JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

「来年こそは」の心意気

2009年12月31日 | m-o

いよいよ今日は大つごもり、大晦日であります。お正月を迎える準備は整いましたでしょうか?

我が家は、先送りにしたお飾りも、神棚の清めも、仏壇拭きも無事昨日終わり、お節料理(まっ我が家に似合った質素なものですが)もなんとか間に合いそうです。
例年であれば後はゆるりと過ごして、今晩、すなわち年取りの晩は、早い時間から酒盛りてぇのが我が家のスタイルなんでありますが、今年はMさんのお店へ行かなくてはいけませんので、なんとか今年中に年越し蕎麦をすすりながら年越し酒を味わえればと思っています。


来年は寅年、大虎にならないよう注意します。

振り返ってみれば今年一年「不景気不景気」という言葉に振り回され、忙しいわりに身にならないような日々が多かったように思います。あまり良い年とは言えなかったかもしれませんねぇ・・・
「来年こそは、奮起するぞ!」
って、去年も同じような事を言っていたような?こりゃ「不景気」に名を借りた私の言い逃れであることが見え見えかぁ?
「反省反省」
これも去年言ったか?(笑)

とにもかくにも2009年もあとわずかで終わり、2010年がやってきます。毎年何もしない間にどんどん時間だけが過ぎて行ってるのは事実ですが、「来年こそは」の心意気だけは捨てちゃいけませんよね。
そして、不平不満はあろうとも、今年も今日まで生き延びたことに感謝して、明日またいただく新玉(命)に心より「ありがとう」と言わねばなりません。

年惜しむ心うれいに変わりけり

いかに今年が嫌な年だったとしても、そしてそれが自分のせいでも他人のせいでも、そんなもんはもう済んじゃったことですから、明日始まる新たな年に多いに希望を持とうじゃありませんか。
「ようし、晴れ晴れと新年を迎えようっと」
新年がみな様にとって良い年でありますように。

さて、今日の一枚は、今年もセロニアス・モンクで〆です。

1961年のヨーロッパツアーは、パリ、ミラノ、アムステルダム、マルセイユ、ローマ、チューリッヒ、ベルン、ストックホルム、コペンハーゲン・・・と、様々なところを回りましたが、4月18日に行われたパリのオランピア劇場での演奏と21日のミラノのリリコ劇場での演奏、この模様をモンクの契約消化としてリヴァーサイドが録音しました。
アメリカ・リヴァーサイドでは、ミラノでの録音を以前紹介した「THELONIOUS MONK IN ITALY」として先に発売し、パリの模様は、イタリア分と含め、二枚組アルバム「TOW HOURS WITH THELONIOUS」として発売します。(ヨーロッパ・リヴァーサイドではその前に三枚のアルバムとして先行発売。)
つまり、この二枚組アルバムを持っていれば、今日のこのアルバムも「THELONIOUS MONK IN ITALY」も不必要ということになりますが、私は別々の形で入手したということです。(残念ながらパリでの「CREPUSCULE WITH NELLIE」と「BODY AND SOUL」はどちらにも収録されず、聴くためには重複覚悟でCD盤「MONK IN FRANCE」を購入せねばいけません。)

チャーリー・ラウズが加わってからのモンク・カルテットは、どれをとっても似たり寄ったりという方もいらっしゃいますが、同じ曲を別ライブで聴くことでその感覚は多少崩れるのではないでしょうか。
パリとミラノでの同じ曲の聴き比べは、たった三日違いでありながら、その面白みを味わえると私は思います。
ただ、全曲聴くのに飽きがこないかという問題はありますが、午後約二時間かけてこうして聴いても、モンク好きの私にはまったく支障はありませんでした。(笑)

APRIL IN PARIS-RIVE / THELONIOUS MONK
1961年4月18日録音
THELONIOUS MONK(p) CHARLIE ROUSE(ts) JOHN ORE(b) BILLY HIGGINS(ds)

1.EPISTROPHY
2.APRIL IN PARIS
3.I'M GETTING SENTIMENTAL OVER YOU
4.JUST A GIGOLO
5.I MEAN YOU
6.JACKIE-ING
7.OFF MINOR
8.RHYTHM-A-NING
9.HACKENSACK
10.WELL, YOU NEEDN'T


事情はあるだろうけれど

2009年12月29日 | v-x

今日も晴天、あいかわらず暖房いらずの部屋で本日はゆっくりしています。

今日は、昨晩Mさんの店で起きた事件(?)いや出来事を「HSMPTON HAWES TRIO Vol.1」を聴きながらお話ししたいと思います。

中国からの留学生アルバイトYさんが
「バブさん、あの子ちょっとへんですから、来て下さい。」
と、冷蔵庫にいた私を呼びに来たのは、夜の10時半ごろだったでしょうか。
売り場に戻ってみると、小さな男の子が一人ポツンと立っています。
「どうしたの?お母さんは?」
と、訊ねると
「おばあちゃんもお母さんもいない」
と半ベソ状態、しかも寒空のなか長袖のTシャツにサンダル履きという寝起きのまま家を出てきたような感じ。こんな夜中に迷子ってぇのも不思議だったので
「男の子なんだから泣かずにお話ししてごらん。なに?お家からここに来たの?」
するとうなずいて
「おばあちゃんもお母さんもいない」
さらに何故か
「警察来ない?警察来ない?」
と訊いてくるのです。

そこに夜中のアルバイトT君がやって来ました。
そのT君の話によれば、前日の日曜日の夜中にもその子は一人Mさんのお店にやってきて、大泣きしたんだそうで、
「どうしようもなくて警察に電話したんですけどね・・・・・」
けっきょく警察の保護を受け、すぐ近くの自宅アパートへ送られていったんだそうですが、警察からT君が聞いた話によれば、「いっしょに住んでいるおばあちゃんが帰宅したのは午前1時過ぎ、寝ていた5才のその男の子が目を覚ましたときには誰もいない状態で、寂しさのあまり家を飛び出しMさんのお店にやって来た。」ということだったそうです。

「なるほど、それで・・・」
その後、おそらくは警察沙汰になったことを男の子が怒られたんじゃないでしょうか、だから、「警察来ない?警察来ない?」なのでありましょう。

