JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

眠れない夜にジャケットを想う

2007年11月30日 | p-r

今日は期待以上に青空が拡がり、そこそこ暖かい一日でした。「毎日の気温差に体調を崩し風邪をひいてしまう」てな事も多いと思います、十分ご注意下さいませ。

昨晩は変に寝付かれず、布団からむくむく起き出して、半纏にヘッドホン、ロックグラスにストレートという、なんだか懐かしいようなスタイルでレコードを聴いておりました。
そんな旧式スタイルとともに、薄暗いスタンドの明かりだけでジャケットを眺めていると、昔をついつい懐かしんでしまうのは私が歳をとったせいなのでしょう。

こうして見てみると、それぞれのジャケットもそれぞれに歳をとりました。なかには背表紙が破れ、筒状になりかけているものもあります。まぁ、ぞんざいに扱ってしまった私のせいでありますから、これ以上の老化はなんとか避けてやりたいと思っています。
そこで今日はレコード・ジャケットの話でもしようかと・・・・・

またまた古い話ですが、私がジャズ喫茶でアルバイトを始めた当初、最も緊張したのはレコード盤とオーディオの扱いでした。そっとジャケット(お店によってはジャケットを別保存され、レコード盤だけを専用のジャケに入れているところもありましたが、私のバイト先ではオリジナル・ジャケットをそのまま使ってました。)からレコードを取り出し、ターンテーブルに乗せて針を落としボリュームを上げる、この動作にドキドキ、逆も同じで、ターンテーブルからレコードを外しジャケットにそっと戻す、これですら緊張したものです。だって、扱いが悪いと、レコード、オーディオはもちろん、ジャケットにも影響するでしょ、お客さんに出す珈琲を入れるときよりも気を遣いましたっけ(笑)

それがそこそこ慣れてくると、扱いも悪くなるんでしょうねぇ、ある日ママに
「バブ君、今、手を拭かずにレコード触ったでしょ」
洗い物の途中で、次のレコードをセットしていないことに気付き、急いでいたときだったと思います。よ~~く覚えてます。セットしたのはブルーノート盤でした。
余談ですが、レコードのセンターレーベルには水溶性インクが使われたものが多いのをご存じでしょうか?
ブルーノートのあの青もまさに水溶性、ママに言われて右手の中指を見てみると、うっすらと青く染まっておりました。

おっと、話はジャケットのことでしたね。

レコード・ジャケットというと、デザインを楽しんだり、ライナーノーツ等のセンターレーベルにはけして書ききれない情報を提供してくれるアイテムとして、私などには絶対に必要なものですが、レコード盤の保護も重要な役割です。

レコードマニアには、初版本収集に熱を上げる本マニアのごとく、初プレス、いわゆる初版盤にこだわる方も多くいらっしゃいます。
もちろん、音の観点からもしごく当然なのではありますが、「プレス枚数はじつはジャケット枚数で決まっていた」という事をご存じだったでしょうか?

プレスされたてのレコードは、そのまま横に重ねておくと変形して売り物になりません。ですから、プレス後すぐに内袋に入れジャッケットに収めることが必要でした。つまり、ジャケットの生産枚数で、レコード生産枚数が決まるということになるのです。
そんななか、「レコード保護が最大の目的であるなら、もう少し丈夫なジャケットにして欲しかったなぁ」てなLPも沢山ありますよね。


こちらが段ボールの後ろ貼り

こちらが組み立てタイプ

二枚のボール紙を上質紙でくるみ貼りしたものと、すでに印刷済みの厚手の紙を組み立てたもの(ヨーロッパではこちらが主流で、当初日本でもこれが採用されていたようです。)の二種類がありますが、それぞれに一長一短があります。
背表紙が抜けかかっているなんてぇのはボール紙方式に多いかな?でもジャケット全体としてはボール紙方式の方が丈夫で重圧感があります。
その点からするとインパルスの二つ折りジャケットが良いか?背表紙も見やすいし・・・・・でもその分色の劣化が一目で分かってしまう、だって、背表紙だけ見るとあの赤がそれぞれ違う色を使ってるんじゃないかってくらい違いますもん。(笑)

そうそう、以前紹介したクリフォード・ブラウンの「STUDY IN BROWN」なんて、私の所有盤は上紙がずれて貼ってあって、なんだかとっても寂しいジャケットなんですが(おかげで背表紙に文字がない)、ああいったミスはボール紙方式に多いのでしょうか?

ボール紙方式といえば、上紙の張り方が『前貼り』と『後ろ貼り』のものがあるじゃないですか、あれってどうしてなんでしょ?

ちょっと前にブルーノートの1500円シリーズっていうCDが出ましたよね(他にも格安盤がバンバン出ましたけど)あの時、CDでありながら「裏ジャケが気に入らない」と文句を付けてました。でも、レコードでもヴァンガードの「ヴィスカウント・レコード・シリーズ」なんかのように、真っ白のジャケットにシールを貼っただけみたいなのがありましたよね。
あれは、ジャケット・コストを抑えるためだったんでしょうが味気ないものでした。

あはははははは、眺めているだけで、こんだけいろいろ出てくるジャケット、やっぱり良いもんです。私もこれからは、老化が進まないように大切に扱っていくことにしましょう。

さて、今日の一枚は、ソニー・ロリンズです。
このアルバム、じつは買い直しをした一枚でありまして、私は以前間違いなく「WAY OUT WEST」もこのアルバムも持っていたはずだったんですよ。ところが、何故か今日の一枚だけ何処かへ行ってしまったのです。

ここで今日の話に戻るんですねぇ、私が買い直したこのアルバムのジャケットは『後ろ貼り』です。ところが、以前持っていたのはたしか『前貼り』だったと思うのです。
所有されているあなた、それは『前貼り』ですか?『後ろ貼り』ですか?(笑)

ロリンズがコンテンポラリーに残したアルバムは2枚、とうぜんながらレーベル的にいってもその内容はウエスト・コーストとの融合『カリフォルニア・シャワー』であります。
「WAY OUT WEST」にしても、今日のアルバムにしても「ロリンズ、あんた少しふざけすぎじゃない?」ってくらいリラックスしきったロリンズ、これを良しとする人とそうでない人とハッキリと分かれるアルバムかもしれません。(なかには「ウエスト・コーストをバカにしくさってる」なんて人もいますが)

私は、ウエスト・コーストの軽過ぎるほどのノリに、ちゃっかり乗っかっちゃったロリンズも悪くないと思っています。
やれテクニックがどうの、やれこのフレーズがどうのなんて考えないで、ロリンズと同じようにノリながら楽しんじゃえばそれでOK、そういうアルバムではないでしょうか。

