JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

たくましきは女性

2005年08月31日 | g-i

昨晩は、昔アルバイトで使っていた女の子(当時は高校生でしたが)が、1ヶ月ほど前お店出したということで、お祝いかたがた遊びに行ってまいりました。
こぢんまりとした店内は、カウンターが10席程度、それに6人掛けぐらいのボックスが一つといういたってシンプルなもの、そこに彼女を含め3人の女の子がいるといったお店でした。
彼女は、高校生の頃から少々派手な女の子で、幾度となく注意をしながら使った手のかかる(ある意味かわいがった)子でした。
高校卒業後は、仙台に就職し2年ほど仕事を続けていましたが、田舎に戻り結婚、2年ほど前に離婚を経験した女の子です。

「まさかおまえが店を出すとは思わなかったよ」
「昼間の仕事も考えたんだけどね、この仕事を一度始めちゃうと....」

離婚後、しばらくたってスナックに勤め始め、幾ばくかの資金をため開店にこぎつけたとのことでした。

それにしても、彼女のような女性を見ると、男性には無いたくましさを感じてしまいます。離婚後の切り替えの早さ、自分の店を持つという一念、どれをとっても女性は強い。

話は違うかもしれませんが、旦那を亡くした奥さんと、奥さんを亡くした旦那、早死にするのは後者の方が圧倒的に多いとか、男性とはなんとも情けない生き物ではありませんか。
まさにたくましきは女性、男性は「見栄」ばかりで生きています、虚勢をはって大きく大きく見せたがる、だからちょっと躓くとガタガタと崩れてしまうのでしょう。
そこで結論ですが、女性諸君、男性に優しくしてやって下さいね....ハハハハ

1955年11月18日、午前11時、マンハッタンの88埠頭に汽船ニューヨーク号が到着しました。タラップを降りたのはドイツ生まれのピアニスト、ユタ・ヒップ彼女でした。自分ではじゅうぶんにニューヨークでやっていく技術を持っていると思っていた彼女は、クラブで「本物」のそれを聴き、2ヶ月間ピアノの前に座ることさえ出来なくなってしまいます。まさに挫折だったでしょう。
やがて、彼女は「ヒッコリー・ハウス」という、ステーキが売りのレストランで仕事を始めました、無名だった彼女の演奏をアルフレッド・ライオンは、1枚ではなく録音した全20曲を2枚のアルバムとして発売しました。彼女は、「ヒッコリー・ハウス」の専属ピアニストとなります。
やがて、ズート・シムズとのリラックスした演奏をブルー・ノートに残し、事務員となった彼女は、2年後にドイツに帰っていきました。

その後の彼女がどうなったのか、私は知りません。でも、きっとたくましく生き抜いたのではないでしょうか、だって女性ですから。

AT THE HICKORY HOUSE Vol.1 / JUTTA HIPP
1956年4月5日録音
JUTTA HIPP(p) PETER IND(b) ED THIGPEN(ds)
1.GONE WITH THE WIND
2.AFTER HOURS
3.THE SQUIRREL
4.WE'LL BE TOGETHER AGAIN
5.HORACIO
6.I MARRIED AN ANGEL
7.MOONLIGHT IN VERMONT
8.STAR EYES
9.IF I HAD YOU
10.MY HEART STOOD STILL

対応の妙

2005年08月30日 | d-f

今日から、選挙戦が一斉にスタートしました。
もちろんここで、政治のことや政党のことに熱弁を振るうきなどもうとうありません。

私が選挙権を取得したのは、もうずいぶん昔のことになってしまいましたが、以後、お陰様で1度も剥奪される事無く、全選挙に投票してまいりました。
しかし過去において誰も選びたくない選挙も実際ありました、その時は、白票を投票してきました。(けして胸を張って言えることではありませんけど)それは、投票という行為が私の義務と考えているからです。「白票なら行かなくても同じ」という考えとはちょっと違います。

