JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

名は体を表す?

2008年02月29日 | m-o

暖かかった本日は、金曜の晩にもかかわらず早めの帰宅となりましたので、たまにはジャズ以外の音楽でも聴いてみなさんのログを楽しませていただこうと・・・・・

花になりたい あなたの胸で
くちびるそよぐ 微笑みに
降り続く雨 ふるえる夜も
その手で 抱きしめておくれ
母のくにの恋の唄
いつも歌ってる あなたの瞳は
何を見つめてる
守ってあげる どんなときでも
夢みるあなたを
守ってあげる いつもいつでも


これは「守ってあげる」が収録されている
「八十日間亜州一周」です。

じつは言ってませんでしたが、私は隠れ『上々颱風』ファンでありまして(べつに隠れることはないんですが...笑)
いえね、娘がまだ小さいときにいっしょにテレビで彼らのライブを観たんですよ。すると娘がとっても喜んで、その顔を見ながら彼らの詞をかみしめてみたらとても良い詞が多いし、アジアンティックな乗りも心地よくて・・・娘と二人でドライブするときにはいつも彼らの曲をかけていたんです。
思えば、子守歌は浅川マキの「ケンタウルスの子守歌」、車の中じゃ上々颱風、家にいるときゃジャズか下手なギターをかき鳴らし大声で歌う馬鹿オヤジ、我が娘が今真面目に音楽の勉強をしていることが奇跡のようでもあります。

おっと、話が変な方に行ってしまいました。

そんなわけで、みなさんのログを拝見していたら、あずきさんが『脳内メーカー』ならぬ『取扱説明書メーカー』なるものを紹介されておりました。

「どれどれ」
私もさっそく試してみますと

バブさんをご使用する際には以下のことに気を付けて下さい。
・ お手入れの際、必ずアルコールの使用量をお守り下さい。動作がおかしくなる原因になります。
・ 長時間の動作を想定していませんので、業務用として使用しないで下さい。
・ 湿気やほこりの多い場所に置かないで下さい。

また、バブさんを以下の場所でご使用にならないよう気を付けて下さい。
・ 自宅

バブさんが故障かな?と思われる場合は以下のことを試してみて下さい。
・ しばらく放置してみて下さい。

それでもバブさんが正常に動作しない場合は。
・ 最寄の修理センターまで、着払いでお送り下さい。

これが私の取扱説明書なんだそうで、笑っちゃいますでしょ。
私が何を笑ったかって、ここでまでアルコールの量を注意されるとは思ってもいませんでした。いやはや「名は体を表す」でしょうかねぇ。
飲み過ぎると動作がおかしくなるなんて、まさに的確な取説であります。(笑)

自宅では使用しないように?????
「そうだ!毎週の料理当番を義務化するな!!!!!」

故障したらほっとくしかない?????
つまり治しようがない?????

「あ~あ、もうすでに故障してるから、着払いで何処っかに送ってやんないと、なんならそのまま戻ってこなくてもいいし」
「うるせぇ~~~~!!!!!」

よろしければみなさんも『取扱説明書メーカー』、お試しあれ。

さて、今日の一枚は、日本では特にマイナーなピアニスト、モーリス・ナントンです。
たしかに聴いてみると大きな特徴もなく、強烈に耳に残るピアニストではありません。普通にこなしているピアニストとといったイメージが、あまりウケなかった原因でしょうか。
それでも、リラックスした雰囲気は悪いわけではなく、悪い言い方をすればサラッと聴くのにはじつに良いピアニストではないかと思います。

彼が、その後地元ニュージャージーでの地味な活動を中心に息が長いピアニストであり得たのも、そんなスタイルの結果だったのかもしれません。

PREFACE / MORRIS NANTON
1964年8月14日, 9月3日録音
MORRIS NANTON (p) NORMAN EDGE(b) OLIVER JACKSON(ds)

1.THE THEME FROM "LAWRENCE OF ARABIA"
2.INVITTATION
3.GONE WITH THE WIND
4.THE PRETTY TIME
5.THINGS AIN'T WHAT THEY USED TO BE
6.JA DA
7.I'LL KNOW
8.THE THEME FROM "BLACK ORPHEUS"
9.THIS HEAT OF MINE
10.THE THEME FROM "A BOY TEN FEET TALL"
11.THE SWEETEST SOUNDS


バカヤロウ!!!

2008年02月28日 | d-f

今日2時過ぎにちょっと遅めの昼食をラーメン屋でとっていると、何処かの奥様でしょうか、歳は二十代後半から三十代前半とおぼしき二人の女性が入ってこられました。

「ねぇ、今日の「笑っていいとも」見た?」
(今どき「笑っていいとも」の話もないだろうと思いましたが・・・・いやいや、別に聞き耳立ててたわけじゃないんですよ。けっこう大きな声で話してたんですから)
「見たけど、何?」
「ほら、ホステスだかなんだか出てたでしょうよ」

今日の「笑っていいとも」に幾人かのホステスさんがご出演されたようで、私は全く分かりませんが、その人達の月収を当てるみたいなコーナーがあるんですか?
ともかく、それを見ての話だったようです。

「月収300万だってよ、うちの旦那の年収なみの月給なんて許せる」
(おいおい)
「あの人達、べつにHしてるわけじゃないんでしょ」
「分かんないわよぉ、だってあんた、ちょっとはそんなこともしなくちゃお客だって付かないんじゃないのぉ」
(おいおいおい)
「でも、たいして可愛い女(こ)もいなかったわよねぇ、あれで稼げるんだから、あたしもホステスになっちゃおうかしら、ハハハハハハ」
(おいおいおいおい)
「それにしても、男ってほんとバカよねぇ、あんなのに貢いじゃって」
と言いつつ「あんたなに聞いてんのよ」てな目で私をチラリ
あわててラーメンをすすったバブ君でありましたが・・・・・

ここで、二つ三つ文句を言わせていただきます。
まずは「聞かれちゃ困るんなら他で話してくれ」ってはなしですよ。
次に「あんたら二人じゃ月に5万と稼げねぇよ」ってこと
月に何百万も稼ぐホステスの苦労など分かるわけもありゃしない。どんなに疲れていても、多少嫌な客が相手でも、いただくお代相等のサービスをしなくちゃいけないんですよ。しかもあ~た、サービスってぇのは「Hなことをする」ってなゲスなものなら長続きはしねぇんだから。
あんたらみたいな嫁がいるから、旦那は彼女たちのところへ癒しを求めに行くんだよ~~だ。ホステスや旦那をさげすむ前に、鏡でも見て反省しろ!!!バカヤロウ!!!!

