周りが杉の林になっており太陽光線が50パーセント以下であるが、昨年何本か落葉樹を切倒しいくらか条件を回復した。藻類と松葉の関係の実験をおこなっている。とはなしたが、慣行栽培では藻類を厄介な生き物として育つのをきらっている。しかし不起栽培では逆に藻類があることでほかの生き物の生育領域を広げることになり、溶存酸素がたかまる。それに対しアカウキクサの効用は何か、アカウキクサの葉の裏に空気中の窒素を固定するというシアノバクテリアという微生物が働き無肥料でもコメが採れるという効果を期待できる。アカウキクサの生育環境は利根川水系とか琵琶湖周辺などの古代から湿地として位置づけられるところでしか出てこないようである。この多古の天井田でも2,3年前から発生をはじめている。私の経験では光合成細菌を含むもみ殻堆肥を散布し始めてから発生しはじめたから光合成細菌も古代からの湿地のため池に生息していた古代微生物として案外位置づけられていたとかんがえられる。
今回は多古の天井田でミドリマイを作っている水田の紹介、この水田は隣が溜め池になっている関係でいつも水が溜まり田植えも稲刈りも手でやらざるを得ない。そのかわり自然度が高くメダカも生息するし、日本アカガエルが産卵する。卵塊をよく観察するとすでに枯葉状に黒く卵大きく成長しているのが観察できる。昨年の今頃奥原さんに手伝ってもらい池と水田の境に薄い波板を打ち込んでもらい水がたまるようにした。冬期湛水ではなく周年湛水になっている。作業性には欠けるがこのような環境も1つのモデルとして作り出している。面積は4セである。光線が当たらない場所もありフサモが育っている区域が広がってやっかいなところもあるがここは不耕起ですでに2007年からで8年目になる。ミドリマイはこんな条件でもこの地に適応し11月の上旬刈り取りと晩生の種類であるが、刈り取るときには大勢な人の手をかりモチもついて楽しんでいる。