JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

一蝶にあらず一頭なり

2007年03月31日 | d-f

「まったく、今の子は言うこと聞かないし、生意気だし、まいっちゃうよ」
とある整備工場の社長さんが私に愚痴ってこられました。

夕食時の時だったそうですが、高校生の息子さんに奥様がいくら声をかけても食事をしに降りてこない、「ここは一発、ビシッと言ってやらなければ」と部屋へ行くと、ヘッドホンをつけてギターの練習をしていたのだそうです。
「○○!お母さんの声が聞こえないのか!」
「いいよ、後で食べるから」
「後で食べるじゃない、食事の時間にはきちんと食事をしなさい!お母さんだって片付けが大変なんだぞ!」
「うるせぇなぁ、だったら飯はいいよ。三回の飯よりこっちの方が大事なんだから」
「・・・・・・・・・・!?」
社長さんは一気に力が抜けてしまったそうで、
「おまえ、高校生なんだから『三回の飯』は無いだろう・・・・」

そんな話からふと思ったんですけどね。
たしかに『三度の飯』が正解でしょうが、どうして『度』を使うんでしょう?
『回』でも間違いでは無いようにも思えてきます。
「一度や二度の失敗が何だ!」「一回や二回の失敗が何だ!」
どちらかに違和感はありますか?
でも『三度の飯』とか『仏の顔も三度まで』なんていうのは『度』じゃないとなんだか気持ち悪いようにも思うし・・・・・・
この使い分けはどんな意味があるんでしょう???????
また一つ、素朴な疑問を抱いてしまいました。どなたか分かる方がいたら、ぜひともご教授あれ。

話は戻って
「そしたら、バブさん。息子がね、『数え方を云々言うけど、オヤジだって数え方わかんないのがいっぱいあんだろ』とほざきやがる。あげくにゃ『虫の蝶はなんて数えるか知ってるか』なんて言いやがるわけよ。」
「えっ?蝶ですか?一匹、二匹じゃないんですか?・・・それとも一蝶、二蝶だったりして・・・ハハハハ」と私。

社長の息子さんによれば、昆虫でも大きいものは『頭』と数え、蝶は大きくなくとも一般に『頭』で数えるのだそうです。

「え~~~~ほんとですか???じゃあ、畑でモンシロチョウが10頭ばかり飛んでたよって????そういう言い方します~~~????え~~~~?????」

ともかく社長は、それ以上怒る気にもなれず、奥様と食事をとられたのだそうであります。

私の方は「蝶の数え方は一頭、二頭」どうにもこれが気になって気になって、本日、帰宅後に調べてみました。(昨晩は飲み過ぎでそんな気もおきなかったもので・・・笑)
ありましたありました、「鯨・イルカなどは『頭』、これはほ乳類であるから。昆虫などでも大きいものを『頭』で数える。なぜか蝶については『頭』に固執されることが多い。」
ですって、息子さん偉い!!!!息子さん大正解!!!!

夕べ寿司屋でS君と飲んでいたのですが、
「大将、最後にヒラメ一貫だけ握ってくれる」
さて、『一貫』という単位、これは一ネタ、二つを合わせて使う単位か?それとも一つだけの単位か?
さぁ、あなたならどっち?
ものの本によれば、元々は二つで一貫だったものが、最近は一つでも一貫と呼ぶようになっているのだとか・・・・・
「え~~~、それじゃ『一貫300円』って書いてある品書き見て注文して、二つ出てきたから、二つで一貫だと思うから300円だと思ったら、じつは600円だった、みたいなことがおきちゃうジャン」(じっさいおきているそうですが・・・笑)

ともかく、かくも日本語のものの数え方は、難しいわけですよ。私も知らず知らず間違って使っていることが多いのでしょうから、注意しようっと。

さて、今日の一枚は、ビル・エバンスです。
彼のアルバムの中において、変貌の途上にある一枚であり、ヴァーブの思惑が見え隠れするなどの中傷もあって、あまりピック・アップされないアルバムかもしれません。
ところが、このアルバムをへんに好きな人も少なからずいるのです。しかも、そういう人はエバンスの他のアルバムより、さらにこれを多く聴いていたりして。
ははははは、何を隠そう私もその一人であります。

正直、一曲目の「ISRAEL」は、「EXPLORATIONS」のそれと比べると、私的には「EXPLORATIONS」に軍配を上げてしまうわけですけど、アルバム全体を通して、それまでのエバンスとは明らかに違う何かを感じ取れる一枚だと思っています。
そして、その変化が、私は嫌いじゃありません。このトリオ初のスタジオ録音は、ヴァーヴの思惑など抜きにしても、隅に追いやられる一枚では無いと思います。

TRIO '65 / BILL EVANS
1965年2月3日録音
BILL EVANS(p) CHUCK ISRAELS(b) LARRY BUNKER(ds)

1.ISRAEL
2.ELSA
3.'ROUND MIDNIGHT
4.LOVE IS HERE TO STAY
5.HOW MY HEART SINGS
6.WHO CAN I TURN TO ?
7.COME RAIN OR COME SHINE
8.IF YOU COULD SEE ME NOW

おまけ、


昨晩あれだけお酒を飲んだのですから、今日くらいは我慢すればよいものを・・・
だめでした。エバンスを聴きながらワインなどいただいております。


開花宣言!

