JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

万歳・懐かし・コンチクショウ

2006年06月30日 | g-i

毎日、暑いですね。夜に飲むビールの美味しいこと美味しいこと、夕べもそれが過ぎてついつい飲み過ぎてしまいました。

ここ2日間、私的には幾つかのニュースがありまして(といってもくだらないものばかりですが)、はてさて何から報告すべきでしょうか。

まずは、一昨日の晩、大汗をかきながら趣味部屋に設置した知り合いからのありがたいプレゼントのお話から、
前回のログでも書きましたが、私は根っからの暑がりで、昨年夏も趣味部屋にこもってのパソコン作業は、
「この、くそパソコンめ!何で熱を発散するんだよ!!!無理矢理水冷にでもしてやろうか!!」
てな感じでありました。ところが、なっなんと、知り合いがエアコンを買ったので、窓用エアコンが一台余ったというではありませんか。
「えっ?余ってんの???捨てちゃうんだったらちょうだい・・・・」
ということで、もらってきましたよ。

設置に汗はかいたものの、スイッチを入れて、冷風がスーッと出てくると
「あはぁーん」みたいな
これで、この夏の趣味部屋の環境は一新されたのでした。バンザーイ!!

二つめのお話は、今日の昼のこと
今日は、初めての食堂で昼食をとったのですが、なにげに店内のテレビを観ていると、
「げげ、野沢那智だ!」
昼の小堺一樹さんの番組に、野沢那智さんが出ておりました。野沢那智といえば、もちろん声優として、俳優として、劇団座長として・・・・、ともかく様々な分野で活躍されている大御所でありますが、私にとってはなんといっても白石冬美さんとやってらした「なっちゃこパック」、金曜日のパックインミュージックの思い出がすぐに頭に浮かびます。
勉強をしながら(嘘つけ!!)毎週欠かさず聞いておりました。
一度だけですが、人気コーナー『御題拝借』で私の文章を読んでいただいたこともありました。それはもう、飛び上がるほど嬉しくて、でも友人に言うのは恥ずかしくて・・
「そういえば、なっちゃこパックの本を買ったことあったよなぁ???」

なんと、物持ちがよいのでしょう、ありました『7年目のもう一つの別の広場』、なんだかとても懐かしく思えました。

さて、最後の話は、明日から止めてやろうかとほんのちょっとだけ思った話。
そう、明日から私の友『ピース・ライト・ボックス』ちゃんが、20円も値上がって、300円になってしまうのです。これによって私は低収入、高納税の毎日を強いられるのであります。
「これを機会に止めちゃえば」
簡単に言いますけどね、自慢じゃないが『ハイライト』50円の時代から(年齢詐称だって?私は納税不要な年齢から、税負担をしておりましたから)お付き合いをしている私としては、そう簡単なものじゃないんですよ!!!
エーン・・・少しだけだけど、買いだめしてみました。なんとむなしい抵抗なのでしょうか、『喫煙は、あなたにとって肺がんの原因の一つとなります。』の文字がうらめしい。

今日の一枚は、CDに文句を言いたい一枚であります。じつはこのアルバムは大好きな一枚で、CDで買い換えをしたのです。
「CD収録曲数18・・・じゅうはち?????」
たしかに、長い曲は少ないアルバムですが、18曲って、あーた。
よく見ると「BLUE GRAY」「GRAYHOUND」「TREADIN'」の別テイクがそれぞれ2曲ずつ、しかも最後におまけみたいに付いているのではなくて、連続で3テイクずつ入っているのですよ。パド・パウエルの「UN POCO LOCO」じゃないんだから、なにも連続で収録しなくてもって思いませんか?
CDを買いながら、結局はレコードで聴く機会が多くなってしまった一枚です。
ブラウニーとまではいきませんが、ワーデル・グレイもまた、34歳という若さでこの世を去りました。しかも、レコーディングしていたのがSP時代ときたものだから、少ない音源しか残っていません。プレスティッジに残された5つのセッションを、2枚にまとめた、このVol.2とVol.1は、グレイのすばらしい演奏を確認するのには最適なものだと私は思います。

WARDELL GRAY MEMORIAL Vol.2
1950年4月25日[1-4], 8月27日[11,12], 1952年1月21日[5-10]録音
WARDELL GRAY(ts)
PHIL HILL(p) JOHN RICHARDSON(b) ART MARDIGAN(ds)[1-4]
ART FARMER(tp) HAMPTON HAWES(p) HARPER COSBY(b) LARRY MARABLE(ds) ROBERT COLLIER(conga)[5-10]
CLARK TERRY(tp) DEXTER GORDON(ts) SONNY CRISS(as) JIMMY BUNN(p) BILLY HADNOTT(b) CHUCK THOMPSON(ds)[11,12]
1.BLUE GRAY
2.GRAYHOUND
3.A SINNER KISSED AN ANGEL
4.TREADIN'
5.APRIL SKIES
6.BRIGHT BOY
7.JACKIE
8.FARMER'S MARKET
9.SWEET AND LOVELY
10.LOVER MAN
11.SCRAPPLE FROM THE APPLE
12.MOVE

