ワムのトラ 3

2009-11-13 | 鉄道模型

今回のトラにはIMONで取り扱っているブラグドン・エンタープライゼス社製「ウェザー・システム」を試してみようと思います。
写真は
「暗い錆」
「明るい錆」
「中間の錆」
です。
エコーのウェザリングブラック、ホワイト、ベンガラの3色が12色に増えた、更に色を激しく追求したものと考えて良いです。

製品は①4色セット、②それとは別の4色セット、③12色のフルセットがあります。
私はぼやぼやしていて③を買い損ね、①②だけ持っています。
↓このようなプラスチックケースが附属してきます。


さび色(奥側のケース)と土による汚れ(手前のケース)をブラグドン・エンタープライゼス社ではこのように区別しています。

ところで、色が混ざってしまっています。
これは、事故で転落して逆さまになり混ざってしまったのです。
元の袋(最初の写真がそれです・・・一生分かもしれません)がありますから混ざったものは棄てても良いのですが、これでも使えると思って使って居ます。


右側はIMONのビスセットです。
このケースは今も釣具店で手に入る期待が持てます。
「ウェザー・システム」を買ったら、附属のプラケースは別の目的で使い、IMONビスセットのような「落としても中身が混ざらない」ケースを使用するべきです。



一気に汚してしまいました。
途中の写真を撮っていないのは、頭に血が上っていたからでしょう・・・・
模型作業も佳境に入ると写真撮るのは忘れてしまいます。

これからクリヤラッカーを吹き付けて「汚し」を固定します。


マンションの最上階5階フロア全体が自宅で、そのエレベーター室から屋上に出る階段室を上り詰めた所が私の塗装場です。

一時原宿店が私の遊び場になる予定でした。 換気扇を備えた塗装場所が反省室の一角に用意しましたが、やはり自宅で「夜中もやる」スタイルでなくては模型は進捗しないので舞い戻ってきてしまっています。


オーバーコートを掛けたらぐっとおとなしくなってしまいました。
艶が出すぎているのかなと思います。
雰囲気は失われましたが色だけは残っているので、通常の汚れ色をやはり吹いて仕舞う事にします。


軽いつもりでしたが、つい吹きすぎてしまっています。


トラ35000の足踏みブレーキ側


トラ35000ブレーキの無い側斜め上


トラ40000の足踏みブレーキ側


トラ40000ブレーキの無い側斜め上

一直線に仕上がった感じではありません(教訓ばかりが残りました)が、何はともあれ貨車らしくなって我が家の貨物列車も充実して良かったなと思います。

ところで、後で修正しておくべき課題が生まれました。

横から見た写真で判ると思いますが

カプラーのヒゲを見ると前後で高サが違うようです。

原因究明と改善をしておく必要がありそうです。


追記;ケーディーの爪を切っていないのは、全部IMONカプラーに交換するとして、爪があるものはケーディーとしての機能が生かせる可能性が有るものの、切った物はIMONカプラーに比べて良い点は一つもなく、悪い点しか無くなりそうだと意識し始めています。

IMONカプラーは不随意解放を防ぎ、ISbカプラーとの相互連結の具合を改良するべく改良中です。

ワフ21000

2009-11-12 | 鉄道模型
IMON(製造ワールド工芸)のワフ21000を汚しておきます。

屋根の仕上げはスエード調スプレーを使ってもらっていますがシンガーフィニッシュは出来ません。 模型の普通の完成品状態です。 このままでは汚した貨車の中では浮いてしまいます。


実は同じワールド工芸OEM商品ですので、FABのテフ58と一緒にいじりました。
両者に差はあったのか?
車輪が違うなど指定の差が有るだけで、予想通り認められるような差はありませんでした。(当然ですね)

中央のワフ121128はテールライト円盤無し、排煙が小型ガーランドベンチレーターになった車両で、2004/6/18最初の生産の時の製品です。
右側のワフ121086はテールライト円盤有り、排煙がT字煙突の車両で、今年9月19日発売された追加生産分です。

IMONワフの屋根は、どちらもスエード調ですがずいぶん感じが違います。
そう、意外に差が有ったのはIMONワフ21000の2両です。
しかし、5年以上開きがあればこの程度の変化で追加生産出来た事に感心しなくてはいけないかもしれません。


2004年モデルは外からは全く見えない貨物室の中まで塗装されています。
しかも、わざわざ車掌室と違う色に塗装されています。
2009年モデルは貨物室無塗装、車掌室内の色もなんとなく違います。

貨物室側のテールライトは、LEDを仕込めるようにパイプが付いています。
「完成品から弄る」のが趣味という私による「指定」です。
しかし、今になるとLED1個で貨物室をライトボックスにしてテール点灯を目指す方が楽だったかもしれないと反省しています。
テールライト点灯改造は先送りして「汚し」だけすることにします。