SONNY ROLLINS AND THE CONTEMPORARY LEADERS
1959年10月20-22日録音
SONNY ROLLINS(ts) HAMPTON HAWES(p) BARNEY KESSEL(g) LEROY VINNEGER(b) SHELLY MANNE(ds) VICTOR FELDMAN(vib)[4]

1.I'VE TOLD EVRY LITTLE STAR
2.ROCK-A-BYE YOUR BABY WITH A DIXIE MELODY
3.HOW HIGH THE MOON
4.YOU
5.I'VE FOUND A NEW BABY
6.ALONE TOGETHER
7.IN THE CHAPEL IN THE MOONLIGHT
8.THE SONG IS YOU


はたらけど はたらけど

2007年11月29日 | s-u

太陽が顔を出さないと寒い寒い、
「バブさん、いっぱい着ると益々太っちゃうね」
よけいなお世話であります。
「そうかぁ、着太りするタイプだからなぁ俺」
じつは脱いだらもっと凄いんですけどね(笑)

香川の事件は、加熱した報道に翻弄される中、容疑者逮捕、遺体発見と解決へと向かうのでありましょうが、幼い姉妹が命を失ったことはとても残念です。
それにしても、金銭トラブル等の原因が挙げられるにつけ、58才のおばさんが昼夜働いても、余裕どころか病床の妹にまでさらなる借金を申し出なければいけなかった背景が、かたや贅沢接待にドップリ浸かった夫婦の姿とのあまりのギャップに、現代日本の問題をかいま見たようで悲しくなってしまいます。
もちろん、当事者だけでなく、幼い子供まで殺害した犯人は許されるものではありませんが、こういった事件が起こる社会背景にさらなる恐れを感じるのは私だけでしょうか。

はたらけど はたらけど猶 わが生活 楽にならざり ぢっと手を見る

誰もが知る石川啄木の歌ですね、今まさに多くの人がこの心境にあるわけで「金は天下の回りもの」であるなら、多少平等でなくともせめて労働に見合った収入が全員に回ってくる、そんな世の中ではあって欲しいものです。
いつからこんなになっちゃったんでしょう?
「あ~あ」
ため息ばかり出る人が、こんなにも沢山いるのに・・・・なんとかして下さいよ。

「戦争に使う燃料を給油するくらいなら、原油高に苦しむ国民に給油して欲しいよ」
とこの前誰かが言ってましたっけ
いつ誰が三つ星料亭で、誰と何してようとかまわないけど、人を殺す殺されるまで苦しんで生活している国民が居て、そんな人まで税金を搾り取られて・・・・・・
その税金をいい加減に使ったら・・・・そりゃアカンでしょ

それからそれから、ガソリン税の租税特別措置法でかかっている分だけでもすぐに撤廃出来ないもんですかねぇ?
苦しんでいる地方ほど車は必需品でありまして、燃料費の高騰による家計負担はすでに限界を超えています。

それからそれからそれから・・・・・・・・言いたいことは山ほどありますが、
ともかくお願いです、殺す殺されるまで国民を追い詰めないでください。

さて、今日の一枚は、スタンリー・タレンタインがCTIに残した「SUGAR」と並ぶ代表作です。
タレンタインとミルト・ジャクソンが「ハッピーにやっちゃったら、こんなんが出来ちゃいました」みたいな(笑)ブルース・フィーリング溢れる楽しいアルバムです。
リー・モーガンの「SPEEDBALL」でのタレンタインのソロは、たまんないものがありますよねぇ、好きです。
私にとっては、かなり新しい部類に入るアルバムですが(大笑)古いヤツだと言われてもこのアルバムあたりまでは充分について行けるそんな一枚です。

CHERRY / STANLEY TURRENTINE
1972年5月録音
STANLEY TURRENTINE(ts) MILT JACKSON(vib) BOB JAMES(p,elp) CORNELL DUPREE(g) RON CARTER(b) BILLY COBHAM(dr)

1.SPEEDBALL
2.I REMEMBER YOU
3.THE REVS
4.SISTER SANCTIFIED
5.CHERRY
6.INTROSPECTIVE


ブルースを一曲

2007年11月28日 | v-x

山々の装いも晩秋から初冬へと移り変わり、寒空のもと土に埋もれた幼い姉妹も発見されました。
「大人の事情があったにせよ、なにも子供に手をかけなくとも」
誰しもがそう思わずにはいられない痛ましい事件になってしまいましたね。人間をいったい何が狂気への道へと誘うのでしょうか?

今日は早い帰宅だったのですが、母が『会津みしらず柿』を幾つか知り合いに届けて欲しいと言うので出かけることに。ならばついでにと『ヤナイ珈琲』にまわることにしました。
というのも先日、珈琲を買いに立ち寄ったとき、ジャニス・ジョプリンの話が出まして、
「ヤナイさんはブルースが好きなんですよね。ジャニスの古い録音を聴いたことあります?」
てなことから、
「今度、録音して持ってきますよ」
と約束したので、映画「ジャニス」に合わせて発売になった2枚組のアルバムと、ブルース系のアルバム3枚をCDに焼いておいたからです。

「バブさん、さっそくかけていいかなぁ」とBUDDY GUYを選択
ヤナイさんがいれてくれたプロの珈琲をいただきながら、
「こんなんで乗ってくれる女の子と知り合いたいねぇ」(なんじゃそりゃ...笑)
美味しい珈琲とブルース談義、短時間ではありましたが楽しい時間でした。

「バブさん、これもってって」
たかだか、4つのアルバムを録音して持っていっただけなのに、珈琲を3袋もいただいてしまいました。かえってご迷惑だったかな?

その流れで、帰ってきてもブルースを聴きながら一杯始めてしまいました。
「カ~~~~~旨ぇ」(大笑)

さて、今日の一枚ですが、ボーカルもの、ミリー・ヴァーノンです。
というのも
ソニー・ボーイ・ウイリアムスの「CROSS MY HEATR」を聴いていたら、何故か「ST.JAMES INFIRMARY(セントジェームス医院)が聴きたくなってしまったのであります。

じつを言うと私には、ブルースを聴いていると、いい加減な歌詞でいっしょに歌い出してしまうという悪い癖がありまして、もちろん人前では抑えているのですが、自宅となれば歌い放題。
今日も、
「いい加減にして、風呂はいっちゃってよ!」
と言われるまで乗りまくりでした。

こうしてステージは、エコーの効いた風呂場へ・・・・・・
まだ、頭の中では、
 ♪ ジャッカ ジャッカ ジャッカ ジャッカ ジャジャジー ♪
とリズムが刻まれ、歌い出したのが
 ♪ 近寄らないでよ 私の側に
   だって私は今罪に溺れてるからさ
   おごってよ誰か ジンを一杯さ・・・・ ♪
という、浅川マキの「ジンハウス・ブルース」だったのであります。
そして、同じ浅川マキがらみで
 ♪ 今日はあのこの 亡骸に
   会いに来たのさ セントジェームス医院・・・・ ♪
「セントジェームス医院」へと、バブ・オン・ステージは続いたのでありまして。(笑)

