JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

自業自得との自覚有り

2010年01月31日 | d-f

今週は?おっとイカン、もう先週ですよね、
先週は、なんやかやと忙しくて、まずは更新出来なかった期間のご報告をば、

火曜日、これはたんに帰宅が遅くなった日でした。
水曜日、この日が一番ハードだったでしょうか、前日午前1時近くの帰宅だったにもかかわらず、朝の5時にたたき起こされ、諸事諸々の事情で(笑)急遽東京へ車を運転して行くハメに、しかも用事を済ませたらすぐにとんぼ返りして、夕方の6時半にはS君の事務所で珈琲を飲んでいたという、さらに疲れていたにもかかわらず、そのままS君と夜の街に・・・・気が付けばいつものバーのママも巻き込んで午前3時過ぎまで飲んでおりました。
木曜日、この日は死んでましたねぇ、仕事でミスらないかとヒヤヒヤものでした。しかも帰宅は12時過ぎ。
金曜日、水曜日のことが教訓にならないのが私の良いところで(笑)、こんどはMさんと夜の街へ・・・いやいや、遊びだけのためでもなかったんですよ、Mさんのお店の営業も兼ねてではあったのですが・・・やはり帰宅は午前2時をまわっておりました。
土曜日、午前中はほぼ睡眠で終わり(笑)午後からは夜の12時までMさんのお店に張り付きでした。

という、いやいや、疲れましたぁ(えっ?自業自得だろうって?ア~タ、それを言っちゃぁおしめぇよ。笑)
そんな疲れもあって、今日は自転車運動はお休み(イカンですねぇ)、頼まれていたビデオの録画なんぞをして過ごしました。

  ♪Speak softly, love
    and hold me warm against your heart.
     I feel your words,the tender ,trembling
     mo???? mo?????????? ♪

やっぱりダメだ、日本語で

 ♪ 広い世界の片隅に
   やがてふたりの朝が来る
     あふれる光が
     頬の涙をうつしだす
     愛する心に言葉はいらない
     どうぞひとりで泣かないで
     忘れかけてる悲しみを
     窓から逃がして
     そっとふたりで見送ろう ♪

そう、録画したのは「THE GODFATHER」ゴットファーザー三部作です。

すると、思わず「パートⅠ」に見入ってしまいました。
日本で公開になったのは1972年(?)の夏休みだったように覚えていますが、当時洋画少年であった私は劇場に観に行った記憶があります。

久しぶりに見直してみると、ドン・ビトー・コルレオーネのあのしゃがれた声には、やっぱりクラっと来ますねぇ(笑)
当時でも一本数億という出演料(今じゃないですよ、当時ですから破格の出演料)を取ると言われていたマーロン・ブランド、もちろん『波止場』や『欲望という名の列車』等々、私にとっても憧れのスターではありましたが、『ゴットファーザー』よりちょっと前の作品『ラストタンゴ・イン・パリ』での、観てもいないくせに(ほら、いいろいろ問題があって)勝手に描いてしまった中年スケベオヤジの代表みたいなイメージを、「さすが」と払拭させる作品でもありました。

それと、かつて「マーロン・ブランドに似ていることがネックとなって世に出るのが遅れた」とも言われるポール・ニューマンを思うとき、そのマーロン・ブランドが今度は「ダスティン・ホフマンに似ていることがネックとなっていた」とも言われたアル・パチーノを押し上げた、みたいなことを、当時の私は面白がって言っていたように覚えています。

ともかく「マイクル」(もちろんマイケル・ジャクソンでもありませんよ。マーロン・ブランドになったつもりで。笑)のその後を、やっぱり観てみたくなってしまった私。きっと今晩は「パートⅡ」明日は「パートⅢ」と観てしまうんじゃないかと・・・・・・
「また疲れるじゃん」
やっぱり私の疲れは自業自得でありますね。

今日一日、ビデオばかり観ていたわけじゃありませんよ。『料理当番、本日の一品』です。

豚バラブロックを角煮にばかりしていたのでは芸がないと、今回は大根と炊いてみました。煮卵も一緒にね。

こちらは、具はキャベツとジャガイモ、それに叩いた海老、味付けはカツオ出汁とごま油と塩、醤油という、お好み焼きとチジミをたして二で割ったような代物です。(笑)
プレーンと大葉付きと焼いたのですが、大葉付きのほうが好評でした。

さて、今日の一枚は、ケニー・ドーハムです。

ピアノレスのツーフロントという、ちょっと変わった編成のアルバムです。(といっても途中ピアノが聞こえたりするんですが、これはドーハム自身が弾いていたそうです。)

そのツーフロントの相手役はアーニー・ヘンリー、コルトレーンが「THEME FOR ERNIE」という追悼曲を送ったアルト奏者でありますよねぇ。(享年31才、若すぎるなぁ・・・・・)このヘンリーがなかなかよろしい、「I'LL BE SEEING YOU」あたりが私の好みです。

ご存じ「QUIET KENNY(静かなるケニー)」でおなじみの「LOTUS BLOSSOM」は、「静かなるケニー」とは、ちょっと感じが違います。
これはこれでよろしいと思うのですが、う~~んやっぱりこの曲は「QUIET KENNY」が正解かな。
「LOTUS BLOSSOM」だけでなく、全体を通して「QUIET KENNY」のケニーとは違うイメージがあるかも知れませんが・・・・・
「それもまた良し」ではないでしょうか。

2 HORNS 2 RHYTHM / KENNY DORHAM
1957年11月13日, 12月2日録音
KENNY DORHAM(tp) ERNIE HENRY(as) EDDIE MATHIAS(b) WILBUR WARE(b) G.T.HOGAN(ds)

1.LOTUS BLOSSOM
2.'SPOSIN'
3.SOON
4.IS IT TRUE WHAT THEY SAY ABOUT DIXIE ?
5.THE END OF A LOVE AFFAIR
6.I'LL BE SEEING YOU
7.NOOSE BLOOS
8.JAZZ-CLASSIC


精神年齢不足

2010年01月25日 | a-c

昨夜久しぶりにCーから電話がありました。
????Cーとは誰か????
私が高校を卒業し上京するときに、私はすっかり忘れていたのですが、じつはコクってふられていたというJAZZ喫茶仲間の女の子(?)です。(詳しくはこちらをどうぞ。笑)

