JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

寂しい秋は食が癒す

2007年09月30日 | d-f

今朝は寒くて目が覚めてしまいました。お天気にも「ちょうど良い加減」ってぇのを考えてもらいたいものですが、急激な気温の変化に体調も崩しがちです、皆様にも風邪など召しませぬようくれぐれもお気を付け下さい。

雨の日曜日、ゆっくりと読書でも決め込もうかと思ったのですけど、Mさんから恒例の「ボージョレ・ヌーヴォーの販促ポスター」を作って欲しいと頼まれておりましたので、まずはそれから片付けることにしました。
なにしろ素材は自店向けのチラシしかないので、「店名を入れないものを」とのリクエストに切ったり貼ったり、何種類か作ってみて、結局は最初に作ったものが一番見やすいっていうのは、いかにも『二度手間のバブ』らしいところではありますが、なんとか作り上げました。

「そうか、なんやかや言いながら9月も今日で終わり、ヌーヴォー解禁まで一ヶ月半、今年もあと三ヶ月かぁ・・・・・・あ~あ」
出来上がったポスターを眺めながら、なんだか少し寂しい気分。私の心にまで秋風が吹いてきたみたいです。(笑)

「え~~~い、寂しい秋など何処かへ行ってしまえ!秋は食!旨いもの喰うぞぉ~~!」

でへへへへへ、じつは私、本日の料理当番として何が何でも仕込みたいものがございまして。
・・・・そ・れ・は、鮭のハラコの醤油漬け、つまりイクラです。
毎年のこととはいえ、私特製イクラを食べずに、我が秋は無いのでありますよ。

「あっ!俺、夕飯の買いだし行ってくるよ!」自発的にこんな事を言うと
「なんだぁ???酒はあるから買って来ちゃダメだよ。」
「買ってこないよぉ」
「なんだか怪しい・・・・・・・・・・!?」
疑われるのは日頃の行いのせいか?はたまた、ついつい思いが出てしまう正直な顔のせいか?
そんなこたぁ知ったことじゃありません。ハラコを仕入れて参りましたよ。

そこで、『料理当番、本日の一品』

まずは『イクラの醤油漬け』でありますが、仕込むまでの下準備が少々手間ですよね。
塩水でほぐす方もいらっしゃいますけど、私はぬるま湯派。イクラを潰さないよう筋や血合いを取りつつ、ぬるま湯の中でほぐします。あとはザルの編み目を利用して外皮(薄皮)を取るのですけど、ここで手を抜くと口当たりが悪くなったりしますので、丁寧に取ってくださいね。最後に塩水で仕上げても良いのですが、私は濃い口のタレで漬けるので塩水は使いません。
そのタレはそれぞれお好みで作ってください。私の場合は単純に酒と濃い口醤油を煮きりったものに、出し昆布の切れっ端を漬けて置いたものを使います。
白濁したオレンジ色のイクラが、付け汁を垂らすとその先から真っ赤に変わっていく、これがたまんないんですよねぇ。

イクラだけでもシドイと思いましたので『エビハンバーグ』を作りました。
冷凍のエビを戻し背わたを取って、塩、片栗粉でよくもんでから水洗いします。その中の何尾かはそのまま塩茹で、後はミンチにして、卵、牛乳で戻したパン粉、炒めたタマネギ、塩、胡椒、それに小麦粉(エビだけだとあまりにゆる過ぎますから入れるのですが、普通のハンバーグのように手では整形しませんので、入れすぎないように)を加え生地を作ります。おっと忘れた、この生地にマヨネーズを少し入れてください。
これをフライパンで適当な大きさに焼くのですが、半身を焼いているときに塩茹でしたエビを入れ込んでいきます。ひっくり返して火が通ったら出来上がり。ソースはマヨネーズをオリーブオイルで少しのばし、砂糖(ほんの少し)、トマトケチャップを入れてよく混ぜ、最後にレモン酢を少々加えて作った簡単ソースです。
あっ!左上のトマトソースっぽいのは、先日作って冷凍しておいた『鶏のトマト煮』です。

夜米を食べない私は、
「よーっし、明日の朝飯は贅沢いくら丼だな。」
「えっ!朝から?コルステロールだらけ?メタボ体型にはまずいんじゃないのぉ~~~。」
「・・・・・・・・・・!?」

さて、今日の一枚は、ドン・フリードマンです。
同じリヴァーサイドの前年録音「CIRCLE WALTZ」の陰に隠れがちな一枚ですが、こちらの方がフリードマンらしさが出ているという人もいるくらい。
秋雨の日曜に読書をしながら聴くのにはピッタリな一枚ではないでしょうか。(私はジャケ・デザインが、どうにも気に入らないんですけどね。)

フリードマンは、エバンスに続く白人ジャズ・ピアニスト、第二のエバンス、なんて言われますが、こうして聴いてみると明らかにエバンスとは違う音にきこえてきます。
特にこのアルバムでは「CIRCLE WALTZ」よりも、さらにそれを感じ取れるように思えるのですが、それはベースのせいなのか?いやいやそんなことはありません。冷たく堅いピアノ(悪い意味じゃありませんよ)、それがフリードマンの個性なのです。

できれば、エレピやシンセなどに手を出さずにいて欲しかった・・・・・・
美しいハーモニーとタッチを楽しめる一枚だと思います。

FLASHBACK / DON FRIEDMAN
1963年録音
DON FRIEDMAN(p) DICK KNISS(b) DICK BERK(ds)
1.ALONE TOGETHER
2.BALLADE IN C-SHARP MINOR
3.WAIT 'TIL YOU SEE HER
4.NEWS BLUES
5.OCHRE
6.HOW DEEP IS THE OCEAN ?
7.FLASHBACK


父は優しさを求めてる

2007年09月29日 | d-f

やっと平年並みの気温になった土曜日、みなさんはどのようにお過ごしになったのでしょう?(東京は寒いくらいだったらしいですけど)
私は例のごとく趣味部屋の掃除を済ませ、散歩へと出かけてきました。昨日までと周りの景色にそれほど違いはないはずなのに、やはり気温のせいでしょうみょうに秋を感じたりします。

「ハブちゃんは、徳永英明なんて聴かないだろうなぁ」
一昨日の晩、突然Mさんがそんなことを言い出しました。
「いや、じつはね、『VOCALIST』っていう徳永のCD知ってる?」
「あぁぁ、あの柳の下の二匹目を狙ってセカンドも出したら、思いどおりにそっちも売れちゃったってあれですね。」
「そう、それをね・・二枚とも買っちゃったぁ」

そもそも、Mさんは最愛の娘さんと共有できる音楽の話題を欲しがっているのではないかと私は思っているのですが、徳永のこのCD購入にもそのあたりが見え隠れします。
収録曲は我々世代が良く知った曲が多く含まれていますし、徳永の話題のCDとなれば、娘さんも聴くだろうという、悲しいくらいの父親心情・・・・同じ娘を持つ身としてよ~~く分かります。

