JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

お祭りに高齢化問題を見る?

2010年05月30日 | j-l


今日は我が住宅地のお祭り日でありまして、気温はいくぶん低かったものの、曇り空との予報を覆す晴天に、「まぁ、良かったね」てな感じでしょうか。

大きなお祭りは別格として、小さなお祭りでも、昔は氏神を奉る神社にその地域の人たちが集まり、御輿を繰り出したり、神楽を奉納したり、露天も出たりと、それなりに活気があるものでした。
しかし、一昔前とはいえこのあたりもいちおうは新興住宅地、それ故に氏神、氏子といった古からの集落形態が存在しませんし、お祭りといっても「子供たちのための行事」といった意味合いが強くて、さらにその肝心の子供たちがどんどん減ってきているとなれば、その盛り上がりがいかがなものかは察しがつこうというものです。
大人が担ぐ御輿一台と子供御輿一台が町内を巡るんですけど、最近はその担ぎ手にすら事欠く状況だそうで、なんだか寂しいですねぇ。

そうはいっても、子供たちが全く居なくなったわけじゃありません。3年前にも紹介しましたが、小学校高学年の女の子達が舞う『巫女踊り』はじつに可愛らしくて、心和みます。

つくづく思うのは、高齢化して衰退していく住宅地を今も郊外に拡げ続けている我が田舎は、はたしてそれで良いのかということです。
やっぱり、お年寄りも、働き盛りも、若者も、子供たちも、それぞれが共存し合い生活をする、そして地域のお祭りにはみんなが集まって・・・・そんなんが理想ですよね。
今、ここばかりじゃなく我が市内にある古い住宅地ほとんどが、姥捨て山のごとくなりつつあります。
若者が帰りたくとも、あるいは地域に留まりたくとも、仕事も無けりゃ、医療、教育も衰退の一途、人口もどう考えても下降に向かうであろうそんな時に、これ以上の住宅地開発が必要なのか?
緊張しながら舞う子供たちを見て、そんなことを考えてしまったバブ君でありました。

さて、そのな事を考えていても腹が減るばかりです。(笑)
てなことで『料理当番、本日の一品』です。

今日は二種のハンバーグもどきです。
一つはゆで卵入りの爆弾ハンバーグ、もう一つはチーズ・イン・ハンバーグ、それに茄子の素揚げをあしらってみました。(大笑)

さて、今日の一枚は、スティーヴ・レイシーです。

レイシーがモンクと共演するのは60年代に入ってからだったと思いますから、この時期、つまりギル・エバンス・オーケストラ時代にモンクとの接点はあったのか?さほど彼に執着していない私としては、答えようもありません。(笑)
ただ、モンクに固執したアルバムを吹き込んでしまう、このあたりに「ソプラノしか吹かない」というレイシーのらしさが出ているかもしれませんねぇ。

前にもちょっとお話ししましたが、アルバム「森と動物園」にいたっては、私なんぞ何も語ることのないレイシーも、その意固地さは嫌いじゃありません。ただ、ソプラノ・サックス一本というのが、いかに難しいかということも、ふと思わせる一枚のようにも感じます。

このアルバム、リズム隊が面白いですよね。
このバックに、レイシーが合っているかいないか、モンクの曲にソプラノが合っているかいないか、・・・・・・・繰り返しますが、私は嫌いじゃありませんよ。(笑)

REFLECTIONS / STEVE LACY
1958年10月17日録音
STEVE LACY(ss) MAL WALDRON(p) BUELL NEIDLINGER(b) ELVIN JONES(ds)

1.FOUR IN OVE
2.REFLECTIONS
3.HORNIN' IN
4.BYE-YA
5.LET'S CALL THIS
6.ASK ME NOW
7.SKIPPY


気疲れも料金の内

2010年05月27日 | d-f

雨が上がって曇り空、午後3時ごろには青空も拡がりました。ところが気温がなかなか上がってきません。なんだか寒いんですれど(笑)

昨夜は久しぶりにS君と飲みまくってきました。
そのS君ですが、今日は飲み屋の開店4周年パーティー、明日一日おいて明後日は東京で旧友SH君との飲み会と、今週はほぼ休み無しの酒盛り予定があるそうで、まぁせいぜい身体を壊さないように気を付けてやっつけていただきたいと思います。

「次どこ行こうか、チャラチャラはもう疲れるし・・・・・」
一軒目の焼鳥屋を出て、S君がそんなことを宣われまして
そういえば、先日Mさんも同じようなことを言っていました。つまり、女の子が何人かいるような飲み屋さんは疲れるってんでありますなぁ
「ほよよ、どの口からその言葉?」

S君もMさんもけしてイヤラシサを求めてそんなお店に行くわけじゃありませんよ。たんに若い女の子から活力を得るため、そんなところでしょうかねぇ。
それが、最近どうもそういう所にあまり行きたくなくなったそうで
「やっぱ歳のせいかなぁ・・・・」

経験未熟な(接客のね)女の子と飲むというのは、ある意味とても気を遣うんでありまして、特にS君やMさんのような生真面目タイプは、なおさらのように思います。
その気疲れの度合いと、それでも女の子と飲みたいという度合いと、どちらが上回っているかという事なんでしょうかねぇ
「同じ金を出して飲むなら、気疲れせずにゆっくりと飲む」
彼らもやっとそちらに傾いてきたかと・・・・(笑)

え?私?私はあ~た、彼らみたいに生真面目じゃありませんから、女の子がいようといまいと酒が飲めるならどんなとこでもOK(笑)、ただ、独りではけしてそういったお店には行きませんかねぇ。仏頂面のオヤジがやってる焼鳥屋とか、バーとか、そういったお店がお好みですから・・・・・おっとイカン、いつものバーのママはそれはもう若くてお美しい方でございますよ。(そう言わないと後が怖い。笑)

てな事で、昨晩の二軒目は、私どもより年上のご兄妹が営まれているこぢんまりとしたスナックへ行ってきました。
いやぁ、飲んだぁ、歌も唄ったぁ、ペロペロだぁ・・・たしかに気は使いませんでしたね。(笑)

ところで、昨夜最後に私独りでいつものバーに立ち寄ったのですが、私にぜひ会いたいという奇特な方がいるので「金曜日にまた来な」って、ママに言われたんですよねぇ・・・・・なんで私なんぞに会いたいんでしょうか???????