選挙管理委員会の回し者みたいですけど、皆さん選挙には参加しましょうよ。

まぁ選挙の話は、このくらいにして

今日、親類にお返しの品を贈るため、仕事の合間にとある店へ行ってきました。
菓子か、かまぼこでもと考え、まずはかまぼこ店へ
「いらっしゃぃ....」 えっ?なんだって?
私と同年代のおばさんが、いかにも愛想のない対応、
「えーとね、○○円ぐらいだと、とれがいいかなぁ?」
「表示の通りの値段ですけど」
(あぁ?私がいかにバカだとはいえ、書いてある値段ぐらい読めるよ。そうじゃなくてどれがいいかって話でしょ)
そこへ偶然、バスの団体さんご到着。
「いらっしゃいませ~~~」店員全員が、団体さん対応に移ってしまいました。
(バカにするのもいい加減にしろ!!そりゃあ私が買うのは、たかだか○○円のもの2つか3つだよ。それだって客だろ!なんだその態度は!!二度と来るもんか、こんな店!!この話を私はみんなに言いふらすぞぉ!!!!)

さて、次に腹を立てながら菓子屋へ
「いらっしゃいませ」はづむような元気な挨拶。年齢はかまぼこ屋のあのバカたれと同じぐらい、
「すいません、○○円くらいのものを・・・・」
「お使いものですか?」
「ええ、送りたいんですけど大丈夫ですよね。」
「もちろん大丈夫ですよ、どちらの方へ送られるのですか?」
「××なんですけど」
「それでしたら、こちらだと珍しがられますし、とても美味しいですよ」と満面の笑顔。そうこうしている間に別の店員がお茶を用意してくれました。
(これだよこれ、こうゆう対応なら味なんてどれもたいして変わりゃしないんだから、これに決めちゃうよ)
けしてその店の対応がずば抜けていたわけではありません、ただあまりにかまぼこ屋のひどさがキワだったのです。
もちろん、菓子屋でお願いし帰ってまいりましたが、帰り際に私を担当してくれた店員さんが店の外まで送ってくれました。(うん、いい気持ちだ)

「人のふり見て何とやら」選挙に立候補する訳じゃないけど、他人へは、じゅうぶんに気を配って対応しよう。

今日は、久しぶりにエバンスです。
ラファロとのトリオではなく、イスラエルのベースですが、私はけっこうこのアルバムが好きなんです。

BILL EVANS TRIO AT SHELLY'S MANNE-HOLE
1963年5月30,31日
BILL EVANS(p) CHUCK ISRAELS(b) LARRY BUNKER(ds)
1.ISN'T IT ROMANTIC?
2.THE BOY NEXT DOOR
3.WONDER WHY
4.SWEDISH PASTRY
5.OUR LOVE IS HERE TO STAY
6.'ROUND MIDNIGHT
7.STELLA BY STARRLIGHT
8.BLUES IN "F"

百薬の長

2005年08月29日 | m-o

毎日毎日、酒の話で恐縮ですが
先日、いつものバーで知り合った方が話しておられた「ビールの話」をひとつ

昔から酒は「百薬の長」などといわれていますが、彼の話によると
ビールは古くは古代エジプト、バビロニアの時代に流行病の予防薬や治療薬として用いられていたそうで
「まぁ、民間療法だと日本でもずいぶん酒を利用するもんね」というと
「いや、この話はあながち民間療法とも言えない話なんですよ」とのこと

「ビールは、ビタミン、ミネラルなどが豊富でバランスがなんかすごいいいらしいんですよ、当然、アルコールも適量であれば血液の循環を良くするし。森鴎外が軍医としてドイツに留学していたときに、イギリスやドイツの軍人には、脚気がほとんどいない事を不思議に思って、彼らがよく飲むビールに秘密があるんじゃないかって、今でもむこうでは風邪薬として使われているらしいですよ。」
「ふーん、適量というのがミソだよね」
「そりゃあ、バブさんに適量は通用しないでしょうけど」
「そんなことないよ、ビールだけなら適量かも.....」