「大丈夫、お巡りさんは来ないよ。おばあちゃんがもう帰ってきてるかもしれないし、○○ちゃんがいないと心配するから、おじちゃんといっしょに一回お家に帰ってみようか」
と、手を引きながら一度自宅まで連れて行きました。
玄関で声をかけるとたしかに誰もいません。
すると、その男の子が、
「我慢して待ってる」
「・・・・・」
5才の男の子ですよ、5才。いじらしいというか、もうかわいそうで。
それでも、いっしょにそのアパートへ入って待っているわけにもいきませんから
「それじゃ、寒いからお布団に入ってるんだよ。どうしても寂しかったら、また来てもいいからね。」

店に帰った私は、前日の今日ですので、ねんのために警察へ電話して、また店に来るようならば保護をお願いしたいと伝えました。
すると案の定、一時間もしないうちにまたその男の子がやって来て、
「おばあちゃんもお母さんもいない」

けっきょく、警察は呼ばないで欲しいというその子の気持ちを裏切ることになりましたが、ほっとくわけにも、店であずかっているわけにもいきませんので、警察に保護をしてもらいました。

おそらくは、いろんな事情があるんでしょう、あるんでしょうが、夜中の11時、12時に一人にしてしまう事は5才の男の子には酷すぎるでしょう。
さりとて
「おばあちゃんもだけど、両親は何やっとるんじゃい」
と怒ってみても始まりません。
どうしようもない事情があるなら、行政に相談するとか、いろんな選択肢を検討して欲しい、そんなことを思った夜でした。

我が家も問題を全く抱えていない家庭でもありませんし、どちらの家庭でも一つ二つの難問を抱えておられるでしょう。それでも、小さな子供には火の粉がかからないようにしたいとは、家族なら必ず思うことで、その子のおばあちゃんもご両親も充分すぎるほどそうであると思います。
しかし、今の社会、それでも食い止められない火の粉が多々あるのもたしかです。家庭、家族だけでなく社会全体がフォローできるそんな世間でありたいですよね。

今晩は、その男の子が家でゆっくり寝ていることを祈っています。

さて、今日の一枚は、ジミー・ウッズです。
このひとはクラリネットから24才の時に友達の家でたまたま手にしたアルトを気に入って転向したという方ですが、コルトレーン、オーネット・コールマン等の影響を強く受けたとされる方です。
二十代後半までほとんど仕事も無かったそうでありまして、ジャズをやめようとまで思っていたそうなのですが、そんな時、ジョー・ゴードンの吹き込みに呼ばれ、コンテンポラリーに見出されたという晩年型ミュージシャンですね。

そんなこともあって、今日のアルバムを私が手にしたのは、完全にサイドメンを意識してのものでありました。だって、アンドリュー・ヒルにエルビン・ジョーンズですよ、いかにも私っぽいじゃありませんか(笑)

では内容的にどうかというと、思った以上に重厚で聴きごたえのある一枚だと思います。
もちろん、三管編成だからということもあるかもしれませんが、ジミーの出来もなかなかよろしいんじゃないでしょうか。
ただ、ヒル嫌い(これはけっこういたりしますからね)の方は、やはり嫌うんですかねぇ?やはり「ヒルだぁ~~」って感じは、そこら中から立ちこめています。(笑)

ともかく、私はこのアルバム、嫌いじゃありません。

CONFLICT / JIMMY WOODS
1963年3月25, 26日録音
JIMMY WOODS(as) CARMELL JONES(tp) HAROLD LAND(ts) ANDREW HILL(p) GEORGE TUCKER(b) ELVIN JONES(ds)

1.CONFLICT / COMING HOME / AIM
APART TOGETHER / LOOK TO YOUR HEART / PAZMUERTE


なんにしても先送りはよくない

2009年12月28日 | a-c

いよいよ暮れも押し詰まって今日は私も仕事納め、って午前中だけだったんですがね。たんなるご挨拶みたいなもんで「休みにしても良いんじゃない」とは誰もが思ったでしょうけど、まぁこれも一つの暮れの行事ということで、家でなんとなく午前中が終わっちゃったというよりはマシかもしれません。

てなことで、昼に帰宅すると、いよいよ正月準備であります。なにしろ明日は29日、九飾り苦餅も禁物ですから今日中になんとかせねばイカンのでして、
「よっしゃ、まずは鏡餅でもつこうかいねぇ」
といっても、杵を持ち出して餅つきをするわけじゃありません。我が家のはかなり昔の物なのですが家庭用の餅つき器で


まずは餅米を蒸して

構造はいたって簡単「蒸し器と小型洗濯機が合体してド~~ン」みたいな感じ。餅米が蒸し上がるとつくというよりはこねる感じで餅になっていきます。


蒸し上がるとこんな感じ。

こんなふうにコネコネと

そんでもって、つきたてを丸くしていくんですが、これが熱いやらベタベタやらで一騒ぎでありまして、市販の鏡餅のようには綺麗にならないんですねぇ、まっ「重ねりゃそれなりだろ」とほどほどで整形にも疲れてきて、最後には、そもそも鏡餅たるもの三種の神器の一つ『八咫鏡』を模した物とされるわけで、「もともと平べったいんだから」と居直るんであります。

あとは涼しいところで堅くなるのを待つわけですが、そう簡単にカチカチになるわけもなく
「こりゃ、今日中のお飾りは無理だなぁ」
面倒なことを先送りにするのは、政府も我が家も同じで、けっきょくお飾りは明後日に回すことにしました。

でもね、先送りにすると、私しゃ30日には料理もせにゃいけませんし、せっかくの休みがまた一日潰れてしまうんですよねぇ・・・・・
やっぱりどんなときも先送りはイカンですなぁ(笑)

さて、今日の一枚は、マリオン・ブラウンです。
マリオンを聴くたびに思うのは、フリーとか前衛とかやはりジャンル的なもので音楽をくくるのには無理があるということでしょうか。

このアルバムのフォーマットもピアノレスで、エリック・ドルフィーの「LAST DATE」にも参加していたハン・ベニンクがドラムを叩き、ベースはマルテン・ヴァン・レグテーベン・アルテナ(長い)と、フリー、前衛と呼ぶべきものかもしれませんが、「『純心』『素朴』『情熱』をこれほどメロディアスに語るアルトが他にあるだろうか?」と、ついつい自問自答したくなる、そんな思いをマリオンは感じさせてくれる、つまりこれを一括りにフリー、前衛と呼んでしまって良いんだろうか・・・・なんてね。(笑)
いやいや、そう思えばこそ、それこそがフリー、前衛と言われるものの魅力だと言ってしまえばそれまでなんですけど。

ともかく、何度も言いますが、「フリー=わけがわからん」という観念は、ぜひともみなさんにお捨ていただきたい。そう思うバブ君でありました。

ところで、このアルバム、オリジナルはどのジャケなんでしょ?

