JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

ナイチンゲールは夢の中だけで

2009年06月29日 | a-c

「あれ?今日あたりから天気が下り坂って言ってなかったっけ?」
朝、空を見上げれば、透明度は低いものの一面の青空、
「え~~、今日も暑くなんのぉ」
ぼやきながら家を出ましたが、一昨日あたりとは少し風の向きが違うようで、いくぶんかの涼しさを運んできてくれました。

ところで、
だれしもが毎日の生活パターンというものを持っておりますよね。一説によれば、人間というのは不思議なもので、自由な時間があればあるほど、逆にパターン化していく、つまり、自分で自分を梗塞していく者なのだそうですけど、年齢が増すごとにさらにその傾向は顕著に表れるんでしょうか?

というのは、
最近、夜の手伝いの増加とともに、私の睡眠時間は大幅に減少して、ほぼ毎日4,5時間といった状態、たまにはたっぷりの睡眠も必要かと昨日は寝坊を宣言したのであります。
ところが、いつもの時間に目が覚めるともう寝られません。けっきょく、珈琲をたてて新聞を読んでおりました。
これから暑くなれば、益々寝坊など出来ないでしょうねぇ・・・・・
でもね、若い頃はちょっと違ったと思いません?
あの真夏のクソ暑い6畳一間の安アパートで「ハッと気がついたら夕方の4時」なんてことが間々ありましたもん。しかもそれが、男同士の雑魚寝であろうと、彼女と二人であろうと・・・・・・・
それが出来なくなったのも、やはり年齢のせいなのでしょうかねぇ

「ヒバリが鳴いた。もう行かなくては・・・・」
「いいえ、あれはナイチンゲール、あなたの耳に聞こえたのはヒバリではなくきっとナイチンゲールの鳴き声よ。」

ギターで始まるあのニーノ・ロータの優しいメロディーが聞こえてきそうです。

愛し合う若い二人にとって時間というのはいつの世も残酷なものであります。許される時間の短さを恨み、それ故になおさらその時間を愛おしむ、そしてそれがさらに時間を短く感じさせる・・・・クゥー、そんな感覚いつ以来体験してないでしょう。(笑)

コケコッコー
「ヤベ、おい、もう飯くわねぇと遅刻しちゃうよぉ」
「えぇ、もぉ・・だれかさんのおかげで昨夜寝られなかったんだから、勝手に何でも食べて行っちゃって・・・」

こんなんは、まだ良いんですよ。
「シー・・・鳴くなよぉ、へんに起きるとうるさいから」
てんで、そ~~っと布団を抜け出して、そそくさと会社に出掛ける・・・
えっ?まだまだ?
そもそもだれかさんは、別の部屋で高イビキのまんまだって?あらあら(笑)

これはもう年齢だけの問題じゃありませんな、「自由な時間があればあるほど、逆にパターン化していく」にもさも似たり、マンネリ、倦怠なんてぇものはすでに超越した男女の不思議であります。(笑)

え~~余談ではございますが、男ってぇもんは、女性のごとく現実を直視できませんから、いくつになってもついつい若き日のそんな体験を夢見たがるもんでして、

浮気相手の△ちゃんと夜を過ごすなんてぇことは、そうしょっちゅう出来る事じゃあれません。
「あ~~、別れるとすぐに逢いたくなるのが恋の常」
てなこと言いながら、朝の別れを惜しむんでありますね
毎朝、だれかさんに「もう行っちゃうのぉ」てなこと言われても、そりゃもうおぞましいだけ・・・(こらこら)
これが、△のちょっと腫れぼったい寝起きの目で見上げられながら言われちゃったりすると

 明けゆけばおのがきぬぎぬなるぞ悲しき

てなもんですよ。
あはは、そんじゃ、浮気相手といっしょになりゃいいだろってぇとそうではない。「自由な時間があればあるほど、逆にパターン化していく」これが嫌なんでありますなぁ男ってもんは・・・・・

「なに、勝手なこと言ってんの、早起きしたんなら、やってもらうこといっぱいあんだからね!」
「ふぁ~~い」
そこのご亭主!現実逃避は夢の中だけにしておきなさいよ。ライアン・オニールを見なさい、ねぇ、「あなただけと気付いたときには、すでに時遅し」てなことがあるんですから。

え~~、昨夜は久しぶりに自宅で飲み過ぎてしまいまして、一晩遅れの『料理当番、本日の一品』です。

まずは、形の良い鯵がありましたので、鯵の蜂蜜煮を作ってみました。

こちらは、蛸とワカメのキュウリ酢。

それに焼き茄子と・・・なかなかヘルシーでしょ。(笑)

さて、今日の一枚は、ドナルド・バードです。
じつはこのアルバム、一時、幻の名盤てなことでひじょうに入手が困難なアルバムだったようです。(Brunswikのオリジナル盤なんていくらするんでしょ?)
かくいう私もLPは未所有。紹介するのは、Vol.1とVol.2が合体したお得盤、二枚組CDです。(笑、ほんとはLPが欲しいんですよ)

ある意味ピークを迎えつつあったバードの、パリはオランピア劇場でのライブ盤です。バード・ファンならずとも必聴のアルバムかもしれません・・あっ、だから幻の名盤かぁ(笑)
当時のライブ録音の欠点というか、多少バランス等々録音に問題はあるものの、それを上回る内容であると思います。
この頃のバードは、じつに説得力のある演奏を聴かせますよねぇ、そう、しっかりした発音で歌詞をじゅうぶんに聴かせる歌手のような感じ?(なんじゃそりゃ)
これは「やっぱバードは、ハード・バッパーでいてほしい」という、私の個人的想いがそうさせるのかもしれませんけど、ともかくそんなバードが私は一番好きです。

それと、不思議と良いのが、ボビー・ジャスパー。
ロリンズばりのテナーはもちろん、私は「FLUTE BLUES」でのフルート演奏がみょうに好きだったりします。

最近は、まったくのジャケ違いでCD発売されているようですから、未聴の方がいらっしゃいましたら、ぜひともお聴きになってみて下さい。(笑)

BYRD IN PARIS / DONALD BYRD
1958年10月22日録音
DONALD BYRD(tp) BOBBY JASPER(ts,fl) WALTER DAVIS Jr.(p) DOUG WATOKINS(b) ART TAYLER(ds)

Disk 1
1.DEAR OLD STOCKHOLM
2.PAUL'S PAL
3.FLUTE BLUES
4.RAY'S IDEA
5.THE BLUES WALK
Disk 2
1.SALT PEANUTS
2.PARISIAN THOROUGHFARE
3.STARDUST
4.52ND STREET THEME
5.AT THIS TIME
6.FORMIDABLE
7.TWO BASE HIT
8.SALT PEANUTS


名にアラブを見る?

