年6月10日 毎日放送ギャラクシーホール)

 はじめて聴く。奈良町奉行の曲淵甲斐守、武士らしく謹直な気品がある一方で、人生経験を積んだせいであろう、融通の利く洒脱さも兼ね備えた、「帯久」の松平大隈守と同じ、いかにも名奉行の風である。それにひきかえ鹿の守役の目代塚原出雲のいかにも悪代官ぶりなこと。

(東芝EMI 2002年12月)

YouTube 「ミラクルひかる 魔法のレストラン」

2011年01月18日 | 芸術
 〈http://www.youtube.com/watch?v=g8zfwg2mX5A&feature=related

 取りかかったばかりで先の見えない仕事のストレス解消に、息抜きに観て、めっちゃ笑った。水野真紀さんが、なんか珍獣でも見ているように、指さして身もだえしながら笑っていたりするのを見て、至近で実見するともの凄いインパクトなんだろうなと、ちょっとうらやましかった。ああ生のステージを見に行きてえ。そのうち自分へのご褒美に、絶対行くぞ!

YouTube 「RAKUGO 桂米朝一門60年の軌跡 その4」

2010年12月02日 | 芸術
http://www.youtube.com/watch?v=iEUyFp5E-P4

 NHK、2008年9月5日放送。
 中、神戸での『米朝よもやま噺』(平成20・2008年3月)で、南光さんが米朝師匠に「おでん屋の口上」をせがむ場面がある。なんやこれむかし聞いたことあるぞと思いながら観ていたら、やはりそうだった。

  おで~んさん、お前の出生(でしょ~)はどこじゃいな、
  わたしの出生は常陸の国、水戸ぉさまの御領分、中山育ち、
  国の中山出るときは、藁のべべ着て縄の帯しめ、
  (鳥も通わぬ遠江灘(とおとぉみなだ)いろいろ苦労をいたしまして、
   落ち着く先は大阪江戸堀三丁目、播磨屋さんの店にと落ち着いて、
   手厚いお世話になりまして、)
  別嬪さんのおでんさんになろぉとて、朝から晩まで湯に入り、
  ちょと化粧(けしょ)して櫛差して、甘いお味噌(むし)のべべを着る、
  おでんさんの身請けは銭(ぜぜ)次第、おでん熱あつぅ~~ッ 

   (出典:「【上方落語メモ第2集】その80」「馬の田楽」【プロパティ】欄から。引用者、字句すこしく改む)

 というわけで、いま、もう夜中だというのに、蒟蒻の田楽を食っております。残念ながら蒟蒻の出生は常陸ではございません。ただし味噌だれは由緒正しい越後の産。

桂枝雀 『桂枝雀落語大全』 第26集 「軒付け 持参金」

2010年12月02日 | 芸術
 2010年12月01日「桂米朝 『特選!! 米朝落語全集』 第16集 「三枚起請 持参金」」より続き。
 枝雀さんの「持参金」、さっそく近くのレンタルショップで借りて、夕食を喫しながら見た(昭和59・1984年2月26日放送、ABC「枝雀寄席」)。
 主人公がただのアホとして造型されている。番頭もアホである。そして二人とも軽い。それに引きずられてのことかどうか、間にはいって嫁のおなべを連れてくる金物屋も軽い。これでは阿呆の阿呆ばなしである。騒がしいだけで、深みがない。おなべの影がひどくうすい。ほとんど存在感がない。ぜんぜん面白くない。阿呆どもにおもちゃのように運命を持てあそばれるおなべがかわいそうでしかたがない。枝雀さん、この噺に関しては米朝落語の壊しかたを間違えたんと違いますか?

(東芝EMI 2003年5月)