PORTO NOVO / MARION BROWN
1967年12月14日録音
MARION BROWN(as) MAARTEN VAN REGTEBEN ALTENA(b) HAN BENNINK(ds)

1.SIMILAR LIMITS
2.SOUND STRUCTURE
3.IMPROVISATION
4.QBIC
5.PORTO NOVO

おまけ、
忙しさにかまけ、更新が滞っておりました。
昨日も自宅でちょいと飲み過ぎまして・・・イカンですねぇまたしても一日遅れの『料理当番、今日の一品』です。

昨晩は、時間もあまりなかったので鍋にしました。鱈の雪鍋です。
鱈は軽く塩をして片栗を叩いて揚げたものを使いました。それに豆腐、白菜、春菊と具はいたってシンプル。最後にタップリの大根おろしをのせて出来上がりです。
ネギをタップリ入れたポン酢でいただきました。


流行語よ新たな太陽になれ

2009年12月22日 | j-l

今朝も寒い朝でしたが12月の大寒波も峠は越えたんだそうで、たしかに風向きがいくぶん変わったようにも思います。
そんな中、今回こそ大幅に風が変わるかと期待した政権交代も、なんだかハッキリせず、昨日の鳩山総理の話を聞けば、子育て支援は我が家には早手遅れ、期待していたガソリンの値下げもなく、さらにはタバコ増税と、私なんかにとっちゃ生活の困窮解決につながる話題は全く無し、むしろ来年はさらに苦しくなるばかりのようで心配です。
それでも、数えるほどで年は明けるわけでして、明日の休日は金をかけずに正月を迎える算段に巻き込まれつつ、家人にこき使われるのは必至でしょう。

そんな今日は、一陽来復、太陽黄経が丁度二百七十度、北半球から一番遠くへ太陽さんが行ってしまう『冬至』です。
この日に「昼が一番短くて暗い日」的なイメージを持っちゃいけません。むしろ「新しい太陽の生まれる日」と考え、ここを節目に未来へ羽ばたたなきゃイカンのでありますな。
これは東西問わず世界的にそう思われてきたことで、クリスマス、つまりキリスト誕生も「新しい太陽の誕生」という冬至祭の流れから来ているそうであります。

日本においても今日『冬至』は「春永」を迎えるための節ですから、まずは邪気を祓って「新しい太陽」明日を迎えにゃいけません。
冬至唐茄子、つまり冬至かぼちゃを食べて、柚子湯につかり・・・・・・
って、ほんとにそれで邪気が祓えるんだろか?

いやいや、良いんです。
柚子もかぼちゃも色が肝心。
黄色は黄道、太陽につながると古くから考えられていて邪気を祓うと、これもまた日本だけでなくアジア各国で信じられているんであります。
ほら、大切な道具や衣装をウコン色の布に包んだり、タイやミャンマアーの僧侶が着ている衣装の色もこれに起因するんですから。

余談ですが、以前、落語『百川』の話で「中国の四霊獣」の話を持ち出したことがありました。
「青龍」「朱雀」「白虎」「玄武」ってやつですが(五獣となるとこれに「黄麟」、あのキリンビールのマークが加わります。)、これは季節と方角、色をも表すものでありまして、「青春」(青)「朱夏」(赤)「白秋」(白)「玄冬」(黒)と季節を色分けして、太陽につながる色を黄色、つまり太陽の通る道を『黄道』とするのは中国の五行説に由来しています。(黄色は土用を表し、これを「五時」と称します。)

これを方角にあてはめると、「青春」は東、四霊獣でいうところの「青龍」、以下、南が「朱夏」「朱雀」、西が「白秋」「白虎」、北が「玄冬」「玄武」。
相撲の土俵の四方にぶら下がっている房の色もこれ、それから、『目黒の秋刀魚』でおなじみの目黒にある目黒不動尊瀧泉寺、さらには目白不動尊金乗院、目赤不動尊南谷寺、目青不動尊教学院、目黄不動尊は本家争いをいろんな寺でやっているようですが、ともかく、三代将軍家光が、天海僧正の発案で五ヶ所の「不動尊」を命名したのもこれ全て五行説に由来しているわけでして・・・・・・・・・

話がまたまた大幅にズレてしまいました。(笑)

ともかくです。そんな節目の日『冬至』があるように、『政権交代』がただの流行語じゃなくて、ぜひとも今年が「節目の年」となるように、来年が「新たな太陽の誕生」となるように・・・・・・おねげぇしますだよぉ。

さて、今日の一枚は・・・・・いちおう名前が一番最初なので、ジョン・ジェンキンスとしておきましょうか。プレスティッジ(これはニュージャズですが)お得意のリダーは特になしパターンアルバムで、いわゆる「売り出し中の三人を集めてダーン!」的一枚です。

このアルバムを聴くと当時「何が主流で、誰が主流だったのか」という事がなんとなくわかるようで面白い気がします。

ジャッキー・マクリーンとの共演盤「ALTO MADNESS」を聴くまでもなく、ジェンキンスとマクリーンに類似があることはここでも聴き取れますが、それはチャーリー・パーカー亡き後、この時もまだアルト奏者がパーカーの呪縛を乗り越えて行く過程の最中であると考えると、類似することもしかたのないことだとも思えるわけで、もし、ジェンキンスがこの翌年以降も一線を退かなければ、マクリーンとはまた違ったアルト奏者へと進んで行ったのかもしれない、なんてね。
それは、共演者であるクリフォード・ジョーダン、ボビー・ティモンズのここでの演奏を聴くと、どことなく誰かに似ていると感じること、そしてこれ以降、彼らがそれに埋もれていったかだろうか?といえば・・・・そこにもそう考える根拠が私にはあります。

ともかく、誰かに似ていようが何だろうが、がむしゃらにチャンスを窺う事は、この頃の彼らにとって最も重要なことで、それを意欲というなら、このアルバムにもじゅうぶんに表れていると私は思います。

うむ?そう考えると現政権もまだ、がむしゃらに始めたばかり?もう少し温かい目で見守る必要がある??????う~~~ん、どうなんだろ?(笑)