2009年06月27日 | a-c

昨日今日のこの暑さはなんざんしょ、もうメタボ・オヤジにはキツイですねぇ・・・「ビールビール」って、午後から仕事だしなぁ(笑)
そんな暑い中飛び込んできたのは、マイケル・ジャクソン死亡のニュース、まっ正直、私は彼のファンともいえず、しいてジャクソン・ファイブが少しだけ好きだったという程度ですから、このニュースにもさほどのショックは受けませんでしたが、同年代の「死の原因が何だったのか?」は、ちょっとだけ気になります。
いずれ解明されるのか、それとも、海外の有名人に間々ある「ミステリー」的謎が延々と語られるようになるのか、ともかくご冥福だけはお祈りいたしましょう。

「ごめん、俺これは飲めんのよ、ダメなんだなぁ口に残っちゃって、ほんとごめん」
せっかく事務の女の子が買って来てくれたスターバックス・ディスカバリーズの「クァンディ・キャラメル」なる珈琲に文句を付けてしまった私、これも暑さのせいか、我慢してでも飲めばよかったと反省しています。

スターバックスといえば、いまや誰もが知っている珈琲屋さんでありますが、その名は『白鯨』の一等航海士スターバックに由来することはご存じのとおり。
白鯨モービー・ディックに片足を食われ、義足となった船長エイハブのただただ暴走する復讐心を諌める役回りでありましたね。

グレゴリー・ペック主演の映画を見たのも、原作を読んだのも、もうずいぶん昔のことです。原作があまりに壮大すぎて、映像にするには若干無理があったのでしょうが、それでもあのグレゴリー・ペックの姿は目に焼き付いています。

『白鯨』といえば、聖書との関わりなくしてあの物語も無いのでありますけど、
エイハブはアブラハム、壮絶な闘いの一部始終を見た青年イシュメールはイシュマイル、では白鯨モービー・ディックは何なのか?
どちらが悪とも善とも呼べぬ戦いを正視するイシュメール・・・そこに深い意味が隠されているのでしょうけど、私には理解できましぇ~~ん。(笑)

ともかく名前だけで置き換えてみれば、エイハブはヘブライの祖始であり、イシュメールはアブラハムが妻サラの付き人ハガルに生ませた長男であり、ハガルとともに砂漠をさまようアラブの祖でもあるわけで・・・・・う~~~ん、
白鯨モービー・ディックは、何者も寄せ付けない存在、神?
でも、モービー・ディックはいい者とも思えないし、それに挑むエイハブが悪者か?
でも、エイハブのしつこさは別としてもあの果敢さには魅力も感じるし・・・・・
やっぱわかんないや(笑)

さても、ここで話は一巡するのであります。
私がむげに飲むのを断ってしまった「クァンディ・キャラメル」、この名はギリシャはクレタ島に住んでいたアラブの菓子職人たちが作りだした、滑らかなバターのようなキャラメル、そしていずれこの島を「クァンディ」と呼んだことに由来する名前なんだそうで、
「そうか、アラブ人かぁ・・・・」
と、一人、『白鯨』スターバックに由来するメーカーの飲み物に、しまいには現在起こっているイラクの問題まで想像を膨らます、いつもの妄想癖に呆れてしまう私でした。とさ。(笑)

さて、今日の一枚は、ケニー・バレルとジミー・レイニーの共演盤です。

とはいっても、あまりギターのアルバムといった感は、私はしないのでありまして、それは、ドナルド・バード、ジャッキー・マクリーン、マル・ウォルドロン、ダグ・ワトキンス、アート・テイラーという、なんとも豪華な面々が脇に控えていれば「さもあらん」であります。

もちろん、ケニー・バレルとジミー・レイニーというじつに対照的なギターが、ソロで、ユニゾンでその個性をじゅうぶんに発揮していることはたしかです。ただ、対照的であるが故にどっちつかずという側面も持ち合わせているアルバムではないでしょうか。
プレスティッジは「無理くりいっしょにセッションさせちゃう」というパターンがお得意ですが、それが吉と出るか凶と出るかは時の運。
このアルバムはどうなのか?それはご自分の耳でお確かめ下さい。

TWO GUITARS / KENNY BURRELL, JIMMY RANEY
1957年3月5日録音
KENNY BURRELL, JIMMY RANEY(g) DONALD BYRD(tp) JACKIE McLEAN(as) MAL WALDRON(p) DOUG WATKINS(b) ART TAYLOR (ds)

1.BLUE DUKE
2.DEAD HEAT
3.PIVOT
4.CLOSE YOUR EYES
5.LITTLE MELONAE
6.THIS WAY
7.OUT OF NOWHERE


男二人の心意気

2009年06月24日 | d-f

昨日は久しぶりに青空が戻ってきたかと思ったら、暑いのなんのって、急激な温度変化が身に応える年齢になってきたんですから、ちょっと天気の神様も考えてくれればいいのにねぇ、しかも変に忙しくて、貧乏暇無し、しばらくお酒を飲みに行く暇もありません・・・・でした。(笑)(いやいや、そう言いながらも先週の水曜日も先々週の水曜日も、S君といっしょだったような・・・)
今日もMさんのお店のヘルプは入っていますが、明日は年休が取れましたので、ヘルプを終えた後、いそいそと出掛けようかと思っています。

以前、そのMさんのお店に、中国人の留学生とミヤンマー人の留学生が、アルバイトをしているというお話をしたかと思います。
今日はそのうちの一人、ミヤンマー人の頑張っている若者を紹介したいと思います。

彼の名前は、アウン・カイン・ソー君。アルバイトをしながら大学に通い、この春に無事卒業、その後も卒業校の研修生として勉強を続けています。
彼の実家は、ミヤンマー国内では裕福な家庭らしいのですが(日本に留学できるくらいですから)、日本での生活費等々は自らアルバイトをして稼いでいて、Mさんのお店の深夜アルバイトの他に、居酒屋のアルバイトもこなし、さらに勉強と、すでに自立してしまいましたが、10年前なら我が息子に爪の垢でもなめさせてやれば良かったと思うほど、濃密な毎日を過ごしています。

その彼が、アルバイト先の居酒屋主人キンちゃん(私も古くからの知り合いなのですが、キンちゃんは通称で、名前にキンの字は一切入っていません。本名は正木聡。笑)に、
「家族旅行を兼ねて、アウンの国、ミヤンマーに行けるかなぁ?」
てなこと言われ、案内役を兼ねて帰国したのが昨年の10月でした。

その時、彼の生まれ故郷、ザガイン州インザ村にも行ったそうなんですが、
「ここが、中学校です。」とアウン
「???????」
現状を見てキンちゃんはビックリしたそうで、
というのも、案内されたその場所には、それらしき建物はなく、そこらにあるような木を柱に、そこらの葉っぱを屋根にした、壁も床もない掘っ立て小屋のような代物。
「雨が降ると授業は中断です。」
「こんなんじゃ、勉強もへったくれもねぇだろ」

よく注視してみると、その掘っ立て小屋の隣には、大きな建物の基礎があったんだそうで
「これなに?」
「中学校を建てるのに造った基礎です。ここまでは造っても、その後がずっと進まないんです。それが、ミヤンマーの現状です。」
「・・・・・・・アウン、こりゃなんとかせにゃいかんぜよ!」(何処の出身じゃい)

