論理的であるには

2010-12-19 14:16:40 | 塾あれこれ
日本の学力は訓練したりマル覚えに頼ることで
支えられているようです。

自分の頭で考えるということが今一つ。

自由に発想させ(手前勝手ともいいます)独創的な
世界を作り上げることは挑戦されることも多そう。

・・ですが、キチンと読みとり・考え・表現することは
どうも苦手なようです。

そこでこれからの学校ではディベートをさせようという
考えもあるようです。

ただ、現状のままディベートの形をとらせても感情的な
世界が渦巻くだけになりはしないでしょうか。

なにしろ大人の世界でも、他人の言うことに習い
世間でどう言われているか、ランキングがどうか、に
ばかり関心が向いているのですから。

・・子供も同じ。


考えるには、論理が大切です。
正しさの裏付けになるからです。

論理的であればそれだけで正しいとは言えません。
でも、論理が狂っていれば正しいとはみなせないので
どうしても必要な力になるのです。

中学の時だったか「逆は必ずしも真ではない」と習い
感動したものです。
けれどもそれから先の論理学の世界にはとても入れ
ませんでした。
難しいですよね。

論理的であるためには論理学は必ずしも必要ではない
ような気もします。(←シロート考えですが)

話はずれますが
論理で進む世界でも、例えば学者の世界では皆さんが
論理的であろうとされているハズです。

そこはでしばしば論争が起きています。
片側が正しければ反対側は間違っている衝突も多い。

ということは論理的であってもそれだけでは正しいと
言えないと云うことの証明になりますね。
論理的であるだけではダメなのです。

ただ、だから論理は不必要とは言えません。
正しさのよりどころの一つだから。


ついでに言っておきますと、論理的であるかどうかに
引っ張られすぎますとモノが見えなくなることもあり
ますから、注意が必要です。

直観も大切。
人間の感性もバカになりませんし
悪賢い奴らに言い含められることもありません。
官僚などの言うことはマユツバが多いですよね。
論理の暴力に負けないようにしなくてはなりません。


論理力を高めるためには日々の生き方が大切です。

親が論理的であろうとすれば子供へ教育できます。
反対に「どこかで勉強して来な」で論理から離れた
日常を続けていては子供に力がつくものではない!

日本人は感性が豊かだし、ギスギスした感情を避け
たがりますから、論理づくめということが難しい
のではありますが。

それにしても、普通に考えることができない。
できないのではなくてサボっているような感じ?

皆と同じことを言っていれば失敗が少ないのです。
ケンカも避けられます。
楽ですよね。
新聞が云う通り。TVで誰それが云った通り。
一種の権威付けがあるのですから。

でもね、論理的であると云うことは、まず自分自身に
向かって納得がないと成立しないことなのです。

自分が満足しない論理というものはありえません。
他人の論理の破綻に気付きやすいのは、そこに自分の
納得が存在していないからです。

新聞の言う通りしゃべっても形式的であるならばそれは
論理的ではありません。
形だけのものだから。

論拠の奥には自分自身の存在が必要なのですね。

いや、ご心配なく。
だれにでも自分はありますから、それを認識すればよい
だけの話です。

そうして日々、論理的であろうと意識し始めれば
自分と言うものが見えてきます。

難しいことを考える必要はありません。
普通に思い、淡々と考えを巡らせればよいのです。

情報や知識、目配りの広さは後からついてきます。

身の丈だけの論理性があればよいのです。
次第にレベルは上がってきます。
別にインテリが独占する特別なものではないのです。


論理的であるためにはリスクをとる必要があります。
自分で考えたことの多くには破綻もあるはずです。

「改むるに憚ることなかれ」

細かく恥をかけばよいのです。
しばしばチェックしてみればよいのです。
間違えていたら素直に直せば宜しい。

人さまを頼ることは止めましょう。
孤立を恐れてはなりません。

だって、自分で考えてたら、ある部分はウヨクになり
ある部分はサヨクになり、宗教的になったり
冷淡になったり、自分が奇妙な寄せ集め細工になる
恐れが強いからです。

逆にそういう人は自分を探している方であることが
多いでしょうね。
考えている証拠とまでは言いませんけれども。

世間の意見と自分のそれが同じ場合は要注意です。
あえて反対の意見や極論を考えてみましょう。

気に入らない人の意見も聞きましょう。
ハラたつけれどね、その人を説得論破するには
何をどう云えばよいか考えるのです。

テレビに向かってブツブツ言う自分は気持ち良い
ものではありませんが、ねえ。。。。