そんでね、「風呂あがりに浅川マキもねえだろう」てんで、今日のアルバムですよ。(いやぁ、ここまで話が長かった)

唯一このアルバムを残し姿を消したミリー・ヴァーノン、『向田邦子の愛聴盤』と新聞でも紹介されたりして、注目を集めたアルバムでもあります。
クールでありながら味のある「ST.JAMES INFIRMARY」は、夜のバーボンに良くあう一曲です。


INTRODUCING / MILI VERNON
1956年2月録音
MILI VERNON(vo) RUDY BRAFF(tp) DAVE McKENNA(p) WYATT REUTHER(b) JIMMY RANEY(g) JO JONES(ds)

1.WEEP FOR THE BOY
2.MOMENT'S LIKE THIS
3.SPRING IS HERE
4.ST.JAMES INFIRMARY
5.MY SHIP
6.THIS YEARS KISSES
7.MOON RAY
8.EVERYTHING BUT YOU
9.EVERY TIME
10.BLUE RAIN
11.I DON'T KNOW WHAT KIND PF BLUES I'VE GOT
12.I GUESS I'LL HAVE TO HANG MY TEARS OUT TO DRY

追伸、
ドラマーでもあるレガートさんより、相互リンクのお申し出をいただき、先ほどブックマークに登録いたしました。
「ジャズ ドラマー ドラムソロ」に、みなさんも遊びにいらして下さいね。


拾う神は先輩

2007年11月27日 | y-その他

曇り空の今日は、昨日までの小春日和の反動もあって寒く感じる一日でした。

「お~~~い、飲み行こうぜぇ~~~全快祝いしてよぉ~~~」
昨晩は、何としても酒をかっくらいたいと、まずはS君に魔の手を伸ばしましたが
「今日はダメ、俺は行かないよ」
とあっさりと断られ、ならばとMさんに電話をすれば
「ごめん、今晩は12時過ぎまで店にいなくちゃいけないんだよ。」
さらにさらに、いつものバーのママへ連絡をとれば
「バブちゃん、ごめんねぇ、今週連休とっちゃったのよ」
「え~~~~~ん、誰も遊んでくんないよぉ~~~~~~」
「おとなしく家に帰って飲めってことだよ。」とS君
「ヤダヤダヤダ」まさにだっだっこ状態

「いいもんねぇ、誰も付き合ってくんないなら、Kちゃんに電話しちゃうもん」
Kちゃんとは、若くして亡くなった我が親友のお姉さんであり、我が大学の直属の先輩でもある方でして、先日電話で近々飲みに行こうと約束をしていたのでありました。
「あら、バブどうしたの?」
「Kちゃん暇してません?もし暇してたら飲み行きましょうよ」
「いいよ」
さすが先輩!
まさに『捨てる神あれば拾う神あり』快くお付き合いいただきました。
おかげさまで、大学時代の思い出話やら、亡くなった親友の話でひとしきり盛り上がり、楽しい晩を過ごすことが出来ました。

この歳になってまで、先輩にご厄介になりまして・・・・本当にありがとうございました。これに懲りずに、また飲みに行きましょうね。
いくつになっても先輩は先輩だぁ

さて、今日の一枚ですが、クリスマス・ソングのオムニバス盤です。
何故にこんなものを?
じつは、今日の昼、いつもの喫茶店でランチをしていると
「バブちゃん、クリスマスっぽいBGMを何か持ってきてよ」とマスター
「前に「JOE PASS:SIX-STRING SANTA」持ってきたジャン」
「アレはアレで良いんだけどさ、他のも・・・なんてね」
私は別にこの店の専属BGMプロデューサーじゃないんだから、持っていく義理もないのですが、季節もののこういったものは年中聴くものでもないので、何枚か引っ張り出して今聴いているというわけです。

でもね、全てが喫茶店のBGMにあっているかといえばそうでもないわけで、ましてマスターの店はジャズを常にながしている店でもないわけですよ・・・・・・・
これが、高校生が好きな女の子に贈るテープだったら、他のレコードに埋もれたクリスマス・ソングを手間をかけて編集したりもするのでしょうけど、マスターに渡すんじゃねぇ、まぁこのあたりから適当に選んで持っていってあげましょう。

それにしても、今週末には11月も終わり、いよいよ今年も終末の月を迎えるわけですか・・・・・また、歳をとってしまいますねぇ、イヤダイヤダ。

YULE STRUTTIN'

1.Vauncing Chimes - Bobby Watson & Horizon
2.Silent Night - Stanley Jordan
3.Christmas Song - Lou Rawls
4.I'll Be Home for Christmas - Sleigh Ride/Eliane Elias
5.Winter Wonderland - Chet Baker
6.A Merrier Christmas - Benny Green
7.A Merrier Christmas - Dianne Reeves
8.O Tannenbaum - John Hart
9.Jingle Bells - Count Basie
10.Chipmuck Christmas - John Scofield
11.God Rest Ye Merry Gentlemen - Joey Calderazzo
12.Have Yourself a Merry Little Christmas - Dexter Gordon
13.Silent Night - Benny Green
14.The Little Drummer Boy - Rick Margitza


おまけ、
それにしても、正直、マライアとかいろいろ集めた、ほら宣伝してるあっちのオムニバス盤の方が良いんじゃないか、なんて思ったりもしてね。
さっき、久しぶりにTAKE 6 の「WE WISH YOU A MERRY CHRISTMAS」も聴いてみたのですが、こっちのほうが良いかなぁ?
それともゴスペルでも・・・・・・・
いやいや、彼女にプレゼントするCDじゃないんだから(笑)

ちなみに、本文で写真を載せたレコードの収録曲はこちらに載せてますので、興味のある方はどうぞ。


明日から頑張るどぉ~~!

2007年11月25日 | j-l

いやぁ、私の全快を待っていたかのような暖かな一日でした。(笑)

病み上がりとはいえ、三日間も何もしていなかったので、連休最終日を有意義に過ごさなくちゃいけません。
趣味部屋の掃除を早々に済ませ、まずは散歩ですね、散歩。
すると、
「元気出たんなら、灯油買って来ておいてよ!」
「ふぁーーーい・・・」

(私は趣味部屋にストーブも焚かず省エネに貢献しているというに、ボコボコ灯油を使いやがって!!!!)
と思いつつも、空になったポリ容器を三つ車に積み込み、
「ちょっと散歩もしてくるから時間かかるよ。」
「ついでに、夕飯の買い物もして来ちゃえば」
「・・・・・・・」

イチョウの絨毯も緑の葉が混じっていて、やはり紅葉せぬまま落ちてしまった葉も今年は多かったのでしょう。
「銀杏の出来はどうだったんだろう?」
いやね、あたしゃ銀杏が大好物でして、ええ、茶碗蒸しに銀杏が入ってないと、お店の人に文句を言ってしまうほどなんでさぁ

「あ~~~、から煎りした銀杏でビールも良いなぁ」
いかんいかん、イチョウの絨毯を見ただけで、ビールが頭に浮かんでくるということは、体がアルコールを欲している証。
「よ~~~し、今晩は飲むどぉ~~~~~!!!!!」
なにしろ三日もアルコールを口にしていないもので(偉い!)