「ほら、娘の車のCDは、一回かけると録音されちゃうからさぁ、もうCD本体は必要ないんだってさ。バブちゃん持ってく?」
じつはもっと娘さんと話題を膨らましたいんでしょうねぇ。
「中島みゆきの『時代』はこうだった」とか、「『翼をください』って、お前は学校で習ったのか?」とか・・・・・きっとそんな話もできなかったたんだろうなぁと思うと、なんだかMさんが可哀相で・・・シクシク(笑)
Mさんの娘さん、もうほんのちょっとでいいんで、お父さんに優しくしてあげて下さいね。

ともかくありがたくお借りして、今日の拭き掃除と散歩の時間に聴かせていただきました。

♪ 今はこんなに悲しくて 涙も枯れ果てて
  もう二度と笑顔には なれそうもないけど ・・・・・・ ♪

「ちょっと、家ん中じゃまだしも、散歩に行ってまで、大声で唄ったりしないでよ!」
はははははは、たしかに散歩中もおもわず唄いそうになってしまいましたけど。

「ようし、久々に、ギターの弦でも張り替えて、唄っちゃおうかなぁ」
ってんで、ガット弦を買って来て張り替えを行いました。


ギター本体の写真は、お見せするほどの
ギターじゃないもので、ご勘弁下さい。(笑)

えっ?スチール弦じゃないのかって?
最近はね、いわゆるフォークギターってヤツをガンガン弾いていると(失礼、弾いているなんておくがましい、鳴らしているとでした。)、すぐに「うるさい!」とのクレームが入るので、ガットギターをピッグも使わずに鳴らしているのですよ。

午後からは久々の「バブ・オン・ステージ」であります。
ただ、ガット弦の宿命で、張った直後はすぐに音が狂ってしまうわけで・・・・・・
「いいんじゃないの、どうせ歌そのものが完全に狂ってんだから」
「うるせぇ!あんたにも、Mさんの娘以上に優しさが欲しいよ。」

さて、今日の一枚は、紹介するまでもないマイルスのマラソン・セッションです。
昨日9月28日はマイルスの命日、別に忘れていたわけではないのですが、コルトレーンのそれと比べると、私の中ではかなりどうでも良い日になってしまっているもので・・・・(笑)
それでも一日遅れではありますがマイルスを紹介しようと、まっそういうわけです。

マラソン・セッションは、全て紹介済みかと思っていたのですが、振り返れば取り上げたのは「RELAXIN'」だけ、超メジャー級アルバムはなかなか紹介しにくいというとこ、ありますよね。

今日のアルバムは、年に一枚ずつしか発売にならなかったマラソン・セッションの内、最初に発売されたアルバムです。そして「MY FUNNY VALENTINE」のおかげでしょうか、最も取り上げられる率の高いアルバムでしょう。(私的にはコルトレーンが参加していない「MY FUNNY VALENTINE」が注目曲というところに不満もあるのですが....笑)

ともかく、2日間に演奏されたどの曲もまれに見る出来ばえであったこと、そして特に二日目の演奏は(今日のアルバムだけが全曲二日目の録音)、まさに完成の域に達していた『黄金のカルテット』を見せつけるかのごとき演奏であること、このマラソン・セッションが語りぐさになるのは当然だと感じさせます。

コルトレーン・ファンの私としては、4曲目(実際は3曲目って言った方が分かりやすいですよね)「AIREGIN」が気になります。
ご存じ、ソニー・ロリンズのオリジナル(ナイジェリアの綴りを逆にしただけの曲名というのがバカにしている気もしますけど)。本来であれば、ここでテナーを吹いていたのはロリンズかも知れません。それが半年で大きく成長したコルトレーンが、「どうだ!」とばかりにソロをとる・・・・感無量です。
ちなみに「BAGS' GROOVE」に収められたロリンズによる同曲(B面1曲目)と聴き比べをするなんてぇのも面白いかも知れません。(私はもちろんコルトレーンに一票!...笑)

COOKIN' / MILES DAVIS
1956年10月26日録音
MILES DAVIS(tp) JOHN COLTRANE(ts)[2-4] RED GARLAND(p) PAUL CHAMBERS(b) OHILLY JOE JONES(ds)

1.MY FUNNY VALENTINE
2.BLUES BY FIVE - false start
3.BLUES BY FIVE
4.AIREGIN
5.TUNE UP - WHEN LIGHTS ARE LOW


不能野郎は私だ!

2007年09月28日 | v-x

二晩連続のお遊びでしたし、昼間の暑さから一機に寒いくらいまで気温が下がるとの天気予報どおり冷たい風も吹いてきましたので、今晩はおとなしく過ごそうと帰ってまいりました。

一昨日の晩、そう巨人が大逆転をしているころ、私はいつものバーでいつものようにママとくだらない話をしながら一人ターキーやらハーパーやらをあおっておりました。
いやね、最初の焼鳥屋ではS君もいっしょだったんですけど、
「ダメだ、飲めねぇや」と言って帰ってしまったわけで、二週間ほど見ぬ間に変にやせているわ、酒は飲めなくなってるわで
「おい、だいじょぶか?医者に診てもらった方がいいんじゃないの」と言うと
「そう思うんだったら、飲みに誘うな!」
ごもっともであります。本人は夏バテだろうと言ってましたが、飲み仲間に倒れられては私も何かと不便ですので、しばらくは酒の誘いも控えようと思っています。

てなことで、バーのママにこんな物をいただいて帰ってきました。『携帯灰皿』です。
昨今の喫煙者迫害時代にあって、外での喫煙は極力避けている私ですが、ロング散歩でベンチに座ったりするとついつい一服ということがあります。(もちろん吸い殻は持ち帰っておりますよ。)今度はこの『携帯灰皿』を利用させていただくことにしましょう。

煙草といえば、先日DVDを二本借りてきたという話をしましたよね。一本は「デジャブ」(これは紹介しました)もう一本は「サンキュー・スモーキング」というアメリカ煙草業界の宣伝マンを主人公にした物語でした。
前もって評判を聞いてぜひとも観たいという映画でもなかったのでさほど期待もせずに借りてきたのですが、これがなかなか面白い映画でした。
内容はネタバレになってしまいますのでここでは止めるとして、煙草のパッケージにドクロマークのシールを貼る法案を成立させようとする上院議院に、公聴会の場で「誰もが煙草は有毒であると知っているのに、さらに貼る必要性が分からない。」と答える主人公・・・「そうだ!そうだ!」と心で叫ぶ自分が悲しくもありました。(笑)

