JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

仕事サボって連想ゲーム?

2008年04月30日 | d-f

連休の合間というものはへんにやる気が起きませんねぇ、というか「チクショウ!今この時間、リゾート地で楽しいことやってる輩がいるんだろうなぁ」なんて思ってしまうからいけないわけで、そんな方は一部のおはなし、おそらくは休んでいる方より仕事をしている方のほうがだんぜん多いに決まっています。
だけどねぇ、こんだけ天気が良いとなおさら・・・・・・(笑)

だからというわけではありませんけど、仕事先でゆっくりお茶などいただきながら小一時間だべってまいりました。
内容はじつにくだらないというか、さもないおしゃべりでありまして

「バブさん、愛が付く映画タイトルっていったら、何思い出す?」
なんとも唐突な質問であります。
「愛?愛?愛???・・・・『ある愛の詩』
「ブブー」
(「って、愛が付くでしょうよ(笑)」)

じつは、私が伺う前に若い頃に見た映画の題名が思い出せなくて、奥様とあれやこれや話していらしたそうで、
「たぶんね、高校生の頃だから昭和44年から46年くらいの映画だと思うんだけどなぁ」
そういわれてもね、私だって「愛が付く」だけじゃ、そうそう思い出せるわけでもなく
「あのさ、リチャード・ギアが出てた海兵隊だかなんだかの映画があったジャン」
「えっ?40年も前にですか?」
「違う違う、もっと新しいやつ」
「あ~あ、『愛と青春の旅立ち』?」
「そうそう、それと何となく似たような題名だったんだよなぁ」
「誰が出てたかも分かんないんでしょう?・・・・・愛の、愛の、愛のねぇ???」
すると突然奥様が
「思い出した!『青春の光と影』だ」
「そうだぁ!」
(「って、愛もなんにも付かないじゃないですか、しかも『愛と青春の旅立ち』と似てるやつって、オイオイ」)
『青春の光と影』かぁ、たしかにあの頃の映画ですね。私も見ましたもん。」
ほら、さもないおしゃべりでしょ(笑)

『青春の光と影』といったら映画もさることながら、同名の主題曲が流行りました。(邦題は同名ですが原題は映画が『CHANGES』、主題曲が『BOTH SIDES NOW』)ジュディ・コリンズの歌でしたが、曲を作ったのはジョニ・ミッチェルだったですよね。
そんでもってミッチェルといったら、トム・スコットのL.A.エクスプレスをひきいての「MILES OF AISLES」や、プレーボーイ・ジャズ・フェスティバルでのハービー・ハンコックらとの共演と、フォーク・シンガーでありながらもジャズと浅からぬ縁のあった方でした。


これは持ってません(笑)

そうそう、チャールズ・ミンガスが亡くなる寸前に共同作業で作り始め、結局はミンガスが亡くなってしまったので追悼盤になってしまったという「MINGUS」なんてアルバムも出してましたっけ。
残念ながら私は持っておりませんし「へんにジャズにちょっかい出して、しかもハンコックにジャコ・パス!?」みたいなさもしくて狭~~い了見があったんだと思います。反省して今度聴いてみよう。
(ミンガスの追悼盤というと、MINGUS DYNASTYの「CHAIR IN THE SKY」なんかは良く聴きましたけど)

それにしても
「愛の付く映画」→(「リチャード・ギア」)→「愛と青春の旅立ち」→「青春の光と影」→「ジュディ・コリンズ」→「ジョニ・ミッチェル」→「チャールズ・ミンガス」
こんな連想ゲームはそうそう無いでしょう。

さて、今日の一枚は、連想でミンガスまでたどり着きましたので・・・・でも素直に行っちゃうと連想ゲームがねぇ、そこでちょっとひねってデューク・エリントンのピアノ・トリオをもってきました。
とはいっても、ひねっただけでもってくるには惜しい一枚というか、ピアノ・トリオの名盤だと思っています。

エリントンはジャズ・ミュージシャン誰しもが尊敬の念を抱く存在であり、それは年齢や経験、作った曲だけによるものではないと実感できる一枚でしょう。
ある意味、突拍子もない組み合わせのように思われるこのトリオ、しかし考えてみれば、ミンガスもローチもエリントンとの共演を断るわけもなく、逆にエリントンも生前、自分の亡き後にバンドをミンガスに任せたいとまで言っていたとも聞きますから、共演することに不思議はないのかなぁ・・・なにより、組み合わせの驚きはあっても違和感が演奏には全く無いことに驚かされます。
たしかに、普通のピアノ・トリオとは完全に違う雰囲気ではあるんですが・・・良いんですよねぇ。

それにしても、エリントンという人は「いわゆるモダン・ジャズには興味なさそう」なんて思うと、このアルバムや「DUKE ELLINGTON & JOHN COLTRANE」でのこのな一面も持っている、やはりただ者ではありません。
今日のアルバム録音のすぐ後、同じ9月にコルトレーンと共演、二つの演奏に類似点と相違点が見え隠れすることもちょっと面白い感じがしますし、エリントンの懐の深さも感じます。

ともかく、仮にエリントン・ファンでなくとも、ミンガスがなんぼのもんじゃいって方でも、押さえるべき一枚であると私は思いますよ。

MONEY JUNGLE / DUKE ELLINGTON
DUKE ELLINGTON(p) CHARLES MINGUS(b) MAX ROACH(ds)
1962年9月17日録音

1.MONEY JUNGLE
2.FLEURETTE AFRICAINE
3.VERY SPECIAL
4.WARM VALLEY
5.WIG WISE
6.CARAVAN
7.SOLITUDE


『二日目も酔い』の朝、『昭和の日』を思う

2008年04月29日 | s-u

昨晩は録画を頼まれていたテレビ番組のDVDを持っていつものバーへ出かけましたが、最近少しばかり忙しかったせいでしょうか、いつにも増してアルコールが体にしみちゃって、今朝起きてもしっかり残っていました。といっても私の場合はハイテンションが続いている、つまり、『二日酔い』ならぬ『二日目も酔い』なのでありますけど。

私の『二日目も酔い』の朝は「ぺこぺこのお腹をまずは満たしたい」に始まるわけで、ヘタをすればいつもの倍の飯を食べられるんじゃないかってくらい。考えてみれば昨晩口にした固形物は、ママが「いただいたから」と言って出してくれたブルー・チーズとちょっとしたスナックのみですから、腹が減ってもしかたありませんよね。(笑)