「そうなれば、買い物買い物」
てんで、早々に灯油を買い、スーパーへ
目に入ったのは、銀杏ではなく白モツでした。
「ようし!モツ煮で一杯だぁ~~~~~!!!」
仕込みに少々時間がかかりますので、急いで帰宅いたしました。(有意義な時間を過ごすことは、完全に忘れていましたね。笑)

家に帰るともう一つ嬉しいものが、

今年も届きました、会津みしらず柿です。

ということで、日曜恒例『料理当番、今日の一品』

まずは、私の酒のあて。仕込みに充分時間をかけた『モツの煮込み』です。
「これで、一杯ひっかけりゃ、今晩も趣味部屋に暖房なんかいらないよ!」そんな感じ。(大笑)
それにしても三日ぶりのオチャケは、しみますねぇ~~~~

こちらは『カジキ・ソテーの春菊ソース』(ネーミングだけはなかなかカッコイイでしょ)この春菊ソース、例によって私は食べませんでしたががなかなか好評でした。
いくぶん柔らかめに茹でた春菊をあたり鉢で潰し、ゴマもいっしょにすり合わせます。これをニンニク・オイル(オリーブ油にニンニクを漬けた油)でのばし、砂糖・塩・醤油を少々、バルサミコ酢を加えて出来上がり。
添え物は、マッシュ・ポテトに、本日届いたみしらず柿のサラダ(これは私も食べました)です。

さぁぁて、明日からは仕事にも復帰、頑張るどぉ~~~~~~!!!

さて、今日の一枚は、フィリー・ジョー・ジョーンズがリヴァーサイドに残した三枚目のリーダーアルバムです。
フィリー・ジョーのドラムの魅力はもちろん、作・編曲者しての彼、ピアニストとしての彼(「GWEN」)と、まさにショーケースに並ぶがごとく彼の魅力が詰まった一枚に仕上がっています。

四管を配してのリーダーがドラム、もし、一回も聴いたことが無かったとしても、なんとなく想像できませんか?
もし、想像できれば「GWEN」以外は、そのとおりだと思いますよ。(笑)
分かった方に言わせると、「フリー・ジョーはバイタルなモダン・ドラミングを十分に楽しませてくれる」なのだそうで・・・・・バイタルもモダン・ドラムも私にはよく分かりませんが、楽しいアルバムだということは分かります。

とても元気が出る一枚ですから、病み上がり「明日の仕事に向けて頑張るぞ!」って聴くのにはピッタリでしょう?

SHOWCASE / PHILLY JOE JONES
1959年12月録音
PHILLY JOE JONES(ds, p) BLUE MITCHELL(tp) JULIAN PRIESTER(tb) BILL BARRON(ts) PEPPER ADAMS(bs) CHARLES COOKER, SONNY CLARK(p) JIMMY GARRISON(b)

1.BATTERY BLUES
2.MINOR MODE
3.GWEN
4.JOE'S DEBUT
5.GONE
6.JOE'S DELIGHT
7.JULIA
8.I'LL NEVER BE THE SAME
9.INTERPRETATION


おじゃんはいけねぇ

2007年11月24日 | s-u

風邪も何とか退散の兆し、それでも今日一日だけはおとなしくしておりました。
とはいうものの、二日も寝ていたせいかおとなしく寝ているというわけにもいかず、待望の『寝床でDVD』がやっと三日目にして実現であります。

演目は・・・・・・・なんだか落語でも紹介するような言い回しですが、それもそのはず観たのは、佐藤多佳子原作、国分太一主演の『しゃべれども しゃべれども』でして。

とりわけムチャクチャ素晴らしいというんじゃないんですが、じつに後味の良い映画でした。私はこういった感じの映画は好物ですねぇ。
それぞれの登場人物が、微妙に少しずつ変化していくさまを、登場人物だけでなく観ている我々も気づかないほどに静かに流れ変わっていく、結末だって予想どおりになって、でもそれが自然で、普通に考えればそんなに電撃的な出来事や、衝撃的な結末など起こるわけもないのだから、
「家に来るか・・・ばばぁは居るけど」
「うん」
てな終わり方はじつに良い感じじゃござんせんか。

『お涙ちょうだい』や、『清く正しい純愛』ばかりを強調したい一心で、なんだかあれやこれやとやっているうちに、みんな同じようになっちゃった。みたいなところって、最近の映画に感じることはありませんか?
ちょっと前に、なんだかみんな同じようになってしまったハリウッド映画にゲップをしたら、突然『アメリ』を観てホッとして、ゆっくりと珈琲を飲み直した、みたな(笑)
『アメリ』と比較するのは少々無理はありますが、感覚としてそんな思いが出来たように思います。

見せるから、こんちくしょうめぇこれ見やがって、ビックリして座りションベンして、馬鹿になったら承知しねぇぞ、こんちきしょうめぇ、なぁ、俺だって驚いてんだぞ、これが五十両だ!
あらまちょいとぉぉぉぉ
百両だい!
あ~~~~~んんんん百両・・!
後ろの柱につかまれよ、てめぇひっくりけぇるからよ!
こうかい・・・
そう、これ百五十両!
あ~~~~~~~~
二百両だ!
あ~~あ~~~あん~~~~~~
もう少し我慢して、ほれ二百五十両!
あっあ~あれまぁ、ほんとおまえさんは商売が上手・・・
あっなんだこんちくしょうめ!ほうれ三百両!
ひぃぇ~~~~水を一杯
ほら始まりやがった、俺だって水を飲んだんだよ、どうだ!
ひーひーひー儲かるねぇ、何でも音がするもんにかぎるよぉおまえさん
そりゃそうよ、こんどは半鐘持ってきてたたくからよ
半鐘はいけないよぉ、おじゃんになるから

古今亭志ん生の十八番『火焔太鼓』の落ちでありますが、この『しゃべれども しゃべれども』の中で、大きな意味を持つ噺なのでありまして、それは見てのお楽しみ。
まだ観てない方は、期待せずにぜひともご覧下さい、後味のとても良い温かな飲み物のような映画だと思います。

