JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

ベットをともにしたF

2006年04月30日 | j-l


昨晩は、一昨日の海での昼食話でも更新しようかと、酒も飲まずに自宅におりましたが、夜の9時をまわってから携帯が
「バブ君、私、誰だかわかる?」 と女性の声
電話番号も登録外のものだし、自慢じゃないけど声だけで女性を判別できるほど耳も良くありません。

「あたし、Fだよ」 彼女は、中学校の同級生、
先日、我が友人、S君を30年ぶりに横浜に引っ張り出して、飲み会をやったという、以前ここでも紹介した彼女であります。

「バブ君、今、○×で飲んでるんだけど、出てこない?」
今日は、地元で同級生4人が飲んでいるとのこと、先日のS君に引き続き、私の顔も30年ぶりにみたいというのです。同級会とかそういったたぐいのものが苦手な私、彼女たちには、まったくの不義理を通しておりました。

「今日は、4人だけだから、いいでしょ?」
(彼女は、大勢での同級会のような飲み方が、私は苦手だと判断したようです。)

こうなれば、行かずばなるまいと、意を決し、30年ぶりに彼女たちへ会いに出かけました。

Fさんも、N君も、Mさんも、A君も、歳はとったものの面影そのままで、一番の変貌をとげたのは、この私でありました。
「うわぁ~~ひさしぶり~~!!」
なにしろ、30年以上あっていなかった相手ですから、何を話せばよいものやらとも思いました。でも、いざ飲み始めてみれば懐かしい話ばかりです。

「バブは、絵が上手かったよなぁ」
「えっ?オレが???????」
全員が「そうそう」と答えます。
なんと、私は絵が上手かったらしいのです。(本人はまったく自覚無し)
なんだなんだ? もっとはやくその事に気がついていれば、私は、もっとクリエイティブなことを、やっていたかもしれない。(ナイナイ)

「そういえば、高校1年の時、Fの家に夜中遊びに行ったことがあったなぁ」と私、
「そうそう、悪ガキ3人で、人の家の窓ガラスに小石ぶつけて呼び出して」
「そういや、あん時、オレ、おまえと2段ベットでいっしょに寝た覚えがあんだよなぁ」
「2段ベットなんて、よく憶えてんね。そんでも私には、何の興味も無かったのよね」
「はい」


まずは、楽しい思い出話でした。
不義理な私を、飲み会に誘っていただき、みんな、本当にありがとうね。
物持ちの良い母が、しっかり卒業アルバムを保管しておりました。この場に4人の懐かしい写真を、掲載することをお許し下さい。(犯罪者の写真風にしてみました..笑)

さて、今日は、懐かしさにかられ、ウイントン・ケリーの「枯葉」にしてみました。春なのに「枯葉」というのもなんなのですが、なんと中学3年生の時に買ったアルバムであります。
この時は、ケリーのビー・ジェイ盤三大作の一枚、なんて事は、まったく関係なく、たんに「枯葉」を知っていたから、という理由で買ったのだと思います。
当時の日本版には、「枯葉」の別テイクと、「風と共に去りぬ」「W.K.ブルース」が、オマケで入っているというお得盤でしたが、今日は紙ジャケCD盤で紹介します。

なんともムーディーな「MAKE THE MAN LOVE ME」「LOVE I'VE FOUND YOU」が、私はとても好きで、中学校の時、「大好きなAさんと、二人っきりで聴いてみたい」なる妄想をいだいたこともありました。(笑)

WYNTON KELLY !
1961年7月20,21日録音
WYNTON KELLY(p) PAUL CHAMBERS(b)[2-5,7-9] SAM JONES(b)[1,6] JIMMY COBB(ds)
1.COME RAIN OR COME SHINE
2.MAKE THE MAN LOVE ME
3.AUTUMN LEAVES
4.SURREY WITH THE FRINGE ON TOP
5.JOE'S AVENUE
6.SASSY
7.LOVE I'VE FOOUND YOU
8.GONE WITH THE WIND
9.SURREY WITH THE FRINGE ON TOP