あれ?べつに私が興奮することじゃないか?
以前もふれたことがあったかもしれません。私もサービス業に係わっていたこともあったのでなおさらに思うのですが、何百万稼ぐにはそれなりの努力と忍耐と体力が必要なわけで、その苦労は並大抵でないことではないと思います。

ともかく、ラーメン屋でくだらない話をしてるんだったら、彼女達ぐらい毎日献身的に旦那を持ち上げてみたらどうかって話ですよ、ひょっとしたら何百万も稼ぐ旦那になるかもしれませんよ・・・・・それはないか(笑)

まぁ、今日2月28日は、時の総理大臣吉田茂が、れいの「バカヤロウ解散」を生む、国会での「バカヤロウ」発言があった日だそうですから、私もあえて言わせていただきました。
ちなみに、明日2月29日閏日を、昔イギリスでは「leap day(跳躍の日)」といって「この日のみ女性から男性へのプロポーズが伝統的に公認され、男性はそれを断わることはできない日」とされていたそうですから、もう一度旦那に甘い言葉でも囁いて、持ち上げて、ホステスなどに目が行かないようにしてやって下さいよ、ね。

さて、今日の一枚は、アート・ファーマーです。
二セットの録音が合体したアルバムで、もちろん前半のソニー・ロリンズとの二管フロントもそれなりに興味深いのですが、なんといっても後半のウイントン・ケリーのピアノに乗せた「I'LL WALK ALONE」「ALONE TOGETHER」が私は好きです。
ファーマーは、こういったバラードを吹かせると絶品だと思うのは私だけでしょうか?じつに心地よい。

ともかく、ファマーだけでなく、各人のみずみずしいソロも楽しめる一枚だと思います。

EARLY ART / ART FARMER
1954年1月20日[1-5], 11月9日[6-10]録音
ART FARMER(tp)
SONNY ROLLINS(ts) HORACE SILVER(p) PERCY HEATH(b) KENNY CLARKE(ds)[1-5, 4のみROLLINS out]
WYNTON KELLY(p) ADDISON FARMER(b) HERBIE LOVELLE(ds)[6-10]

1.SOFT SHOE
2.CONFAB IN TEMPO
3.I'LL TAKE ROMANCE
4.WISTERIA
5.AUTUMN NOCTURNE
6.I'VE NEVER BEEN IN LOVE BERORE
7.I'LL WALK ALONE
8.GONE WITH THE WIND
9.ALONE TOGETHER
10.PRE AMP


脳の衰えなんぞに負けねぇぞ!

2008年02月27日 | y-その他

昨晩はなんだか体が怠くて、首筋から肩にかけて異常なほどはっているし、なんとなく目の奥が重いような頭痛。乱高下する気温がデリケートで繊細な(同じ意味だろが!)我が心身を脅かし、病魔に犯す算段だろうと早々に床に、いやぁ寝ました、いつもは5時間から6時間の睡眠時間が、昨夜は8時間以上の爆睡です。
おかげで今朝は快調、と思いきや・・・・あはははは、今度は寝過ぎで体が怠くなってしまいました。寝不足でも怠い、寝過ぎても怠い、つまりは飲み過ぎと運動不足のたまものということですね。

体の衰えは摂生の無さによるものでしかたないにしても、脳の衰えはまだまだと思っていました。・・・・あまかったですねぇ。
私はこのブログで大嘘をついてしまったわけで、まずは心よりお詫び申し上げます。

昨年、12月21日の「小さな幸せ」というログに、gonさんより「ペティフォードの「SOFTLY AS IN A MORNING SUNRISE」はどのアルバムに入っているのでしょうか?」とのコメントをいただきました。
ほんと、私も何をトッチラカッタンでありましょう「SOFTLY AS IN A MORNING SUNRISE」と聞いて「あれ?たしかベース一本の「朝日のようにさわやかに」があったよなぁ・・・・そうそうあれだあれ」と「BASS BY PETTIFORD / BURKE」のジャケットを頭に浮かべてしまったのです。しかも「/ BURKE」をスカッと外した状態で・・・・・つまり、じつに言い訳っぽい話ですが、「朝日のようにさわやかに」→「あのベースのグルグルがいっぱい描いてあるジャケット」→「OSCAR PETTIFORD」みたいな

このアルバム、そもそも10インチLPで発売になった二組二枚のアルバムを合体させて12インチLPにしたという一枚で、A面がオスー・ペティフォード・クインテット、B面がヴィニー・バーク・カルテットによる演奏が納められています。
「SOFTLY AS IN A MORNING SUNRISE」はそのB面、つまりヴィニー・バーク・カルテットによる演奏でありまして・・・・・・
ほんとうに、いいかげんな事を書いてしまい申し訳ありませんでした。
そもそも、ベース、クラリネット、アコーディオン、ギターという組み合わせで、ペティフォードがやるわけ無いのでありまして、まして、ジョー・シンデレラのギターがチャッチャっとリズムを刻むだけで、ほぼバークのソロで奏でられる「SOFTLY AS IN A MORNING SUNRISE」をペティフォードと勘違いするなどあり得ないことです。
この対照的な二組の演奏を何故一つのアルバムにしたのか?全く意味は分かりませんが、A面とB面のアンバランスがこのアルバムの魅力でもあるわけで
・・・・ほんとそれを間違えるとは恥ずかしい。
やはり、脳の衰えは確実にきているわけですから、今後はポッと浮かんだ記憶だけでなく、確かめてから書くべきだと深く反省しています。

