まずは集電に関係するところを重点的にきっちり黒染研きを致します。
そして車輪も黒くしてしまいます。
ニッケルメッキは日数が経つと劣化してきて、黒染すると剥げる様になるので要注意です。
集電の必要がある車輪は出来たら洋白削出し+黒ニッケルメッキにするべきです・
床板のこの部分を削りだしておかないと集電が上手く行かないのでは???
黒染研きをしました。 ところが、ダメージを受けていたバッファーがついに分解してくる事態に陥りました。
(なんとか誤魔化して仕上げました)
先輪も黒染します。
これは「使用後」ですが“違いが判らない男”になってしまっています。
(肉眼では大きな変化ですが、写真では違いが表現出来ていません)
従輪はタイヤがぽろっと取れてしまいました。 (簡単に直せます)
ドライブラシ作業やって
簡単にマスキングします。 艶が過剰な黒い部分、タッチアップした後僅かに艶を押さえた黒を吹き付けます。
吹き付けました。
(モーターはスイス・MAXONコアレスモーターで素晴しくスムーズに走ります)
ナンバープレート、全部塗装しましたが、貼るのは18-319にします。
(第二次大戦後、西ドイツに残った3両のうち1両で、ミンデン総局機関車研究所所属となったが、事故で最初に廃車された機関車だったことが判りました・・・・震災被災機にぴったりな番号かもしれません)
さてもう組み立てるばかりですが、此処まで来てやっぱりベタッとした赤い下回りに不満が集中してきました。
折角貼った窓セルも剥がし、もう一回マスキングして「汚し」を吹く事にします。
ドイツ機で余り汚しをしたモノがないので「うんと軽く」汚す事にします。
エナメル、艶消し黒にレッドブラウンを混ぜてシンナーで薄め「スミ入れ」をします。
使用前
使用後 ・・・・と言ってもまだ乾いていないですね。
吹付け終わって最終組立に掛かります。
ようやく仕立て上がりました。 まあまあ良い雰囲気になったでしょうか。
方針が途中で変わったりしたので余計長い作業になりました。
バーデン国鉄とは;
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%87%E3%83%B3%E5%A4%A7%E5%85%AC%E5%9B%BD%E9%82%A6%E6%9C%89%E9%89%84%E9%81%93
バーデン国鉄Ⅳh形は動輪直径2100mmの複式4気筒機関車です。
製造はミュンヘンのマッファイで1918年~20年で20両です。
1920年にドイツ各国の鉄道は統合され、独逸帝国鐵道に編入後は18形301~303、311~319、321~328となりました。
最高速度は140km/hとされましたが、線路状態次第で楽に160km/hで走る事が出来ました。
18-316号機は1951年、ハンブルク~フライラッシンク977kmを150tの列車を牽引して無補給ノンストップで走り抜け平均時速125km/hという記録を打ち立てました。
(東京から山口県柳井の少し先まで、徐行するであろう駅構内以外は140km/h前後で牽き続けたわけです)
その走りはまさに滑るがごとく滑らかに静かなものだったそうです。
各国鉄道が統合され、DRGになったとき、各国のパシフィックは全て18形となりました。
同じマッファイの有名なS3/6(バイエルン国鉄)をはじめ、殆どの18形は4気筒複式で、高圧低圧のシリンダーを横一線に並べ第2動輪を駆動するものでしたが、このバーデン国鉄から来た18-3形は唯一高圧シリンダーをかなり前に置き、第1動輪を駆動していました。 二次使用蒸汽を使う低圧は第2動輪を駆動します。
その複雑な駆動方法故のウルトラスムーズと超高性能だったのですが、メンテナンスが大変で各地で嫌われ、機関車研究所に集められたわけです。
4万円でこんなに美しい機関車(そして驚くべき高性能機関車)が手に入り、長く遊べたのですから最高の買い物だったかも知れません。