以前もお話ししましたが、私が高校時代アルバイトをしていたジャズ喫茶のママは、ショートボブのそこそこ魅力的な人、私の一種憧れの女性(ひと)でもあったのだと思います。
そのママのカウンター越しに煙草を吸う姿がとても色っぽくて、思春期まっただ中の私にはかなりの刺激物でもあったわけで
「Aさん(ママです)、どうしてそういう煙草の吸い方するの?」
一度訊いたことがありました。すると
「バブくん、そもそもね、カウンターの中で煙草吸うことはいい事じゃないでしょ。これっぽっちの店だからそれも許されるけど、せめて煙草の煙がカウンターのお客さんにかからないようにしてんのよ。」と上に向かって煙草の煙を吐き出しました。
私が訊きたかったのは、煙草を持った手だったり、煙草を口に持って行く様子だったり、灰を落とす仕草だったり、それだったのですが、そう答えたママがとても大人の女性って感じで、それ以上訊くのは止め「ふう~~ん、そうなんだぁ」で終わっちゃいましたけどね(笑)。

カッコ良く煙草を扱う男性も良いですけど、女性はさらに色っぽかったりします。(煙草を吸う女性が良いと言ってるわけじゃありませんよ)
そういえば昔、吉原の遊女は、煙管(きせる)の長さでランクが分かったそうで、高いランクほど「帯は太し、煙管は長し」だったそうです。
障子越しに煙管の吸い口を出して客を誘うのも、遊女の「吸いつけ煙草」という技であったわけで、昔から男はこういった類の色気に弱いのかも知れません。

ベッドで男が煙草に火を着けると、茶目っ気タップリにそれを奪ったり、逆にそっと煙草に火を着けて咥えさせてくれたり・・・・・・・・・いかん、またも妄想が・・・三流映画の観すぎですね。

話がちょっと下にいったところで、メンソールの煙草を吸うと、あの、その、いわゆる男性機能が上手く作用しなくなるみたいな噂を聞いたことはありませんか?
じつは、メンソールだけでなく煙草そのものに、吸いすぎるとその危険性があるのだそうで、
「しかるになんだ、あそこが元気になるためには、血液が大切なわけだな。つまりニコチンが中枢神経に作用して、末梢の血管を収縮させるために血液循環が悪くなる、これがあっちにも影響を及ぼすと、まっそういうわけだ。」
・・・・・・・なるほど、だからヘビースモーカーの私は淡泊なわけだ。(ば~~か!)
じゃあ何故メンソール煙草がやり玉に挙がったのか?これにはいろいろな説があって、戦後、アメリカから入ってきた安いメンソール煙草の拡販を妨ごうとした国内メーカーが流した噂だとか、アメリカ軍が兵士の性犯罪を防ぐためにメンソール煙草を配ったとか、だけどどれも噂の域を出ないものばかりだそうです。

いずれにしても、私バブは、これからも極力他人に迷惑をかけない、ヘビースモーカーの不能野郎(失礼)で行こうかと思っておりますので、どなた様も迷惑だなと思ったら、気軽に声をおかけ下さい、すぐに改善するようにいたします。

さて、ジャズ界にもヘビースモーカーは数多くいますが、メンソールを好んで吸っていたというと、今日の一枚のマル・ウォルドロンであったそうで、お気に入りの銘柄は「モア」だったとか。

たしかにマルのアルバムには煙草が写っているものも多く、特に後期のものには「モア」らしき煙草が多く写っている気がします。
そんな中、今日のアルバムが極めつけでしょう。写っているのは間違いなく「モア」・・・
えっ?ひょっとしてそれだけの理由で今日の一枚を選んだのかって?

んんんんん、いや、なかなかこのマルのピアノ・トリオも、スタンダードを揃えた良いアルバムなんですよ。
・・・・ごめんなさい。「モア」だけで選んでしまいました。じつはこの頃のマルを私はあまり好みません。何故と訊かれると困るのですが、う~~ん、しいて言えば面白味が無い、お好きな方には大変申し訳ないんですが、迫ってくるものが無いように思えてしまうのです。
それでも、そのアルバムを紹介してしまう、不能野郎バブとは所詮そんな者です。(笑)

YOU AND THE NIGHT AND THE MUSIC / MAL WALDRON
1983年12月9日録音
MAL WALDRON(p) REGGIE WORKMAN(b) ED BLACKWELL(ds)

1.WAY YOU LOOK TONIGHT
2.BAGS' GROOVE
3.'ROUND MIDNIGHT
4.YOU AND THE NIGHT AND THE MUSIC
5.GEORGIA ON MY MIND
6.BILLIE'S BOUNCE
7.WALTZ FOR MY MOTHER


頑張れ......!

2007年09月26日 | g-i

十五夜の夜に、第一次(一時期の時が正しいかも知れませんが)福田内閣も決まり、やっと国会も再開されるようでありますが、どんな内閣であろうと、誰が総理大臣であろうと、何党の政権であろうと、何処か狂っている世の中を少しでも修正していただけるよう頑張っていただきたいものです。
それにしても、二週間もの間、総理不在国会停止でもなんの問題もない日本という国は、じつに平和というか、脳天気というか、逆にいえば臨時国会なんて金をかけて開く必要もないんじゃないか、てなひねくれた思いもいたします。

「安倍さんの息子がダメで、福田さんの息子が吉田さんの孫と喧嘩して総理大臣になって、みんな同じようなもんだべがら、関係ねぇな」
とは、新聞を見ていた我が母の弁です。
母あたりにしてみると、政治などというものは遠い世界で行われている権力闘争としか思えないらしく、自分の身近なものとしてはどうしてもとらえようとはしません。
「かあちゃん、あの人達が決めたことで辛い思いしたりすることもあるんだよ。もう少し真剣に考えないと」
「真剣に考えたってしかたねぇべや、難しいことはなんにもわかんねぇし、ここ選出の議員が誰かも忘れでんも」
「・・・・・」
母に投票権があることをもっと自覚して欲しいとは思いますが、母のような方は多いはずですし、かく言う私も最近は「何が良くて何が悪いのか」分からぬままに投票に向かっている感はあります。

「それにしても、誰それの子供だとか、誰それの孫だとかいうのばっかなんだなぁ」
と母
「今の世の中、政治家になろうと思ったら、政治家のご子息か、テレビで有名になるか、官僚をそつなくこなすしか方法がないから・・・・もしくは悪い事するか、ハハハハハ」

思えば、世襲議員はほとんどが「東京育ち、地元選出」という状況だし、官僚だって地方育ちでも中央の水にドップリ、テレビに出ている人だって同じようなものですから、本当の意味で地方の辛さなど味わったことのない方ばかりとも言えるわけで、まぁ、誰が悪いって、そういった原因を作っている自分たち有権者なんですけどね。