いやいや、私の『二日目も酔い』ばなしはどうでもいいわけで
そんな朝飯を食べていると
「あれ?今日って何で『昭和の日』になったんだっけ?」
「たしか、昭和天皇が亡くなって『天皇誕生日』が・・・・あれ最初『みどりの日』だったんじゃなかったっけ?」
「『みどりの日』は5月4日だよ」
最後に母が
「昔は『天長節』って言ったよな」

これを調べてみるとなかなか面白い。
天皇の誕生日を祝う『天長節』は当然昔からあったわけで、昭和天皇はもちろん4月29日、大正天皇は8月31日、明治天皇は11月3日(旧暦の9月22日)、孝明天皇が旧暦の6月14日、仁孝天皇が旧暦2月21日、光格天皇が・・・・・・・・・
昭和天皇の『天長節』も戦後1949年(昭和24年)に『天皇誕生日』と名を変え、1989年、崩御に伴って『昭和記念日』にしようとの声が上がったものの、左派の反対を受け『みどりの日』に決定。しかし、『昭和の日』の実現を目指す団体等の運動に呼応・共鳴する推進派の国会議員により、2000年に参議院、2002年に衆議院、それぞれに議員立法として提出され、期限切れ廃案、再提出、継続審議、等々を経て、2005年に成立、2007年から施行されたと・・・・・

「ほらみろ、やっぱ『みどりの日』だったジャン」

ところで「『昭和の日』の実現を目指す団体」とは、どんな団体だったのか?
テレコムサービス協会会長ならびにインテックホールディング会長でもある中尾哲雄氏を理事長とする「昭和の日推進国民ネットワーク」で、「祝日名を「みどりの日」から「昭和の日」とし、趣旨として「激動の日々を経て、復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いをいたす」日の実現を目指しています。」といったことで活動されていたようです。

私は右派とも左派とも呼べない、ごく一般的な庶民でありますから、休日の呼び名が『みどりの日』であろうと『昭和の日』であろうと(さすがに『天長節』にはちと抵抗がありますが)「休みならいいジャン」的人間です。

だ・け・ど
先日のただただ中国の国旗ばかりが目立った長野での聖火リレーを見ていて思ったのですが、誰がどんな形で呼びかけたにせよ、日本国内であれだけのマンパワーを発揮する中国という国に国という力(言い換えれば『愛国心』なのだろうか?)を見、何処かに驚異すら感じました。
その国特有の文化とか考え方、人となりというのは、歴史観の違い、つまり長い年月をかけて積み重ねられたものとも取れる反面、鳥類の「刷り込み」と同じように、ある時期に与えられた教育・経験が大きく関わってくるものだとも思います。

幾つかの国では報道規正に伴って事実が報道されないということはあるでしょう。しかし、げんに日本国内での報道(これが完全に偏ったものではないとは、言いきれませんが)を見聞きした人達でも、あれだけのマンパワーを発揮できる、これは「刷り込み」の結果そのものではないのか?そしてそれが教育から生まれた『愛国心』というものなら、一つはき違えると大きな悲劇をも生み出す原因にもなるのではないか?

昨今、一方で国際化を進め、他方で『愛国心』を持たせる必要性(?)を訴え、教育の場にこれを持ち込む傾向にある日本。『昭和の日』の命名にはそんな一端も見え隠れするのかなぁ・・・なんてね
この傾向の善し悪しは私には分かりません。ただ、教育が一種の「刷り込み」なら、充分な話し合いと、慎重な選択の上に成り立つべきものだとは思うのです。


これは、先日(3月28日)に告示された学習指導要領のうち、
2月の改訂案公表後、
更に修正された内容を抜粋したものです。  
                      (朝日新聞より)

あらら、あたしゃ何が言いたいんだったっけ?(笑)
え~~と、つ・ま・り
どんな経緯で、どんな主旨で今日が『昭和の日』になったかは別として、そんな『昭和の日』にまつわる話から、自分が思ったことをちょっとだけ言ってみてもいいんじゃないかなぁ~~みたいなことでした。

さて、今日の一枚は、本文とはなんの係わりもないシャーリー・スコットです。
シャーリーというと、もともとオルガンをそれほど好んで聴くことの無かった私にとって、スタンリー・タレンタインの奥様(離婚してしまいましたけど)として、ブルーノートの「DEARLY BELOVED」あたりから耳にしたミュージシャンです。(と言いつつ、「DEARLY BELOVED」ではLITTLE MISS COTTてなわけの分からない名前になっていたわけで、日本語ライナーノーツで名前を覚えたんだろうなきっと)

ジャズ・オルガンというと、どうしても頭に浮かぶのはジミー・スミスであり、スタイルもほとんどが彼の模写みたいなところがありますよね。
ところが彼女シャーリーのオルガンは、少々独自の色を見せているように思います。それはピアノからの転向という経歴にあるのか?それとも彼女なりの確固たる信念があったからなのか?それは私にも分かりませんが、ともかくこういったトリオ演奏を聴くたびに個性を感じさせてくれる女性だと思います。

私の実の姉に幾分顔が似ている点はマイナス面としても、その演奏スタイルは私好みですよ。(笑)

GREAT SCOTT ! / SHIRLEY SCOTT
1958年5月23日録音
SHIRLEY SCOTT(org) GEORGE DUVIVIER(b) ARTHUR EDGEHILL(ds)

1.THE SCOTT
2.ALL OF YOU
3.GOODBYE
4.FOUR
5.NOTHING EVER CHANGES MY LOVE
6.TREES
7.CHEROKEE
8.BRAZIL


じつは早いんです。

2008年04月27日 | a-c

休日最大のメリットは朝寝坊、てなことは若い証拠でありまして、前日朝方まで飲んだなんて時以外はほぼ定時に目が覚めてしまう、これが中年オヤジの実態ではないでしょうか。えっ?そんなのはテメェだけだって・・・そうかなぁ????
ともかく私は休日でもほぼ定時6時半前後には目が覚めてしまうのですよ。それじゃメリットは何か?これは新聞をゆっくりと読めるということですね。
趣味部屋の床に新聞をダーっと広げて、ケツをボリボリかきながら、モーニングコーヒー片手に隅から隅まで、女座りしたトドが部屋のスペースの半分を占めているようなその光景は想像もしたくないでしょうけど(笑)

今日の朝日新聞、日曜版Beの『日曜ナントカ学』という記事で、パソコンについての話題が取り上げられていました。
「ケガをしないパソコン追究」との記事も面白かったのですが、「仮名入力「携帯化」の予感」こちらを読んでいて

「か」を「ka」と打つローマ字入力に比べ、仮名入力では打つキーが6割程度ですむ。素早い入力を競うワープロ競技会でほぼ無敵だった。それでも日本語入力の主流にはなれなかった。

