JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

たまの忙しさも吉

2009年05月31日 | a-c

はっきりしない天候に、町内のお祭りは決行したものの、途中何度も雨に見舞われ大変だったようです。それにしても、久しぶりの完全休日に我が家のすぐ近くから、朝の6時半に花火を上げるのは止めてもらいたいんですが・・・・

それでも、やはり完全休日というものはよろしいもので、午前中S君のお付き合いでちょっと外出した以外は、家でのんびりと過ごすことが出来ました。

「さぁて、なにをしようかなぁ~~~」
さすがに最近の忙しさを悟ってくれたのか、家人もかなり寛容でありまして
「まずはビールでしょ」
てんで、500mlのキリンラガー缶をグビグビグビ
「ッカーーーーー!!」
昼真っからのアルコールに勝るものはありませんねぇ、ビールの後はジャックダニエルなんぞをストレートグラスに注ぎ、2杯ほどクイッと。
ステレオのボリュームを許される限り右にひねって、エリック・ドルフィーの「IN EUROPE Vol.1」のB面、コルトレーンの「IMPRESSIONS」のA面と聴き進み、パイプなんぞをくゆらせながら、「ここでワンテイク」とばかりタイム盤の「SONNY CLARK TRIO」のA面を聴き始めたら心地よい睡魔が・・・・

あはは、これを貧乏性というのでしょうねぇ、休みなんだから素直に寝りゃいいもんを、
「いかん!せっかくのお休み、ここで眠ちゃったらもったいない・・・」
そこで始めたのが、先日ちょっとやった「しばらく聴いていなかったアルバムを聴いてみよう!」だったのであります。
とはいうものの、またしてもキースやらコリアてなものを聴いたら、睡魔には勝てそうもありません。
引っ張り出したのは、ザ・ローリング・ストーンズです。

「へぇ~~~そんなのも聴くんだぁ~~」
って、
「あたしゃねぇ、ビートルズよりストーンズ派だったんですよ。(笑)」

とくに「ダイスを転がせ」には、ちょっとした思い出がありましてね。まっ、その話は長くなりますから後々にということで
「いやぁ、何年ぶりだろこのアルバム聴くの」
ノッてきた勢いで、次にターンテーブルに乗せたのは・・・

いやいや、統一性が全くありませんね、ストーンズの次が中島みゆきって、ラジオ番組ならクレームものです。
じつはこのアルバムにも話せば長い思い出がありまして・・・・またまた、その話は後回しなんですが、なんとこのアルバム、30数年ぶりの解禁なのであります。
つまり、30数年間、一度も針を落としたことがないという・・・・・

さすがに汚れが目立ちますが、なんとか聴けました。

  元気ですかと電話をかけました
    ・・・・・・・
    うらやましくて うらやましくて うらやましくて
    今夜は泣くとおもいます
  ♪ 怜子 いい女になったね
    ほれられると 女はほんとにかわるんだね・・・・ ♪

このアルバムの出だしに涙した女性に私は恋したのでありました。
あれは大学二年の春のこと・・・・・・
「お願いだから、このレコードだけはかけないで」
「わかった」
私は、そんな彼女との約束を今日まで守っていたのです。(シクシク...笑)

そんなこんなで、ゆっくりと過ごした休日も、酔いが良い感じ(洒落ですよ駄洒落ですよ、わかります?)で覚めてきた頃には、すでに夕方を迎え夕食当番の時間です。

でもね、今日はいつもと違うことがもう一つあったんです。
「○○、安かったから鮭の刺身とお酒買ってきといてやったよ。」
(うぉ~~!!ママ上、おかぁ様、おっかぁ~~、かぁちゃ~~~ん!!!)
たまには忙しく過ごす事も良いのかもしれませんよねぇ(笑)

ということで、『料理当番、本日の一品』です。

私の酒膳はこんな感じ。
柵で買って来てくれたサーモンは、得意の甘酢大根巻きと普通の刺身に、それと母用にと買って来たという鯵も刺身でいけそうでしたので、一尾いただいてタタキにしました。

その代わりといってはなんですが、ご飯組には肉じゃがを添えました。

さて、今日の一枚は、中島みゆきの後、やはり久々に聴いたデイブ・ブルーベックです。

「ST. LOUIS BLUES」で始まり「TAKE FIVE」で終わるという、これがブルーベック・カルテットのライブではお決まりのパターンだったそうですが、正直、私としてはあまり好みのアルバムとはいえなかった(過去形がミソですよ。笑)代物で、ゆえに、LPでは未所有、2枚組CDのみの所有盤です。

こうしてブルーベック・カルテットのライブを聴くと、私には「完全に大ホール向け演奏だな」思えてなりません。
いやいや、それが悪いということじゃないんですよ。ただ、私の個人的趣味として「狭いところで聴きたいクインテット」のほうが好きだということです。
ついつい
「ポール・デスモンドのソロにドラムがかぶりすぎだっちゅうの!」
とか、
「やっぱ、ブルーベックはエンターティナー過ぎるんだよなぁ」
とか・・・・・

でもね、一方でこの時、もし私がカーネギーホールにいれば「きっとノリノリに聴いていたかも」とも思うし、風邪をおして張り切るジョー・モレロに拍手を贈ったかもしれません。
ライブとレコードにはそれだけの感覚の差があるのかもしれませんよね。

残念ながら、私にとっては未だに一歩突っ込んで聴けないアルバムですが、ブルーベック・ファンにとっては、外せない一枚なのでしょうね。

LIVE AT THE CARNEGIE HALL / DAVE BRUBECK
1963年2月21日録音
DAVE BRUBECK(p) PAUL DESMOND(as) EUGENE WRIGHT(b) JOE MORRELLO(ds)

DISC 1
1.ST. LOUIS BLUES
2.BOSSA NOVA USA
3.FOR ALL WE KNOW
4.PENNIES FROM HEAVEN
5.SOUTHERN SCENE
6.THREE TO GET READY
DISC 2
1.ELEVEN FOUR
2.IT'S A RAGGY WALTZ
3.KING FOR A DAY
4.CASTILIAN DRUMS
5.BLUE RONDO A LA TURK
6.TAKE FIVE


自然美礼讃

2009年05月30日 | s-u

昨日からヘソを曲げた空模様は明日あたりまで続くそうで、明日こそは足の痛みも取れてきたので久しぶりに「自転車で遠出」を考えている私にとっては、「そう言わずに明日は」てな想いなのでありますが、忙しく過ぎたここ一週間も今日が最後、溜まりに溜まったお疲れを癒すためには「それもまた良し」ですかね。

さすがの私もその疲れで、昨日帰宅後に飲んだワインが効いたのでしょうか、今朝は目覚めが悪くて8時まで爆睡、普段より1時間も生活パターンが遅れてしまいました。
それでも今日の午前中どうしても行きたいところがあったので、コーヒーにトーストという私にはあるまじき朝食を早々に済ませ、
「いってきま~~す。」
向かったのは近くの美術館です。

北大路魯山人、その破天荒な生涯は、私にとってある意味「理想の極み」とも言えるものなのでありまして「食客として生涯を過ごし、言いたいことを言って、いずれ思い通りの店を構える」なんざぁ、何故に私にはその才がないのかと思うばかりです。

