JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

理想郷は無理でも

2013年12月20日 | d-f

昨日から降り続いていた冷たい雨も上がり、空が明るくなってきました。予報によれば冬型が強まり風が強くなってくるそうですけど、「雨が雪にならずに良かったねぇ」なんて、少し安堵しています。
このあたりの学校は明日から冬休みだそうで、いよいよ年末の雰囲気が出てまいりました。

『コタツみかんにお茶に座布団。猫にテレビに座椅子に半纏。冒険小説、週刊誌。耳かき、孫の手、肘枕。うたた寝、干し柿、豆大福。お汁粉、紫蘇の実、長電話。鍋焼きうどんに鰊の煮付け。映画のビデオに天気予報。湯豆腐、野沢菜、金山寺味噌。冬の休日の理想郷。』
とは平野理恵子女史のお言葉でありますが、よくもまぁ並べたもので、
その点、私なんざぁシンプルでありますよ。
『朝酒、昼酒、晩の酒。昼寝二回に夜寝が一回。ジャズに映画に単行本。塩から、煮魚、わさび漬け。風呂に入ってもう一杯。冬の休日の理想郷。』
ほらね。
って、なんのこっちゃ。(笑)

いやいや、今年の暮れから年始にかけて、そんな理想郷が一日でもあればなぁ・・・なんて思うわけでして
ご存じの通り、じつは毎年暮れか正月にはそれっぽい一日があったのですよ、私には。(今年の元旦みたいなね。)

ところが、この暮れ、年始にはどうも難しい状況なんですわ。
まず第一の関門として、そんな暇な休日を取れるかということでありますねぇ・・・・
いや、連休とはいかぬものの休日はあるんですよ、あるんですが、そこそこ用事が入ったりして、
第二の関門としては、そりゃ最大の関門、家人でありますねぇ。
いやいや、今年の元旦の過ごし方がかなりの顰蹙をかっておりましてね。
朝から酒なんぞあおってた日にゃ、一発グーが飛んできそうな雰囲気なんであります。
・・・・オ~~~~恐ろしい。

「しかしさぁ、年に一回なんだから、シンプルなんだし、そんくらい許してくれてもヨクヨクねぇ?」
「そうだ!そうだ!」
いかにそう叫ぼうとも少数野党の意見が通るわけでもなく・・・・
「少数意見を踏みにじるのは、民主主義においてもっとも恥ずべき事なのだよ、チミ」

だったらさぁ・・・・・暮れが押し詰まる前に、東京に遊びに行っちゃうとか、旅行に行っちゃうとか・・・・・・・
えっ?私が?違いますよ、家人が
・・・・・・・・・・・・・・・・なおさら虚しいか。(笑)
あ~あ、理想郷が遠のく年末でありますね。

おっと、いかに理想郷が遠ざかろうと、母が喪中であろうと、今年も正月料理は作る予定でおりますよ。
そんな中、田舎の伯母から荷物が届きました。
大根、餅米、ets.ets.
特に私が喜んだのはこれ

ご存じですか?『うちまめ』です。
古くから日本海側の豪雪地帯では、冬の保存食として重宝された物です。
これがねぇ、味噌汁やら煮物に入れると美味いんですわ。
さっそく大根と煮て味噌汁にしましたが、正月の煮付けにはこれをたっぷり入れようと思っています。

そしてもう一つ、ビニール袋に入った状態なので分からんでしょうけど、『ニシン漬け』です。
いわゆる『フナ寿司』なんかと同じ『なれずし』なんですが、あれほどクセはない、身欠きニシンをご飯と山椒で漬けたものです。
これがア~タ、そのままでもいいんですけど、サッと炙ると、日本酒に良く合うんですなぁ。(もちろん、チト臭いんですけどね。)これもまた豪雪地帯の保存食ですね。

ともかく、理想郷は無理としても、自宅でゆっくりと晩酌をいただく、そんな時間は作りたいなと思ったバブ君でありましたとさ。

さて、今日の一枚は、お久しぶりのエリック・ドルフィーです。
以前紹介したときは、VOL.1,VOL2合わせての紹介でしたが、今日はあえてVOL.2だけを紹介します。