JENKINS, JORDAN AND TIMMONS
1957年7月26日録音
JOHN JENKINS(as) CLIFFORD JORDAN(ts) BOBBY TIMMONS(p) WILBUR WARE(b) DANNIE RICHMOND(ds)

1.CLIFF'S EDGE
2.TENDERLY
3.PRINCESS
4.SOFT TALK
5.BLUE JAY


遠距離恋愛者にエール

2009年12月21日 | m-o

今日も、風はいくぶん強いものの快晴、空気も乾燥してまさにこのあたりの冬全開ってな感じです。

今年もあと10日、今週はクリスマスウイークですかぁ・・・・・・まっ私ゃクリスチャンでもありませんし関係ありませんけどね。(もちろん、ヒガミです。笑)
そんな今日は『遠距離恋愛の日』、「 遠くに離れている遠距離恋愛中の恋人同士がクリスマス前に会い愛を確かめあう日。」なんだそうでありますよ。

特に若い頃の恋愛に距離というものは重要なファクターであることは間違いありません。思えば私の人生最大の失恋もそれが原因であったような・・・・シクシク(笑)
でも『遠距離恋愛』事情も当時と比べるとずいぶんと変わりましたよねぇ、交通事情はもとより、なんといっても携帯電話の出現は大きいんじゃないでしょうか。

昔は毎日電話をする事も難しくて、「今度は○○曜日に電話するから」なんて約束して、
しかも、
「昨日電話くれるって言ってたのに・・・・ずっと待ってたんだからね。」
「ごめん、仕事が長引いちゃってさぁ」
てな事が間々あったりして、そんなちょっとしたすれ違いが命取りだったりするんですなぁこれが。
でもその半面、電話で話ができる時間の貴重さは携帯なんぞ足下にも及ばぬものでしたよね。
「声を聞くだけでいいんだ・・・声を聞いたらなおさらに逢いたい・・・逢って君を抱きしめたい・・・・」
あ~なんと純で一途であったことか・・・・(笑)

それが、今どきの若い子のメール内容なんて訊いてみると
「今、何してるの?」
「これからお風呂はいる」
「今、お風呂から上がった。」
「今、歯を磨いてんの。」
「これからお布団にはいるね。」
「いま、寝た。」
って、オイオイ、寝ちゃっちゃメールできねんじねぇ?
てなもんで、へたすりゃ10分おきにメールを交わすてんですから・・・・めんどくせぇ、しかも翌日の朝には逢える相手とでもですよ。
いかに電話した、しないの食い違いがあったとはいえ、あの頃、携帯電話なんてぇものが無くて本当に良かったと思う私です。

ともかく、昔も今も『遠距離恋愛』には大きなハードルがあることは間違いがありません。でもね、「携帯なんぞ無いからこその喜び」と同じように、「離れていればこその良さ」というかなぁ、「なおさらに大切に思う心」「なおさらにつのる想い」てぇのがあるじゃないですか。
仮に、距離が原因でクリスマスを一緒に過ごせなくとも
「身近にいる恋人では味わえない良さを、私は味わっているのよ」
てな感じで、『遠距離恋愛』中のみなさん、頑張って下さいよ。私は応援します。(笑)

昨夜は飲み過ぎたのか、はたまた疲れが出たのか、ちょいと頭痛がしたものですから、ドラマ『JIN-仁-』の最終回を見終わった後すぐに床に入ってしまいました。
で、一日遅れの『料理当番、本日の一品』です。

メインは目抜けのサラダぶっかけソテーです。
レモンをきかせてサッパリ味にしたせいでしょうか、魚があまり得意でない母も美味しいと食べてくれました。付け合わせはジャガイモピザです。

さて、今日の一枚は、サル・二スティコです。

おそらくこのログにご出演いただくのは2回目、リダー作は初めてだと思います。
50年代はリズム&ブルース・バンドで活躍され、このアルバムが録音された頃はちょうどマンジオ・ブラザースからウディ・ハーマン楽団に移られる頃でありましょうか?ともかくフルバンド向きテナーマンとの印象が・・・・というか、つまりは私の興味の範囲にはなかなか入ってこられないテナーマンと言ってもよいかもしれません。

このアルバムも個人的には「絶対に聴くべし!」とお勧めするつもりはありません。
ただ、彼のテナーが思う以上によく歌う事がこのアルバムからは感じ取れるように思います。つまり、悪くないんです。(笑)
そんな印象を引き出す最大の貢献者はナット・アダレイと言いたいところですが、やはりバリー・ハリスでしょうかねぇ
ハリスのピアノがピシッと出来上がりを締めている感じがします。

ただねぇ、このジャケットがあまり好みじゃありません。
サルのリーダー盤ではリヴァーサイドの「COMIN' ON UP !」が一番好きかな。(余談でした。)

HEAVYWEIGHTS / SAL NISTICO
1961年12月20日録音
SAL NISTICO(ts) NAT ADDERLEY(cor) BARRY HARRIS(p) SAM JONES(b) WALTER PERKINS(ds)

1.MAMBLUE
2.SECONDS , ANYONE ?
3.MY OLD FLAME
4.SHOUTIN'
5.AU PRIVAVE
6.HEAVYWEIGHTS


お下劣話じゃありません。

2009年12月19日 | p-r

今朝はまたとてつもない寒さで、布団から抜け出すのが大変でした。それでも空は快晴、太陽さんが一生懸命部屋を暖めようと頑張ってくれています。
デューク・ジョーダンの「FLIGHT TO DENMARK」なんぞを聴きながら、いつもの新聞片手の珈琲タイム。
「う~~ん土曜の朝はこれでなくちゃイカン」
なんのこっちゃ(笑)

てなことで、またまた朝日新聞土曜版beの話題を一つ。
ただし今週取り上げる記事は『song 歌の旅人』でも『フロントランナー』でも『サザエさんをさがして』でもありません。b2面に掲載されている『キミの名は』という記事。
今週はイチジク製薬の『イチジク浣腸』についてでありました。

どうにも浣腸と聞いてよからぬイメージを浮かべるのは、私にいくぶんかでもその気があるのか、それとも大人に中年になってきた私の毒された偏見のせいなのか、ともかく、今日の話題はそれとはまったく無関係であることを始めにお断りしておきましょう。(笑)