2007年03月29日 | p-r

なんということでしょう。本日の最高気温、23.1度は7月上旬なみだったそうで、上着を着ていると汗ばんでしまうのも当然だったわけですね。
昨日発表になったばかりの『開花予想』では、明日開花予定であったはずなのに、一夜明けたら開花してしまいました。(笑)
桜もこの暑さにビックリして「ヤベェ」と思ったのでしょうか。



まだ、各枝に一、二輪といった感じですが、一度咲いてしまえば後はあっという間でしょう。
目線を移せば、コブシの花が満開状態、鼻はグジュグジュするものの、やはり花の季節は良いものです。





白樺 青空 南風
こぶし咲くあの丘北国の ああ北国の春
季節が都会では わからないだろと
届いたおふくろの 小さな包み
あの故郷へ 帰ろかな 帰ろかな

コブシの花で千昌夫しか浮かばない私が、何だか悲しい・・・・
せめて木蓮の花なら、スターダスト・レビューあたりを思い出すんですけど・・・(笑)

ともかく、いよいよ、花見かなぁ~~~飲み会かなぁ~~~
今年は手作りの折りでも持って・・・・・・・・・・・・
「だれかさ~~~ん、料理は担当するから、食材費と酒代と、車の運転、お願いできませんかねぇ」

さて、今日の一枚は、デューク・ピアソンのブルーノート初リーダー盤です。
アルフレッド・ライオンは彼をそうとうお気に入りだったのか、初レコーディングであったドナルド・バードの「FUEGO」より二十日録音の遅いこのアルバムを、早いレコード番号で発売しました。

ピアソンの音には、品の良さとというか趣味の良さが多いに感じられて、私は好きなピアニストなのですが、やはりこのアルバムを売り出すのには少々無名過ぎたのかもしれません、ブルーノートには珍しくジャケットに宣伝コピーが記されています。
「a lyrical pianist....with fine sense なんたらかんたら」
ところが、努力もむなしく、このアルバムはまったく売れませんでした。

その時、ライオンはどう思ったのか?
その後のピアソンの録音状況をみれば、ライオンの想いがくじけることは無かったことを示しています。

私には、どうしてこのアルバムが売れなかったのか理解できません。ファンキーな面影も何処かに残しつつ、リリズム(宣伝コピーじゃないけど)に彩られた叙情性溢れる彼のピアノ。構えずとも聴ける、言い換えれば飽きのこない素敵なアルバムだと思います。

PROFILE / DUKE PEARSON
1959年10月29日録音
DUKE PEARSON(p) GENE TAYLOR(b) LEX HUMPHRIES(ds)

1.LIKE SOMEONE IN LOVE
2.BLACK COFFEE
3.TABOO
4.I'M GLAD THERE IS YOU
5.GATE CITY BLUES
6.TWO MILE RUN
7.WITCHCRAFT

おまけ、
HP『BABU HOUSE』の「ジャズ四方山話」「酒話」を更新しました。よろしければご覧下さい。


無責任男の死にざま

2007年03月28日 | a-c

「いやぁ、植木等さんが亡くなっちゃいましたね。」
昨晩はMさんとの酒席でも、やはりこの話題が出ました。
Mさんは私より年上、私も観た記憶のある「シャボン玉ホリデー」などは鮮明に覚えていらっしゃる年齢です。
「昭和が徐々に消えていくなぁ~~~」

「いつまで生きてるかっていうのは分からないからね。無責任男がどういう死にざまをするか。自分のことではあるけども、僕自身興味のある問題だね。」と以前におっしゃっていらしたそうですが、昭和の無責任男は
「何かあったら密葬にして、延命処置もしないでくれ・・・・」
とご家族に言い残し、最後まで真面目な無責任男として旅立たれたのです。
その死にざまを植木さんは、先に逝かれたハナ肇氏や青島幸夫氏、そして渡辺晋氏らに、今、どう話されているのでありましょうか?できればお訊きしてみたいものです。

私は高度成長期のサラリーマン戦士でもありませんから、応援を受けたという世代ではありません。それでも、不真面目な無責任男、バブ君は、幼少のみぎり、『スーダラ節』がお得意のお調子者でいらしたそうで(笑)、少なからず植木等さんの影響を受けた少年でありました。
つまりは、子供から大人まで、サラリーマンも主婦も、すべての人々に多くの娯楽を与えてくださった『ザッツ・エンター・テイメント』でいらしたということなのでしょう。
心よりご冥福をお祈りいたします。

「タイムリーと言っちゃなんだけど、高萩のOさんが、観ないからいいって言うのに植木等の『日本一シリーズ』のDVDを貸してくれたのよ。・・・・観てみようかなぁ」
とMさん。
私は映画はちょっと勘弁していただくとして、著書『夢を食いつづけた男』でも読んでみようかなぁ。

さて、今日の一枚はドナルド・バードのブルーノート盤です。
バードとペッパー・アダムスとの双頭バンドは1958年から1962年にかけて活動していました。しかし、そのライン上にあるこのアルバムは二人の名前を冠にせず、バードのリーダー・アルバムという形態をとっています。
たしかに聴いてみれば、主役はバードであり、アダムスは彼のトランペットを全面に引き出す存在に徹底しているようにも思えます。
ハード・バップの高揚感はもちろん、よ~く嗅ぎ分けないとハード・バップと分からないような部分もあったりして、いかにもこの時代の一枚だと実感できるアルバムであると思います。