ご存じのごとく、ドルフィーは私にとって「スター」でありますが、この時は一人、スウェーデンのウプサラという所へやってきて、大学のホールで、ほぼ初見のサイドメンとコンサートを開いた様子を録音したといった演奏ですから、アルバムとしての出来が「スター」そのものか?と言われると、チト疑問符もあるのですけど
でもね、1961年のドルフィーというのは、私にとって「ドルフィーが我がスター」である原点のドルフィーなんでありまして、録音も悪いこのアルバムですらジッと聴き入ってしまうのです。

それにしてもさぁ、この時集まった観客は400から500人だったそうですけど、近くの大学ホールにドルフィーがペコって来ちゃうなんて・・・・うらやましいなぁ(笑)

THE UPPSALA CONCERT Vol.2

1961年9月4日録音
ERIC DOLPHY(as,bc,fl) RONY JOHANSSON(p) KURT LINDGREN(b) RUNE CARLSSON(ds)

1.OUT OF NOWHERE
2.I'LL REMEMBER APPIL
3.52ND ST THEME
4.WHEN LIGHTS ARE LOW


歳の・・・・?ビシ!?

2013年12月18日 | a-c

毎日お寒うございますねぇ、
「急に寒くなってさぁ、身体がついて行かんよ。」
「それは歳のせい!」
と一掃されそうですけど、ともあれ、インフルエンザ等々感染症には気をつけねばいけませんね。それが大病を引き起こす原因ともなりかねないそれこそ「歳」になっておりますから、

「歳」と言えば
12月14日にピーター・オトゥール、15日にはジョーン・フォンテインと、懐かしいお名前を久々に聞いたかと思えば、訃報ということで・・・・
寂しいですねぇ、いや、冷静に考えればそんな「歳」私が、まだ小学生のマセ映画少年だったころ、憧れていたスターですから、多くの方々があちらの世界へ逝かれても、不思議じゃないって言えば不思議じゃ無いのではありますが・・・しかし、やっぱり寂しいよね。

ピーター・オトゥールねぇ・・・・
もちろん『アラビアのローレンス』は記憶に残る作品でありましたが、私は・・・
そうさねぇ『おしゃれ泥棒』とか『ラマンチャの男』なんかが印象に残っています。
あの、何て言うか、例えようのない瞳の色が忘れられない名優でありました。

ジョーン・フォンテインというと、やっぱりお決まりですけど、ヒッチコックの『断崖』ですかねぇ・・・(『旅愁』なんてぇのもありましたね)
いずれにしてもお美しい方でありました。

 

心よりお悔やみを申し上げます。

話はコロッと変わりますが
昨晩は一人『バー○ーク』に飲みに出かけまして
ビール、日本酒(バーなのに?)とやっつけますてぇと
「バブ、たまにはアイリッシュなんてどう?」

と○ークママが『タラモア・デュー』を一杯出してまいりまして、(もちろんストレートでね。)
「うん、たまにはクセのないアイリッシュもエエもんだねぇ」
てな事を言うと
「そうだ、今日は客もいないし、在庫処分でもする?」
と、訳の分からん事を言い始めました。

そこからは、私の注文ではなく、棚の奥から出てきた『中身がなんだか分からんウイスキー』を飲んだり・・・
「バブ、これ面白い これ」

出てきたのはいかにも古めかしい『オリジナル・マッキンレー』のボトル。
「見て、特級ウイスキーだってさぁ、笑っちゃうね」
「って、これいつのボトル?」
「わからん」

ウイスキーの等級表示というと、「特級は43度以上、一級は40度以上43度未満、二級は39度以下」という、古い酒税法下での表示でありますから、少なくとも24、5年前よりもっと昔?

「どれどれ」
ウイスキーというもんはエエモンでありますねぇ、三十近い歳をとっていても味に損傷がない、いや「まるで女性のごとく歳とともに味わいを増したんじゃないか」みたいなね。(笑)

「ほら、バブ、アンタも嗅いでみな!」
いっちゃん最初に飲んだ『タラモア・デュー』のグラスの残り香を
「う~~~ん、チョコレートみたい」
って、
(「チョコレートなんか喰わん○ークママに分かるんかい!」)
って、嗅いでみると
「あっ!ほんとだ」
(○ークママ以上にチョコレートに縁のないアンタでしょ)

まっ、ともかく、このあたりから○ークママの様子が変わってまいりまして、
「バブ、まずい、久々にウイスキーこんだけ飲んだから・・・・」
かの○ークママが、酔っぱらったのでありました。

彼女の酔った姿を見るのは・・・・そうさねぇ、二度目?三度目?
以前「Yちゃんのお店」に連行されて行った時も酔っぱらっておりましたねぇ
疲れてたんでしょうか?体調が悪かったんでしょうか?
「いやいや、ママ、のせいだよ」
ビシ!