追伸、
こりもせず「ジャズ四方山話」を更新いたしました。よろしければご覧下さい。


睡眠読は、親父の呪文

2006年04月28日 | g-i


今日は、久々に「晴れ~!」という、気持ちの良い一日でありました。海岸近くで昼食時を迎えたので、遠足の小学生といっしょに、コンビニ弁当を海岸で食べてきました。楽しい昼食でしたが、この話は、明日にでもということで

皆さんは、意識的に習慣づけていることってあるでしょうか?
毎朝必ず窓を開けて深呼吸するとか、100回の腹筋を欠かさないとか、朝食後に梅干しでお茶を飲むとか・・・・・・・

私は、今、習慣づけしようとしていることが一つあります。
それが「睡眠読」。
寝る前の読書なら、わりと誰でもやっていることだと思うのですが、毎晩飲み呆けている私にとって、床に入っての読書を毎日行うということは、けっこうたいへんなのであります。
難しく、複雑な内容の本だと、特に続きません。そこで考えたのが、「詩の一編を毎晩一つ読んで寝よう」ということです。
(もちろん、時間があるときの読書は、時間にまかせ、別なものを読みますが)

若い頃、本屋さんで詩集を手にするというのは、なんとも恥ずかしくて、「エロ本」とは言わなくとも、買うのにそれなりの勇気が必要なものだった気がします。
その点、この歳になってしまえば、恥ずかしいもへったくれもありません。あらためて詩集をひもとき、「一晩に一遍」をここ1ヶ月ほど実行しております。


今、読んでいるのは「戦後名詩選 Ⅱ」という本。20名以上の作者の詩を抜粋した特選集であります。たまに、「もう一遍読もうかな」と思う日もあるのですが、グッと我慢します。「毎晩、一遍」これが、私にとって習慣という意味で大切なことだからです。

   夜が幾重もの層となって砂漠に倒れ
   瀬戸びきの喪の幟があちこちではためき
   そのあたりに河が薄ぐろく照りはじめる  ・・・・・・・・・

昨晩読んだ、天沢退二郎氏の「朝の河」という詩ですが、意味を考えているうちに深い眠りに入れる、それは難解な一遍でありました。
最近、寝付きがあまり良くなかった私、この習慣は有効でありました。

しかし、良いことばかりでもありません。
ついつい声が出ちゃうんです、気がつくと音読になってしまっているのですよ。
夜中に、酔っぱらいオヤジがお経のように読む詩の一編、まわりにとっちゃあんまり気分の良いものじゃありませんよね。(笑)

私の習慣は、自分の快眠のために、他人の睡眠を邪魔する、それは恐ろしい呪文なのであります。

さて、私の呪文なんかより、気分の良いジャズを聴きましょう。
レッド・ガーランドは、いかがでしょうか?
どうも、この時期のガーランドというと「GROOVY」が、ついつい頭に浮かんでしまいますが、この「RED GARLAND'S PIANO」も、なかなかの一枚だと私は思います。
少なくとも、私の呪文を聴くよりは、何千倍も心が和む一枚です。

RED GARLAND'S PIANO
1956年12月14日、1957年3月22日録音
RED GARLAND(p) PAUL CHAMBERS(b) ARTHUR TAYLOR(ds)
1.PLEASE SEND ME SOMEONE TO LOVE
2.STOMPIN' AT THE SAVOY
3.THE VERY THOUGHT OF YOU
4.ALMOST LIKE BEING IN LOVE
5.IF I WERE A BELL
6.I KNOW WHY
7.I CAN'T GIVE YOU ANYHING BUT LOVE
8.BUT NOT FOR ME


