連帯保証人って?

2010-12-10 18:24:33 | 塾あれこれ
連帯保証人って耳にされたことがおありですか?

先日、付き合いの深い方から「保証人として
名前だけで良いからちょっと使わせてもらえないか」
という話がありました。

会社の事務所契約更新時なのだが今まで保証人だった
方が亡くなられたので新しい人が必要なのです。

断れない方でしたので了承すると不動産屋さんから
書類が送られてきました。
自署捺印して返送するよう、メモが入っております。

書いてある以外、内容の説明は一切ありません。

契約に必要だからちょっとだけハンコをよろしく
という「軽いノリ」風ですね。


そもそも不動産屋さんとは真中で仲介をするという
仕事ではなく、貸し手の代理人のようで。
まずは大家さんの利益を守ることを考えます、たぶん。

借り手はイチゲンさん。
どんなモンスターがやってくるか分かりません。
貸し手というお得意様を守らねば、ね。

でも、どうして塾なんかより更にオヒンの悪そーな人が
多いのでしょうねえ。
塾もけっこう品が悪いですが。


送られてきたのは「連帯保証人承諾書」

これに実印を捺し印鑑証明添付で○日までに(一週間くらい)
送り返すべし、ですって。

困った。

借り手である知人もやむを得ず私にまで依頼をされています。
その方を困らせるわけにもいきませんし、かといって
ハンコを押せるものではありませんでした。

押しても実害が発生するリスクはごく小さいことでしょう。
だからちょっとカタチを整えるだけかもしれません。

ただね、何が原因でトラブルが起きるか
将来のことは誰にも予想がつきません。
起こしたくて「事件」になるものではなく
思わぬときに降ってわくものでしょう。

「ぜったい大丈夫だから」の外でおきる事態なのです。


そのときに、どんな状況になっても、連帯保証人を取って
いれば貸し手側は万全です。

ムシのよい「契約形態」です。
それを押し付けることが気に入りません。
お年寄りならば気軽にハンコを押しかねないヤリクチです。

申し訳ないことながらお断りしました。

これで人間関係にキレツが生まれたでしょう。

知人にも悪気がなく、大家も利益確保のため必死でしょう。
(近頃はひどい借り手もいますから)
それは分かるのですが、こんな危険な「契約」を野放しに
している社会自体が信じられませんね。

「連帯保証」は絶対にするなと言われています。

では、そんなに怖いことがなぜ合法のままなのでしょう。
早急に法律を整備し禁止すべきことなのですが
大家や不動産屋の立場を応援し、禁止をしなかったのが
自民党政権、支えた公明党にも責任があります。

現政権だって取り組みを放っているようですから同罪。

多くの日本人も暗黙に見逃している面があります。
なんという国でしょうか。
弱者をひっかけて平気なのです。

自己責任をいうのならば、社会の仕組みはきちんとして
おかねばならないのに、ね。


どんなものが送られてきたか、簡単にご説明しましょう。

貸主の名前と借主の名前
一か月家賃額
それに連帯保証の内容
以上だけが書いてあります。
了解してハンコを押して差し出せ、ですと。

これ以上の内容、連帯保証すべき元の契約は不明です。
大家の住所すら分かりません。

連帯保証人は借主の債務があるかぎりそれを返済する
義務があるというのに契約の履行状態、その他も
いっさい分かりません。
言われるままにお支払いしなければならないのです。

裁判になっても勝てません。

支払うべき債務がある間は連帯保証を辞めるとは言えません。
つまり借り手の会社が存続して該当物件を契約し続ける間、
未来永劫、連帯責任から逃れられないのです。

私個人の問題では済まなくなります。

連帯保証人の変更も、大家や代理人がOKと言わない限り
認められません。

強烈なのが連帯保証人には「催告の抗弁権」がなく
「検索の抗弁権」もないということです。

あっちに先に請求してよ、とか
支払えるハズだから調べれば、とは言えないのです。
大家側は、借主へ請求しようが保証人に請求しようが自由で
自分の都合の良い方に請求できます。
契約内容も履行状況も分からない保証人が言われるままに
払わなければならないなんて、んなバカな。

借主が担保を入れている場合でも、そちらを優先してくれ
とは言えないのです。
何のための担保なのでしょう。

このように貸し手にはとても有力な武器であり
借り手にも、借りると云う利益があるのですが
保証人には、何にもない!
やらずぶったくり。

年取ってから、裁判起こされたり不要な請求が来たら
どうしますか・・


私が人情に負けてハンコを押せば、私に実害がなくても
他の人のひどいケースを引き起こす土壌作りに加担する
ことになります。

ヤクザが日本の表社会から消えない理由と同じことですね。

まーまーちょっとのことだから、そー固いことは言わず・・
困ってるんだ、助けてよ!ねえ。

断ると「逆ギレ」されちゃう

なんていう国に住んでいるのだろう・・