それにしても、この頃のブルーノートを聴くたびに、いとも簡単にこういったアルバムを次々に送り出すすごさを感じます。なんとも充実した華やかな時代にあったということでしょう。

BYRD IN HAND / DONALD BYRD
1959年5月31日録音
DONALD BYRD(tp) CHARLIE ROUSE(ts) PEPPER ADAMS(bs) WALTER DAVIS Jr.(p) SAM JONES(b) ART TAYLOR(ds)

1.WITCHCRAFT
2.HERE AM I
3.DEVIL WHIP
4.BRONZE DANCE
5.CLARION CALLS
6.THE INJUNS


中年同級生

2007年03月26日 | v-x

歳をとってきた証拠みたいな話をひとつ。

今日の昼は同い歳の(といっても学年は彼が一つ下なのですが)E君と食事をとりました。
「バブさん、今年のグラミー賞観ました?」
最近どうにもそういった賞レースにあまり興味のない私は、当然観てもおりませんし、結果もわかりません。
「観てない、観てない」
「ディクシー・チックスが独占ですよ。・・・・・・・・」
しばらく話を聞かされました。
それにしてもE君はたいしたものです。最近の海外ミュージシャンのことをじつに良く知っていますし、聴いてもいるのでしょう。
「E君は好きなんだねぇ、たいしたもんだよ。とても同い歳とは思えない。」

午後からはE君の車で仕事先に、どんなにか新しい曲を聴いているのかと思いきや
あらら?ビートルズ?サイモン&ガーファンクル?カーペンターズ?イーグルス???
「なんだなんだ、けっきょく聴いてんのは昔の、しかもベタな曲ばっかじゃねぇーかよ」
「えへへへへ、やっぱりこういうのがいいんですよ。あっ!クラプトンもロッド・スチュアートもありますけど・・・」

つまりは、今の曲を聴きつつも、多感な時期に聴いた曲は忘れられない、というより、その時期の曲をついつい聴いてしまうということなのでしょう。
若いと思っても同い歳は同い歳、
「ムフフフフフ、やっぱりそうだよなぁ~~~~」


HOTEL CALIFORNIA / EAGLES

それにしてもイーグルスの「ホテル・カリファルニア」を久しぶりに聴きました。車の中で大声で歌う二人は、まさに中年同級生であります。(笑)

さて、今日の一枚はイーグルスの「ホテル・カリフォルニア」が、話題の(たんに二人だけのですけど・・笑)グラミー賞・最優秀レコード賞を取った同じ年、最優秀ジャズ・グループ賞を取った一枚にしてみました。

熱気伝わるライブ盤は数多くありますが、このアルバムも火傷しそうなほど良く伝わってくる一枚だと思います。
「ALIVE AND WELL IN PARIS」以降のフィル・ウッズを、それほど聴き込んでいない私ですが、このライブ盤はよく聴きました。
この当時の彼のアルトは、スピード感があって爽快な感じがする一方で、あっさりした感じにもとれるかもしれません。これを良しととるか、薄っぺらいととるかは、好みの問題でしょう。
私はこのライブをその場で聴いてみたかったと感じた一人です。

ちなみに、もともと2枚組のアルバムだったのですが、CDでは6曲がカットになっているそうで・・・・ふつうは逆なんですけどねぇ????
ともかく、今日は2枚組LPでの紹介です。

THE PHIL WOODS SIX LIVE FROM THE SHOWBOAT
1976年録音
PHIL WOODS(as,ss) MILE MELILLO(pf) HARRY LEAHEY(g) STEVE GILMORE(b) BILL GOODWIN(dr) ALYRIO LIMA(perc.)

1.SLEEPIN' BEE
2.RAIN DANCE
3.BYE YE BABY
4.DJANGO'S CASTLE
5.CHEEK TO CHEEK
6.LADY J
7.LITTLE NILES

1.A LITTLE PEACE
2.BRAZILIAN AFFAIR
3.I'M LATE
4.SUPERWOMAN
5.HIGH CLOUDS
6.HOW'S YOUR MAMA


謎の円盤

2007年03月25日 | p-r

能登半島を襲った大きな地震、被害に遭われた皆様には心よりお見舞いを申し上げます。余震等で今晩は眠ることもできないかもしれませんが、何とか頑張っていただきたいと思います。これ以上の被害の拡大がないようお祈りいたします。

地震とは全く違うお気楽な話で申し訳ないような気もするのですけど・・・・

今朝は雨風がそこそこ強く、珈琲を飲みながら新聞をゆっくりと読む時間がありました。こんな日はヘンに晴れた休日よりのんびりできるものです。

『仏公認 UFO目撃情報』との見出し。
「フランス国立宇宙研究センター(CNES)がUFOとして国民から寄せられた目撃情報をネットで公開した。」という記事であります。
公的機関がこの手の情報を一般に公表するのは世界初だそうで、約6千件の証言と、スケッチ、写真、ビデオといった資料も約1600点公表されたそうです。
信憑性に関しては、すぐ嘘だと判明した報告も多いらしいのですが、一部、旅客機のパイロットの証言や、原因がわからない情報も全体の28%を占めているのだとか。