家に帰っても淋しい

2006年04月27日 | s-u


今日は、一度帰宅後、うざい髪を刈ってこようと
「夕飯いらないよ」のステゼリフを残し、理容店へ出かけました。
(完全にその後、飲みに行くつもりのセリフです。)
ところが、髪を切ったことが原因か、1人で飲むのがなんだか淋しくなってきて、またまた「S君でも誘おうかなぁ」なんて悪い虫が
「だめだよ、今日はサバの味噌煮を、家で食べなくちゃいけないんだから」
先日、奥様の愚痴を聞いたばかり、さすがに誘うのはあきらめ
「さて、どうしようかな? ますます1人では飲みたくなくなっちゃったなぁ」
けっきょくは、ご帰還であります。

ところが、当然、私の夕食の準備はされておりません。
「なに?帰ってきちゃったの?」
「なんか食いもんない?」
「チビチビ・イクラがあるんじゃない、どうせ酒を飲むんだから、それでいいでしょ」


いまさら、自分で「COOKIN'」するのも、面倒だし、おっしゃるとおり、チビチビ・イクラで飲むことにします。
でも、これだと、1人でおもてで飲んできても、同じだったような.?.?.?

ちなみに、チビチビ・イクラとは、ロシア産の安物で、イクラの表示ではあるものの、マスの子をイクラにしたような、粒の小さなイクラです。
「そういえば、イクラはロシア語、なんの卵でもイクラって言うんだよな」なんて納得しています。

さて、今日の1枚は、「COOKIN'」つながりで、ズート・シムズであります。
じつは、このアルバムちょっと前にCDで入手したものです。LPは持っておりません。
このアルバムは、私にとって、まさに幻の一枚で、存在も知っていましたし、中身を聴いたこともありました。ところが売ってない。
一度、入手しようと思ったアルバムは、ポルトガルEXCLUSIVE盤、オリジナルのイギリスfontana盤なんて見たこともありません。このアルバムの代わりに「AT RONNIE SCOTT'S LIVE'61」という、同録音(1曲だけ差し替え)の復刻盤を入手、このジャケット・デザインのものは、一生手にできないとあきらめていました。

ところが、CDが出ていたんですねぇ、「LPじゃないと意味がない」という気はしましたが、おもわず買ってしまったのでありました。
このズート・シムズ、エエですよ。

COOKIN' ! / ZOOT SIMS
1961年11月13~15日録音
ZOOT SIMS(ts) STAN TRACY(p) KENNY NAPPER(b) JACKIE DOUGAN(ds)
[6曲目のみ] RONNIE SCOTT(ts) JIMMY DEUCHAR(tp)
1.STOMPIN' AT THE SAVOY
2.LOVE FOR SALE
3.SOMEBODY LOVES ME
4.GONE WITH THE WIND
5.AUTUMN LEAVES
6.DESPERATION

おまけ、
このアルバムは、ロンドンのロニー・スコット・クラブでのライブ演奏ですが、当時、イギリスのミュージシャン・ユニオンは、アメリカのジャズ・ミュージシャンの公演を「イギリスのミュージシャンの職場を奪う行為」ということで、規制していました。ところが、イギリス・ミュージシャンのアメリカ公演と引き換えに、同数のアメリカ・ミュージシャンのイギリス公演を許可することになり、その第一号がこのズート・シムズの公演ということになったのです。


嫁を口説いてみちゃあどうだい?

2006年04月26日 | p-r


なんだか毎日天気が安定しませんね、「女心と秋の空」なんて言いますが、春の空も「女心」より移り気なのかもしれません。

そうそう、「女心」といえば、

一昨日、S君と飲んでいるときに、「ちょっと教えて欲しいことがあるので、明日にでも時間があるときに、事務所に回ってはくれまいか」と言われたので、昨日、昼前に事務所へおじゃまいたしました。

