JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

仕事サボって連想ゲーム?

2008年04月30日 | d-f

連休の合間というものはへんにやる気が起きませんねぇ、というか「チクショウ!今この時間、リゾート地で楽しいことやってる輩がいるんだろうなぁ」なんて思ってしまうからいけないわけで、そんな方は一部のおはなし、おそらくは休んでいる方より仕事をしている方のほうがだんぜん多いに決まっています。
だけどねぇ、こんだけ天気が良いとなおさら・・・・・・(笑)

だからというわけではありませんけど、仕事先でゆっくりお茶などいただきながら小一時間だべってまいりました。
内容はじつにくだらないというか、さもないおしゃべりでありまして

「バブさん、愛が付く映画タイトルっていったら、何思い出す?」
なんとも唐突な質問であります。
「愛?愛?愛???・・・・『ある愛の詩』
「ブブー」
(「って、愛が付くでしょうよ(笑)」)

じつは、私が伺う前に若い頃に見た映画の題名が思い出せなくて、奥様とあれやこれや話していらしたそうで、
「たぶんね、高校生の頃だから昭和44年から46年くらいの映画だと思うんだけどなぁ」
そういわれてもね、私だって「愛が付く」だけじゃ、そうそう思い出せるわけでもなく
「あのさ、リチャード・ギアが出てた海兵隊だかなんだかの映画があったジャン」
「えっ?40年も前にですか?」
「違う違う、もっと新しいやつ」
「あ~あ、『愛と青春の旅立ち』?」
「そうそう、それと何となく似たような題名だったんだよなぁ」
「誰が出てたかも分かんないんでしょう?・・・・・愛の、愛の、愛のねぇ???」
すると突然奥様が
「思い出した!『青春の光と影』だ」
「そうだぁ!」
(「って、愛もなんにも付かないじゃないですか、しかも『愛と青春の旅立ち』と似てるやつって、オイオイ」)
『青春の光と影』かぁ、たしかにあの頃の映画ですね。私も見ましたもん。」
ほら、さもないおしゃべりでしょ(笑)

『青春の光と影』といったら映画もさることながら、同名の主題曲が流行りました。(邦題は同名ですが原題は映画が『CHANGES』、主題曲が『BOTH SIDES NOW』)ジュディ・コリンズの歌でしたが、曲を作ったのはジョニ・ミッチェルだったですよね。
そんでもってミッチェルといったら、トム・スコットのL.A.エクスプレスをひきいての「MILES OF AISLES」や、プレーボーイ・ジャズ・フェスティバルでのハービー・ハンコックらとの共演と、フォーク・シンガーでありながらもジャズと浅からぬ縁のあった方でした。


これは持ってません(笑)

そうそう、チャールズ・ミンガスが亡くなる寸前に共同作業で作り始め、結局はミンガスが亡くなってしまったので追悼盤になってしまったという「MINGUS」なんてアルバムも出してましたっけ。
残念ながら私は持っておりませんし「へんにジャズにちょっかい出して、しかもハンコックにジャコ・パス!?」みたいなさもしくて狭~~い了見があったんだと思います。反省して今度聴いてみよう。
(ミンガスの追悼盤というと、MINGUS DYNASTYの「CHAIR IN THE SKY」なんかは良く聴きましたけど)

それにしても
「愛の付く映画」→(「リチャード・ギア」)→「愛と青春の旅立ち」→「青春の光と影」→「ジュディ・コリンズ」→「ジョニ・ミッチェル」→「チャールズ・ミンガス」
こんな連想ゲームはそうそう無いでしょう。

さて、今日の一枚は、連想でミンガスまでたどり着きましたので・・・・でも素直に行っちゃうと連想ゲームがねぇ、そこでちょっとひねってデューク・エリントンのピアノ・トリオをもってきました。
とはいっても、ひねっただけでもってくるには惜しい一枚というか、ピアノ・トリオの名盤だと思っています。

エリントンはジャズ・ミュージシャン誰しもが尊敬の念を抱く存在であり、それは年齢や経験、作った曲だけによるものではないと実感できる一枚でしょう。
ある意味、突拍子もない組み合わせのように思われるこのトリオ、しかし考えてみれば、ミンガスもローチもエリントンとの共演を断るわけもなく、逆にエリントンも生前、自分の亡き後にバンドをミンガスに任せたいとまで言っていたとも聞きますから、共演することに不思議はないのかなぁ・・・なにより、組み合わせの驚きはあっても違和感が演奏には全く無いことに驚かされます。
たしかに、普通のピアノ・トリオとは完全に違う雰囲気ではあるんですが・・・良いんですよねぇ。

それにしても、エリントンという人は「いわゆるモダン・ジャズには興味なさそう」なんて思うと、このアルバムや「DUKE ELLINGTON & JOHN COLTRANE」でのこのな一面も持っている、やはりただ者ではありません。
今日のアルバム録音のすぐ後、同じ9月にコルトレーンと共演、二つの演奏に類似点と相違点が見え隠れすることもちょっと面白い感じがしますし、エリントンの懐の深さも感じます。

ともかく、仮にエリントン・ファンでなくとも、ミンガスがなんぼのもんじゃいって方でも、押さえるべき一枚であると私は思いますよ。

MONEY JUNGLE / DUKE ELLINGTON
DUKE ELLINGTON(p) CHARLES MINGUS(b) MAX ROACH(ds)
1962年9月17日録音

1.MONEY JUNGLE
2.FLEURETTE AFRICAINE
3.VERY SPECIAL
4.WARM VALLEY
5.WIG WISE
6.CARAVAN
7.SOLITUDE