『イチジク浣腸』は、今でこそ我が家では常備されていないものの、私が物心ついた頃には常に薬箱に鎮座ましますお方でありました。

1925年、東京の下町の医師、田村廿三郎(はたさぶろう)氏が、便秘が原因の熱やひきつけに苦しむ子どもたちのために、家庭で手軽にできる浣腸薬として開発した。

なるほど、ここに我が家の常備薬であった原因があるわけでして、
我が幼少のみぎり(笑)両親が最も苦労したのは、私のひきつけ癖でありました。それはインフルエンザであろうと単なる風邪であろうと、はたまた便秘であろうと、ちょっと熱を出せばひきつけずには終わらないというじつにやっかいな癖で、一度など母の背中におぶさったままひきつけをおこし、舌を噛まないようにと口に突っ込んだ母の指を噛みちぎりそうになった事もあったのだとか。(それ以来、舌を押さえるためにとガーゼにくるんだ割り箸も常に薬箱の中に用意されておりました。)

残念ながらこの悪癖、我が息子にも遺伝し、「ねんのために」と頭のCTスキャンまで撮らされ、「単なる熱性痙攣ですから問題ありませんね。」とわかって安心はしたものの、我が両親同様苦労させられました。

ともかく、田村廿三郎氏の研究と努力が、我が幼少時代の両親の心労をいくぶん和らげてくれたことはまぎれもない事実です。(息子の時は冷蔵庫に常備した熱冷ましの座薬が、何度も救ってくれましたけどね。)

肝心の『イチジク』という名前についてですが、記事によれば「形がそれに似ているから」と早計に結論を出すのは間違いで、イチジクの乾燥した実が緩下剤として使われていた(ウイスキーのつまみにもなかなかよろしいですよね・・・なんちゃって)からだとか、「♪イチジク、ニンジン、サンショウにシイタケ・・・」と続くわらべ歌の最初にでてくることから、即効性を表したとか、諸説あるそうで、イチジク製薬でも本当の由来はわからないそうです。

「昔話」がスッキリしなくても、品質へのこだわりとなると明確だ。デリケートな部分に挿入するだけに、容器は熟練工の厳しい製品チェックを受け出荷。社員60人にして浣腸薬のシェアは断トツ1位を誇る。

と、記事は締めておりますが、なるほど、スタンダードには理由があるわけでして、今もなお多くの人の心労を和らげ続ける『イチジク浣腸』は凄い薬なんでありますよ。
少しでもお下劣なイメージ(言い方が古いねまたこりゃ)を抱いた私が恥ずかしいったらありゃしない。(笑)
そんなお話でありました。

さて、今日の一枚は、レオ・パーカーです。
バップ期にいろんなバンドで活躍していた「バリトンのパーカー」ことレオ・パーカー・・・なんて紹介はしますが、私は全盛期の彼の演奏をほとんど聴いていませんでした。先日、始めて「BACK TO BACK BARITONES」を聴いて、じつに心動かされるバリトン奏者であると再認識したてな感じです。

今日のこのアルバムは、全盛期に結核で倒れ、7年間死の淵を漂った跡での復帰第二弾アルバムです。といっても、この録音の4ヵ月後に37才という若さでこの世を去ってしまったんですけどね。

それにしても、結核といえば肺活量に大きく影響を及ぼす病気でしょ?その彼が「BACK TO BACK BARITONES」なんかと比べるても、けして聴き劣りしない・・・凄いですよね。
そもそもバリトンの音が好きな私であることを差し引いても、一度お蔵入りしたこのブルーノート盤は、お勧めできる一枚であると思います。

ROLLIN' WITH LEO / LEO PARKER
1961年10月12, 20録音
LEO PARKER(bs) DAVE BURNS(tp) BILL SWINDELL(ts) JOHNNY ACEA(p) STAN CONVER(b) AL LUCAS(b) PURNELL RICE(ds) WILBERT HOGAN(ds)

1.THE LION'S ROAR
2.BAD GIRL
3.ROLLIN' WITH LEO
4.MUSIC HALL BEAT
5.JUMPIN' LEO
6.TALKIN' THE BLUES
7.STUFFY
8.MAD LAD RETURNS


ちょいとそこの回りものさん

2009年12月18日 | p-r

いやいやいやいや寒いですねぇ、12月としては最大級の寒波だそうですが、さすがに今日は我が趣味部屋にもストーブが赤々と燃えております。


冬型の気圧配置は、太平洋側のこのあたりには
おおむね晴れをもたらしてくれるのですが、
ときおり黒い雲が山を越えて雪を吹きかけるなんて事が
今日はありました。う~~~サブ。

年末を迎え、今年は何故か忘年会の数が多い私でありますけど、じつを言えば大人数の宴会をさほど好まないワガママな私には、
「もう、なんで金も使って気も遣わなくちゃいけんのじゃい!」
てなもんで、大好きな酒が飲めるとはいえあまり歓迎したことでもないのです。できれば、いつもの調子でいつもの店でてぇのが良いんでありますがねぇ・・・・
そんなこんなで、心身の疲れと懐の寂しさが、さらに寒さをつのらす今日この頃(笑)、今晩は久しぶりに自宅でゆっくりレコードなんぞを聴きながら一杯やっているのでした。

町内でごんめうに知る感応寺

感応寺というのは、江戸は谷中にあったお寺で、富くじ興業を許されていたお寺です。つまり、「町内の人たちが不思議なほど感応寺の様子を知っている、知らん顔しながら富くじを買ってやがるな」という川柳であります。
そういえば『年末ジャンボ宝くじ』を、みなさんは買われたんでしょうかねぇ?
私も以前はちょくちょく買っていたのですが、まぁ当たる気配さえないので(あたりまえですが)最近はとんとご無沙汰しています。

「昨年の年末ジャンボ宝くじの1等(2億円)3本と2等(1億円)36本の当せん券がいまだに換金されていない」とのニュースが流れたのは先月末だったですかねぇ、懐寂しい私にとっちゃじつにもったいない話で、全部で42億円でしょ、何をやっとるんでしょう?そんなに金が余ってるなら一億、いや一千万、え~い、百万でいいから、私にまわせってんですよねぇまったく。

何日か前には
「会社員totoで6億円当てた! ブログで告白すぐに閉鎖」
なんてニュースも流れてましたねぇ、totoのネット販売はカード決済で、当選金も自動振り込みになるんだそうで、宝くじと違い換金し忘れが無いてぇのがエエですねぇ。
「オイ、明日銀行口座確認してきてみな、ひょっとして『残高表示不可』なんてなってるかもよ。」
って、買った記憶もないものが当たってるわけがありませんが。

