JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

やっぱニューオーリンズから?

2019年05月31日 | y-その他

今日は「ジャズ話」の続きをと思っております。がその前に今日の一枚のお話しを 本当は他のアルバムを考えていたんですけどね。知り合いからこんな一枚をいただきまして、せっかくなので

市原ひかり嬢の「SINGS & PLAYS」というアルバムです。 トランペッターがボーカルてぇとおそらくはサッチモかチェット・ベーカーに影響を受けててぇのが定番のように思います。

例えばスペイン出身のトランペッター兼ボーカリスト、アンドレア・モティスなんか
「サッチモとチェットが私のアイドル」
てなこと言っているようですしね。
「ただ方向性的にはチェット方向だな」
なんて私は思ってるわけで
さても市原さんですがじつにチャーミングなお声をなさっとります。私の評価はあてになりませんので(特に外国語歌詞のボーカルものはね。笑)控えさせていただくとして、夕べのバブはこれを子守唄におねむしたことだけはお伝えしましょう。(笑)

そうそう本題でしたねぇ

前回までルーツ的音楽のお話をしてまいりました。 これを起源にジャズがどうして生まれていったのか?

「JAZZは1900年前後、アメリカのルイジアナ州ニューオーリンズで起こった」

これが世界の定説なんですかね。 ただ、「はい、私がニューオーリンズでJAZZを始めました。」なんてぇお方は誰もおりません。間違いないのは前回まで話したように多くの要素が各地で混ざり合いJAZZの形態が作り上げられてきたということです。
では何故ニューオーリンズなのか?それはお金ですよお金。(だと、私は思っています。)
自然発生的に生まれてきた音楽で飯を食えます?鼻歌で金が取れます?(まっそれでお金を得た方もおりますけど)
つまり、歌が上手くても演奏ができても需要がなければ飯の種にはならないのであります。

16世紀初頭にスペインによって占拠されたその地は、その後フランスへ委譲されます。
1803年ヨーロッパで帝国を築く野望に燃えていたナポレオンは戦費に充てようとミシシッピー・ヴァレー一帯のこの植民地を売りに出しました。それを買ったのが第三代アメリカ大統領ジェファーソン、1500万ドルだったそうです。

メキシコ湾を眼前に望むニューオーリンズは、交通の要所、港町として発展を遂げます。

  ♪・・・俺が旅した若い頃は よく聞け若いの
   酒と女とロマン求め 七つの海を旅したものさ
   母さんは言うけど 船乗りはやさぐれ
   海に抱かれて年とり あとは淋しく死ぬだけ ・・・♪

「アフリカの月」って前回に逆戻りかぁ~~い!

ともかく『港町』そこに付きものなのが「飲む、打つ、買う」という男のロマン?

「何が男のロマンじゃい!!」

との反感はごもっともでありますが、世界中の発展した港にそれは存在するわけで 長い航海の中、欲求を抑え込みながら昼夜仕事を続ける船員にとって港で欲求を満たす事が、次の航海への英気につながったのは間違いありません。
つまり、彼らが港で落とす金はある意味「必要経費」であったと・・・・・ ともかく、ニューオリンズも「飲む、打つ、買う」に集まる金は多かったのであります。

ニューオリンズにはアメリカ唯一の公婦街、つまり公が認めた売春街が存在しました。
1857年にニューオリンズ市役所は場所を指定した上で売春を認め、1897年それらの売春宿を一地区に集める条例を制定、かの「ストーリーヴィル」の誕生です。

さても「ストーリーヴィル」には売春宿しかなかったのか? んなこたぁありません。表通りにはキャバレーやナイトクラブが建ち並び、メインの売春宿は表通りではなく静かな場所に存在するてぇのがまさに「ストーリーヴィル」であったのでありました。
これぞ歓楽街のお手本?

そんではJAZZっぽい演奏はそのどこで生まれてきたのか?
そりゃあんたねぇ、いくらソレ目的たって、一夜限りの夢だとしてもですよ、「うるさい中での方が燃える。」とか「自然と体がダンスしちゃうような元気有る音楽の中でのそりぁたまらん。」てなお方は変態?いやいや仮にいたとしても少数派ですわ。娼館は弦楽四重奏てなメンツが奏でるムード音楽がピッタリであったのは容易に想像がつきます。
ということは、JAZZっぽい演奏を求めていたのは、客引き(ほら今朝ドラでお兄ちゃんがやってるサンドイッチマンやちんどん屋みたいな)や表通りのキャバレー、ナイトクラブということになります。

さてニューオリンズにはもう一つ要因が、それはフランス領であったがための「クリオール」という存在で・・・・続きは次回へ

てなことで、今日の一枚は、市原ひかりです。
面白いのはドラム・レス・トリオ、けっこう頑張っとります。って偉そうに。

SINGS & PLAYS / 市原ひかり
2018年9月7~9日録音
市原ひかり(vo,tp,flh) JOSH NELSON(p) ROB THORSEN(b)

1.My Funny Valentine
2.My Shining Hour
3.How My Heart Sings
4.Be Bop Lives
5.Bein' Green
6.It's A Sin To Tell A Lie
7.But Beautiful
8.I'm Old Fashioned
9.Like Someone In Love
10.We'll Be Together Again


マイ流行歌?流行曲?

2019年05月29日 | s-u

またしても悲惨なというか理解し得ないというか、くそったれのアホ野郎がとんでもない事件を起こしてくれちゃいました。
社会に不満があるとか、社会に対するアピールだとか、巻き添え自殺だろうとか・・・・・・
まぁ共感する理由は何も無いんでしょう。
亡くなられたお二人はもとより、怪我をした子供達、それを間近で見てしまった子供達、そして運転手さんにあの教頭先生・・・・・いたたまれませんなぁ
それらとんでもない罪から自らの死で逃げるなんざぁゲスのゲス、いつからこんな社会になってしまったんでしょうか?
亡くなられたお二人のご冥福をお祈りし、ご家族に心よりお悔やみを申し上げます。そして残された皆様にはなんとかトラウマにならないケアーをお願いするより他ありません。
とにもかくにもまずは合掌

話はコロッと変わりまして 再開時にお話ししたとおり、最近私は音楽を楽しむ環境がPCに偏りすぎる傾向にあるわけですけど、まぁグータラ、めんどくさがり、適当になりつつある(以前からではありますが最近特にね)私には便利きわまりない。
自分が保有する音源(ほぼデジタル化しましたしね)はもとより、Apple Music, Amazon Music, Spotify, さらにはハイレゾ音源やらYouTubeのような映像付のものにラジオets.ets. とそりゃまぁ我がステレオから流れる音楽にキリはありません。