さて、後味が良い話をした上で、今日の一枚は、私的にはひじょうに後味の悪かったウエイン・ショーターのアルバムです。
面子からいって、私が好んで買うはずもないことは、長くこのブログにお付き合いいただいている方にはおわかりのことと思います。(ファンの方申し訳ありません。)
では、何故手元にあるのか?
これは、先日お話しした植草甚一氏のスクラップ・ブック・シリーズの一冊『モダンジャズのたのしみ』が原因だったのです。

<前略> ふと出したレコードがウエイン・ショーターの最近の一枚「オール・シーング・アイ」だった。
 ぼくはショーターが、そうすきではなかったが、この一枚は、妖術的であり呪縛的である要素が、以前よりずっと濃厚になっているし、聴いていて面白いので、なんだか急に彼がすきになってきた。

との一文があるんですよ。・・・・・乗ってしまいました。(笑)

以前、同じ1965年10月に録音されたコルトレーンの「OM」と比べ評し、「バブ、おどろおどろしさは「OM」の方が勝ってんど」なんて、いかにも「OM」よりマシだ的事を言われたことがありました。

違う!絶対に違う!・・・・・そもそも比べるものが違う!
当時のマイルス・グループのメンバーが親分外して、ブルーノートにおける新主流派の各楽器の代表選手で組み直し、ショーターのお兄さんをおまけに付けたみたいなこのアルバム。
たとえばですよ、マイルスの「E.S.P」とコルトレーンの「ASCENSION」を比べますか?
(もちろん「E.S.P」とこのアルバムを比べるのも問題はあると思いますが)
完全に方向性が違うじゃありませんか。

おっと、ちと興奮してしまいました。ともかく、植草さんが「なんだか急に彼がすきになってきた。」と思われたのには、ちっとばかり納得がいかないわけです。
でもね、これも全て個人の好み、好き嫌いがあればこその個性でありジャズであります。

本日改めて聴き直してみましたが、私がしいてこのアルバムで聴けるのは「CHAOS」ぐらいなものでしょうか。
時には、あまり好きくないアルバムの紹介もいいでしょ。
ちなみに、ショーターの兄、アランはラストの「MEPHISTOPHELES」に参加しております。

THE ALL SEEING EYE / WAYNE SHORTER
1965年10月15日
WAYNE SHORTER(ts) FREDDIE HUBBARD(tp,fh) ALAN SHORTER(fh) GRACHAN MONKER Ⅲ(tb) JAMES SPAULDING(as) HERBIE HANCOCK(p) RON CARTER(b) JOE CHAMBERS(ds)

1.THE ALL SEEING EYE
2.GENESIS
3.CHAOS
4.FACE OF THE DEEP
5.MEPHISTOPHELES

おまけ、
いかにあまり好きくないアルバムでも、私は「おじゃん」にはしませんよ。またしばらくたったら聴き直しをしてみます。
いずれ好きなアルバムになるかもしれませんしね。(ほんとかぁ?...笑)


あたしゃ情けが欲しい

2007年11月23日 | v-x

あいかわらず頭痛と少々の下痢に悩まされておりますが、熱も下がり確実に回復へ向かっております。(ほんとか?)今日はレコードの音も軽やかに体内へ入ってきましたので、明日あたりは限りなく床上げ全快に近づくでしょう。

話は変わりますが、昨日11月22日は『いい夫婦の日』だったのですね。私が夫婦に関して偉そうなことを言える立場でないのは充分承知の上で、男の身勝手な言いぶんをちょっとだけ言わせていただこうと・・・・・

 ♪お前を嫁にもらう前に行っておきたい事がある
  かなりきびしい話もするが俺の本音を聴いておけ ・・・・・・♪

よく『男の言いぶん』というと、さだまさしの歌『関白宣言』が取り上げられたりしますが、私が最初に浮かぶのは

 たった一言申し上げやんす
 おらに嫁さま世話してくれるだば
 どうかこういう嫁こをお願い申しやす
 気をもたせたり気をひいたり
 さわらせたりよく見せっぺとしたり
 喋ってばかりでハイカラが好きは御免でやす
 丈夫な体でやや子生める腰をもち
 子供がごっくんごっくんのめるおっぱいをもち
 手首はまあるく目は子供っぽく
 遠いところから おらを見ていて
 おらが目をやると目をふせてしまう
 がんばりできかなくて押しが強くて
 それをしんにひそめて口に出さず
 一俵の米を背負い
 あいさついい声で おじぎつつましく
 ぼろを着て色っぽく
 ・・・・・・・・・

『嫁こ』という東北の方言詩です。
かなり古い『男の言いぶん』ではありますが、未だ日本男児にはこんな『嫁こ』を妄想する傾向は消えていないのではないか、と勝手に思っています。

可愛らしいのにシャイで、そのくせ愛嬌もあって人付き合いもそこそこ上手い
頭がよくて(勉強が出来るの意ではなく)しんが強いのに「隠してこその強さ」を知っている
きらびやかに飾ることを良しとせず、そこに真の美しさを見せる
柔らかさと包容力こそが、女性の女性たらん・・・・・

ほら、何と理想的な女性像ではありませんか。
男たるもの、大なり小なりマザコンなわけで、妻には理想の母親像をも求めるものなのかもしれません。

あららら、今日はなんだか、世の女性全てから反感をかいそうな・・・・・・
いやいや、勘違いしてもらっては困ります。
所詮、男は女性から生まれた半端物。女性にかなう術は基本的に持ち合わせていないわけで、女性の手のひらで踊らされることは、もとより覚悟のことなのです。
だからこそ、せめてもの妄想だけは許していただきたいと・・・・・・

 妻をめとらば才たけて 顔(みめ)うるはしくなさけある

今、私が本当に欲しいのは「な・さ・け」かな(笑)

明けて今日は『小雪』-冷ゆるが故に雨も雪となりてくだるがゆへ也-であります。私だけでなく急激な気候変動で体調を崩していらっしゃる方も多いと聞きます。ちょっと熱でも出せば、私みたいに有りもしない妄想にうなされることになりますよ。みなさまにはくれぐれもお気を付け下さいますようにね。

さて、今日の一枚は、久しぶりのボーカルものダイナ・ワシントンです。
なにしろ得意のボーカルもの(笑)ですから、ありきたりのアルバムしか所有していないわけで・・・・
では、何故あえて得意のボーカルものをここで持ち出したのか?