そうそう、衰えで思い出しましたが、先日図書館から借りてきた『古典落語名作選』で三代目三遊亭金馬の「藪入り」を観ているときです。
「藪入り」とは昔の奉公人が、正月やお盆に主家から休暇をもらって親もとなどに帰ることをいいますが、この噺は奉公に出て3年目、初めての「藪入り」の日を迎えた親子の情を描く、江戸咄に明治の『ネズミ捕り懸賞』を利かせて改作された金馬十八番の噺であります。
三年ぶりの再会に、前の晩から眠ることもできずに息子を待つ父親。
「なぁおっかぁ、野郎、納豆が好きだから、納豆買っといてやんなよ」
蜆の味噌汁に、刺身に天麩羅、汁粉に・・・・・・・・
あれも喰わせたい、これもしてやりたい、あそこへもここへも連れて行ってやりたい、一日の「宿下がり」じゃ全部出来るはずもないのに、子を想う親心。
「こんにちは、ごぶさたをいたしました。めっきりお寒くなりましたが、ご機嫌よろしゅうございます。おとっつぉんにもおっかさんにも別にお変わりもなくなによりでございます。・・・・・」
抱きついて泣きじゃくってくるかと思った息子は、礼儀正しい挨拶を出来るまで成長しました。
「・・・・・おっかぁ、野郎大きくなったろうなぁ」
「なに言ってるんだよ、おまえさんの前にいるからごらんよ。」
涙が出てきて、まともに顔も見られない父親。

藪入りや何にも言わずに泣き笑い

若い頃にこの噺を聞いてもただ笑うだけだったのが、情を先に感じてしまうのは歳を取って自分が父になったせいか、衰えた涙腺のせいなのでしょう。ドッと噺にのめり込んで、まさに「泣き笑い」であります。

まずは風呂へ行ってサッパリしろということで、息子は風呂屋へと出かけます。
その間におかみさんが何気に息子の紙入れ(財布)の中の十五円という小僧にとっては大金を見つけてしまいました。
まさか主人の金をせしめてきたのではないかと、風呂から帰った息子を責めますが、ネズミを捕ってもらった懸賞金だと知り
「へぇ~~、ネズミの懸賞でとったのか、うまくやりゃがったな」
「おまえがご主人様を大事につとめるから、こんなお金がいただけたんだよ」
「うん、そうだ。それもこれも、チュウ(忠)のおかげだ」

父になって始めて分かる情、脳が衰えて始めて知ることも多くあるでしょう(笑)。失敗は失敗と反省しつつ、
「ヘンだ、脳の衰えなんぞに負けずに頑張るぞう!!!!・・・・そうとなりゃ、まずは酒だな」
って、またそれだ。

さて、というわけで今日の一枚は、多いに勘違いと反省をさせられたその「BASS BY PETTIFORD / BURKE」にしました。
このアルバム、もちろんペティフォードは気になるのですが、バーク・カルテットの「YESTERDAYS」なんかけっこう良く聴いてたんですよねぇ、それなのに勘違いするとは・・・・・・
そもそも、モダン・ベースの父とも言われるペティフォードのことも、白人ベーシスト、バークのことも良く知らなかった、聴き込んでいなかったということでしょう。
こうして改めて聴いてみると全く違うのにねぇ、駄目なバブ君(笑)

ともかく、何故だか同じアルバムにいっしょに納められた二人のコントラストを楽しむ一枚なのだと思います。(かぁー、説得力ねぇ)

BASS BY PETTIFORD / BURKE
1954年録音
OSCAR PETTIFORD(b,cello) JULIUS WATKINS(frh) CHARLIE ROUSE(ts) DUKE JORDAN(p) RON JEFFERSON(ds)[1-6]
VINNIE BURKE(b) RONNIE ODRICH(cl) DON BURNS(acc) JOE CINDERELLA(g)[7-14]

1.SEXTETTE
2.GOLDEN TOUCH
3.CABLE CAR
4.TRICTROTISM
5.EDGE OF LOVE
6.OSCAR RIDES AGAIN
7.THE CONTINENTAL
8.FOR ALL WE KNOW
9.YESTERDAYS
10.IMAGINATION
11.TIME OUT
12.SOFTLY AS IN A MORNING SUNRISE
13.ON THE ALAMO
14.HONEYSUCKLE ROSE


プロデューサーもまた逝く

2008年02月25日 | m-o

風はなんとか治まってきたものの、これも中休みで明日夜からは次の爆弾低気圧が日本列島を襲ってくるとか、『台風より怖い爆弾手気圧』被害がこれ以上拡がらないことを祈るばかりです。(我が家も含めて)

去る2月19日、名プロデューサー、テオ・マセロが亡くなったという訃報が舞い込んできました。享年82歳、詳しい死因は把握していませんが、病死との発表であったようです。
マセロといえば、やはり「KIND OF BLUE」以降、マイルスの全てのアルバムに係わったことで知られた人。マイルスにとってはプロデューサーであり、良きアドバイザーであり、公私共にもっとも係わりの深かった人物でもあります。

もともとはジュリアード音楽院で作曲も学んだミュージシャンであり、チャールズ・ミンガスのジャズ・ワークショップへも参加をしていました。
ダウンビート誌の1955年11月2日号のなかで、マイルスが「チャーリー・ミンガスやテオ・マセロが少人数のグループ向けに書いているような曲については、つまらない現代芸術みたいだったり、何だか気が滅入るようなのもあるね。ミンガスはもっと良い曲が書けるはずだ。・・・・・・・」といった発言をし、これに対しミンガスが同誌にマイルス宛ての公開書簡を送るてなこともありましたっけ(「JAZZ legends ダウン・ビート・アンソロジー」で確認できます。)
そのマイルスとマセロが、後に切っても切れぬ仲になっていったというのも、なんだか面白いですよね。

セロニアス・モンクの映像「STRAIGHT NO CHASER」の中でも、コロンビアのスタジオでの録音を前にモンクと談笑するマセロの姿が映っていましたけど、「優しい気遣いの人」といった雰囲気が漂ってます。(ピアノを弾く彼も見られますよ)

モンクやマイルス、ビル・エバンスといった一癖も二癖もあるジャズメンとお付き合いするには、そうとうの気苦労もあったでしょうに、あの穏和な顔立ちで上手く付き合ってきたわけで、これはひょっとしたら、秘めたしたたかさを持つ恐るべき人だったのかもしれません。あっ、だからこそ名プロデューサーに成り得たわけですよね、納得納得。(笑)
そんなマセロをプロデューサーの道に誘い込んだジョージ・アバキァンにも、いちジャズ・ファンとして感謝しなければいけません。
ちなみにマセロの初プロデュース・ジャズ・アルバムは、デイブ・ブルーベックの「GONE WITH THE WIND」、そうそう宮野弘紀(g)のデビュー盤をプロデュースして話題にもなりましたっけね。