この年末懐が寂しいのは、私だけではないようで、昨年よりさらにコンビニ強盗の件数が増えているんだそうであります。Mさんのお店でも警戒を強めていますけど、まっ正直言ってコンビニ強盗は金になりませんよ。手伝っている私が言うんだから間違いない。
それでも件数が増え続けているというのは、つまりは「一円でもいいからほしい」という切迫感があるからでありましょう。

「楽して金は手に入らず」これはいたってあたりまえの道理でありますが、「苦をしても金にならず」てぇ人が増えに増えてる現代、「わかっちゃいるけど」という考えが横行するのもまた道理かもしれませんね。

いずれにしても、ボーナスが入ったあなた、宝くじに当選したあなた、頼むからどんどんその金を使ってくなませよ、じゃないとあたしんとこにゃち~~っとも回ってこないんですから・・・・(本音です。笑)
金は天下の回りもの、一部で滞留させちゃイカンのですよ。

回りものいつも肩越し頭越し

あ~あ、宝くじでも買ってこようかなぁ・・・(笑)

さて、今日の一枚は、ドン・プレーンの、なっなんと、1988年録音という、私にはとんでもなく新しいアルバムです。(笑)

ドンといえば、1967年エール大学でのミルフォード・グレイブスとのディオライブに衝撃を受けたわりには、その後さほど追いもぜずに終わってしまったピアニストなんでありますが、それは彼を嫌ったわけではなく、ちょうどジャズの新譜に耳を傾けない時期になってしまったという、じつに後ろ向きな我が事情が原因となっていたわけです。(ミンガス・ワークショップものは別としても)

彼を久々に聴いたのは、1987年Mt.フジ・ジャズ・フェスティバルでした。ジョージ・アダムスとの♪タラタラ タラタラッタ タ~ラタッタター ・・・・♪「SONG EVERLASTING」、ノリノリでした。
それを聴いたがために、我が棚に収まったのが「BREAKTHROUGH」と、今日のこのアルバムというわけです。

嵐のごとく叩く、こねる(?)ピアノは、相手がゲーリー・ピーコックであろうとトニー・ウィリアムスであろうとそのスタイルを変えることなく、エール大学のそれを思い起こされる演奏であることに嬉しくなります。
ただヒッチャカメッチャカ弾くのがフリーに非ず、メロディアスで、リズミックで、静かに流れていた血液を沸騰させるがごとく迫ってくる、そういうもんでなくちゃね。

NEW BEGINNINGS / DON PULLEN
1988年12月16日録音
DON PULLEN(p) GARY PEACOCK(b) TONY WILLIAMS(ds)

1.JANA'S DELIGHT
2.ONCE UPON A TIME
3.WARRIORS
4.NEW BEGINNINGS
5.AT THE CAFE CENTRALE
6.REAP THE WHIRLWIND


明日待たるるその宝船

2009年12月14日 | j-l

「年の瀬や水の流れと人の身は」
師走の十三日、江戸は両国橋の上で、俳人宝井其角(たからいきかく)は、昔俳句仲間だった大高源吾に偶然出会いこう問いかけました。するとすかさず源吾、
「明日待たるるその宝船」
と返したという、歌舞伎『松浦の太鼓』でおなじみの赤穂浪士大高源吾の討ち入り前日の逸話であります。

「正月始め」を明けた今日は、その討ち入りの日でありますが、いかに寒くなってきたとはいえ、しんしんと降りしきる雪の中、陣太鼓が鳴り響き、「おのおのがた、討ち入りでござる!」ってぇ雰囲気ではありませんねぇ。(むろん以前取り上げたとおり、旧暦と新暦の差は大きいのではありますが)
それでも、今週はかなり冷え込む予報で、雪不足に悩むスキー場では「待たるる宝船」(もちろん雪ですが)がいつ現れるか祈る気持ちでありましょう。

スキー場ねぇ・・・いったい何シーズン行ってないでしょうか?
数えるのも面倒なくらいご無沙汰していますけど、これでも、小学生時代まではスキー場が目と鼻の先にありましたのでしょっちゅう滑ってましたし、小学校1、2年の時には体育の時間にスキーをやったりして、(あはは、いわゆる山スキーみたいなものでしたけどね。)もちろん、成人後もときおり行ってたんですよ。スキーも自転車みたいなもので、おそらくは未だに滑れると思います。
ただし、しっかりした指導は一度も受けたことがありませんので、転ばないってだけですけどね。(笑)

そういえば、小学校の3年か4年生の時、父からのクリスマスプレゼントはスキー板でしたねぇ・・・そりゃもう嬉しくて嬉しくて何日も「出しては磨き、磨いては出す」てな事を繰り返していた覚えがあります。

はて?
今ふと思ったのですが、私の人生は、まるで私のスキーのごとし・・・・
「大きな転倒や事故は無かったものの、滑り落ちるいっぽう」
なんちゃってね。
あ~あ・・・・・
自分で言っておいて落ち込んでりゃ世話ありませんけど、ここ年の暮れを迎えて一年を振り返っても、進歩どころか後退しか無かったように思えて悲しくなってしまいます。
・・・・・いや、まだ今年は半月以上残ってるじゃありませんか。私も「明日待たるるその宝船」きっと宝船が現れると・・・・・・・
「やっぱ、年末ジャンボを買ってこようかなぁ」
だめだこりゃ。

さて、今日の一枚は、ハロルド・ランドです。

ブラウン~ローチ・クインテットを人の良さから離れ、常に地味な存在であったハロルド。彼の最も失敗した要因は、ロサンゼルスへのこだわりでしょうか。
なぜなら、このアルバムを聴いてもウェストコーストに居座るジャズメンではないと確信できるからです。
彼の優しさは、冒険を恐れる消極心も生み出したのか?
いやぁ、優しいバブ君としてはよ~~く分かりますねぇ(笑)

よくブラウン~ローチ・クインテットの後がま、ロリンズと比較する方がいらっしゃますが、これはやってはイカン事なんでありまして、ハロルドを正面から聴き取れば彼なりの魅力を感じられますし、ハード・バップの最右翼ブラウン~ローチ・クインテットを支えた力量は、それだけでただ者ではないのです。

私の注目はエルモ・ホープ、6曲中4曲が彼のオリジナルで、リズム・セクションの緊張感はなかなかよろしいんでないでしょうか。

このアルバムも「そこそこに素敵」という、いかにもハロルドらしい評価が適当だと思いますし、それが「冒険を恐れる消極心」ゆえの安定であるかもしれないとも思う私でした。