ともかく、時間も頃合いだし、店を閉めて
「ママ、代行さんに頼んでママの家に回ってもらおうか?」
「大丈夫、大丈夫、片付けもあるし」
けっきょく一人代行で帰ってまいりましたが・・・・
「ほんとに大丈夫だった?ママ?」

さて、今日の一枚は、レイ・ブライアントです。(もち、過去紹介済み)
いやね、今朝のおめざの曲が、珍しくファニアス・ニューボーンJRの「HARLEM BLUES」じゃなくて、久々にこれだったんですわ。(B面をね)

以前紹介したときも言いましたかねぇ、性格的には控えめなのに出てくる音楽は力強く心に響いてくる、私はそんなブライアンとが大好きなんです。

ちょっち二日酔い気味の私にカツを与え、カッツリ朝飯を喰わしてくれる・・・ブライアントはエエヒトじゃ(笑)

HERE'S RAY BRYANT

1976年1月10,12日録音
RAY BRYANT(p) GEORGE DUVIVIER(b) GRADY TATE(ds)

1.GIRL TALK
2.GOOD MORNING HEARTACHE
3.MANTECA
4.WHEN SUNNY GETS BLUE
5.HOLD BACK MON
6.LI'L DARLIN'
7.COLD TURKEY
8.PRAYER SONG


長っ尻

2013年12月16日 | v-x

いやいやまぁ寒いこと寒いこと、昨日今日とさすがの私も部屋でストーブを焚いてしまいました。
ということで、(どういうことで?)今日は早々と『料理当番、本日の一品』です。

最近、どうも母のリクエストに応える傾向が強いんでありますが、今日も「寒いから粕煮なんか喰いてぇなぁ」との母の一言で、鮭の粕煮を作ってしまいました。
もちろん、私が作ったのですから不味いわけはないんですが・・・・

何となく思ったことが一つ
先日の鍋と今回の粕煮「私にはどちらが合っていたか?」っちゅう話でして、

周知の通り、私は何処へ飲みに行っても『長っ尻』であります。
「これを嫌う店には、私ゃ飲みに行かんもんね。」
自宅でもその傾向はじつに強いわけでして、

鮭を炙ったのに、納豆、味噌汁、お新香てな朝飯だと、ものの10分もかからず終わってしまう「早飯のバブ」が、夕食(いや夕飲か?)となると、小一時間、いやへたすりゃ小二時間?(そんな言い方はありませんけど)かかるわけで、
まして休日ともなれば、一度飲み終わってひとっ風呂浴びた後に自室でもう一杯みたいな、そりゃもう『長っ尻』もいいとこなんであります。

話を戻しましょ、
そんな私ですから、「寒さをこの一杯で」的発想で作った粕汁も、チビチビ食べながらクイクイ飲んでますてぇと、最後には冷え冷えになってしまうわけです。(まっ、それはそれで不味くはないんですけどね)
ところが、鍋となりゃ、卓上コンロを使いますんで、ちょっと冷めりゃまた火を付けりゃ良いわけで・・・・
「やっぱ『長っ尻』には鍋かな?」
そういや、Oークママなんざぁ、煮物系をつまみに出すと
「バブ、あんた、温かいうちに食べなきゃ・・・お仕置きよ!」(そんな言い方はしませんけどね。笑)
と、いつも言われてしまうわけです。

「ハ~~イ、バブ君」
「何でしょう、○×さん」
「それならば、そもそも暖かい物を食べなければ良いんじゃないでしょうか?」
「う~~~ん、正解!」(笑)
なんじゃそりゃ・・・・

へえへえ、私はね、こんなんがあればじゅうぶんなんでござんすよ。(笑)