とにもかくにも、私のようなオヤジが愛したミュージシャン達があっちの世界に逝くのも寂しいですが、私が最もご厄介になったレコード達をプロデュースしてきてくれた彼らの死もまた寂しく、時代の流れを感じてしまうわけです。
マセロにも感謝とともに心よりご冥福をお祈りいたしましょう。

さて、今日の一枚は、テナーマンとしてのテオ・マセロをなんとか紹介できないかと、チャーリー・ミンガスのこんなアルバムを選んでみました。
ミンガスとピアニストのウォーリー・シリロの曲が半分ずつ各面に収められたアルバムで、アレンジにはマセロも係わっていたようです。

この後「直立猿人」へとつながっていく過程がうかがえるアルバムであり、ジャズ・ワークショップの目指したものが随所に感じられる一枚だと思います。

テナー・マンとしてのマセロの出来はいかがなものか?
できればご自分の耳でお確かめ下さい。

JAZZ COMPOSERS WORKSHOP No.2 / CHARLES MINGUS
1954年10月31日[1-4], 1955年1月30日録音[5-8]
CHARLES MINGUS(b) TEO MACERO(ts,bs)
JOHN LAPORTA(cl,as) GEORGE BARROW(ts,bs) MAL WALDRON(p) RUDY NICOLS(ds)[1-4]
WALLY CIRILLO(p) KENNY CLARK(ds)[5-8]

1.PURPLE HEART
2.GREGARIAN CHANT
3.EULOGY FOR RUDY
4.TEA FOR TWO
5.SMOG L.A.
6.LEVEL SEVEN
7.TRANSEASON
8.ROSE GERANIUM


生涯学習、スゲ~~!

2008年02月24日 | j-l

「午前中いっぱいは風が強いみたいだよ」
何をおっしゃいます、一日強い風が吹いてるじゃござんせんか。しかも足下からゾクゾクと来るこの底冷えはなんざんしょ、まぁ寒くなったり暖かくなったりしながらやって来るのが春ですからしかたのないことかもしれませんけど、できれば暖かい日が休日と重なると良いんですけどねぇ。

いかに寒い休日とはいえ二日連続でパソコンに向いっぱなしというのも健康的じゃありません。昨日から始まった暇つぶしはいつでも出来ることですから、今日は昨日から仕込んでおいた「豚の角煮」を手土産に、昨年の秋10年ぶりの再会をはたした『ブルースの鬼』K君のお宅へ遊びに行ってきました。

「角煮つまみに飲んでけよ」
とは言われましたが、帰って何言われるか分かりませんし、何より車を置いてくるハメになりますので、そこはグッとこらえ珈琲を飲みながらの座談でありました。

「ブルースとジャズとの関係について」といういかにもマニアックな話で盛り上がり(題名を付けるほど高尚な内容じゃないんですけどね)、
「バブ、俺はねぇ、自他共に認める凝り性ジャン、ブルースを聴いたりやったりしてるうちに、アメリカの近代史に興味が湧いて来ちゃって、今勉強してんのよ」
「およよよ」
なるほど、机の上にはわけの分かんない本が山積みされていて、近代史を勉強する学生さんのようです。
この歳で学習意欲が湧くことには感心しますが、ブルース好きがそっちに向かうとはなんともまぁ、彼にしてみれば、ジャズ好きが高じて『レコード・マニア』や『オーディオ・マニア』の世界にドップリ浸かるってぇのと同様の発想なのでしょう。

たしかにジャズを聴いていても、その時々の時代背景というものにはおのずと興味が湧いてきます。私の場合それが「アメリカ近代史の勉強」までは結びつきませんが、時に『公民権運動』であったり『大恐慌』『世界大戦』であったり、日本に於ける60年代の社会・文化への影響についてだったりと、偏った知識(笑)を吸収するきっかけを与えてくれたのもジャズであったかもしれません。
「何故、多くのジャズ・ミュージシャンが、麻薬の世界に陶酔していったのか?」
という疑問にぶつかれば、その時代背景をおのずと知ろうとするみたいな。
大好きなコルトレーンがどういった生涯を送ったのか知りたくなるのは当然ですし、そこに時代背景が大きく関わるみたな。

「おいおい、ひょっとしてまた大学行こうなんて考えちゃったりして」
「うん、金に余裕があれば行ってみたい」
って、K君スゲ~~!

「よし!俺もビバップ以降の時代背景をもう一度勉強してみようかな!?」
「けっけっけっけ、出来ないことは言わないの」
「は~~~い」

さて、今日の一枚は、J.J.ジョンソンです。
話の流れからいってチャーリー・クリスチャンの「THE HERLEM JAZZ SCENE -1941」でも引っ張り出してきて『ビバップ革命前夜の時代背景』でも語れば良いところなんでしょうが、なにしろ知識が薄っぺらなもので(笑)
パーカー、ガレスピーのバップ・イディオム(よく分かってない...笑)を、いち早くトロンボーンに取り入れたとされるJ.J.の初リーダーアルバムを持ってきてみました。

正直言うと、私がこのアルバムを手に入れたのはJ.J.目的ではありませんで、初期のソニー・ロリンズとバド・パウエルを抑えたいという、いわば不純動機でありました。

ともあれ、「THE HERLEM JAZZ SCENE -1941」でのビバップ草創期とはまた違った、ある意味熟成したビバップを確認するにはうってつけのアルバムでした。
もちろん、「THE HERLEM JAZZ SCENE -1941」でセロニアス・モンクに注目したように、パウエル、ロリンズへの関心は消えることはありませんでしたが、

そうそう、じゃあロリンズがすでに第一線に飛び出したこの時期、コルトレーンはどうしていたのか?興味はそういうふうに拡がっていきます。
「へたすりゃコルトレーンはまだテナーではなくアルトを吹いていたかもしれない・・・・」すると、ダイナ・ワシントンの「THE COMPLETE DINAH WASINGTON Vol.1」の中でコルトレーンの音を探し当てる、
「ビル・エバンスの息子エバン・エバンスが監修した「VERY EARLY Vol.1」のエバンスの録音も確かこの頃だ」なんて・・・・・・・

またまた、聴くものが増えちゃったりするんですよね。(笑)