「ほんと、現代人は幸せだぁ」
と思う半分、こうなるてぇとそんな中から何を聴こうかの選択に困ったりもしますわな。
なにしろ目の前に高級フレンチやら中華料理やら和食やら・・・いやいやゲテモノ料理ですら並んでいる状態でしょ、
結局は
「今日の朝飯は・・・・やっぱ納豆と味噌汁で白飯!」
なんてね(笑)

そんな中、「自分じゃレコード(CDでもイイけど)コレクションにはしないけどちょっと気に入った」みたいな曲に出会ったりします。まっ言ってしまえば『マイ流行歌?流行曲?』みたいなもんでしょうかねぇ。

ジャンルで言えば何でもあり?
例えば最近だとドーン・タイラー・ワトソンだったりミッチェル・マケインだったり、アイナ・フォースマン、スージー・ビニック、カロ・エメラルド・・・・・って、みんな女性じゃん!?(笑)

もちろん日本人もいますよ。 相変わらずGLIM SPANKYの松尾レミさんの声にはほれこんどりますしね、去年の夏はPUSHIMさんのレゲイに癒やされましたし、森恵とか畠山美由紀とか奥村愛子・・・・・・ やっぱ女ばっかじゃん(笑)

いやいや女性ばっかでも無いんでっせ、EGO-WRAPPIN'の中納良恵さんの「Misty」が収録されているこんなアルバムご存じですかねぇ?

吾妻光良ひきいるThe Swiinging Boppersの最新アルバムです。
最近ねぇこの吾妻光良 & The Swiinging Boppersやジェントル久保田ひきいるGENTLE FOREST JAZZ BANDてな・・・・ン~~ン・・・なんてぇかこんなんもたまに聴いたりするんですわ。
なんででしょ?(笑)

そうそうYouTubeで、カーペンターズのカレンとエラのメドレーデュエットを見て感激したりね。(音として聴いたことはあったんですよ、そしてTV音源であることも知っていたのですが・・・)
かとおもえば、赤とんぼを歌うちあきなおみに見入ったり、昔持っていたのに無くしてしまった上々颱風のライブ映像を見たり、Neneさんの「アフリカの月」の弾き語りもなかなかなもんで・・・・

「そりゃもう遊ぶ暇ありませんわ」
「遊ぶ暇じゃ無くて遊ぶ金が無いんでしょ」
「・・・・・・・ないないづくしやぁい!」

ともかく、これだけの音源ソースがあるんですから、まずはジャンルなんぞにこだわらずバシバシ聴くことが肝心ですわいな。
そして、ちょっとでも興味が湧くものに出会ったらそこを突っ込む、これですかね。

さて、今日の一枚は、ソニー・スティット・・でいいのかな?
私としては、1~9曲目、絶好調のバド・パウエルが好き(笑)
やはり好調時のパウエルには「敵おらず」であります。

じつはね、昨晩したたかに酔ってご帰還いたしました私は、風呂にザブンと入った後(いろんな人に危ないからやめろと言われていますけど)、帰宅途中で買ったセブンイレブンのコーヒーを飲みながら
「何を聴こうかなぁ・・・・」
と、珍しくCDの棚に手を伸ばしいっちゃん最初に手に触れたのがこのアルバムだった訳でして

案の定、今朝起きると飲みかけのコーヒーと点けっぱなしのステレオ
「やっちまたなぁ」
でありまして
いや、それでも4曲目位までは確かに記憶に・・・・・ありませんでした。(笑)

ともかく、パウエルの絶好機を聴くには良いアルパムではないかと思っています。

SONNY STITT / BUD POWELL / J.J. JOHNSON
1949年12月11日[1-4], 1950年1月26日[5-9], 1949年10月17日[10-17]録音
SONNY STITT(ts) J.J. JOHNSON[10-17](tb) BUD POWELL[1-9], JOHN LEWIS[10-17](p) CURLY RUSSELL[1-9], NELSON BOYD[10-17](b) MAX ROACH(ds)

1.All God's Chillun Got Rhythm 
2.Sonny Side  
3.Bud's Blue  
4.Sunset  
5.Fine And Dandy (Take 1)  
6.Fine And Dandy (Take 2)  
7.Strike Up The Band  
8.I Want To Be Happy  
9.Taking A Chance On Love  
10.Afternoon In Paris (Take 2)  
11.Elora (Take 2)  
12.Teapot (Take 2)  
13.Blue Mode (Take 1)  
14.Blue Mode (Take 2)  
15.Afternoon In Paris (Take 1)  
16 Elora (Take 1)
17 Teapot (Take 1)


そりゃダメだよ、エアコンの前で首振っても

2019年05月27日 | j-l

いやはや、後半とはいえまだ5月でっせ・・・・・
昨日なんて暑さのあまり、白髪頭の爺(私ね)が、白茶けた紺のTシャツに短パン姿で買い物に行ってしまいましたがね。
「こりぁ絶対に近づいちゃイカン変態オヤジじゃん!」
そうじゃなくたって変態っぽいのにねぇ
ともかく暑い、えっ?真夏日だったのかって?いえいえ26℃くらいだったんですけどね、それでも暑いんです。(キッパリ)
季節外れの暑さもとりあえずは今日までだそうですけど 「毛布かぶっていたあの時期が懐かしい」 人間とはげんきんなものです。

「えー、あなたの持ってる扇子、あぁそれそれ、それはどのくらいお使いになりますかな?」
「この扇子は十年くらい使います。」
「ほー、十年ねぇ・・で、どんなぐあいに?」
「半分、開きまして、最初五年使います。」
「ははあ」
「それがダメになったら、残りの半分を開いて、これを五年使いますな。するってぇと都合、十年」
「ふーん、しかし、どうも扇子の半開きというのはおもしろくないねぇ、あたしなら威勢よく全部開いちゃう」
「へえ」
「みんな開いて、扇子を動かすと、扇子の傷みが早いから、自分で首を振る」

ともかく、北海道では亡くなられた方もいらしたようですから、落語「しわい屋」きどって
「エアコン点けるなんざぁもったいねぇ」
なんて言わずに、ほんとのケチなら最初っからエアコンなんざぁ付けなきゃイイんだから、ある物は使いましょうや、エアコン点けずに首動かしたって涼しかぁありませんから(笑)

そんなところで、『料理当番、本日の一品』

暑いんでねぇ揚げ物は避けたかったんですが、「暑いからこそ」なんてね、トンカツを揚げました。ただし、ソースでは無く大葉と大根おろし、それにポン酢をかけてサッパリと

それに茗荷たっぷりの奴でございます。(ネギトロはおまけ)