ちょっと前なら、地元に利権を広げられる旧建設大臣や農水大臣あたりは人気の大臣だったのが、今じゃ最も敬遠されるポストになってしまったところを見ても、地方に目をやる必要が無くなっている証拠かも知れません。
三位一体の傷みが弱者や地方に集中して、しかも長期化(強者にとってはさほどの時間ではない期間も、弱者には生死を左右するほどの長さに感じるのですよ)したことが問題であって、すでに我慢の限界を過ぎようとしています。どなたが総理大臣になられても、どんな内閣であっても、後戻りせずにこれを解決していくことは容易ではないのでしょう。
ともかくは、新総理、新(?)内閣には、頑張っていただくしかないですよね。
それと同時に、我々一般ピープルも、自分の問題として真剣に受け止め、立ち向かわなければ行けないのでしょう。
「頑張れ一般ピープル!頑張れ政治家!」
(ん?一般ピープルは生かさず殺さずがベスト、なんて思ってないだろうなぁ・・・・)

そんな母の現在の最大の興味は新総理でも新内閣でもなく、佳境に差し掛かったプロ野球ペナントレースでありまして、昨年の今頃はテレビも見なかった母が(もちろん、巨人低迷のせいですが)、今年はラジオ放送にまでかじりついて応援を続けております。
今日の中日戦が終われば巨人戦はしばらくお休みですが、他球団の試合結果を気にする毎日が続くのでしょう。優勝云々はともかく、最後まで母の楽しみを奪うことの無かった今年の原巨人には感謝しています。

そういえば、今朝の朝日新聞のスポーツ欄には『虎ほぼ終幕』の文字、阪神は6連敗ですか・・・どれどれ優勝ラインは??????阪神が残り七戦全勝でも、中日は五勝三敗、巨人は一勝二敗以下じゃないとダメかぁ・・・・ブログ仲間のウフフマンさんは、さぞ傷心されていることでしょう。
いやいや、でもまだ阪神もあきらめちゃいませんよ、きっと。
ところで、今日は?げっげっげっ、巨人負けてんじゃん。

セ・パともに最後まで盛り上がりを見せるペナントレース。
「頑張れ巨人!頑張れ阪神!頑張れ中日!」
(私的には母同様、巨人ファンなのでありますが、横浜もちょっと応援しておりまして・・・「頑張れ横浜!」....笑)

え~~~い、何はともあれ
「頑張れ自分!頑張れみんな!」
でありますね。

 さて、今日の一枚は、グリフィン=ロックジョーのダブル・テナー・コンボです。
以前紹介した「LOOKIN' AT MONK」もそうですが、この手のアルバムは、グリグリ来すぎるという方もいて、好き嫌いがハッキリするかもしれません。
たしかに、一人一人のテナーが好きでも、二人に一気にこられると変に重くなってしまう気もしますから、同日録音の「BLUES UP DOWN」など、全曲通しで聴くのは辛かったりします。
私も先輩に気を遣っているグリフィンより、一人でバリバリ吹いている方が好きかも・・・もちろん、ここでも演奏そのものはグリフィンがまくりたてていますけどね。

このダブル・テナー・コンボはジャズランド(リヴァーサイド)の他にも、プレスティジにアルバムを残していますが、ジャズランドではグリフィンがリーダー扱い、プレスティッジではロックジョーがリーダー扱いという違いを出していて、両レーベルの対抗心みたいものなのか、ちょっと面白いですよね。

私の好みはバラード「IMAGINATION」かな・・・ってグリフィンしか吹いてねぇじゃねぇかよ!(笑)

TOUGH TENORS / YHE JOHNNY GRIFFIN AND EDDIE LOCKJAW DAVIS QUINTET
1960年11月4,10日録音
JOHNNY GRIFFIN, EDDIE LOCKJAW DAVIS(ts) JUNIOR MANCE(p) LARRY GALES(b) BEN RILEY(ds)

1.TICKIE TOE
2.SAVE YOUR LOVE FOR ME
3.TWINS
4.FUNKY FLUKE
5.IMAGINATION
6.SOFT WINDS

おまけ、
巨人も負けていることですし、今日はS君でも誘って呑みに出かけちゃいましょうっと。
行ってきま~~~す!


この月の酒

2007年09月25日 | g-i

今日はいくぶん暑さが戻って来たものの、あのどうしようもない蒸し暑さはもう無く、爽やかな秋は、間違いなくやって来ているようです。

9月14日に打ち上げられた月周回衛星『かぐや』は、10月4日月周回軌道突入といいますから、今まさに月に向かっている途中ということになります。

名月をとってくれろと泣く子かな

むかしある時ある山で、猿と狐と兎とが、仲良く遊んでおりました。夕方になって、みすぼらしいおじいさんがそこを通りがかって、
「お腹がすいてもう動けない、何か食べるものをめぐんではくれまいか」
そこで、猿は山から木の実を、狐は川から魚をつかまえてもってきました。でも、獲物をつかまえることの苦手な兎は、何も持ってくることが出来ません。
やがて夜になり、月明かりの下、焚き火で木の実や魚を焼いていると、とつぜん兎が焚き火に飛び込んで
「どうぞ私をお食べ下さい。」
すると、おじいさんはその姿を神に変え、兎を空高く放り投げました。
それから、月には兎が住むようになったんだよ。

今日は十五夜、仲秋の名月、すすきと団子を供えたさきで虫の声をBGMに、おじいちゃんが孫にそんな話をしている。
「へぇ~~~、だからお月さんには兎が見えるんだね」
なんてね。
・・・・・・・・今やそんな爺さんも子供もいやしないか。それでも、月をとってくれとせがむ純真な心は、忘れて欲しくないものであります。

今宵、仲秋の名月は皆様の窓を照らしていてくれるでありましょうか?

月々に 月見る月は多けれど 月見る月は この月の月

これが、私の場合ですと

月々に 酒呑む月は多けれど 月見る酒は この月の酒

『かぐや』がどれほど月を解明しようとも、私のような凡人は月見酒に酔いしれて、
「おっ!さすが名月、分身の術まで使いやがる!」
「それはあんたが酔っぱらってるからよ」

さて、今日の一枚は、「I WISHED ON THE MOON (月に願いを)」ってことで、ビリー・ホリデイを選んでみました。

「あれ?このアルバムに「I WISHED ON THE MOON」なんて入ってた?」ってですか?