J.J. JOHNSON'S JAZZ QUINTETS
1946~49年録音
J.J. JOHNSON(tb)
CECIL PAYNE(as) BUD POWELL(p) LEONARD GASKIN(b) MAX ROACH(ds)[1~4]
LEO PARKER(bs) HANK JONES(p) AL LUCAS(b) SHADOW WILSON(ds)[5,6,11,12]
SONNY ROLLINS(ts) JOHN LEWIS(p) GENE RAMEY(b) SHADOW WILSON(ds)[7~10]

1.JAY BIRD
2.COPPIN' THE BOP
3.JAY JAY
4.MAD BE BOP
5.BONEOLOGY
6.DOWN VEMON'S ALLEY
7.AUDOBON
8.DON'T BLAME ME
9.GOOF SQUARE
10.BEE JAY
11.YESTERDAYS
12.RIFFETTE

おまけ、
『料理当番、今日の一品』は、K君宅にも持っていった「豚の角煮」です。

二品目は「ニラ入りチヂミかお好み焼きだか分かんないもの」(笑)

これに「大根サラダ」で本日は終了です。


暇つぶし開始

2008年02月23日 | m-o

午後2時ごろまではそこそこ日差しもあって暖かだったのが、まさに「にわかにかき曇り」てな感じで「ピカ、ゴロゴロゴロ、ザァー」、ほんでもって雨がやんだと思ったら「ピューピューゴーーーー」って「なんじゃいこの北風わ!」・・・・
バタン、ドッカン!!!!
「えええええええ?」
ついにボロ屋の屋根でも吹っ飛んだのかと思ったら、屋根ではありませんでしたが物置の戸が壊れてしまいました。強風の中なんとか応急処置はしたものの、明後日にでもS君のところへヘルプを出さなければいけないでしょう。
気温も一気に下がって・・・・・ほんと無茶苦茶な天気でした。

「ちょっと暖かいことをいいことに、玄関にこんなん飾ったからじゃないの」
せっかく母が飾り付けたものに、そんなことを言っちゃいけませんよね。

末広に栄ゆるみちのくこけしかな

「かあちゃん、この句はいったい誰の句だい?」
「わがんね、ただお雛様だから飾っただけだから」
まぁそのうち桃の花でも仕入れてきてあげましょう。

そんな強風の土曜日、私は何をしていたかというと、珍しくパソコンと格闘をしていました。
以前、所有しているジャズのLP、CDは全てデータ化(そんなたいそうなものではありませんけど)してあるという話はしましたよね。ですから、ジャズ関係の音源の収納もそのデータ・リストに合わせているので、聴きたいアルバム等々をすぐに探し出せる状況にあります。
ところがジャズ以外は手つかずで「まぁ、ジャズほど枚数も多くないし、いいか」ということにしていたのですが、最近その乱雑ぶりがどうにも気になってしまって。
もちろんデータ化などせずに、きちんと整理して収納すれば済む話なのではありますよ。でも、暇人ですからついつい「ならば、やっちゃうか」みたいになっちゃいましてね。

ジャズのそれに比べるとかなりの手抜きデータ・ベースなのですけど、作り始めてしまいました。もちろん、今日一日で終わる作業でもなく、しばらく『良い暇つぶし』になりそうです。
・・・・・・だ・け・ど、つまり私はこういう作業を楽しんでいるだけですから、
「わざわざ電気代使って、時間も使って、こんなん作って、何の得があんの? そんな暇があったら、物置の戸をもっとしっかり直しなさいよ!」
と言われるのは必定。
「綺麗に片付くようになんだからいいだろう!」
じゃ納得しないでしょうねぇ、別の言い訳も考えておかなけりゃいけないでしょうか。(笑)

さて、今日の一枚は、じつに久しぶりです、ジェリー・マリガンにしました。
さっきまで、パソコンにデータを突っ込みながら聴いていたんですけど、マリガンのピアノ・レス・コンボの演奏は、説明抜きに気持ちがいい。
マリガンのバリトンと、ボブ・ブルックマイヤーのトロンボーンが、低音域を支えた4管の響きとその厚みにはしっかりやられてしまいます。
やっぱり、ピアノが無い分、ホーンが自由に出来るってことなのでしょうか?いやいや、それだけではありませんね。マリガンのアレンジ力がピカッと光っているんだと思います。

ともかく、マリガンとチェット・ベイカーもマリガンとアート・ファーマーもいいけど、ブルックマイヤーとの低音フロント、これもまた絶品であります。

PRESENTING THE GERRY MULLIGAN SEZTET
1955年9月21,22日, 10月31日録音
GERRY MULLIGAN(bs) JON EARDLEY(tp) BOB BROOKMEYER(v-tb) ZOOT SIMS(ts) PECK MORRISON(b) DAVE BAILEY(ds)
1.MUD BUG
2.SWEET AND LOVELY
3.APPLE CORE
4.NIGHTS AT THE TUMTABLE
5.BROADWAY
6.EVERYTHING HAPPENS TO ME
7.THE LADY IS A TRAMP
8.BERNIE'S TUNE


梅に詣でて桜待つ

2008年02月22日 | s-u

今日は一昨日にも増して暖かな一日でした。やはり春らして天候になってくると、心がウキウキしてくるのは、人間にもしっかり動物としての本能が残っているということなのでしょうね。昼食を食べ終えてあまりに暖かいので公園の中を散策してしまいました。

何処かに春は落ちていないかと探してみましたが、よく考えてみれば暖かかったのはここ三日ほど、易々と見つかるわけもなく、心地よい風に春を感じるのみ・・・・・・・
いやいや、ありましたありました。たった一本、小さな梅の木が可愛いピンクの花をつけていました。

「Kさん、たしか息子さん受験だったよねぇ、どうした?」
「おかげさまで、○○大には何とかひっかかりました。」
「よかったね、おめでとう。」
「いやいや、国立の発表がまだですから」
気付けば早二月も下旬、弥生三月も目の前です。勉強を頑張ってきた受験生たちは、梅に詣でて桜が咲くのを待つ、そんな季節でもあるのですね。
来年は我が娘も高校卒業の年、進路は未だ決めかねているようですが「来年の今頃は桜のつぼみが何とかほころびかけていれば良いなぁ」なんて思いながら梅の花を観ておりました。