と、まぁそんないきさつで、帰国した彼らは、何らかの支援が出来ないものかといろいろ考えました。(キンちゃんは昔から熱い男ですから)
「一校を建設するのに必要な金額は日本円で約600万、一人がこれを支援しても意味がない、ミヤンマーの現状をみんなに知ってもらいつつ協力を願って、アウン自身が二国の架け橋になるくらいの活動をすることは出来ないもんだろうか」
いやぁ、普通はここで「無理、無理」で終わってしまいますよね。
ところが「やるだけやってみよう!」と募金活動を始めることにしたのです。

キンちゃんの居酒屋はもちろん、加盟居酒屋チェーン、市内飲食店にも募金箱を設置して、すでに善意のお金45万円が集まったそうです。
一昨日は地方紙にも大きく取り上げられました。チラシも作りました。
彼らは「来年の3月までに600万円を集めるぞ!」を目標に、さらなる善意の広がりを目指しています。

どうか、賛同していただける方がいらっしゃいましたら、彼らに連絡をして上げてください。(上のチラシをクリックすると、大きな画面で見られます。そこに連絡先が書かれています。)
金額じゃないんです、アウンとキンちゃんのその心意気を感じていただき、ぜひとも応援していただきたいのです。
そして、アウン・サン・スー・チーさん、軍事政権、お坊さん、ビルマの竪琴、だけじゃなく、ミヤンマーという国をもっと理解するのも悪くないんじゃありませんかね。

さて、今日の一枚は、アート・ファーマーです。

じつは今、車のCDプレーヤーに入っているのがこのアルバムでして、案の定、もう3日も入れっぱなし、つまり、出し入れが面倒なんですね。(おかげさまで、携帯プレーヤーの音源を車内でも聴けるように改造はしたんですけど、だからなおさらです。)

参加ミュージシャンが「おー」って方ばかりですが、正直、70年代のこの時期というと、みなさんかなり暇であったのではないか、なんて余計な詮索したりして・・・・
2曲目はファーマーとハンプトン・ホーズのディオ、5曲目はファーマーのワン・ホーン、シェリー・マンは4,6曲のみ、アート・ペッパーは2,5以外といった構成になっています。

どうしても、70年代中盤以降の録音というと、聴くのに力が入らない私ですが、「車の中で聴くのには、じつに良いのではないかなぁ」なんて思っている一枚です。(だから、3日も入れっぱなしなんですけど、笑)
つまり、悪く言えば「聴き流しても良いかなぁ」という一枚とも言えるわけでして、いや、この頃のファーマーっぽいアルバムと言ってしまえば、まさにそんな一枚かな・・・なんて思っています。
じつに、聴きやすいアルバムです。(言い方にトゲがある?)

ON THE ROAD / ART FARMER
1976年7月26,28日、8月16日録音
ART FARMER(flh) ART PEPPER(as) HAMPTON HAWES(p) RAY BROWN(b) STEVE ELLINGTON, SHELLY MANNE(ds)

1.DOWNWIND
2.MY FUNNY VALENTINE
3.NAMELY YOU
4.WHAT AM I HERE FOR ?
5.I CAN'T GET STARTED
6.WILL YOU STILL BE MINE ?


雨の日には邦画三昧

2009年06月21日 | m-o

雨の日曜日、夏至だなんてこたぁどうでもよくて、自転車に乗る事も出来ない私は、何をしていたかといえば・・・・・
ここはやっぱり得意のDVD鑑賞ですかね。(笑)

観たのは『252 -生存者あり-』『ハッピー・フライト』の邦画二本立てです。
簡単に感想を言いますと

まず『252 -生存者あり-』
正直、「実際の現場とは、あんまりにかけ離れてんじゃないのぉ」みたいな斜に構えて観てしまったところがありました。
なんちゃありません。これは伊藤英明と内野聖陽のあまりのカッコ良さに対するジェラシーなのでありましょう。
実際に人命救助にあたられている多くの方々が、生死ギリギリの境で使命を果たされている現場は、さらに緊迫した想像もつかな世界なのでありましょうし、それをまともに映画でみせられても、おそらくは根性のない私など最後まで観ることも出来ないでしょうから、これで良いのかもしれません。
それにしても「そのギリギリの状況で、適切な判断をくだし、行動する。それがいかに難しいことであろうか」という気持ちは伝わってきました。
それを常に求められるレスキューの方々というのは、とんでもなく凄い方達なのですよね。多くの災害の現場に彼らがいることを、どれほど心強く感じるか、そして、いかに感謝すべきか、そんなことをふと思いました。
ただねぇ、私は、伊藤英明が隊員を抱きかかえて生還するラスト・シーン、あれはどうかと思うんですが・・・・・

次に『ハッピー・フライト』ですが
良いんじゃないですかねぇ、普通に楽しいというか、『252 -生存者あり-』と違って、最初から「こんなこたぁねぇよ」って世界ですから、
ともかく、カワイコチャン綾瀬はるかチャンの顔を見ているだけで、私ゃ幸せな気分です。(笑)
深く考えずに楽しむ、ジメっとした梅雨空のこんな日は「それもまた良し」であります。
正直、「見終わった後に何かが残る」といった映画じゃありませんでしたけどね。

そんなこんなでDVDを楽しんだら、あとはいつものごとくの料理当番です。
今日は、見ため以上に力を入れましたよぉ。
『料理当番、本日の一品』です。

見ためカレーにも見える一品ですが、手間暇かかってるんですよ。(笑)
まずは、玉葱を飴色になるまで炒め鍋へ、手羽元は塩、胡椒、カレー粉で下味を付けひと炙りこれも鍋へ、火を着けたら白ワインをドバッと入れてアルコールを飛ばし、ヒタヒタの水を加えてアクを取りながらコトコト、じっくりスープを取ります。
ここまでは下ごしらえ。
次に、カレー粉と小麦粉をバターで炒め、温めた牛乳を加えながらルーを作ります。ここへ、ルーをのばしながら先ほどのスープを加えていって、塩、胡椒で味を調え、手羽元を入れて一煮立ち、完成です。
今日は、バジル入りのバター・ライスと合わせてみましたが、好評でした。



付け合わせは、アスパラと海老のサラダ、ダメになりそうだったブロッコリーもいっしょにしちゃいました。それと、キュウリのスープで~~す。

さて、今日の一枚は、リー・モーガンです。
ジゴロねぇ、男の憧れですが、私には無理でした。それがリー・モーガンというと「それもありなん」ですよね。(笑)

まっ、そんなことはともかく、いろんなモーガンが聴けるアルバムではあります。が、逆に難点もそこにある一枚でもあります。
ジゴロ、モーガンも、自分のスタイルに多少の迷いがあったのでしょうかねぇ?
でもそれぞれの演奏が、なかなか聴きごたえがあると私は思っています。そこがモーガンたらんところでしょうか。