ちなみに、明治時代には、日本ではビールを薬局で売っていたそうです。

ビールを飲みながら軽ーく聴くのにこんなアルバムはいかがでしょう?
でも、これを聴きながらじゃあ、適量で抑えるのは難しそうですけど
私にとっては、「百薬の長」も、「百害の一つ」になってしまうのが落ちでしょうか、結局は、バーボンに手を伸ばすバブ君でありました。

BOSS GUITAR / WES MONTGOMERY
1963年4月22日録音
WES MONTGOMERY(g) MEL RHYNE(organ) JIMMY COBB(ds)
1.BESAME MUCHO
2.DEARLY BELOVED
3.DAYS OF WINE AND ROSES
4.THE TRICK BAG
5.CANADIAN SUNSET
6.FRIED PIES
7.THE BREEZE AND I
8.FOR HEAVEN'S SAKE

じつは、「ベサメ・ムーチョ」って小さいときから聴いたことがある曲だったのですが、別にいい曲だとも思わずいました。このウエスの同曲を聴くと「いい曲だなぁ」と思えてしまう何故でしょうか?

動くトレーン

2005年08月28日 | a-c

クリスさんとYOUさんのブログで、コルトレーンの「ジャイアント・ステップス」が相次いで記事として取り上げられていたので、休日の今日は同アルバムを聴き、DVD「ジョン・コルトレーンの世界」を久しぶりにゆっくり観てしまいました。

動くコルトレーンを、初めて見たのはいつだったでしょうか。
1967年7月17日に亡くなった彼、
日本にやってきたのは、その前年7月、
私は、すでに生き物としてこの代におりましたが、まだ「ジャズを聴く」とか「コルトレーンが聴きたい」とか、とてもそんな歳ではありませんでしたから、私がコルトレーンに会えるのは、映像と音楽のなかだけです。

初めて目にした映像は、1959年4月2日、アメリカCBSスタジオで録画されたマイルス・バンドの映像だったと思います。知り合いの音楽映像をながすバーで目にしました。
「・・・・・・・・えっ? コルトレーン? コルトレーンが動いてるよ!!!」
そんな感じだったように憶えています。飲むのも忘れ、見入りました。
まだ、自宅にビデオ・デッキをもっていなかったのに、その映像の収められたビデオを必至に探し回ったりして。

さて、話を戻しましょうか
このDVD「ジョン・コルトレーンの世界」には、私が初めて見たその映像も収められていますが、「ジャイアント・ステップス」に関して、ピアノを担当したトミー・フラナガン自身がインタビューに答えている映像も収められています。

***当時、私は101丁目、そして彼(コルトレーン)は、103丁目に住んでいたんだ。彼がうちにきて言ったんだ、きっと大変だと思ったんだね、「僕ができるんだから、君なら全然問題ない」って、そうあのコード進行さ。あのゆき方を納得できない人は多い、理論的には正しくても、彼にとって正しいんであって、問題なくやるためには、暗記が必要だった。・・・・・・・
でも加われて良かった、当初は大変な話題だったからね。結果的には、ジョンにも僕にとっても歴史的なレコードだった。***

クリスさんもブログでお書きになっていた、録音当日所見の曲であったのかどうかは、私にはわかりませんが、確かにコルトレーン以外の特にフラナガンにしてみれば、「納得できない人が多いような曲」を「せめて記憶する時間が欲しかった」というのが本音だったようです。

このDVDには、他にも私にとっては「ウキウキしてしまう」映像が多々、収められています。
エリック・ドルフィーが加わったクインテットも見られますし、ベルギーでの「マイ・フェイバリット・シングス」のライブ映像なんて、もうたまりません。