以前もお話ししましたが、学生時代『UFO超心理学研究会』なるサークルに所属した私、(とはいうものの、この手の話は全く信じないという変なサークル員でしたけど)この記事はほっとけないでしょう。(笑)
「なになに、http://www.cnes-geipan.fr と・・・・」
何度かネットを開こうとしてみましたがダメでした。

「憶測を廃し、科学研究に資するため、ブライバシーにかかわるもの以外の情報はすべて公開した」とCNES。もっともアクセスが殺到して、ホームページはパンク状態が続いている、との新聞の報道は嘘ではありませんでした。

それにしても、未だにこの手の事柄に対し、世界中の多くの人達が感心を持っているという裏付けでもあるわけで、恐るべし『謎の円盤』。

『謎の円盤 UFO』というテレビ・ドラマを御存じでしょうか?
原題は『UFO』(よく考えてみれば、謎の円盤がUFOなんですから、変な邦題ですよね。)、イギリスのSF特撮ドラマで、たしか1970年頃の放映だったかな?『サンダーバード』を制作したAPフィルムズの作品だったと思います。

地球を侵略しようとする宇宙人と、それを阻止しようとするストレーカー司令官ひきいる地球防衛軍シャドーとの戦いを描いたものでした。
こんな紹介をすると、ご存じない方は陳腐な、そう日本でいえば『何とかレンジャー』みたいな子供向けドラマを想像されるかもしれませんけど、人間ドラマとしての側面を多いに持った大人向けドラマでありました。
このドラマよりもっと以前にやっていた『タイムトンネル』とともに、けっこう一生懸命観ていた記憶があります。
たぶんこのドラマ以降、「UFO(未確認飛行物体)」という言葉が、ポピュラーになったんだと思いますよ。

ともかく、アダムスキー形のUFOが飛んでくるシュルシュルシュルというような音と、ストレーカーの銀とも白とも思える髪の色、女性隊員のパープルの髪が、何となく思い出された記事でした。

さて、今日の一枚は1952年から54年までの3セッションを納めた、アート・ペッパーのサヴォイ盤です。
それにしても、このなんともチープなジャケットは何なのでありましょう。まぁサヴォイにジャケット・デザインまで期待してはいけないのかもしれませんけど、それにしてもねぇ。同じイラストでももう少し工夫のしようがあったように思うのですが・・・
それとも、西海岸をおおいに意識したということなのか・・・・私には理解できません。

50年代前半のペッパーが好きかと尋ねられれば、「ハイ」と即答できない私、それでもこのアルバムのハンプトン・ホーズとの演奏や「NUTMEG」「THY ME TIME」のソロあたりは好きですねぇ。
ペッパーが単にウエスト・コーストのチャラチャラとはわけが違うぞ!みたいな(笑)
なるほどその後のペッパーがかいま見える、そんな気さえします。

SURF RIDE / ART PEPPER
1952年3月4日[4-6], 1953年3月29日[1-3], 1954年8月25日録音[7-12]
ART PEPPER(as)
HAMPTON HOWES(p) JOE MONDRAGON(b) LARRY BUNKER(ds)[4-6]
RUSS FREEMAN(p) BOB WHITLOCK(b) BOBBY WHITE(ds)[1-3]
JACK MONTROSE(ts) CLAUDE WILLIAMSON(p) MONTY BUDWIG(b) LARRY BUNKER(ds)[7-12]

1.TICKLE TOE
2.CHILI PEPPER
3.SUSIE THE POODLE
4.BROWN GOLD
5.HOLIDAY FLIGHT
6.SURF RIDE
7.STRAIGHT LIFR
8.THE WAY YOU LOOK TONIGHT
9.CINNAMON
10.NUTMEG
11.THY ME TIME
12.ART'S OREGANO

おまけ、
『料理当番、今日の一品』
今日は「欧米か!」というようなメニューで、ワインでも飲もうかと思い、昨日あれだけ食べたかった貝をと「アサリのワイン蒸し」を予定していたのですが、またまた、夕刻に刺身のおっそわけが有り、もう一品予定していた「ミルフィーユ風ポテサラを意識した変なサラダ」だけを作りました。

マッシュポテトに挟まれた一層目がツナサラダにトマト、二層目がアボガド・卵サラダです。なかなか美味しかったですよ。

飲み物を、ワインにするか?日本酒にするか?じつに迷った夕食でした。


その手は桑名の焼き蛤

2007年03月24日 | g-i

夕方になっていよいよ雲行きが怪しくなってきました。どのあたりまで雨がやって来てるんでしょ?間もなくこのあたりでも降り出すことでしょう。なんて思っていたら、雨と風が一緒にやって来ました。(笑)



それでも昼間は雨も遠そうだったので、今日も恒例の散歩に出かけました。ようやく桜の花芽も丸く膨らみ「あと一週間くらいかなぁ」なんて期待を持たせてくれます。公園の花壇も整備を終え、土筆も顔を出しました、いよいよ完全春モード突入ですね。

浜では潮干狩りも解禁になったとか、
潮干狩りといえば、浅蜊もいいけど、デカイ蛤でも取れたらいいでしょうねぇ・・・
『焼き蛤』で一杯キュッといったりなんかしたら、あーた・・・う~考えただけでよだれが出てきちゃう。
でも、最近は潮干狩りの浜は、前もって貝をまいておいて潮干狩りをさせるというところがほとんどだそうですから、デカイ蛤が採れるということもなくなっているようですねぇ、残念。そのぶん貝毒の心配は薄れるという良い面もあるようですけど。
まっ、デカイ蛤ばかり採られちゃ商売上がったりですもんね、しょうがないか。