THE FOX / HAROLD LAND
1959年8月録音
HAROLD LAND(ts) DUPREE BOLTON(tp) ELMO HOPE(p) HERBIE LEWIS(b) FRANK BUTLER(ds)

1.THE FOX
2.MIRROR-MIND ROSE
3.ONE SECOND , PLEASE
4.SIMS A-PLENTY
5.LITTLE CHRIS
6.ONE DOWN


今更ながらの予防策

2009年12月13日 | p-r

今日は「正月事始め」。お付き合いで買い物に行っても、しめ縄やら正月飾りが幅をきかせ始めました。いよいよ年末感バリバリですか・・・・

そんなことはともかく、私のまわりでもインフルエンザがヒタヒタと忍び寄っておりまして、ここ一週間で2名がダウンしました。この忙しい時期にダウンは洒落になりませんので、じゅうぶんに注意せねばいけませんね。

先日、幼児向け新型インフルエンザワクチン接種の予約を取ろうと、近くの小児科病院には朝の6時前からお父さんお母さんが列を成しておりましたが、あんな寒空のもと、それが原因でご両親がインフルエンザにでもなってしまったら、まさに本末転倒ですよね。いずれにしても全員分のワクチンが確保できない中での接種、お父さんお母さんは大変です。

そういえば新型インフルエンザで大騒ぎしていた頃は、私も習慣化していたマスク、うがい手洗いてな基本予防を、最近はおろそかにしていたように思います。
「かあちゃん、お茶」
「なんだ珍しいなぁ、珈琲ばっかりの人が」
「いいから、カテンキン効果、カテキン効果。うがいすんだから」
「なに言ってんだか、思い出したようにお茶でうがいしたってしかたねぇべぇ、もったいないから、ともかく水のうがいを続けるこったな」
たしかに、思いつきではなく習慣化、継続こそが肝心なんでしょう。
「よう~し、今日からまた続けんぞ!」
はてさていつまで続くことやら(笑)

そんな今日は、お買い物のお付き合いとうがい以外は(笑)何をするでもなく、のんびりと過ごしていたのですが、夜は寒くなってくるてなことを聞いたものですから
「ようし、今日はちょっくら力入れて、ビーフシチューでも作るんべぇかぁ」

そこで『料理当番、本日の一品』です。
ワインをタップリ使って、大きく切った牛肉を圧力鍋の力を借りつつじっくりと煮込み、さすがにデミグラスソースを手作りというのは無理がありますので、市販のものを利用させていただきつつ、それでも計3時間ほどかけて作らせていただきました。

アツアツでいただきたかったので、我が家には適当な耐熱鍋が無いものですから、得意の土鍋盛りにしました。

これに適当に作ったスパサラダを添えて、先日、SAちゃんからいただいた赤ワインを一本、グビグビグビ・・・・・身体も温まって、美味しゅうございましたよ。(笑)

「キチンとした食生活とうがい手洗いの継続。うん、インフルエンザ対策はバッチリだぁ!」
明日あたりしっかり熱出して寝込んでたりして。(笑)

さて、今日の一枚は、昨日に続いてビック・ネームですね、ソニー・ロリンズです。

リヴァーサイドでのロリンズ・リーダー・アルバムは「FREEDOM SUITE」と今日のこの二枚。どうにも政治色というか、いわゆるプロパガンダを主張したと言われる「FREEDOM SUITE」と比べると、なんだかかなり「ヤッツケ仕事でやっちゃった」みたいなところがあるアルバムのようにも思えますが、ロリンズの良さは逆にこういうところに出る場合が多いですよね。
なんて言ったらいいかなぁ、コルトレーンとの決定的違いは、真面目すぎない良さというか、「あまり深刻に考えずに思わずやっちゃった」的魅力?つまりそれが天才的なんであります。

そのくせ面白いのは、ロリンズという人がじつはとても繊細で、かなり周囲の影響を受けやすい人でもあるという事実です。
それは、何度も雲隠れを続けた事も、インパルス時代の多種多様な試みを見ても明らかだと私は思っています。
ここでも、まるで鼻歌のごとく楽~~に演奏するさまは、まさにロリンズであり魅力的なのですが、やはり「今巷では何が流行ってるの?ボクちゃん乗り遅れてない?」的側面も見え隠れしたりして・・・・これは深読みですね。

あまり聞かないソニー・クラークとの共演はともかく、こういったアルバムにこそロリンズのロリンズたらん魅力がちりばめられているようにも感じます。

THE SOUND OF SONNY / SONNY ROLLINS
1957年6月11,12,19日録音
SONNY ROLLINS(ts) SONNY CLARK(p) PERCY HEATH, PAUL CHAMBERS(b) ROY HAYNES (ds)

1.THE LAST TIME I SAW PARIS
2.JUST IN TIME
3.TOOT , TOOT , TOOTSIE
4.WHAT IS THERE TO SAY
5.DEARLY BELOVED
6.EV'RY TIME WE SAY GOODBYE
7.CUTIE
8.IT COULD HAPPEN TO YOU
9.MANGOES


馬鹿でアホな聴き方も、それはそれ

2009年12月12日 | d-f

前回クリスマス映画の話なんかしていたものですから、
「バブちゃんは洋画オンリーかい?」
なんて、昨日昼食を食べていた喫茶店でマスターに言われてしまいました。
(「あらま、まだマスターは私のブログを読んでいてくれたんダァ」)
「いやぁ、正直、邦画でクリスマスってぇのもねぇ・・・・」
「でもほら、日本人はイベント好きだから、邦画にだってクリスマス映画はいっぱいあるんじゃないの」
すると、隣に座っていたOさんが
「そうねぇ、『戦場のメリー・クリスマス』『7月24日通りのクリスマス』『クリスマス・クリスマス』とか、『君は僕をスキになる』『大停電の夜に』とか・・・・」
「ほう、よくご存じで」

邦画に関しては、見ていないものも、内容を忘れてしまったものも、洋画のそれに比べてひじょうに多い私ですが、『大停電の夜に』は覚えています。
たしかビル・エバンスの「MY FOOLISH HEART」が、大きな意味合いを持っていたような・・・・・・