これは富士通が昔出していた「親指シフト方式キーボード」を受けてのおはなしです。
ところで、みなさんは当然「ローマ字入力」でブログ更新などされている方がほとんどですよね?だって全体の84%がそうだってんですから

そこで、私のことなんですが
私がキーボードを使って文章を書き始めたのは、仕事上必要に迫られてでありました。
田舎へ引っ込む前、私は設計支援システム(いわゆるCAD・CAM・CAEってやつですが)の営業を担当していましてね。今でこそCADなんて我が悪友S君の事務所でも使っているほどメジャーなものになりましたけど、当時はまだ大型コンピューターを使い、いわゆる大企業でしか導入が難しいといった頃です。

「ある意味最先端のコンピューターシステムを提案販売するものが、手書きの書類は無いだろう。」

てなイヤーナ流れがありまして、企画書・見積書・請求書・等々の社外文章はもちろん、社内文章までワープロかパソコン(NECのPC9800シリーズですよ、ワープロソフトは初期の一太郎、表計算はロータスだったと思います。)を使用することみたいな。
「なあんだ~~」って、今ではあたりまえのことも、当時はあたりまえじゃなかったんです!(笑)
しかも、誰かが教えてくれるわけでもなく・・・・・・・

というわけで、私も独学で覚えました。もちろん最初はひらがな一つ一つをキーボードから探しながら。
そのおかげで、ずっと日本語は「仮名入力」でやってたんであります。今はどちらでも打てますが、きっと早いのはまだ「仮名入力」じゃないかなぁ。
最近は「俺は仮名入力の方が早いよ」なんて言うとバカにされそうで、口にも出せずにおりますけど(笑)
ところが

(「親指シフト方式キーボード」の)愛用者は今もいる。文筆業者、司法関係者など、長い文章を書くことの多い「プロ」が多いのが特徴だ。

とこの記事に書いてあるではありませんか。未だ「仮名入力」をしている人がいて、しかも「プロ」に多いなんて(なんか嬉しい)

「打つ文字と表示される文字が違うローマ字入力は、日本語を書く方法としては自然でない。定着したのは、ある意味不思議」

関西学院大教授、奥野卓司さん、よくぞ言って下さった。(笑)
今度から胸を張って「俺は仮名入力の方が早いよ」って言ってやろうかな。

ただね、この記事の最後が気になって、
「若い人は、メールといえば、今や、携帯のメール。文章を携帯で書くのは特別なことではない」と奥野教授
つまりテンキーだけのパソコンの時代の到来も予感されるというのですよ。

正直、あたしゃこれにはついて行けましぇ~~~ん。(携帯のメール打ちが大嫌いなバブ君でした。笑)

さて、今日は久しぶりのソニー・クリスです。
今日ケツを(・・・・もうそれはいいから)
同じプレスティッジの「UP UP AND AWAY」を聴いていたら、思わずこれも聴きたくなった一枚です。

ビートルズ・ナンバー「ELEANOR RIGBY」で始まるこのアルバム、これはこれで悪くはないのですが、A面なら次のバラード「WHEN THE SUN COMES OUT」かな。
ただ、私ならB面をリクエストするかもしれません。
たまに聞こえる電気楽器音は、まぁ許せる範囲として(笑)いかにもクリスらしい一枚であると思います。

ROCKIN IN RHYTHM / SONNY CRISS
1968年7月2日
SONNY CRISS(as) EDDIE GREEN(p) BOB CRANSHAW(b) ALAN DAWSON(ds)

1.ELEANOR RIGBY
2.WHEN THE SUN COMES OUT
3.SONNYMOON FOR TWO
4.ROCKIN' IN RHYTHM
5.MISTY ROSES
6.THE MASQUERADE IS OVER

おまけ、
日曜日ですので、毎度の『料理当番、本日の一品』です。
今日は私の十八番でもあり、家族へのウケも良いエビチリです。もちろん、インスタントじゃありませんよ。



こちらは、ポテサラにしようかと思ったものを「ハンバーグ風ポテサラ」に仕上げました。(笑)

さらに追伸、
山口の補選結果が速報で入りました。民主勝利のようですね。これが明日以降どんな形で影響を及ぼすのか?
ニュースから目が離せないかもしれません。


中年馬鹿健在

2008年04月26日 | a-c

趣味部屋の掃除を済ませ、近くの港に初鰹が水揚げされたという知らせを確かめるかのごとく近所や狭い庭の確実な春を眺めながらの散歩。昼食後はいつものバーのママに頼まれていた7時間にも及ぶテレビ番組の録画ダビングをしながら、別に私が画面を見ている必要もないと本棚から古い単行本を引っ張り出して、いつもより大きめの音量でオーネット・コールマンを流し、ページを一枚ずつめくっていく。こうしていつもと変わらぬ暇人バブは、タイムマシーンに乗って過去へと旅をするのでありました。

我が心は石にあらねば、転ばすべからざるなり。
我が心は蓆(むしろ)にあらねば、巻くべからざるなり。
             - 詩経より-

「なんのこっちゃ」ですよね。(笑)
 つまりは、今日も暇をこいて、古い古い単行本、高橋和巳著『我が心は石にあらず』の読み直しをしていたというわけですよ。
ところが、オーネット・コールマンなんぞを聴きながら、珈琲をチビチビやって高橋和巳なんぞ読んでるとですね、それはまるで学生時代に一日中入り浸ったジャズ喫茶を思い出すというか。つまり中年オヤジにありがちなノスタルジックに浸ってしまうわけです。

思えば、貴重な若い時代に、あれほど無駄に贅沢な時間を過ごしたことは、今となって何かの役にたっているものなのか???????こうしてブログの話題にしているだけで良しとしますか。

ジャズ喫茶で高橋和巳や大江健三郎あたりを読んでるなんざぁ、私の学生時代でも少し時代遅れのところがありましたが、何だかジャズ喫茶でそんなスタイルを気取るのがカッコイイとでも思っていたのでしょうね。
「まさに自分だけの時間だ!」
もちろんそれに共感してくれる友人はほとんどおりませんでしたし、誰にその姿を見させるでもなく、完全に自己満足の世界に酔いしれていたということでしょう。(笑)
しかもその時読んだ本の内容など多くを忘れている状態で、こうして改めて読み直してみても新鮮さを感じるわけですから、いかに上っ面のカッコつけだったかということがよく分かります。

まてよ、その馬鹿さ加減はひょっとして未だに治っていないのか?