自叙伝『奇妙な果実』(本題はこのアルバム・タイトル「LADY SINGS THE BLUES」)の出版を記念して出されたアルバムですが、私はCDのみの所有なのでありまして、入ってるんです「I WISHED ON THE MOON」(笑)。そのかわり、フランス映画『エヴァの匂い』で使われていたレコード分「LOVE ME OR LEAVE ME」「WILLPW WEEP FOR ME」ら4曲が入っていないという、なんだかわけのわからないCDなんですが・・・・
今日は手持ちのCDの曲順・内容で紹介します。


う~~ん、ジャンヌ・モロー良いですよねぇ

彼女の声の衰えは何ともしがたいところ、それでも『仲秋の名月』を愛でながら飲む酒には、逆にその渋さがなんともよろしいんじゃないでしょうか。

このCDでは後半に収められている1956年6月6,7日の録音は、5度目の監獄生活から解放されてすぐ、まさに本の出版に合わせて録音されました。自叙伝の和名タイトルである「奇妙な果実(STRANGE FRUIT)」はじめ、「TRAV'LIN' LIGHT」「I MUST HAVE THAT MAN !」「SOME OTHER SPRING」「NO GOOD MAN」「GOD BLESS THE CHILD」「GOOD MORNING HEARTACHE」いずれも各章のタイトルに使われています。

「I WISHED ON THE MOON」今宵、私はあの月に何を願いましょうかねぇ。

LADY SINGS THE BLUES
BILLIE HOLIDAY(vo) 他

1.SAY IT ISN'T SO
2.I'VE GOT MY LOVE TO KEEP ME WARM
3.I WISHED ON THE MOON
4.ALWAYS
5.EVERYTHING HAPPENS TO ME
6.DO NOTHIN' TILL YOU HEAR FROM ME
7.AIN'T MISBEHAVIN'
8.TRAV'LIN' LIGHT
9.I MUST HAVE THAT MAN !
10.SOME OTHER SPRING
11.LADY SINGS THE BLUES
12.STRANGE FRUIT
13.GOD BLESS THE CHILD
14.GOOD MORNING HEARTACHE
15.NO GOOD MAN
16.REHEARSAL FOR GOB BLESS THE CHILD

おまけ、
最後に私の好きな金子みすずさんの詩を一編。

「月日貝」

西のお空は あかね色、
あかいお日さま 海のなか。

東のお空 真珠いろ、
まるい、黄色い お月さま。

日ぐれに落ちた お日さまと、
夜あけに沈む お月さま、
逢うたは深い 海の底。

ある日 漁夫にひろわれた、
赤とうす黄の 月日貝。


原点発見!

2007年09月24日 | a-c

せっかく涼しいお休みなので、趣味部屋の模様替えをしようかと始めたのですが、時間がかかったわりにはレコードとCDの位置を少し動かしただけで終わってしまいました。
「これのどこが、模様替えなの?????」
まったくうるさいったらありゃしません。レコードもCDも一度全部引っ張り出して、棚を少し動かして、リストの順番にきちんと並べて・・・・・・・・・・
まっ確かに、途中ライナーノーツを読み直したり、しばらく聴いていなかったアルバムをターンテーブルに乗せちゃったりと、効率の悪さは天下一品。私がこんなアルバイトを雇っていたら絶対にクビにしてしまうと思うほどでしたけどね。(笑)



すると、レコードの間からこんな物が出てきました。
はたしてこれは何か?
以前、我が家に始めてステレオがやってきた時のこと(ジャズ四方山話でちょっとだけ触れてますので、良ければ見てください。)をお話ししましたが、それに併せて、父が購入したレコード全集「世界のポピュラー」の中に入っていた歌詞カードです。
いやぁ、とんでもなく昔のもので、本とセットになったそのレコードは、すでに我が家には跡形もなくなってしまいました。そのジャズ編の冊子(歌詞カード?)が出てきたのです。

「そうか、発行元は中央公論だったんだ。」

私が、マイルス・デイビスもディブ・ブルーベックも始めて聴いたのは、この全集のものだったことは間違いありません。(だって、その前に我が家にLPという存在が無かったはずですから....笑)

スタッフ・ルーム
第4回配本第1巻「ジャズ編」をお届けします。・・・・・・・今考えると、大変おかしな話ですが、15年ほど前には江利チエミや雪村いづみの歌は、すべて「ジャズ」と呼ばれていました・・・・・・

こんな文章が載っています。「15年ほど前」の表現にこの全集の発刊年がうかがえようというものです。
その他にも糸居五郎さんの「ぼくとジャズと」、木全信(きまた まこと)の「21世紀的サウンド」なんて短文も載っておりました。
えっ?糸居五郎を知らない?まさかぁ、若いこぶってぇ(笑)

でも、何でこんなのだけレコードの間に挟んで取って置いたんでしょうね?もちろん犯人は父でも母でもなく私なのですが・・・・・よく覚えていません。
ともかく、私のジャズ好きの原点、いやポプュラー好きの原点(笑)に出会ったようで、ちょっと嬉しい午後でした。

さて、今日の一枚は、この冊子を大事に挟んでおいてくれたジャッキー・バイアードです。
こんな物が挟まっていたということは、ずっと聴いていなかったアルバムということになります。CDで聴いていたせいなんですが。

コルトレーン・カルテットのエルビン・ジョーンズ、オーネット・コールマン・トリオのデヴィッド・アイゼンゾン、そして鬼才バイアードのトリオとなると、なんだかアバン・アバンしてそうでしょ。
それを嫌ってこのアルバムを聴かなかったら、絶対に損をしますよ。バイアードのギターはともかくとして、ピアノ・プレーは何ものも打ちのめす迫力があります。ましてこのリズム・セッションとの三位一体というか、ともかくバイアードの魅力を知るなら、うってつけのアルバムなのです。

先日紹介した「HI-FLY」もそうですが、プレスティッジに残る彼のアルバムを幾つかお聴きになってみて下さい。ロン・カーターが「彼がもし、ミンガスのところではなく、マイルスのところにいたなら、ジャズのメインストリームに変化があったかも知れない。」とか、エバンスの「世の中には商業主義や名声をも求めない一種変わった天才がいるものだ。バイアードこそ、その一人だろう。」との言葉が、少しは理解できるかもしれません。

ちなみに「ジャケ・デザインが違うんじゃないの?」とご指摘のあなた、鋭い!
じつは私の持っているLPは、ビクターから発売された国内ステレオ盤です。オリジナルはCDにもなっているこちら・・・・ジャケ・デザインとしてはどちらがお好みですか?