「梅には霊力が宿っている」てな話をお聞きになったことはありますか?
『梅』の異字体は『楳』、もとの字は『某』で、これは曰(えつ)と木とを組み合わせた形なのだそうで、曰(えつ)とは神のお告げごと、「木の枝に曰(えつ)をつけて神意を問い謀る」といった意味にもなるわけです。これも昔、渡来花であった梅を唐風文化の尊崇とともに天神さまと結びつけたという歴史に事を発するとか。
ゆえに、現代でも天神様に合格祈願した後、お札などを梅の木に結びつける習慣が残っているのだそうでありますよ。

東風(こち)吹かば匂ひおこせよ梅の花
あるじなしとて春な忘れそ

時の右大臣、菅原道真が、藤原氏の陰謀により突如大宰権帥に左遷てれたとき、幼少より親しんだ京の梅にこの歌を残し旅だったわけですな、するとあるじ(道真)を慕った梅は、道真が太宰府に着くと、一夜のうちに大宰府の道真の元へ飛んで来たという、いわゆる『飛梅伝説』でありますが、学問の神、菅原道真と天神木の梅、これに詣ればいかにも御利益がありそうですよね・・・・・そういえば、私も高校3年生の時、部活の全国大会のついでに「太宰府天満宮」を参拝しましたっけ・・・あっ、だから勉強もしなかったのに、いかに三流大学とはいえ引っかかったのか?

まぁ、娘のために九州まで出かける余裕も気もありませんから、今日撮ってきた梅の写真にでもお願いしておきましょう。
「どうぞ来年は、娘にも桜が咲きますよ~~に」
えっ?梅に桜のお願いしてもダメだろうって・・・・やっぱりそうですかね(笑)

さて、今日の一枚は、マッコイ・タイナーです。
「後期コルトレーンの呪縛から解き放たれたマッコイがここにいる」てなことおっしゃる方がとても多いアルバムです。
ところが、私はこの評にはちょっとした不満を持っておりまして、
まずは表現が悪い。まるで「コルトレーンといっしょにやっていた時には、コルトレーンに振り回されていた」みたいにもとれるじゃないですか。
仮に、そうとらなくても、コルトレーン時代とは全く違ったマッコイが現れたみたいな・・
私には、このアルバムに新生マッコイと新生エルビン・ジョーンズが見えるとは感じません。そういった意味では、まだ充分にコルトレーンの呪縛に捕らわれ続けている彼らがいるように思えるのです。

勘違いしないで下さい。それが嫌いだといっているわけではありませんよ。むしろそれがあるからこのアルバムが好きなのだと思います。
私的にジョー・ヘンダーソンには不満があるものの、マッコイ、エルビンの演奏には満足いく一枚であると思っています。
とか言いながら、今日久しぶりに聴いたんですけどね。(笑)

もし、コルトレーンの呪縛というものがあったとしたら、二人が本当の意味でそれから逃れられるのは・・・・・・
いやいや、コルトレーンの呪縛など最初から存在していたのではなく、マッコイ、エルビンが、それまで築き上げてきたスタイルをコルトレーンのもとを離れて、どう発展させていったのか、そこを追うべきでなのでしょう。

THE REAL MCCOY / MCCOY TYNER
1967年4月21日
MCCOY TYNER(p) JOE HENDERSON(ts) RON CARTER(b) ELVIN JONES(ds)

1.PASSION DANCE
2.CONTEMPLATION
3.FOUR BY FIVE
4.SEARCH FOR PEACE
5.BLUES ON THE CORNER


一筆啓上、ATMとは言わせない。

2008年02月21日 | v-x

先日、北原保雄先生が編纂された『KY式日本語』がいろんなところで話題になっていましたが、今日の昼休みは『KY式日本語』は是か非かの話で盛り上がりました。(まぁ、どうでもいいっちゃどうでもいい話なんですけどね...笑)

KYが空気読めないくらいならまぁ良しとしても、PTAなんて三つくらい意味があんですよ」とSS君。
「えっ?小学校と中学校と・・・・幼稚園か?」
「そのPTAじゃないですよ。」
(「分かってんよ、ボケただけジャン・・・」)
パットを使うAカップでしょ、パンツ、タイツ、網タイツ、それからパトラッシュと歩いた
「パトラッシュと歩いたぁ????何じゃそりゃ」
「だから、挫けそうになったときは心のなかでPTAを唄おう、てな感じで使うんだって」
「・・・・・・・・わけ分からん」

でもよくよく考えてみれば、こういった暗号のような言葉を作って特定の人だけが分かり合えるみたいな事って、日本人は昔から好きだったんですよね。
ほら、ジャズなんかも「ズージャ言葉」ってぇのがあったじゃないですか。
「ゆうべさぁ、シースー喰いにナオンとでかけたら、ゲー万もとられちゃったよ」
てな。(今どきこんなヤツはいないでしょうけど)
逆さ言葉は別としても、ツェー、デー、イー、エフ、ゲー、アー、ハー、オクターブ、ナイン、ツェージュウ・・・・・これは私も使った覚えがあります。そうそう、C調なんてぇのは大橋巨泉が流行らしたんですよね。私はサザンの「C調言葉に御用心」で覚えたんですけど(ウソウソ)

時代時代にそんな暗号めいた言葉が流行るのは、日本の伝統なのでしょう。仲間内だけで分かり合える言い回しが楽しいという気持ちも分からなくありませんもんね。

「バブさん、でもね、メール打つときなんか短いから助かるんですよ」とは事務員。
なるほど「用件は短く的確に伝える」これは大切なことであります。

一筆啓上、火の用心、お仙泣かすな、馬肥やせ

家康の重鎮、本多作左衛門重次が戦場から妻宛に送ったといわれる手紙ですが、このくらい簡素でありながら内容がきちんと伝わる、まさに模範のような手紙です。
メールの文もかくあるべきと思えば、『KY式日本語』の活用も否定は出来ないかもしれません。

よぉ~し、私もATMなどと言われないように、明日もYMで頑張るぞう!!