それにしても、こうして彼の作品をあらためて観ると、大胆でありながら優美、そして何といってもじつにモダンなんでありますねぇ、
彼が顧問兼料理長を務めた、かの超高級料亭「星岡茶寮」で実際に使われた作品など、「食器は料理のきもの」と称した意が大いにくみ取れる半面、「この人の頭の中にはどれほどの食彩美があふれ出ていたのか?凡人がいくら贅沢をすればその域に達せられるのか?」てな疑問が先に立ってしまいます。
例えば、私自身を考えれば、そこから想像される器は、やはり先日購入した「中古の軽自動車」が相応で、高級車やカブリオレのスポーツカーなんざぁまさに「着物に着られる」状態になるのは目に見えているわけでして、自分がその域に達して始めて着こなせる着物、そこに自分自身の器や技、人間性、もちろん甲斐性すらもあらわれるものなのでしょうね。

おっと、ここでもうすでに魯山人の意とはかけ離れた考えが生まれています。
「既存の物に自分を合わせるのではなく、自分にあった器を作る」
つまりこれが「食器は料理のきもの」の意なのであって、もっとも凡人には真似の出来ない事なのでありましょう。

いずれにしても、生涯一つで良いから、自分に合わせた器が作れたら、というより、器を作りたいほどの何かを磨ければ・・・・・・人間そうありたいものですね。

ともかく、疲れきった身体には「自然美礼讃」が染みた一時でした。

さて、今日の一枚は、セシル・テイラーです。
デューク・エリントンへのアプローチ、そしてニュージャズの旗振り役としての本領を発揮した作品としても、じつに興味深いアルバムです。

現代音楽からジャズに転向し、バカバカたたくハンマー奏法で、「なんじゃこりゃ」と言われたテイラー、(あはは、かくいう私もかなり否定的に捉えたピアニストでした。)でもこうしてあらためてこのアルバムなんぞを聴いてみると、スインギーなアール・グリフィンのバイブと「極端でありながらみょうにマッチする」そんな感覚が悪くありません。
いかに否定的な意見が多くとも、まさに器に自分を合わせるのではなく、自分に合った器を追い求めた、テイラーとはそういうミュージシャンなのかもしれませんね。

「ぐらぐらする汽車に乗って遠くへ(「EXCURSION ON A WOBBLY RAIL」)って、それがあんたの器かい!」
って、ツッコミにもならないツッコミをしつつ、Mさんのお店へ行ってまいります。(笑)

LOOKING AHEAD ! / CECIL TAYLOR
1958年6月9日録音
CECIL TAYLOR(p) EARL GRIFFITH(vib) BUELL NEIDLINGER(b) DENNIS CHARLES(ds)

1.LUYAH! THE GLORIOUS STEP
2.AFRICAN VIOLETS
3.OF WHAT
4.WALLERING
5.TOLL
6.EXCURSION ON A WOBBLY RAIL


ドリンク剤より風姿婚約

2009年05月28日 | m-o

はて何日更新をサボったでしょう?
ともかく今週は無茶苦茶な忙しさで、昨晩やっと11時近くから飲みに行けたてな状態。
えっ?何故かって?
もちろん本職もそこそこ忙しいんですが、Mさんのお店の手伝いもほぼ毎日続いておりまして、先日めでたく開業5周年を迎えたいつものバーのママには
「バブちゃん、どっちが本職か分かんないんじゃない」
てなこと言われる始末で、さらには、ちょっとした不注意で左足小指をグッサリといってしまいましてね、歩くのに不自由するありさま、となんやかやゴタゴタが続いたのであります。
まっ、今どき忙しいのはなによりなのでありまして、毎日が疾風のごとく過ぎ去っていきます。
おかげさまで季節の移ろいも感じる暇が無いのですが、

「○○、芍薬の花、今年は去年より少ない気がすんだけど」
と母、なるほど季節は忙しさなど関係なしに進んでいるようです。
花の数は覚えていませんが、ブログを振り返ると昨年は6月2日にまだ満開前だったようですから、今年は開花がいくぶん早いのかな?

『風姿婚約』顔つきや姿が美しくしなやかな女性にたとえられる芍薬、そういえば、最近なかなかこういった方に巡り会っておりませんねぇ(笑)
おっとイカン、
「え~~会社の女の子も、Mさんのお店の女性も、もちろん、いつものバーのママも、ときおりうかがう各お店の女性達も、え~~~とそれから・・・ともかく、私のまわりの女性は皆さん芍薬もビックリの素敵な方ばかりですよ。はい」
ばかりではありますが、やはり、新たな『風姿婚約』との出会いが、この疲れ切った身体には、まさに芍薬の根のごとく最大の良薬と成り得るわけでして、
「疲労にはドリンク剤より『風姿婚約』。誰かぁ老体に活力をちょうだい!」
なのであります。(笑)

ともかく、この忙しさは土曜日までは続きそうですし、新たな出会いは期待薄ではありますが、
「頑張るどう!」

ここで遅ればせながら、名誉の負傷(笑)のために公開できなかった先日の日曜日の『料理当番、本日の一品』です。

この日は、安物のワインなんぞを買い込みまして、ご機嫌だったのでありますよ、怪我をするまでは。(笑)

まずは、メインの豚トロ焼きに、ホタテのニンニク焼き、蛸のサラダを添えたプレートです。豚トロは甘ダレ焼きにしたものと、塩焼きを大葉、大根で包んだ二種を作ってみました。

こちらは、母の実家から大量に送ってきたアスパラをスープにしました。作りたては、生クリームがこんな感じだったのですが、温めずに注いだために、最後には最初の写真のような状態になってしまいました。(笑)でも、味はバツグンでしたよ。

さて、今日の一枚は、ピアニスト、チャーリー・ミンガスです。(笑)
「ベース界の巨匠ミンガスがピアノ?」
ある意味、イチロウのピッチャーのごとく一部批判も受けそうなアルバムですが、単なる余興、戯れごとではないところが、ミンガスたらんところでしょう。

想像するに、ミンガスがピアノを弾くんだと、なんだかちょっと前衛的な、もしくは激しく鍵盤を叩きつけるように、そんな演奏を思い浮かべるかもしれません。
だけど、その期待は大きく裏切られますねぇ、じつに繊細なタッチはミンガスのもう一つの魅力「瞑想的美しさ」みたいなものを感じさせてくれます。
「ヘタなソロ・ピアノ聴くなら、こっちの方が数段良いよ」
と言いたくなる一枚です。
「I'M GETTING SENTIMENTAL OVER YOU」なんて、モンクも真っ青ですよ。

MINGUS PLAYS PIANO
1963年7月30日録音
CHARLES MINGUS(p)

1.MYSELF WHEN I AM REAL
2.I CAN'T GET STARTED
3.BODY AND SOUL
4.ROLAND KIRK'S MESSAGE
5.MEMORIES OF YOU
6.SHE'S JUST MISS POPULAR HYBIRD
7.ORANGE WAS THE COLOR OF HER DRESS, THEN SILK BLUES
8.MEDITATIONS FOR MOSES
9.OLD PORTRAIT
10.I'M GETTING SENTIMENTAL OVER YOU
11.COMPOSITIONAL THEME STORY : MEDLEYS, ANTHEMS AND FOLKLORE


毛がないように

2009年05月20日 | s-u

昨日今日と良い天気が続き、気温もどんどん上がっています。気候ははや夏、昔も五月の末っていうとこんなでしたっけ?これも温暖化の成せる技?
ま、何事温暖化につなげるのも、少々過剰反応かもしれませんけどね。
そうそう、昨日、今年始めて蚊に刺されました。
「季節を感じるなぁ~~~」(笑)