『焼き蛤』といったら、やっぱり桑名なんでしょうか?
桑名には何度かおじゃましたことがあるのですが、いまだ『焼き蛤』を食べられない私、一度口にしなければいけませんね。

「その手は桑名の焼き蛤」
桑名に行くと、わけもなくこのフレーズが頭に浮かびます。私はこの手の地名と調子を合わせたシャレが大好きなんです。

「恐れ入谷の鬼子母神」
「うそを築地のご門跡」
ほらほら、なんとなく調子にのってくるじゃありませんか。
「かんにん信濃の善光寺」
「なんだ(涙)は目にある神田は東京」

あっははははは、だけど今どきこんなことを口に出して言ったら、
「何ですか?それ」
ってバカにされるだけなんでしょうね。気をつけようっと。

アーーーーー、何でもいいから貝が食べたくなってしまいました。明日、買ってこようかなぁ。

さて、今日の一枚は、ジジ・グライスです。
以前、同じプレスティッジの傍系ニュー・ジャズの「SAYIN' SOMETHIN' !」を紹介しましたが、ニュー・ジャズに残るグライスのリーダーアルバムは全部で三枚。(もう一枚の「THE RAT RACE BLUES」も、そのうち紹介しますね。)

三枚の中で、最も有名スタンダード曲が多く入っているのは今日のアルバムだと思います。
その中でも、5曲目「NICA'S TEMPO」はグライスの代表曲、とても良い感じの演奏なんですが、なんでこんな短い演奏で終わっちゃったんでしょう?(笑)少し残念です。
全体的にまとまった良いアルバムです。というより、このニュー・ジャズの3枚はどれもハズレはないと私は思います。
一つだけ言うとすれば、このアルバム、私的にはリチャード・ウィリアムスがちょっとばかり手を抜いているんじゃないかと思うところはあるんですけどね。(それが逆に、グライス、リチャード・ワイアンズを引き立てているとの意見もあります。)

THE HEP'NIN'S / GIGI GRYCE
1960年5月3日録音
GIGI GRYCE(as) RICHARD WILLIAMS(tp) RICHARD WYANDS(p) JULIAN EUELL(b) GRANVILLE MICKEY ROKER (ds)

1. FRANKIE AND JOHNNY
2. LOVER MAN
3. MINORITY
4. SUMMERTIME
5. NICA'S TEMPO
6. DON'T WORRY 'BOUT ME


ミュージカルはお好き?

2007年03月23日 | a-c

やっと昨日あたりから春の日差しが戻ってきました。各地で『桜開花』のニュースを聞くと、なんとなく心がウキウキしてくるのは、日本人だからでしょうか?人間だからでしょうか?それとも盛りのついた動物に近いものなのでしょうか?(笑)

今日は久しぶりに行きつけの喫茶店での昼食となりました。
カウンターにいらしたのは私を含め、常連のBさん、Fさん、Eさんの四人。(Fさんだけ女性です。)
いつものようにさもない世間話です。

Eさん「日曜日に『ドリームガールズ』観てきましたよ」
「いいなぁ、あの映画は観てみたいよなぁ・・・・でどうでした?」
Bさん「いや、俺は観なくていいな。どうもミュージカル的なものは好かんのだよね」
Eさん「ミュージカルって、『ドリームガールズ』はミュージカル、ミュージカルって感じじゃなかったですよ」
Bさん「だって、もともとはブロード・ウエイのミュージカルだろ」
すると間を割ってFさんが
「私はミュージカル大好きですよ。去年の暮れも『マリーアントワネット』をわざわざ帝劇まで見に行きましたもの」
こうなると女性の話というのは終わりませんね。ミュージカルの魅力を延々と語りはじめました。(話は『ドリームガールズ』のはずだったのに・・・・・)

それにしてもFさんは、なかなかのミュージカル・マニア、日本の舞台ミュージカルの有名どころはほとんど観劇されているようで、じつにお詳しい。
「私、一昨年はブロード・ウエイまで行っちゃいましたもの」

あ~あ、なんとうらやましいことでしょう・・・・ミュージカルを数多く観られた事ではなく、それだけの時間とお金をお持ちだということがです。私にもその余裕があれば、どれほどのライブや観劇に出かけられるか・・・・くそ!

「Fさん、私は舞台だと『キャッツ』と宝塚(これをミュージカルと称するものかは私にはわかりませんが)くらいしか観たことありませんけど、映画のミュージカルはけっこう好きでよく観てましたよ。」
得意分野になんとか話を引きずり込もうとするのは、私の常套手段であります。
(「やった!」)
しばらく映画の話で盛り上がることができました。

ミュージカル映画といえば『南太平洋』『王様と私』『サウンド・オブ・ミュージック』『ウエスト・サイド・ストーリー』『マイ・フェア・レディー』『ハロー・ドリュー』『ジーザス・クライスト・スーパースター』・・・・
なんだなんだ、古いのしか出てこないジャン
いやいや、『シカゴ』だって『ムーランルージュ』だって『オペラ座の怪人』だって観てるよ。
こうしてみると、「ミュージカルには余り興味はない」みたいな顔をしているくせに、けっこう私も観ているものです。