長野の喧噪など何処吹く風で自分の世界にドップリ浸かり、ただただノスタルジックに時間を過ごす・・・・・う~~む、ウン十年過ぎてもさほど変わりがない時間を過ごしているとは、まさに進歩することを何処かに忘れてきた中年オヤジは救いようがない代物ですね。
「中年馬鹿未だ健在」なんちゃって
まぁ、今更変えようにも時が遅すぎますから、骨になるまでこのスタイルを押し通すしかありませんけど。

読み直しを始めた『我が心は石にあらず』も、まだ半分以上ページを残しています。今晩何処まで読み進められるか、それはバーボンの残りとターンテーブルに乗るレコードの内容で決まりそうです。

さて、というわけで、今日の一枚は、オーネット・コールマンです。
後に発売された「LOVE CALL」とは、同日同メンバー、ブルーノート最終録音盤。

やはり注目はコルトレーン・カルテットのリズムセッション二人が参加しているという点でしょうか。
とはいっても「いかにもコルトレーン至高のカルテットの一員だ!」というイメージは私にはありません。「いかにエルビンでも、やっぱりコールマン色に毒されるものなんだなぁ」(悪い意味とは言いませんよ)みたいな、出来が悪いということではありません。ただコルトレーンとのセッションのような鋭さというか強烈さは、いまいち無いように私には思えるのです。
それでも、私としては、コールマンのアルバムの中でかなり聴いた一枚であることはたしかで、「BROAD WAY BLUES」なんてしばし本を置いて聴き入った曲でありました。

NEW YORK IS NOW ! / ORNETTE COLEMAN
1968年4月29日,5月7日録音
ORNETTE COLEMAN(as,vln) DEWEY REDMAN(ts) JIMMY GARRISON(b) ELVIN JONES (ds)

1.THE GARDEN OF SOULS
2.TOY DANCE
3.WE NOW INTERRRUPT FOR A COMMERCIAL
4.BROAD WAY BLUES
5.ROUND TRIP


狭くなくても責任ある行動をね

2008年04月25日 | m-o

このあたりの生活圏の狭さにときおり驚かされることがあります。
仮に都内で知り合いに偶然出会うということは、テレビドラマでもないかぎりそうそうは無いですよね。(一度、銀座で同日に二人と出会ったという奇跡とも思われる経験がありましたけど)そのてんこのあたりでは会いたくもない人にまで会っちゃったりして(笑)

恥をさらすようですが、Uターンして間もない頃「酒の勢いで路上キス」なんて馬鹿なことをやっちゃったことがありましてね(お相手は愚妻以外の女性だったわけで・・・・私も若かったということですけど、もちろんそれ以上のことは何もありませんでしたよ。)
ところが、これをとある知り合いに偶然見られちゃってたわけですね。もう三日もしないうちに噂話が飛び交って大変な目にあったことがありました。相手の方にも迷惑をかけ今でも申し訳ないことをしたと思っています。

これも狭い街であればこその事なんですけど、今日の話はその事ではないんです。
今日の昼食はコンビニ弁当で済まそうと棚の弁当を物色していると
「久しぶり」
と声をかけられました。なんとこれが、誰あろうその「酒の勢いで路上キス」のお相手だったのでありまして、
べつにたかだか一回のキスを交わしただけなのでありますから、照れなくても良いものを、こういう時の男という者はどうしようもないバカ者でありますので、へんにバツが悪いというか(笑)相手はそんなこととうの昔に忘れているといった様子なのにね。
それでもおばちゃん連中の井戸端会議よろしく、しばし昔話をしてきました。

当時ちょっとだけ私を惑わせた色香も、年相応とはいえまだまだ健在な彼女、今は素敵な御主人とも結ばれ幸せに過ごされているようで安心をしました。(別に私が心配をすることでも無いのですけど)
「バブさん、また今度、二人で飲みにでも行こうか」
「おいおい、それだけは勘弁してくれ」
最後にチクリと刺された気分
(「こいつ、忘れたふりして、未だに根にもってんなぁ」....笑)

まっともかく、狭い生活圏で毎日をおくる我々は、充分に注意をしながら責任ある行動をしなくちゃいけないと、そういうことですね。

さて、今日の一枚は、モンク&コルトレーンです。
1962年のフランス『ジャズ・オット』誌のインタビュー記事でコルトレーンが「ファイヴ・スボットでは公式なライヴ録音はしなかったが、せめてもの慰めは、妻がプライベート録音をしていたことだ。」と語って、かの幻のライブ音源がネイマの手で録音されていたことは周知のこととなりました。
それから何年の月日が流れたでしょう、だれしもがこの「時々そのテープに耳を傾けているが、聴いているうちにシミジミした思いに誘われたことも、何度かある」とコルトレーンが言ったその音源をなんとしても耳にしたいと思い続け、ついにこのアルバムが発売されたときの感激はとてつもないものでありました。
一昨年「THELONIOUS MONK QUARTET with JOHN COLTRANE AT CARNEGIE HALL」が発見発売されるまで、この音源に聴き入り、なんとかファイブスポットでの興奮を共有したいとしたコルトレーン・ファンはとても多かっただろうと思います。

録音状態の悪さに文句をつけちゃいけません。「I MEAN YOU」のコルトレーンのソロなど「これがモンクが引き出してくれた力か」と感じ入るに余りあります。

とか言っちゃって・・・じつは「THELONIOUS MONK QUARTET with JOHN COLTRANE AT CARNEGIE HALL」発売以来、確実に聴く回数が減ってしまったアルバムでもあります。
それでも、ジャズ史に残る伝説のライブ音源として、抑えておかなければいけない一枚であることに間違いはないでしょう。

LIVE AT THE FIVE SPOT DISCOVERY ! / THELONIOUS MONK, JOHN COLTRANE
1957年録音
THELONIOUS MONK(p) JOHN COLTRANE(ts) AHMED ABDUL-MALIK(b) ROY HAYNES(ds)

1.TRINKL TINKE
2.IN WALKED BUD
3.I MEAN YOU
4.EPISTROPHY
5.CREPUSCULE WITHN NELLIE

おまけ、
昨晩は飲みに行く予定は全くなかったのですが、Mさんのお誘いに10時をまわってから出かけてしまいました。約一時間で生ビール1、濁り4杯を飲み干し
「ようし、歌唄いに行くぞ!!!!」
そんでもって、歌いまくったそのお店で
「バブちゃん、彼女の写真撮って、ブログに載っけてやって」
Mさんの命とあればしかたがありません。(笑)
本当は顔出しでもOKなんでしょうが、いちおう目は隠させていただきました。
ご紹介しましょう!『B××』の○△ちゃんで~~~す。(あははははははは)