「あらま、珍しいねぇ、どうしたん?」
「あのねぇ、浅川マキが亡くなったってこと、バブ君知ってるかなぁって思って」
なるほど、彼女にもJAZZ喫茶のママともども浅川マキを懐かしむところがあるのでしょう。
「うん、聞いた聞いた、プログでもそれらしいこと書いちゃったよ。」
「そう、今ね、車の中でバブ君が録音してくれた浅川マキを聴きながら、大声で歌っちゃって・・・・・思い出したから電話したの」
「へいへい、そんな時でもないと思い出してくれないんだろうから(笑)」

そんなこんなでしばらく話をしていると
「バブ君、まいっちゃったよぉ、あたし、もうすぐおばあちゃんだよ。」
「もうじゅうぶんババァーだろうが」
「失礼しちゃうなぁ、そうじゃなくて、二月にほんとの孫が生まれるの」
「ま、孫?!」
彼女の娘が二月に出産予定なんだそうで、
「今、家に帰ってきていて、そりゃもう大変なのよ。」

なんと、忘れていたとはいえ、私がコクったことのある、まぁそこそこ可愛かった(笑)あのC-が、おばあちゃんになるという・・・・・・
なんとなくショックです。
いえ、Cーがおばあちゃんになる事がじゃないんですよ。つまり、我々がそういう歳になったのかという事がです。

考えてみれば、私の息子のところにだって孫が生まれてもおかしくないわけですし、Cーのところは娘さんがまだ19才で母親になるということでいくぶん早いとはいえ、我が年代はそういった年回りになってきているのであります。
「う~~ん、そのわりには、大人になってないよなぁオレ達・・・・・・」
これがショックなんです。(笑)
父親になったときも同じような事は感じましたけど、おじいちゃん、おばあちゃんですよ、それでもなおそう感じるとは・・・なんとも情けない。

「やだねぇ、年取っちゃって・・・・しかも最近メタボだし」
「いやいや、まだまだ老け込む歳じゃないよ。Cーだっておばあちゃんとはいえ、まだそこそこイケるって、なんならオレがもう一回コクってやろうか?」
「ば~~か」
ほらね、とくに私の場合は精神年齢が追いついてないってぇの。息子にはもう少し後でもいいよって言っておこうかな。(笑)

ともかく、娘さんの無事出産を祈っておりますよ。

さて、今日の一枚は、ナット・アダレーです。
このアルバムは、コルネット、トロンボーン、チューバという、ちょっと変わった三管フロンの構成です。(しかるにアルバム名はBRASSなんでしょうけど)

以前も口にしたことですが、ナットは単独フロントより、他の管が脇を固めたほうが生きると私は思っています。
それに、レイモン・ジャクソンのチューバも、スライド・ハンプトンのトロンボーンもなかなかよろしいんですよね。
さらに、ウイントン・ケリー、サム・ジョーンズ、アルバート・ヒースとくればリズムセッションも悪いはずがないわけでして・・・・
よろしいんじゃないでしょうか。

私的には、ナットらしく無いといえば無いかもしれませんけど、「SOMETIMES I FEEL LIKE A MOTHERLESS CHILD」、バラードを歌い上げる彼が、いつになく素敵だと思います。(笑)

MUCH BRASS / NAT ADDERLEY
1959年3月23, 27日録音
NAT ADDERLEY(cor) SLIDE HAMPTON(tb,tuba) LAYMON JACKSON(tuba,b) WYNTON KELLY(p) SAM JONES(b,cello) ALBERT HEATH(ds)

1.BLUE CONCEPT
2.LITTLE MISS
3.ISRAEL
4.WHAT NEXT ?
5.MOVING
6.BLUE BRASS GROOVE
7.ACCENTS
8.SOMETIMES I FEEL LIKE A MOTHERLESS CHILD


身のほど知れば

2010年01月24日 | m-o

日曜日の今日は、母との約束通り配線アンド電源回りの掃除をしましたが、母も心配するわけです、漏電間近とまでは行かなくともまぁ凄いホコリで、我が繊細な鼻が過敏反応をして、クシャミは出るわ鼻水は出るわ、一足早い花粉症を体験した気分です。

午前中いっぱいかかった掃除も終わり、昼食はたぬきそばなんぞをいただいて、あとは都道府県対抗駅伝に夢中です。
いやぁ、惜しかったですねぇ、我が福島県悲願の初優勝はゴール寸前で兵庫に阻まれてしまいましたぁ。
「コンチクショウ、竹澤めぇ」(笑)
それでもアンカーの佐藤敦史選手をはじめみんなよく頑張ってくれました。感謝感激であります。

「昼の片付けもしないでテレビ見ちゃったけど、これから買い物に行く????」
この言い方は何かを訴えています。
「・・・・・わかったよぉ、ア・タ・ク・シが買い物をしてま・い・り・ま・す。」
空のリュックを背負って、さっそうと自転車にまたがり、いざ出発!
今日はサボろうかと思っていた運動も出来たことですしこれも良しとしますか。

ということで、今週は早くも『料理当番、本日の一品』です。

こちらは、銀杏入りのだし巻き卵です。

これは雪花菜ですね。

本日のメインはこちら、赤次の煮つけです。
えっ?赤次ってなぁ~に?ってですか。
あはははは、そうですよね、赤次なんて呼ぶのはこのあたりだけ、一般的に言うところのキンキです。
キンキ、吉次、そんでもってこのへんでは赤次と、地域で呼び名が違うんです。

呼び名は違っても、東北、北海道では縁起の良い魚とされていまして、正月に良く食べるんですが・・・・・
昔はねぇ、そんなに高い魚じゃなかったような気がするんですよ、それがあ~た、今じゃ高級魚ですよ。しかも正月前になるとさらに値段が上がったりして、我々庶民にはそうそう口に入らない魚になってしまいました。
いえね、今日のこの煮つけだって、良くもまぁこんな小さな可愛い赤次があるもんだってぇのを安く売ってたもんですからね、それで食べられただけで、煮て最も美味しい胆なんて、そりゃもう有るんだか無いんだか分からないような代物でした。