さて、今日の一枚は、ブリブリのテキサス・テナー、ドン・ウィルカーソンです。
ウィルカーソンというとレイ・チャールズのバンドにいたことでも有名ですが、ジャズメンとしてほとんど無名の時期にソニー・クラーク、グラント・グリーンという万全の布陣でこのアルバムを録音したということは、かなりの期待もあったのだろうと思います。

ともかく、男性的なブリブリ・ネバネバのテナーがお好みなら、ぜひとも抑えておきたい一枚であるとは思います。それだけに好き嫌いもハッキリとするテナーマンなのかもしれませんけど。

ともかく、「いろいろと考えずにバーンっと聴いちゃって下さい。」そんなアルバムです。

PREACH BROTHER ! / DON WILKERSON
1962年6月18日録音
DON WILKERSON(ts) GRANT GREEN(g) SONNY CLARK(p) BUTCH WARREN(b) BILLY HIGGINS(ds)

1.JEANIE-WEENIE
2.HOMESICK BLUES
3.DEM TAMBOURINS
4.CAMP MEETIN'
5.THE ELDORADO SHFFLE
6.PIGEON PEAS

追伸、
私はこのブログを所在場所を明かさない形で運営してきました。でも、もう長く付き合っていただいてる皆様には、ほとんど推測できる状況にあると思います。
そこで、所在地が判明してしまう事ではありますが、昨日お話ししました「知り合いが企画したクラシックコンサート」の告知をここでしたいと思います。

3月19日(水)福島テルサ 開演18:30
3月20日(木)郡山市文化センター  開演14:00
3月21日(金)いわき市文化センター 開演18:30
3月23日(日)白河市民会館 開演14:00
連絡先 0246-96-6809 (平子久江マリンバ&パーカッションコンサートin福島 実行委員会)

シエナ・ウインド・オーケストラの打楽器奏者、平子久江を中心に、マリンバ、パーカッション、クラリネットといった布陣で演奏を聴かせてくれるそうです。

我が知り合いも成功に向けて一生懸命頑張っているようです。興味のある方がいらっしゃいましたら、ぜひともお声かけいただき、聴きに行ってやって下さい。


ついに登場「酔っぱらいデブオヤジ」

2008年02月20日 | s-u

いやいや温かな一日でした。今日は陽気に誘われて久しぶりの公園駐車場食堂(笑)でのコンビニ弁当昼食、昨晩の深酒が日差しに洗われ、どんどんと蒸発していくのが分かるような昼休みでした。

話はその昨晩の深酒・・・・・
え?また飲んだ話かって?まぁまぁそうおっしゃらずにお聞きください。
一昨日の晩2本の連絡が入りました。1本はMさんから
共通の友人であるO君が来月クラシック・コンサートを企画しているのですが(音大出の立場を利用して...笑)、チケットの販売見通しが未だ立たないとのこと、
「バブちゃんも一枚付き合ってやってくれる?」
もちろん、私もそのつもりでいましたので
「いいですよ」
「あっ、それとポスターはもう無くなっちゃったらしいんだけど、チラシが残っているからOバーに置いてもらえないかなぁ」

そこへ、もう1本の連絡です。誰あろうその「Oバー」のママからのものでした。
「バブちゃん、明日△ちゃんとEさんのとこに飲み行くんだけど、付き合わない?」(火曜日はお店がお休みなもので)
まるでチラシを持っていく話を聞いていたかのようなタイミング、
「いいよ」

てなわけで、昨晩はチラシ片手に飲みへ出かけたというわけで、午後7時半、待ち合わせ場所は先日紹介したEさんの店「Bラシーヌ」です。

先日はEさんの写真ばかりで料理をアップしていませんでしたので、「一の皿」(この後二の皿、三の皿と続くのですが・・・・私は二の皿でストップ)だけ写真を撮ってきてみました。

こんなんのをつまみながら私とママは赤ワインを、△さんは白ワインを、ガッパガッパ。
「△さんは、何でも飲むの?」
「う~~ん、けっこう好き嫌いあるんだよ。ウイスキーだってママのところにあるようなのは(シングル・モルトのこと)ダメだけど、普通のは(ブレンディット・ウイスキーの事のようですが)好きだったりするし・・・」
「アルコールなら何でもいいのはバブちゃんでしょ」とママ
「そんなこと無いよ。ブランディーは飲まないし、カクテルも飲まないでしょうが、あっでもね、飲んだこと無いけどママんとこのマティーニはムチャクチャドライみたいだから今度飲んでみてもいいかなぁ、なんて思ってるけど」
「何?マティーニって、いろいろあんの?」と△さん
「あるよ、甘いのから究極のドライまで・・・・ママのところのは見てるかぎりじゃかなりドライだよね」
「うん、まぁね、でもほらチャーチルだっけ、究極のドライ・マティーニ、ベルモットのボトルを眺めながらジンを飲むってヤツ、あれほどじゃないけどね」
ハハハハハハハハ

するとそんな話を聞いていたEさんが、
「はい」
「って、マティーニじゃん、しかもベルモットはグラスに回しただけで捨てちゃうし」

さて、その後私は、何を何倍飲んだのでしょう?女性二人とEさんと私、お尻に根子が生えたように「Bラシーヌ」を一歩も動かず、宴は延々と午前2時まで続いたのでありました。とさ。(ダメだこりゃ)
でもちゃんと最後にはコンサートの宣伝をしっかりお願いしてきましたよ、O君、成功するといいね。


ついに登場「酔っぱらいデブオヤジ」
Oバーのママは相変わらずの出演拒否
「バブちゃんずるいジャン、自分の写真は出さないくせに」
ならばと、私初お目見えであります。
いっしょに写真に収まってくれたのは△さん
・・・・・・・・・それにしても、完全な酔っぱらいだ

さて、今日の一枚は、一昨日の「SMOKIN' AT THE HALF NOTE Vol.2」からのウエスつながりということで、同じヴァーヴでのジミー・スミスとの共演盤にしてみました。

このアルバム、よくよく考えてみると、オルガン、大人数と私があまり聴かない要素が揃っている一枚でもあります。事実、ジミー・スミスの「THE CAT」も、今日のアルバムと同時期に録音されたウエスの「CALIFORNIA DREAMING」も 飛び上がるほど好きなアルバムとは言い難いわけです。「やっぱりスモール・コンボが好き」という感覚はいかんとも捨てがたいというのが本音かな。

ただ、「CALIFORNIA DREAMING」のような木管過剰装備オーケストラがイージー・リスニングを前面に出したといった感じではなく、オリバー・ネルソン率いるいわゆるジャズ・ビックバンドがバックを勤めているといった点で、私的にはずいぶん助かっていますし、スミスとウエスの小気味よいスイング感を引き出したネルソンに感心もしてしまいます。
それとも、やっぱり「JAMES AND WES」や「BABY, IT'S COLD OUTSIDE」といったスモール・コンボでの演奏が入っているから許せるのかなぁ?????
いやいや「DOWN BY THE RIVERSIDE」や「NIGHT TRAIN」なんてじつにノリが良くて嫌いじゃないぞ・・・。