あら?すでに責任ある行動とは思えないって? まぁまぁまぁ


「竹に旬」いただきます。

2008年04月24日 | m-o

母に蹤き筍流しこそばゆし 岸田稚魚

突然ですが、みなさんは『筍流し』という季語をご存じでしょうか?
「筍を細く切って、戸井に水といっしょに流しながら・・・・・」
オイオイ
『流し』とはそもそも雨を伴う夏の南風のことをいうのだそうですが、ここでは筍の出るころに吹く柔らかく湿気を含んだ南風のことなんだそうで、じつに風流な季語であります。
昨日はこのあたりにもそんな『筍流し』が吹いていたのか帰宅すると
「今日は筍ご飯だから休肝日ね」
ありがたいですねぇ筍ご飯は私の大好物「へえへえ、喜んで休肝日にいたしますとも。」
ところが、そんな日に限ってS君から連絡が入るんですねぇ
「メールが送れないんだけど、どうしてだぁ????」
結局はS君の事務所へ出かけ・・・・・・
なっなんと、メール・アドレスとホームページ・アドレスを間違えていたというまさかの理由で筍ご飯は今朝いただくことになってしまったのでありました。

竹かんむりに旬、「旬」など何処かへ行ってしまった昨今、筍だけはまさにその字のごとく「旬」を貫く強者の一つですよね。
一度地物が出まわり始めれば一気に旬を迎え、毎年の事ながら我が家へも食べきれないほどの筍が集まるでしょう。楽しみ楽しみ。
あの独特の香りが春を実感させ、力強い生命力を与えてくれます。

ひそけさを絵のごとく脱ぐ竹の皮  落合水尾

反面、何枚もの皮で包まれた筍は大切に大切に守られている優しさも感じ取れますよね。
いずれ立派な竹になるため守られた生命力、それをいただくわけですから、存分に味わってあげないとかわいそうです。


今晩は若竹煮、これは一杯いただけますよね

さて、今日の一枚は、ジェリー・マリガンです。
我が愚息が生まれて間もない頃、アパート住まいだったこともあって、自宅でのレコード鑑賞は容易にかないませんでした。特にジャズとなると愚妻はしかめっ面、コルトレーンなど「以ての外のコンコンチキ」(なんじゃそりゃ?)でありました。
ところが、唯一(正確には唯二)、マリガンの「NIGHT LIGHTS」とこのアルバムだけは文句を言われなかったんですよ・・・・どうしてだろう?
あの頃はまだ、我が晩酌に付き合う優しさも、だれかさんにはあったし「ほら、ウイスキーに合うだろこのアルバム」てなこと言っても、素直に聞いてくれていたのかもしれませんねぇ・・・シクシク(なんで泣いてんだか....笑)

たしかに、一杯飲んでいるときにこのアルバムはじつに心地よいわけで、マリガンのバリトンもさることながら、アート・ファーマーのトランペットに思わず「あま~~~い」と声が出そう。

そういえば、村上春樹が『Portrait in Jazz』のマリガンの章で紹介していたのはこのアルバムだったですよね。彼も「疲れたハードな一日の終わりには、僕はシングル・モルトを小さなグラスに注ぎ、このアルバムをターンテーブルに載せたい」と綴っておりましたが、同感であります(私はバーボンでもいいけど...笑)。

同じ村上春樹が訳したベースのビル・クロウ著『さよならバードランド』のなかでも、このアルバムの録音時のエピソードが書かれていましたっけ、「WHAT IS THERE TO SAY」は自宅で煮詰まったマリガンが、クロウのアパートに来てこれを書き上げたとかいろいろ。

ともかく、このアルバムを聴きながら一杯やって、今日の疲れをときほぐす、そんなんもアリじゃないですか。つまみはもちろん「若竹煮」だよ~~~ん。

WHAT IS THERE TO SAY ? / GERRY MULLIGAN
1958年12月17,23日1959年1月15日録音
GERRY MULLIGAN(bs) ART FARMER(tp) BILL CROW(b) DAVE BAILEY(ds)

1.WHAT IS THERE TO SAY
2.JUST IN TIME
3.NEWS FROM BLUEPORT
4.FESTIVE MINOR
5.AS CATCH CAN
6.MY FUNNY VALENTINE
7.BLUE PORT
8.UTTER CHAOS

おまけ、

この盤は、始め国内ステレオ盤で所有していました。その後モノラル盤をとある方からいただきましてね、聴き比べたんですよ・・・・・
手にしたから言うわけじゃありませんよ(笑)モノラル盤のほうが数段良いように思っています。


迷酒『BABUUME23』

2008年04月22日 | d-f

やっと春らしい天気が戻ってきて、また急に暖かく(暑くかな?)なった地域も多いようですが、このあたりの気温の上昇は温和しく最高気温も16度と春らしい陽気でした。

先日、S君と蕎麦を食べに行った時に、あのバカヤロウはみょうに贅沢な話をほざいておりまして。
「このまえ、Y君と飲みに行ったんよ。そしたら、あのウイスキーのウの字も知らないようなY君が、バランタインの30年物飲もうって言い出してさ。」
「何?ショットで?旨かった?」と私
「うーにゃ、ボトルで」
「ボ・ボ・ボトル~~???・・・・・ボトルで30年物出すとこなんて無いジャン」
「うん、MMR(Y君行きつけのちょっとお高めスナック・バーです。)には当然無くて、21年物はあるっていうからそれでいいんじゃないって言ったんだけどさ、それより上が飲みたいって。そしたらママが酒屋に電話してくれて持ってこさせたのよ。」
「なんと贅沢な、なんとワガママな・・・・ところで幾らかかったのよ?!」

バランタイン30年といえば、小売りで2万から3万?(以前は7,8万してましたけど)ボトル出ししたら幾ら取られるか。
普段の私の飲み方なら何日分に相当すると思ってやがんだい!・・・てんだ。(笑)

どうもボトル代はY君が持ったらしく、
「俺が払うんだったら、絶対そんなの頼まないもん」とはS君の弁
まだ相当量残っているそうなので
「何故か俺の名前で入ってんから、行って飲んでくれば」
いくらS君の名前でもねぇ、私一人が行って飲むわけにもいかんでしょ、それにボトルが入っててもけっこう取られるお店だし・・・・・でも、飲みてぇ(笑)