追伸、
一昨日の記事で、「阿波尾鶏」のお話をしましたら、ブログ仲間のswing a-go-goさんから、同鶏の情報をいただきました。興味のある方はhttp://www.anti-ageing.jp/show/d200506090037.htmlを覗いてみてください。



視察・おデイト

2006年06月28日 | a-c

昨日今日と、なんだか蒸し暑くて蒸し暑くて、皮下脂肪という他の人よりも何枚も多い下着を着用している私には、まったくいやな季節がやってまいりました。

昨晩はいつも行くバーのママと『おデート』をしてきました。
『おデート』といっても、先日店におじゃましたとき、
「バブさん、○○バーに行ったことある?」
○○バーとは、先日オープンしたばかりのバーで、ちょっと話題になってるお店です。
「いや、まだ行ってないよ」
「じゃあ、今度付き合ってくれない?」
ということで、敵前視察というわけでもありませんが、話題の店を覗いてこようということになった訳で

行きつけのお店で、美味しい料理とワインをいただき、さて出陣とばかりに○○バーに向かいました。
あらら?!店長はママが同じバーテンダー協会でよく知っている方でありました。
まずはメニューのチェックです。
「えっ???? ハーパー12年のショットが800円? 安くないっすか???」
「おつまみわっと・・・・・・阿波おどり???」
四国の鶏だそうですが、聞いたことがない、ブログ仲間のおさかなさんにでも訊いてみるしかないかなぁ???
ともかく、阿波おどりのスティック春巻きを食べながら、飲んできました。

店の雰囲気は蔵作りでなかなか、お酒は安い、おつまみはあんなものでしょう・・・・・・
BGMは?
「店長、BGMは有線じゃないよね?」
「ええ、iPodに録音したものをかけてます」

それがね、ギンギンのハード・バップなんですよ。メッセンジャーズに始まり、ローチ&プラウン、ベニー・ゴルゾンに、ルー・ドナルドソン、ハンク・モブレー、ロリンズにキャノンボール・・・・・・
それも、けっこうなボリュームなんですよね。
これって、バーでは有りだと思います????????????
まっいいか、とりあえずこうして視察は終わったのでありました。



自宅に帰ると、みごとにサボテンの花が咲いていました。
母がお隣さんからいただいたものなのですが、名前はわからず、夕刻に咲いた花は朝にはしぼんでしまうという、はかない花であります。

♪ 君が育てたサボテンは、小さな花をつくった ~~~~~ ♪
はかない花なのにちっとも小さくない花でした。

さて、今日の一枚はキャノンボール・アダレーです。
パーカーの死と入れ替わるようにニューヨークに現れたキヤノンボール、彼にいち早く目をつけたのはサヴォイのオージー・カデナでした。そして、驚異の新人アルト奏者をこのアルバムで世に知らしめたのでした。
キャノンボールもこの時期の他のアルト奏者と同じように、比較されるのはパーカーでした。「パーカーの再来」とまで呼ばれた彼ですが、それはニューヨークへ現れた時期に由来するものであって、このアルバムを聴いてもパーカーとキャノンボールには大きな違いがあると私は思います。
とにもかくにも、キャノンボールの記念すべき初リーダー・アルバムであります。

PRESENTING "CANNONBALL"
1955年7月14日録音
JULIAN "CANNONBALL"ADDERLEY(as) NAT ADDERLEY(col) HANK JONES(p) PAUL CHAMBERS(b) KENNY CLARKE(ds)
1.SPONTANEOUS COMBUSTION
2.STILL TALKIN' TO YA
3.A LITTLE TASTE
4.CARIBBEAN CUTIE
5.FLAMINGO



死してなお・・

2006年06月26日 | a-c

今朝は、幾分風邪の兆候が残ったものの、無事仕事にも出かけ、夕方には、ちょっと喉がゴロゴロする程度まで回復いたしました。

さて、今日、6月26日といえば、クリフォード・ブラウンの命日です。たしか昨年もブラウニーの死の状況については、なんたらかんたらと書いた記憶がありますので、ここでは省かせていただきますが、天才ブラウニーがその後ジャズ界に残した影響は計り知れないものがあります。
彼がレコーディングを行った期間は、たかだか4年間という短いものでした。思えば当時、薬にまったく手を出さなかったジャズメンは少なかったでしょう。ブラウニーはその数少ない一人でした。そんな彼が逆に早死にするなんて、なんとも皮肉にも思えます。