「あっ!そうかぁ、それで酒も常温が好きなのかも?」
つまりですなぁ、燗すりゃ冷めるでしょ、冷たくすりゃ温くなる・・・・
「ちょっとまったぁ!アンタの場合、酒だけはそうならないうちに飲み干すから!」
「う~~~ん、正解!」(笑)

ともかく、私みたいな『長っ尻』ノンべぇには、冷めても良いつまみを与えてりゃイイとそういうことですな。
えっ?じゃあ逆を出せば『長っ尻』も治まるかもって?
「ちちちちち、それは、不正解!」(笑)

今日はもう一品、こんなんも作りました。

さて、今日の一枚は、ジョージ・ウォーリントンです。
ドナルド・バード、フィル・ウッズというと「JAZZ FOR THE CARRIAGE TRADE」と同じ編成ですが(ベース、ドラムは違いますよ。)、内容も劣らず良い出来だと私は思います。
やっぱりねぇ、白人ピアニストの中でウォーリントンはちょっくら輝く一人でありますよ。
この、バップ色を色濃く残した風はあっても新鮮みがある、いや、個性があるというかなぁ・・・・
聴いて損のない一枚だと思いますよ。

JAZZ AT HOTCHKISS / GEORGE WALLINGTON

1957年11月14日
GEORGE WALLINGTON(p) DONALD BYRD(tp) PHIL WOODS(as) KNOBBY TOTAH(b) NICK STABULAS(ds)

1.DANCE OF THE INFIDELS
2.STRANGE MUSIC
3.BEFORE DAWN
4.OW
5.'S MAKE 'T


なんとかならんかい、お偉いさん

2013年12月09日 | m-o

ちょっと前に伯父が亡くなったことはご報告の通りですが、町営のりっぱな施設で何一つ心配無しに最後を迎えられたことは、ある意味とても幸せな事であったとも思っております・・・

「バブさん、仕事を変えなくちゃいけないかも・・・・・」
知り合いのIさんが突然こんな事を言ってきました。
「なに急に?」

Iさん家族は、奥様と大学に通う息子さん、それにIさんのお父さんという4人構成です。(まっ息子さんは東京の大学に行っておりますので、今現在いっしょに住んでいるのは3人という事になりますけどね。)
「いやね、親父のボケがここ半年で急に進んじゃって、 <中略> 介護認定も受けたもんだから、この前、ケアマネージャーとの相談があったんですよ。そしたらね、まぁ変なところだけしっかりしてるっていうか、頑固だっていうか、親父がサービス全てがイヤだって・・・・けっきょく、何のサービスも受けないことに決まったんですよ。」
つまりそれで、「今の責任ある仕事は続けられそうもない」って事なんですわねぇ。

現在の彼の仕事は、確かに不規則というか、自分本位に時間を調整できるという立場でも無く、というより、ある程度責任ある立場である以上、こなさなくてはいけない仕事が突発することも間々あるわけで、父親の心配をしながら続けるのは事実上無理であることは理解できます。

「でもさぁ、息子の大学だってお金かかるんだろうし・・・転職っていってもそうそう都合の良い仕事も見つかんないだろう。お父さんをもう一度説得するっつうわけにはいかんのかねぇ?」

ま、それぞれの家庭で事情もあるわけですし、私がとやかく言う筋合いでもありません。彼にしてみても、「誰かにちょっとだけ愚痴を聞いて欲しい」みたいな感じでしょうから
「力にはなれないけど、なんかあったら相談して」
とだけ答え、その話は終わりにしました。

それにしても、高齢の母と同居する私にとってもこの話はけして他人事ではないわけで、
最近めっぽう物忘れが激しくなった母は、いつ何時寝たきりに、いやボケだって進行するやもしれません。
兄弟はみな東京近辺、親戚も近くにおらず・・・・・・考えると大変なことになりそうです。
なにより、母本人がそれを一番心配しているようですしね。
そんな事をあの歳になって心配させてしまうのは、ふがいない息子、私の責任でもあるわけでして・・・・・・(トホホ)

なんだか暗くなってしまいました。
ただね、そんなIさんの話を聞いて、
「この高齢化社会・・・なんとかならんもんですかねぇ、お偉いさん。」
と、ついつい思ってしまったバブ君でありましたとさ。

てな事で『料理当番、本日の一品』です。
昨日は私が買い物に行ったんですが、「竹輪麩喰いてぇなぁ」と。母が言っていた事を思い出しまして、

こんなんを作りました。なんちゃない竹輪麩の入った煮付けですね。でもまぁ母は美味いと言ってくれましたので良かったかな?