さて、今日の一枚は、バーニー・ケッセルとステファン・グラッペリです。 私、ジャズ・バイオリンてぇのは滅多に聴かないんでありますが

昨日の午後、部屋でダラダラと本なんぞ読んでおりまして、BGMは他力本願でAmazon Musicの「カフェ・ジャズ」てなプレイリストを流しておりました。
するとこのアルバムの「It Don't Mean A Thing」がきこえてきまして
「おお、ステファン・グラッペリかぁ・・・・・」
一応このプレイリストを聴き終えた後、改めてこのアルバムを聴き直したと、そういうことです。

ステファン・グラッペリといえば、ジャンゴ・ラインハルトの相棒(今なら反町隆史てせすか。なんのこっちゃ)
このアルバムでも相手がケッセルとはいえジャンゴ色が漂ってまいります。(ただし、ケッセルがアコースティックを弾くことはありませんが)

何て言いましょうかねぇ、ジャンゴもそうですけどアメリカのジャズとは全く違った色気?が漂うんでありますねぇ
このアルバムを聴きながら
「ん~~~ちょっと暑さを和らげてくれたかな・・・・」
じつは夕方になって気温が下がっただけという・・・・でもエアコンの前で首を振るよりは効果があるように思えました。(笑)

LIMEHOUSE BLUES / BARNEY KESSEL, STEPHANE GRAPPELLI
1969年6月23.24日録音
BARNEY KESSEL, Nini Rosso[2](g)
STEPHANE GRAPPELLI(vln)
MICHEL GAUDRY(b)
JEAN-LOUIS VIALE(ds)

1.It Don't Mean A Thing (If It Ain't Got That Swing)
2.Out Of Nowhere
3.Tea For Two
4.Limehouse Blues
5.How High The Moon
6.Willow Weep For Me
7.Little Star
8.Undecided


窓を開けてもブルースは見えず

2019年05月22日 | m-o

荒れ模様だった昨日から一転、穏やかな水曜日です。
これから一気に暑くなるんだそうで、皆様方には体調を崩されぬようご自愛下さい。

最近はどうにも聞くに堪えないようなニュースが多い中、沖縄工業高校2年の崎元颯馬さんと、埼玉県に住む医師の猪野屋博さんとのお財布紛失を巡るニュース・・・・・・
エエですねぇ、こんなニュースが毎日続けば「戦争で領土を取り戻す」てなこと言うアホの顔も見ずに済むんですがねぇ

さても、今日はお約束の「ジャズ話」第三弾でありますが、ここらでご注意を一つ。ここでの「ジャズ話」は、歳だけいっちょ前に取った未熟者の私が適当に語るお話でありますから鵜呑みにしてはいけません。
まともに、本気で知りたいてなお方は全て忘れ、地道に勉強なさる事をお勧めいたします。

では、「ブルース」ですか
「ブルース」ってなに?と問われて「これだ!」と正確に答えられる日本人、特に私あたりの年代から上の方はどれほどおられるでしょうか?(「ジャズ」ってなに?との問いにはもっと困りますが)

「「東京ブルース」「嘆きのブルース」「君忘れじのブルース」「忘れられないブルース」「遠い日のブルース」
それから、♪窓を開ければ 港が見える・・・♪「別れのブルース」ね、
そりぁアータ、ブルースと言えば、淡谷のり子でしょ」
(今の若い人にはチンプンカンプンですかね。)

もちろん淡谷先生の歌もええんですがね。イメージで日本に入り込んだ音楽の象徴みたいなもんですよね。
ともかく「○○ブルース」てな流行歌が一時期日本を席巻したのでありました。もちろんここでのジャズの要素としての「ブルース」はこれではありません。

そもそも、奴隷として過ごしたアメリカ黒人は、「ワークソング」を歌いながら過酷な労働をこなし、生きていくだけで精一杯であったはずです。しかし、人間それだけじゃ気が変になってしまいますよねぇ、まっ信仰に頼ったのもその表れではありますが、
『我が願望』『我がかなわぬ夢』『欲望』そういったものを自分に言い聞かせるように歌う、
これもまた一つの心のはけ口であり、救いであったのかも知れません。

そういった中から思いを込めた三行詩、つまり1行四小節、全部で12小節の歌詞が生まれます。
これをボソボソッと歌ってたんでしょうねぇ
「ほら、現実逃避する時妄想に耽ったりするでしょあれみたいな、え?しない?それは貴方が本当の地獄をまだ見ていないからだ!」
んなこたぁありませんか。

さて、この歌詞が乗っかったメロディーですけど、これがいわゆる「ブルース」?であります。 と、分かったように言ってますが、
「あたしゃ、音楽の授業で縦笛も吹けなかったんだら」
威張るこたぁありません。
そんな私が分かる程度で説明しますと

 ♪ドはドーナツのド レはレモンのレ ・・・・♪

「ドレミファソラシド」「C D E F G A B C」いわゆる西洋音階から考えた時、ブルース音階は、EとBが半音近く(けっこうアバウト)下がる音階です。つまり西洋音楽的に言うところの変ホ長調。
「何だ西洋音楽にあるんじゃん」
とおっしゃる貴方、ブルースが面白いのは「節がEとBアバウト半音下げ」なのに「調は半音下がらない。」つまりメロディは短調、コードは長調ってこと、そこが西洋音楽の変ホ長調と全く違う点なんであります。
さらにみなさんご存じの裏打ち、リズムも西洋音楽とは異なります。

まっ私の知る範囲での「ブルース」てぇのはこんなもんですかね。しかし、音楽は「理論よりどれくらい聴き込むか」でしょ、特に私みたいに楽器てな表現手段を全てあきらめた者にとってそれしかありませんからね。
録音に残っているものしか不可能ですが、皆様にも本物をぜひ数多くお聴きいただければと思います。

てなことで、懲りもせず『料理当番、本日の一品』をば

本当はカジキマグロでもあればと思ったのですが、行きつけのスーパーには無くサーモンで手を打ちました。(笑)サーモンソテイ手作りタルタル添えって、そんなたいそうな料理じゃござんせんよ。

それに新タマとアボカドの和風サラダを

さて、今日の一枚は、ジャッキー・マクリーンです。 先日から私、レーベルにちょっとしたいちゃもんを付けている感がありますですねぇ。
このアルバムは「スティープルチェイス」
1972年にデンマークのジャズ研究家ニールス・ウィンターが立ち上げたレーベルであります。そしてこのアルバムが記念すべき第一弾ということになります。
初アルバムがどうして「カフェ・モンマルトル」でのライブ盤だったのか? それはウィンターがここの常連で、毎日通い続け、そのうち録音機材を持ち込み・・・・・
つまりそこから「スティープルチェイス」が始まったから。