そして大きく違うのが「黄帯」の色です。
左が2004年、右が2009年です。

もともとIMONプラセキに合わせるべく作った製品ですから、プラセキの色に合っているかどうかが重要と言えます。
私のプラセキはSF仕上げで、原宿店常備となっており手元にありません。 この点はよく判らないのです。


吹き終わりました。
窓セルは全部剥がして、新しいモノに変えるのですが、ワールド工芸の窓セルの薄い事にびっくりします。
あの薄さが透明度にも繋がって居るのですね。

もっと吹いても良かったかもしれません・・・・しかし「貨車の方が汚れている、車掌車は少し綺麗」という程度にしておかなくてはいけません。


これはIMONのHPから拾った汚していない2009年モデルです。


これは汚し終わったものです。
(ケーディーの爪は直ぐに切ってしまう事が判ってしまう写真ですね)


2004年モデルを汚したものです。
少し帯の色が「物足りない」ので、こちらはもっと汚してみた方が良かったかな?と反省しました。

今回作ったワフは2種類です。
どちらも2004年の4種類とは番号が違います。
全て写真で実在する番号の「そのまま」を製品化していると聞いています。

気になるのは、テールライトの円盤は昭和30年代を思わせ、黄帯は43-10「よんさんとお」以降のモノだという事です。

テールの円盤は上にも下にも畳めるようになっており、赤い円盤の裏側はどちらも「黒」で、実在した写真も上弦の半月か下弦の半月になっていたんじゃないかと気になっています。

また、凹みリベットが使われて居ます。
二段エッチングを避けるために日本の鉄道模型作りでは盛んに使われているやり方です。

これには賛0%否50%どうでも良い50%程度の賛否両論(?)があるかと思いますが、二段エッチングの見栄えもかなり問題があり、リベット表現がある場合は二段はダメかなと感じています。
一段目のエッチング表現のリベットと二段目のエッチング表現のリベットに差が出すぎるからです。
(ずらりと並ぶ南米ギアナ高地とずらりと並ぶマッターホルンという差が出来てしまうのです)
IMONの中国22型客車は二段でもリベット表現ではないので非常に上手く行っているのですが、二段エッチングという技術の評価だけが一人歩きしている感じがします。

今後は二段エッチングのやり方自体を大きく変えて行くのか、手間を掛けて(=価格も上がりますが)すっきりしないモノになってしまう事を覚悟しても組立を多用するのか、いろいろ考えなくてはいけません。




南薩テフ58

2009-11-11 | 鉄道模型
FAB(ワールド工芸製造)の南薩テフも軽く汚して仕上げておきます。


実車の屋根はキャンバス張りと思われますのでマスキングしてスエード調スプレーを吹きます。


吹き上がりです。
マスキングに掛かった塗料の量でいかに軽く吹いているか判る感じです。
色は黒です。
こんな風に軽く吹けばエコーのルーフィングサンドで仕上げたようになります。
厚く吹くと革製品の表面みたいになります。

スエード調スプレーは「ダークグレー」が一番売れます。 しかしこれは鉄道模型には向きません。 紫色!なのです。 紫色がかったあまり暗くないグレーです。 ダークグレーという商品名に騙されてはいけません。

国鉄客車などでもキャンバス屋根を吹く時は黒が無難です。
屋根色っぽくしたい時はその上からごく軽く違う色を吹くべきです。 紫色(ダークグレー)からでは救いようがありません。


車輪はSEMが使われています。
通常のHO1067用車輪(左;径9.8mm)と比較するとこんな感じ(径約9.5mm)です。


手前がFABのSEM車輪です。
車輪の厚みが少し大きいです。
TT→HOm→HO1067という2mm厚車輪の流れとは違う米国流の寸法です。

SEMの車軸は真鍮ですが、黒染を掛けました。
真鍮ですから簡単に気持ちよく染まってくれます。
軸の色;真鍮色と黒色では「車輪の品格」が全然違います。


下回りはダークグレーでしたが、このように汚すとぐっと落ち着きます。
屋根にも少し汚し色を吹きました。


表記類もインテリアも判りませんので当面はこの状態でOKといたします。



新潟交通の電車 2

2009-11-10 | 鉄道模型

マスキング開始です。
我が家に既に在籍する田舎電車類はそれほど汚していないので軽い汚しにする予定です。
張上げ屋根部分にも汚しを吹きたいので、車体の塗り分け線のところでマスキングします。
窓セルには手を付けない予定なので。