さて、今日の一枚は、マイルス・デイビスです。
しかも超有名盤、すでに紹介済みとばかり思っていましたがまだだったんですねぇ

このアルバム、このノネットがいわゆるジャズ史においてどのようなものであったか、なんて事は、語るに尽きているというか、他のネット情報や本ででも確認していただくとして、私の所有アルバムがCDも含め何故に3枚にもなってしまったのかというお話しを一つ。

 

まっ、あたりまえのようにまずは「BIRTH OF THE COOL」を買ったわけです。すると「THE COMPLETE BIRTH OF THE COOL」というアルバムが有ることを知るわけでして、この二枚何処が違うかというと12曲目「DARN THAT DREAM」が最初のLPには収録されておらず、さらにTHE COMPLETEだけに、レコーディング順に曲が収録されているという(「だからなんなんだ」なんて言わないで下さいね、あんがいそれが大事だったりするんです。笑)、「こりゃ買いでしょ」というノリですかねぇ。
そんでもってさらに、ロイヤル・ルーストでのライブ音源をこれに加え、同名の「THE COMPLETE BIRTH OF THE COOL」というCDが発売になったわけで、「これも買いでしょ」
つまり、肝心の「BIRTH OF THE COOL」が好きか嫌いかという事でなく、「未発表音源」とか、カップリングとかいう、まさにレコード屋さんの商法に引っ掛かったのであります。(笑)
けっきょく、気疲れしながら飲む酒も、同じ録音アルバムを何枚も持ってしまうのも、すべて「思う壺」ってヤツですかね。

「'ROUND ABOUT MIDNIGHT」のスペシャルエディションもそうですが、「もっと違った方法で発売してくれねぇかなぁ」と思いつつもついつい買ってしまうんですよねぇ・・・・・
「汚ねぇぞ、レコード屋!」
てなお話しでした。

そんなわけで、ジャケットは「BIRTH OF THE COOL」、内容はLP盤「THE COMPLETE BIRTH OF THE COOL」つまり、収録順で紹介させていただきます。

THE COMPLETE BIRTH OF THE COOL / MILES DAVIS
1949年1月21日[1-4], 4月22日[5-8],1950年3月9日[9-12]録音
MILES DAVIS(tp) KAI WINDING[1-4], J.J.JOHNSON[5-12](tb) JUNIOR COLLINS[1-4], SANDY SIEGELSTEIN[5-8], GUNTHER SCHULLER[9-12](frh) BILL BARBER(tuba) LEE KONITZ(as) GERRY MULLIGAN(bs) AL HAIG[1-4], JOHN LEWIS[5-8](p) JOE SHULMAN[1-4], NELSON BOYD[5-8], AL McKIBBON[9-12](b) MAX ROACH[1-4,9-12], KENNY CLARKE[5-8](ds) KENNY "Pancho" HAGOOD(vo)

1.JERU
2.MOVE
3.GODCHILD
4.BUDO
5.VENUS DE MILO
6.ROUGE
7.BOPLICITY
8.ISRAEL
9.DECEPTION
10.ROCKER
11.MOON DREAMS
12.DARN THAT DREAM


時代ですよ、時代、時代

2010年05月24日 | p-r

月曜日から雨、めいるなぁ・・・・・って休みの翌日は晴れていても同じなんですがね(笑)

この駄ブログを始めてもう間もなく6年が過ぎようとしています。
最近は「いったい何のブログなんだい?!」と、自分でツッコミを入れたい気分ですけど、それでもこれだけ続けていると、そこそこいろんな方に見ていただいているもので
「最近更新回数が減ったんじゃない」
てなご注意を受けたりして(笑)
「始めた頃に比べると、じゃっかん忙しいもんだからね」
なんて言い訳で誤魔化しています。

先日もとある方から
「これだけやってりゃネタも尽きんだろなぁ」
なんてご心配をいただいて、
「この前、CMソングの話題を書いてたろ、これ使えるんだったらやるよ」

私も物持ちはそうとう良い方だと思いますが、さすがにこんなもんまではとってありません。
「これって何十年前のチラシ?ビラ?」
わたされたのは、懐かしい吉田拓郎のCMソングが印刷された富士フイルムのチラシです。

私には
 ♪ HAVE A NACE DAY Yeah oh フジカラー
   気ままに写そう お主のハート
   気ままに写せる せっしゃのハート ・・・♪
という第一弾「気ままに写そう編」のほうが耳に残っているんですけど、このチラシに載っているのは「天然色写真編」です。

こうして見るとチラシ一つにも時代を感じますよねぇ
いやね、若者のファッションもそうですけど、わざわざコード付の楽譜が載ってるところなんざぁ「いかにも」って感じがしませんか?
猫も杓子もギターを手にして歌っていた時代たればこそというか、チラシ一つ見ただけで当時の若者風俗が蘇ってくるんであります。

それにしても、載っているコードが「B♭」「E♭」「F7」「Gm」って、変調しなきゃ弾けない人も多かったでしょうに、というか、この程度のメロディーなら楽譜を見なくてもコードをとれたかもしれませんしね。
時代ですよ、時代、時代。(笑)

その時代、たしかに青春だった私は、チラシをいただいてきた晩
 ♪ 色っぽいということは エ~ことなんよ
   エ~ことは すすんで やってみるもんよ
   天然色写真を写してみんさい
     僕らはもっともっと 色っぽいはずよ
   見んさいや かっこエエじゃろ この写真
     HAVE A NACE DAY フジカラー ♪

と、ギターを持ち出し歌ったのでありました。

さて、今日の一枚は、マックス・ローチです。

私がジャズを聴き始めた頃、私にとってチャーリー・パーカーがどれほどのものだったかといえば、正直、心酔するほどの存在ではありませんでした。バイト先のジャズ喫茶でもターンテーブルに乗ることはほとんどありませんでしたから。
始めて意識したのは、義理の兄が幾枚かのLPと本を持っていたことからだったかも?
いずれにしても、パーカーに行き着いたのは、当時興味のあったジャズメンや曲の「逆流」から、ということになると思います。
ひょっとして、直接パーカーからジャズに興味を持ったとしたら、これほどの思い入れが無かったかも???