ダウン・ビート誌は、「A TRIBUTE TO BROWNIE」というクインシー・ジョーンズの追悼文を掲載しました。

”僕にとって、クリフォード・ブラウンという名前は、いつでも音楽的そして道徳的成熟そのものと同義である。”

との一文で始まるこの追悼文は、以前紹介した「JAZZ legends ダウン・ビート・アンソロジー」にも掲載されていますので、興味のある方はお読みになってみて下さい。

”彼はいつプレイする時も、まるでこれが最期の演奏であるかのようにプレイすることを止めなかった。だがこれから先彼のパフォーマンスは永遠に終わることはないのだ。何故なら彼はいつも自分がプレイする一瞬一瞬をこの上ない温もりと美しさで満たすことを望んでいたのだから。この彼のサウンドはこれからも生き続けるのである。・・・・・”

彼の盟友マックス・ローチは彼の死後、活動を続けることすら、ある期間できなくなってしまいました。

彼の死を惜しんだのは、マックス・ローチやクインシー・ジョーンズだけではありません。多くのジャズメン、そしてブルー・ノートのアルフレッド・ライオンもその一人、
ライオンは、ブルーノートに残るブラウニーの音源を集め、追悼盤を作ります。それが今日の一枚です。
ブラウニーのリーダー・アルバムを最初につくったのもライオンでしたが、これは10インチ・アルバム、このアルバムでの録音だけでは、追悼盤は作れません。そこで、ルー・ドナルドソンとの双頭バンドでの録音を抱き合わせて出したのです。
ぜひとも、6曲目「BROWNIE SPEAKS」のソロをお聴きいただきたい、チャーリー・パーカーは驚愕し、マイルス・ディビスは嫉妬を覚えた、若き天才トランペッター、クリフォード・ブラウンのサウンドは、たしかに今も生き続けていることを、あなたも実感できることでしょう。

CLIFFORD BROWN MEMORIAL ALBUM
1953年6月9日, 8月28日録音
CLIFFORD BROWN(tp)
GIGI GRYCE(as,fl) CHARLIE ROUSE(ts) JOHN LEWIS(p) PERCY HEATH(b) ART BLAKEY(ds)[1-5]
LOU DONALDSONo(as) ELMO HOPE(p) PERCY HEATH(b) PHILLY JOE JONES(ds)[6-10]
1.HYMN OF THE ORIENT
2.EASY LIVING
3.MINOR MOOD
4.CHROKEE
5.WAIL BAIT
6.BROWNIE SPEAKS
7.DE-DAH
8.COOKIN'
9.YOU GO TO MY HEAD
10.CARVING THE ROCK


優しいと思ったのに

2006年06月25日 | g-i

『風邪の気配』は、気配に終わらず、今朝から鼻水に咳、頭痛まで・・・・せっかくの日曜日であるのに何もする気になりません。明日はどうしても休むわけにはいきませんので、なんとしても今日中に治そうと、ビタミンCを栄養剤で飲み込んで、薬を飲んでもう一度布団にもぐり込みました。
「う~~~ん、眠れないよ・・・・  う~~~ん、煙草も吸いたいよ」
「煙草はダメだよ!!!、せっかく飲んだビタミンも、煙草で壊れちゃうんだから!」
「あ~~~ん!!(涙)」

不思議なものです、シャズを静かに流していたら・・・・・眠れました。やっぱり体が睡眠を要求していたのでしょう。気が付くともうすぐ昼食の時間です。
「昼、何食べる?」
「え~~~!さっき食ったばっかジャン」
「食べないと薬飲めないでしょ、うどんでも買ってこようか?」
あらららのら、なんだか優しいじゃありませんか。雹でも降ってくるんじゃないかと心配です。

さすがに半日眠ると、眠気は容易にやってきません。
「そうだ!」
先日、Mさんから借りたDVDを思い出しました。
「ラブ・チャップリン! コレクターズ・エディションⅡ」というチャップリン映画5本が納められたDVDボックスです。
「ようし、動けないのを良いことに映画鑑賞だ!」とばかりに、「ライムライト」「殺人狂時代」の2本をゆっくりと観てしまいました。

「映画、観られるくらいだったら、ちゃんと夕食作ってよね!!!」
「え~~~~~!?」
雹は降らずにすみそうです。

さて、今日の一枚は、体がだるい今日みたいな日に聴くのに最適だと思う一枚です。
エロール・ガーナーといえば、「MISTY」の作者として有名ですし、先日はその「MISTY」の初演盤を紹介しました。
彼のピアノ演奏は、なんとも古くさく感じられます。私はそこが好きなのです。とても懐かしいというか、ホッとするというか、
そうそう、今日観たチャップリン映画に似たような・・・・・、暖かくて優しい響きがジャケットのような、なんとも贅沢でゆったりと流れる時間を演出してくれるのです。
チャップリンの映画同様、古くさいと侮る無かれ!素敵な大人の女性と踊っている、思わずそんな気分を味わいたいなら、ぜひとも一度聴いてみてください。