今日、昼に立ち寄った公園の花菖蒲は、そろそろ終わりを告げようとしておりましたが、我が家のアヤメ?はこれからというところ、庭の植物たちはここぞとばかりの生気に満ち満ちております。
「芝は伸びるわ、雑草は出るわ、虫は出るわ、まったく、『わ』『わ』『わ』の『わ』だ」
と、ブツクサ文句を言いながら庭仕事をしているのは母。
「あんまり陽が高いうちから庭仕事なんかすると身体に悪いよ」
とは言うのですが、母にとってはそれが趣味みたいなもので、『ミツワ石鹸』も何のそのです。(あっ分かりません?♪ワっワっワぁワが三つ~~♪っていうCMソング?・・・・あはは、こりゃまた古いか)
「ともかく、疲れない程度にしておきなよ。」
これで、たおれられたり、怪我でもされたひにゃ大変ですからね。

怪我といえば、先日同僚のお父さんが山に散策に行かれたさいに、川辺の岩に足を滑らせ怪我をされたんだそうで、幸いにも骨折といった大きな怪我ではなかったので良かったのですが、
「まったくなぁ、歳を考えて欲しいよ。もうこれに懲りて、公園の散歩ぐらいにしてくれよって言ったんだけどさぁ、俺はツルッパゲで毛が(怪我)ないから大丈夫だ、なんて言いやんの」
何処のお宅でも元気なお年寄りには手を焼いているようです。(笑)

 ♪ ドンドンパンパンドンパンパン ドンドンパンパンドンパンパン
    ドドンパパ ドドンパパ ドンパンパン
    うちのオヤジはハゲ頭 隣のオヤジもハゲ頭
    ハゲとハゲとが喧嘩して どちらね怪我ねぇで 良かったな ♪

いやいや、私も元気なお年寄りを心配しているところじゃありませんよ。若いつもりで無理すれば(私の場合、全て酒がらみですが)、幸いの頭髪が仇になるかもしれません。(笑)

今年も長屋の講中で、大家、吉兵衛を先達に大山参りに出掛けます。ところが、この例年の大山参りでは、長屋の住人、熊五郎が、酒によっての喧嘩沙汰を繰り返すという問題がございまして、それじゃあてんで
「よし、では今年は間違いがないように、怒ったら二分の罰金、喧嘩をしたら丸坊主と決めようじゃないか」
てなルールを作ったわけです。
さすがの熊五郎も「こりゃ、しかたがねぇ」、こらえにこらえて無事参拝は済ませましたが、帰りがけの保土ヶ谷の宿、最後の宿なんてぇと、プツンと緊張の糸が切れたりするもんで
「先達っつあぁん!吉兵衛さん!」
「なんだい八さぁん大きな声で」
「あっしと辰の二人は腹を立てましたから、二分出しますがねぇ。その代わり、熊は坊主にしますんで、承知しておくんなさい」
わけを聞けば、熊五郎が酒を飲んで風呂場で大暴れ、大家はそれでもよそうとたしなめましたが、決まりとばかり、八と辰の二人は熊五郎の頭をクリクリ坊主にしてしまいます。
翌朝、酒によって起きない熊五郎を置き去りに一行は江戸へと向かいました。
遅れて起きた熊五郎、やっと坊主にされたことに気が付きます。
「ちくしょうめ、坊主にされたことは暴れた俺も悪いが、置き去りにするこたぁねぇだろう」てんで、早籠を飛ばし長屋へ先回り

大山参りといえば男連中で行くのがあたりまえ、おかみさん達は家で亭主の帰りを待っているわけでして
「熊さん、一人かい?何かあったのかい?」
「いやぁ、言いにくいんだが・・・」
と、熊五郎は一人で帰ってきた事情を、おかみさん達に話しだします。
「帰る途中、金沢八景から米ヶ浜へまわったが船が横倒しになりみな行方不明、俺一人だけが助かった。自分も死のうと思ったが、亭主の帰りを待つみんなに伝えなくちゃいけないと恥を忍んで帰ってきた」
と嘘八百。
始めは疑ったおかみさん達も、供養のために頭を丸めたという熊五郎の話を信じ、
「なぁ、おかみさん達よ、こうなりゃ、頭を丸めて、みんなの供養をしようじゃねぇか」
との熊五郎の誘いにまんまと乗っかってしまいます。

時を遅れて、何も知らない一行が長屋に帰ってきました。
「なんだい、その頭」
「だから、死んじまったおまえさんの供養をね・・・・おまえさん!」
熊五郎の仕業だと知った長屋の連中は、
「熊の家を叩き潰せ!」
しかし、大家が仲に入って
「待ちな、待ちな。こんなめでたいことはないじゃないか」
「大家さん。こんなことをされて、なにが、めでてえんだ」
「考えてごらんよ。お山も無事にすんで、うちへ帰れば、お怪我(毛が)なくって、おめでたい」

長々と、落語『大山参り』でございました。
そういえば、石尊大権現を詣る大山の初山は6月でありましたねぇ。もうすぐかぁ・・・・
大山というと、大学時代にはかなり身近なお山で、UFOが度々目撃されるってんで、我がサークルのUFO班がいろいろと検証しておりましたねぇ、たしか結論は『自動車のヘッドライト』というものだったように思いますが。(笑)
毛が有るうちに一度参拝してみようかな。

あはははは、ほんとに今日はとりとめのない話だったぁ(いつもね)
ともかく、我が母はじめ元気なお年寄りのみなさん、元気なのは良いですけど、くれぐれもご注意いただいて、毛がないようにね。

さて、今日の一枚は、レス・スパンです。

ギターとフルートを演奏するジャズ・ミュージシャンって、そうそうはいないと思いますが、残念ながらスパンのリーダー盤は後にも先にもこれ一枚だったような(自信がない。笑)
さらにフレンチホルンを従えてっていうのも、ちょっと変わってるっちゃ変わってますよね。フルートとフレンチホルン、ギターとフレンチホルン、この組み合わせが「良いか」と訊かれれば、私は即座に「良いよ」とは答えきれません。何故かと言えば、どうしても『若干欲求不満的』になってしまうんです。

全体を通して悪くないんですよ。「AFTERTHOUGHT」なんて、ムチャクチャ美しいオリジナル曲もあるし・・・・・
でもねぇ、どうなんだろう?もう少しパンチというか、刺激というか、私的にはそういったものが欲しいアルバムです。
正直に言います。飽きやすいんです。(あ~~言っちゃった)

でもこれはあくまで個人的意見、個人的趣味ですから、鵜呑みにはしないでくださいね。
スパンもジュリアス・ワトキンスも、トミー・フラナガンも、好きな人には「う~~ん良い」と感じられるであろう演奏をしています。

GEMINI / LES SPANN
1960年12月8,16日録音
LES SPANN(fl,g) JULIUS WATKINS(frh) TOMMY FLANAGAN(p) SAM JONES(b) ALBERT HEATH[1,4,6,7],  LOUIS HAYES[#2,3,5,8](ds)

1.SMILE
2.CON ALMA
3.Q'S DUES BLUES
4.IT MIGHT AS WELL BE SPRING
5.STOCKHOLM SWEETNIN'
6.BLUES FOR GEMINI
7.AFTERTHOUGHT
8.THERE IS NO GREATER LOVE


アナログ人間に愛の手を

2009年05月18日 | s-u

昨日とはうって変わっての晴天、雨に勢いを増した緑が輝いています。それにしても暑いなぁ(笑)