フロントのショーターとのコンビは、ジャズ・メッセンジャーズでのことを考えれば、問題なし、笑っちゃいけないんでしょうが、肝心の「GIGOLO」じゃショーターのほうが目立っているように感じるのは、ジゴロになれない私のヒガミでしょうか。(笑)

THE GIGOLO / LEE MORGAN
1965年6月25日, 7月1日録音
LEE MORGAN(tp) WAYNE SHORTER(ts) HAROLD MABERN(p) BOB CRANSHAW(b) BILLY HIGGINS(ds)

1.YES I CAN, NO YOU CAN'T
2.TRAPPED
3.SPEED BALL
4.THE GIGOLO
5.YOU GO TO MY HEAD

おまけ、


  
 日かげの葉っぱは
  なきむしだ、
  ほろりほろりと
  ないている。

  日向の葉っぱは
  わらいだす、
  なみだのあとが
  もうかわく。

  日かげの葉っぱの
  なきむしに、
  たれか、ハンカチ
  かしてやれ。

大好きな金子みすずさんの「雨のあと」という詩ですが、しばらく日向の葉っぱは拝めそうもありません。それまでは、なきむしの葉っぱと移り気な花を眺めて過ごしましょうか。



復権ウイスキー!

2009年06月19日 | s-u

なんだか寒いんだか暑いんだか、雨なんだか晴れなんだか、分からないような毎日が続いています。昨夜帰宅時には深い霧がかかっておりましたが、地表の暑さと上空の寒気とのせめぎ合いがしばらくは続くようであります。ゲリラ豪雨が無いだけ良しとするしかありませんね。

注目していた『臓器移植法の改正法案』も、なんだか肩すかしを食らったがごとくあっさりとA案が衆議院で可決、参議院でのさらなる踏み込んだ審議に期待し、結論を待ちたいと思いますが、いずれ、自分の意思を明確にしておくことが肝心であると思います。

仮登録だった私の『臓器提供意思表示』のネット登録も、本日可愛いポストカードとともに送られてきたIDにより本登録となりました。
あらためて、臓器提供に関して真剣にご家族と話し合いをもたれ、意思表示を明確にされることをお勧めします。

話はコロッと変わりますけど
先日『日経MJ2009年上期ヒット商品番付』が発表になりましたよね。
東の横綱がインサイト&プリウスというハイブリット・カー、西の横綱はファストファッション、トレンドをおさえたデザインでありながら安価なファッションですか?
いずれも私にはどうでもよい横綱であります。

「バブちゃん、しばらく取ってなかったけど、炭酸を発注してみようか」
「????」
「ほら、テレビでも宣伝してるし、最近ハイボールが人気だっていうジャン」
と言いだしたのはMさん。どうも『ヒット商品番付』の東前頭にハイボールが選出されたことにも影響されたようで
「ちょっとやってみようよ」

そもそも、ハイボールといえば、ウイスキーをソーダで割った「ウイスキー・ソーダ」であると、我々日本人は思いがちですが、ありとあらゆる酒をベースに、ソーダ、ジンジャエール、トニック・ウォーター、ジュース・・・・・ともかくそういったもので割った飲み物をハイボールと言うんでありまして、つまり「ジン・トニック」も立派なハイボールなわけで・・・・・・・

そんな理屈はどうでもいいですね、今『ヒット商品番付』の東前頭に上げられているのは、間違いなく日本式ハイボール「ウイスキー・ソーダ」でありますし、さらに絞ればサントリーが仕掛けた「夜はハイボールから始まる」の『角瓶ハイボール』それなのであります。

考えてみれば、第一期ハイボールブーム(私が勝手に名づけさせていただきましたが)を仕掛けたのもメーカーさんでありましたよね。
トリス、ニッカ、オーシャンなんていう名を冠に展開した庶民的なバー、ここでの主力商品がハイボールだったわけですが、「Tハイ」だとか「トリハイ」なんて呼び名を思い浮かべる方は、私よりかなり先輩の諸氏でありましょうし、トリスバーで開高健が編集した『洋酒天国』なかぞを読みながら、民主主義、文学・芸術、人生・恋愛なんぞを熱く語っておられたのでしょうねぇ、なんだかとっても羨ましい。(笑)

話を戻しましょ、
いかに『ヒット商品番付』の東前頭にハイボールがあがったとはいえ、私のまわりでハイボールがそれほどのブームとは思えないわけで・・・・それでも炭酸水の需要はそこそこあると見込んだ私は、Mさんの提案に乗ることにしました。

ということで、こんなチラシを掲げて売り場を作ってみましたが、
売れるかなぁ??????(笑)

 ♪ ウイスキーがお好きでしょ もう少ししゃべりましょ
    ありふれた話でしょ それでいいの今は ・・・・・♪

いずれにしても、需要がどんどん落ち込んでいるウイスキー、ウイスキー党の私としては、これをきっかけにウイスキーの美味しさを再認識してくれる方が増えることに、おおいに期待しています。
「復権ウイスキー!」
今晩あたり、小玉武著「『洋酒天国』とその時代」なんぞを読みながら、自分だけのレシピで作ったウイスキーのハイボールを楽しんでみるなんてぇのも一興ではありませんかねぇ、もちろんBGMはJazzですよ。(笑)

さて、そんなこんなで私がBGMに選んだ今日の一枚は、久々のボーカルもの、ニーナ・シモンです。
ご存じ彼女のファースト・レコーディングであります。

ボーカル音痴の私がうまいコメントが出来ないことは、みなさんよくご存じでしょうが、幸いなのはピアニス、ニーナ・シモンがここにはいることですかね。
しっかりした教育に基づいた彼女のピアノは、「GOOD BAIT」「CENTRAL PARK BLUES」といったトリオ演奏を聴いても一級品であることがわかります。
もちろん、そのピアノに乗って聞こえてくる、あの野太い歌声もじつに魅力的で、そもそもピアノの弾き語りが出来る女性にゃ、私しゃ弱いんですな。
ほら、カーメン・マクレエのDUGでの弾き語り「AS TIME GOES BY」なんかも、たまらんですもんねぇ(笑)

ともかく、ファースト・レコーディングでありながら、彼女の代表アルバムでもある今日の一枚は、手にして損のないアルバムだと思います。

あ~あ、でもこうして飲んでいると・・・・・人恋しいなぁ~~~~(笑)

JAZZ AS PLAYED IN AN EXCLUSIVE SIDE STREET CLUB / NINA SIMONE
1957年録音
NINA SIMONE(p,vo) JIMMY BOND(b) AL HEATH(ds)

1.MOOD INDIGO
2.DON'T SMOKE IN BED
3.HE NEEDS ME
4.LITTLE GIRL BLUE
5.LOVE ME OR LEAVE ME
6.MY BABY JUST CARES FOR ME
7.GOOD BAIT
8.PLAIN GOLD RING
9.YOU'LL NEVER WALK ALONE
10.ILOVE YOU PORGY
11.CENTRAL PARK BLUES