いみじくも、本日は夫婦の話をしているわけで(完全に一方的なお話ではありますが)、その点から言って、ダイナ・ワシントンという方はけして見習ってはいけない女性であったわけです。(笑)
結婚して離婚して、結婚して離婚して・・なんと、結婚歴7回、離婚歴6回を誇るダイナ。まるで体力勝負のように結婚離婚を繰り返した彼女ですが、彼女が旦那を選んだ基準、そして、旦那達が彼女を選んだ基準は何だったのでしょうか?
結婚などせずに、恋愛をもっと楽しんで人生をおくれば、39才なんて短い生涯でこの世を去ることも無かったかもしれません。
基本的に女性にしても男性にしても、結婚すべき人と、結婚すべきではない人、この二種類がいるのかもしれませんよね。
私なんかどちらかといえば、結婚すべき人では無かったんだ・・・きっと!!!!(大笑)

まぁ、そんなことはともかく、1954年8月14日、ロサンゼルスのスタジオに、ダイナと彼女のレギュラー伴奏、結成間もなかったブラウン=ローチ・クインテット、そして人気トランペッター二人が招集されました。
もちろん、スタジオですから素直に録音すればよいところを、それはリスナーを引っ張り込んでのライブ・ジャム・セッションという異例の形をとり、20時間にも及ぶ長丁場の演奏が始まったのでした。

録音されたのは計12曲、うち6曲が今日のアルバム、4曲が「ALL STARS JAM SESSION / CLIFFORD BROWN」という形で発売になりました。
えっ?あと2曲ですか?
「CRAZY HE CALLS ME」と「I'LL REMEMBER APRIL」は、1983年まで倉庫に眠り続け、その後やっと世に出た2曲です。(追伸を参考)

ともかく、ボーカルが得意な私としては(しつこい!)今日のアルバム4曲目、短い演奏ではありますが「I'VE GOT YOU UNDER MY SKIN」でのトランペット・バトルをぜひとも注意深くお聴きいただきたいのでありまして、クラーク・テリー(当時33才)、メイナード・ファーガソン(当時26才)を相手に二人を確実に上回る23才のクリフォード・ブラウンがそこにいた事を、おわかりいただけると思います。

DINAH JAMS / DINAH WASHINGTON
1954年8月14日録音
DINAH WASHINGTON(vo) CLIFFORD BROWN, CLARK TERRY, MAYNARD FERGUSON(tp) HERB GELLER(as) HAROLD GELLER(ts) RICHIE POWELL, JUNIOR MANCE(p) KETER BETTS, GEORGE MORROW(b) MAX ROACH(ds)

1.LOVE COME BACK TO ME
2.ALONE TOGETHER ~ SUMMERTIME ~ COME RAIN OR COME SHINE
3.NO MORE
4.I'VE GOT YOU UNDER MY SKIN
5.THERE IS NO GREATER LOVE
6.YOU GO TO MY HEAD

追伸、
当日の演奏曲と収録アルバムをザッと記しておきます。

アルバム名:DINAH JAMS = ○ ALL STARS JAM SESSION = △ JAMS 2 = ×
△1. What Is This Thing Called Love ? 
○2. I've Got You Under My Skin
○3. No More
△4. Move
△5. Darn That Dream
○6. You Go to My Head
△7.My Funny Valentine - Don't Worry 'Bout Me
  - Bess, You Is My Woman Now - It Might As Well Be Spring

○8. Lover Come Back to Me
○9. Alone Together ~ Summertime ~ Come Rain or Come Shine
×10. Crazy He Calls Me
○11. There Is No Greater Love
×12. I'll Remember April

ちなみに、全曲が収まったこんなんもあります。


死んでます・・・

2007年11月22日 | a-c

死んでます・・・・・
昨日、昼頃からみょうに腰が痛く「なんだ?腰を酷使した覚えは無いぞ」と思っていたら、なんだか寒気も・・・・帰宅後うかつにも熱を測ってしまいました。
「38度9分!?」
もうこうなったらダメです。熱を測っちゃったらダメです。急に具合が悪くなってダウンしてしまいました。(笑)
たっぷり10時間近くの睡眠をとり、スッキリした目覚め・・・・これもダメでした。

久しぶりの本格的な具合の悪さに立ち上がると目眩までおこす始末、こんな調子で仕事に出れば他に迷惑をかけるだけと、幸い差し迫った仕事もないので休みを取ることにしました。
「でへへへへへへ、布団に入ったままDVDでも見ちゃおうかなぁ~~~~」
・・・・・・・あまい!とてもDVDなど見ている状態ではありません。昨日は何でもなかった鼻はズビズビになり、クシャミは出るわ、鼻水は出るわ。あげくにお腹もくだってしまって(腰が痛くなったのはこれが原因のようです。)、BGMすら上の空です。

「医者に行ってくれば」冷たくそう言われても
「大丈夫だよ、明日から連休だし・・・・」(本当は注射が怖いんですけどね...笑)

おとなしく一日寝ていました。
夕方になって何とか調子は取り戻してきましたが、この連休はおとなしくしていなくちゃいけません・・・・よねぇ?

さて、今日の一枚は、マックス・ローチです。が・・・・・
ローチのアルバムというより、ハサーン・イブン・アリのアルバムといった方が良いとも思える一枚です。

ハサーン・イブン・アリ、いかにも中東に係わる名であることは分かりますが、私もほとんどこのピアニストのことは知りません。
ものの本によれば、ハサーン・イブン・アリとは「アリの息子、ハサーン」という意味なのだそうで、これはモハメッド王国を支配したハサーンなる王様を示す名前なのだとか。
しかるに、この名前は例えばアート・ブレーキーのアブダラ・イブン・ブハイナ(ブハイナの息子、アブダラ)と同じく、回教徒名だろうということは容易に想像できるわけです。

ともかく、このハサーン、フィラデルフィアでは、知る人ぞ知る名ピアニストだったそうですが、15才からバンド活動をしていたにもかかわらず30過ぎまでレコードを出したことがない、運がなかったのか、それとも欲がなかったのか。
このアルバムにしても、ふらふらと出てきたニューヨークで偶然にケニー・ドーハムと出会い、ドーハムが「ハサーンがやって来たんだよ、ビックリしたろう?」とローチに電話したことで実現したレコーディングでありました。(ジャズミュージシャンの間でも、ローチ、ドーハムはもちろん、ジョニー・グリフィンあたりが「凄いピアニストだ」と言いふらしていたので、有名ではあったようです。)

普段のハサーンは、アート・テイタム風のピアノをよく聴かせていたそうですが、ここではそんな感じはありません。
時にマル・ウォルドロンのようで、時にセロニアス・モンクのようで、はたまた、エルモ・ホープ・・・・・・
それらが「どっちつかずでゴチャゴチャだ」っていうのとは違って、ハサーンの独自性をじゅうぶんに感じさせる演奏で、説得力を充分に持ったピアニストだと感じることが出来ます。

アトランティックというレーベルは、ファニアス・ニューボーンがそうであったように「何処にこんなピアニストがいたの?」っていうのが得意だったのでしょうか?