PENTHOUSE SERENADE / ERROLL GARNER
1945年9月25日[4,5,12], 1949年3月29日[1-3,6-11,13,14]録音
ERROLL GARNER(p)
JOHN LEVY(b) GEORGE DE HART(ds)[4,5,12]
JOHN SIMMONS(b) ALVIN STOLLER(ds)[1-3,6-11,13,14]
1.I COVER THE WATERFRONT
2.LOVE WALKED IN
3.I DON'T STAND A GHOST OF A CHANCE
4.INDIANA
5.SOMEBODY LOVES ME
6.BODY AND SOUL
7.PENTHOUSE SERENADE
8.UNDECIDED
9.RED SAILS IN THE SUNSET
10.I CANT BELIEVE THAT YOU'RE IN LOVE WITH ME
11.STOMPIN' AT THE SAVOY
12.STARDUST
13.MORE THAN YOU KNOW
14.OVER THE RAINBOW

追伸、
一日ゆっくり休んだおかげで、体調はかなり回復いたしました。煙草も吸えるようになったし、夕食も無事作りました。明日は元気に仕事ができるでしょう。雹が降らなくてほんとうに良かった。(笑)

妖怪『風邪の気配』

2006年06月24日 | g-i

「夏の気配」が徐々に近づいてきました。
今日も梅雨とは思えない日差し、伸びた髪がうっとうしいと床屋さんへ行ってきました。
スッキリした後は、風が心地よい我が趣味部屋でジャズを聴きながらの読書タイムであります。まさに休日の休日たらんひととき、

今、読んでいるのは小泉八雲コレクション「妖怪・妖精譚」という文庫本です。
私が中学生の時、英語の教科書に「ムジナ」の話が載っていたのを思い出します。

He painted a great many cats upon the screens; and then he began to feel very, very sleepy. He was just on the point of lying down to sleep beside one of the screens, when he suddeniy remembered the words;
"Avoid large places; - keep to small!"
The temple was very large; he was all alone;

このお話を知っている方はいらっしゃいますか?

「とある寺の小僧は頭はよいものの、1つだけ悪い癖がありました。そこらじゅうに猫の絵を描いてしまう癖。しまいには和尚もあきれて、寺を追い出します。妖怪の住む寺へ、たどり着いた小僧は、誰もいない寺の中でまた猫の絵を描いてしまいます。
眠くなった小僧は、和尚に言われた「夜は広い場所を避けよ。狭い場所にとどまれ」という言葉を思い出し、戸棚の中で眠りました。しばらくすると何者かが格闘し、叫ぶような音が聞こえてきます。怖くて戸棚の中で震えていた小僧は、夜明けを待って戸棚を出ました。すると、血だらけの大きなネズミの死骸が、その寺に居座っていた妖怪の死骸でした。だれが妖怪を倒したのか、小僧が描いたすべての猫の口が、血で染まっていました。」

みたいな話、八雲は最後に、「その後少年は国中に名を知られる絵描きになりました。日本を旅すると、いまでも少年の描いた絵を見ることができます。」と言っているのですが、誰のことなのでしょうか???????
雪舟が涙で描いたのは、ネズミでしょ・・・・・・?

そんなことを考えながら、心地よいジャズのメロディーを・・・・・・・・・・・
小僧じゃないけど眠気がさしてきました。
気が付くと風が寒いくらい・・・・・・・・「夏の気配」がいつのまにやら「風邪の気配」に変わってました、八雲が呼んだ妖怪「風邪の気配」・・・恐るべし!!
今夜は薬飲んで早く寝よ。

さて、今日の一枚は、休日の昼下がりにピッタリの一枚だと思いますよ。
私が居眠りをしてしまったのも、スタン・ゲッツのおかげ・・・・・・んっ?ということは、風邪をひかせた犯人はゲッツということか!!ゲッツめぇ!!!!(笑)
ともかく、心地の良い響き、ゲッツのスタンダードはそんな安心感があります。ゲッツにキスをする少年のジャケットも可愛らしくてとてもよい。
くれぐれもこれを聴きながらの居眠りにはご注意下さい。気持ちよすぎて、妖怪「風邪の気配」を呼んでしまいますよ。

STAN GETZ PLAYS
1952年12月12,29日録音
STAN GETZ(ts) JIMMY RANEY(g) DUKE JORDAN(p) BILL CROW(b) FRANK ISOLA(ds)
1.STELLA BY STARLIGHT
2.TIME ON MY HANDS
3.'TIS AUTUMN
4.THE WAY YOU LOOK TONIGHT
5.LOVER COME BACK TO ME
6.BODY AND SOUL
7.STARS FELL ON ALABAMA
8.YOU TURNED THE TABLES ON ME
9.THANKS FOR THE MEMORY
10.HYMN OF THE ORIENT
11.THESE FOOLISH THINGS (REMIND ME OF YOU)