で、今日のこのアルバムですが、ローチのパーカー曲集です。
ローチのドラミング云々に関しては、私はあまりたいしたことが言えないので省略させていただくとして、ピアノレスというフォーマットが、パーカーの曲の魅力を鮮明化しているようには思えます。
例えば、こんな一枚をきっかけに、「逆流」でパーカーの魅力に迫ってみる、これもまたよろしいんじゃないでしょうか。

ケニー・ドーハムのトランペットが、じつに魅力的に感じる一枚でもあります。

MAX ROACH 4 PLAYS CHARLIE PARKER
1957年12月23日, 1958年4月11日録音
MAX ROACH(ds) KENNY DORHAM(tp) HANK MOBLEY, GEORGE COLEMAN(ts) GEORGE MORROW, NELSON BOYD(b)

1.YARDBIRD SUITE
2.CONFIRMATION
3.KO-KO
4.BILLIE'S BOUNCE
5.APRES-VOUS
6.PARKER'S MOOD


助っ人店員は見た!

2010年05月23日 | m-o

今日は、朝からどんよりとした空が拡がり、いつ雨が落ちてきてもおかしくない様子だったんですが、けっこうもちましたねぇ、けっきょく雨が降り出したのは午後3時をまわってからでした。

え~~今日は、昨日Mさんのお店で起こったちょっとした事件の報告です。
題して『助っ人店員は見た!コンビニ事件簿』

事の起こりは昨日の早朝のこと、
担当のアルバイト店員E君がバックスペースへ入ろうとするお客さんに、
「トイレはあちらですよ」
と、声をかけた事に始まります。

私はその場に居合わせたわけじゃありませんから詳しい状況は定かではないのですが、早朝から酔ったお客さんにトイレを案内したE君が因縁をつけられ、何故か逆上したその酔っぱらいに、殴りかかられたのでありました。
まさにE君にとってはとんだ災難でありますが、さらに、その酔っぱらい、大声をわめき立てるやら、レジカウンターを叩くやらの、大騒ぎ。
けっきょく警察を呼んで取り押さえてもらう、そんな事件が起こったのです。

幸いにもE君に怪我もなく他のお客様への被害もなかったので、被害届を出すほどの事もないと、朝の事件は、その酔っぱらいに警察でお灸を据えてもらう程度で収まったのでした。
・・・・・・が。

午後10時半頃だったでしょうか、私が店の外で配送の担当者と世間話をしているうちに、その酔っぱらいJが来店したのでありました。
私が店内に戻ると
「バブさん、店長に用があるって言ってんですけど・・・」
まっ私も店長ではありません、助っ人店員ですが(笑)とりあえず年の功ですか?
「お客様、どうされました?」
「オレを訴えたヤツ、連れて来~~い・・・○×△××△」
本人は朝の件の『お礼参り』のつもりでもあるのか、最初から鼻息が荒い常態です。

それにしても酒臭い、
(「こういう輩は、酒の勢いでも借りないと『お礼参り』も出来んのかい!」)
酔っぱらいの扱いは、「肩こりがひどい人ほどマッサージが上手い」ってのといっしょで、私も下手な方じゃありませんから、そこそこにあしらって一度は収まりかけたんですけど・・・・・
いかに筋違いでも、いかに支離滅裂でも、本人は怒りの塊なわけで、人間の怒りってヤツは、退くときと盛り上がるときが波のように繰り返し来ることは、みなさんもなんとなく分かりますよねぇ
その退いていた波が、もう少しで店を出るという時点でまた盛り上がっちゃったんですよ。

「わかりました。あなたもその時の事をなんにも知らない私と話していてもイライラするだけでしょ、なら全部報告を聞いているはずの警察の人を呼びましょ、ね。」
店内の受話器に手をかけ警察に電話をすると、酔っぱらいJは、
「うるせぇなぁ○×△××△、家にいるから警察に家に来いって言っとけ!!○×△××△」
と、捨て台詞を残し帰っていきました。

警察には事情を説明して、
「私がいなくなった後、若いアルバイト店員しかいないので、何かあったらすぐに連絡させますから飛んで来て下さいね。」
とお願いして私も帰宅しました。

その時の警察の話によれば、そのJなる酔っぱらいは、いろんな所で問題を起こし、逮捕歴もあるそうで、
「人を刺したり、強盗したり、なんて事はとうてい出来ない臆病者ですが、何かあったらすぐに連絡下さい。」
(「オイオイ、刺されてからじゃ遅いって」)
けっきょく昨晩から今朝にかけては何事もなかったようです。

以上、『助っ人店員は見た!コンビニ事件簿』でありましたが、それにしても、世の中には変な輩がいっぱいいて・・・・・・・・だから客商売って面白いんですよねぇ
あれ?そんなこと言ってる場合じゃないか?
ともかく、自分自身がそんな酔っぱらいにならないように、注意しよっと。

そんな酔っぱらいにならないよう気を遣いながら飲んだ今晩の酒のアテは・・・・『料理当番、本日の一品』です。

まずは、中国人留学生Yさんからいただいた花山椒、(使っても使っても無くならないんですよねぇ、笑)これをたっぷり効かせた麻婆豆腐です。もちろん、麻婆豆腐の素なんて使ってませんよ、さらに頼んでおいた挽肉を買ってこなかったてんで、肉も豚の切り落としを包丁で叩いて作りました。