「あ~あ、もっと立派な赤次が喰いてぇよぉ~~~~」
「だれかさんは、何処かで食べてんじゃないの」
・・・・・おっと、墓穴を掘っちゃいけやせん、危なく酒を止められるところを
「いやぁ、自分で作った赤次の煮付けは最高やね」
なんてこと言いながら、いそいで飲み干した片口に酒を注いだバブ君でありました。(笑)

身のほどに合った安酒安魚

それでもいただけるだけありがたい。

さて、今日の一枚は、マンジョーネ兄弟、ザ・ジャズ・ブラザースです。
フュージョンのチャック・マンジョーネではなく、ハード・バッパー、チャック・マンジョーネを聴いてみるのも悪くありませんよね。

以前、彼の単独初リーダー盤「RECUERDO」を紹介しましたので、彼がじつはディジー・ガレスピーに大きな影響を受けたハード・バッパーであったことは紹介済みかと思います。そしてこれはさらにそれ以前の若きチャックを聴くことが出来るアルバムですが、二十歳そこそこの白人ハード・バッパーに多くを望んではいけません。
だからといって、馬鹿にしてもいけませんよ。器用さとそつの無さはまさにこの人の天性なのでしょうか、まとまりが良いんです。

「RECUERDO」で、バックをサム・ジョーンズとルイ・ヘイズ、ウイントン・ケリーというそうそうたるメンバーで固められたのも、後にジャズ・メッセンジャーズに誘われるのも、なるほどとうなずけるところが、このアルバムの魅力だと思います。

SPRING FEVER / THE JAZZ BROTHERS
1961年11月28日録音
CHUCK MANGIONE(tp) SAL NISTICO(ts) GAP MANGIONE(p) FRANK PULLARA(b) VINNIE RUGGIERI(ds)

1.FIRST WALTZ
2.WHAT'S NEW ?
3.SPRING FEVER
4.BROOKS' BROTHERS
5.SOFTLY , AS IN A MORNING SUNRISE
6.NOT TOO SERIOUS


誇りでホコリ?

2010年01月23日 | m-o

今日も大晴れ、今年に入ってはもちろんもう一ヶ月以上雨らしい雨が降っていないのではないでしょうか、もちろんその間、乾燥注意報が途絶えたこともなく
「もう乾燥注意報が解かれましたってお知らせで良いような・・・あは、そうもいかんか」

そんな乾燥しきった冬晴れの朝、朝食を食べている私に母が
「○○、駅伝はいつだっけ?」
「駅伝って、箱根駅伝は終わったでしょうよ。」
「そうじゃなくて、ほら、県対抗の」
「あ~都道府県対抗駅伝ね。男子は・・・たしか明日だったと思うよ。」

野球のないこの時期、母がもっとも楽しみにしているのはマラソンや駅伝なんでありまして、ほとんど見逃しません。
「女子よりは男子のほうが期待できっかなぁ?」
との私に
「そうだなぁ、柏原も遠藤も走っから、少しは期待できっかな。」
と、まるで解説者気取りです。
かくゆう私も嫌いじゃありませんから、明日は親子でテレビ観戦となることでしょう。


隣のお宅で餌をやっているもので
雀が続々と集まってきます。
それにしても雀って可愛い鳥ですよね
あらためてそんなことを思いました。

ミニ情報でありますが、都道府県対抗駅伝といえば、東洋大の柏原竜二が始めて注目を集めたレースでもありました。
今年も福島県にはその柏原に続こうかという高校生がいるんですねぇ、これが。
その選手は、学法石川高校の二年生、今井憲久選手です。
全国高校駅伝に同校は出場していませんから、まだまだ全国区とはいきませんが、この子がなかなか凄い、おそらくは1区を走ると思いますので注目してやっちください。

いずれにしても、こうして頑張ってくれる選手達は
「まさに、郷土の誇りじゃあねぇ、かあちゃん」
「あっそうだ、ホコリで思い出したけど、一つ心配事があんだよ」
と母。
「なに?」
母曰く、我が部屋の何が何だか分からない配線にホコリがかぶって
「火事になんかなんないだろうねぇ、明日にでも見ておきなよ。」

たしかに、こう乾燥していればホコリは大敵、明日は駅伝が始まる前にラックを引き出して母の心配事を解決せねばいけませんね。
それにしても、郷土の誇りが配線のホコリって・・・・どうゆう志向配線じゃい!(笑)
母のボケは、けして年齢のせいだけでも無さそうです。

さて、今日の一枚は、チャールズ・マクファーソンです。
マクファーソンといえば、バリー・ハリスに学び、チャールス・ミンガスに鍛えられた、そんなアルト奏者ですが、ネケがいいのに粘っこいといった印象を私は持っています。

このアルバムでもまさにそんな感じで、根本はチャーリー・パーカーなんでしょうけど、パーカーよりは垢抜けしているというか、悪い気はしません。ただ、パット・マルティーノが思うほど張り切っていないような・・・・

いずれにせよ。こうして昼食後に聴くには、そこそこではないかと思うのですよ、いかがでしょ?

HORIZONS / CHARLES McPHERSON
1968/8/27
CHARLES McPHERSON(as) NASIR HAFIZ(vib) PAT MARTINO(g) CEDAR WALTON(p) WALTER BOOKER(b) BILLY HIGGINS(ds)

1.HORIZONS
2.LUSH LIFE
3.AIN'T THAT SOMETHIN'
4.NIGHT EYES
5.I SHOULD CARE
6.SHE LOVES ME


ガイドブックは我が舌にあらず

2010年01月21日 | g-i

ポカポカ陽気も今日まで、今夜からはまた冬の寒さが戻ってくるんだそうで、たしかに寒くなってきました。じつはそのギャップが一番身体にはこたえるものですから、訃報続きの今日この頃、お互いに体調にはじゅうぶん注意いたしましょう。

「バブ君はECMをずいぶん毛嫌いしてるんだねぇ」
昼食が一緒になったNさんが突然そんなことを言ってきました。ありがたきかな、昨晩遅くの更新にもかかわらず我がログをすでにご覧いただいたようで
「毛嫌いだなんて、そんな・・・・」

ジャズのみならず、レコードを聴く趣味をお持ちの方は、少なからずそれぞれのレーベルの特長を感じ取られているはずです。それは、方向性や姿勢であり、プロデュースであり、録音方法や状態であり、ジャケット・デザインであり・・・・・・・・
じっさいにレコードを買う際も面子はもちろんのことですが、レーベルも選択肢として大きく係わってくることは間違いありません。
つまり、それぞれの特長があってこそのレーベルであり、逆に特長のないレーベルなどレーベルじゃない、みたいな。(笑)

ブルーノート、プレスティッジ、リヴァーサイド、アトランティック、ヴァーヴ、インパルス、パブロ、CBSコロンビア、エマーシー、マーキュリー、サボイにコンテンポラリー、ets.ets.