ただ、残念なことにハサーンの音源はファニアス以上に残っていないわけで、1965年に同じアトランティクに録音されたというリーダー・カルテットの演奏も、保管倉庫の火災で消失してしまい、アルバム化はされずじまい。(その後一部アルバム化を企てたという話も聞いたことがありますので、コピーが何処かに存在するのかもしれませんが、ならば、ぜひとも世に出して欲しいものです。)欲がなかったのか、運がなかったのか、まさにこのアルバムの題のごとく「THE LEGENDARY HASAAN(伝説的なハサーン)」そのものであります。

MAX ROACH TRIO FEATURING THE LEGENDARY HASAAN
1964年12月4, 7録音
MAX ROACH(ds) HASAAN IDN ALI(p) ART DAVIS(b)

1.THREE-FOUR VS. SIX-EIGHT FOUR-FOUR WAYS
2.OFF MY BACK JACK
3.HOPE SO ELMO
4.ALMOST LIKE ME
5.DIN-KA STREET
6.PAY NOT, PLAY NOT
7.TO INSCRIBE

追伸、
いちおう、消失してしまったアトランティックでのハサーン・カルテットの録音記録だけここに紹介させていただきます。
コピーがはたして存在したのか? もし存在しているならCD化はあり得るのか?
情報をお持ちの方がいらっしゃいましたら、ご一報下さい。

HASAAN IDN ALI QUARTET
HASAAN IDN ALI(p) ODEAN POPE(ts) ART DAVIS(b) KALIL MADI(d)
1965年8月23日録音
THE ATLANTIC ONES ATLANTIC UNISSUED / VICEROY / EL HASAAN / RICHARD MAY LOVE GIVE POWELL
1965年9月7日録音
METAPHYSICS ATLANTIC UNISSUED / EPITOME / TRUE TRAIN / PER ASPERA AD ASTR


『おこた』復活に障害が

2007年11月20日 | p-r

ここ二,三日、天気予報の全国地図には雪マークがどっと増え、挨拶は必ず「急に寒くなっちゃいましたね。」であります。もう11月も後半なんですから寒いのはあたりまえ、いかに今までが暖かすぎたかということなのでしょうが、それでも寒いものは寒い。
昨夜も11時過ぎに煙草の買い置きがないことに気が付き、残り3本
「寝るまでに2本は必要だろ・・・朝起きて1本、食後に1本・・・たんねぇじゃん」
と思いながらも、歩いて2分のコンビニまで買いに行く気にはなりませんでした。(笑)


庭に暖かそうな花でもないかと探してみたのですが・・・・

これだけ寒くなれば、やはり恋しいのは『おこた』でありましょうか?
私は5,6年前にコタツ生活を捨ててしまいましたが、燃料の値上げを思うと、火を入れなくとも暖かさを確保してくれる『おこた』、今年は復活させようかとも考えています。

「臭い足、こっちに伸ばさないでよぉ~~~」
「靴下、く・つ・し・た脱がせてくれよぉ」

「なんだよ、足引っ込めろよぉ」
「冷たいから、ちょっとだけ暖めてよ」

こんな事も、遠~~~~い昔に有ったとか無かったとか(笑)

  コタツみかんにお茶に座布団。
  猫にテレビに座椅子に半纏。
  冒険小説、週刊誌。
  耳かき、孫の手、肘枕。
  うたた寝、干し柿、豆大福。
  お汁粉、紫蘇の実、長電話。
  鍋焼きうどんに・・・・・・・・・

と書かれていたのは平野恵理子さんでしたでしょうか。
『おこた』に入ると、どうにも根っこが生えてしまって、手の届くところに全てがないと過ごせなくなってしまうような気がしてしまうものです。
いやいや、贅沢は言いません。

  コタツさきいかに熱燗に座布団。
  猫にジャズに座椅子に半纏。
  新聞に単行本。
  耳かき、孫の手、抱き枕。
  うたた寝、バーボン、柿の種。
  ・・・・・・う~~~~ん、湯豆腐!
   

ははははははは、まさにこれが我が家で『おこた』復活の最大の障害になっているのかもしれません。

さて、今日の一枚は、ジェローム・リチャードソンです。
近くに彼がいれば、私はコタツに入りっぱなしでもいいかなってくらい、器用でマルチなジェロームですが、器用貧乏というか、過小評価もはなはだしい彼でもあります。

ライオネル・ハンプトン、アール・ハインズのバンドで腕を磨き、ニューヨークに出てきてからは自己のバンドを組んだものの、ラッキー・ミリンダー、クーティー・ウイリアムス、チコ・ハミルトンのグループに参加。クインシー・ジョーンズのバンドに参加したのは1960年、途中、自己バンドを挟んで、1966年サド=メル・オーケストラ結成に参加。
以前、お話ししたことがあったと思いますが、サド=メル・オーケストラ初来日時には中心メンバーでありました。

こうしてみると、ほんと活躍はしてるんですよねぇ・・・・・なのにわりと知られていないジャズメンだったりもします。何故なんでしょう????????
アルト・テナー、バリトン・サックス、フルートそれにピッコロまでこなすということが、逆に「何プレヤー?」みたいに感じてしまうからなのでしょうか?
たしかに、リーダー・アルバムもそう多くありませんしね。

私が持っているのは、今日のアルバムとそれに「GOING TO THE MOVIES」の二枚です。同じくニュージャズに吹き込んだ「ROAMIN' WITH RICHARDSON」もぜひとも欲しいアルバムなのですが、未だ手元にはありません。後は全てサブ、
でもどれもいい味を出しているんです。(もちろんサブも含めて)
もっと、知られても良いプレイヤーだと私は思います。

そんな中、今日のアルバムは、フルートがメインのアルバムになります。(テナーも聴けますよ。)
彼の魅力をじゅうぶんに味わえる一枚だと思いますので、よくご存じでない方は、ぜひともお聴きいただきたい一枚です。


MIDIGHT OIL / JIMMY CLEVELAND
1958年10月10日録音
JIMMY CLEVELAND(tb) JEROME RICHARDSON(fl,ts) KENNY BURRELL(g) HANK JONES(p) JOE BENJAMIN(b) CHARLIE PERSIP(ds)

1.MINORALLY
2.WAY IN BLUES
3.DELERIOUS TRIMMINGS
4.CARAVAN
5.LYRIC


あたしゃ『緑の変質者』じゃないよ

2007年11月19日 | y-その他

関東では「木枯らし一号」が吹き、北日本の日本海側では大雪、私のところで昨夜窓をならしていたのも冷たい北風でした。いよいよ冬ですか・・・・・・

「いやぁ、風邪ひきそう」と朝の珈琲を飲んでいたのは、同僚のO君です。
「急に寒くなったもんなぁ、体もビックリしちゃうよ」
「違いますよ、今朝ね、クソ寒いのに旗当番なんてぇのが回って来ちゃって、寒いこと寒いこと」