ひょうちゃんに口づけ

2006年06月23日 | s-u

ジーコ・ジャパンの挑戦が、今朝終わってしまいましたね。勝者がいれば敗者がいる、勝負の世界というものは厳しいものであります。次回に活かせる敗戦であることを願っております。

今日は、とあるところで懐かしいものを食べてきました。横浜崎陽軒のシュウマイです。横浜近郊にお住まいの方にとっては、懐かしいどころか、よく口にされるでしょうが、田舎暮らしの私は、じつに久しぶりのご対面なんです。

学生時代、私は週に2日ほど藤沢の駅前でアルバイトをやっていました。その頃、崎陽軒のシュウマイ弁当をよく食べてたんですよ。今はいくらするのかなあ?あの頃は500円しなかったように覚えているのですけど、美味しかったんですよね。

とはいうものの、私はシュウマイ弁当に一つ不満を持っていました。あの『ひょうちゃん』がいないのです。
『ひょうちゃん』って何者かって? やだなぁ、あの陶器製の醤油入れのキャラクターですよ。
崎陽軒のシュウマイといったら、味はもとより、なんといっても『ひょうちゃん』抜きには語れないでしょう。
私の知り合いにもコレクターがいますが、集めている人は相当数いますよね。今日久しぶりに彼の顔を見ておもわず、
「いいよね、ひょうちゃん」

崎陽軒が横浜駅でシュウマイを売り始めたのは、昭和3年だそうで、当初はガラス瓶の醤油入れだったそうです。『ひょうちゃん』が登場したのは昭和30年、1955年のことだったとか、漫画家、横山隆一氏がデザインし、当初は48種類あったそうです。命名も横山氏によるもので、その後、イラストレーターの原田治氏がデザインを引き継がれ、種類も120種類以上になり、近年はさらに横山氏のデザインも復活されたとか。
まさに収集家にとっては、マニア心をくすぐるニクイヤツでありましょう。

ともかく、『ひょうちゃん』の顔を久しぶりに見て、なんだか嬉しくなってしまった私でした。

余談ですが、私の知り合いのコレクターは魚の型をした赤いキャップの醤油入れも収集しておりまして、彼曰く「これもよーく見ると表情が違うんだよ」だそうです。
マニアの世界は本当に広い!

さて、今日の一枚ですが、ソニー・スティットを選んでみました。ルースト時代のスティットというと、以前紹介した「ペン・オブ・クインシー」が妙に目立ってしまいますが、同時期に同じルーストに残されたこのアルバムも、名作ではないかと私は思っています。
スティットというと、どうしてもチャーリー・パーカーのコピー版と評され、テナーに持ち替え、パーカーが亡くなると、またアルトに持ち替えた話を思い浮かべてしまいます。この話だけ聞くとあまり良いイメージでは、とられないかもしれません。でも、実際の演奏を聴けば、彼独特の節回しがありますし、死を予感したパーカーが、「王国の鍵を渡す」とスティットに言った、なんて話もありそうに思えてきます。
私は、2曲目の「THE NEARNESS OF YOU」なんてとても好きで、ちょっと酔っぱらった後に、いやらしい微笑みを浮かべて聴いちゃってたりします。(笑)
ひょっとしたら、「ペン・オブ・クインシー」より、こちらのほうが好きかもしれない。

SONNY STITT PLAYS
1956年9月1日録音
SONNY STITT(as) HANK JONES(p) FREDDIE CREENE(g) WENDELL MARSHALL(b) "SHADOW" WILSON(ds)
1.THERE WILL NEVER BE ANOTHER YOU
2.THE NEARNESS OF YOU
3.BISCUIT MIX
4.YESTERDAYS
5.AFTERWARDS
6.IF I SHOULD LOSE YOU
7.BLUES FOR BOBBY
8.MY MELANCHOLY BABY

追伸、
『ひょうちゃん』の写真は今日のものではありません。今はコルク栓は使用されておりませんのでご参考までに



無い物ねだり

2006年06月22日 | j-l



今日は近くに仕事の用事もあったので、珍しく自宅で昼食をとりました。食後に珈琲をすすりながら、庭を眺めていると、いつのまにやら紫陽花の花が咲いています。
「おう!我が家の紫陽花も咲いたねぇ」
「何言ってんの、ずいぶん前から咲いてるわよ。いかに庭仕事をさぼってるかってことね。」
「んっんんんん!!せっかくだから写真でも撮っておこうかな」
いやいや、やぶ蛇でありました。