なんだかDVD「ジョン・コルトレーンの世界」の宣伝のようになってしまいましたが、今日は、レコードではなくあえてこのDVDをご紹介します。

THE WORLD ACCORDING TO JOHN COLTRANE
1.IMPRESSIONS ジョン・コルトレーン・カルテット 1963.12. TV「ジャズ・カジュアル」
2.COCO 1946.7.13 ハワイ海軍バンドでの初レコーディング
~THINGS TO COME / DIZZY GILLESPIE HOT HOUSE / CHARLIE PARKER
3.ROUND MIDNIGHT マイルス・バンド 1959.4.2 CBSスタジオ 1956.10.26 RVGスタジオ
~GIANT STEPS
4.SO WHAT マイルス・バンド 1959.4.2 CBSスタジオ
~BLUE MONK / THELONIOUS MONK
5.MY FAVORITE THINGS ジョン・コルトレーン・カルテット 1961.11.24 西ドイツTV「バーデン・バーデン」
6.MY FAVORITE THINGS ジョン・コルトレーン・カルテット 1965.8.1 ベルギー・コンブラン・ラ・トゥール・ライブ
7.IMPRESSIONS ジョン・コルトレーン・クインテット 1961.11.24 西ドイツTV「バーデン・バーデン」
~INDIA ジョン・コルトレーン・クインテット 1966.7.2 ニュー・ポート・ジャズ・フェス
~RAGA BHIMPALASI / RAVI SHANKAR
8.EIGHT MILES HIGH ~ A LOVE SUPREME
9.ALABAMA ジョン・コルトレーン・カルテット 1963.12. TV「ジャズ・カジュアル」
10.NAIMA ジョン・コルトレーン・カルテット 1965.8.1 ベルギー・コンブラン・ラ・トゥール・ライブ
11.NUMBER ONE ジョン・コルトレーン・クインテット 1966.7.2 ニュー・ポート・ジャズ・フェス
12.DEAR LORD

踏ん張れ!!

2005年08月27日 | d-f

最近、年のせいか「最後の踏ん張り」がきかなくなってきたようなきがします。
というより、妥協が増えてきたのかもしれません。
ちょっと若い頃は、「まだまだ、もう少し頑張ろう」とか、「必ずやってみせる」とか、「今日中に何とかしないと」とか
がむしゃらに突き進む活力があったのですが、何処かに置き忘れてきたのか、「まぁ、こんなもんか」的な発想や行動が日々増えてきているような。

デューク・エリントンは
「ジャズに助成金を与えたら、その瞬間からジャズメンは偽物を作るようになる。ジャズは競争の産物としてスタートしたからだ。もし食べるために闘うという競争がなかったら、ジャズは別のものになってしまう」
といっていましたが
ジャズだけでなく闘争心が日々を活性化するのは確かだと思います。

日々衰える闘争心をもう一度かき立てましょうか。
でも、どうすればそれは出来るのでしょうか?

若者を見て、
「青いな」と思う心は、きっと「活気があっていいな」という気持ちの裏腹なのかもしれません。
「彼らの若さを吸血鬼のごとく吸い取り、我が活力に代えようか」
「いやいや、今こそジャズメンを見直そう、老いても尚、活力ある者がピックになっているではないか」
彼らの100分の1でもいいから、彼らの音楽からそれを感じ取って、私の活力につなげていきましょう。

さぁ自身に活を入れますよ、「カーーーーーーツ!!!」

この「THE MUSINGS MILES」のジャケット写真を見るだけで、若き日のマイルスがもっていた闘争心を感じることが出来ます。老いても彼の目からこの輝きは消えることがありませんでした、一点に向かって突き進む目、ここから力をいただきましょう。

THE MUSINGS OF MILES / MILES DAVIS
1955年6月7日録音
MILES DAVIS(tp) RED GARLAND(p) OSCAR PETTIFORD(b) PHILLY JOE JONES(ds)
1.WILL YOU STILL BE MINE?
2.I SEE YOUR FACE BEFORE ME
3.I DIDN'T
4.A GAL IN CALICO
5.A NIGHT IN TUNISIA
6.GREEN HAZE

脱力感が支配した一日でした。

酔い癖

2005年08月26日 | d-f

以前にもちょっとお話ししましたが、酒の肴というのは、人それぞれのようで
新鮮な魚がよい方もいれば、だんぜん肉っけという方、乾きものでじゅうぶんとか、なかには甘いもので飲むなんて方までいます。

同じように、酒を飲む時の好きな雰囲気もまた人それぞれ、
若い女性(男性)をはべらせないと飲んだ気がしないやつ、
カラオケ抜きには、酒なんてというやつ、
ともかく大人数でのバカ騒ぎが好きなやつ、
1人で静かに飲むのが好きなやつ、・・・・・・・・

酔いグセだっていろいろ
怒る、笑う、泣く、暴れる、くどく、理屈をこねる、何処でも寝る・・・・
本当にきりがない。

さて、皆さんはどんな雰囲気で、どんな肴をあてにどんな酔い方をされるのでしょうか?