そんな話を聞いて何日か経った今日、家へ帰ると、バランタインの30年物とはいきませんが、ハーパーの12年物がテーブルの上に
「おいおいおいおい、いいよ、ねぇ、酒は値段じゃないよ、好みだよ、味だよ」
・・・・・あれ?でもハーパーにしちゃあ色がおかしくありませんか?しかも我が家では私しかアルコールを摂取しないはずなのに封が開いてるし・・・・・・
「ああ、それ飲んでいいよ、今日移し替えたから」
「移し替えた??????」
なんちゃありません。今日、流しの床下収納の片付けをしたのだそうですが、古い梅酒が出てきたとかで、私が飲み干したボトルに入れ替えたのだそうです。
「なんだよ、梅酒かい、せっかく久々にハーパーの12年だって喜んだのに。」
「なに言ってんの、この梅酒は、とうちゃんが死ぬより前の梅酒だよ。最低でも23、4年は経ってんだから」
「あは、12年どころか、23年物、しかもピュア・モルト(笑)かい、そりゃすげぇや・・・・」

せっかくですから、食前酒に一杯飲んでみると、たしかにまろやかで濃厚な口当たり、年数を感じさせます。・・・・・って
「こんな甘ったるい酒、飲んでられんかよ~~~~~~!!!!!え~~~ん、バランタインの30年が飲みてぇよぉ、ハーパーの12年でもいいよぉ・・・ともかく普段飲めないウイスキーが飲みてぇよぉ~~~」

さて、今日の一枚は、カーティス・フラーです。
ストリングス、ビッグ・バンドをバックにしてのアルバムというのは、正直私の好みではありません。だからでしょう、ここ数年針を落としたことのないアルバムです。
しかし、失礼しちゃいますよねぇ、ならば買うなってはなしです。(笑)

クラシックな黒人映画(かなり最近までそうでしたが、特にクラシック映画では黒人映画と白人映画は完全に分離されていましたよね。)というと、『ハレルヤ』『緑の牧場』そして『CADIN IN THE SKY (邦題は天の安息所)』が浮かんでくるという方は、かなりの映画通とお見受けします。(笑)

『天の安息所』は『巴里のアメリカ人』や『バンド・ワゴン』『恋の手ほどき』などで有名なミュージカル映画の巨匠ヴィンセント・ミネリ監督がオール黒人キャストで描いたミュージカル作品で、もともとブロードウェイのヒット・ミュージカルであり、ブロードウェイの舞台監督だったミネリにとって映画監督デビュー作に当たる作品です。
(あはははは、これは私の頭の中にあった知識ではなく、全てとある本の丸写しですが)

かく言う私は1943年公開の『天の安息所』をリアルタイムで見られるわけもなく、一部、デューク・エリントンの出演場面などを何かで見ただけで、通しで見たのはDVD化されてからです。

内容は、白人の先入観に影響された感は拭えないものの、愉快で楽しいミュージカル映画だと思います。なにより、エリントンだけでなく、エセル・ウォーターズ、エディ・ロチェスター・アンダーソン、レナ・ホーン、ルイ・アームストロング、そして昨日話題に上ったキャブ・キャロウェイらの歌や演奏が聴けるジャズ映画としての魅力もある作品だと思いますよ。



おっといかん、映画紹介じゃなかったですよね(笑)

カーティス・フラーは、幼少のみぎりこの『天の安息所』を見て、ひどく感激したのだそうでありまして、「いつか、題材として取り上げたい、ジャズとして演奏してみたい」と思っていたのでしょう。そして、ついにプロデューサー、ボブ・シールとアレンジャー、マニー・アルバムの手を借り、インパルスでのリーダー盤第二弾としてこのアルバムを作ったというわけです。
それだけに、フラーの演奏には力がこもっています。ただし、ハード・バッパー、カーティス・フラーをイメージしてはいけないかもしれませんね。
同じハード・バッパー、クリフード・ブラウンの「WITH STRINGS」は、フラーと違い本人は乗り気でなかったものの「ハード・バッパーだぁ」みたいなところがあるじゃないですか、ここでのフラーはそれとは少し違うように私は感じます。どちらかというと、ウエス・モンゴメリーのストリングス物みたいな・・・もちろん、フラーの存在感は絶対ですよ。
私としては、例えばジャズのスタンダードになっている「TAKING A CHANCE ON LOVE」にしても、軽快であれば「THE KENNY DREW TORIO」あたり、ちょっとスローだけど「PRES AND TEDDY」あたりの同曲のほうが好きかなぁ
このアルバムを良しとするか悪しとするかはまさに好み、23年物の梅酒を「旨い」と思う人もいれば「甘くて飲めたもんじゃない」って人もいるわけですから。

CABIN IN THE SKY / CURTIS FULLER
1962年4月24[5,10], 25日録音
CURTIS FULLER(tb) 以外はその他で勘弁してください。(笑)

1.THE PRAYER / TAKING A CHANCE ON LOVE
2.CABIN IN THE SKY
3.OLD SHIP OF ZION
4.DO WHAT YOU WANNA DO
5.HONEY IN THE HONEYCOMB
6.HAPPINESS IS A THING CALLED JOE
7.SAVANNAH
8.LOVE TURNED THE LIGHT OUT
9.IN MY OLD VIRGINA HOME
10.LOVE ME TOMORROW


もはや前期高齢者?

2008年04月21日 | a-c

突然ですが、皆さんは「あ~~~歳だなぁ」と思うのはどんなときでしょうか?
後退したり白くなる頭髪?文庫本の字の大きさに文句をつける目?完全にメタボってる腹?すぐに口から飛び出しそうになる心臓????・・・・・・

この写真を見ていただけるでしょうか。
何とも可愛いらしい我がドラえもんの手、その人差し指です。
えっ?ずいぶんドラえもんの手にもシワが増えたものだって?まぁ、それも言えてますが・・・・
そうじゃなくて、人差し指の付け根に傷があるのが分かるでしょ。問題はこの傷なのであります。
じつはこの傷、若い頃ならけしてつけなかった傷なのです。

例えば、なんちゃない段差に目で確認して足も上げているつもりなのに引っかかるってなことありません?(しょっちゅうあるわけじゃないですよ)
アレと同じように、棚の物を普通に勢いよく取ろうとしただけなのに、上の段の仕切り

に手をぶつけてしまう。そんなんで皮がむけちゃったんです。
私は感じちゃいました「あ~~~歳だなぁ」ってね・・・・寂し~~
認めたくはありませんが、間もなく私も前期高齢者へとなっていくのでありますね。

暗くなってしまいました。話題を変えましょう。
今日、先日お借りして楽しんだ「LET'S GET LOST」をKMさんに返すと、
「バブさん、ジョン・リー・フッカーって知ってる?」
ジョン・リー・フッカーといえばブルース、R&Bの巨匠、ブギのスタイルを世に知らしめた「キング・オブ・ブギ」ではござんせんか。
「いちおう知ってるけど・・・レコードは持ってないんだよなぁ、それにしても何でまた突然に?」