その第一弾は半ば引退状態であったマクリーンを引っ張り出し、「カフェ・モンマルトル」常演者ケニー・ドリューをあてがって私家盤として発売されました。
そして 「好評につき、もっと発売しちゃいまぁ~~す。」

てなことで、録音は今一つ(そりゃそうさねぇ、私が「ジャズ話」を語るよりはレベルがずっと上とはいえ、録音技師じゃ無いから) でも、マクリーンは水を得た魚のごとく楽しそうだし、ドリューもノットリます。
「ヨーロッパでのハード・バップ・リヴァイバルは、ここから始まった。」 のでありました。

LIVE AT MONTMARTRE / JACKIE McLEAN
1972年8月5日録音
JACKIE McLEAN(as) KENNY DREW(p) BO STIEF(b) ALEX RIEL(ds)

1.Smile 
2.Das Dat 
3.Parker's Mood 
4.Closing


オレのあん娘はカッケェ娘

2019年05月17日 | v-x

私がログをお休みしている間にも多くの著名人の悲報が届きました。
合わせてご冥福をお祈りいたしますが、

「チャコこと白石冬美です」

私の青春の一ページ「ナッチャコパック」の白石冬美さんもそのお一人です。
相方の(芸人じゃ無いか)野沢那智さんも9年前にお亡くなりになり、
「お二人語りは、完全に想い出となってしまったのかぁ」
とじつに寂しい思いです。(YouTubeで一部聞けますけどね) 令和の産声を聞かずに昭和の想い出が幾つ消えていったことか?

深夜放送と言えば、先日とある方の口から「気まぐれ飛行船」という無茶苦茶懐かしい番組名が飛び出てきました。
みなさん知ってますかねぇ?『スローなブギにしてくれ』の片岡義男さんがパーソナリティーを務めたFM番組でした。
そんでね、「ナッチャコ」の野沢那智が片岡さんだとすれば、「気まぐれ飛行船」でのチャコ役は安田南さん、そうかの名曲『プカプカ』のモデルとされるあの方です。

テーマ曲であったエタ・ベイカーのギター一本での「One Dime Blues」も懐かしいのではありますが、途中逃亡した安田南さんのイメージが印象に残ります。

安田南と言えば、6年前の雑誌『ジャズ批評174号』「伝説の女優=ジャズシンガー安田南と沖山秀子」という特集が組まれておりましたですねぇ
沖山秀子は・・・・って
今日は安田南でした。

ともかく『プカプカ』のモデルとなれば、その自由奔放さとぶっ飛び加減は私ら凡人には想像も出来ないほどであったと推察は出来るわけで
男なんてそりゃもう靴を履き替えるがごとく・・・・なんてね。

中学時代に北海道から家族で上京、ここで佐藤信に出会うんでありますが
高校卒業後、米軍キャンプやキャバレーで、本格的にジャズシンガーとして仕事を始め、並行して、俳優座養成所に入学。
結局ここも逃亡(笑)するけど、原田芳雄などの俳優や舞台関係者との交友が拡がり、その後の自由劇場や黒テントでの活動につながるんであります。
原田芳雄が『プカプカ』を歌ったのも・・・・

青山のジャズクラブ「ロブロイ」、あの安部譲二がやくざ稼業の傍らで経営していた店ですが、この時のママは遠藤瓔子でありますな。
ここで彼女は笠井紀美子とともに二枚看板として活躍してたんだそうで、二人が出演すれば店は満員。
初レコーディングもここでのライブ盤だったとか(もちろん私は持っておりません。)しかもバックは山本剛(p), 福井五十雄(b), 小原哲次郎(ds), 大友義雄(as)ってこりゃ凄い。

「ロブロイ」でのライヴでは、途中でタバコをまさにプカプカ(一日100本は吸ったんじゃないかっつう・・・現代じゃ世間の嫌われ者ですな。笑)、ビールをラッパ飲み。
歌詞や曲順を間違えることは日常茶飯事という始末だったそうですけど、それでも笠井紀美子と人気を二分する・・・・
どんなんだったんでしょうねぇ?ちっとばかり怖いけど覗いてみたような世界です。
ちなみ初アルバム「South」もYouTubeで一部聴くことは出来ます。

「・・・・つまり結局わたしにとって自分が唄う「場」などどうでもいいのだ、
とまずとりあえず言ってみることにする。
わたしは唄うことが好きなのだから。唄うことにしか興味はないのだから。
どんな「場」を与えられようと、わたしはわたしの「やり口」で唄うだけだ。」

結論、
「オレのあん娘はどれほどカッケェ娘だったか・・・・逢ってみたかったような逢いたくなかったような・・・・」

あれ?今日はなんの話でしたっけ?たしか「ナッチャコ」の・・・・まっいいか。(笑)

さて、今日の一枚は、ジョージ・ウォーリントンです。
彼のトリオ演奏を取り上げたのは初めてかもしれません。
やれウエストだイーストだ、黒人だ白人だとこだわる時代でもありませんので、そのあたりはあっちの方に置いておいて
ウォーリントンがバリバリのパウエル派だと・・・「ん?パウエル派?」これもまた時代錯誤か?
ともかく、トリオ演奏になるとジックリと彼のピアノを楽しめる事が出来ます。
バップを貫く姿勢は、コリア、キースとは明らかに違います。(けっこう前回、前々回を根に持ってる?)
ではパウエルと比べてどうなのか?
音が丸いですよねぇ・・・そこが彼の最も彼らしいところだと私は感じます。
音的にはナイトととは言えないかもね(笑)
私は「In A Sentimental Mood」なんかとても好きです。
「バブってね、とってもロマンチストなの」(なんのこっちゃ)

KNIGHT MUSIC / GEORGE WALLINGTON
1956年9月4,5日録音
GEORGE WALLINGTON(p) TEDDY KOTICK(b) NICK STABULAS(ds)

1.Godchild
2.Serendipity
3.Billie's Tune
4.The Ghostly Lover
5.Up Jumped The Devil
6.It's Alright With Me
7.The End Of A Love Affair
8.Will You Still Be Mine
9.In A Sentimental Mood
10.World Weary
11.One Night Of Love


よっ!大金星

2019年05月14日 | v-x

令和初の大相撲、夏場所も始まりましたが、今日5月14日は、かの大鵬そして千代の富士という二人の大横綱が引退した日なんだそうで
父の実家でばぁちゃんがテレビの前にちょこんと座って大鵬を必死に応援していた姿が思い出されます。
そういえば私の大相撲熱は最近ちっとも燃え上がっておりませんねぇ
「巨人、大鵬、卵焼き」の頃から「若・貴」あたりまではそこそこ興味を持っていたんですが・・・・
そもそも本場所が多すぎるようにも思ったりして
いやいや、相撲ファンにとってはそれにこしたこたぁないんでしょうけどね。