スミスはブルーノート時代、ウエスはリヴァーサイド時代、この時代をどうしても追ってしまう私には、このアルバムはギリギリのライン上に存在するアルバムであり、「どうして二人はコマーシャリズムに走って行ってしまったんだぁ」と思わざる得ない一枚でもあります。

それにしてもこの二人が二人とも楽譜を読めなかったというのは、本当なのでありましょうかねぇ?楽譜の苦手な私としてはじつに心強い話ではありますが。

JIMMY & WES THE DYNAMIC DUO
1966年9月21[4], 23[1,2], 28[3,5]日録音
JIMMY SMITH(org) WES MONTGOMERY(g) OLIVER NELSON(arr,cond) 他

1.DOWN BY THE RIVERSIDE
2.NIGHT TRAIN
3.JAMES AND WES
4.13(DEATH MARCH)
5.BABY, IT'S COLD OUTSIDE


オヤジの負け惜しみ

2008年02月18日 | j-l

「いやぁ、やっぱり買わずにいて正解だったなぁ~~~うんうん」
「何言ってんの、そもそも買う気も、買う予定も、買うお金も無いくせに」

今朝の我が家での会話ですが、何のことだか分かります?そう、次世代DVDの話であります。
東芝さんがいよいよ「HD-DVD」事業から撤退を決めたようで、これで「ブルー・レイ」に規格は統一されるのでしょうけど、すでに「HD-DVD」を購入してしまった方にはお気の毒なニュースです。昔、「ベーター」で苦しんでいた友人をふと思い出してしまいました。

「いやぁ、良かったぁ、HD-DVDを買おうかと思ってたんだよなぁ」
私と同じような見栄っ張りは何処にでもいるもので、会社でもそんなことを言うヤツがおりまして、
「そりゃ良かったね、○○君、ところで次世代DVDと今のDVDの違いって分かってんの?」
「だから・・・記憶容量が違うんだよ・・・・・・・・・・!?」

いやいや我が事務員も鋭い突っ込みをするもので、次世代DVDがどれほどのものか、未だ理解しきれていない諸氏は多いと思います。
特に中年以上の我々には、どんどん先を行く技術に完全について行けない状況は、今後益々増えていくのでしょう。
ちなみに私は次世代DVDあたりまでは何とかついて行っているつもりですが、未だ購入の予定はありません。

一方、これだけ技術が進んだ現代にあって、今日の朝刊に「新種の哺乳類発見」の記事。深海生物や細菌、ウィルスといった類ならまだしも、地上に住む哺乳類にまだ未発見の新種があったのかと、ちょっとビックリしてしまいました。


もし興味があるようでしたら、「BBC NEWS」のホームページで
記事が公開になっています。英文ですがこちらをどうぞ

ところはアフリカのタンザニア、体重700グラムのハネジヌズミ目の新種との発表だそうですけど、私なんぞ、そもそもハネジネズミ目ってぇのがどんなものかも知らなかったわけで、新技術に対する知識の取得どころか、旧知識の取得もままならないということなのでしょう。
ちなみに、哺乳類の新種は昨年暮れにも2種が発見されているのだとか、「地球上のことは、何でも知ってるぞ!」みたいな考えは、たんに人間のおごり、勘違いであると、彼らが教えてくれているようです。

いずれにしても、新発見だろうが新技術だろうが、人間の欲望とは止めどのないもの。
「でもいい加減にしておかないと大きなしっぺ返しがあるんじゃないか」なんて思うのは、それらについて行けなくなってきた「中年オヤジの負け惜しみ」にしかきこえませんよね。(笑)

さて、今日の一枚は、ウイントン・ケリーです。
以前紹介した「SMOKIN' AT THE HALF NOTE」に納められた2曲も含め、「ハーフ・ノート」でのウエス・モンゴメリーを迎えてのライブ録音を一枚にしたアルバムです。
「SMOKIN' AT THE HALF NOTE」にはB面のスタジオ録音3曲が含まれていますので、ついつい両方買ってしまうという・・・・
「おいおい、なら「SMOKIN' AT THE HALF NOTE」の本家はこっちじゃないの」
とおっしゃるあなた、ごもっともで
どうもこの録音自体レコード目的というよりは、WABC-FM局のラジオ放送用として収録されたとの話もあって、9月22日のスタジオ録音がメインにあって、不足分をたまたま録音があったライブ音でまかなったのが「SMOKIN' AT THE HALF NOTE」だった、なんてぇほんとか嘘か分からない話があったりします。
でも、それだったらハーフノートをアルバム名にするのはおかしな話ですよね。

逆に、ライブ録音がいろいろカットしなければいけない状況にあって、スタジオで補足録音を行った。こちらの方が考え方としてはまともだと思いますが。
だけど、そんなに使えない音源ばかりだったら、今日のアルバムは何なんだって話にもなるわけで・・・・・・

私はヴァーヴのプロデューサーじゃありませんから真意は分かりませんが、ともかく、ケリーもウエスもノリノリで、じつに楽しいライブ録音ですので、こうして聴けたことに感謝すべきでしょう。
コルトレーンの「IMPRESSIONS」をウエスで聴けるってぇのも面白いですよね。(それにしてもウエスは簡単に弾いちゃうんだよなぁ)

ちなみに録音日も6月24日なのか25日なのかはっきりしませんし、「じつはこの録音は「ハーフ・ノート」ではなく、「ショー・ボート」での録音だ」なんて話もあったりします。(笑)

SMOKIN' AT THE HALF NOTE Vol.2
1965年6月24日録音
WES MONTGOMERY(g) WYNTON KELLY(p) PAUL CHAMBERS(b) JIMMY COBB(ds)

1.NO BLUES
2.IF YOU COULD SEE ME NOW
3.WILLOW WEEP
4.IMPRESSIONS
5.PORTRAIT OF JENNIE
6.THE SURRY WITH THE FRINGE ON TOP
7.OH, YOU CRAZY MOON
8.FOUR ON SIX
9.MISTY