死後に伝える手段

2009年06月17日 | g-i

ハッキリしない天気が続いておりますが、私はあいかわらず忙しく過ごさせていただいております。

鳩山前総務大臣の事実上更迭辞任から、政治がらみのニュースがにわかに増えてまいりました。内閣支持率も軒並みダウン、ここ数日の天気のように方向性の定まらない麻生さんにみなさんイライラしているようです。
まっ、政局がらみのお話はその道の方にお任せするとして、私が今国会で注目しているのは『臓器移植法の改正法案』の行方です。

けっきょくは4つの法案すべてが、明日の衆議院本会議で採決されることになったようですが、「どれもが過半数を取れず今国会では成立できない」といったところに落ち着いてしまうのでしょうか?
それぞれにそれぞれの考え方があり、まして「生命の尊厳」といった大きな命題に結論を出すことは容易なことではないのでしょうが、げんに臓器提供を待ちわびる子供たちが多く存在する以上、なんらかの結論を至急に出す必要があるとは思うのですがねぇ・・・

臓器提供といえば、以前「私も持ち歩いてますよ」と話題にした『臓器提供意思表示カード』の配布が、6月15日からはセブンイレブンの各店舗でも始まったようです。

ということで、古くなったカードを書き換えようと、さっそくもらってまいりました。

「なになに?インターネットでも臓器提供の意思表示ができます????」
今やネットで意思登録が可能だというのですが・・・

 Q5.現在意思表示カードを所持しています。
    臓器提供意思登録サイトにも登録が必要ですか?

そうそうこれですよ訊きたいのは

 A.意思表示カードを所持している方も、ぜひ登録して下さい。インターネットで意思を登録すると、ID入り登録カードが発行され、臓器提供の際に、本人の意思をより確実に確認することができます。

なるほど、どうもIDというと、自分が数値化されるような気分であまり好きではありませんが、いざという時に確認しやすいということであればやぶさかではありません。
「登録しましょ」

ちなみに『臓器提供意思表示』というのは「臓器を提供する事を約束する」みたいに思われている方も多いようですが、「私は、臓器を提供しません。」との意思を伝える事も出来るわけで、つまり「死んでも身体にはメスを入れて欲しくない」という人も登録をしておくべきものなのですよ。

「ではさっそく(社)日本臓器移植ネットワーク(http://www.jotnw.or.jp/)にアクセスしてと・・・」

登録を済ませました。といってもこれは仮登録で、IDの入ったカードが送られてきた後、再度アクセスして本登録ということになります。
本登録になると、「腎臓提供は嫌だって思ってたけど、家族と話し合ったら「いいんじゃないの」って言われたから変更しよう」てな感じで、意思の変更も容易にできるそうですから「ときおり家族で臓器移植について話し合ってその結果を活かす」つまり、家族内での意識も高まるんではないだろうか・・・なんて、優等生みたいなことも考えたりして(笑)

ともかく、臓器提供を考えている方も、ぜったいに嫌だという方も、死後に自分の意思を伝える手段は限られますから、登録されておいたらいかがですか。
あはは、私はべつに(社)日本臓器移植ネットワークの回し者ではありませんので、誤解無きように。


これが私の新旧『臓器提供意思表示カード』です。
もっとも新しい署名カードが優先されます。

さて、今日の一枚は、ベニー・ゴルゾンです。

なんとなくですが、ここ一年間の間にゴルゾンが頻繁に出てきているように思えるのは気のせい?
ゴルゾン・ハーモニーはともかく、ゴルゾンのテナーはしょっちゅう聴いて良いという代物ではないわけで、少々出し過ぎの気があると反省しております。

このアルバムの最大の魅力はメンバーですよね。
フロントはゴルゾン、ケニー・ドーハム、JJジョンソンの三管(ゴルゾン・ハーモニーには鉄板)。比べて面白いのは、ゴルゾンの相棒カーティス・フラーとJJでしょうか。リズム隊はウイントン・ケリー、ポール・チェンバース、マックス・ローチという、オールスターズ。
このメンバーで悪かろうはずは無いのですが、多大な期待は持たない方が良いかもしれません。それは、あくまでゴルゾン・ハーモニーであって他の何者でもないからです。

そもそも、メンバーの選出にプロデューサーの意図が見え隠れするのは、今となってはこのアルバムの仇とも言えるかも・・・・
いやいや、
純粋に、このメンバーでのゴルゾン・ハーモニーを楽しむ、それで良いじゃありませんかね。

THE MODERN TOUCH / BENNY GOLSON
1957年12月19,23日録音
BENNY GOLSON(ts) KENNY DORHAM(tp) J.J. JOHNSON(tb) WYNTON KELLY(p) PAUL CHAMBERS(b) MAX ROACH(ds)

1.OUT OF THE PAST
2.REUNION
3.VENETIAN BREEZE
4.HYMN TO THE ORIENT
5.NAMELY YOU
6.BLUES ON DOWN


いかがわしいゴジラ?

2009年06月14日 | s-u

遠くで雷が鳴ってザーっと来たかと思えば青空が顔を出し、晴れたと思えばまた曇り、曇ったかと思えばまた雷が鳴り・・・・・「いいかげんにどれかにしろ!」みたいな一日でした。しいて救いといえば、気温がそれほど高くなかったので、自宅でゴロゴロするぶんには「まぁまぁ」だったかな。

そんなわけで「自転車運動は今日はお休み、ルンルン」(じつは雨の晴れ間に出来ない状況ではなかったのですが)と早々に決めた私は、一部やり残していた後日発見分(すべて整理したつもりでいたんですけど)のビデオテープ整理をすることにしました。

ほとんどがつまらないテープばかりで燃えないゴミ直行物ばかりだったのですが、それでもなかには、ずいぶん昔にBSで放映になった『タモリのジャズ・スタジオ』や、BBC放送『JAZZ625』の幾つかの映像やらがあったので、これは取り置いてDVDに焼き直すことに
「あれ?これ背表紙になんも書いてないけど・・・・・・これはもしやいかがわしいテープではあるまいか・・・・・」
ともかく、TVを消音状態にして、再生。
「ん~~???」

あはは、考えてみれば私がいかがわしいビデオテープなど、持っているわけがないじゃありませんか(ほんとかぁ)
なんちゃありません。これも昔BSで放映になったらしき映画『ゴジラ』でありました。

あらためてボリュームを上げてかけ直すと
「ほほう、俺の記憶じゃ、まずは伊福部昭先生作曲の♪ゴジラ ゴジラ ゴジラのマタゴジラ ゴジラ ゴジラのマタゴジラ ゴジラ・・・♪(そんな歌詞はついちゃいませんけど)で始まるもんだとばっかり思ってたけど、最初はゴジラの声から始まるんだったんだぁ~~~」
なんて、ついつい見始めてしまいました。(笑)

もちろん映画『ゴジラ』は私が生まれる前の作品です。私が始めて観たゴジラシ・リーズは『キングコング対ゴジラ』だったらしいですが、こちらも鮮明には覚えていませんねぇ、記憶にあるのは『モスラ対ゴジラ』あたりからでしょうか。
それでもこうしてあらためて見直すと、なんとなく懐かしさを感じるのは何故なんでしょう?