そんな中で、不思議と印象深いのが『屋根の上のバイオリン弾き』でありました。
たしか中学生の時に雨で海水浴をあきらめ、友人とたまたま入った映画館で上映されていたのだったと思います。
「SUNRISE, SUNSET」とのメロディーとともに、ユダヤという人々をはじめて意識した映画でしたねぇ。もちろん、旧ドイツ軍による弾圧や虐殺は知ってはおりましたし、『天地創造』や『十戒』なんて映画でもユダヤという民族は知っていたものの、意識としては低かったのだと思います。
『屋根の上のバイオリン弾き』をきっかけにとは言いませんが、その後犬養道子さんの『旧約聖書物語』なんて本を読んでみようかという気を起こさせた、一因であったようには思います。(言っておきますが、私は過去においても、おそらくは未来においても、全くの無神論者であります。)

 日は昇り、また沈む SUNRISE, SUNSET
 月日は流れ ひまわりは一夜のうちに花を咲かす
 日は昇り、また沈む SUNRISE, SUNSET
 何年もの月日が、あっという間に流れていった
 季節は変わっていく、幸せと涙をのせて

ともかく、本来はユダヤを前面に出した物語ということではなく、家族愛や夫婦愛、親子の確執、自立、そういったものを伝えるべく物語であり、この歳になってまた見直したら、新たな感動が生まれるのではないかと思うわけです。
こんどの休日にはレンタル屋で借りてきて、ゆっくり観てみようかなぁ

さて、今日の一枚は、その「SUNRISE, SUNSET」を聴けるアルバムを選んでみました。
アート・ファーマーとフィル・ウッズが、共演した「WHAT HAPPENS ?」にも、同曲は取り上げられていましたが、今日はソニー・クリスです。


WHAT HAPPENS ?

「SUNRISE, SUNSET」「WHEN SUNNY GETS BLUE」といったしっとり曲と、ちょっとアップテンポな曲がバランス良く配置された一枚だと思います。
「DAYS OF WINE AND ROSES」がアップテンポというのも、ちと珍しいかもしれません。そういえばこれも映画主題歌でしたね。
クリス、プレスティッジ7部作の第一弾です。「UP UP AND AWAY」「I'LL CATCH THE SUN !」あたりに比べると、いくぶんマイナー感があるアルバムですが、クリスの魅力はじゅうぶんに味わえる一枚だと思います。

THIS IS CRISS!/ SONNY CRISS
1966年10月21日録音
SONNY CRISS(as) WALTER DAVIS(p) PAUL CHAMBERS(b) ALAN DAWSON(ds)

1.BLACK COFFEE
2.DAYS OF WINE AND ROSES
3.WHEN SUNNY GETS BLUE
4.GREASY
5.SUNRISE, SUNSET
6.STEVE'S BLUES
7.SKYLARK


母の背中に

2007年03月21日 | v-x

今日は予定どおり父の墓参りに行ってきました。
いつも墓に出かけるときはそうなのですけど、母は朝から「何時に行く、何時に行く?」と何度も私に訊き、「珈琲いれるんだったら、とうちゃんのぶんも水筒に入れてくれるか」とか、「箒はもう積んだか」とか、「剪定バサミもいるから」とか、まぁなんやかやと五月蠅くてしかたがありません。

墓につけば、私がやるというのも聞かず、背中を丸くして一生懸命草をむしっています。
そんな母を見ていて、今更ながらではありますが、「母は父の墓を参ることが、嬉しいんだろうか?」てなことを考えてしまいました。

父が埋葬されて最初の頃、母は墓参りによく行きたがった反面、行ったら行ったでとても寂しそうにしていたように思います。その頃の『行きたがり』と、今の『行きたがり』には、間違いなく変化があります。
最初の頃は「とうちゃん、○×○○・・・・・」とハッキリと私にも聴き取れるほど声を出して拝んでいたのに、今は深く手を合わせて何か心の中で話しかけている様子。
時が母の気持ちを落ち着かせたと言ってしまえばそれまでですが、「やっと最近、こうして父に会いに来ることを、心から嬉しく思えるようになったのではないだろうか?」そんなふうに思えてならないのです。

それにしても、こうして未だに自分を想ってくれる妻がいた父は、幸せ者だったのだろうと思ってしまいます。
今年は十三回忌、「かぁちゃん、彼岸明けたら、坊さんと日取り決めてくんからね。」

帰宅後は春探しにでも出かけようかと思っていましたが、何だか疲れてしまい、ゴロゴロとビデオを観ておりました。『キャバレー』です。といってもライザ・ミネリのあれじゃないですよ、邦画、邦画、野村宏伸主演のヤツ、原作は栗本薫だったでしょうか、角川監督の第三作目です。当時の角川映画オールスターズみたいな顔ぶれが揃い、ジャズにのめり込んだお坊ちゃんが、ヤクザの抗争やらなんやらに巻き込まれ、大人へと成長していくといった物語です。
この映画がきっかけで「LEFT ALONE」が、ヘンに有名になったりしましたよね。

ということで、今日の一枚は、流れ的にこれになってしまいました。

 私の心を満たす愛はどこにあるの
 私のそばにずっと居てくれる人はどこにいるの
 あの人達は私を傷つけ、そして去っていく
 I'm left alone, all alone(私は残され、いつもひとりぼっち)
  ・・・・・・・・
 でも、もしかしたら死ぬ前に私たちは会えるかもしれない
 その時まで私は貴方をまっている
 I'm left alone, all alone(私は残され、いつもひとりぼっち)