最近の母の怒りはテレビに向けられています。特に日本テレビ系。
というのも、母の楽しみである巨人戦の観戦が出来ないからです。
「せっかく巨人が調子良いっていうのに、何がBSだ!」
てなもんで、昨日のデイゲームもようやく地上波での放送かと思いきや、我が地区の地方放送では放映無し、
「まったくもう」
しかたなく映りの悪い首都圏放送を必至に見ておりました。
「それにしても頭に来る、BSだかデジタルだか知らないけど、全部が全部見られる人ばっかじゃなかろうに」
母の怒りもごもっともであります。
土曜日から見切り発車をした『エコポイント制度』、何に使えるポインとかも分からないまま、やはりこれを機に我が家のTVもデジタル化を考えるべきなのか?迷うところです。

「最近はコマーシャル見ても何が何の宣伝なのか、ち~~ともわがんね。」
食事をしながらTVを見ていた母が、そうつぶやきました。流れていたのはNTTドコモのドコモ動画「BEETV」のCMです。
「なんだ○○(私)、今は携帯でテレビが見られるのはあたり前なんだろ?」と母。
「あ~、これはそのワンセグが見られるとかいうんじゃなくて、ドコモの専用動画が見られるネットTVの宣伝だろ。」
私もほとんど内容を知らずに答えておりますが
「ワンセグだの、デジタル放送だの、ネットテレビだの・・・関係ねぇがらもういい」
「自分で訊いてきたんだろうが・・・・」
母の頭の中は、アナログのまま完全にストップしています。

いやいや、母のことを言えたもんじゃありません。私も最近世に出回る代物について行けないのが現状で、思えばレコードからCDへ移行して以来、徐々にその傾向は蓄積されてきたように思います。

- ユニバーサルより20万円のガラスCD『クリスタル・ディスク』2タイトルが発売! -
この『クリスタル・ディスク』なるガラスのCDの存在は、以前より知ってはおりましたが、
「なになに?」
- 今回発売されるのは、1974年録音、カルロス・クライバーの不滅の名盤『ベートーヴェン/交響曲5番、7番』と、ジョン・コルトレーン不朽の名作『バラード』の2タイトル。後者はルディ・ヴァン・ゲルダーのリマスタリングによるマスターを使用している。いずれのタイトルもクリスタル・ディスクと比較試聴用通常盤CDの2枚がセットになっており、その他に2種のオリジナルジャケットをあしらった紙ジャケ、ブックレット、さらに特製アクリル・ケースが封入されている。 -
「ほほう、一枚一枚手作りプレスなんだぁ・・・・え~~!?価格が20万??!!

SHM-CD、HQCDにBlu-specCD、それらのCDの違いだって理解していない私には、いかに手作りとはいえ20万の価値がどうにも理解できません。
っていうかぁ、そもそも我が家のステレオ・システムでその20万円の音を楽しむことが出来るんでありましょうか?(再生できるか云々ではなく、音質的にね)

「バブちゃん、やっぱ自称コルトレーン信者としては、押さえておかなくちゃいけないアイテムじゃないのぉ」
と勝手なことを言うのはいつもの喫茶店のマスター
「いやいや、コルトレーン自身、20万円のリマスター盤の発売を快く思ってはいないんじゃないかなぁ」

話を戻しましょ
技術は進み、新たな製品やサービスが、春っ先の筍のごとく、所かまわず出てくる現代。それはそれで良いんですが、それに順応できない人も数多くいるわけでして、そんな人たちのことも忘れてもらっちゃ困りますよね。

分からないから訊こうと思って電話をすれば
「音声案内に添って該当する番号をお押し下さい。」
って、きっと途中であきらめている人が何人もいると思いますよ。
「なお、詳しくはホームページをご覧下さい。」
って、みんながみんな、ホームページを閲覧できる環境にいます?
「お財布携帯の契約をして手続きしてきたんだけど、何処でどう使うんだか分かんなくて」
なら、契約するなと言ってしまえばお終いですが、そんな人だっていますよ。
HDに録画した番組を
「○△さんも見逃したっていうから、貸してやりたいんだけど、どのテープに入ってる?」
なんて人、ぜったいにいますって

「アナログ人間に優しくない社会は、いたるところにはびこっているのだ」と言いたい、時代遅れのバブ君でありましたとさ。チャンチャン。


紫陽花は梅雨をひた待ちにしているようです。

さて、今日の一枚は、スタンリー・タレンタイン、シャーリー・スコット夫妻のブルーノート盤です。

まさに夫唱婦随といった感じの二人は良いですねぇ、タイトル曲の「NEVER LET ME GO」なんか、いつものブゥアアアアってな感じを押さえて、じつに甘く語りかけるタレンタインと、それに耳を傾けながら寄り添うスコット、みたいな感じで、「へへ、今のうちだけ、今のうちだけ」なんて皮肉でも言いたくなるような気さえします。

そこの旦那さん、ひょっとして「GOD BLESS THE CHILD」「NEVER LET ME GO」この2曲のバラードを流しながら、奥様とお酒なんぞをお飲みになったら、甘い恋愛時代を思い出したりなんかして、ちょっと酔っぱらった奥様が
「ぜったいに私を離さないでね。(NEVER LET ME GO)」
なんちゃって・・・・・ナイナイ
 ♪ Never let me go
     わたしを離さないでね
     Love me much too much
     もっと、もっと愛して
     If you let me go
     もし、あなたが私を放り出したら
     Life will lose its touch
     とても味気ない毎日になるわ
            ・・・・・・・・ ♪
てなこと言うわきゃないでしょ、ねぇ旦那ぁ。(笑)

かといって、違う女性に試そうとしても、すでに時遅しですから、そちらも諦めますように(笑)

そのバラードももちろん、他の曲も二人の共演が基本的に好きな私にはじつに心地よいアルバムです。

NEVER LET ME GO / STANLEY TURRENTINE
1963年2月13日録音
STANLEY TURRENTINE(ts) SHIRLEY SCOTT(org) MAJOR HOLLEY JR., SAM JONES(b) AL HAREWOOD, CLARENCE JOHNSTON(ds) RAY BARRETTO(conga)

1.TROUBLE
2.GOD BLESS THE CHILD
3.SARA'S DANCE
4.WITHOUT A SONG
5.MAJOR'S MINOR
6.NEVER LET ME GO
7.YOU'LL NEVER GET AWAY FROM ME

追伸、
「バブちゃん、ところで『ルディ・ヴァン・ゲルダーのリマスタリング』って、どういう意味?」とマスターに訊かれましたので、ここでザックリと

まず、ルディ・ヴァン・ゲルダー(Rudy Van Gelder)ですが、彼は、ブルーノートを始め、インパルス、ブレスティッジ、リヴァーサイド、サブォイ、CTI、等々いわゆる有名ジャズレーベルの、しかも名作と称されるアルバムに、まぁこれでもかっていうくらい携わったレコーディング・エンジニアです。


ちょっと写りが悪いですが、
今日のアルバムもルディ・ヴァン・ゲルダーの録音です。

そんなゲルダーも当初は、ニュージャージーのハッケンサックに父が立てた自宅のリビングルームで、趣味の録音を行う眼鏡の検眼技師でした。もちろん趣味といっても、根っからの凝り性だったゲルダーは、そんじょそこらの好き者とはモノが違うわけでして、そんな彼と彼ののリビング・スタジオに目を付けたのが、ブルーノートのアルフレッド・ライオンだったのです。
当時、メジャー・レーベルであれば社内にレコーディング・スタジオを持っていることがあたりまえでしたが、ブルーノートのようないわゆるインディペンデント・レーベルがスタジオを保有することは難しく、ゲルダーとライオンの出会い、これは二人にとってその後を大きく左右するものでありました。
思えば、ゲルダーが独学で録音技術を磨いたところに、彼の良さが、いやジャズ向きの独創性を生んだ原因があるのでしょう。
クリアなピアノ、太く鳴り響くホーン、ドラムの音も、ベースの音も、彼ならではの録音スタイルを確立したのでした。

まだまだ、話は尽きませんが、そんな超名レコーディング・エンジニアが、リマスタリング(古い音源を最新の音響技術を用いてマスタリングし直す)した音源を『ルディ・ヴァン・ゲルダーのリマスタリング』というわけです。

余談ですが、マスターテープ(これはアナログ)からレコード・カッティングまでの流れは、以前我がHPで触れていますので、こちらをご覧になってみて下さい。

こんなもんでよろしいでしょうか、マスター?