『旗当番』今となっては懐かしい響きです。子供たちが小学校に通っている頃は、我が家にも定期的に順番が回ってきておりました。あはははは、私は一度も出たことはありませんでしたがね。

「偉いなぁ、O君は自分で出るんだ・・・・そんなん嫁さんに任せちゃえばいいのに」
「何言ってんですか、そんなことしたら晩飯抜きになっちゃいますよ」
「・・・・・・・」

寒い朝、子供たちの安全のためとはいえ、旗を持って立つのはたいへん。親の勤めも楽ではありませんね。でも、昨今の悲惨な事件やあり得ないような交通事故を思えば、いかに田舎とはいえ子供たちを親全体が守っていく事は、今や不可欠な事なのでしょう。

そうそう、じつに偶然なのですが、帰宅後(今日は酒に呑まれることなく素直に帰ってまいりました。)『今日は何の日』をチェックしたら、今日は『緑のおばさんの日』なのだそうで、1959年(昭和34年)11月14日に東京都においてこの制度が始まったことから制定されたそうであります。
そういえば、旗を持ったご父兄はよく見かけますが、緑のおばさんは最近とんとお見かけしませんよね。制度そのものが無くなってしまったのでしょうか?

そもそもは、寡婦の雇用対策、つまり戦争で働き手を亡くされた奥様の自立支援といった目的で『緑のおばさん』の雇用も始まったのだとか。生命保険の外交員(保険屋のおばちゃん)なんかと同様の施策がそこにはあったわけで・・・
「う~~~ん、戦争の影はそんな身近にも存在したのかぁ」
って、そんな話じゃなくて
地域全体が子供たちの安全を守っていかなければいけない現代、まして高齢化も進むなか『緑のおばさん制度』ならぬ『緑のじじババ制度』みたいなものが再構築されても良いのかもしれません。

「そこまで言うなら、朝早起きして、散歩がてら自分がボランティアでやってくれば、毎日やればダイエットにもなるかもしんないし・・・・・・・・・あっ、でもダメだ、変質者に間違えられる危険性の方が高いもん。『緑の変質者』はいただけない。」
って、オイオイ。

話はコロッと変わってしまいますが、
先日笑ってしまったのは『高校教師』と聞いて、一人は映画にもなったあのTBSドラマを思い出し、一人は「スケベなAVか何かですか?」といい、私はアラン・ドロンの映画を思い出す・・・・さすがに加山雄三のテレビドラマを思い出す人はその時はいませんでしたけどね。
ジャニスと聞けば、私はジョプリンなのに、ちょっと若い奴に訊くとイアンだったり、今の若い奴は誰を思い出すんでしょ?
ヤングと聞けば、レスター・ヤングが、だれかさんはニール・ヤングだったり、年代の相違なのかなぁ(笑)
・・・・これは年代だけの問題でもないかもしれませんけど。
映画や歌の題が同じだったり、ファースト・ネームだけからの連想だったりすると、人によって浮かぶそれが違う、てなことは良くある話です。

いや、それでね、その『高校教師』の話から、森田童子の話になったわけですよ。

 ♪春の木漏れ日の中で 君の優しさに
  うもれていた僕は よわむしだったよね♪

同ドラマの主題歌になった「ぼくたちの失敗」であります。私もとうぜんこの歌は良く知ってますけど、ドラマ『高校教師』はまったく見なかったわけで・・・

私の知っている森田童子は「1970年代中ごろ一部の限定されたファンに、熱狂的支持を受けた暗ーい唄を歌う謎の男なんだか女なんだか分からないシンガー」そんな感じ。
それがドラマ『高校教師』でブレイクでしょ、ちょっとビックリでした。

話がずれました。そのドラマ『高校教師』から森田童子が好きになったという彼が、森田童子からチャーリー・パーカーを聴くようになったというのです。

 ♪地下のジャズ喫茶 変われないぼくたちがいた
  悪い夢のように 時がなぜていく

  ぼくが一人になった部屋に君の好きな
  チャーリー・パーカーを見つけたよ ぼくを忘れたかな♪

なるほど、「ぼくたちの失敗」には、チャーリー・パーカーが出張ってました。それにしても、それでパーカーを聴くようになったってぇヤツも珍しいでしょ? えっ?それともけっこういたりして??????
まぁ、何がきっかけでも聴くようになったことは喜ばしいことですがね。(笑)

さてということで、今日の一枚は、チャーリー・パーカーです。
・・・・いやいや、チャーリー・パーカーに非ず、謎の中国人チャリー・チャンです。(笑)

ミンガスが仕掛けたライブには、そうそうたるビバップの雄志が勢揃い、言い出しっぺを良いことに勝手に録音機材を持ち込んで、自分が立ち上げたレーベルからアルバムとして出しちゃうのも凄いですが、後でベースだけこっそりオーバーダビングしちゃうのも凄い、チャーリー・ミンガス恐るべしであります。

では、名盤と称されるこのアルバムの出来はどうであるか?
賛否両論あろうかと思います。だけど、楽屋での裏話も含めて、パーカーの全盛を聴こうと思ったら、私ならお勧めはしません。「歴史的ライブ音源」「パーカーの代表的アルバム」等、賞賛される方は多いですよ、だけど、私的にはそこまでかっているアルバムではないからです。「プラスチック製のアルトを持ったバードなど私は許せない」みたいな
それどころか、これを聴いて、パーカーは凄いと思った方がいらしたらじっくりとお話をしてみたい。(って喧嘩売ってんのかわれ.....笑)
つまり「バードはこんなもんじゃないよ」って言いたいということですよ。
このアルバムを、こんなふうに言うと多方面から文句を言われそうではありますけどね。

全体をとおして「これぞビバップだ!」みたいな説得力もあるし、個々のミュージシャンの迫力も感じるし、パーカーのプレイを楽しみたいということでなければ、面子に文句の付けようもないわけで、「ソルト・ピーナッツ ソッピーナッツ」と聴けばそれで良しと・・・・えっ?それはひどい言い方だって?
いや、ライブ感が伝わるじつに良い、楽しいアルバムだと思います。

尚、リーダーはハッキリとしないアルバムですので、カテゴリーはその他とさせていただきます。

JAZZ AT MASSEY HALL
1953年5月15日録音
DIZZY GILLESPIE(tp) MAX ROACH(ds) BUD POWELL(p) CHARLIE MINGUS(b) CHARLIE CHAN[CHARLIE PARKER](as)

1.PERDIDO
2.SALT PEANUTS
3.ALL THE THINGS YOU ARE
4.WEE
5.HOT HOUSE
6.A NIGHT IN TUNISIA