マクリーンのアルトは、ビリー・ホリデイの書き下ろしの詞を思い浮かばせて余りあるほど哀愁に満ちています。
これだけA面1曲目だけが目立つアルバムも珍しいかもしれませんね。「演奏に際しても歌詞の意味を良く理解することが大切なのよ」とマルに語ったビリーの言葉は、マクリーンにも確実に伝わっていたということなのでしょう。
細かい説明は必要のないアルバムだと思います。

LEFT ALONE / MAL WALDRON
1960年録音
MAL WALDRON(p) JULIAN EUELL(b) AL DREARES(ds)
JACKIE McLEAN(as)[1]

1.LEFT ALONE
2.CAT WALK
3.YOU DON'T KNOW WHAT LOVE IS
4.MINOR PULSATION
5.AIRGIN
(6.Mal Waldron : The Way He Remembers Billie Holiday)

おまけ、
日曜日ではありませんが、時間があったもので、自家製チャーシューを作ってみました。

そこで、『料理当番、本日の一品』

自家製チャーシューのできは上々、半分は冷蔵庫へ、残り半分を刻んでネギ、ごまをかけ、チャーシューの付け汁に砂糖、豆板醤、ごま油を加えた甘辛ダレをかけてみました。ビールに最高!!!


バブ流『凝り性』

2007年03月20日 | y-その他

明日は春分の日でありますね。予報では徐々に気温も上がってくるそうですから、墓参りをしながら春探しでもしてきましょうか。

今日の昼休み、事務の女の子が大江健三郎の『ゆるやかな絆』を読んでおりました。
「へぇ~~、○○ちゃんは大江健三郎なんか読むんだ」
「あっ、これですか?読む本も無くなっちゃったし、家にあったから読み始めたんですけど、すぐ終わっちゃいそう。」
まぁ『ゆるやかな絆』は息子さん光君への贈り物的本ですから、以前の大江健三郎のイメージとは違うのかもしれませんね。

皆さんは本をどういった基準で選ばれるでしょうか?
「本屋さんでザッと立ち読み的に読んで購入する方」もいるでしょう。「新聞広告や批評を参考に買われる方」もいるかもしれません。「人に勧められて」これもありますよね。「表紙を気に入って」これもあるでしょ。それから・・・・・・
なんだか、レコードを買うときによく似てます。
とすれば、「同一著者を追い続ける」これもありますよね。私にとって大江健三郎という作家はまさにその一人でした。

最初に読んだのは??????たしかエッセイ集『厳粛な綱渡り』か『われらの狂気を生き延びる道を教えよ』だったように思います。高校1年か2年の時でした。以降、彼の名が目につくと片っ端から読んだ記憶があります。

大江健三郎だけでなく、高橋和己もそうでしたし、極端ですが三島由紀夫もそうでした。星新一、筒井康隆も読みましたけどね(笑)
ここで各人の作品に関してとやかく言うつもりはありませんが、私にはどうにもそういった『凝り性』的な読み方をする傾向があるようです。

これは、ジャズに関しても同様のところがあるかもしれません。我が神(笑)コルトレーンにしても「THE COMPLETE DINAH WASHINGTON Vol.1 1946~1949」なんていう、どれがコルトレーンなんだかわからないようなアルバムを聴いたりしましたし、1955~56年の大変革時代(勝手にこう呼んでおりますが)のプレスティッジの録音なんて、録音日を追いながら聴き込んだ記憶があります。
例えば、「TENOR MADNESS」でロリンズと聴き比べても、今日の一枚で他のサックス奏者と比べても、コルトレーンが勝っているなんて思う人は、よほどのお人好しか、あるいは見境が無くなったコルトレーン信徒ぐらいだと思います。
おかげさまで私はそこまで見境が無くなる程ではないもので、他者との比較は私なりにできていると思いますけど。

それじゃどうしてそこまで聴き込むのか?
それはね、せめて、その時期のコルトレーンの飛躍的な変貌を、まるでその時代にその場で聴いているような気分になりたい、そう思うからに違いありません。

「1956年6月に家族をニューヨークに呼び寄せ、ポール・チェンバースのアパートに転がり込んだら演奏は変わったのか?」とか
「きちんと、家族で住み始めたらどうか?」とか

ねっね、そうやって聴くと、「TENOR MADNESS」と今日の一枚の間に、この家族を呼び寄せたという事実があるわけですよ。さぁ~て、何か変化はあるかな?
そしてまた、半年も過ぎないうちにジャンキー、コルトレーンはどうしてかくも変貌したのか?とか・・・・
ほらほら、ちょっと面白いじゃありませんか。

・・・・・・・・・・!? えっ、バカみたいだって?
いいんです、これがバブ流の『凝り性』なんですから(笑)
これを皆さんに推奨しているわけじゃないんです。ひとそれぞれ、いろんな楽しみ方があるのだと・・・・・わかってくださいよ。

さて、ということで今日は、テナー・サックス四人聴き比べアルバムです。
良いか悪いかはあえて言うのはよしましょう。このアルバムをどういう観点で聴くかは、人それぞれですから。