聴こうデイ!

2009年05月17日 | j-l

予報どおり今日は朝から雨降りです。
今が盛りと咲いた花も、雨に濡れるとどこか寂しげ、逆に緑はさらにあざやかさを増し、我が季節来たりとばかり恵みの雨を楽しんでいるかのようでした。

「これじゃ自転車も乗れないジャン」
ちょっと嬉しそうに言ってしまった自分が情けないのではありますが、こんな日は私の最も得意とする「引き籠もりの一人遊び」に徹するのが一番です。となれば
「さて何をして遊ぼうか」

そこそこまとまった数のレコードをお持ちの方であれば、おそらくは皆さんそうだろうと思うのですけど、そうとう長い間ターンテーブルに乗せていないものが必ずあると思います。
かく言う私も、このブログを始めたおかげで少なくはなっているとはいえ、どうしてもあまり気乗りのしないアルバムはホコリをかぶっているのが現状です。
「レコードなんてぇもんは、聴いてなんぼじゃい!」
これが、私の持論でもあるはずが、これでは
「そんなレコードなら処分しちゃえば」という家人の忠告ももっともだということになってしまいますよね。

そこで、今日は「あまり気乗りのしないLPを聴こうデイ!」にしようと決めました。
とは言っても「一気に全部」となると無理がありますので、とりあえずは4枚と決め、月に一回、いや3ヵ月に一回くらいはやろうかなぁ・・・なんてね。

今日聴いたのは「REJOICING / PAT METHENY」「GNU HIGH / KENNY WHEELER」「RUBISA PATROL / ART LANDE」そして「RUTA AND DAITYA / KEITH JARRETT, JACK DE JOHNETTE」この4枚。
えっ?共通点?そりゃあ、あ~た、全部がECMレーベルってことでしょ(笑)

ECMは、ご存じの通りドイツ人プロデューサー、サンフレート・アイヒャー(なんてったってベルリンフィルのコントラバス奏者だった人ですから)によって、1970年に発足した西ドイツのレーベルです。
それまで「ヨーロッパは、本国アメリカで居づらくなったジャズ・ミュージシャンの受け入れ先、独自のジャズはまだまだ」てな誤った認識を根底から崩したレーベル、そんな感じがこのレーベルに対する一般論でしょうか?
特に我々世代には「最も新しいジャズ」「新鮮な驚き」的印象で浸透したレーベルでもあります。

ところが、私は保守的だったんですかねぇ、どうにもこうにもこのECMサウンドというものについて行けなかったのです。(いや、でもヤン・ガルバレクあたりは聴いたりもしてたような・・・・・・笑)
そもそも、かの画期的アルバム、チック・コリアの「RETURN TO FOREVER」で私は完全に躓きましたし(笑)、さらにはキース・ジャレットでしょ、さらにさらに「ヨーロッパ勢の台頭を快く思わない」てな、卑屈さもあったのかもしれませんねぇ。

さぁ、そこで今日、あらためてこの4枚を聴いての印象ですが・・・・・・
偏見は容易には解消されないものです。
「Edition for Contemporary Music」(ECM)「現在鳴り響く音楽」は、時を経て現在が現在じゃなくなっても、すいません、私にはあまり響いてきませんでした。
やっぱもう少し泥臭い音楽の方が、私には性に合っているのだと思います。

それでも、この4枚を処分はしませんよぉ、またしばらくたって聴けば、私にとっての「Edition for Contemporary Music」になっているかもしれませんしね。

さて、ということで、今日の一枚は、その内の一つ、大好きな(笑)キース・ジャレットとジャック・ディジョネットのディオです。

感想は置いておいて、当時、多楽器志向をもっていた二人がいっしょにやったのですから、単純なディオとはいえない、多様な広がりを見せたアルバムであると思います。
また、以降爆発的人気を得るキースの「曲目も何も決めずに、何にも無しからやっちゃうよ」スタイルの分岐点的アルバムでもあります。
こうしてみると、キースがアイヒャーから受けた影響というのは、じつに大きかったんだなぁなんて感じてしまうのですが、やっぱりマイルスの影響の方が強かったんですか?
キース・ファンの方、教えて下さい。(笑)

ともかく、アイヒャーというプロデューサーが、ジャズシーンに一石を投じ、はまり役の大看板キースとヨーロッパのミュージシャンをぶつけ合うという手法は、このアルバムが原点であるかもしれませんよね。

RUTA AND DAITYA / KEITH JARRETT, JACK DE JOHNETTE
1971年3月録音
KEITH JARRETT(org,p,fi,elp) JACK DE JOHNETTE(purc)

1.OVERTURE - COMMUNION
2.RUTA + DAITYA
3.ALL WE GOT
4.SOUNDS OF PERU - SUBMERGENCE - AWAKENING
5.ALGERIA
6.YOU KNOW, YOU KNOW
7.PASTEL MORNING

おまけ、
雨が降ろうと槍が降ろうと今日は料理当番の日です。
そこで『料理当番、本日の一品』
今日は、アルコールを押さえようと決めていましたので、珍しくビール一杯であとは米を食べることにしました。
そこで、久しぶりの和風ハンバーグです。

写真にはエリンギとシメジがこれでもかってほど乗っていますが、私の皿には茸はいっさい乗せませんでした。(笑)


君の心に宝石箱はあるかい?

2009年05月16日 | d-f

お天気は下り坂、気温もなんだか定まらないし、いよいよ国内でも新型インフルエンザ発症かというおり、お互い体調にはじゅうぶん気をつけましょうね。
私も、今週、来週とMさんのお店のヘルプが週に5回も入っておりまして、かなり寝不足気味です。おかげでその手伝いが無かった昨夜は、足が飲み屋さんへと向きそうになるのを必死に押さえ、真っ直ぐ帰宅、ひとっ風呂のあと、ビール一杯、バーボンをストレートで二杯、今朝7時までお腹が空いていたのも忘れて爆睡してしまいました。
「あと一週間、頑張ろうっと」

さりにし夢 あのテネシー・ワルツ
なつかしの愛の唄
面影しのんで 今宵もうたう
うるわし テネシー・ワルツ

今日の朝日新聞土曜版『Be』「うたの旅人」は、江利チエミの「テネシー・ワルツ」がテーマでありました。

主役の高倉健さんはうろたえた。
「えっ、そんな個人的なこと、まずいんじゃないですか・・・・」
それだけ言って黙りこくった。

映画『鉄道員(ぽっぽや)』のテーマ曲を「テネシー・ワルツ」に決定したいきさつが書かれておりまして、

前年の12月、このホテルでの衣装合わせのあと、10人ほどのスタッフと俳優が雑談した。主人公夫婦の年代にふさわしい歌の話になった。
<中略>
スタッフや俳優もそれぞれの歌をあげた。珈琲を飲みながら聞いていた高倉さんの番になった。ぼそっと言った。「僕なら、テネシー・ワルツですね」