ただ振り返るに、私自身もそうであったかも知れませんが、レーベルの特長を聴く側があまりにも誇張しすぎて、まるでブランド化のように・・・そう例えば「初心者がジャズを聴きたいと思うなら、ブルーノートの1500番台を聴いてりゃ間違いない」みたいな決めつけをし過ぎてしまう、そんなことはないでしょうか?
私のECMに対する想いも、かなりそういった傾向があるように思え反省しています。

考えてみたら、ブルーノートのアルフレッド・ライオンも、ECMのマンフレート・アイヒャーも同じドイツ人で、しかも細部まで彼らの意向を貫き通しアルバム制作を行ったという点でじつに類似するわけで、ただ、方やアメリカで方やドイツで違った好みのジャズを追求したという相違があるということ、私の好みが彼らのどちらかと全く同じとか、全く違うとかもあり得ないわけですから、ただレーベルだけで私好みを判断するのは早計だということでしょう。

さらに、全てのメニューを食べ尽くすのはいかんせん無理としても、一つも食べないうちにただガイドブックの評価のみを鵜呑みにしてグルメを気取る。そんなことは無かったのか?って話ですよ。(あくまで自分に向けての反省ですよ)
レーベルが一つのガイドラインだとするなら、ガイドブックを活用することは悪くはありません、悪くはありませんが、少なくとも一度は自分自身の耳で判断することが肝心なのではないか・・・・なんてね。

Nさんとジャズ・レーベルの話をしながら、そんな反省をした今日でありました。
あれ?久々にジャズの話だった?・・・・あはは、ジャズの話でもないか。

さて、というわけで、今日の一枚もECM、ヤン・ガルバレクです。
え?逃げたなってですか?
いやいやいやいや・・・・・・そういえば「WITCHI TAI-TO」を聴いて以来、ヤン・ガルバレクにちょっと惚れたという話は以前しましたっけね。
そのとおり、ECMでもこれを紹介するあたりは、私の逃げに相違ありません。(居直りました。笑)

ガルバレクとボボ・ステンソンのコンビは、なんて言うか独特の透明感を感じさせます。それは始めて「WITCHI TAI-TO」を聴いたときも、このアルバムを聴いたときも真っ先に思った感想です。
まるで世界一透明度の高い湖の中を自由に力強く泳ぎながら、それでいて疲れなどまったく感じない、前衛的なフリー感が随所に現れるのにいわゆるフリー・ジャズとはあきらかに違う美しさがあって、これをなんと表現したらよいのでしょう?

私の好きな泥臭さもここまでそぎ取ってしまえば、それはそれで魅力なのでありますね。

DANSERE / JAN GARBAREK
1975年11月録音
JAN GARBAREK(ss,ts) BOBO STENSON(P) PALLE DANIELSSON(b) JON CHRISTENSEN(ds)

1.DANSERE
2.SVEVENDE
3.BRIS
4.SKRIK & HYL
5.LOKK
6.TIL VENNENE


今宵のパイロットは・・・

2010年01月20日 | v-x

ポカポカ大寒の今日は、陽気に反してなぜか朝から頭痛に悩まされ、何年かぶりにバファリンなんぞを服用してしまいました。
「あれ?これってひょっとして二日酔い?」
頭痛等々の苦しい二日酔いを知らない私にとって、それが二日酔いの頭痛なのか、体調不良による頭痛なのかが分かりません。
「そんなんで老後は大丈夫だろうか?」(笑)
ともかく、頭痛はバファリンで収まったものの、二日酔いであろうと体調不良であろうとあまり良い傾向ではありませんので、本日は寄り道もせずに素直に帰ってまいりました。

頭痛といえば、世の中頭痛に悩まされているのは私だけじゃありませんよね。最近のニュースはもっぱら小沢幹事長と日本航空関連ばかり、どちらの関係者もバファリンなんぞじゃ治まらないほどの頭痛が続いていることでしょう。

まぁとりあえず互いの足のすくいあいなんぞは置いておいて、日本航空の再生法申請ですが・・・・・・
って、こちらも航空機てなもんを最近はまったく利用しない私にとっては、関係ないっちゃ関係ないのですけど、ひとつ気になるのは、Mさんのお店の帰りにいつも車中で聴いている『ジェットストリーム』がどうなるかって事です。



遠い地平線が消えて、
深々とした夜の闇に心を休める時、
遥か雲海の上を、音もなく流れ去る気流は、
たゆみない  宇宙の営みを告げています。
<中略>
これからのひと時。
日本航空が、あなたにお送りする
音楽の定期便。「ジェットストリーム」。
皆様の、夜間飛行のお供を致しますパイロットは、
わたくし、城達也です。

「♪ロンリー~~~ なんとかロンリー・・・♪」(なんじゃいそりゃ)

現パイロットは、もちろん城達也さんではなく大沢たかおさんでありますが、今年放送開始43年を迎える同番組には、今まで幾度となく心癒されてまいりました。

早死にしやがった我が最良の友Iが、まだ横浜に住んでいた頃(私も横浜に住んでいたんですが)のことです。
ヤツのアパートは、三ツ沢のなだらかな斜面にあったのですが、一階に大家さんが住んでおられて、泊まりに行くとその大家さんの住居部分の屋根の上で、しょっちゅう酒を酌み交わしておりました。
その時のBGMが、ラジオから流れる『ジェットストリーム』であったのです。
(ヤツもジャズ好きで、部屋にはそれは立派なステレオシステムがあったのですが、さすがに屋根の上まで聞こえるほどの音は出せなかったので、手持ちのラジオを鳴らしてたんです。)
未だに「Mr.LONELY」を聴くと、そこから見下ろした横浜の夜景(海じゃないですよ。笑)が浮かんできます。