新大関貴景勝や何と言っても同じ福島県出身の若隆元若元春若隆景という三兄弟の頑張りやら、もっと私自身盛り上がっても良いはずなんですが・・・
一度消えかけたものは、そう簡単には燃え上がらないものです。
まっトランプさんのご機嫌取りより、白星、金星取りに関取は励んでいただきたいと思っとります。

そうそう金星と言えば、あの顔全体で大べそをかき、伸びた嵐の靴下を見せてくれたSNちゃんから
「女児を無事出産」
という大金星の知らせが入りました。
いやぁ嬉しいですねぇ、親戚の子供が生まれた、いや、まるで私の娘が子供を産んだみたいに勝手に思っております。
「えっ?だっていくらオレでも80才で20才の子は相手にできんだろう」
「そんなゲスな理由か~~い!!」

冗談はともかく、
「SNちゃん、よう頑張った!これから楽しい苦労を十分に味わってくれたまえ、本当におめでとう。・・・
あっそれから変な病気はうつさないからオッパイ臭いおめごちゃんをこのジジィに一度抱っこさせてはもらえんやろかねぇ」

懲りずに『料理当番、本日の一品』をば

日曜日は『母の日』でしたよね。
そこで午後のティータイムをプレゼントしました。

見た目はともかく、ホットケーキの素とリンゴの砂糖煮に手作り生クリームを使ってパパッと作ったわりには、
「変なケーキより量もあるし値段も安いし味もまぁまぁだし」
との高評価?をいただきました。(笑)

 

夕飯は、鯖の味噌煮と水菜の塩昆布和え、それと奴で済ませました。

さて、今日の一枚は、ケニー・ホイーラーです。
前回の「サナドゥ」を受けての「ECM」みたいな流れ?
前回はあえて、ハンコック、コリアと二人の名前を挙げましたが、キースに関しては以前お話ししたように「ケルンコンサート」を聴き過ぎて(高校バイト時代、お客さんのリクエストのせいです。)
「どうもねぇ」てな存在であり、
どちらかと言えば「サナドゥ」にハードバップを望んだ一人でしたから「ECM」というレーベルにもちょっとした反発心があったのでしょうねぇ、このアルバムも好んで聴いた記憶はありません。

改めて聴くと
「いかにも「ECM」っていうアルバムだなぁ」
との感想に変化はありませんが、反発心などは感じずに聴くことが出来ます。
でもねぇ・・・・やっぱ私はもっと土臭いジャズが好きかなぁ(笑)

GNU HIGH / KENNY WHEELER
1975年6月録音
KENNY WHEELER(flh) KEITH JARRETT(p) JACK DeJOHNETTE(ds)

1.Heyoke
2.Smatter
3.Gnu Suite


君はジャズなんか聴かない

2019年05月12日 | d-f

昨晩、家に帰ってビールを飲みながらなにげにテレビのスイッチをいれますてぇと、あいみょんさんが歌っておられまして
バブとあいみょん、何とも不釣り合いな組み合わせのようですが、もちろんファンとまではいかないんですよ、ただ、彼女の『君はロックなんか聴かない』てな曲がございますですよね。たぶん一昨年だったと思いますが聴きましてね。

 ♪・・・・
  君はロックなんか聴かないと思いながら   
  少しでも僕に近づいて欲しくて
  ロックなんか聴かないと思うけれども
  僕はこんな歌であんな歌で
  恋を乗り越えてきた・・・・♪
 

 

「なるほど、ロックをジャズに入れ替えれば、我が遠い昔のあの青春に・・・」 なんてね。(笑)

おっと、最初から脱線しました。 今日はお約束の「ジャズ話」であります。

1819年8月、新大陸に初めてアフリカから黒人奴隷が陸揚げされました。(あえて荷物のような表現ですが、事実同じ扱いであったでしょう。)
当然ながら彼らにアフリカの地で培った文化や習慣をそこで続けることは白人が許すわけもなく厳禁とされました。 しかし、身についたものを全て排除することはどう考えても不可能です。
ドラムをたたいたり踊ったりと言った具体的なことは出来なくとも、何気に発するかけ声や叫び、そこに彼らの文化が垣間見えるのも当然であります。

「HOLLER(ハラー)」を辞書で引くと「叫ぶ,どなる,大声で言う」。
「SHOUT(シャウト)」と何処が違うのかは英検100級の私には理解不能でありますが、ここでのハラーとは単に大声を上げるとか、狼の遠吠えのごとく叫び声を上げるとかとはちょっと違います。
キツイ仕事の途中でなんとなく出てしまう『叫び』『かけ声』そんな感じ?つまり自分を鼓舞するようなものだったのではないでしょうか。

仕事の合間の鼓舞となればもう一つの要素「WORK SONG(労働歌)」と同等のように感じますけど、「ハラーは自分自身に」「労働歌は集団全体で」という違いがあると私は思っています。
ともあれ、「ハラー」はやがてリズムと音階を得、自身だけでなく労働集団を鼓舞する音楽へと変化します。

それこそ朝から晩まで休みも無しに仕事を強いられ、生活は家畜のごとく生かさず殺さずてな毎日、「こんなブラック企業止めてやる!」当然そんなことも言えやしないんでありますから辛かったでありましょうなぁ そんな中であるからなおさらアフリカのリズムが蘇る、これは至極当然なように思えます。
ほら強いられた仕事をこなす時、思わず力を入れながら「○○のバカ野郎!××のクソ野郎!」と口にはしなくて心で叫ぶてなことあるでしょ、そして上司の目が届かない場では大きく声に出したり、あれがある意味「ハラー」ですかね。 そして『竹田の子守唄』のごとくいつしかメロディーを得る。

さらに労働の場に歌が欠かせなくなるのも世界共通でありまして、
♪お父ちゃんためならエンヤコラ・・・♪
「労働歌」は自然と彼らの仕事の中から生まれてきたのであります。

さて次は「ゴスペル」であります。 そういった人間として最低の扱い、いや人間以下家畜のごとくでありましょうか、そんな状態になるとこれもまた世界共通の人間心理が生まれてまいります。信仰ですな。 「神に救いを求め安らぎを得る」 キリスト教の福音(ゴスペル)にすがり改宗した彼らは神に彼ら独自の賛美をささげ自らに救いを求めたのでありました。

「ゴスペル・ミュージック」(ここではブラック・ゴスペルを意味しますが、ホワイト・ゴスペル、いわゆる「コンテンポラリー・クリスチャン・ミュージック」は省くこととします)根源は「メソジスト賛美歌」でありますですね。 無信仰者の私としては「賛美歌」に関してこれ以上ツッコむ気力もございませんが、ともかく白人と黒人が分離された環境下で、この「メソジスト賛美歌」もそれぞれの発展を見るのであります。