別れた妻、江利チエミの持ち歌をあげた高倉健、なんだかとってもカッコイイと思いません?男は未練たらしいなんて言うけど、そこが優しさであり、カッコヨサなんでもありますよ。
えっ?それは高倉健だからだって?ク~~~、男心を分かっちゃないねぇ(笑)

江利チエミの「テネシー・ワルツ」は、いつ何処でだったかまったく忘れてしまったのですが、生前に一度だけライブで聴いた覚えがあります。あの独特の節回しというか、あれがパティ・ペイジとはまた違った魅力だったんでありましょうねぇ、江利チエミと「テネシー・ワルツ」との出会いは、戦後間もない横須賀基地、そして歌い出したのが15才の時だってんですから、「自分の彼氏を取られちゃった」みたいな歌詞をどう理解して歌ったんでしょうか。

70年1月、江利と高倉さんの住む世田谷区の家が漏電で全焼した。駆けつけた江利は無意識で「ああ、宝石箱が燃える・・・」とつぶやいた。

火事のあと、離婚、異父姉の詐欺・横領による負債の返済、大変な晩年であったわけですが、離婚した後も高倉健さんの心の中の宝石箱には、江利チエミという何にものにも変えられない宝石がしまってあったのでありましょうねぇ
もちろん、私の宝石箱には・・・・・・・・「エ~~~ン・・・・」
「泣くな、みっともない」

まっ、興味のある方は「Be」をお読みになってみて下さい。

さて、今日の一枚は、ならばパティ・ペイジか江利チエミと行きたいところですが、そこはそれ、趣味というものがありますから、「テネシー・ワルツ」つながりで、ハーブ・エリスです。(笑)

「江利チエミが活躍した進駐軍のEM(下士官)クラブ」てな話には、戦後の日本ジャズの源流があることはご存じのとおり、ここを起点に多くのジャズ・ミュージシャンが旅立っていったわけですね。
そんな中、真っ先に本場アメリカへと旅だったのが、秋吉敏子だったわけで、敏子が旅立つきっかけとなったのは、JATPの一員として来日したオスカー・ピーターソン、そんでもってこの時のピーターソン・トリオには、ハーブ・エリスがいたと・・・・・ここにもほら、何か関係があるような気がしません?(う~~~ん、ムチャクチャだ)

ということで、エリスといえばピーターソン・トリオというイメージは外せません。でも、ピーターソンとお付き合いした5年間が、彼にとってプラスだったかマイナスだったかに関してはなんとも言えないところがあります。
つまり、あのハイテクニックで弾きまくるピーターソンの脇で、けして邪魔にならないギターを弾き続けた=目立たないみたいなところがあるでしょ。
でも、それがエリスの魅力だったりましますしねぇ。わかんねぇや(笑)
ただ、一つ言えるのは、エリスっていうギタリストは頑固者だったんだと思いますよ。だってスタイルが一貫していますもんね。
ある意味、白人らしからぬブルージーでちょっと癖のあるギター? だからでしょうか、このアルバムでオルガンが入ってもなんの違和感もないんですよねぇ。

まっ、今日のところは江利チエミではなく、エリスの「TENNESSEE WALTZ」を楽しみましょう。(「BESAME MUCHO」もいいよ。笑)

MAN WITH THE GUITAR / HERB ELLIS
1965録音
HERB ELLIS(g) TEDDY EDWARDS(ts) RON FEUER(org) MONTY BUDWIG(b) STAN LEVEY(ds)

1.EMPTY ROOMS
2.SWINGIN' ON A SHOESTRING
3.A M BLUES
4.TENNESSEE WALTZ
5.HERBIN'
6.BESAME MUCHO


奇跡のエッセンス

2009年05月14日 | g-i

昨夜から風は少々強いものの、爽やかな朝を迎えました。私?私は少々お疲れ気味です。(笑)
政界では小沢民主党代表の辞任、鴻池官房副長官の女性スキャンダルがらみの辞任と話題豊富なようですが、いずれにしても、不況に苦しむ我々庶民にはあまり関係がないと思われてしまうことが問題ですよね。政治離れが何から生まれるのか、よ~~く考えていただきたいものです。
それにしても麻生総理の盟友と言われる方は凄い。だって、中川さんが『酒』でしょ、鴻池さんが『女』じゃないですか、あと残りは『博打』かなんか?あっ!政治そのものが『博打』みたいなもんか。いやいや、これぞ男の生きる道、理想の世界なんでありましょうかねぇ・・・あやかりたいあやかりたい(「こら!」)
いや、冗談じゃありませんよ。あのお歳で女遊びが出来るほどの体力をお持ちで、さらには、都合が悪くなると病気になってドロン(古~~)出来るってんですから、そんな羨ましいこたぁないじゃありませんか。この後、小指を立てて「私はこれで官房副長官を辞めました。」てなことバラティー番組でやったりなんかして、こりゃまた古いね。
こうしてみると、やっぱり、医者と弁護士と坊さんに友を作っておくことが重要なんですかねぇ、というか、基本お金も無いと難しいか。まぁまぁ、いずれにしても、いかに羨ましいとはいえ、私には出来ぬ芸当ではあります。おっと忘れてました、今回のことで、以前から薄々感じてはいましたけど、日本に於ける国の要職とはいかにも軽い職であることも、再認識できましたよね。

あらら、いつも失態ばかり繰り返す私が、偉そうに語る話ではありませんでした。話題を変えましょう。
昨日、5月13日は『カクテルの日』だったんだそうで、
なになに、
「1806年5月13日、アメリカ雑誌「バランス」で「蒸留酒に砂糖、水、ビターを加えて作る刺激的な酒がカクテルである」と定義されたことにちなむ」
なのだそうであります。
いわゆるカクテルをほとんど嗜まないストレート・ドリンク派の私としましては(そのわりには、Over Rooks,Over Ice、つまりオン・ザ・ロックは得意ですし、ここでもちょくちょくカクテルの話が出たりしていますけど)、定義などどうでもいいっちゃ、いいのでありますけど、現在では「ミクスト(ミックス)・ドリンク[Mixed Drink]=カクテル」との認識が一般的ではありますよね。つまり乱暴に言ってしまえば、何を混ぜ合わせようがカクテルなわけで、その組み合わせは無限大にあるということ、高校生の頃、無理矢理に友達に飲ませ酩酊させた「バブ・スペシャル」も立派なオリジナル・カクテルだったわけですわ。

えっ?「バブ・スペシャル」とは初耳だって?
ではそのお話をちょっと、
私が高校生の頃、田舎で飲めるカクテルといえば「コーク・ハイ」に「ジン・ライム」、「スクリュードライバー」に・・・そうそう各種のフィズ類が流行でしたねぇ、「ジンフィズ」はもとより、「カカオフィズ」に「メロンフィズ」、一番人気は「バイオレットフィズ」だったでしょうか。「色だけが鮮やか」みたいなね。(フィズ[Fizz]は、ソーダ水の炭酸がはじける音が語源だそうで、ジンフィズが基本。リキュール類を使ったフィズは海外ではほとんどポピュラーではないそうでありますよ。考えてみればリキュールを変えるだけでいろんな味に出来るから、メニューに出しやすかったんでしょうね。)

私がアルバイトをしていたジャズ喫茶でも、「ジン・ライム」と「ジンフィズ」あとウォッカ・ベースの簡単なカクテルは出しておりましてね、シェーカーを振る真似事みたいなことをやってたわけです。