一部報道によれば、TOKYO FMの広報担当者は「今のところ番組終了などの話は出ていない」とコメントを出している一方で、日本航空・宣伝部は、番組継続について「年度内(2010年3月)までは継続。それ以降は検討中」とも話しているそうで、今後については微妙な情勢のようです。

私は、同番組を欠かさず聴くといったヘビーリスナーでもありませんけど、できれば続けて欲しいと願うばかりです。

「でもなぁ、その事が同社の再生を遅らせたりしても・・・・かといって、全日空のジェットストリームってぇのもどうかと思うし・・・・」
え?あんたがどうこう言ってもどうにもならないって?
ん?それに?他人様の再生を心配する前に自分自身の再生を真剣に考えろ?
ごもっとも。

さて、今日の一枚は、マル・ウォルドロンです。
本題には何ら関係がありません。(笑)

なんども言ってきたことですが、私はECMをかなり敵対視しています。(笑)
キース・ジャレット、チック・コリア、パット・メセニー、スティーヴ・キューン・・・・・・・・・原因は全てです。(大笑)
ウソウソ、じつを言えば、馬鹿の一つ覚えみたいに「キースのソロ、コリアの「RETURN TO FOREVER」ウンヌンカンヌン」って、そういう人が何人かいたせいだと思います。
「あ~?! リターン・フォー・エバーがスーパーでかかろうと何しようと、アッシには係わりねぇことでござんす。」(ふるー)てなもんですよ。

ともかく、その新風を巻き起こすヨーロッパの雄ECMが旗揚げしたのは1970年、大阪万博の年でした。
そんでもって、その記念すべき第一作アルバムが今日の一枚ということになります。

ECMのイメージといえば、ヨーロッパの感性を大きく反映した、特にアメリカ東海岸とは遠く離れた、俗っぽく言えば「黒っけのない」ジャズといったものだと思います。
このマルはどうでしょう?
そのイメージからはかなりかけ離れるのではないでしょうか。
アルバム名がキング牧師の演説の一節というあたりもECMのイメージからは外れるように思います。
かといって、いかにもマルらしいかと訊かれればさにあらず。
おそらくは新レーベルの初アルバムということで、マル自身「新たなものを」という意気込みがあったのでしょう。

ということで、ECM好きにも、あるいはこれ以前のマル好きにも、このアルバムは敬遠されがちなのかな?
でも、私は良いアルバムだと思っています。

全般になんとも重~~いイメージはありますが、与えるインパクトというか迫力というか、それがドド~~ンと伝わってくる感じがします。
それ故に一服の清涼剤のごとき「WILLOW WEEP FOR ME」も光りますしね。

FREE AT LAST / MAL WALDRON
1969年11月24日録音
MAL WALDRON(p) ISLA ECKINGER(b) CLARENCE BECTON (ds)

1.RAT NOW
2.BALLADINA
3.1-3-234
4.ROCK MY SOUL
5.WILLOW WEEP FOR ME
6.BOO


今夜程 淋しい夜はない

2010年01月19日 | y-その他

最近は訃報、訃報で「もう、冥福を祈り過ぎだろ」てな日々ですが、今日ばかりはさらに沈痛な想いでご冥福をお祈りしなければいけません。

「歌手浅川マキ(あさかわ・まき)さんが17日夕、滞在先の名古屋市のホテル自室で倒れているのが見つかり、同日午後8時に死亡が確認された。死因は急性心不全。67歳。」
とのニュース。

 ♪ 今日は あの娘の亡骸に
   逢いに来たのさ セント・ジェームス医院
   ここは貧しい病院の
   白く冷たいテーブルの上
           ・・・・・・・・・♪
 

あの浅川マキが白いテーブルの上に横たわる・・そんな日が来てしまったのですねぇ。

このブログにもときおり彼女には登場していただきました。
それは、アルバイトをしていたジャズ喫茶のママの話しであったり、行方知れずの友、アウトローTの話しであったり、真崎守の漫画に描かれた彼女の世界の話であったり、もちろん彼女を見出した寺山修司に係わる話であったり・・・・・
いや、彼女の歌には私自信のいろんな思い出も凝縮されているのです。

ちょっと前に発掘した(笑)高校時代のノートには、ところどころに彼女の歌が書かれていました。
当時、ジャズを聴きながら飲むお酒もとうぜん好きでしたが、ママの付き合いで浅川マキを聴きながら飲むお酒も、私にとってとても大切なものだったのだと思いますし、その詞から、歌から、少なからず影響を受けていたのだとも思います。(注:高校生がお酒を飲んじゃいけません。)

そうそう、同級生の女の子に『裏窓』を唄って聴かせたら
「なにその暗い歌」
って言われたこともあれましたけど、とあるキャンプで、夜の海を見ながら浅川マキの歌を唄っていたら、Uちゃんという女の子がそっと近づいてきて
「とってもいい歌ね」
って、言ってくれたこともあったんですよ。
えっ?その後?まぁまぁ、それは言わずもがなということで(笑)

上手く言えませんが、彼女の歌には独特の説得力があった?というより思春期の男の子にとってじつに大人の世界といったイメージがあったのでしょうねぇ、そして、なんとも隠微な魅力を放っていて・・・・・・・しかも、普通の同級生のガキには分からない世界だからなおさら良い、みたいな。(それは、ジャズを聴くという事もそうであったかもしれませんが。)
そしてそれが、年上のママの魅力と重なった日にゃア~タ、高校生なんかメロメロですわいな。(笑)

もう一つは、当時の私の志向が、なんとなくアングラチックな方向へ向いていたことが、未だに彼女の歌をソラで歌える原因になっているのだと思います。

いずれにしろ、浅川マキは、我が青春の一ページにしっかりとした足跡を残しているわけで、その彼女の死は大きなショックです。
今晩Mさんのお店から帰ったら、CDではなく、レコードを聴きながら一杯飲んで、ご冥福を心より祈りたいと思っています。

さて、今日の一枚は、あえてタブーを犯します。浅川マキです。
「何を『JAZZを聴きながら』じゃい」
とのご批判もございましょうが、「マキの死」に免じてお許しいただきたい。