奥様も事務所におられ、二人を相手に「なんたらかんたら・・・・・・」
昼近くに、彼の携帯が鳴り
「バブ、わりい、出かけなくちゃいけなくなっちゃった。あとは嫁さんに説明しておいてくれる」と言い残し、彼は出かけてしまいました。

とりあえずの説明を奥様にし終わると
「バブさん、あの人は、いっつもああなのよ。自分で面倒くさくなると、あたしに押しつけて、そのくせ、前段の詳しい話をしてくれないもんだから、あたしだってわかんないよっていうの、まったく!!最近は、顔みるだけでムカムカしてくんの。あのひとは、なんであんなにガキなんだろ、プイプイ!」
「まあまあまあ、あれで、優しいし、女遊びも、賭け事もしない、いい旦那じゃないの」

ここからは、何故か、奥様の愚痴聞きであります。まぁ、私がしょっちゅう飲みに誘うことも、うっぷんの一因でありますので、「はいはい」と聞くことにいたしました。

「バブさん、あたしたち夫婦は、熱烈な恋愛の経験がないのよ。家が近所で、この人ならまぁいいかな...むこうもそうだろうけど、そんな感じで結婚しちゃったから、それがいけなかったのかしらね」
「何をおっしゃいます。熱烈な恋愛なんて、所詮はペーパー・ムーン、愛があれば紙の月も本物に見えるけど、ふっと冷めれば、すぐに紙に戻っちゃうんだから、それに、二人の結婚がいい加減なら、3人も子供をつくるかい?ふつう」
「それはそうだけど、それでも一度くらいは、そんな恋愛もしてみたかったなぁ、なんて思うものよ。」
「なになに、未だに白馬の王子様でも夢見てる? 旦那だって、また若い頃のように、見つめ合ってみりぁ、白馬は似合わなくても、じゅうぶん素敵な王子様に見えるんじゃないの。」

  いつかあたしたちは出会って
  あなたはあたしの涙を乾かしてくれる
  そして、耳のそばで甘く優しくささやくの
  抱きしめて、キスして....
  ああ、でもなんてこと!まだなんにも知らないなんて
  恋人よ、あなたはいったいどこにいるの?

「LOVER MAN」の一節は、確かこんな感じでしたよね。
現実的な女性でも、こんな想いはいくつになっても持つものなのでしょうか?

S君、たまには、「行かない」と断られても、無理矢理にでも奥様を連れて、食事にでも出かけたらどうですか?若いときのように、押しの一手で女房を口説くのも悪くないかもしれません。

さて、「LOVER MAN」がでたので、今日はアイク・ケベックにしてみました。
このオルガン・バックの「LOVER MAN」、なかなか好きなんです。
とか言いながら、正直いうと、ケベックのサックスって、ちょっとネチョ~って感じがして、好みではないのですがね、夜、部屋を暗ーくして、ロックグラスの氷を鳴らしてみると、なんかちょっと淫靡な雰囲気があったりして........
S君、どうだい、こんなんBGMに嫁さん口説いてみちゃあ?
なんだったら、2曲目と5曲目を抜いて録音してやろうか?

IT MIGHT AS WELL BE SPRING
1961年12月9日録音
IKE QUEBEC(ts) FREDDIE ROACH(organ) MILT HINTON(b) AL HAREWOOD(ds)
1.IT MIGHT AS WELL BE SPRING
2.A LIGHT REPRIEVE
3.EASY DON'T HURT
4.LOVER MAN
5.OL'MAN RIVER
6.WILLOW WEEP FOR ME


なんとこんな私に質問が!