当時、「甘い酒しか俺は飲まない」てな、「だったら飲むな」みたいな同級生がおりまして(そもそも未成年なんだから)、Oというこの男、自己防衛と称して当時流行っていたマディソンバック(懐かしい~~)の底に、一回も使ったことのないヌンチャクを忍ばせ持ち歩いているという変な男で、じつにカマイガイがある野郎だったんですよ。

このOが
「バブ、今日は飲みたい気分なんだ。なんか飲ませてくれ」
って、まるでオヤジのような口を利きながらお店にやって来たのでありました。
「ここには、未成年に出す酒は置いてないよ」(オイオイ、テメェが未成年でしょうが)
と言っても、いっこうに引き上げる様子もない
「なら、ウイスキー一杯だけ内緒で出してやるから、それ飲んだら帰れよ。」
「ダメ、俺、甘い酒しか飲まない主義だから、カカオフィズかなんかちょうだい」
ここで、ピ~~ンとひらめいちゃったんですねぇ、
「よし分かった、そんなら特別にバブ・スペシャルを飲ませてやるから、それ飲んだらおとなしく帰れ。」

え~~ここで「バブ・スペシャル」のレシピですけど、正直よく覚えていません。(笑)
まずベースは、ウイスキーとジンとウォッカ・・かな?それをメロンコンク、ガムシロップかなんかとシェークしたような????そんでもってビールで割って・・・・・・ここです、ここが「バブ・スペシャル」の最大のポイント、最後にカルピスをちょっと注いでステアみたいな(笑)
まっ、とうてい色からいっても人間の飲み物とは思えない代物だったのでありますが、
「だまされたと思って飲んでみな」
「グビ、グビ、グビ」
私の期待としては、「こんな不味いもん飲めんか!」と言って、あきらめて帰るだろうというものだったんですよ、だったんですが。
「これ美味ぇ、美味ぇよこれ」
「・・・・・・・・・・!?」
こいつの舌はどうなってんだ?と思いつつも、
「あっ、イカン、作っておいて味見しなかったよ。」
と半信半疑でちょっとだけ味見、するとどうでしょう、もちろん美味しいとは言えませんでしたが、たしかに飲めなくもない、「複雑に絡み合う味をカルピスが帳消しにしちゃった」みたいな
それでも飲み慣れないヤツが一気に飲む代物では無かったんでしょうね。ヤツはグデグデになって帰って行きました。
以降、私の中ではカルピスを『奇跡のエッセンス』と呼んでおります。(笑)

おっと、言っておきますが、高校生諸氏がもしこのブログを読んだとして、真似をしちゃいけませんよ。あくまでこれは悪いことバッかやってきたバカタレオヤジの青春話で、ほら、その結果がこれですから、将来を考えるなら止めなさい。
大人になって、稼げるようになって、そう、以前話題にした『バー・ラジオ』みたいな素敵なバーの一流バーテンダーが作ってくれる芸術品を嗜みなさい。
それが賢明です。

『カクテルの日』と聞いて、ふとそんなことを思いだしたバブ君でありましたとさ。

さて、今日の一枚は、ハンプトン・ホーズです。
死後10年後に発売になった事もあって、知名度はイマイチかな。とは言っても、スタン・レヴィのドラムをバックに冴え渡るホーズの軽快なプレイは、なかなかのもんで、なんて言うかなぁ黒々しくない黒?スマートな黒?「ファンキーブームに乗っかって、黒人である自分の立場をもっと前面に出してもよろしかろうに」と思いつつ、そうじゃないところがホーズがホーズたらんところですよね。
麻薬によってジャズ界から姿を消す寸前、発売が遅れたのもそれが原因なんでしょ、きっと?
ともかく、眠らせて置くには惜しい演奏であることに間違いはないわけで、ほんと世に出て良かった良かった。

THE SERMON / HAMPTON HAWES
1958年11月24,25日録音
HAMPTON HAWES(p) LEROY VINNEGAR(b) STAN LEVEY(ds)

1.DOWN BY THE RIVERSIDE
2.JUST A CLOSER WALK WITH THEE
3.SWING LOW, SWEET CHARIOT
4.NOBODY KNOWS THE EROUBLE I'VE SEEN
5.WHEN THE ROLL IS CALLED UP YONDER
6.GO DOWN MOSES
7.JOSHUA FIT DE BATTLE OF JERICHO
8.BLUES N/C


考?カラオケ

2009年05月12日 | m-o

なんだか今日は、身体は怠いし、眠いしで、モヤッとしたあまり気分のよろしくない天気のせいなのか、はたまた季節の変わり目に起こりがちな倦怠感なのか、単なる寝不足なのかは分かりませんが、やる気が起きません。(えっ?それはいつものことだって?)

話はコロッと変わりますが(これもいつものことで)
最近(ずっと前からなのかもしれませんけど)CMで「♪アララ、なんか眠いな~~~♪」てな曲が流れておりますよね。あまりテレビを見ない私でも耳にしたということは頻繁に流れているCMだと思うのですけど、
そんでもって、あの「♪アララ、なんか眠いな~~~♪」って、誰が歌ってるんでありましょう?

私があれを聴いて真っ先に頭に浮かんだのが、日本初のサルサ・グループ「オルケスタ・デル・ソル」なんでありまして、『COMPAÑEROS』という彼らのアルバムが好きで、一時、車の中でいっしょに大声で歌いながら聴いたりしてたんですよ。

 ♪ プクリとふくれ顔 君らしくもないじゃない
   なにかやな事 あったの近頃
   情けない顔して うつむいてる君なんて
   僕になにかを もとめているね ・・・♪

いやいやいや、日本語のサルサも良いもんでありますよ。こんなモヤモヤした日でも気が晴れようってもんです。

先日、Cの頼みでCDを録音させられた話はしましたよね。
けっきょくは昔惚れた弱みでしょうか、計10枚ちょっとのアルバムと、さらに数日後に追加注文いただいた(笑)浅川マキまで録音し、ご指定の喫茶店にお届けしておいてのですが、

「バブ君、ありがとね、ジャケットの写真見ただけで何十年も前を思い出すから楽しいよね。」
「そうかい、そりゃ良かった。」
「ねぇねぇ、ところでさ、この前、娘とカラオケ行ったのよ。そしたら、浅川マキの歌なんかもカラオケにあるのね、ビックリしちゃった。」
「えっ?知らなかったの?」

最近のカラオケは、多種多様なジャンルの曲が用意されているわけでして、洋楽好きのS君も、GSやらフォーク好きのMさんも「そりゃもう満足さ」みたいな。(笑)
「なにを言っとるか!いつもテメェが一番ノッてんじゃねぇ~かよ!」
「いえいえ、私はカラオケ嫌いですから。」(笑)

昔、まだ東京での勤めの頃です。
「バブには、ひろみゴーを歌わせときゃいいから」
てなこと言われていたことがありましてね。というのも「演歌ひろみゴー」なんて、似てないものまねが取引相手との接待の席でそこそこウケていたもので。(笑)
ところがいつも「ひろみゴー」じゃ歌ってる方も嫌気がさすわけでして、密かに練習したのが、森進一の『北の蛍』だったんでありますけど・・・・
これはついにモノになりませんでしたねぇ、そもそも歌が下手な人間がやろうっていう歌じゃありませんもんね。