私の持っている彼女のアルバムは、LPですとこの『裏窓』と『MAKI Ⅱ』の二枚だけ、どちらにするか迷ったのですが、アウトローTが愛した(もちろんママもお好きでしたよ)このアルバムにしました。

このアルバムには、ジャズのスタンダードから、寺山修司作詩の表題曲「裏窓」、「翔ばないカラス」は真崎守の作詩、我が子にも歌って聴かせた「ケンタウロスの子守歌」は筒井康隆作詩、山下洋輔作曲と、まぁ様々な歌が収められています。(作詞ではなく作詩と書いたのは、レコードにそう記載されているからです。)

 ♪ 町の酒場で 酔い痴れた女に
   声をかけてはいけない
   どんなにあなたが淋しいときでも
     昔あなたが恋したひとに似ていても
   声をかけてはいけない ♪

どの歌もじつに味があるなかで、私はこの「町の酒場で」(浅川マキ作詩・作曲)がなんとも好きなんです。市原宏祐のテナーもなかなかよろしいし、自分で作詩しておきながら「あなた」ではなく「あんた」と唄うあたりも・・・・
私だったら声をかけて泥沼に落ちていきそうですよね。(笑)

ともかく、
 ♪ 今夜程 淋しい夜はない ♪
のでありますよ。

裏窓 / 浅川マキ
1973年
浅川マキ(vo) 荻原信義(g) 富倉安生(b) 小松崎政雄(ds) 白井幹夫(p) 南里文雄(tp) 渋谷森久(org) 市原宏祐(ts)

1.こんな風に過ぎて行くのなら
2.裏窓
3.あの男が死んだら
4.セント・ジェームス医院
5.ロンサム・ロード
6.引越し
7.トラブル・イン・マインド
8.翔ばないカラス
9.町の酒場で
10.ケンタウロスの子守歌


風邪の香り?

2010年01月18日 | m-o

あいかわらず雨は降りません。そろそろ乾燥注意報に飽き飽きしているんですが、今日は江戸城天守閣と市街のほとんどを焼失した「振袖火事」が起きた日でもありますから、火の元だけには注意をしなければいけません。桑田選手のお父さんもお亡くなりになって・・・火事は怖いですからね。

火事もさることながら、こう乾燥しているとやはりインフルエンザも気になります。

「なんとな~~く、風邪かもしれない。」
昨日の朝目覚めると、喉の奥の方から鼻にかけてどうにもかゆい感じで・・・・・『風邪の臭い』ってわかりますかねぇ?なんとなくですが独特の臭いがするってことありません?ともかく喉の奥から鼻に抜ける息の中にその臭いがしてきたんです。
「まったく、必ず休みの日なんだから」
って、仕事を休むより良いと思うんですが。
ともかく、
「インフルエンザだったらどうしよう」
てなもんで、朝食を済ませると葛根湯をかっ込んで(笑)布団にもぐり込みました。

子守歌は、エラ・フィッツジェラルドの「TAKE LOVE EASY」、ジョー・パスとのディオですよね、それを聴きながら、窓から差し込む冬の陽射しをもろともせず爆睡です。
夢の中で「切実な中年男の悲哀」を演じながら、ハッと気がつくと午後一時になっていました。
「あれ?臭いが消えた。」
あはは、葛根湯が効いたのか、単なる睡眠不足だったのか、ともかくインフルエンザでは無かったようで、良かった良かった。(笑)

どんな患者が来ても、薬といえば必ず葛根湯を飲ませる医者がおりまして
「先生、お腹が痛いんですが」
「ああ、それは腹痛だな、葛根湯が効くからお飲みなさい。」
「先生、あたしゃ足が痛いんですがねぇ」
「おぅおぅ、それは足痛じゃな、葛根湯をお飲みなさい。」
「あたしは目がどうにも利かなくなりまして」
「ほうほう、目は人間のマナコなりといってな、だいじにせねばいかん、葛根湯をしんぜるからそうそうにお飲みなさい。・・・で、そちらの方はどこがお悪いのかな?」
「いえ、あっしはそいつの付き添いでして」
「そうかいそうかい、ただ待っているのも退屈だろうから、葛根湯でもおあがりなさい。」

『葛根湯医者』という小咄でありますが、まっこんな小咄が出来るほど『葛根湯』なる漢方薬は、葛根だけでなくいろんなものが配合されている万能薬であるということなのかもしれません。
私も風邪のひき始めなんかにはよく服用するんですが、あまり利いた試しが無かったんですよねぇ、今回は利いたのかな?

体調も良くなったとはいえ、またぶり返してもいけませんから、昨晩は夕食の酒が抜けぬうちに床につきました。
それでも『料理当番、本日の一品』です。

暖かいものと思ったので、得意の煮込みハンバーグです。

それにボイルした鶏とホタテを混ぜ込んだサラダ。ビールとウイスキーをいただきました。

さて、今日の一枚は、チャーリー・ミンガスです。
エリック・ドルフィーをヨーロッパに捨ててきた、失礼、ヨーロッパで失って帰国したミンガスが、始めて出した自主出版アルバム、モントレー・ジャズ・フェスのライブ盤です。

ミンガスの個性光るエリントン・メドレーは、それが大編成であっても「う~~ん、ミンガスだねぇ」となるわけで、そこがまさしくミンガスたらんところでありますねぇ。
そしてまたエリントン以外でも当然に「まさにミンガスだねぇ」となるわけで、人種問題を掲げるこの人のツッパリは、けして「屁のツッパリ」ではないまさに「筋金入りのツッパリ」にも思えます。

それにしても、12人ものオーケストラをどうしてこうも自分色に染められるのか?
例えばですよ、個性的といえば最右翼であるモンクがオーケストラを引き連れてた時も、けしてモンクらしいとは言いきれなかったように私は思います。いや、むしろモンクのような個性派は「人数が少なければ少ないほど良い」というのが、私の結論でもあったのですが、ミンガスは完全にそこから逸脱しています。