 

こちらは、新玉葱とモヤシの海鮮サラダ、真ん中のポーチドエッグがちょっくら斬新でしょ。

さて、今日の一枚は、ハービー・ニコルスです。
ここでの彼の出番は、二枚目ですかねぇ、
今日のこのアルバムを「調和のとれた不協和音」と称した方がおりましたが、凡人には意味が分からん表現です。でも、聴いてみると、なんとなく言いたいことは分かるような気はしますよね。

この「調和のとれた不協和音」は世間には不協、いやいや不評であったわけで、そもそも「分かる人が聴いてくれればいい」的ピアノに世間はあまり興味を示さない、つまりニコルスは、モンク同様、いやそれ以上に冷たい目にさらされたピアニストでありました。

以前も言いましたが、私ゃ好きですよ、私が「分かる人」かどうかは疑問ですが、少なくともこの手のピアノを心地よいと感じる偏屈な心を持っています。(笑)
でも、モンクとニコルスを同じ土俵で語るのは無理があるとも思っています。

ソロ曲「INFATUATION EYES」を聴くと、明らかにモンクのスタイルとは違うと私は思うのですがいかがでしょうか?
つまり、「モンク好きだからニコルス好き」の方程式は成り立たないのではないかと・・・・・
いずれにしても、私的には、たまに聴きたくなる一枚です。

LOVE, GLOOM, CASH, LOVE / HERBIE NICHOLS
1957年11月録音
HERBIE NICHOLS(p) GEORGE DUVIVIER(b) DANNY RICHMOND (ds)

1.TOO CLOSE FOR COMFORT
2.EVERY CLOUD
3.ARGUMENTATIVE
4.LOVE,GLOOM,CASH,LOVE
5.PORTRAIT OF UCHA
6.BEYOND RECALL
7.ALL THE WAY
8.45°ANGLE
9.INFATUATION EYES
10.S'CRAZY PAD


生気・・・いただきましたぁ

2010年05月21日 | p-r

暑~~~い(笑)一気に夏がやってきました。
とかいいつつ、このあたりは驚くほどの気温では無かったんですけどね。

そんな夏のような今日、朝食を食べていると
「今年もテッセンが開き始めたよ」
出がけに見てみると、たしかに満開とはいかないものの庭のテッセンが咲き始めていました。

我がブログを見返すと、一昨年は5月17日にすでに満開の常態でしたから、今日がいかに暑くとも、やはり今年は開花が遅れ気味だったようです。

テッセンの花言葉は「高潔・しばりつける」なんだそうで、私のような不浄の輩は、その名の由来ともなった鉄線のようなつるで縛られてしまうということでありましょうか。
「う~~ん、縛ってぇ」(こら!)

冗談はともかく、今日は「万物盈満(えいまん)すれば草木枝葉繁る」二十四節気の一つ『小満』です。いろんな花が咲き乱れ緑が輝き出す、やはり初夏は生に溢れていますよね。
こんな天気の良い日にお店の中で食事というのももったいないと、昼食はお決まりの公園駐車場でのコンビニ弁当です。

今日の公園は、このあたりで唯一の国宝建築物があるところ。建物の中に入るにはイッパシに入場料がかかるので遠慮して、遠巻きに園内をひとまわりしてきました。

ついつい、自分が飼っていることもあって、カメには目が行ってしまうんですねぇ(笑)

これはカキツバタでしょうか?

 柳河の古き流れのかきつばた
 昼はおんごうの手にかかり
 夜はしおれて三味線の
  細い吐息に泣きあかす

北原白秋の詩にこんなんがありました。
「昼間は綺麗なお姉さん方にチヤホヤされても、いずれしおれて泣きあかすようになっちゃうよ」ってな意味なんでしょうか?よく分かりませんが、確かなのは私がカキツバタなら間違いなく夜のそれであるということですかね。(笑)

 

今や盛りと、山には藤、駐車場脇にはツツジが咲き誇っておりました。
「よ~~~し、夜のカキツバタにはなるまいぞ、今が盛りとばかりにワシだって咲き誇ってみせたるわい!」
生気をいただいた私は、こうして午後の仕事に張り切って取りかかったのでありましたとさ。
・・・・・・いただいた生気は、2時間ほどで消え失せましたけどね。(笑)

さて、今日の一枚は、カール・パーキンスです。
クリフォード・ブラウンやカーティス・カウンス、オスカー・ムーア、チェット・ベーカー、マイルスにまでもその才能を認めさせたパーキンスは、彼のホーム、ウエスト・コーストで多くの名セッションに参加しました。しかし、1958年3月17日に交通事故で29歳という短い生涯を終えたのであります。

そんな彼が唯一残したリーダー・アルバムは、以前紹介した「INTRODUCING」一枚だけです。
ほんじゃ今日のこれはなんなんじゃいという事になりますけど、事故による死亡の知らせが入り、ならばと出された寄せ集めアルバムです。
しかるに、内容は「INTRODUCING」とは比べものにならないできです。それはパーキンスの演奏が悪いというものではありませんよ。録音状況やその他諸々がよろしくないという意味で、つまり、これを聴くなら、他のリーダー盤にパーキンスが参加したものを聴けっちゅう話なんです。
「INTRODUCING」を聴いて彼の魅力を感じた私が聴きたいのは、彼のトリオ演奏なんでありまして・・・・・・・
それでも、無い物ねだりのように、こんなアルバムにでも飛びつくのでありますよ。

演奏内容が悪いとは申しません。ただ、いの一番に探し出すアルバムでは無いかもしれませんね。
不自由な左手でどんなふうにピアノを弾けばあれほどの演奏が出来るのか?その一端をジャケ写真で確認できることが、このアルバムの最大の魅力かもしれません。