SUNSHINE OF MY SOUL / JAKI BYARD
JAKI BYARD(p, g) DAVID IZENZON(b) ELVIN JONES(ds, tympani)

1.SUNSHINE
2.CAST AWAY
3.CHANDRA
4.St. LOUIS BLUES
5.DIANE'S MELODY
6.TRENDSITION ZILDJIAN

おまけ、

ちょっと気になってネットで調べてみたら
もう締めきりになっていましたが、Yahoo!オークションに中央公論社「世界のポピュラー」が出てたんですねぇ・・・・希望価格2万円に対して、最終入札が2千円で終了しておりました。
思い出料も入れて入札すれば良かったかなぁ?????????
写真だけ小さく使わせていただきます。


好きなように居眠りしたい

2007年09月23日 | a-c

今日は彼岸の中日、皆さんはお墓参りに行かれましたか?
私も小雨の中、午前中の内に行ってまいりました。
「暑くなくて良かったけどさ、雨がねぇ」
気温は昨日より8度近く下がり、やっと秋の気配が漂ってきましたが、お盆にきれいに採ったはずの雑草は、高温多湿の残暑(笑)に生命力を増したのか、元気よくまた伸びていまして、雨の中の草むしりは楽なものではありませんでした。

家に戻って昼食を済ませると、たまらない眠気が襲ってきました。見るでもないテレビを点けたままウトウト、これが最高に気持ちいいんですよねぇ・・・・・
「何もったいないことしてんの!」
テレビを消されてしまいました。
「何やってんだよぉ、見てんのに!」
「何見んのよ、寝てたくせに!」
「バカやろう、総裁選見るんだからぁ!」

あはははは、結果の見えている総裁選など、どうでもいいんです。でもね、あのウトウトには見てないテレビが微妙に心地よい影響を与えるんですよねぇ。
ですから、テレビを消されると不思議と目が覚める、皆さんも経験あるでしょ?
家人だってそんなこと時々あるくせに、このくだらないやり取りは、何年も何十回いや何百回も繰り返されてきたわけで・・・・・・もうそろそろ、分かってくれても良いようなもんなんですけど、居眠りくらい好きなようにさせて欲しい(笑)

結局、目がさえてしまったので、総裁選も見ずに珈琲を入れて音楽鑑賞に変更しました。
今日9月23日は、コルトレーンの生誕日です。私は命日は気にするタイプなのですが、生誕日はさほど気にしません。それでも思い出してしまえばコルトレーンを聴かないわけにも行かないでしょう。

さて、そこで今日の一枚、
ちょっと前に、ブログ仲間67camperさんのところで「MAINSTREAM 1958」を紹介されておりましたので、私の方はその裏盤みたいなこのアルバムを紹介しようと思います。

サボイでのコルトレーンとウイルバー・ハーディンの共演盤は、当然のごとく当初はコルトレーン名義で発売されたものはありませんでした。(1958年のこの時期は、アトランティックに移るところとはいえ、コルトレーンはプレスティッジと契約していたわけですから)


左から「MAINSTREM 1958」「TANGANYIKA STRUT」「JAZSS WAY DUT」

つまり、「MAINSTREM 1958」「TANGANYIKA STRUT」「JAZSS WAY DUT」この三枚。その後、70年代に入ってから二人の連名で、別テク、未発表曲を集めた形で発売になったのが「DIAL AFRICA」「GOLD COAST」(この二枚を私は持っていません。)そして、今日のこのアルバムということになります。

コルトレーンがどうしてこの時期、マイルスのグループでもなく、自己バンドでもなく、デトロイトから出てきたばかりのフリューゲル奏者ハーディンのレコーディングに三日間も付き合ったのでしょうか?
一説には、ハーディンにニューヨーク行きを進めたのが、コルトレーンでありフラナガンだったからということですが、私が思うには、親分(マイルス)とは違う、フリューゲル奏者と演奏することで、自己の目指す方向、自己バンド結成に対するヒントを得るためのトライといった側面があったのではないか????これは考えすぎですかね。

ともかく、この時期のコルトレーンというと「SOULTRANE」から「MILESTONES」そして「KIND OF BLUE」「GIANT STEPS」へと突き進むまっただ中であり、それだけに目立ったアルバムに比べ、この一連のセッションは陰に隠れている感がありますが、いかにもハード・バップといった、それぞれの個性と開放感がよく出た演奏でもありますので、ぜひともお聴きになると良いかと思います。

幸いにも、CD時代の現在は、全てのテイクを収めた総集盤が発売されていますので、バラバラにLPを探さなくとも、全演奏をテイク順に聴くことも出来ます。


どちらも内容は同じです。

COUNTDOWN / JOHN COLTRAN - WILBUR HARDEN
1958年3月13日録音
WILBUR HARDEN(flh) JOHN COLTRANE(ts) TOMMY FLANAGAN(p) DOUG WATKINS(b) LOUIS HAYES(ds)

1.WELLS FARGO (alternate take)
2.RHODOMAGNETICS (alternate take)
3.COUNTDOWN
4.COUNTDOWN (alternate take)
   1,2の本テイクは「MAINSTREAM 1958」に収録

おまけ、
いかに昨日予想外の料理当番だったとはいえ、本日も日曜日・・・・やっぱり料理当番は逃げられませんでした。
『料理当番、本日の一品』(alternate take........笑)

昨日が魚でしたので、今日は豚肉を使いました。軽く塩した薄切りのカボチャを焼き、その上に、ニンニク生姜風味で炒めたモヤシ、タマネギ、豚肉をのせ、カボチャといっしょに食べてみると・・・・・「あ~ら、自然の甘みが美味しいわ」好評でした。

こちらは私が炊いたのではないのですが、おはぎを食べない私に一応の気をつかってくれたようです。
「やった!栗ご飯」
いつもは夕食にご飯を食べない私も、この初物は食べましたよ。


花に魚に珈琲??

2007年09月22日 | d-f

昨日、ブログ仲間のあずきさんの所で、うらやましいばかりのお届け物があったと聞き、よだれを流しながら記事を読んでおりましたら、私のところにもほんのちょっといただき物がございました。
ようし、負けずに紹介しちゃおうかな!(笑)

まずは、母の用事で運転手を務め、知人のところを訊ねると帰りがけに
「ちっちゃいけど持って帰って」と、小振りのいなだと形の良い秋刀魚を持たされました。(はははははは、また秋刀魚ですが、刺身でいけそうです。)

次は帰る途中、珈琲ドリップの紙フィルターがきれそうだったので、いつもの「ヤナイ珈琲」さんに回ると
「バブさん、さっき上がったばかりなんだけど、バターのように濃厚な珈琲ってんで作ってみたから、少し飲んでみて」と、出来たての珈琲をいただきました。
「散歩上がりにいただこう」

そして、散歩をしていると、近くの花壇でおばあちゃんが一生懸命手入れをなさっています。
「おばぁちゃん、暑いのに大変だねぇ、熱中症に気を付けてよ。」
「大丈夫、大丈夫、そんな大変じゃないから・・・・・・これ少し切って持ってくかい?」「えっ!?いいんですか、嬉しいなぁ」
と、切ってくれたのがクジャクソウです。
「いくらでも増えんから、根付きでやってもいいんだけど、春じゃないと付かないかもしんないからなぁ」
可愛いおばあちゃんでした。