2006年04月25日 | m-o


風邪が、幾分良くなったことをいいことに、昨晩はさっそくS君を誘って、バーへとくり出してしまいました。まったく反省のないバカオヤジであります。

さて、以前の「マスターからの宿題」に、cocoa_teaさんから、コメントを頂き、大好きモンクのお話しなので、ここで、私が知っている範囲でですが、そのコメントにお答えしようと思います。

ブルーノートでのモンクの録音は、1947年~1952年に実施されました。
ブルーノートにおいて、初めてLP盤(10インチ)を発売したのは1951年のことですから、当初モンクを録音していた頃、ブルーノートでは、SP盤を発売していたということになります。当時の録音・販売の経緯は、通常であれば、「SP1、2枚分の録音をし、販売実績を見ながら次の録音に入る」というパターンでした。ところがアルフレッド・ライオンは、モンクに惚れ込んでいたのでしょうか、販売を待たずに録音を続けていったのです。
それでも、当然ブルーノートから最初に発売されたモンクのレコードは、SP盤。cocoa_teaのやろうとされている、ディスコ・グラフィーとなると、SP盤を含めるのか?10インチLP盤の扱いは?12インチLPからとするのか?といったことで、かなり内容が変わってしまうということです。
これにCDの扱いをどうするのか?といったことまで考え始めると、えらい騒ぎになってしまいます。

12インチLP盤以降の販売LPに関しては、HPの「ジャズ四方山話 No.13」で、表にしたことがありましたので、見ていただければと思いますが、録音番号で追うという方法もあるかと思います。
同じく、「ジャズ四方山話 No.28」に表を掲示してみましたので、ご覧下さい。

ブルーノートにおける、10インチLPシリーズは、ディキシーランド・シリーズのBLP7000番台(レコード番号)と、「モダン・ジャズ」と銘打ったBLP5000番台の2シリーズがあります。モンクの最初のLPは、5002番「GENIUS OF MODERN MUSIC」です。(下の写真左)続いて、5009番「GENIUS OF MODERN MUSIC Vol.2」が出されました。


12インチLPシリーズ1500番台は、マイルスの「MILES DAVIS Vol.1」から始まり、モンクの「GENIUS OF MODERN MUSIC」Vol.1,Vol.2は、1510、1511番で初めて発売になります。しかも1509番の「MILT JACKSON」でモンクを匂わせ、それから販売をしました。これはやはり、モンクのアルバムの売れ行きが思わしくなかったことの結果だったのだと思います。

その後は、別テイクを組み合わせたり、CD一枚に集約したり、いろんな形でブルーノートにおけるモンクの録音は、発売されてきました。

ブルーノートにおける、モンクに関しては、さまざまな書籍で知ることもできます。
マイケル・カスクーナの「ブルーノート・JAZZ・ストーリー」、リチャード・クックの「ブルーノート・レコード ~史上最強のジャズ・レーベルの物語」、中山康樹氏の「超ブルーノート入門」、ジャズ批評編集の「定本セロニアス・モンク」、その他さまざまありますよ。

こんなことで、cocoa_teaのコメントに対する答えになっているでしょうか?

ということで、今日は、モンクの「MISTERIOSO」です。(「GENIUS OF MODERN MUSIC」は、以前紹介したので)

MISTERIOSO / THELONIOUS MONK
1958年7月9日、8月7日録音
THELONIOUS MONK(p) JOHNNY GRIFFIN(ts) AHMED ABDUL MALIK(b) ROY HAYNES(ds)
1.NUTTY
2.BLUES FIVE SPOT
3.LET'S COOL ONE
4.IN WALKED BUD
5.JUST A GIGOLO
6.MISTERIOSO


もらい物バンザイ!

2006年04月23日 | y-その他


昨日一日おとなしくしていたおかげか、風邪もなんとか回復に向かい、午後からは、初鰹でも仕入れようと魚屋へ、そこそこの鰹も手に入れ、今度は散歩へと出かけました。


土筆の群れの中で、「タンポポもいるぞ!」と頑張っている姿を眺めていると、突然、犬に吠えられてしまいました。
土手をまじまじと見つめ、あげくのはてに写真まで撮っている怪しいオヤジに、彼は警戒したのでありましょう。
「なに吠えてんの!」と飼い主さん、見ればイケメンの二十代後半とおぼしき、好青年ではありませんか。