CARL PERKINS MEMORIAL
1956年11月12日,1957年7月7日,10月21日録音
CARL PERKINS(p)
JACK SHELDON(tp) RICHIE KAMUCA, HAROLD LAND(ts) HERBIE MANN(fl)   LEROY VINNEGAR, CURTIS COUNCE(b) TONY BAZLEY, BILL DOUGLAS, FRANK BUTLER(ds)

1.TOO CLOSE FOR COMFORT
2.WHAT'S NEW
3.JUST FRIENDS
4.ADAMS THEME
5.OUR LOVE IS HERE TO STAY
6.SONG FOR RUTH
7.LOVE WALKED IN
8.SOPHISTICATED LADY
9.A FIFTH FOR FRANK


長男らしく生きる

2010年05月20日 | j-l

またも訃報が飛び込んできました。ジョーンズ三兄弟の長男、ハンク・ジョーンズが5月16日にお亡くなりになったそうです。
兄弟最後に残ったハンクがすでに亡くなった二人の弟の元へ静かに旅立たれた、91歳、人生をまっとうされての御出立ではなかったでしょうか。

ハンクといえば、次男、末っ子と比較するとじつに地味なイメージがあります。それはいかにも長男らしく、堅実で気配りのある演奏に彼の個性があったからに違い有りません。
ある意味、自己主張のない、時代に順応しすぎるよい子ちゃんとも言えますが、他のジャズメンの魅力を最大限引き出す存在は、どんな時代にもぜったいに必要なものなのです。

今になって思えば、ベニー・グッドマンのバンドへ参加して以降、一時ジャズメンというよりはポピュラー・ミュージシャンといった活動やスタジオ・ミュージシャンとして活躍した時期があったことも、いかにもハンクらしい確かな技術と熱心な研究心が成せる技であったとも言えるわけで、
ゆえに、美しいタッチと堅実さ溢れる彼のピアノは、ザ・グレイト・ジャズ・トリオでの明確なジャズ界復帰以降も、長く親しまれるものであったのだろうと・・・

とか言いながら、私はザ・グレイト・ジャズ・トリオ以降のハンクをあまり聴いていません。
っと、そのお話しは、後のアルバム紹介にまわして

昨日の夜中、2008年の『東京JAZZ』でのハンクの演奏を聴いて(?見て?)おりました。
始めて見たときにも思いましたが、いかにも良いおじいちゃんって感じですよねぇ(笑)
でも、普通に良いおじいちゃんはそこそこまわりにいますが、こんだけピアノを弾けるおじいちゃんなんてそりゃいませんからねぇ、こんなジジイが隣に住んでたらビックリすんだろうなぁ(笑)
ともかく、あらためてお顔を拝見すると「堅実で気配りのある人」らしさが、演奏だけでなくシワの一つ一つに表れているような気がしてきます。

天国で再会した三兄弟は、それぞれの人生を語り合いながら、久しぶりのセッションを行っているかもしれませんね。そしてそこには名だたるジャズメンが顔を揃えているかもしれない・・・・
心よりご冥福をお祈りいたします。

さて、ということで今日の一枚は、ハンク・ジョーンズです。
ザ・グレイト・ジャズ・トリオ発足以降の同トリオ以外のアルバムということになります。
じつに個人的趣味ですが、大人で美しく出来上がったザ・グレイト・ジャズ・トリオのハンクよりも、ビバップに主点を置いたこのアルバムのハンクの方が私は好きです。

一時、ピアノトリオが日本でおおいにもて囃された時がありました。あの頃ハンクはもちろんケニー・ドリューなんかにしてもお行儀が良くなりすぎた所があって、これがザ・グレイト・ジャズ・トリオ以降のハンクを私はあまり聴かなくなった大きな要因であるように思います。(なんども言いますが、それがハンクの良さでもあるんですけどね。)

その点、今日のこのアルバムでは、ハンクが始めてニューヨークへやって来て、生涯で最も衝撃を受けたであろうビバップとの出会い、それを「今だからこう解釈している」的、ザ・グレイト・ジャズ・トリオとは違った大人のハンクが聴けるような気がするんです。

共演者に最大の気遣いをするハンク、ここでは逆にジョージ・デュヴィヴィエとベン・ライリーが、ハンクのピアノの魅力を引き出しているように感じます。
たとえモンクの曲であろうと、ハンクがこなせばこれほどに分かりやすくなる、まさにハンクの魅力はそこにあるのでしょうね。

'BOP REDUX / HANK JONES
1977年1月18,19日録音
HANK JONES(p) GEORGE DUVIVIER(b) BEN RILEY(ds)

1.YARDBIRD SUITE
2.CONFIRMATION
3.RUBY, MY DEAR
4.RELAXIN' WITH LEE
5.BLOOMDIDO
6.'ROUND MIDNIGHT
7.MOOSE THE MOOCHE
8.MONK'S MOOD


SJもまた時代の波に勝てず

2010年05月18日 | m-o

いやぁ、暑いですなぁ・・・もう少し涼しめでも良いんですが・・・まったく、人間贅沢なもんで、寒けりゃ文句を言うし、ちょっと暑けりゃまた文句を言う、ちょうど良いなんてぇもんが有るんだか無いんだか。(笑)

そんな昨日今日、「ジャズ専門誌『スイングジャーナル』休刊へ」とのニュースが流れてきました。
「SJも、ついに休刊かぁ・・・・」
そう思われた方も多いんじゃないでしょうかねぇ
もちろん、かく言う私もなんだかんだ言いながら『SJ』には、長い間お世話になりました。


古いSJはほとんど残っていません。

私が始めて『SJ』を手にしたのは中学時代、ジャズとの本腰を入れたお付き合いをしだしたと同時でありました。
最初はジャズ喫茶で毎月読むのがお決まりでしたが、高校生になってバイト代が入るようになってからは、結婚前まで毎月欠かさず購入、愛読していました。