花に魚に珈琲、お酒がないのは少々残念ですが(笑)、何にしてもいただき物はありがたいものです。

 
ヤナイさんのように上手くはたてられませんが(笑)

散歩から帰って、早速、珈琲を・・・・
「温めの70度ぐらいのお湯だったよな・・ブツブツ」
ヤナイさんに言われた注意点を守りながら、じっくりと入れさせていただきました。
おっしゃるとおり、少々濃厚な味わいは、今日の一枚にもうってつけのお味でした。

ということで、今日の一枚は、大好きなエリック・ドルフィーです。
「IN EUROPE」は、以前3枚同時に紹介したことがあったのですが、その後、改めて一枚ずつ紹介しています。

ブッカー・リトルとの伝説となった7月のファイブスポットでの演奏、そしてジャズ・ギャラリーでの短期出演を終え、ドルフィーは二度目の渡欧を単身で行ったのでした。
この「IN EUROPE」は、その際、デンマークのコペンハーゲンで、同国を代表するリズム・セッションを従えての2日間のライブの記録ということになります。

じつは、私はリズム・セッションに幾分不満を持っていますが、このメンバーであればこそ、ドルフィーが生きていることも確かで、これが、ケニー・ドリュー、ニール・ペデルセン、アルバート・ヒースというドリュー・トリオとの共演であったら、どんなだったろうか?なんて、あり得ない事も考えてみたりするのですけど、そちらの方がドルフィーは伸び伸びと出来なかっただろうなとも思うわけです。(笑)

今日のVol.3の聴き所は、B面「IN THE BLUES 」の3つのテイクだと思います。飽きるなどと言わずに3つのテイクをじっくり聴いてみて下さい。1テイクから2テイクへ、2テイクから3テイクへの変化、盛り上がり、最後のテンポが早くなったテイクでのドルフィーのソロ・・・・う~~ん、私にはたまりません。

ERIC DOLPHY IN EUROPE Vol.3
1961年9月6, 8日録音
ERIC DOLPHY(as,bc) BENT AXEN(p) ERIK MOSEHOLM(b) JORN ELNIFF(ds)

1.WOODY'N YOU
2.WHEN LIGHTS ARE LOW
3.IN THE BLUES (takes 1,2,3)

おまけ、
「お~~い、魚なんとかしてよ~~~!」
「ふぁーい」
今日は土曜日ではありますが、もらい物で『料理当番、今日の一品』です。

まずは「お刺身」ゴテゴテしている方は、秋刀魚のなめろうです。

生がダメな母には、「いなだのオイスターソース焼き」でありまして、レシピはいなだの切り身に塩、酒をふって10分ほど置き、水気を取ってカタクリをまぶし、フライパンで焼きます。
7分程火がとおったら別に取って置いて、同じフライパンでニンニク、生姜、ネギ、豆板醤を炒め、酒、水、オイスターソース、醤油、砂糖の合わせ調味料を入れて、いなだを戻します。あとはいなだに火がとおるまで、タレをからめ煮して出来上がり、皿にもってから、すり胡麻をふってみました。


萩の花に墓参りを想う

2007年09月21日 | g-i

暑い毎日が続き、狂い咲きの桜があったり、季節外れの云々のニュースも各地で聞かれるようですが、はや9月も下旬お彼岸ですから、初秋から秋本番へと季節は進まなければいけないはずです。どうぞ、かんしゃくを起こしているお天気の神様、お怒りはごもっともでしょうがここのところは穏便に済ませてはいただけないものでしょうか?

「バブさん、やっぱ連休はお墓参りに行くんですか? うちは全員で行くみたいな変な決まりがあって、俺も行かなくちゃいけないんですよ。めんどくさくて。なんで彼岸には墓参り行かなくちゃいけないんでしょうね?」
若いE君がこんな事を言ってきました。

たしかに、ついこの間『お盆』に墓参りしたばかりのような気もしますが、本来は毎日でも参るべきものを、ほぼ行事日ぐらいしか行かなくなっている現代、『お彼岸』に参るぐらい面倒がっちゃいけませんよね。

そもそも『お彼岸』とは、太陽が真東から上がり真西に沈む日(春分の日、秋分の日)に、日が輝いて沈む西方、つまりは向こう岸(彼岸)に阿弥陀仏が住む西方浄土、極楽涅槃(ごくらくねはん)があって、我が先祖もそこに至って欲しい、そして自分も現世、こちら岸(此岸(しがん))から、煩悩を解脱して彼岸にたどり着きたいと祈るもので、ですから、墓に入っている人だけのためでは無いわけです。

「だからね。そんなめんどくさがらないで、現世でオイタばっかやってるE君は、なおさらお参りしたほうがいいんだよ。」(笑)

彼岸といえば『おはぎ』ということになるのでしょうか。
我が家も子供たちがいる頃は、『自家製おはぎ』を作っておりましたが、なにしろ私があまり得意な食べ物でないもので、最近はパック詰めの出来合いで済ませています。
春は『ぼたもち(ぼたんもち)』、秋は『おはぎ』、呼び名を花にたとえるなんざぁ、いかにも日本人ぽくっていいですやねぇ。
ちなみに『おはぎ』『ぼたもち』には、他にもいろんな呼び名があるそうで
餅米を全部潰さないので『半殺し』、やわらかいから『やわやわ』、餅のようにペッタンペッタンと音を出さずに作るので、隣も気づかず『隣知らず』、洒落たところではあんこが何処に付くか分からないから『夜船』(暗くて何処に付くか分かんないでしょ)なんて呼び名もあるそうで、こんな言葉遊びもいかにも日本人って感じですよね。

そうそう、もう一つ私が好きな呼び名がありました。『奉加帳(ほうがちょう)』ってんですがね、『奉加帳』ってぇのは、そもそも寄付金なんかを「誰それがいくら」みたいに書き込む帳面、家それぞれで書き込まれる金額は違うわけでさぁ。しかるに家によってあんこの厚みが違う『おはぎ』『奉加帳』ってわけで、うめぇこといいやさぁねぇ。
あれ?口調がちょっとおかしいような・・・・・・・・余談ですが、こんないらぬ知識も大好きな落語で教わったんで、今日は五代目古今亭志ん生の命日です。合掌。

ともかく、めんどうがらずに『お彼岸』には『おはぎ』を持って、お墓参りに出かけましょう。

さて、今日の一枚は、ユタ・ヒップです。Vol.1を紹介して、ずいぶん間のあいたVol.2の紹介ですが、何故に今?