はてさて次は「マーチ」ですか? まっこれについては説明も不要でありましょうけど「行進曲」ですわな。起源はむろん西洋音楽に属すわけで、これが何故黒人社会に浸透していったのか?これに関してはお次の「ラグタイム」の関わりを説明せねばイカンのでしょうかね。

「ラグタイム」の基本は、「おもにピアノ演奏を中心に右手で黒人ルーツ音楽に基づいたメロディーを、左手で「マーチ」のリズムを刻む」これであります。 ただピアノが弾けてある程度音楽知識があってこその「ラグタイム」でありまして、創始者とされるスコット・ジョプリンにしても8才から音楽教育を受けてますしね。ジャズの基本でもある即興とは一線を画す音楽ではあります。しかるにジャズに対しては西洋音楽と黒人スピリッツの融合という点での影響音楽であったといったところだと思います。

と、今日はここまで、次回「ジャズ話」は、私が最も重要な根っ子だと考えている「ブルース」のお話しを

さて、今日の一枚は、ジョー・ファレルです。
お恥ずかしながらLPは何処かに消えてしまったアルバムです。ですから我が手にある音源はLPからMD、そしてCDからHDへというじつにまどろっこしいものとなっております。(笑)

たぶんですが、当時の私には変なこだわりがあったのでしょうね。
チック・コリア、ハービー・ハンコックに異常なまでの拒否感情をもっとりました。(そのくせ田園調布でV.S.O.P.のライブを心から楽しんでいたくせにね。笑) このアルバムもそんな拒否感情が私を遠ざけたんだと思います。
今こうして聴くと何の違和感も無く、メロディアスなその内容に快さすら感じたりして・・・・
「You Go to My Head」なんざぁ、バーで女の子クドク時のBGMなんかにピッタリじゃござんせんかねぇ。
ほんと若者はもっと素直じゃなきゃいけませんな。
「それはアンタが若者だった時だけかも」
「♪君はジャズなんか聴かないと思いながら・・・♪」
「ごまかすな!」
はい、そのとおり。
でもね、事実、ファレル、コリアと言えば「RETURN TO FOREVER」のイメージが強すぎるのか、いわゆるそのあたりのリスナーは「サナドゥ」というレーベルに顔を背けたのか?逆に「サナドゥ」にハード・バップを期待するリスナーはファレル、コリアという組み合わせに拒否権を発動したのか?それほど売れたアルバムではなかったと思いますよ、確か?

改めて言います。今聴くとじつによろしいアルバムだと・・・・反省。

SKATE BOARD PARK / JOE FARRELL
1979年録音
JOE FARRELL(ts) CHICK COREA(p,elp) BOB MAGNUSSON(b) LAWRENCE MARABLE(ds)

1.Skate Board Park
2.Cliche Romance
3.High Wier-"The Aerialist"
4.Speak Low
5.You Go to My Head
6.Bara-Bara


機会と多少のお金があればぜひどうぞ

2019年05月09日 | v-x

方や夏日いや真夏日なんてぇ話を聞いたり、急に気温が下がったりと
「どうゆうこったい?」
てなニュースを耳にしますが、このあたりはほぼ毎日20℃前後の気候が続き、
「さすが東北の○南!」(ちょっと恥ずかしくて言い難い台詞ですけど)
と、心の中でガッツポーズをしたりしております。 まっそれだけが良くて父はここに居を構えたんですがね。(それだけって・・・他にも良いところがあるだろう)

このあたりの名物で「ウニの貝焼き」てぇのがあるんですがね。
ホッキ貝の貝殻にウニの身を盛り付け蒸し焼きにしたもんなんですが、これが美味いんですわ。
この「ウニの貝焼き」が、この8日から出荷が始まったんだそうで、原発事故後はS君の家近くの海なんかでも上から覗くだけでムラサキウニがゴロゴロいたんですが手を出せず(事故が無くても手を出しちゃいけません。)、

 
「貝焼きも地場産はもう無理か」
なんて思っていた私にとって春のこの時期にこんなニュースが流れるとなんとなく嬉しいんであります。
-高いもので1個当たり5050円で取引された。-
「ヒェ~~~!ぜったい庶民いや貧民の口には入らないじゃん!!」
まっ少しずつではありますが、
「地場の海も原発事故から回復を見せているのかなぁ」
などと勝手に思ってはおります。
みなさんも機会があればぜひ召し上がってみてください。

さて、今日の一枚は、フィル・ウッズです。
1994年の録音ですから、私にとっては新しいアルバムということになります。
それにしもウッズの音は特徴があります。どこが?と訊かれると上手く説明できませんが、ヨーロッパに移ってからは「バードのものまね」の域を完全に超えていると私は感じます。
「SOUVENIR」のソロなんか、季候のちょうど良い今頃、昼寝でもしそうな時間に本でも読みながら聴くのに私なんぞにはとってもあっておりますです。
さりとて、夜聴いちゃ駄目な感じでもありませんしね。
まぁまぁ、ジャケが1994年っていう感じではありませんけどね。

SOUVENIRS / PHIL WOODS
1994年6月22,23日録音 PHIL WOODS(as)BRIAN LYNCH(tp)JIM McNEELY(p)STEVE GILMORE(b)BILL GOODWIN(ds)
1.Peer Pressure
2.Song For Sisyphus
3.Souvenir
4.Ballad For Hank
5.C. K.'s Bossa
6.Quill

追伸、
大津市で痛ましい交通事故が起きてしまいましたねぇ
犠牲になった2才の男の子と女の子、もう一人意識不明の児童がいるんでしょ?
なんともまったく・・・・・
保育園の園長先生の記者会見・・・・・かける言葉もありませんやねぇ
亡くなったお二人はもちろんのこと、同行していた保育士、ご両親、そして突っ込んでしまった車の運転手・・・・・・
心中を思うといたたまれません。
いつか心癒やされる日が来ることを祈るばかりです。合掌。


無駄話が多すぎ

2019年05月07日 | d-f

「次回からは難しいJAZZ本では理解できない方への『バブが語るJAZZの歴史』みたいなんを三回に一回ぐらい?ずつ進めていこうかと思っとります。」 前回、てな事を宣言してしまいましたから、ちょっくらはじめてみましょかね。