休刊の背景には、発行部数の減少はもとより、CDの売り上げが激減した影響で、レコード会社からの広告出稿が減ったことにもあったようで、
「なんだか最近の『SJ』は、広告ばっかで読みごたえねぇよなぁ、立ち読みでじゅうぶんだって」
などとほざいていた私に、休刊を攻める資格が無いことを痛感させられます。

私にとっての『SJ』というと・・・・・・
「ぜったいに参考にはしない」と言いつつ、ついつい読んでしまう「新譜のレビュー」、あのメガネおじさんとワニには文句を何度言ったことでしょう(笑)ゴールドディスクだって、最近は「レコード会社とのナンタラカンタラ」とも言われますが、当時まったく気にしなかったといえば嘘になります。
私が最近同誌を購入しなくなったのは、新譜への興味が薄れたことが原因に他ならないのですから。

ほとんど知る手だてのないジャズメンの近況を知る楽しみもありました。
ライブ告知もずいぶんと参考にしましたし、広告を見て、それを頼りに行ったジャズ喫茶もありましたねぇ。
Q&Aでの質問に、「知ってるよ」ってな自己満足をしたり、そうそう、高校時代から我が部屋に鎮座まします本棚の背には、当時のキャノンボール・アダレーの扉写真が未だに貼ってあります。(笑)
ついには処分してしまいましたが、あの重くてかさばる雑誌を、早くどうにかしろと実家からも家人からも攻められたりして、(実家にも相当数の同誌がありましたので)それでもしばらくは捨てられずにいました。

いずれにしても、私にとってはどの雑誌よりも思い出深い『SJ』が休刊になることは、時代の流れとはいえとても寂しい思いです。
でも、復刊を期待するてな事は申しません。新たな内容の濃いジャズ雑誌を必要とする、そんな風にジャズが盛り上がる日が来ればいいなぁと願っております。

ところで、同誌が主催している「ジャズ・ディスク大賞」と「南里文雄賞」もこれで終わりということになるんでしょうか?


ジョン・コルトレーン再検証の文字に
ついつい買ってしまった2005年7月号

さて、今日の一枚は、ウエス・モンゴメリーです。
この一枚は曰く付きアルバムですよね。
ウエスがリヴァーサイドを離れ、ヴァーブに移籍した理由など私には何ら関係のないお話しなんでありますが、新経営者となんかあったんでしょうか?
そんでもって、移籍後にリヴァーサイドの出したこのアルバムが、じつは本人、いや本人どころかプロデューサーのオリン・キープニュースの承諾すら得ずに出してしまったってんですね。(「PORTRAIT OF WES」もそうらしいですけど)
両者の間でどんな話し合いがなされていたのか?マスコミの囲み取材は無かったようです。(笑)

ともかく、ポール・パーカー、ジミー・コブがドラムを叩く4,5曲は別として、「BOSS GUITER」と同じ面子のトリオ演奏です。
全体的に「BOSS GUITER」より地味な感じはありますが、悪くありません。

やっぱりね、ウエスはストリングスとかそういった方に走らん方が良いんですよ。リヴァーサイド時代のウエスが、私ゃすっきゃねぇ(笑)
「BOSS GUITER」のおかげで、まさに陰に沈んでいる感のあるアルバムですが、承諾を得ずに出したリヴァーサイドに感謝すべきでしょうね。

GUITAR ON THE GO / WES MONTGOMERY
1959年, 1963年10月10日, 11月27日録音
WES MONTGOMERY(g) MEL RHYNE(org) GEORGE BROWN, PAUL PARKER[4], JIMMY COBB[6](ds)

1.WAY YOU LOOK TONIGHT
2.DREAMSVILLE
3.GENO
4.MISSILE BLUES
5.FOR ALL WE KNOW
6.FRIED PIES


由伸救出せり

2010年05月16日 | d-f

雲は多かったもののやっと気温も平年並みに近づき、お天気的にはまぁまぁの日曜日じゃなかったでしょうかね。

先週は頑張ってサイクリングなんぞに出掛けたんで、今週は自宅でゆっくりしようかとゴロゴロしていると。
「ゴロゴロしてんだったら、○○(息子です)のまだ片付けてない道具をなんとかしてくんねぇかな」
と母。
そういえば、息子のガラクタ整理は前に一度始めたものの途中で投げ出していたのでした。
「え~~~~~だってぇ・・・疲れてんのに・・・・・」
無駄な抵抗です。(笑)
「だけどいっぺんには無理だよ。」
目標は段ボール箱約3つ、
「頑張るぞう!」

ほぼ捨てる物ばかりなんですが・・・・
「CDは、捨てちゃイカンだろうなぁ・・それにしても、このガラクタにいくらつぎ込んだんだろ?」

なんだかわからんカードなんて小箱4つくらいあります。
そういえば、Mさんのお店でもカードを買っていく子供たちがいますが、いずれゴミとなる事は目に見えているわけで、
「もねったいねぇよなぁ」

するとそんなガラクタの中に、こんなものが

1998年版読売巨人軍、高橋由伸選手のテレフォンカードです。
「そうそう思い出した。」

これはまさしく私が息子のためにともらってきたテレフォンカードであります。
音楽の才は無いとあきらめ、せめて野球にでも興味を持ってくれればと・・・・
それなのにアヤツはキャッチボールすらろくにやらずに・・・・・
「そして、このテレフォンカードもガラクタの中に埋もれてしまっていたのだねぇ・・・・・シクシク、今日こうしてやっと救出出来たことを、私は嬉しく思うよ。」
息子なんてぇものは、けして親の思うようにはならんものなのでありますよ、はい。

そんなテレフォンカードを見ていたら
「もうイイ、もうやらん、そのまんまアイツに送り届けてやる!」
あはは、なんちゃありません。息子のせいにして片付けを止めようという姑息な言い逃れ、結局は段ボール箱1つで、本日の片付けは終了してしまいました。