こちらは、手作りクレープもどき、中に入っているのは、一つはシーチキンマヨとチーズ、もう一つは鶏ゴボウ、皮焼き、それにネギ、生姜、カイワレを乗っけて巻いてみました。
付け合わせはピーマンと茄子の炒め物です。

さて、今日の一枚は、マンジョーネ兄弟、ザ・ジャズ・ブラザース(ザ・マンジョーネ・ブラザースかな?)です。

以前、「器用さとそつの無さはまさにチャック・マンジョーネの天性」てな偉そうなことを書いた覚えがありますが、このアルバムでも同様のことを言ってしまいそうで困りましたなぁ(笑)

トランペット、テナー、アルトという三管編成ですけど、幾分ハーモニーにはその厚みを感じない不満はありますね。ゴルゾンとは言いませんが、「もう少し編曲に工夫があっても良いかなぁ????」みたいな所があります。
ただし、個々のノリというか、若さというか、それがそういった不満を打ち消して余りある感じがします。それがじつに「そくがない」。
「侮る無かれ、ハードバッパー、マンジョーネ」
って、とこですかね。

THE MANGIONE BROTHERS SEXTET

1960年8月29日録音
CHUCK MANGIONE(tp) LARRY COMBS(as) SAL NISTICO(ts) GAP MANGIONE(p) BILL SAUNDERS(b) ROY McCURDY(bs)

1.SOMETHING DIFFERENT
2.SECRET LOVE
3.ALICE
4.ATRUTTIN' WITH SANDRA
5.NEMESIS
6.THE GAP
7.GIRL OF MY DREAMS


私の口はダイヤモンド

2013年12月03日 | g-i

「ここだけの話だからね・・・誰にも言わないでよ。」
そりゃもう私は、ダイヤモンドもビックリってぇほど口の堅い男、口が裂けても・・・・・・
「いやいやいやいや、アンタは髪結いの亭主以上の軽口だとオレは見たねぇ」
「そうだよそうだよ、勝手にブログに話漏らしやがって・・・こっちとらイイ迷惑だい」(S君談)
とまぁ、S君の秘密なんざぁ秘密の内に入りませんが、

今参議院で審議されている『特定秘密保護法案』てぇ代物はどうなんでしょうねぇ?
「何が特定だかわからんいじょう、ありぁ『非特定秘密保護法』だ」
なんて方もおりますけど、私なんざぁそれ以前。ほんとのところ『まだよう分からん法』でありまして・・・・
ただ、私のような堅い口(笑)の持ち主にとって、「このまま通ったら不味いことになるんじゃないか」的不安はあるんであります。

昨日の朝日新聞に「福島事故後に原発推進案 -経産省が機密文書-」てな記事が載っておりましてね。
「2011年3月下旬(福島第一原発事故から約一ヶ月後)に、「原子力の再生」「原発輸出の再構築」をめざす内部文章を経産省がつくっていた。」
といった内容なんですが・・・・・
いまさらこんな文章があったと聞いても、驚きもしませんけど、最後の
「特定秘密保護法案では原発にかかわる文章なども秘匿されかねない。国民がこれらの政策立案過程を検証しにくくなる恐れもある。」
との一文には、考えさせられるものがありました。

振り返ってみれば、福島県でこの法案に対する公聴会が行われ、結果「慎重論」が多数をしめたわけですが、その翌日衆議院をムリクリ通しちゃうって・・・
「オイオイ、福島での意見は無視かいな?!」
てなお話でありますよね。

いえね、アホな私でも「秘密」てなものは有るし、必要であるとも思いますよ。
ましてそれが国家となれば、このところの中国の態度を見てもきれい事だけで済むとは考えませんしね。
ただね、私がたかだかこんなログで囁いた事が
「エ~~~~これも言っちゃいけない事だったの~~~」
ってな感じで、「憲兵にご用」なんてね。
「戦前か!」
この法案を足がかりにそんなんになっちゃうんじゃなかろうねぇ・・・みたいな心配もあるんですわ。

いやいや、この朝日新聞の記事を見ると
「福島の事故何ざぁウヤムヤにしちまえば、いずれ時間が解決するって、それより原発推進を早め、インフラ輸出でもうける方が第一だし、何か起きたって、想定を機密さえしておけば「想定外」で乗り切れるさ。」
てんで、福島の原発事故の教訓すら無視される、そして無視されている事すら知らずに終わる・・・・
てなこと無かろうねぇ?