私の場合、静かに、肴は1品あればOK、一人っきりも寂しいのでお店のマスターやママとお話ししながら、じっくり飲むっていうのが基本的に好きですね。
私が酔っぱらうとどうなるか?
それは自分では判断しにくいのですが、友人や行きつけのマスター、ママいわく
「何処までがシラフで、どこから酔っているのか、あんまりわかんないよね」
とても、優等生ではありませんか。

しかし、本当のところは、
「普段からバカやってるから、酔っても変わんないんだよ」だそうです。

そうそう、飲んでいるときに聴きたくなるアルバムってありますよね、以前紹介したジェリー・マリガンの「NIGHT LIGHTS」なんかも、私にとってはその一枚なんですが、他にもプレステッジ時代のコルトレーンでもいいし、アート・ファーマーの「ART」なんかも良いですね。

もちろんボーカルもいい、エラとジョー・パスの共演盤「TAKE LOVE EASY」なんてどうでしょう?
「IN BERLIN」や「AT THE OPERA HOUSE」みたいな、元気なエラもいいけど、この「TAKE LOVE EASY」のようなエラを聴いていると、ついついグラスを傾けたくなってしまいます。

ギター1本でのボーカル、実際はとっても難しいんでしょうけど、さりげなくしっとりと歌いあげるエラ、なんと素敵な一枚でしょう。

TAKE LOVE EASY / ELLA FITZGERALD
1973年録音
ELLA FITZGERALD(vo) JOE PASS(g)
1.TAKE LOVE EASY
2.ONCE I LOVED
3.DON'T BE THAT WAY
4.YOU'RE BLASE
5.LUSH LIFE
6.A FOGGY DAY
7.GEE BABY, AIN'T GOOD TO YOU
8.YOU GO TO MY HEAD
9.I WANT TO TALK ABOUT YOU

追伸、
ボーカル所有の少ない私が、2日連続でボーカルの紹介、
明日は、雪が降るかもしれません。

差別

2005年08月25日 | g-i

今日は、有休を取る予定でいましたが、ちょっとした仕事が入り、いわゆる半ドンということになってしまいました。帰りがけ友人の喫茶店におじゃまし、ちょっと遅い昼食を取りながら、マスター夫妻としばし談義をしてきました。
話題は、音楽の話でしたが、奥様が
「バブさん、私いつも名前が出てこなくて困っちゃうんだけど....バブさんジャズ好きでしょ、ほらほら、えーと、あのー真夏の果実じゃなくて奇妙な果実のあの人」
「あぁ、ビリー・ホリディ?」
「そうそう、ビリー・ホリディのアルバムってもってる?」
私の場合、ボーカルはそれほど多くのアルバムを持っているわけでもないのですが
「奇妙な果実なら持ってるよ、しかしまたなんで突然」

奥様の話によれば、お客さんと選挙がらみの話から何故か差別の話になり、それが人種差別の話へと広がり、「奇妙な果実」にたどり着いたということらしいのです。
「ビリー・ホリディは、売れてからは差別とかは大丈夫だったのかしら?」
「そんなことないよ、最後までニガー歌手と呼ばれ続けたらしいから」