その後は、部屋に閉じこもってレコードを聴きながら、巨人・ロッテ戦を音を消したテレビで見るという、まさに贅沢な午後を過ごしたのでありました。
「みろ!オレがテレフォンカードをガラクタの中から救出したから、由伸がホームラン打ったじゃねぇかよ!偉い由伸、おまえはまだまだやれるヤツだ!」

てなことで、『料理当番、本日の一品』です。

今日はギリギリまで野球観戦をしておりましたので、簡単スペアリブのニンニクマヨネーズソースです。
塩胡椒したスペアリブを蒸して脂を落とし、魚グリルで焼きました。ソースはマヨネーズ、マスタード、卵黄、おろしニンニク、塩、オリーブオイル、レモン酢を混ぜ合わせたもの、それにグリンピース入りバターライスを添えてみました。
調理時間30分、ライスもビールのつまみになるんですねぇ(笑)

さて、今日の一枚は、久方ぶりのエリック・ドルフィーです。

ドルフィーの発掘音源というのも、これでもかってくらい数が多いんでありますが、これもまた、コルトレーン同様、ドルフィーも、今なお熱烈な信奉者(いやオタクかな)が、存在しているという証でもあるのでしょう。
かく言う私もそこそこの信奉者であると思うんですけど、発表されていながら聴いていない発掘音源がまだまだあります。
ただし、その音源全てが聴くに価するかは、音質、保存状態、等々、疑問でもあるのですが。

今日のこのCDも1999年に発売された発掘音源盤です。

ドルフィーとハービー・ハンコックというとあまりピンとこないかもしれませんが、1962年10月に、チャールス・ミンガス・グループの一員として、かの悪名高き「タウン・ホール・コンサート」へ出演した前後に、ドルフィーのバンドにハンコックが加わったとされています。(これも発掘盤ですが「LEFT ALONE」で、10月7日の録音が聴けますよね)
ただ、そうそう仕事のあるバンドでもなく、ドルフィーのバンドと呼んで良いものやら悪いものやら、当時ドルフィーが住んでいたロフトには、壁の隙間から雪が吹き込んで、部屋の中に積もっていたってくらいひどい生活をおくっていたらしいですから、自己バンドで活動てな贅沢はなかなかねぇ、ハンコックが加わったバンドの正式録音が残っていないのも頷けます。
それだけに、ハンコックの加わったドルフィー・バンドの録音は、価値が有るとも言えるわけです。
イリノイ大学で行われたこのコンサートもまた、フレディ・ハバードの「THE BODY & THE SOUL」の合間セッションといった取り扱いだったのでしょう。

この発掘盤が世に出るまでは「LEFT ALONE」が、このバンドの唯一無二の録音と思われていました。ところがねぇ、音がひどいんですよこれが。(笑)そこへ、この音源発掘でしょ、かなり話題になりました。

そして、(ハンコックは若いから後回しにして、笑)ともかくドルフィーが良いんです。
この演奏なんかを聴くと、どうして1963年という年のドルフィー、ド頭の正式録音がもっともっと残っていないのか、
たしかに身も心もボロボロ常態ではあったでしょうが、まさに彼が頂点を極めるそんな時期でもあったわけですから・・・・・・

THE ILLINOIS CONCERT / ERIC DOLPHY
1963年3月10日録音
ERIC DOLPHY(fl,bcl,as) HERBIE HANCOCK(p) EDDIE KHAN(b) J.C. MOSES(ds)

1.SOFTLY AS IN A MORNING SUNRISE
2.SOMETHING SWEET, SOMETHING TENDER
3.GOD BLESS THE CHILD
4.SOUTH STREET EXIT
5.IRON MAN
6.RED PLANET
7.G.W.


毎日が『バブ酔日』

2010年05月13日 | j-l

中国の徐石麒(しゅしち)によって著わされた『花庸月令』には、5月13日は竹が酔っていて移植しても気が付かないで根付いてしまう日と記されておるそうで、故に本日は『竹酔日』、私としては移植云々よりも「どんな酒を飲んで酔うんだ?」と、そちらのほうが気になるんでありますけどね。
とは言っても、旧暦と新暦のズレがありますから、まだまだ今日あたりは竹さんも飲み始めで、泥酔までにはいささか時間がかかるといったところでしょうか。

年に一回しか酔わない竹さんに比べまして、私はほぼ毎日酔っぱらっているわけですが
「なんか今日は酔いが悪いなぁ・・・・」

昨晩はMさんのお店の手伝いはお休みだったものの、ちょっとばかり帰宅が遅くなって、10時過ぎからの一杯でした。
ところが、ビールを飲もうが、日本酒を5合ほどやっつけようが、酔った気がしないんでありまして、
「こうなりゃフルコースでバーボンね」

あはは、飲み屋じゃないんだから、そう言ってもスッとロックグラスが目の前に出てくるわけじゃありません。
イソイソとグラスを用意して冷凍庫を開けると
「ゲゲ、氷がなぁ~~い」(残念ながら我が家の冷蔵庫にはは自動製氷器は付いておりませんので)

ふだんはストレートだっていっこうに問題がないのに、氷がないとなると俄然ロックで飲まないと気が済まなくなるもんですよね。(同意を求めてます。笑)
「なんで氷を作っておかないわけ?」

家人曰く、「まだ暑くもないのに氷を使うのはアンタだけ、無くしたのもアンタ、作るのもアンタ」なんだそうです。
「う~~ん、でもロックで飲みた~~い」

しかたがないので、近くのコンビニにロックアイスを買いに行きました。
「あれ?あれあれ??????」

帰りがけ、ロックアイスの入ったビニール袋が、みょうに左右に揺れるんであります。
自分ではまったく気付いていませんでしたが・・・・酔ってたんですねぇ(笑)

ここで問題です。
昨夜の私は、「酔ったことにも気が付かない」それほど疲れていたのか、はたまた歳のせいで「酔いにまで鈍感になった」のか、あるいは「病気」?
どなたか答えを、オセ~~テ。(笑)

結局、バーボンロックを三杯ほど飲んで完全に酔っぱらい、ヨダレを垂らしながら寝たという・・・・・

ちなみに、ヨダレと竹さんにはとんでもなく深い関係があるって知ってました?
じつはヨダレのヨは竹の節と節の間のことで、「間・穴」てな意味をもってるんだそうで、つまりヨダレは「ヨ(間・穴)+垂れ」というところからきているそうですよ。
はたして『竹酔日』に竹さんは、節の間に何かを垂らしているんでありましょうか?