ともかく、早計に決める法案では無いと、アホな私でも思っているしだいです。

そうそう、口が堅いんで言いますけどね、S君もスマホデビューいたしまして、
「とりあえず電話が通じれば・・・」
「そんならスマホにする意味ねぇだろうが」
てんで、とりあえずLINEを始めさせたんですけど・・・・・
いまいち理解していないようです。

その晩、私の所にS君から突然LINEの電話が入ったんですけどね
「もしもし」
「・・・・・・・・・」
何にも話さないので折り返しをすると(LINEでね)返答がない。しかたがないので通常の電話をかけると
「ごめんごめん、なんかわけわからんとこ押しちゃったみたい・・・」

ほらね、私の口はダイヤモンドのように堅いでしょ

え~~恒例となりました『料理当番、本日の一品』です。
日曜日は、S君のスマホ買いのお付き合いもありまして、時間がなかったので今年の初鍋にしました。

何鍋って言ったらいいんでしょうかねぇ?カッコよく言えば「海鮮寄せ鍋」?悪く言えば「ごった鍋」です。
でも、味は良かったですよ。

さて、今日の一枚は、ハンプトン・ホーズです。(以前紹介済み)
この前も「Vol.3」を気分が良く聴いたホーズさんですが、私はこのコンテンポラリーの三枚シリーズ、いずれも好きですねぇ。
特にこの「Vol.1」は、高校時代から今までじつによく聴いた一枚です。

私にとって彼のピアノは、じつに素直に耳に入ってくる感があります。違和感も何にも感じないんですよねぇ(何にもってぇのは、良い意味でね)
だから詰まるところ決まったように何度もこのアルバムを聴くという事になるんだと思います。

そうそう、ホーズとソニー・クラークのこんなエピソードをご存じでしょうかねぇ?
イーストコーストでの仕事中、麻薬に金を使い果たしたホーズは、ホテルに衣服を置いたままニューヨークに逃げていきました。その時転がり込んだのがソニー・クラークのところで、なんと所持金は50セントだったそうです。
ニューヨークに逃げたとて、金も無けりゃ仕事もない、45丁目あたりをウロチョロしていたそうでありますが、
そんな折、チャーリー・ミンガスが「週末にレコーディングがあるから来い」と誘ってくれたそうで、
「そりゃもう願ってもねぇ・・・ところで厄介になっているクラークも連れて行ってよかんべか?」
てんで、クラークをを連れだってレコーディングへ
ところが、当時のホーズさん、ちょっとでも金になるとなりゃ、恋しいのはお薬様、録音中にもかかわらずトイレにしけ込んだんだそうで
その間のピアノはどうしたか?
そりゃア~タ、だてにクラークを連れて行ったわけじゃない。ソニー・クラークがホーズの代役を務めたわけです。
といってもね、クラークが弾いたのはエンディングの2つのコードだけだったそうですよ。それでもミンガスはクラークに5ドルを支払ったそうですけどね。
(この時の録音は、ミンガスのアルバム「MINGUS THREE」の「I CAN'T GET STARTED」と言われております。ホーズとクラーク、聴き分けられるかなぁ?)
あっと、このエピソードは「MINGUS THREE」を紹介したときにも話したなぁ・・まっいいか。(笑)

THE TRIO VOL.1 / HAMPTON HAWES

1955年6月28日録音
HAMPTON HAWES(p) RED MITCHELL(b) CHUCK THOMPSON(ds)

1.I GOT RHYTHM
2.WHAT IS THIS THING CALLED LOVE
3.BLUES THE MOST
4.SO IN LOVE
5.FEELIN' FINE
6.HAMP'S BLUES
7.EASY LIVING
8.ALL THE THINGS YOU ARE
9.THESE FOOLISH THINGS
10.CARIOCA