屋根に汚れが掛かり、車体には余り回らないように余った紙でこんな具合にマスキングします。
こうして写真を見ると変な順序でマスキングしていますね。


この状態で吹きます。
パンタグラフは上げた状態で別に吹きます。


吹き終わってマスキングテープを剥いでいます。
ずいぶん軽かったですね。もっと吹けば良かった・・・新潟は、もっと屋根が黒っぽい感じなので。


別に軽く吹いたパンタを載せると・・・・まあ馴染んだ感じになりますね。


申し訳程度ですが室内装置を取付けます。


例によってマスキングテープなどを使って固定しながらレタリングをしていきます。
IMON製品の場合、
塗装→
レタリング→
クリアラッカーのオーバーコート→
汚し→
窓セルなどの最終組立
と言う順番です。
それが理想だと思いますが仕方がありません。


モハ11


モハ24


モハ25




新潟交通の開業です。





新潟交通の電車 1

2009-11-09 | 鉄道模型
組屋さんに持ち込んだキットの中に新潟交通のモハ10,モハ24が有ります。

もちろんHO1067です。
アートプロの製品です。
キットから組んだ「組屋さんの仕上げ」なので仕上げ直しをします。

恥ずかしながら1つ買った事を忘れて2種類買ってしまい、モハ10は1両、モハ24は2両有ります。
後になって完成品も発売されましたが、それを買う方が正解だったかなとも思います。


普通に仕上がっている3両の電車です。
でも、そのままでは「模型らしい模型」(いかにも模型にしか見えない模型)ですので「汚し」を掛けては一人前の所有車両に登録したいと思います。

写真を見ると床下機器が転がっています。
エアタンクが取付穴の位置ではまっすぐに付かないのです。
それを無理に付けてあるので外して穴を開け直します。
他にも取付が弱そうなモノはもぎ取ってしっかり付けます。
意外にエポキシも「脆い」事が多いです。

また室内灯を取付けてありますが、模型自体はヘッドライトを点灯できる構造になっていません。ヘッドライト無しで室内灯点灯は「あり得ない選択」ですので撤去します。

16番で言えばフクシマ、12mmで言えばIMONのモ750のように照明関係を諦めた「いさぎよい」模型にして仕舞います。



椅子に塗る色を作ろうとしています。
新潟交通の日車標準電車の室内写真を見るとシート貼地は緑色です。
湘南色の緑+カナリヤにグレーを少し加えて作る事にします。

室内の、特にシートの色は実物と同じような色では良い感じになりません。
まるで「硬いモノ」に見えてしまいます。
室内は暗いので室内灯のある無しにかかわらず明るめの色を心掛けないとこれまた美味くないです。
私の信念は「実物より彩度を落し、明度を上げる」です。
IMONのハザ、ハネの椅子のABS成形色を見ていただくと私の考えが見えます。

同じ色を表現しようとしているはずの16番大手ブラスメーカーの椅子と、更に大手のプラメーカーの椅子の色はたまたま似た色ですが、まさに最悪だと思います。


塗った色です。
実は此処まで彩度を落としたくなかったです。

原因はカナリヤ色が、実は黄色ではなく黄色っぽく見える灰色だからかもしれません。
つまり緑色の貼地を表現するのは湘南緑+カナリヤで充分だったかもしれません。
その2色だけで充分彩度は落ちていたわけです。
しかし椅子における「低い彩度は安全」という自分の経験則を信じてこのまま進みます。



椅子と運転台後側の仕切りです。

狡い事をしている事を白状しなくてはなりませんね。
まず、短い方のロングシート、五反田から分けて貰った未発売ロングシートのプラ試し打ち品です。
1/87用ロングシートは2人掛けから11人掛けだったか15人掛けだったか忘れましたが国鉄型で必要とする全ての長さの型が出来ています。
後は量産して発売するだけなのですが五反田工房の人手が足りなくてそこまで行けていないのです。
それをちゃっかり使って居ます。 これは長さ24mmのモノです。

長い方のロングシートは、京急230用のホワイトメタルです。
偶然長さがぴったりだったので、もう製品が終わって余っているわけですから使ってしまいました。
ホワイトメタル製の重さが良い具合です。

IMONの編成モノの電車も、動力車のモーターの上だけは椅子をプラではなくホワイトメタルにしています。
それには色々理由があるわけですが、同じ事をしたわけですね。

運転台後の仕切り板はt=0.5mmのプラ板を切って作り、東急ハンズで買ってきた寒色系室内色相当の色の中から似た感じの色を選んで吹き、手摺りの洋白線を接着しています。
手摺りは実物でも非常に目立つので、用途が少なくて困っていた0.5mmを使ってしまいました。


屋根上を吹く前にベンチレーターにスミ入れをします。
開口部にスミ入れをするのですが、このように汚れた感じに回ると更に好都合です。


屋根にも汚れが回ってしまいました。これもむしろ好都合です。
エナメル塗料なので拭き取れますが、当然拭き取ったりしません。 なぜならこういう隅の部分には吹き付ける「汚れ」が届かなくなり勝ちだからです。

隅の角に吹こうとすると全体がおかしくなってしまいがちです。