さて、今日の一枚は、アビー・リンカーンです。
得意のボーカルものですが(笑)、このアルバムに関しては、ボーカルが得意でも得意でなくてもバックの面子を見れば「どっちゃでもええわ」てなアルバムです。
昨夜、酔っぱらいを自覚した後に聴きましたので、けして私は「STRONG MAN」ではありませんでしたが、ボファボファのストロング(?)ロリンズも良いし、酔っぱらいにはたまらん心地良さを与えてくれます。

アビー・リンカーンといえば、ここでもドラムを叩くマックス・ローチの奥方でありますよね。(この録音の時はまだ結婚してませんが)この結婚が彼女にとって大きな分岐点ともなったわけですが、これを良しとするか悪しとするかは捉え方しだいです。ご本人はどうだったのでしょうねぇ?
私的には、後に教師や劇作家もこなしたほどの才女ですから、安易に乱立する人気取りの参議院選出馬者とは根本が違うようにも思えます。

それはともかく、カビー・リーとして下積み時代に養った実力はダテじゃなく、最強のバックとともに、心にじゅうぶん染みわたる歌声をアビーは聴かせてくれます。

THAT'S HIM / ABBEY LINCOLN
1957年10月28日録音
ABBEY LINCOLN(vo) KENNY DORHAM(tp) SONNY ROLLINS(ts) WYNTON KELLY(p,b) PAUL CHAMBERS(b) MAX ROACH(ds)

1.STRONG MAN
2.HAPPINESS IS JUST A THING CALLED JOE
3.MY MAN
4.TENDER AS A ROSE
5.THAT'S HIM
6.I MUST HAVE THAT MAN
7.PORGY
8.WHEN A WOMAN LOVES A MAN
9.CAN'T HELP LOVIN' DAT MAN
10.DON'T EXPLAIN


季節で味わう酒もまた良し

2010年05月11日 | j-l

端午の節句も過ぎ、いよいよ緑の季節、近くの山がなんとなくモッコリしたように感じられます。

モッコリといえば、
いやいやお下劣な話ではございませんで、昨晩、Mさんのお店に韓国の大衆酒マッコリが入荷しました。

そもそもマッコリは韓国の各家庭で作られたいわばどぶろくみたいな飲み物ですが、私が思うどぶろくより甘みが強い印象があります。
夏場によく冷やしたマッコリを飲むのが韓国では好まれるそうですな。

「いやいや、ご苦労さんやったなぁ植木屋さん、仕事も一段落ついたようだから、こっちに来て一杯やらんかいな。なんや独りで飲んでもおもろあらへん。植木屋さん相手に一杯飲もうと用意してましたのじゃ。どや、あんた柳蔭飲まんか。」

落語『青菜』の一節であります。
この『柳蔭(やなぎかげ)』、関東では『本直し』と申しまして、甘いみりんに焼酎を加えたいわば和製カクテルです。
今では飲用のみりんがなかなか手に入り難くなりましたのでなんですが、江戸時代には、この『柳蔭』を井戸で冷やしてよく飲まれていたんだそうで、ほどよい酸味と甘みが暑さでまいった身体にはよろしかったんでしょうなぁ。

となると、
マッコリですよ。これからの夏場、これを冷やして飲むというのは、ある意味理にかなっているのではないかと・・・・・宣伝です。(笑)

え?私?私はア~タ、甘みはねぇ
どちらかっていえばこれからの季節は、ギンギンに冷えたテキーラを塩とライムでクイッと・・・・
えっ?言ってることと違うって?
まぁまぁまぁまぁ、ともかく、「季節で味わう酒もまた良し」ということですよ。

「マッコリいかがっすかぁ、入荷しましたよぉ、これからの季節にピッタリですよぉ」
ごようめいはMさんのお店まで・・・よろしくね。(笑)

さて、今日の一枚は、ユセフ・ラティーフです。
このアルバム、あまり注目をあびたって話を聞いたことがありませんが、まっいいでしょう。
やはりユセフという人はちょっと奇っ怪なんでありまして、このアルバムもハード・バップ?いやいやそんな単純な括りじゃないですね、なんだかいろんなものが一曲一曲変化していくような、それでいて統一性があるような・・・・ただ、私はこのちょっと奇っ怪ってぇのが嫌いじゃありません。

このアルバムは「ALL ALONE」から「MAHABA」まで通しで聴くべきアルバムかもしれませんねぇ。しかもたっぷり聴き込む必要性も感じます。(だって「MAHABA」だけ聴いたんじゃ「何処の国の音楽じゃい」みたいになっちゃうかもしれないし、笑)
そこにユセフらしいエキゾチックさが・・・・なんてことは言いません。「ヘンテコなボーカルも名前がよくわからない楽器も、それを素直に聴き入れれば、ユセフの味が染みてくる」てな感じでしょうか。

ちなみに、argolはたぶんシリアの笛、Turkish finger cymbalsはいわゆるベリーダンスなんかで使うフィンガーシンバルで、こんなんです。

OTHER SOUNDS / YUSEF LATEEF
1957年10月11日録音
YUSEF LATEEF(ts,flt,argol) WILBUR HARDEN(flh) HUGH LAWSON(p,Turkish finger cymbals) EMIE FARROW(b,rebob) OLIVER JACKSON(ds,earth-board)

1.ALL ALONE
2.ANASTASIA
3.MINOR MOOD
4.TABOO
5.LAMBERT'S POINT
6.MAHABA