野村総一郎著。講談社現代新書『神経科にできること』
何か証券会社のようなお名前ですが、
私と同年に広島県でお生まれになり、著書多数
さもありなんという分かり易さです。
○
精神医学や心理学はどうもウサンクサイところがあり
私はあまり信用していませんでした。
が、どこにそういう見方をされる原因があるか、
精神科とはどのような立場で、現在どれほどの仕事を
されているか、などを明確に書いておられるので
先ほどの失礼な観念を改めねばならないようです。
○
とても正直に書いておられるのではないか、という印象
をうけました。
(一般の人間は、精神病というと特殊な人の罹る病気だと
いう印象をもつことも多いであろう。
が、実はきわめて一般的な病気なのである。)
として、色眼鏡で見ることの不合理や損失を説かれます。
もっとも、この本は2002年に出版されているので
現在では精神科への偏見も、当時より少なくなっては
きていると思います。
ただ、たとえば精神科への受診を子供が拒否するとか
高齢者が嫌うなどという話もまだ頻繁に耳にしますね。
精神科といっても、大きく二つの流れがあったそうです。
一つは脳神経医学、脳の機能に原因を求めるもので
医療は薬や脳に働きかけることで行われます。
もうひとつは脳の障害と言うよりも、心の病気であると
捉える心理学的な立場。
治療法は患者の心を解放する方向に求められ、長時間の
カウンセリングなどが中心となるものです。
脳科学や遺伝子研究の進歩、また薬の開発などで
治療法の遅れていた脳精神医学が、近年長足の進歩を
遂げているそうですね。
もちろんハードな対応ばかりでなく、患者一人ひとりの
心理を受け止め解放してあげる治療とのマッチが
大切だというのが現在の医療の方向らしいのです。
典型的な精神疾患の、統合失調症・うつ病・パニック障害
あるいは自律神経失調症と呼ばれるものまで、
架空ながら典型的な例示をしつつ説明されるので
本当に分かりやすくなっています。
まずこの本から勉強を始めようというものですね。
○
この本には、もうひとつ大切な指摘がなされています。
精神科の問題を上げておられることです。
ひどい病院もまだあるとか
若手医者の就職が安易にすぎるのではないか
薬はこの程度しか効かない、
児童精神科や青少年の引きこもりなど未整備分野
などなど医療の問題。
薬事行政のオソマツさ、医療現場の大変さ。
福祉としての精神疾患への対応の少なさ。
患者との建設的な連携の重要性、患者同士も。
その他。
○
ところで、私も予備軍のような気がして。。。
何か証券会社のようなお名前ですが、
私と同年に広島県でお生まれになり、著書多数
さもありなんという分かり易さです。
○
精神医学や心理学はどうもウサンクサイところがあり
私はあまり信用していませんでした。
が、どこにそういう見方をされる原因があるか、
精神科とはどのような立場で、現在どれほどの仕事を
されているか、などを明確に書いておられるので
先ほどの失礼な観念を改めねばならないようです。
○
とても正直に書いておられるのではないか、という印象
をうけました。
(一般の人間は、精神病というと特殊な人の罹る病気だと
いう印象をもつことも多いであろう。
が、実はきわめて一般的な病気なのである。)
として、色眼鏡で見ることの不合理や損失を説かれます。
もっとも、この本は2002年に出版されているので
現在では精神科への偏見も、当時より少なくなっては
きていると思います。
ただ、たとえば精神科への受診を子供が拒否するとか
高齢者が嫌うなどという話もまだ頻繁に耳にしますね。
精神科といっても、大きく二つの流れがあったそうです。
一つは脳神経医学、脳の機能に原因を求めるもので
医療は薬や脳に働きかけることで行われます。
もうひとつは脳の障害と言うよりも、心の病気であると
捉える心理学的な立場。
治療法は患者の心を解放する方向に求められ、長時間の
カウンセリングなどが中心となるものです。
脳科学や遺伝子研究の進歩、また薬の開発などで
治療法の遅れていた脳精神医学が、近年長足の進歩を
遂げているそうですね。
もちろんハードな対応ばかりでなく、患者一人ひとりの
心理を受け止め解放してあげる治療とのマッチが
大切だというのが現在の医療の方向らしいのです。
典型的な精神疾患の、統合失調症・うつ病・パニック障害
あるいは自律神経失調症と呼ばれるものまで、
架空ながら典型的な例示をしつつ説明されるので
本当に分かりやすくなっています。
まずこの本から勉強を始めようというものですね。
○
この本には、もうひとつ大切な指摘がなされています。
精神科の問題を上げておられることです。
ひどい病院もまだあるとか
若手医者の就職が安易にすぎるのではないか
薬はこの程度しか効かない、
児童精神科や青少年の引きこもりなど未整備分野
などなど医療の問題。
薬事行政のオソマツさ、医療現場の大変さ。
福祉としての精神疾患への対応の少なさ。
患者との建設的な連携の重要性、患者同士も。
その他。
○
ところで、私も予備軍のような気がして。。。