じつは昨夜、昨年5月に発売されたスイング・ジャーナルの増刊号『ジャズ・ジャイアンツ栄光の軌跡』のなかのS.J.1956年7月号の記事「話題の女性ピアニスト トシコとユタ」を読んでおりまして、思い出したように就寝前にこのアルバムを聴いたものですから。(笑)

ユタがドイツからアメリカに渡ったのが1955年11月、一方秋吉敏子は1956年1月、なるほど二人は異国の地から同時期にジャズの本場を目指した女性ピアニストであったのですよね。
この時の記事には、ニューヨークで初対面した二人の模様が記されています。
そんな中、今後のことについて、
トシコは「日本では私の様にこちらで勉強したいミュージシャンは沢山います。私は日本に帰って後輩に指導するつもりです。」と答え、ユタは「ドイツには帰らないつもりで母親と技師志望の弟を呼び寄せたいと望んでいる。」と答えています。

じつに皮肉なものだと思うのは私だけではないでしょう。
結果をみれば、ユタは失意の中、事務員までしてアメリカに留まろうとしたものの、ドイツに帰る運命にあったし、トシコは日本のミュージシャンへの指導を模索したものの、日本自体がそれを拒み(結果論ですが)、結局アメリカでの音楽活動を続けることになる、人生とはそんなものなのでしょうかねぇ。

緊張しきりのヒッコリー・ハウス、ステーキ・レストランでの彼女の演奏を、真剣に聴き入っていたお客はどの程度だったのでしょうか?それでも半年もの間、同店でのハウス・ピアニストを勤めたことは、彼女の実力によるものに他ならない訳ですし、もう少し、その後の活躍も見たかったと私なんかは思ってしまいます。

ブルーノートに残る三枚のアルバム、ドイツに帰った彼女には、どんな思い出だったのでしょうかね。

AT THE HICKORY HOUSE Vol.2 / JUTTA HIPP
1956年4月5日録音
JUTTA HIPP(p) PETER IND(b) ED THIGPEN(ds)

1.GONE WITH THE WIND
2.AFTER HOURS
3.THE SQUIRREL
4.WE'LL BE TOGETHER AGAIN
5.HORACIO
6.I MARRIED AN ANGEL
7.MOONLIGHT IN VERMONT
8.STAR EYES
9.IF I HAD YOU
10.MY HEART STOOD STILL


飽き(秋)ても、庶民の味方

2007年09月20日 | d-f

今日は彼岸の入り「暑さ寒さも彼岸まで」この暑さも終息に向かってくれれば嬉しいのですが、今日もまた暑い一日でした。

先日も触れましたけど、最近我が家の食卓には、秋刀魚さんがちょくちょく顔を出して、少々ゲップの出る思いです。
昨日も母が散歩がてら出かけたら、一尾38円の秋刀魚が売っていたとかで、本人はあまり食べないにもかかわらず、10尾も仕入れてきてしまいました。
「煮とけば保つだろ」
言ったな、言った本人が責任もって食べろよってんだ!!!

それにしても一尾38円じゃ、塩焼きにしても薬味の大根おろしの方が高くつくんじゃねぇかって値段ですよね。昨晩、飲み屋で聞いた話によれば、いつもの年ならかなり沖に出ないと捕れない秋刀魚が、今年は港から近いところであがるのだそうで
「一回しか行けなかった漁が、二回行けるんだから、捕れすぎるのもあたりまえだよね」
なのだそうです。


これがサンマ船

そんなこんなで今日は港近くに行く用事がありましたので、魚屋を覗いてみました。さすがに一尾38円は無かったものの、小振りとはいえ一箱(25尾)で1000円という秋刀魚を発見。
魚屋のお兄さんが「届いたその日なら刺身でもいけるよ」と言うので
「秋刀魚大好きの息子に送ってやるか・・・・・」
でも、どう考えたって送料の方が高く付きますし、25尾も届いちゃ彼女も処理に困るでしょ、結局今回は止めちゃいました。
「息子よ、喰いたけりゃ、また彼女でも連れて帰ってこい!」

それにしても、燃料高騰の折、こんなんで漁師さんは採算が合うんでしょうかね。昔、やはり秋刀魚が捕れすぎて価格が急落し一部廃棄した、なんて事がありましたけど、ちょっと心配になってしまいました。

みなさん、秋の味といえば秋刀魚、5人家族で一人一尾食べても200円で上がりますよ。庶民の味方、秋刀魚をどんどん食べましょう。
塩焼き、刺身にナメロウ、山河焼きに蒲焼き、煮魚だって甘辛からサッパリしたのまで、つみれも良いし、そのまま揚げても薬味とたたいてゴマ団子にして揚げても旨い、パスタの具にだってなるし、開いて干しても良いじゃありませんか、調理方法を工夫すればいろんな味が楽しめますから、ね。
って、私は魚屋の回し者か?

さて、今日の一枚は、ビル・エバンスです。

エバンスのお父さんが亡くなったのは、このライブ(エバンス初のホールでの単独ライブ)の直前。葬儀に出席したエバンスは、その慌ただしさのために充分な準備を出来ずに演奏することになってしまいました。
それでも、何とかライブを終え、録音も全曲されたのですが、エバンスはその出来に納得がいかなかったようです。契約の関係でアルバム化しなけれいけなかったエバンスは、その中から満足できる演奏のみを選び出すことで、自分を納得させました。
つまり、Vol.1と名は打たれているものの、エバンス自体がその他の演奏をアルバム化する意志がなかったためでしょうか、結局はVol.2が存在しないVol.1になってしまったのでした。

さて、これをふまえて、CDにはボーナス・トラック(れいの+何とかというヤツですね)が収録されているものがあります。はたして、これはどうなのか?エバンスが生きていれば絶対に許さない事だったかもしれません。
ボーナス・トラックを聴くときには、そんな事をふと思い出してみては如何でしょう。

そんなこんなで、「他の録音もVol.2として出して欲しい」との要望もあるようですが、私的には、お蔵入りのままで良いのではないかと思っている演奏でもあります。

この頃のエバンスといえば、スコット・ラファロの死からようやく立ち直れたといった時期、そんな時、お父さんの死をエバンスはどんな思いで受け止めたのでしょう?
それを思うと、やはり聴き所は13分超のピアノソロ「IN MEMORY OF HIS FATHER」でしょうか。亡くなったお父さんに捧げられた曲であり、「父を亡くしたエバンスの心情」をもっとも感じ取れる演奏だと思います。

今晩は、昨晩少々飲み過ぎでお疲れの肝臓に気を配り、これでも聴きながら抑え気味にバーボンをいただくことにします。

AT TOWN HALL Vul.1 / BILL EVANS
1966年2月21日録音
BILL EVANS(p) CHUCK ISRAELS(b) ARNOLD WISE(ds)

1.I SHOULD CARE
2.SPRING IS HERE
3.WHO CAN I TUM TO
4.MAKE SOMEONE HAPPY
5.IN MEMORY OF HIS FATHER L.EVANS 1891-1966
   (Prologue~Improvisation On Two Themes~Tum Out The Stars~Epilogue)