こうして観ると、河内桃子は美人だし、宝田明も平田昭彦も若くてまさにイケメンですよねぇ(平田昭彦って、巨人の小笠原選手に似てません?)、笑っちゃうのは大声を上げる野党婦人議員、菅井きん、いい味出してます。(笑)
もちろん、伊福部昭先生作曲『SF交響ファンタジー』の効果も素晴らしい。私はあの自衛隊が反撃に出るときなんかに良く流れるマーチが好きなんですよねぇ。(あっ、この初回では自衛隊が出動するときは♪ゴジラ ゴジラ ゴジラのマタゴジラ・・・♪なんですよ。そのマーチが最初に流れたのは調査団が船出する場面です。笑)
ともかく怪獣映画とバカにするもんじゃありませんね、けっきょく最後まで観てしまいました。
やっぱり『ゴジラ』は日本が生んだ最大のスターであると再認識した一時でした。

そんなこんなで時間は過ぎ『料理当番、本日の一品』です。

まずは、映画鑑賞の合間に仕込んだ、自家製簡単チャーシューの炙りです。
ラズベリーフレーバーの紅茶と煮込んでチャーシューを作ってみたのですが、なかなかグーでありました。

こちらは、アボガドのグラタン。パンを食べるという家人のリクエストです。

私は、普通にワサビ醤油であえたものを酒の肴にしましたけどね。

さて、今日の一枚は、スタンリー・タレンタイン、シャーリー・スコット夫妻です。

タレンタインとブルー・ミッチェル、この二管を支えるスコット、じつに気持ちが良くて、もっとメジャーになっても良いアルバムだと思います。
いやぁ、ミッチェルが良いんですねぇ「この人のトランペットには味がある」私はそう思うのであります。
それから唯一のバラード「SPRING CAN REALLY HANG YPU UP THE MOST」このタレンタインを聴いてやって下さい。これぞスコットの愛の成果でしょうか、リラックスしたなかに歌心が染みわたるタレンタインのテナー・・・うっとりしちゃいますよ。

前々から言っているように、この夫妻の作品が好きな私だからの評価かもしれませんが、良い一枚だと思いますよ。

A CHIP OFF THE OLD BLOCK / STANLEY TURRENTINE
1963年10月21日録音
STANLEY TURRENTINE(ts) BLUE MITCHELL(tp) SHIRLEY SCOTT(org) EARL MAY(b) AL HAREWOOD(ds)

1.ONE O'CLOCK JUMP
2.MIDNIGHT BLUE
3.BLUES IN HOSS'FLAT
4.SPRING CAN REALLY HANG YOU UP THE MOST
5.CHERRY POINT


努力こそが天才を生む

2009年06月13日 | p-r

忙しいことは良いこと?金無し暇無し・・・・・とか言いつつその間しっかり一日は飲みに出かけてるんですけどね。(笑)
またまたS君とバカをやって来たお話はまたの機会として、こうしてPCの前にゆっくりと腰を下ろしたのは久しぶりのような気がします。

その間、梅雨入りもしましたし、世の中では、殺した殺されたとなんとも聞きたくもない事件があいかわらず多い、鳩が二羽でどうのこうので一羽は辞任、ラブホの休憩料二千円がじつはお布施、母は大好きな江口洋介が鎖骨を折ったと心配し・・・・まぁいろんな事が起こっています。

そんな中、明るい話題もあることにホッとしますよね。サッカー日本代表のW盃出場決定といったニュースはもちろん、なんといっても辻井伸行さんのバン・クライバーン国際ピアノコンクール優勝のニュース、これですよ、これは特に嬉しいニュースでした。

クラシックピアノはほとんど聴かない私がなんやかや言うべき事ではありませんが、聞くところによれば、ここ何十年は決勝の舞台にすら日本人は立てなかったコンクールなんでしょ、その舞台で神業と称されての優勝ですよ、凄いですよねぇ。
私は無信仰、無神論者ですが「努力さえすれば、全てに神は平等である」という言葉を信じてしまいそうになります。

いかに障害があろうとも、それを補うほどの能力が何処かにあって、努力すればそれが開花する、私みたいに健常者でありながら、今こうして不満とやりきれぬ思いのまま漫然と生きているのは、誰のせいでもない、努力しなかった自分自身のせいなんだなぁとあらためて痛感させられます。
きっと並大抵の努力ではなかったでしょうに、それを楽しかったと言う辻井さん、素晴らしいの一言ですよね。
そして、日本が、もっともっと、こういった才能を持つ若者を育てる、維持できる環境をもった国であって欲しいとも願うのであります。
特に音楽や絵画、演劇、ダンスなんて分野は、一部を除いて、西洋のそれとは比べものにならない貧素なバックアップ体制だと私などは不満を持っているのですよ。
「漫画博物館なんて作るんじゃなくて、活動支援とか、人材育成とか、そういったものに金を使えんもんですかねぇ」
「これこれ」
だって、『お金がない』っていうのも立派な障害になるというのはいかがなものかなんて思いません?

まっそんな批判めいたことばかり言っていてもしかたありません。今の私に必要なのはマイブームの「筋肉痛にも負けずに自転車運動を続ける」これであります。辻井さんほどの努力は私には不可能ですから、せめて暑くなっても頑張るくらいはしないとね。
梅雨だというのに雨らしい雨は梅雨入りのその日だけ、明日も天気はもちそうですし「目標5k減に向けて、ガンバルドウ!努力あるのみ!」

おっとここで、同じクラシック・ピアノがらみで、コンサートのご案内です。
過去何度かここでも紹介させていただいいておりますが、知人Oが招聘企画するクラシック・コンサート、今回は小菅優さんのピアノです。


写真をクリックするとコンサート案内が出ます。

クラシック・ピアノに疎い私としましては、小菅優さんがどれほどのピアニストであるか、「ごめんなさい」知りませんでした。
今回の辻井さんの件でクラッシック・ピアノには、新たな関心を抱く方も増えるのかもしれませんが、なにしろそういったミュージシャンに触れる機会があまりに少なすぎます。
いやいや、批判など言えやしませんかね。私自身、日本のクラシック界の現状やそこで活躍するミュージシャンの演奏も情報もほとんど知らないわけで、これは知ろうとしないから、聴こうとしないから、つまり「与えられなくとも取りに行く姿勢」の欠如が興味を半減しているということ、与えられるものばかりに頼るから偏るんですよね。
まっ反省はともかく、その道ではじつに名の通った若手ピアニストなんだそうで(知ってる方には怒られますね)、たしかにざっとプロフィールを見ただけでも、もうすでにベテランなみの経験と実績を国内外であげていらっしゃいます。(詳しくはこちらのオフィシャルサイトをどうぞ)