ともかく、ドルフィーが抜けようとも、大人数であろうとも、ミンガスの音楽は圧倒的な説得力を持って迫ってくるのであります。

MINGUS AT MONTEREY / CARLES MINGUS
1964年9月20日録音
CARLES MINGUS(b) BUDDY COLETT(as,fl,pico) CHALIE MAPHERSON(as) JHON HANDY Ⅲ(ts) JACK NIMITZ(bs,bcl) BOBBY BRYANT, LONNIE HILLYER, MELVIN MOORE(tp) LOU BLACKBURN(tb) RED CALLENDER(tu) JAKI BYARD(p) DANNIE RICHMOND(ds)

1.DUKE ELLINGTON MEDLEY
 I've Got It Bad / In a Sentimrntal Mood / All Too Soon / Mood Indigo / Sophisticated Lady / A train
2.ORENGE WAS THE COLOR OF HER DRESS, THEN BLUE SILK
3.MEDITATIONS ON INTEGRATION

追伸、
奥村公延さん、田の中勇さん、小林繁さんと訃報が続きますねぇ、
奥村公延さんは、ジャズ・ファンとしても有名でありました。
「オイ、鬼太郎」
私が唯一できるものまねは、これだけでしたが(もちろん、似ちゃいませんよ)、田の中勇さんのあの独特な声もいずれ風化してしまうんでしょうか?
「空白の一日」事件。忘れられませんねぇ、完全に江川が悪役で小林繁さんが悲劇のヒーローになったあの日、ジャイアンツ・ファンをおやめになった方も多かったのではないでしょうか。
ともかく、ご冥福をお祈りいたしましょう。


やっぱりS・Bに進歩無し

2010年01月14日 | j-l

「バブ、申請書の文字が上手く入っていかないんだけどさぁ・・・」
と、昨日の夕方電話をよこしたのはS君。
基本的に大きなトラブルでは無いことは電話だけでも分かったのですが、電話でそれを理解しようとする努力をしないのがS君でありますから
「わかったよ、7時頃行くから」
てな事で彼の事務所へ

やっぱりというか、さもあろうというか、ナンチャありません、文字入力を上書き指定しなかったために帳票が崩れたという、じつに初歩的なミスで、
「オイオイ、たかだかこんな事でオレを呼びつけるんじゃないよ。」
「あっそれともう一つ・・・・・・・」
「ブログに写真を貼り付ける方法だろ」
「あらま、よくわかったこと」
「だって、あんたのブログ、更新も怠慢だけど写真がいっさい載ってないもん」
「あ・は・は・は 見てたぁ」
ブログへの写真の掲載方法は、今までS君に最低3回はレクチャーしていると思うんですが
「あんたはねぇ、覚える気がないし・・・・・」
「まぁまぁそう言わずに」
てなコントめいた時間を一時過ごすと
「バブ、こんな事で来てもらったから、飯でも喰いに行く?」
あ~~あ年が改まってもやっぱりこのパターンかい。(笑)

ということで、久しぶりの『ひろし』です。(べつに古いギャグじゃありません。)


ちょっと強面の顔からは想像できない
繊細なお料理が出てきますよ。(失礼)

あいかわらずというか、やっぱりひろしさんが出してくれるお料理は絶品でありまして、刺身はもちろん、これから煮こごりを作るためにと仕込んだ魚の内臓も、鱈の白子酢も、

この身が溢れんばかりの甲羅焼きも、旨ぇのなんのって、ついつい酒が進んでしまいます。とうぜん飯だけのはずが、
「ようし、次行こう! 久々にO(いつものバーです)行こうか」
「あら、珍しいS君がOなんて・・・」
「でもまぁ、その前に一曲歌ってからにすんか」
(やっばりな)
その一曲が、二曲になり、三曲になり・・・・・
今年もバーOには、私一人の時しか飲みに行けそうもありません。

ほんと、S君も私(B)も歳ばっか取るだけで、まったく進歩がありませんなぁ、このぶんじゃ写真掲載のレクチャーもあと何回必要になる事やら・・・・
でもまぁ、美味しいものは食べたし、お酒も飲んだし、歌も唄ったし、これはこれでいいかな。(笑)

ということで、出すものは全て旨いという『ひろし』を、あらためて紹介します。


住所:いわき市小名浜上町21
電話:0246-53-3151
HP:
http://www.abc-iwaki.com/i/hiroshi/

ぜひお近くにお越しの際にはお立ち寄り下さい。魚好きにはたまらんお店ですよ。

さて、今日の一枚は、エルビン・ジョーンズです。
ブルーノートでのリーダー作第二弾ですが、第一作「PUTTIN' IT TOGETHER」と同メンバーによる五ヶ月後の演奏ということになります。

エルビンにせよ、ジミー・ギャリソンにせよ、もちろんここには参加していませんがマッコイ・タイナーにせよ、コルトレーンの影から逃れることは容易ではなかったのだと思います。ただ、それから逃れようと最も苦しんでいたのは、マッコイだったのではないかと私は考えています。
というのは、エルビンのブルーノートにおけるこの二作に関して、無理に逃れようとはしない彼の姿勢が見えるように思うからです。

いかにマッコイを呼ばずとも、ピアノレスであろうとも、スタイルはコルトレーン・サウンドそのもののように聴き取れます。
それは、インパクトのあるサウンドの中で、ただただお互いに主張し合うだけでなく、絶妙な駆け引きを感じさせるあたりに多いに出ているのではないでしょうか。
つまりイコール私好みということです。(笑)

取り上げられる機会が少ないアルバムのように思いますが、じつにエルビンらしさが出た一枚ではないでしょうか。
ただねぇ「PUTTIN' IT TOGETHER」も今日のアルバムもジャケットがイマイチだと思いません?天下のブルーノートとは思えぬデザインだと私は思っています。

THE ULTIMATE / ELVIN JONES
1968年9月6日録音
ELVIN JONES(ds) JOE FARRELL(ts,ss,fl) JIMMY GARRISON(b)

1.IN THE TRUTH
2.WHAT IS THIS ?
3.ASCENDANT
4.YESTERDAYS
5.SOMETIMES JOIE
6.WE'LL BE TOGETHER AGAIN


一度試す価値有り・・かな?

