新・ほろ酔い気分

酔っているような気分のまま、
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規矩を超えてはいけない

2009年02月06日 07時01分28秒 | コラム・エッセー

 前の航空幕僚長の田母神氏が、「日本は侵略国家ではない」旨の論文を書いた。それを咎められて職を追われた。職を追われたといっても、更迭されでその後に定年退職となった。

 日本が侵略国家であったかどうか、公開の面前で官僚は論議する立場にない。意見があるのなら、内部で十分に論議すればいいのだ。

(ちなみに、私は村山談話にかなりの違和感を持っている。自民党が政権ほしさの結果、村山内閣ができ、そんなドサクサの中で村山談話は出た。こんな国際情勢なのに、あんな談話がいいはずがない。論議も不十分だった。日本だけの純情一途な思いは、世界には通じない)

 軍は総指揮官たる総理大臣の命に従い、粛々と行動するのみだ。

 仮に村山談話があるため、軍が弱いのであれば、日本人としては諦めるしかない。それが困るのなら、政治家をはじめ国民が力を合わせ、村山談話を粉砕しなければならない。

 それが出来ないなら、私たちは、弱い軍隊で諦める。その道を選んだのは国民だ。だから、自業自得。

 もっとも、憲法九条がある以上、自衛隊は自衛隊であり、軍隊ではない。憲法問題も、ずっと棚上げにされたままだ。

 言論の自由は一般人の話。もちろん田母神氏にも、言論の自由はある。言いたかったら、辞任してから言うべきだ。辞任の前に言ってもいいが、腹を切る覚悟で言わなければなるまい。軍人なのだから仕方がない。

 人事院総裁の谷氏が、政府の公務員制度改革に反対し、麻生首相が議長を務める会議をボイコットした。改革に反対だったのだ。

 反対なら反対でいい。出席して堂々と述べるべきであり、その時は職を賭すべきだ。それが官僚の立場だ。

 谷総裁は民放のテレビ番組に出演し、何かを言ったとか言わなかったとか……。私は不愉快なので見ていない。マスコミとグルになって、政府を貶めようとしているのではなかったろうか。

 田母神氏も谷氏も、日本の官僚だ。日本政府の属僚なのだ。

 一国民としては、言論や行動の自由は認められている。しかし、組織に属している官僚としては、政府の命令には従うべき立場だ。

 今の日本政府は弱い。外国にはもとより、国内においても発言力が乱れ、説得力もない。

 しかし、そんな政府であっても、官僚はその命に従うべきだ。その命に背くときは、腹を切る覚悟でなければなるまい。

 両氏の意見について、私は私なりの意見はある。このブログではその是非は問わない。

 今日は、官僚としての彼らの身の処し方を問いたい。

 田母神氏の場合、外部には「村山談話」を逸脱した意見を言ってはいけない。

 谷氏の場合、委員会に出席して、意見開陳をすべきだった。欠席はもってのほか。

 官僚としての規矩準縄を、両氏はどのように考えているのだろうか。

 雇われ人は、雇われている限り、規矩を超えてはならないのだ。

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コメント (7)
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