     ちったお花のたましいは、
     みほとけさまの花ぞのに、
     ひとつのこらずうまれるの。

     だって、お花はやさしくて、
     おてんとさまがよぶときに、
     ぱっとひらいて、ほほえんで、
     ちょうちょにあまいみつをやり、
     人にゃにおいをみなくれて、

     風がおいでとよぶときに、
     やはりすなおについてゆき、

     なきがらさえも、ままごとの
     ごはんになってくれるから。

大好きな金子みすずさんの『花のたましい』という詩です。
なんとも、ピュアーで、暖かくて、優しい詩ではありませんか、どこかのだれかさんに、このピュアーな優しさがあればなぁ・・・・・・、いかんまたもやぶ蛇になりそうだ。



さて、今日の一枚は、大人の色香プンプンのジュリー・ロンドンであります。
容姿はもとより、彼女の声がなんとも魔的で、耳元なんかで囁かれちゃったりしちゃったら、あーた
「ハイ、ボクちゃん、なんでもやります。」なんて言っちゃいそうな。

みすずさんのように、ピュアーで優しい女性も魅力的ですが、ロンドンの声のような、なんとも魔的な怪しい女性もそれはそれ、魅力的であります。彼女を花にたとえたら、どんな花になるのかな?
いずれにしても、「身近にないものに憧れる」まさに『無い物ねだり』は、人の性(さが)でしょ?
ありゃりゃ、またまた、やぶ蛇だったりして。

ところで、このアルバムですが、私が買ったのは最近(といってもここ一、二年ではありませんが)のこと、しかもCDです。何度も言うようですが、私はボーカルにはうとくて、持っているアルバムも、多くはありません。
このアルバムにしても、もちろん聴いたことはありますし、彼女の声には魅力も感じていましたが、「これを買う前に別なアルバムが欲しい」みたいなことで、後々になってしまっていました。
そんなある日、とあるCD屋さんで『どれでも半額セール!!』というのにぶち当たりました。「こりゃ、のるしかないっしょ」と意気込んで、店内を見ましたが、なにせジャズのCDは、数がない、めぼしいものは持っているものばかりです。
そんな中、このアルバムが「あなたを待ってたのよ」と、淫靡に微笑んだのであります。紙ジャケCDで、表も裏もオリジナルっぽいデザイン、帯などよく読みもせずに購入いたしました。

自宅に帰って、さっそく耳元で囁いていただこうとビニールをはがすと、
あら、ビックリ!! なんと、Vol.1とVol.2の合体CDではありませんか。表ジャケットはたしかにVOI.1のもの、ところが中にペラペラのVol.2のジャケット写真も入っておりました。
はてさて、このCD、1250円(半額)の買い物はお得だったのでしょうか????

ということで、今日はそのCD盤で紹介させていただきます。

JULIE IS HER NAME Vol.1[1-13] Vol.2[14-25] / JULIE LONDON
1955年[1-13], 1958年[14-25]録音
JULIE LONDON(vo)
BARNEY KESSEL(g) RAY LEATHERWOOD(b) [1-13]
HOWARD ROBERTS(g) RED MITCHELL(b) [14-25]
1.CRY ME A RIVER
2.I SHOULD CARE
3.I'M IN THE MOOD FOR LOVE
4.I'M GLAD THERE IS YOU
5.CAN'T HELP LOVIN' THAT MAN
6.I LOVE YPU
7.SAY IT ISN'T SO
8.IT NEVER ENTERED MY MIND
9.EASY STREET
10.'S WONDERFUL
11.NO MOON AT ALL
12.LAURA
13.GONE WITH THE WIND
14.BLUE MOON
15.WHAT IS THIS THING CALLED LOVE
16.HOW LONG HAS THIS BEEN GOING ON
17.TOO GOOD TO BE TRUE
18.SPRING IS HERE
19.GOODY GOODY
20.THE ONE I LOVE BELONGS TO SOMEBODY ELSE
21.IF I'M LUCKY
22.HOT TODDY
23.LITTLE WHITE LIES
24.I GUESS I'LL HAVE TO CHANGE MY PLAN
25.I GOT LOST IN HIS ARMS


パソコン修理人

2006年06月21日 | j-l

昨日の夕刻、友人のS君から
「バブー、パソコンがおかしいんだけど、治してくんねぇー」
話によると、見積もり書、請求書なんかを処理しているパソコンに不具合が出たらしいのです。
「わかった、わかった、泣かなくていいから(笑)」

ということで、仕事を終えてから彼の事務所に直行、ところが、どうにもこうにもソフト的問題ではなく、ハードの故障のようで
「こりぁ、俺にも手に負えねえは・・・、どうかな?修理するより買い換えたほうがいいかもよ」
「・・・・・・そっか、年数もたってるしな・・・・・・、ところで中に入ってるデータはどうなる?」
「データ??????」

ここからが大変でした。内蔵ハードディスクからデータを引っ張り出さなければいけません。
内蔵ハードディスクを取り外し、なんとかかんとかデータを復活させましたが、時間はすでに10時・・・・
「バブ、悪かったな、飯おごるからさ」

結局は2時まで酒を飲み、「それじゃあね」と帰ろうとすると
「バブ、明日も頼むな」
「はっ?」
早速翌日パソコンを仕入れてくるので、立ち上げとデータの移し替えを頼むというのです。いつも世話になっているS君の頼み、しかたありません。今日も仕事の後、直行、しっかりパソコンを使える状態にしてまいりました。

S君、もう一回ぐらい飲ませてくれても、バチはあたんないんじゃない?