私も良い機会なのでクラシック・ピアノに触れてみようと思っています。
ぜひ、興味のある方、お近くの方は、お問い合わせの上、10月5日、聴きにいらしてみて下さいね。

さて、今日の一枚は、バド・パウエルです。

私にとって最初に強いインパクトと興味を与えてくれたピアニストといえば、セロニアス・モンクとバド、この二人でした。
考えてみれば天才バドも、7才でリストやドビッシーを弾いていたという、あの技巧を生んだ根本はクラシック・ピアノにあったわけで、それ以降「何事も取り入れ我がものにする」この姿勢が天才を育てたのでありますよね。
そしてまた、こういった天才がどうしても精神的疾患を患うというのも、その凡人にはない多感な感性のせいなのでしょう。
そう考えれば、今日は当たり、明日ははずれ、そんな晩年のバド、そこにこそ天才たらんところがあるとも言えるわけですよ。

いづれにしても、ヨーロッパでの最後の録音と言われている今日の一枚も、けして冴え渡る天才の演奏とは言い難いと思います。唸り声はいつにも増し激しいし、ヨレヨレさはおおいに出ているし(笑)、でもね、それでも私のバドはバドなんであります。
フランシス・ボードラのノルマンディーの別荘におけるポータブル・レコーダーによる私的録音が音源ですから、状態もけして良いとは言えませんが、リラックスして楽しそうに演奏するバド、私はこの時点での彼らしい演奏を聴ければ満足なんであります。(笑)

「それでもねぇ」とおっしゃる方は、ジョニー・グリフィンのアルバムだと思って聴いてみても・・・・これは邪道ですね。

まっ、すでに当たりもはずれも無いバド・パウエル、それはそれで良いじゃありませんか。

HOT HOUSE / BUD POWELL
1964年8月録音
BUD POWELL(p) JOHNNY GRIFFIN(ts) GUY HAYAT(bs) JACQUES GERVAIS(ds)

1.STRAIGHT NO CHASER
2.SALT PEANUTS
3.MOVE
4.BEAN AND THE BOYS
5.WEE
6.52nd STREET
7.HOT HOUSE


男は果実好き理論(?)再び

2009年06月08日 | a-c

昨夜は街灯もいらないほどの月明かり、天気予報も気にしていなかった私は「こりゃ明日もいい天気かぁ」なんて思っていたら、なぁに朝からどんよりとした曇り空です。まっ移り気な花も待つ雨の季節がやって来ないのも困りものですから、しかたがないでしょう。

6月といえばジューンブライド、ローマ神話の女神から来ているとか、昔3、4、5月の3ヵ月間は結婚することが禁止されていて6月にその反動がきたとか、笑っちゃうのは、ヨーロッパでは6月がもっとも雨が少ない時期だからとか、諸説あるようですけど、いずれにしてもヨーロッパ発の完全輸入物、いつからこれほど日本で定着したのでありましょうかねぇ?
なにも雨の季節に結婚式を挙げなくても、着飾っておよばれするお客さんには、えらい迷惑だっちゅうの(笑)
とか言いつつ、最近は夢あるご両人を祝福するより、同年配の冥福を祈る事の方がだんぜん多いのでありますけどね。

「え~~~、バブさんは浮気したことあるんですかぁ~~」
と、Mさんのお店でアルバイトをするSちゃん。(何の話からそうなったかは忘れました。笑)
「いやいや、浮気なんかしたことないよ、全部本気。」(って、それの方が問題ですが)
「やだなぁ、わたしはぜったい許さない。」
「おいおい、Sちゃんの夢を壊すわけじゃないけどね。大なり小なり男なんてぇもんはその気が必ずあるもんだよ。」
若い女の子に得ことじゃありませんが、
「つまり、しょせん男は、果物好きであって苺だけ好きでは無いわけよ。」
「?????」
「だからね、果物の中で、しいて言えば苺が大好きだとしても、バナナが嫌いなわけでもなく、メロンも好きだし、オレンジも捨てがたい、高級なマンゴーだって・・・・つまり果物好き。まっそんな感じ、それは浮気じゃなくて、それぞれが好きだという・・・」
「なんですかそれ、だったら、女性だって同じでしょ、バブさんは女性の浮気も許せるんですか?」
「いいや」
「ひど~~い」
「考えてみなよ、男性はちょっとばかりノータリン(古~~)だから、思考回路が働くより前に目の前のものに飛びつく傾向があるわけさ、ね。それに比べ女性は根本が優秀だから、そんな愚な動物じゃないでしょ、まっ愚かなるは罪、わかるかなぁ。」
「わかりません。」

アルバイトが終わって、迎えに来た彼氏の車に、それはもう嬉しそうに乗り込んでいく彼女達の姿を見ると、お父さん的心配性がついつい出てしまう自分と、自分には二度と戻ってこない時間を羨む自分とが交錯するのでありますが、恋愛や結婚におおいに夢を膨らませる彼女達の乙女心に、水を差しちゃいけませんよね。反省反省。

でもね、ここだから言いますけど、ジューンブライドだろうがなんだろうが
 あら(新)世帯何をやっても嬉しがり
なんてえのが、どれほど続くか
 調法なものの邪魔なは女房也
てなことになって、ちょちょっと火遊びなんぞしちゃって、これがばれたひにゃあぁた、もうたいへん。
 行く程でしない馬鹿がと女房云い
てなちょうしで、やってないことまで疑われ、やっとのおもいで納得させても
 今迄の事を湯にするやかましさ
ってね。まぁことあるたびに昔のことをネチネチと、水に流したはずが湯にしちまう
 ・・・・・・・・これが現実の結婚なんでありますよ。
えっ?そんな夢もチボウもない(こりゃまた古い)ようなこと言うなって?
いやいや、そんなこたぁござんせん。
いかに喧嘩をしようが、浮気をしようが
 手がさわり足がさわって仲直り
これが夫婦の良さじゃぁありま・・・・あまい!

まっ、若者よ、恋愛に夢見るもけっこう、結婚に夢見るもけっこう、歳を取ればどんどんしぼむ夢なら、今のうちにおおいに見ておくべきですよ。

さて、今日の一枚は、テディ・チャールズです。
といっても、じつは彼が目的ではなく、しかもメインの「TEDDY CHARLES TENTET」が目的でもない、後半6曲の音源欲しさに買ったCDです。

この後半部は、UNITED ARTISTSから出た「RUSSIAN GOES JAZZ」というアルバムでして、このアルバムが欲しかったんですねぇ、目的はもちろんエリック・ドルフィーであります。
ところが、このJAZZとデカデカと書いたアルバムにお逢いする機会を得ず、そうこうしているうちに、この二枚を一つにしちゃったお徳用カップリングCDと出会ったのでした。(だからジャケット写真がちょっと横に長いでしょ)

テディとドルフィーの出会いは、とうぜんチャールズ・ミンガスがらみということになるんでしょうか?このアルバムを録音後、テディは、なぜかカリブ海での航行事業へ手を出すんでありますが、どんな心境の変化があったのでしょうね。
テディが実験的試みを繰り返すのはジャズ・ワークショップを考えれば当然なのでありますが、TENTET, NONETという大きな編成コンボで、様々なアレンジに挑戦しています。
ドルフィーが参加している後半部は、ロシアの作曲家チャイコフスキー、プロコフィエフ等々の音楽をモチーフにジャズってます。
この方向は「諸手を挙げて好き」とは言えないのですが、昨日のギル・エバンスより、前半はいかにもアンサンブルを際立たせた構成に、後半はテディにドルフィー、ズート・シムズ、ペッパー・アダムスってメンバーにそそられて(前半のメンバーも凄いけど)、こちらのほうが好きな一枚ですかね。