なんでも一昨日KMさんも春の嵐に外出をあきらめ、奥様とDVD鑑賞をされていたそうで、
「古いんだけど、『ブルース・ブラザース』を見たんよ。」
「懐かしいねぇ『ブルース・ブラザース』。名物テレビの「サタデイ・ナイト・ライブ」から飛び出たダン・エイクロイドとジョン・ベルーシの二人組。俺も何回も見たなぁ・・・あっ!それで?」
「あの映画の中にいろんなミュージシャンが出てくんじゃん・・・・・」

つまり、ジェームス・ブラウンにレイ・チャールズ、キャブ・キャロウェイ、にアレサ・フランクリン・・・・・いろいろ出ている中で、ジョン・リー・フッカーをKMさんは知らなかったらしいのです。
ところが、
「何故か嫁は知ってたのよ、ジョン・リー・フッカー・・・・・そしたら「あたしは昔、ブルースに恋してたときがあったのよ」ときたもんだ。」
しかも、CDまで持ち出してきたんだそうで
「俺さ、もう16年夫婦やってんだで、それがそんな趣味があったのも知らなかったし、ましてそんなCD、いつ買ったかも知らなかたんだよ。」
「まぁまぁまぁまぁ」
とは言ったものの、そんなことってあるんですかねぇ?????私には嘘くさい話に聞こえてしかたがないのですが。

いずれにしても、KMさん、おもてで悪いことばっかやってないで、奥さんをしっかりと見つめてあげないと・・・・・ほら、変なところに手をぶつけて怪我するような歳になってから、前期高齢者後期高齢者になってから、捨てられちゃったら、困っちゃいますよぉ。(笑)

さて、今日の一枚は、いやはや私の趣味を完全に逸脱していますけど、映画『ブルース・ブラザース』の「♪ハイデ、ハイデ、ハイデホーン♪」を思い出しちゃったらキャブ・キャロウェイ楽団、唯一の所有CDでいいかなみたいな。(笑)
ほんとうは、B面に同楽団演奏が入った名テナー奏者チュー・ベリーの「CHU」を紹介したかったのですが、すいません所有しておりません。

キャブ・キャロウェイ楽団といえば、ディジー・ガレスピー、ベン・ウェブスター、ダニー・バーカー、ミルト・ヒントン、そして若くして亡くなったチュー・ベリーと、そうそうたるメンバーを従えたビック・バンドです。

このCDはそのベスト盤です。とうぜん私は元のオリジナル盤を見たこと聴いたこともありません。
ともかく始めに言ったように私の完全な専門外でもありますし、細かい説明は専門家にお任せするとして、私はこのCDを素直に聴いて楽しめば良いと思っています。
不思議ですね、何処かに懐かしさというかノスタルジックな感覚を覚えるのは何故なんでしょう?

CAB CALLOWAY BEST OF THE BIG BANDS
キャブ・キャロウェイ楽団
1.MINNIE THE MOOCHER
2.BEALE STREET MAMA
3.ANGELINE
4.BYE BYE BLUES
5.MINNIE THE MOOCHER'S WEDDIN' DAY
6.DINAH Dinah
7.WAKE UP AND LIVE
8.PICKIN' THE CABBAGE
9.YOU GOTTA HO-DI-HO
10.REEFER MAN
11.THE JUMPIN' JIVE
12.MANHATTAN JAM
13.I GOTTA GO PLACES AND DO THINGS
14.EADIE WAS A LADY
15.TAKE THE 'A' TRAIN
16.F.D.R. JONES


場所じゃなよ、味ですよ

2008年04月20日 | j-l

「もういいよ」っていうほど降った雨もようやくあがり、昼過ぎには青空も見えてきました。ところが相変わらず強い風はやまず、我が家の狭いリビングには傘の花が咲いています。(つまり干してあるってことですけどね...笑)

朝食を済ませ、趣味部屋で珈琲を飲みながら、ローランド・ハナのピアノなんぞ聴いておりますと、S君から電話がはいりました。
「バブ、蕎麦食いたくねぇ?」
「何でがんしょ、藪から棒に」
つまりはですね、休日にもかかわらずちょっと遠くの現場を見に行かなくちゃいけなくなったけど、一人じゃ「ボクちゃん寂しい」ということらしのでありまして
「なにも嫁さんと行きゃぁいいでないの?」
もちろん、そう言いつつも「旨い蕎麦をごちそうするから」との甘い誘いをむげに断るのもなんですから、優しい私はお付き合いいたしましたよ。(笑)


北へ向かったのでちょっと期待したのですが、
やはり完全に桜は終わっちゃってました。

仕事が終わればはや昼時、さっそくその美味しいという蕎麦屋へ向かいました。

「こりゃ、旨くなけりゃ誰もここまでは来ねぇわなぁ」
幹線道から何分ぐらいでしょう????ともかくかなり奥まったところに立つその蕎麦屋さんは離れの個室まであるという、立地条件からは考えられないほど立派なお店で、BGMにはジョン・ルイスなんか流れちゃって、門構えも店内もなかなかの雰囲気です。
「おい、値段ばっか高くて、味はイマイチだったら、怒るでぇ!?」

でもメニューを見ると、値段はそこそこリーズナブルで高級店のイメージはありません。
「何にする?」
べつに同じものを食べる必要もないのですが、S君は暖かいのが良いと言い、私は蕎麦だけで味を試してみたい・・・・
「間を取って、鴨せいろにしようか」(なんじゃそりぁ)

まずは細打ちの蕎麦をそのままでいただくと、香りも立って
「こりゃいける・・・・日本酒、飲みてぇ~~~~~」
次に大振りの鴨が入った付け汁にサッとくぐらせ、ズルズルズル
「おう、喉ごしも良いジャン」
「鴨汁うめぇ!」
蕎麦の遅食いはいけません。あっという間にせいろを空け、後はゆるりとそば湯を楽しんできました。(ほんとは酒を飲みたかったんですけど、我慢しました。....偉い!)