さて、今日の一枚はコンテンポラリー、動物ジャケット・シリーズ(そういうシリーズなのかどうかはわかりませんが)の一枚です。
じつはこのアルバム、まさに「ジャケ買い」でして、シェリー・マンの「MORE SWINGING SOUNDS」「THE THREE & THE TWO」、アンドレ・ブレビンの「KING SIZE !」、ハンプトン・ホーズの「THE TRIO Vol.3」、そしてこの「CARMEN」、この5枚は、どうしてもジャケットつながりでそろえなければいけない、という変な義務感が生まれてきたりして(笑)

コンテンポラリーも、とりわけ、内容が同系だからジャケットを動物にしたわけではありません。このバーニー・ケッセルのアルバムは、歌劇「カルメン」のジャズ版であります。コンセプト的には、例えばシェリー・マンなら「MY FAIR LADY」に近いような気もしますが、同じような動物ジャケットではありませんよね。どういう意図で動物ジャケットをつかったのか?私にはよくわかりません。

さて、肝心の中身ですが、「ジャケ買い」だったくせに、とても好きなアルバムになってしまいました。同じコンテンポラリーの「EASY LIKE」もいいですが、このアルバムもバーニー・ケッセルの魅力がじゅうぶんに出ていると思っています。もともと「カルメン」が好きだということもありますけど、
なんとも楽しい「カルメン」を聴いてみたいという方がいらっしゃいましたら、ぜひとも一聴あれ

CARMEN / BARNEY KESSEL
1958年12月19,22日録音
BARNEY KESSEL(g) ANDRE PREVIN(p) JOE MONDRAGON(b) SHELLY MANNE(ds)
RUDDY COLLETTE(cl,fl) BILLSMITH(cl,bcl) JULES JACOBS(cl,oboe) JUSTIN GORDON(fl) [1,2,4,5,6,8]
RAY LINN(tp) HERB GELLER(as) HARRY BETTS(tb) JUSTIN GORDON(ts) CHUCK GENTRY(bs)[9]
VICTOR FELDMAN(vib)[3,7]
1.SWINGIN' THE TOREADOR
2.A PAD ON THE EDGE OF TOWN
3.IF YOU DIG ME
4.FREE AS A BIRD
5.VIVA EL TORO !
6.FLOWERSVILLE
7.CARMEN'S COOL
8.LIKE, THER'S NO PLACE LIKE
9.THE GYPSY'S HIP 


口では勝つぞ!

2006年06月19日 | d-f

いやあ、引き分けでしたね。川口選手がPKを止めたときは、思わずバンザイをしてしまいましたが、点を取らなければ勝ちは無いですもんね。ブラジル戦はどうなるのでしょう???!!!
ライブ観戦は時間的に難しいかな?いくら中年オヤジが早起きでもちと早すぎますし、徹夜はもっとキツイ、どうしたものか。

今日はいつもの喫茶店でのランチ、やっぱり話題はサッカー、サッカーでしたね。私も含めてですが、にわかサッカー解説者が
「だめだよな、センタリング上げようにも、中央に誰もつめてないんだもんな」
「中田もあれじゃあ怒るよな」
「なんでツウトップにこだわんのかね」
「もうジーコがブラジル脅すしかないっしょ」
などなど、言いたい放題であります。
「ニッポン、ニッポン」の大合唱に、「愛国心を教え込む、なんたらかんたら」の議論など心配する話では無く思えてくるのは、私だけでしょうか。
愛国の心など、自然に身につくもののように思えてなりません。

それにしても、今年は冬季オリンピック、ワールド・クラシック、ワールド・カップと大いに燃えさせていただいています。これだけのエネルギーを与えてくれるスポーツ選手というのは、ミュージシャンに勝るとも劣らぬクリエーターでありますね。

「口をつかうラウンドはおまえのものだ。だが、本番はこれからだぞ」
と言ったのはもとボクシング、ヘビー級チャンピオン、ジョージ・フォアマンです。
我々は減らず口で言い放題ですが、本番は口ではありません。
まだまだこれからだ、「がんばれニッポン!がんばれジーコ・ジャパン!」