私は、ふとこんな話を思い出し、奥様にお話ししてきました。
「奇妙な果実」が売れ、ショーのたびにリクエストを受けていたある日のこと、1人の白人客がビリーが歌い出すとコップやグラスをガチャガチャならし、「ニガー」「ニガー歌手」と騒いでいました、その客は、2度目のショーにも、3度目のショーにものこっていて、ビリーは歌うのをやめようとしたそうですが。そんな時楽屋にかのボブ・ホープがやってきて、「ビリー、思いっきり歌いなさい、あの客は、私が引き受けるから」
ビリーが歌い始めると、案の定客が騒ぎ出しました、ホープは舞台に立ち、その客に屈辱の言葉をあびせ続け追い出し、またビリーは安心して歌い出しましたとさ

「ボブ・ホープ、かっこいいね」と奥様

でも、売れようが売れまいが、差別のただ中にいた数々のミュージシャン、麻薬に手を出してしまうのもいたしかたなかったのでしょうかね。

「奇妙な果実」ではなく、同曲も入ったベスト版をお貸しすることにします。

BILLIE HOLIDAY GALLANT LADY
1.AINT NOBODY'S BUSINESS BUT MY OWN
2.LOVER MAN
3.THEM THERE EYES
4.I LOVE YOU PORGY
5.MISS BROWN TO YOU
6.I COVER THE WATERERONT
7.CRAZY HE CALLS ME
8.LOVER COME BACK TO ME
9.DETOUR AHEAD
10.ALL OF ME
11.MY MAN
12.YOU'RE DRIVING ME CRAZY
13.STRANGE FRUIT
14.BILLIE'S BLUES

もらい物

2005年08月24日 | p-r

じつにめずらしいことですが、昨晩は仕事が終わらず、2時間のの仮眠をはさんで、なんと先ほどまでかかってしまいました。さすがにこの年ではきついのか、今頭がボーっとしています。(明日は有休を取る予定でおります。)

写真の自動車模型は、じつはもらい物でなんと1台1000円以下という、ラジコン・カーであります。かなり、流行っているシリーズだとかで、模型好きであれば色を塗ったり、パーツをそろえたりするらしいのですが、あいにく私にはそこまでの興味はないので、ただ作っただけ

私が小さい頃、ラジコン・カーというのは、高嶺の花で欲しい欲しいと思いながら高価すぎとても買えるものではありませんでした。

「1000円以下で買える。ラジコン・カーかぁ......酒を一日我慢したら幾つ買えるのだろう?」

「どれ、動くかな?」
「動いた動いた!これは面白い!........ひょひょひょひょひょ」

小学生の頃、リモコン式のプラモを作ったことをふと思い出し、
「リモコンのコードが邪魔だったよなぁ」
と、また動かしてみました。
「ラジコンは、いい。コードねぇもんなぁ」
変な感動です。

私にこのおもちゃを与えてくれた、××君ありがとう。

××君は、昔から「アート・ペッパー」が好きな男でしたが、
当時、私は「なんであんな軟弱なアルトがいいんだよぉ」なんて言っちゃっていました。これは、私の周りに「アート・ペッパー」好きがみょうに多かったので、「人と同じはいやだ」という変なおもいがあったからだと思います。(へそ曲がりというか、まぁ単にバカなのですが)
もちろん今はそんなことありませんよ、素直に音楽を聴くようにしています。

THE RETURN OF ART PEPPER
1956年8月6日録音
ART PEPPER(as) JACK SHELDON(tp) RUSS FREEMAN(p) LEROY VINNEGAR(b) SHELLY MANNE(ds)
1.PEPPER RETURNS
2.BROADWAY
3.YOU GO TO MY HEAD
4.ANGEL WINGS
5.FUNNY BLUES
6.FIVE MORE
7.MINORITY
8.PATRICIA
9.MAMBO DE LA PINTA
10.WALKIN' OUT BLUES





獄門首の酒の味

2005年08月22日 | d-f

話しが前後してしまいますが、夏の休暇中に4冊ほど本を読むことが出来ました。
そのうちの一冊、これは古本屋で見つけたものですが、平凡社の東洋文庫から出ている「江戸小咄集」という本。
その中に紹介されている「酒売」という小咄をひとつ