TEDDY CHARLES NONET&TENTET
1956年1月6,11,17日[1~9], 1963年4月23日[10~15]録音
TEDDY CHARLES(vib)
ART FARMER(tp) GIGI GRYCE(as) J.R.MONTEROSE(ts) SOL SCHLINGER, GEORGE BARROW(bs) DON BUTTERFIELD(tuba) JIMMY RANEY(g) MAL WALDRON(p) TEDDY KOTICK(b) JOE HARRIS(ds)[1~9]
ERIC DOLPHY(bcl) ZOOT SIMS(ts) JEROME RICHARDSON(ts,fl) PEPPER ADAMS(bs) JIMMY RANEY(g) HALL OVERTON(p) TEDDY KOTICK(b) OSIE JOHNSON(ds)[10~15]

1.VIBRATIONS Vibrations 
2.THE QUIET TIME The Quiet Time 
3.THE EMPEROR The Emperor 
4.NATURE BOY Nature Boy 
5.GREEN BLUES Green Blues 
6.YOU GO TO MY HEAD You Go To My Head 
7.LYDIAN M-1 
8.WORLD FROM BIRD
9.SHOW TIME
10.SHEHERAZADE BLUE Sheherazade Blue 
11.LOVE FOR THREE ORANGES MARCH Love For Three Oranges March 
12.BORDIN BOSSA NOVA Borodin Bossa Nova 
13.DANCE ARABE Dance Arabe 
14.LULLABY RUSSE Lullaby Russe 
15.ETUDE Etude 


これはこれでいい日曜日?

2009年06月07日 | d-f

久々の青空というのはやはり気持ちが良いもので、窓を全開にして趣味部屋の掃除をすると、珈琲を飲みながら聴くステレオの音が少し良くなったような気がしたりして(笑)、そんな気分の良さに午前中は音楽を聴きながらの読書タイムとなりました。

読んでいたのはドナルド・クラーク著『月に願いを ビリー・ホリデイの生涯とその時代』、もちろん読み直しなのですが、本も終盤18節「この世でいちばん孤独な女」にさしかかりました。レスター・ヤングの葬儀の後、「三人ともこうなるんだ」「わたしが三人めになるんだ。」てなくだりです。
気持ちの良い陽射し、心地よい風、美味しい珈琲、バックに流れているのはケニー・ドリューのリヴァーサイド盤「THE KENNY DREW TRIO」・・・・・
「う~~~ん、いかん。こんなんじゃせっかくの日曜日が、せっかくのお天気が、楽しみもしないうちに、しかも何だか気持ちが陰になったまま終わってしまうジャン」(笑)

「出掛けてくるよ。お昼はいらないから・・・・えっ?車じゃないよ。自転車」
てなことで、自転車に乗って出掛けてまいりました。

とある地方では記録的な暑さだったなんてニュースを聞く中、このあたりは天気はよいものの風は涼しく、というより冷たくすら感じて、自転車運動から発散する熱もほどよく冷却してくれます。
目的地は、しばらく食べに行っていない港近くのラーメン屋さん、おそらくは今マイブームで最長距離となるサイクリングです。
途中なんどか水分補給をしながら・・・・・やりましたよ。
昼食時間には間に合いませんでしたが、あいも変わらぬ味の醤油ラーメンを大汗かきながら食べ、港を望みながらの一服とちょっとした脱力感は最高でした。
「やったぁ!夏までの5K減の目標、達成できるかも・・・」
あはは、じつは今の体重を量っていないので、数値無き目標なんですがね。(意味ねぇ)

しかし、到着した達成感は良いとして、
「・・・・まてよ、ひょっとして同じ距離を帰らなくちゃいけない?」
(「あたりまえだろ!」)
いやいや、帰り道の長いこと長いこと(笑)、途中休み休み、おそらくは行きの倍以上の時間がかかったのではないでしょうか。

それでも、なんとか近くの公園までたどり着くと、携帯電話が
「○○がいなかったから買い物行けないんだけど」
「はぁ?」
「そうだ、夕飯の買い物だけしてきて。」
そりゃぁ、デイバックしょってますし、一食分の食材ぐらいは担げるでしょうけど
「疲れてんだけど」
「そんなの、好きで疲れてんでしょ」
「・・・・・・」

けっきょく、スーパーにまわって買い物をして、家に帰ってシャワーを浴びれば、時はすでに夕食の準備をする時間になっていました。
これはこれで、いい日曜日ですよね?

ということで『料理当番、本日の一品』です。

まずは、カブの桜煮です。町内の清掃のご褒美にいただいたスパードライに良く合いました。(今日は市内一斉清掃日で、朝の6時から草刈りに行ってたんですよ。参加しないと罰金取られるし・・・笑)

こちらは、揚げ豆腐、肉味噌と明太を添えてみました。これに、シジミの味噌汁、キュウリ、大根、茄子の塩もみに大葉のみじんを入れた簡単お新香、以上で終わり。
なかなかヘルシーでしょ、やっぱり5K減は夢じゃないかなぁ?(笑)

さて、今日の一枚は、ギル・エバンスです。
じつはこのアルバムもめったに聴かない一枚でして、電話連絡が入った時にいた公園にあるモニュメント(上の写真)を見ていたら、なんとなくこのジャケットを思い出しちゃいまして、選んじゃいました。(笑)

編成的にも、サウンド的にも、ギル・エバンスのビック・バンドは他には全くない個性を感じることは出来ますし、なるほど『音の魔術師』も納得出来ますが、私個人的には好んで聴くスタイルでは無いんですねぇ。いかに大好きなエリック・ドルフィーの名が見えてもね。何でなんてでしょ?(笑)

ともかく今日の一枚は、そんなギル・エバンスの個性がよく感じられるアルバムであるとは思います。

THE INDIVIDUALISM OF GIL EVANS
1963~1964年録音
GIL EVANS(p,arr,cond)
JOHNNY COLES, THAD JONES, ERNIE ROYAL, BERNIE GLOW, LOUIS MUCCI(tp)
GIL COHEN, JIMMY CLEVELAND, TONY STUDD, FRANK REHAK(tb)
KENNY BURRELL, BARRY GALBRAITH(g)
STEVE LACY(ss) PHIL WOODS(as) WAYNE SHORTER(ts) ERIC DOLPHY(fl,bcl) JEROME RICHARDSON(reeds)
GARY PEACOCK, PAUL CHAMBERS(b) ELVIN JONES, OSIE JOHNSON(ds)

1.THE BARBARA SONG
2.LAS VEGAS TANGO
3.a.FLUTE SONG
  b.HOTEL ME
4.EL TOREADOR