民主党執行部はアホだねえ

 民主党執行部はアホだねえ。自民党の狙いは少しでも早く衆院議員選挙にこぎつけて政権に戻ることであり、自民党の主張する菅降ろしも大連立も民主党潰しが狙いなのに、民主党執行部は自民党の本心を知らずに、菅首相が辞めれば自民党がもろ手を挙げて協力すると信じ込んでいる。菅首相を降ろせば野党の攻撃が和らぎ楽になると考えたら大間違いだ。
 
 菅首相の次の首相の次の首相はない。菅首相の次の首相がずっこけたら衆議院選挙をするかない。つまり、次の首相が背水の陣になるのだ。そのことを分かった上で民主党執行部は菅首相を降ろそうとしているのか。次の首相が絶対に長期政権になるという自信があるのか。それはないだろう。それどころか次の首相が誰になるか、次の首相が決まれば党内がまとまるのかの見通しもないだろう。
 民主執行部が民主党を延命したいのなら、菅首相をできるだけ延命させて政権運営のコツを身につけることだ。それに菅政権が長引けば長引くほど、菅降ろしの理由がなくなるし、菅降ろしのエネルギーは小さくなる。

 自民党は小沢グループの菅降ろしを巧みに利用して、民主党の弱体化をしかけている。つまり自民党は民主党の内部事情を調査して、民主党の弱体化を仕掛けている。ところが民主党は自民党の内部事情を調べないし、自民党の弱体化も狙わない。これじゃあ自民党に塩を送っているようなものだ。

 自民党も一枚岩ではない。いつまでものさばっている長老たちに若手は反発し、自民党の改革をめざしている。大連立を希望し、大連立をしかけてきたのは長老族だ。自民党の主導権を握っている長老族の意を代表して菅降ろしと大連立を積極的に仕掛けている大島副総裁だが、もし、菅降ろしに失敗し、大連立にも失敗したら大島副総裁は責任を取らされるだろう。最悪の場合副総裁を辞任しなければならないだろう。
 石原幹事長も突き上げをくらうだろう。菅首相が9月まで延命したら自民党ががたがたなる可能性がある。
 民主党執行部は自民党の攻撃を受けるだけではなく、反撃をしなければ駄目だ。それに本当の勝負は国民の支持率だ。菅首相の支持率が最悪なら菅降ろしもありだが、今は回復傾向にある。菅首相は自然エネルギー発電に取り組む姿勢を見せているが、17都府県が太陽光発電を普及しようとしている。政府が自然エネルギー開発を宣言し、17都府県の知事と連携をしていくなら国民の支持率が高くなる可能性がある。ところが菅首相だけが自然エネルギー発電に積極的に関わっているだけだ。大きな流れが生まれてきているのに政府の執行部は菅降ろしに御執心なのだ。それでは民主党の支持は広がらない。

 自民党は深刻な「金欠」に陥っているようだ。民主党との大連立構想が浮上するのも「野党暮らしが続けば干上がってしまう」という事情があるようだ。民主党執行部は敵の内情を探り、敵の弱点をつきながら政治かけひきをしなければ、簡単に政権の座から落とされてしまうだろう。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 欺瞞に満ち溢... 鉄塔の・・・... »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。