てなことで昨晩は「WALTZ FOR DEBBY」を聴きながら一杯やっていました。
じつをいうと久しぶりに聴いたんです。
不思議なものですよねぇ、先日我が部屋がジャズ喫茶へと変貌した折も、いわゆる定番の名盤をかけるのはなんだか気が引けたりして、別に他人に聴かせているわけでもないのに、いったいどういう神経なんでありましょうか?
みなさんはそんな事無いんでしょうかねぇ・・・無いんでしょうねぇ(笑)
それゆえ、「WALTZ FOR DEBBY」も好きなくせになかなかターンテーブルに乗らなかったりします。(ほんと、変なの)

そういえば、昔ジャズ喫茶に行くと、特に始めて行ったジャズ喫茶なんかだと、リクエストというのがじつに難しかったですよね。(私はめったにリクエストする人種ではありませんでしたが)
まっ、ふつう初めてのジャズ喫茶でリクエストするなんてぇことは、ある種御法度で、そうそうするものではありませんでしたが、なかには初見の客なのにリクエスト・カードと鉛筆をそっと置いていくなんて余計な事をしていく店主がいたりして
「さっきから偉そうな態度で聴いてんけど、どの程度の者か試してやろう」
そんなこたぁ思わず、実際は優しさからだったのでしょうが、こっちがゲスの勘ぐりをしたりしてね。(笑)

例えば、その店でどんな感じの曲が流れているかを観察して、「この店は何傾向だから、あれはまずいんだろ」てな事を考えつつ、「バカにされないアルバムをリクエストせねば」なんてまぁ、じつに馬鹿らしい事で悩むんであります。
でもね、馬鹿らしいと言いながらも、下手なリクエストをすると、まわりのお客さんがジロッと鋭い眼差しでにらむ、てな事は事実ありましたもんね。だから悩むんですよ。(笑)

目を閉じて難しい顔をして聴き入ってる姿・・・・考えてみれば日本人独特の文化『オタク』に限りなく原点が通じる怪しい世界でありました。
いやいや、批難しているわけじゃないんですよ。私だって他人様の事を言えたもんじゃありませんでしたから。

そんな時、「WALTZ FOR DEBBY」だの「KIND OF BLUE」だの「SOULTRANE」だの・・・・・いやいや、マイルスやコルトレーンやエバンスなんかのリクエストは、ネームだけで却下みたいな。(笑)
それじゃあ、そういったビックネームを聴きたけりゃどうするかっていうと、比較的自分志向の店で、ひたすら粘るんですよねぇ(これもさらに馬鹿みたいですが。笑)
それでも、「WALTZ FOR DEBBY」だの「KIND OF BLUE」だのは滅多にかかることはありませんでしたねぇ・・・・かけている店もあったんでしょうけど。
「そういったものは自宅で聴く」
みたいな、なんとも不思議というか、「何のためのジャズ喫茶じゃぁい」というか・・・・・・そんなこと、ありませんでした?
そのくせ、ジャズ喫茶以外でジャズ談義になると(ジャズ喫茶では話せませんから)「かの名盤○○も聴いてないの?」なんてね。(笑)

あれ?何の話でしたっけ??????
そうそう、私は今現在も、自宅でさえその傾向を引きずっているところがあるのかもしれません。
もちろん聴くのは私一人ですから、誰に気兼ねなくメジャー盤だろうがマイナー盤だろうが聴けるんですよ。それでも二、三枚連続で聴いたりすると「なんだか、メジャー盤ばっか続いちゃったなぁ」なんてね。ほんとアホみたい

その「WALTZ FOR DEBBY」には、演奏など無視しているんじゃないかというくらいお客さんの雑音が聞き取れますよね。じっさいさほど有名でもなかったエバンスの演奏だけを目的に来ていた客なんてほとんどいなかったのでしょうし、いかに『ヴィレッジ・ヴァンガード』とはいえ、日本のジャズ喫茶的雰囲気で聴いている人はまずいなかったのでしょう。
しかしそこは日本人の生真面目さというか、「音楽は構えて聴かないと」・・・これがジャズを難しい音楽に仕立て上げた原因なんですがねぇ

「素直な気持ちで音楽を楽しめばいい」それに尽きるのであります。
でもね、最近「もっと素直でいいジャン」って思うようになったんです。つまり、他人様に強要しない限りは、長く長く培ってきた我が聴き方を捨てる必要は無いんじゃないかってね。

とりとめない話になってしまいました。
結局は、馬鹿でアホな聴き方だけど、今日もまるでジャズ喫茶でアルバイトでもやっているかのように選曲しながらジャズを聴いているバブ君でありましたとさ。お終い。(笑)

さて、ということで、今日の一枚は、マイルスのブルーノート盤です。
このころのマイルスは、ご存じの通り「メタメタドロドロの時期」であったわけですが、ブルーノートは、アルフレッド・ライオンとマイルス、二人の約束とされる年に一回のレコーディングを行いました。
お聴きになると分かることですが、これがいわゆるライオンの完全主義なのでありましょうか、この録音には「メタメタドロドロ」さはほとんど感じられません。
今日の第一集、「DEAR OLD STCKHOLM」なんて聴くと、マイルスがビ・バップからハード・バップへの移行を「メタメタドロドロ」とはいえ確実に進行しているさまがうかがえますし、魂が込められたようなソロはググッときてしまいます。(このマイルス、好きです。笑)

アルバム「DIG」を経てもなお、ハード・バップへの模索はマイルスのイメージ通りには進まず、マイルスだけでなく東海岸全体が混沌とする中で、いずれ見えてくる光にいかに進んでいったか、これを示してくれるものはこのブルーノートでの録音のみではないかと・・・・評論家のようなことを言ってます。(笑)

ともかく、「マイルス復活の過程には、いろんなものがあったんやなぁ」と思わせてくれるアルバムだと思います。
う~~む、月並みではありますが、ブルーノート、アルフレッド・ライオンの功績は偉大だぁ。

MILES DAVIS Vol.1
1952年5月9日, 1953年4月20日録音
MILES DAVIS(tp) JACKIE McLEAN(as) JAY JAY JOHNSON(tb) JIMMY HEATH(ts) OSCAR PETTIFORD(b) PERCY HEATH(b) KENNY CLARKE(ds) ART BLAKEY(ds)

1TMPUS FUGIT
2.KELO
3.ENIGMA
4.RAY'S IDEA
5.HOW DEEP IS THE OCEAN
6.C.T.A.
7.DEAR OLD STOCKHOLM
8.CHANCE IT
9.YESTERDAY
10.DONNA
11.C.T.A.
12.WOODY 'N YOU AKA WOULD'N YOU