流出(流行語ですが)

2010-12-03 21:30:56 | 塾あれこれ
大変な世の中になりました。
いえね、ウィキリークスとやらです。

日本でも初めはおとなしかった反応が
随分大きくなってきていますね。

時代が変わったような気がします。
ウィキリークスの評価、良し悪しは別として
たいへんな事態になったことだけは間違いないでしょう。

情報の重要性が増し、先端技術が進む分、管理が難しく
・・私が申し上げるまでもありません・・
情報管理に関わる暗号そのものの技術は猛烈に進化している
ようですが、人間の部分がそれに追いついていないのか
冷戦の終了後どこか甘くなっていたのか。

一般の会社でも遠からず情報管理の見直しを迫られます。
最も大切な事柄はITを通さない、政府だけでなく
普通の会社でもね。
そんな時代が迫ってきたのかもしれません。

ウィキリークスが特殊ケースだとは思えませんから。
これが済んでもまた何か出てくるのは間違いないでしょう。


この「革命性」の一つには、案外多くの人の支持がある
ということがあります。一部メディアも。

内部告発には、特に日本では、拒否反応が強かったけれど
流出にはそれが少ないように思えます。
内部告発は一神教的な「神様はこの正義を認められる」
という文化が支えになります。
日本は八百万の神だから所属文化集団と仲良くしないと
いけませんから「仲間を裏切る」ことが難しいのです。

今回、海保の場合は喝さいが多かったですよね。
一神教的な支えではなく「お上への不信」が燃え上がった
のでしょう。

政治家、官僚、専門家への信頼感が地に落ち
自分たちがまず納得しなければ、という気持ちになった。

私個人の意見は「外交・国防だからやりすぎ」なのですが。


ウィキリークスも色々な理由から賛成しない大勢の人も
おられ、これから一定の意識が出来あがるには紆余曲折も
ありそうですね。

逆に民主主義のためにはという意見も説得力がありますね。

法的な問題はあるにせよ、情報の独占への批判的眼差しは
増えてゆくことに変わりはないでしょう。

政治的な安定を脅かすことが大きくなりすぎると
軍国主義的な統制が幅を利かせてしまうことになります。


ウィキリークスの「おかげ」で本音と建前の乖離が証明され
ました。

聖人じゃないんだからホンネとタテマエに違いがあるのは
当然ですけれども。

とはいえ、証拠がなければ厚顔に平気で大ウソをつく連中が
どの国でも牛耳っているということが分かったのです。
建前論では済まない問題です。
人間としてどうか。

皆が疑っていたことが「やはり本当だった」と分かり
不信感、嫌悪感がいや増しになります。

長い目で見るとこれが一番歴史的な意味がありそうです。

大衆が怪しい彷徨に出るまえに、民主主義の立て直しが
必要となります。
が、国を支えている連中に危機感があるのかしら。