安保の連帯保証人

2010-12-13 10:40:24 | 塾あれこれ
日米安保。
いわば、大家がアメリカ、店子は日本です。
厳密には日本といっても、その中の勝ち組が店子。
日米同盟がなければ大変困るリッチ層です。

日本でも負け組や一般人は契約者にはなれません。
契約内容を教えてもらえないもの。
こういう人たちの役割が「連帯保証人」なのですね。

国家の条約だから国民を二つに分けるとは変、ですか?
でもそれ、少し古い発想かもしれませんよ。
国家は領土、国民、権力で成り立つというのは。


国家は、政治家・官僚・財界・マスメディアなどのもので
その他一般の国民は国家に含まれはするものの
それを下から支えるだけの構成要素です。

日本はデフレだ困った、という上層と
最近生活物資が値上がりして困る、デフレってどこが?と
いう下層と、大きく二つに分かれるのです。

前者の上層が大家と契約を結び、一定の利益を得ています。
後者は前者の下流で待ち、下って来るおこぼれを頂きます。
一番うまい汁を吸うのは大家さん。

日本だけのための日米安保ではないと云うことは
いくら強調しても構わない話です。


急いで書いておきますが、このブログですでに書いている
ように、私だって当面は日米同盟優先の国策に賛成です。

近頃は何か言うとすぐに非国民にされそうですから、ね
誤解を招かないように言っておきます。


大家さんは借り手であろうが連帯保証の一般人であろうが
自分の都合のよい方に権利を行使できます。

一般人は契約のありようすら十分に知らされませんが
アメリカのいうことならば聞かざるを得ないのです。

治外法権を認めさせられたまま何があっても言うとおり
ときおり借り手のほうが「迷惑かけてすまんかったね」と
手土産を持ってお詫びには来ます。

「そんなものはいらん、連帯保証から外してくれ」
「まあまあ、この契約がないと皆がやっていけんし
 あんたも結局、ご利益を受けているんだから・・
第一、大家がウンとは言うてくれんよ」

「こんな一方的な目に遇わされて、人間扱いじゃない」
「あとで埋め合わせはするし、我慢してよ。
 ちょっと庭先を貸してくれれば。それだけなんだから」

自分の利益がからむ店子は必死に説得しますね。
その官僚の説得にコロリと乗ったのが民主党政権。


現状、日米同盟でなくてはやっていけないのは自明です。

でもここまでにしてきたのは「勝ち組」の連中が
主に自分たちのためにやってきたことではないですか。
それで「現実主義」などを振回されてもシラケますよね。

少なくとも、国家理念を明らかにし、長期計画を造り
喫緊の課題は十分に説明責任を果しながら、改善は
続ける、こういったことをしないで、
世界は変わるもんだから、などと
子供だましをいうのは弱者をバカにしすぎです。

昨日のNHKでも、都合が悪くなると「超仲好理論」を
持ち出し「世界中が仲良くなる集団安保が理想」だとか
いつ来るんだかわからないことを得々としゃべる元官僚
がおられました。

あまりにアホらしくて、カミサン居眠りしちゃってたぞ。

今の日本、沖縄、これをどうするかって話なのに
何お気楽なこと言ってるんだ。
TV討論の時間つぶし、議論のすりかえ。


過去をきちんと振り返らないと現状分析や将来設計は
できません。

佐藤栄作などが顕著ですが国民をだます政治ばかりを
やってきてそこを放ったまま「世界は変わったから」
では説得力がありません。

まるで「根保証」をしているように、連帯保証人には
知らせず、勝手に契約内容を変えてしまうのです。

極東の安全のため、がイラク支援に拡大したように。

それでも連帯保証人は契約が生きている間は未来永劫
黙ってついてゆくしかないのです。
いったんハンコ押しちゃったからには。

日本はひどすぎるけれど、世界中で似たことがあります。
ウィキリークスに一定の賛同があるのもそれゆえでしょう。

新しい民主主義が生まれようとしているのか、
それとも衆愚政治~超右翼路線への回帰なのか。

なんだか、危なっかしいですねえ。