と言いながら JAZZの歴史についてはあらゆるJAZZ本で語り尽くされた感がありますから、「何を今さら」という感じはしますよね。
ともあれ「奴隷として無理矢理新大陸に連れて来られた黒人の音楽と西洋音楽の合体によって生まれた。」これは紛れもない事実ではあります。
ではどうしてアフリカの黒人が奴隷になったのか? それは『カナンの呪い』が・・・・・ってそこまでさかのぼらんでもエエですかね。

とにもかくにも、アフリカの黒人達は、ヨーロッパで貧困にあえぐ人々、白人が持ち込んだ病気で次々に倒れていった南北アメリカの先住民、これらでは賄いきれなくなった労働力として、奴隷というまさに物のごとく売り買いされながら大西洋を渡ったのでありました。

奴隷として扱われた黒人は、南北アメリカだけではありません。ヨーロッパでは「召使い」はては「子供のペット」として黒人奴隷を使っておりました。 とんでもない話でありますが、とすれば、こちらの奴隷の方がわざわざ南北アメリカに売られてきた黒人奴隷より西洋音楽に接する機会は多かったのではないか?そんな疑問も湧いてきます。
これに関しては私の知識では解明不可能でありますので調べたければご自身でどうぞ(笑)

話を戻しましょう。 南北アメリカに売られてきた黒人奴隷達はやがて西洋音楽の影響を受けつつ、南米では「サンバ」や「ルンバ」といったラテン・ミュージックを、北米ではJAZZを生み出していくことになります。
では何故その全てがJAZZではなかったのか? つまりそれは音楽の融合であり、まさにクロスオーバーの世界でありますから、その地域の環境、歴史等に大きく影響を受けたわけで、これが微妙に違った発展を遂げる原因であったのです。

JAZZの根底、つまり根っ子のような部分は何だったのか?
それは「ハラー」「労働歌」「ゴスペル」「マーチ」「ラグタイム」「ヨーロッパ音楽」そして「ブルース」である事は誰しもが認める点だと思います。 細部に全てを語る知識は私なんぞにはございませんけど、次回から薄く軽くお話ししましょう。

まぁまぁ一回目はこんなところで

超大型連休も終わり、疲れきったお父さんの顔が目に浮かびますねぇ、ほんと「休暇を心から休めない」日本人のサガとでも申しましょうか、お疲れ様です。
その点、私なんざぁ10日間うち2連休すらありませんでしたからいつも通り疲れているだけですけどね。(やっぱり疲れてるんかぁ~~~い!笑)
ともあれ、これだけ長い連休を過ごすと今年の五月病は酷いんじゃないでしょうかねぇ? そもそも、入学、入社してからこの連休までの期間が短すぎるっしょ、彼らにとっては連休明けの今日からが「本当の始まり」みたいなもんすかね。
「うちでバイトしていたGなんか大丈夫かねぇ?連休明けそうそうバイト復帰なんてぇことにならなきゃいいけど(笑)」

ところで「『令和』の年号と西暦は計算しやすい」てな事をおっしゃる方がいるそうで 「年号に18を足せば西暦になる」 って、
「オイオイ、平成だって12引きゃ西暦になんで」 ようは18とか12を覚えているのがやっかいなだけで・・・・・
「まっその点あたしゃエエですよ。なんてったって還暦が令和元年すから」

新徳仁天皇は来年が還暦、普通なら定年もしくは間近という御歳で公務が激化されるというのはお気の毒な感じもしますですねぇ。
それよりなにより、ひょっとして私は『昭和』『平成』『令和』そして『??』という四っの元号を生きぬくことになるやもしれませんなぁ・・・ なにしろ新天皇より公務は楽なもんですし、役に立たない者ほど長生きするそうですからね。
「今から新元号を予測してみようかなぁ」
「おいおい、そんな軽口言ってるといろんな所からたたかれんぞ!」

そうでした「口は災いの元」、新上皇新天皇がおっしゃるとおり『令和』という時代が戦争や大きな天災が起こらない平和な時代であって欲しいと私もせつに願っております。

さて、今日の一枚は、「ニューポート・ジャズ・フェスティバル」でのマイルスの演奏を一まとめにしたCDです。

ハッキリ言って、何故この4枚組CDを私は買ってしまったのか?
最大の目的は1955年の「'Round Midnight」ですかねぇ? ともかくバラバラでは無く1955年7月17日の伝説の演奏を順番通り一気に聴ける?

酒井眞知江氏の『ニューポート・ジャズ・フェスティバルはこうして始まった』では飛び入りマイルスの演奏が観客席を黙らせ、魅了した的な事が書かれておりますが、コロンビアのジョージ・アヴァキアンの印象としてはそこまででは無かったようですし観客の拍手も総立ち「イエィ~~」てな感じでも無かったようです。
このCDでもムリクリ観客席の拍手を際立たせたふうが聴き取れます。
ただ、アヴァキアンの兄アラムが、「あいつが売れてしまう前に契約しちゃった方がエエでぇ」と弟の耳元で囁いたことは事実のようですけどね。
薬のせいでギグを飛ばしたり、演奏ミスを繰り返していたマイルスが、クリーンで見事な演奏を披露できたこれがこの演奏の最大の効果であり、以降のマイルスの飛躍へと続くきっかけであった事も事実です。

そんなことを思いながらDisc1を聴き進め、後半は1958年のコルトレーン、エバンスが聴けると、かけっぱなしで聴くにはじつに良いCDであります。

ところである意味もう一つの興味である「モンクとマイルス」ですけど 前年のクリスマス「BAG'S GROOVE」の演奏時にマイルスが「俺のソロの間は楽にしてろ」とモンクに言ったという話以降二人はどうだったのか?
ニューポート・ジャズ・フェスティバルの主催者エレン・ロリヤードが演奏後のパーティーで「あの素晴らしい演奏をした坊や」とマイルスを紹介したもんだから、とうのマイルスはカッカカッカ、
きっとそのまんまの気分でニューヨークへ戻るリムジンに乗り込んだんでしょうなぁ、途中モンクから「'Round Midnight」でのミスを指摘されると、
「だからなんなだよぉ・・・あっそっか、自分の演奏より俺の演奏が受けたもんだから悔しいんだろ?え」 アッタマにきたモンクは車を降り、フェリー乗り場まで歩いたという・・・・
「だから、「口は災いの元」だって言ったじゃん、マイルス」

MILES DAVIS AT NEWPORT 1955-1975 / MILES DAVIS

メンバーは申し訳ない省略させていただきやす。なんいったって4Discですからねぇ長くなっちゃうし(それはアンタの無駄話が多すぎるからです。)