2010年01月13日 | m-o

昨日は午後から少しずつ降り出した雨が「♪夜更け過ぎに雪へとかわるだろ♪」なんて思っていたら、雪どころか雨自体さほどのものでもなく、乾燥地帯を潤してくれる期待にすら応えてくれませんでした。このカラッカラの天候はいつまで続くんでしょうか?

一昨日の晩、Mさんのお店にはバレンタインシーズンに合わせてアサヒビールが発売した『ショコラ・カクテル』とサッポロビールの『ショコラ・ブルワリー』なる二種類のお酒が入荷されました。

「チョコレートの酒ねぇ・・・・」と私が眺めていると
「これって、カルアミルクみたいなヤツですかねぇ、だったらあたし飲めるかも」
とは、SAちゃん。
「カルーアミルクは珈琲リキュールを牛乳で割ったヤツなんだけど・・・・・まっ似たようなもんかな」

やっぱり女の子はこういうの好きなんでしょうかねぇ?
私なんざぁ、チョコレートつまみにウイスキーのほうが・・・いや、ウイスキーのつまみにチョコレートも許せないタイプですから・・・・・チョコレートが好きならチョコレートだけ食ってろ!みたな?(笑)

チョコレート風味のカクテルといえば、ゴディバやモーツァルトといったチョコレート・リキュールを使ったものが一般的ですよね。
なんども言いますが、私は許しませんけど、ウイスキー、ブランデー、ラムといった蒸留酒とチョコレートは相性がよいのか、あんがい強めのカクテルも多いように思います。

例えば『スコッチ・ショコラ』なんて、たんにスコッチとチョコレート・リキュールをステアしただけでしょ、私は飲んだことはありませんけど、かなりヘビーじゃありません?
ブランデーを使った『パパゲーナ』にしても、生クリームを入れてシェイクしたところで同様にヘビーだと思うんですよ。そんでもってかなり甘いだろうし、私は遠慮しときます。

けっきょくは、カルーアミルク同様、牛乳割りの『チョコレート・ラテ』あたりが無難なところなんでしょうかねぇ・・・・・・
って、あれ、飲ませる相手もいないくせに、また妄想かい?

ともかく、いちおう勧める立場として私も味見をしなくちゃいけないてんで、一缶買い求めてきたのですが、いかにも甘そうな『ショコラ・カクテル』はご勘弁いただき、『ショコラ・ブルワリー』(ビター)を味わうことに。

『ショコラ・ブルワリー』は、サッポロビールとロイズブランドとしてチョコレートを販売しているロイズコンフェクトとの共同開発商品で、コンセプトは『新しい「大人な」チョコレートのお酒』なんだそうであります。
「どれどれ・・・・」

缶を開けた瞬間、甘いチョコレートの香りが漂ってきます。
グラスに注いだ感じは黒ビールみたい?
ちょっと口にしたときにも強いチョコレート臭を感じますが、口当たりはそう甘かぁない。
いつものビールを飲む感覚でゴクゴクゴクといくと・・・・
のどごしはビールかな?そんでもって後からも追っかけてくるチョコレート臭?
たしかに他にはない新しい味わいではありますねぇ・・・・悪くありません。
でもねぇ、はたして通常のビールより高い値段で買ってまでちょくちょく飲みたいか?と訊かれれば、私は「・・・・・・」ですかね。

だけど、だけどです。チョコレート好きにはたまらない香りかもしれませんし、話の種にも、一度は試す価値がじゅうぶんにあると思いますよ。
え?セールストークだろうってですか?
う~~~~ん、それもある。(笑)

まっいずれにしても、バレンタインデーまではまだ間がありますから、それまでにこんなチョコレート味のお酒で女の子を気分良くさせておけば、そこのあなた、ひょっとして「本命による本物のチョコレート」がもらえるかもしれませんよ。私にとっちゃどうでもいい話ですけどね。

さて、今日の一枚は、ウォルター・ノリスです。
といっても、このアルバムには決まったリーダーがいるわけでもなく、ビリー・ビーンでも、ハル・ゲイラーでも良いんですけどね。

ノリスと聞いてピーーンと頭に浮かぶのは、オーネット・コールマンの初リーダー・アルバム「SUMETHING ELSE !!!!」と、こうなるのは私だけでしょうか?(笑)
「SUMETHING ELSE !!!!」に対する評価はそれぞれでしょうが、あのアルバムを「オーネットなのに?」と思われる方には、ノリスの存在がその一因を成している事は、共感いただけることだと思います。
それから、サド・メルのピアニスト(サー・ローランド・ハナの後任でしたよね)として来日したこともありますから、そのイメージがある人もいるかなぁ、まさか、兵役時代博多のビッグ・バンドで聴いたって方はいないでしょうねぇ(笑)

私的にはノリスのピアノは好みの範疇から若干外れたところにあります。あたりまえすぎるというか、特長に欠けるというか、
例えば、彼の代表作だと思われる「DRIFTING」を聴いても、けっきょくジョージ・ムラーツばかりに耳が行ってしまうし、さらには「ローランド・ハナのほうがやっぱ好きじゃ」みたいなことをほざいてしまう。

今日のこのアルバムも悪くはないし、聴いていて不快感も無いんですよ、無いんですが、「同じ編成ならタル・ファローを聴くかなぁ」なんて、へそ曲がりなことを思ったりして。

私的にこのアルバムを評すると『ショコラ・ブルワリー』であるのかもしれません。つまり、「悪くもないし聴く価値もある、だけど・・・・・」ってね。
ノリスを高く評価されている方には、大変申し訳ありませんが、「一聴の価値はあるアルバムだ」と言い訳をしてお茶を濁させていただきます。

THE TRIO
1961年6月6,30日録音
WALTER NORRIS(p) HAL GAYLOR(b) BILLY BEAN(g)

1.GROOVE YARD
2.SMOKE GETS IN YOUR EYES
3.THE END OF A LOVE AFFAIR
4.SCRAMBLE
5.OUT FRONT
6.CHE-LOW
7.FOR HEAVES'S SAKE
8.D.& D.

追伸、

フランスの映画監督エリック・ロメール氏が11日、パリでお亡くなりになりました。
『春のソナタ』『緑の光線』『海辺のポーリーヌ』ets.ets.・・・私にとっても印象深い作品が多かった監督だったと思います。心よりご冥福をお祈りいたします。