結果、近年まれにみるヒット店。フロアー担当の方も皆さん何だか落ち着いた素敵な女性でしたし、接客も「グー」で
「こりゃ、この場所でもお客さん来るわな」
お店は立地場所じゃありませんね、味ですよ味。
人間、満足いく食事をしたときが一番幸せな気分になるものです。
S君、ありがとね、誘ってくれて

さて、今日の一枚は、ジョン・ルイスです。
蕎麦屋さんで流れていたのは「LITTLE GIRL BLUE」でありましたが、じつをいえば、私はジョン・ルイスがあまり得意ではありません。何故か?う~~~ん、面白味がない?優等生過ぎる?インパクトがない?ようはもう少しヤンチャであって欲しいということなんだと思います。
ですから所有枚数も極端に少なく、ここでリーダー・アルバムを紹介するのは、「GRAND ENCOUNTER : 2 DEGREES EAST - 3 DEGREES WEST」以来二枚目ですよね、たしか。(MJQは別として)
蕎麦屋で聴いた曲の入ったアルバムがあって良かったとは思いますけどね。

MJQのメンバーからミルト・ジャクソンが抜け、代わりに二人のギターをゲストに迎え、なおかついろんなフォーマットで演奏したというアルバムです。
じつにジョン・ルイスらしい一枚に仕上がっていますので、ルイス・ファンには必聴のアルバムではないでしょうか。

THE JOHN LEWIS PIANO / JOHN LEWIS
1956年7月30日[3,5,6]1957年2月21日[2,4]8月24日[1,7]録音
JOHN LEWIS(p)
PERCY HEATH(b)[2,4] CONNIE KAY(ds)[1,2,4] BARRY GALBRAITH(g)[3,5,6] JIM HALL(g)[7]

1.HARLEQUIN
2.LITTLE GIRL BLUE
3.THE BAD AND THE BEAUTIFUL
4.D & E
5.IT NEVER ENTERED MY MIND
6.WARMELAND
7.TWO LYRIC PIECES

おまけ、
日曜日ですので『料理当番、今日の一品』です。

こちらは、油揚げに、塩、胡椒、醤油、ごま油で味付けした、納豆、蒸し鶏、ネギ、白菜の具を入れて焼きました。

こちらは定番の「鮪とアボカドの山葵醤油和え」です。
あ~あ、昼に美味しい蕎麦を食べた分、我が料理が貧相なのは、しかたのないことですね。


悪い人・問題児・でも素敵

2008年04月19日 | d-f

牛歩戦術を決め込んだ爆弾低気圧は今日も猛威を振るっています。
おかげで散歩にも行けず、せっかくのお休みも家での引き籠もり(えっ?いつもと変わらないだろうって?いえいえ、気持ちの持ちようが違うんです...笑)、予定通りチェット・ベーカーの「LET'S GET LOST」を鑑賞し、改めて『終わりなき闇 チェット・ベーカーのすべて』の読み直しなどしながら過ごしました。
それでも時間は余り気味、珈琲などすすりながら、ジャズをバックに窓をつたう雨の雫を目で追えば、詩の一つも浮かぼうというもの・・・・あはははは、ないない、そんな才があれば今ここにこうしては居ないでしょうね。

そんなわけで、ついに鑑賞叶った「LET'S GET LOST」であります。
まぁ、この映画の撮影が開始された頃、チェット・ベーカーがどんな状況下にあったのかは織り込み済みですし、そのアウトローに満ちた彼の人生に驚くこともありませんでしたが、これほどまでにイヤミな奴が、これほどまでの迷惑男が、どうして好きだという人がこれほどいるのだろう?との疑問は増すばかりでした。

「彼は悪い人、彼は問題児、でも彼はすごくすてき!」
映像の美しさとベーカーの悲惨であろう人生とのギャップが、どうしてこんなにマッチするんでしょう?おそらくベーカーという人は、クールを装う甘えんぼさんで、さびしんぼうのM野郎の最低人間だったろうに、何だかとても人間味を感じ、「こんな人生を送っちゃ行けない」と思うのに、何処かで「なんと正直な人生だろう」と共感する・・・・
「彼は悪い人、彼は問題児、でも彼はすごくすてき!」
言い得て妙とはまさにこのことばです。

「人生は退屈?状況次第じゃとっても退屈なものになる。ほとんどの人にとって人生は退屈だ」
って、ベーカーさん、たしかに今日の午後は私にとって退屈なものでした。(笑)

さて、今日の一枚は、チェット・ベーカーではありません。(笑...ついこの前、紹介したばかりですしね)ジャズ・チューバ奏者レイ・ドレーパーです。

私は正直「チューバがジャズってどうなの?」という思いを未だに持っています。他に目立った演奏者がいないことから、これはことさらドレーパーを聴いての思いに他なりません。
たしかに、チューバという楽器をジャズに持ち込んだ彼の功績は大きいし、リダー作の共演者がコルトレーンでありジャキー・マクリーンであれば私が聴かないわけもありません。でもアルバム全てのドレーパーが好きかと訊かれると、素直に「はい」とは答えられないんです。
今日のこのアルバムにしても、あるいはマクリーン名義の「FAT JAZZ」や「JACKIE McLEAN & CO.」、あとから出てきた「STRANGE BLUES」にしても、コルトレーンとの共演盤「THE RAY DRAPER QUINTET」や「A TUBA JAZZ」にしても、やはりテナーやアルト、トランペットといった他の管にどうしてもひけを取ってしまうというか、無理矢理全面に出てきた感があるというか、チューバにはやはり限界があるように思えてならないのです。ですから今日のアルバムもドレーパー名義でありながら、結局はマクリーンに耳が行ってしまうという一枚です。
ただ、そうだからこそ、チューバの良さを聴き出したいとも思っているんですよ。

TUBA SOUNDS / RAY DRAPER
1957年3月15日録音
RAY DRAPER(tuba) JACKIE McLEAN(as) WEBSTER YOUNG(tp) MAL WALDRON(p) SPANKKY DeBREAST(b) BEN DIXON(ds)

1.TERRY ANNE
2.YOU'RE MY THRILL
3.PIVOT
4.JACKIE'S DOLLY
5.MIMI'S INTERLUDE
6.HOUSE OF DAVIS

おまけ、
余談ですが、じつをいうと私はジュビリー・レコードから出たドレーパー名義のコルトレーン共演盤「A TUBA JAZZ」を所有しておりません。いやね、コルトレーンと聞いただけでなんとか手に入れたかったのですが、長らく想い叶わずってやつで、ところがCDで「LIKE SONNY / JOHN COLTRANE」なんてぇのを見つけまして。
また、このCDの収録曲が変な組み合わせなんですよ。

全く関係のないコルトレーンとリー・モーガンのスタジオ録音をいっしょにして、さらにバードランドなんていうこれまた全く関係のないライブ・ハウスの名前まで入れてしまったという、ルーレットレコードの「THE BEST OF BIRDLAND Vol.1」から、A面のコルトレーン・カルテット(マッコイ・タイナーとコルトレーンの初共演音源)を持ってきて、それに「A TUBA JAZZ」を組み合わせちゃったというCDなんです。
自分で言っていても何だかわけの分からないCDなんですが、簡単に言うと

ってことで、これってお得CDなんでしょうか?