Disc1 1955年7月17日録音
1.Spoken Introduction By Duke Ellington And Gerry Mulligan
2.Hackensack
3.'Round Midnight
4.Now's The Time
1958年7月3日録音
5.Spoken Introduction By Willis Conover
6.Ah-Leu-Cha
7.Straight, No Chaser
8.Fran-Dance
9.Two Bass Hit
10.Bye Bye Blackbird
11.The Theme
Disc2
1955年7月4日録音
1.Gingerbread Boy
2.All Blues
3.Stella By Starlight
4.R.J.
5.Seven Steps To Heaven
6.The Theme / Closing Announcement By Leonard Feather
1967年7月2日
7.Spoken Introduction By Del Shields
8.Gingerbread Boy
9.Footprints
10.'Round Midnight
11.So What 12.The Theme / Closing Announcement By Del Shields
Disc3
1969年7月5日
1.Miles Runs The Voodoo Down
2.Sanctuary 3.It's About That Time / The Theme
1973月11月1日
4.Spoken Introduction By Ronnie Scott / Band Warming Up
5.Turnaroundphrase
6.Tune In 5
7.Ife
8.Untitled Original
9.Tune In 5 / Closing Announcement By Ronnie Scott
1975年7月1日
10.Mtume
Disc4
1971年10月22日
1.Directions
2.What I Say
3.Sanctuary
4.It's About That Time
5.Bitches Brew
6.Funky Tonk
7.Sanctuary

おまけ、 『料理当番本日の一品』は続く

こどもの日はお寿司

 


お恥ずかしながら還暦男帰って参りました。

2019年05月01日 | a-c

 

『令和』初日はどんよりした曇り空です。

 

みなさんお久しぶりです。 「こんな長い間バブは何をしていたんだ?」 そう思って下さった方がもしいらしたとしたら 「本当にありがとうございます。」 まっほとんどの方が興味ないでしょうけどね。

 

じつはこの間、お目々を少々患いまして、PCを極力見ないよう心がけるという事になり、その期間を終えても一度止めてしまったことをやり直す事も出来ず、えぇえぇお目々もまだ完全に癒えてはおりませんしね、はい。 そんなことです。

「ほんじゃ何で今さら?」 ごもっともでございます。 『平成』も終え新しい年号『令和』を迎えたわけでございますし、私も先月17日をもちましてめでたく(?)還暦を迎えましてね、

 

還暦と言えば生まれ変わり、無理しない範囲でブログを再開してみようかなぁみたいな?(笑) そして原点に戻り、何回かに一回はJAZZのお話でもしてみようかなんても思い立ったと(何回かに一回って、依然とかわんねぇんじゃね?)

 

さっそく第一回めのJAZZ噺を・・・・ っと思ったんですが、まずは私がJAZZを聴く環境の変化をお話ししましょう。

 

以前の我がログをご覧いただいていた方はご存じとは思いますけど、JAZZの音源を多少なりとも手元に持っております。 それも世間の早すぎる変遷に振り回されているとでも申しましょうか、レコードやテープ、CDにMD、ビデオテープにDVDやらブルーレイやら・・・・ 以前これらを何とか統一デジタル音としてCD化しようとの試みをしたこともお話ししたことがありましたね。 ほぼほぼCD化には成功したんですけど・・・・・ 時代の流れはさらに速い

 

きっかけは「苦労してデジタル化したんならバックアップを取っておこう」ってね。つまりは暇つぶしのようなもんです。 3TBのハードディスクを購入して音質を落とさないようにバックアップを行いました。思った以上に時間はかかりましたけど3TBもあると全部バックアップを取っても余り大、
「あれだけ部屋を占領しているCDがこんなちっぽけな箱に収まってしまうんかぁ~~い!・・・・」(何だか虚しい。)

すると今度は、
「きちんとバックアップされているか検証せねば」
なかなか使い勝手が良いと教えてもらったフリーの音楽ブレーヤー『MusicBee』をダウンロードして自前のステレオで聴いてみました。
「あれ?自宅で聴く分には十分な音ジャネェ?それにCD入れ替える必要もなく、聴きたい曲ごとに順番に聴けたりして・・・・便利だわぁ」

さらに・・・・・ んなもんを買ってしまいました。 これがねぇこんなチッポケでクソ安いくせに、部屋で聴く音量なら我が家のオーディオと遜色ないのでありまして・・・・・(何だかそれも虚しい。)

 

そんなわけで、最近どんな音楽ソースで聴いているかというと、
「一にPC二にレコード・・・・・あれ?CDほとんど聴いてねぇジャン」
これぞまさに「本末転倒」だったりして(チャンチャン)

 

と、そんな環境で聴きつつ、次回からは難しいJAZZ本では理解できない方への『バブが語るJAZZの歴史』みたなんを三回に一回ぐらい?ずつ進めていこうかと思っとります。

 

てなわけで『今日の一枚』は・・・・これは続けさせていただきます。 なんといっても『○○感激!』のトレーンでしょ

 

昨年「大発見!コルトレーン未発表スタジオ録音」とちょっと話題になった一枚です。 米国インパルス・レーベルに録音の記録には残っていたものの、マスターテープがどこにも存在せず、長らく“謎”といわれていた音源です。 マスターテープが不明なのに(おそらく処分されたと言われておりますが)、なんで音源が出てきたの? 出所はナイーマでしたねぇ、アリスじゃないってぇのが私ゃ好きですけど(笑) マスターテープと同時に録音されたリファレンステープをコルトレーンは妻に渡していたんでありますなぁ

 

さても内容ですが 1963年3月6日録音ですから、アルバムでいうと「INNER MAN」と「COLTRANE」の間の録音ということになりますですかね。黄金のカルテット中期ってとこですか。では期待通りのアルバムであるのか?
「う~~~~ん」(笑)
どうにも全体的に煮え切らない感が私にはしてしまうのは何故でしょうか? まっ時期が時期だけにトレーン自身に迷いがあったのかも知れません。 とはいえ、他の人の下手な演奏と比べる比では無いと・・・・失礼 「超感激」はしなくとも、いくぶん短めのソロも私の耳には心地良いのであります。

 

BOTH DIRECTIONS AT ONCE : The Lost Album Deluxe / JOHN COLTRANE
1963年3月6日録音
JOHN COLTRANE(ts) McCOY TYNER(p) JIMMY GARRISON(b) ELVIN JONES(ds)

Disc 1
1.Untitled Original 11383
2.Nature Boy
3.Untitled Original 11386 (Take 1)
4.Vilia
5.Impressions
6.Slow Blues 7.One Up, One Down

Disc 2
1.Vilia (Take 5)
2.Impressions (Take 1)
3.Impressions (Take 2)
4.Impressions (Take 4)
5.Untitled Original 11386 (Take 2)
6.Untitled Original 11386 (Take 5)
7.One Up, One Down (Take 6)

 

追伸、 お目々がどうあれ、下手な料理は続けておりました。