さて今日の一枚はエバンスです。
ビレッジ・ヴァンガードでのライブ録音からほぼ1年、久しぶりのトリオによる録音は、3日間行われました。新作を発表したかったリヴァーサイドと、ヴァーブへの移籍で合意をし、契約枚数を消化したい、薬代も欲しい、エバンスとの思いは一致、バラードを中心とした「MOONBEAMS」、アップテンポな演奏を中心とした今日のアルバム、この2枚となって発売されました。

ところで、5月29日に録音されたのはすべてエバンスのオリジナルですが、
「サイドメンに何の指示も説明もないままに取りかかるエバンスのやり方に多くを学んだ。」とイスラエルは言っています。
これは、エバンスの基本的なやり方だったのか?それとも薬にもっとも依存していたこの時期だったからなのか?私にもわかりません。
それでも、これほどの演奏を聴かせてくれるこのトリオは、前トリオにも劣らぬすばらしいトリオだった証明であるかもしれません。

HOW MY HEART SINGS ! / BILL EVANS
1962年5月17,29日, 6月5日録音
BILL EVANS(p) CHUCK ISRAELS(b) PAUL MOTIAN(ds)
1.HOW MY HEART SINGS !
2.I SHOULD CARE
3.IN YOUR OWN SWEET WAY
4.WALKING UP
5.SUMMERTIME
6.34 SKIDOO
7.EV'RYTHING I LOVE
8.SHOW-TYPE TUNE



続の評価

2006年06月18日 | m-o

いよいよ今日はクロアチア戦ですね。日本代表には、精一杯のパフォーマンスを期待しましょう。「がんばれ日本!!!!」

ところで、最近はスポーツの世界でこの「パフォーマンス」という表現があたりまえのように使われてますけど、いつからこうなったのでしょうね?
「パフォーマンス」くらいなら、まあ何となく英語が苦手な私でも雰囲気はわかりますが、時折ビジネス用語なんかで訳のわからない外来語を使う方がいて、私にはどうにも鼻持ちならなかったりします。
そのくせ少々わからなくても「わかったふり~~」をしてしまう私は、もっと鼻持ちならぬヤツですがね。(笑)

最近の映画は、続編が出ると「パート・ツウ」「パート・スリー」とか、単に「ワン」「ツウ」「スリー」とか、「エピソード・なんとか」とか、いろんな表現をされています。昔は違いましたね、「続・なんたら」というのが定番でした。
「荒野の用心棒」があたると、「続・荒野の用心棒」、「猿の惑星」なんて、「続・猿の惑星」どころか「新・猿の惑星」「猿の惑星・征服」「最後の猿の惑星」まで行っちゃって、わけわかんなくなっちゃいましたけど、はははははは



「犬と猫と猿と牛がおならをしました。誰のおならが一番臭かったでしょう?」
「はーい! 答えは猿でーす! 猿の惑星、さるのわくせい、猿のはくせえ、なんちゃって」

そんなことはともかく、「続」は一作目を超えられないというのも定番でありました。

さて、今日の一枚は「続・ブルースの真実」であります。「ブルースの真実(THE BLUES AND THE ABSTRACT TRUTH)」から3年後、続編として録音されたこのアルバムですが、私的には「同じようで同じでない」
はたして、映画の俗説「続は一作目を超えられない」は、ジャズ・アルバムにも当てはまるのか? 
事実だけ言わせていただければ、私がジャズ喫茶でアルバイトをしていた頃、「ブルースの真実」のリクエストはとても多く、「続・ブルースの真実」は・・・・・・・
でもです、「続」は比べるからいけない、単一の作品としてこのアルバムを聴けば、私は評価に値するアルバムだと思っています。

MORE BLUES AND THE ABSTRACT TRUTH / OLIVER NELSON
1964年11月10,11日録音
OLIVER NELSON(as,arr) THAD JONES, DANIEL MOORE(tp) PHIL WOODS(as) PHIL BODNER,BEN WEBSTER(ts) PEPPER ADAMS(bs) ROGER KELLAWAY(p) RICHARD DAVIS(b) GRADY TATE(ds)
1.MORE BLUES AND THE ABSTRACT TRUTH
2.BLUES O'MIGHTY
3.THEME FROM MR.BROADWAY
4.MIDNIGHT BLUE
5.THE CRITIC'S CHOICE
6.ONE FOR BOB
7.BLUES FOR MR. BROADWAY
8.GOIN' TO CHICAGO BLUES

追伸、
最近、いたずらTBが増えてきました、いちいち削除していましたが、確認後公開にしばらく切り替えさせていただきます。TBしていただきながらすぐに公開できないのは、本意ではありませんが、ご理解ください。
HPの「ジャズ四方山話」を本日更新いたしました。よろしければ覗いてやってください。