新・ほろ酔い気分

酔っているような気分のまま、
愚にもつかない身辺雑記や俳句で遊んでおります。
お目に留めて下されば嬉しいです。

着ぶくれ

2009年02月01日 09時08分17秒 | 身辺雑記

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 昨晩遅くなってから、強い風が吹き始めた。夜中に何度も目覚めるほどであった。

 今日から2月に入った。

 風は今も吹いている。鉄塔や電線を吹く風が、ヒューヒューと音を鳴らしている。虎落笛だ。

 見渡せるかぎり、雲はない。明るい空が、ヒューヒューと鳴っている。

 昨日は一日中、雨模様であった。時には風も吹いた。とても寒かった。

 当然、私は厚着。着ぶくれて外出した。もちろん、マスク着用だ。

 高校生の一団が、電車のホームに立っていた。どのような用向きなのか知らないが、男子生徒は詰め襟制服に長ズボン。女子生徒は短いスカートにソックス姿。

 その姿を見ただけで、私はゾクッとした。この寒さの中、軽装とも言える出で立ちなのだ。

 ところがその生徒たちは、キャッキャッと元気がいい。寒そうにしている生徒はいない。

 ああ、これが若さか! ガックリさせられた。つまり、ゾクッ、ガックリ!だ。

 老いを感じてガックリしたわけではない。老いはかねてより承知の上。厚着でなければ凌げない自分のひ弱さを知った次第だ。愚かと言うべきかもしれない。

 以前から、医師に厚着を指摘されていた。

「厚着は好ましい風邪予防とは言えませんよ。マスク、手洗い、うがいの励行が肝腎です」

 これが医師のアドバイスだった。あまり厚着をするなというアドバイスだった。

 ところが私の場合、対策の基本は厚着なのだ。秋口から長袖の下着。12月に入ればそれも重ね着になる。しかもその上……。恥ずかしいので、これ以上は書けない。

 とにかく、厚着をしないと寒くて歩けない。精神的にも不安になってしまう。

 冬の季語に「着ぶくれ」がある。厚着の私にとっては、とても愛着を感じる季語だ。

   着ぶくれて我が一生も見えにけり   五十嵐播水

   着ぶくれしわが生涯に到りつく     後藤夜半

 私が好きな俳句だ。着ぶくれを老いの姿として肯定しているので、とても共感が持てる。

 私もささやかな思いのまま、一句を作った。12月の写真俳句ブログに投稿した句である。

   着ぶくれの愚かな影とにらめっこ    鵯 一平

 着ぶくれを愚かしいことと自覚はしている。しかし、今さら薄着にはなれない。風邪どころか、肺炎にすらなりかねない。これはもう思いこみだ。まさに、愚かな話だ。

 春が来るまで、今のままの厚着で過ごすしかあるまい。しかし、今年の秋以降は、今度こそ薄着を理想として、挑戦することにしたい。

 掲げた写真は、先日の朝に撮影したハクモクレンの梢。まだ蕾が固い。

 健気にも薄着で頑張っている。私には出来ないので、よけいに憧れる姿だ。

 窓の外は強風が吹いている。まだ虎落笛(もがりぶえ)が鳴っている。

 外出はしない。

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コメント (14)
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