獄門にかけて有るまえを、酒売すたすた通りければ、獄門の首が
「こりゃ酒売どの、其酒をたもれ」
といふ。酒売ぶるぶるもので
「御安い御用で御座ります」
と、茶碗に一ぱいついで呑ませて遣れば、獄門舌打して
「アヽいい気味だ、とてもの事に、あたまを一ツ叩いて下され」

酒飲みは、獄門首になっても酒が欲しい、
よほどうまかったのか、いつもの癖で額をポンと一つ叩きたかったのでしょう。
ところが叩く手がついていない
「酒売り、ついでにお手も拝借」と、まぁそんな話なのですが
現代に「獄門さらし首」っていうのは有りませんから、私みたいな酒好きは、墓に酒をかけてもらい、ポンと墓石でも叩いてもらうしか有りません。
「ようし、今から頼んでおこう」ふとそう思う自分が哀しい。

それにしても、「江戸時代の移動酒屋」いいシステムですよね、私なんかコンビニよりこれがいいなぁ
いったい何て言いながら売り歩いたのでしょうか

ライトバンにお酒を積んで
「さけー さけー 美味しい酒はいかがですかぁ 
キリッと冷えた純米酒、ほんのり甘い本醸造、人肌恋しいぬる燗も有りますよ」
「ヘイ、いらっしゃい」
なんて、誰かやらないかなぁ

星に願ってみましょうか、
ケニー・ドリューの「星に願いを」聴きましょう。

THE KENNY DREW TRIO
1956年9月20日録音
KENNY DREW(p) PAUL CHAMBERS(b) PHILLY JOE JONES(ds)
1.CARAVAN
2.COME RAIN OR COME SHINE
3.RUBY, MY DEAR
4.WEIRD-O
5.TAKING A CHANCE ON LOVE
6.WHEN YOU WISH UPON A STAR
7.BLUES FOR NICA
8.IT'S ONLY A PAPER MOON

入手

2005年08月22日 | y-その他

「What's JAZZ」のワルツさんが、お勧めとおっしゃる、加藤英介トリオの「シンプリー・イレジスティブル」を今日買ってまいりました。
あえて、プレビューを読まずに、とりあえず、私的に感想を書こうかと思います。

加藤さんというのは、とても力強いピアノを弾かれるのですね。
ただ、音を聴くかぎりですが実際は、もっと優しい音を得意とされる方なのではないかと感じてしまいました。
じつは、彼のピアノを聴くのは、ほぼこれが初めてなのです。

曲によって、パウエルっぽいフレーズやハンコックっぽいフレーズを感じ取れます。聞き込みが足りないので何ともいえませんが、もう少しドラム、ベースを押さえた演奏を一度聴いてみたい気がしました。
はっきり言いますが、このトリオのドラムは、私的には好きになれそうもありません。

悪いアルバムではありません、ただもう少しちがう形の方が彼のピアノが生きる気がしてしまいます。5曲目の「SWEET RAIN」のような曲を、「ドラムを代えて聴いてみたい」(小松さん申し訳ありません、これは個人の好みです、お許し下さい)

そんな理由からでしょうか、最も気に入った曲は、8曲目「WOMAN」でしょうか、(それでも、どうしてもシャリシャリはいるドラムが気にかかります)

酷評っぽくなってしまいましたが、とても良いアルバムだと思います。
人に紹介でもされないと、新たなミュージシャンのアルバムを買うという事が無くなってしまった今、ワルツさんからご紹介いただいたこのアルバムは、とても新鮮な感じがしました。ワルツさんには、感謝です。
「加藤英介」今後も楽しみに聴いていってみたいと思っています。

SIMPLY IRRESISTIBLE / 加藤英介トリオ
2003年6月24,25日録音
加藤英介(p) 林正男(b) 小松伸之(ds)
1.SIMPLY IRRESISTIBLE
2.KATHMANDU
3.SAGRADA FAMILIA
4.INNERMOST LONGING
5.SWEET RAIN
6.NAKED HEART
7.GROOVE ON
8.WOMAN
9.STAR EYES
10.民衆ロック