TENOR CONCLAVE
1956年9月7日録音
HANK MOBLEY, AL COHN, ZOOT SIMS, JOHN COLTRANE(ts) RED GARLAND(p) PAUL CHAMBERS(b) ART TAYLOR(dr)
1.BOB'S BOYS
2.JUST YOU, JUST ME
3.TENOR CONCLAVE
4.HOW DEEP IS THE OCEAN


『不良中年』は止められない

2007年03月19日 | a-c

今日もなんだか冷えますねぇ。それにしてもちょっと寒さが続きすぎだと思いませんか?もうお彼岸なんだから、そろそろ春にご登場いただいても、私はいっこうにかまわないんですけど・・・

普段、何処へでも車で出かけてしまう私としては、さしあたっての不安はないのですが、今月からJR東日本の新幹線・特急列車の全面禁煙が実施され、これでほぼ全車両禁煙ということになったわけで、電車の移動には苦労しそうです。しかしこれも愛煙家にとっては由々しき事態ではあるものの、時代の流れに逆らえるわけもなく、あまんじて従うよりしかたありませんね。

『ナス科・ダバコ属の多年生植物』の総称が『タバコ』。約66種類ある中で、喫煙用として用いられるのは「ニコチアナ・タバカム」と「ニコチアナ・ルスチカ」の2種類で、現在最も多く栽培されているのは「ニコチアナ・タバカム」のほうだそうでありますね。(日本のタバコはこちら)
起源は南米にあることはたしかなようで1500年以上も前から『喫煙』の習慣があったともいわれています。
ヨーロッパに伝来したのは、御存じコロンブスが係わっているわけで、つまりは航海士がこれを広めたわけですね。日本への伝来はポルトガル人説とスペイン人説とがあるそうですが、定かではないようであります。ただ、スペインのブルギーリョスなる修道士が、1601年、伏見城で病にふせっていた家康に、薬草として『タバコ』を献上したという記録は残っているそうであります。

考えてみれば、江戸時代以前は日本に喫煙の習慣は無かったわけで、永い日本の歴史を思えば、鉄砲同様、放棄すべき文化なのかもしれませんね。

私がはじめて『タバコ』をいたずらしたのはいつだったでしょう?間違いなく父のそれを一本くすねて試したのが最初だったと思います。銘柄はショート・ピースだったかなぁ、不味いものだという認識しかありませんでしたね。
それが、いつのまにやら常習者と化したわけですけど、ほとんど「カッコつけ」で始まったようなものだったと思います。
ジャズ喫茶でアルバイトをしていた頃には、ハイライトを咥えながらサントリー・ホワイトをロックで飲むという毎日をおくっておりましたから、まさに『隠れ不良』(服装や髪型はいたって真面目なアイ・ビー・モドキ・マンでしたから)といったところだったでしょうか。(笑)
以降今日までニコチンに犯され続け、変わったことといえば、ハイライトがピース・ライトになり、サントリー・ホワイトがI.W.ハーパーに、『隠れ不良』が『不良中年』になっただけという、なんとも進歩のない私であります。

ともかく、世の中の禁煙の動きに同調することが、健康のためにも、社会道徳上も、最良の選択なのでしょうけど、『不良中年』はもうしばらく不良を続けていこうかと思っています。もちろん、最低のルールは守っていきますよ。

「あ~~ん、だけど、電車で都内に出かけるときどうしよう?タバコ吸えないんじゃ、酒も飲めないジャン!」酒を飲むとタバコを吸いたくなるたちなもので)
「バ~カ!そもそも電車の中でタバコ吸ってる酔っぱいのオッサンなんて、最低なんだからね。」
「・・・・・・・・でも、キオスクで売ってる干し貝柱シャブリながら・・・・・ごめんなさい。」

さて、今日の一枚はタバコ話ですから「タバコを咥えたジャケットのもの」という安易な発想で選んでみました。とはいうものの、マイルスの「IN BERLIN」も、デクスターの「OUR MAN IN PARIS」もすでに紹介済みですので、「う~~~ん・・・・・」てんで選んだのが、ジャズ・メッセンジャーズです。
ブルーノートでは「THE FREEDOM RIDER(4156)」なんかでもタバコを咥えてましたけど、今日は、ブルーノート最後のメッセンジャーズにしてみました。

フレディ・ハバードに代わってリー・モーガンが復帰、モーガン、ウェイン・ショーター、カーティス・フラーの三管をようしたメッセンジャーズは、なかなか聴き応えがあると思います。ただ、この頃のブレーキーはちとたたきすぎと感じてしまうのは私だけでしょうか?????

INDESTRUCTIBLE !
1964年4月24日, 5月15日録音
LEE MORGAN(tp) CURTIS FULLER(tb) WAYNE SHORTER(ts) CEDAR WALTON(p) REGINALD WORKMAN(b) ART BLAKEY(ds)

1.THE EGYPTIAN
2.SORTIE
3.CALLING MISS KHADIJA
4.WHEN LOVE IS NEW
5.Mr.JIN

おまけ、
本日、3月19日は、日本音楽家ユニオンが1991年に提称した『ミュージックの日』なんだそうで、「319」を「み・じゅう・く」と読ませるとゆう、じつに苦しい駄洒落から生まれた日であるそうです。
ミュージシャンの皆さんが、正当な評価を受け、見合った報酬を得られますことを、私も祈っております。