その『北の蛍』を作曲した、三木たかし氏がお亡くなりになったんですねぇ。
(って、えっ?今日の本題はそれ?)
『思秋期』『津軽海峡・冬景色』でしょ、テレサ・テンの『つぐない』『愛人』『別れの予感』こりゃもう一時期カラオケの定番でありましたよねぇ。
享年64才?
いやぁ、もっとお歳をとられていたのだとばかり思っていました。年代的には先に亡くなられた阿久悠氏なんかとそれほど変わらないんじゃないかみたいな。
そう感じるくらい多数の名曲を残されたということなのでしょう。また、昭和が遠のいていくようで寂しい限りです。ご冥福をお祈りしましょう。

三木たかし氏の曲のように、カラオケにピッタリという曲もあれば、どうしたって「カラオケで歌う曲じゃないだろう」ってぇのもあるじゃないですか。例えば、泉谷とかたくろうとか、私なんざぁ岡林まで歌ったことがありますが、ありゃあいけませんねぇ。
おそらくは、浅川マキだってカラオケじゃどうかなぁ?
カラオケ嫌い(白状します。カラオケ嫌いではなく、カラオケ・ボックス嫌いなんだと思います。)の私としては、もう若い連中のそれにはついて行けませんし、三木たかし氏の曲なんぞを、しっかりと歌えるように努力した方が良いかもしれませんね。

ところで、「オルケスタ・デル・ソル」の曲は、カラオケにあるかなぁ????
(だめだこりゃ)

さて、「ヘタが歌っても所詮ヘタ」てな話を続けてもしかたがありません。今日の一枚は、アニタ・オデイ、ボーカルものを不得意とする私が、最近やっと入手したアルバムです。

やっぱり、S君より、Mさんより、もちろん私より、アニタの歌を聴いている方が、身体には良さそうです。(笑)
しかも、渋いのに可愛らしいみたいな歌声はたまらんですなぁ。この色気はアニタにしか出せないもののように思えます。
聴くからに可愛らしいお声、ほら、いわゆるアイドル的な、それはそれで可愛いくなくはないんですが(変な日本語だぁ)、私がヤラレルとしたら・・・そりぁアニタみたいな声ですねぇ
この魅力は年代を超えるものだと私は思うのですが、いかがでしょう?

PICK YOURSELF UP / ANITA O'DAY
1956年12月録音
ANITA O'DAY(vo)
LARRY BUNKER(vib) PAUL SUMITH(p) BARNEY KESSEL(g) JOE MONDRAGON(b) ALVIN STOLLER(ds)  その他BUDDY BREGMAN ORCHESTRA

1.DON'T BE THAT WAY
2.LET'S FACE THE MUSIC AND DANCE
3.I NEVER HAD A CHANCE
4.STOMPIN' AT THE SAVOY
5.PICK YOURSELF UP
6.STARS FELL ON ALABAMA
7.SWEET GEORGIA BROWN
8.I WON'T DANCE
9.MAN WITH A HORN
10.I USED TO BE COLOR BLIND
11.THERE'S A LULL IN MY LIFE
12.LET'S BEGIN


息子の愛はフカイ?

2009年05月10日 | d-f

『母の日』の今日は、まぁ暑い一日でした。
みなさんはお母様になにかプレゼントをされたんでしょうか?
姉はしっかり母のもとへカーネーションの鉢植えなど贈ってよこしましたが、私にそんな気持ちは全くなく(シドイ)、
「まっ、今日は肉体労働で奉仕するから」

てなわけで、今日は午前中に掃除用品やらなんやら必要な物の買い出しに出掛け、昼食、夕食の準備はもとより、半期の大掃除みたいなものをさせていただきました。

まずは、各部屋の蛍光灯を外し、隅々まで磨いて
「ほら、明るくなった。」
レンジフードを外して、換気扇の羽一枚一枚まで
「ほ~ら、綺麗になったっしょ」
最後は網戸の掃除と補修
「ほらほらほら、これぞ息子にしかできないプレゼントだんべした。」
汗だくになって頑張りましたよ。
おかげさまで母も喜んでくれました。

・・・・・・・・・が、
「○○(私の名前です。)、やってくれんのは嬉しいけど、バケツやら工具やら、いろんなところに出しっぱなしなんだけど」
「分かってるよぉ、今コーヒー飲んだらやろうと思ったの!」
あはは、息子なんてぇもんは、子供の頃とさほどかわらんもんですなぁ、自分のことですが(笑)

では、今週はこのへんで『料理当番、本日の一品』です。
まずは昼食から

バブ特製「冷やしたぬきそば」です。暑い日にはピッタリでしょ、ちなみにそばつゆも自家製ですよ。

次は本命、夕食です。

「手羽元のニンニク煮」です。表面を焼いた鶏手羽元を、醤油、酒、酢で、たっぷりのニンニク・スライスとともに炊きあげました。ついでに煮卵なんかも付けちゃったりして。

こちらは「にぎり寿司」ならぬ「おにぎり寿司」です。母は生ものが苦手ですから、焼いた鯵のひらきを混ぜ込んだものと、軽く煮つけた蛸を混ぜ込んだもの、2種類を作ってみました。

ということで、
母も美味しいと言ってくれましたから、これにて私の『母の日』は終了でございます。(笑)

さて、今日の一枚は、ベニー・カーターです。
「ん?一昨日がドン・チェリーで、昨日がバディ・デフランコ、そんでもって今日がベニー・カーターって、なんとも統一性がない。」
まっ、そうおっしゃるな。
70年代を否定するような事を言いつつ、70年代のアルバムを何枚か続け、ポケット・トランペットの話から、衰退していったクラリネットを守り続けたとの話へ行きぃの、クラリネットが活躍した、いわゆるスイング・ジャズ時代、その時代に活躍したベニー・カーターに行くという流れは、それなりにほら筋が通ってるじゃありませんか。(笑)

スイング時代の二代巨匠、カーター、アール・ハインズが、シェリー・マン&ヒルズ・フレンズを従えて、ご機嫌にスイングしちゃった、というアルバムです。
正直言いまして、私などは毎日聴こうというアルバムではありません。
でも、たま~に聴くと、このスイング感がみょうに良かったり、ノッちゃったり、安心できちゃったりしちゃうんであります。

これって、こじつけのようですが、母にも似た感覚?
つまり、普段はそれほど気にもかけないんだけど、久しぶり会うとホッとする(うちの母とは毎日会ってますけど)みたな。

いいかい、かあちゃん、娘の方がいろいろ気をかけているように思うかもしれないけど、たま~~に感じる息子の母に対する愛情というのは、それはもう深いもんなんだからね。
えっ?それを言うなら「深い」んじゃなくて、「不快」だ?
 ・・・・・・・・・・・・・・・・!?

あれ?何でしたっけ?
そうそう、だから、たまにこういったスイング感たっぷりの演奏を聴くのも悪くないんですよねぇ、しかも、このアルバムはみょうにモダンだし、「単純に楽しい」それだけでじゅうぶんです。

SWINGIN' THE '20s / BENNY CARTER
1958年11月2日録音
BENNY CARTER(as,tp) EARL HINES(p) LEROY VINNEGAR(b) SHELLY MANNE(ds)

1.THOU SWELL
2.MY BLUE HEAVEN
3.JUST IMAGINE
4.IF I COULD BE WITH YOU
5.SWEET LORRAINE
6.WHO'S SORRY NOW
7.LAUGH! CLOWN! LAUGH!
8.ALL ALONE
9.MARY LOU
10.IN A LITTLE SPANISH TOWN
11.SOMEONE TO WATCH OVER ME
12.A MONDAY DATE