「犬のお散歩ですか?」
「ええ、嫁に煙たがられたものですから」
こんな、イケメンの旦那を犬と追い出す奥様は、さぞかしお美しい方でございましょう。

そんなこんなで、自宅へ帰ると、我が家はもらい物の山
「かどの○○さんが、わらびを持ってきてくれたかと思ったら、裏の△△さんにウニの貝焼きまでいただいちゃった。」
「なになに?初鰹にわらび?しかもウニの貝焼きまでオマケについている、こりぁ日本酒が無いとはじまんないなぁ」
(ウニの貝焼きとは、大きめの蛤の殻に、ウニが山盛りに詰め込まれ、蒸し焼きにしたもの、近海物だといい値段がします。)
あいにく、我が家は日本酒切れ、
「いってきま~す!!!!」
『真澄の純米吟醸』2本を仕入れてまいりました。
なんとも贅沢な夕食でありましたことか、いつの間にか風邪をひいていたことなど忘れてしまいました。


ここで問題です。ここに写るは、今現在の我が家の所有アルコールであります(ビールは別ですが)が、このアルコール類、はたして何日もつでありましょうか?
ちなみに、本日『真澄の純米吟醸』一本は、きれいに無くなってしまいました。

さて、今日はそこそこに酔いも回っているので、久しぶりにボーカルを聴いてみることに、
モニカ・ゼタールンドとエバンスの共演盤であります。
日本で発売になったのは、70年代になってからです、我が友人が、ヨーロッパ盤を「ほれほれ」と言って、みぜびらかしていたことを思い出します。
セタールンドは、スウェーデンの歌手兼女優さん、たしかに美しい。美しくて歌が上手いというのは、ちょっとばかりシャクにさわりますが、この時期のエバンスのレギュラー・トリオがそのまま伴奏をしているのも、ちょっと不思議な感じがします。

話は、ころっとかわりますけど、最後の曲「IN THE NIGHT TIME」ですが、出だしのところ、「女って、やらしいインコ」と聞こえるのは、私だけでしょうか(笑)
「タモリの空耳アワー」に投稿するほどではありませんかね、やっぱり。

WALTZ FOR DEBBY
1964年8月29日録音
MONICA ZETTERLUND(vo) BILL EVANS(p) CHUCK IRAEL(b) LARRY BUNKER(ds)
1.COME RAIN OR COME SHINE
2.BEAUTIFUL ROSE
3.ONCE UPON A SUMMERTIME
4.SO LONG BIG TIME
5.WALTZ FOR DEBBY
6.CKY TO BE ME
7.SORROW WIND
8.IT COULD HAPPEN TO YOU
9.SOME OTHER TIME
10.IN THE NIGHT


たまには風邪もいいもんだ

2006年04月22日 | a-c


風邪で一日寝ているというのも、できそうでできない仕業であります。それでも、さすがに今日は用事を言いつけられることもなく、寝たり、本を読んだり、レコード聴いたりと、のんびり過ごすことができました。たまには風邪もいいかもしんない。

今日から読み始めたのは、JAMES GAVIN著・鈴木玲子訳「終わりなき闇 ~チェット・ベイカーのすべて~」という、けっこう読むのに時間がかかりそうな本です。
今日紹介する「CHET BAKER & CREW」の録音あたりまで、読み進めました。


あらためて、同アルバムを聴き直し、ダウンビート誌にナット・ヘントフ氏がよせた「ベイカーに新たな『男らしさ』が加わって、かぼそい頼りなさが減少して喜ばしい。~これこそベイカーのベスト・アルバムだ」との評を、確認してみました。
曲は、すべてニューヨークのミュージシャン達のオリジナル作品ばかりを取り上げ、かぼそさは確かにないし、ボビー・ティモンズもホット・ホットってな感じです。
だけど、ベイカーがなんだかマイルスっぽい・・・・・・

さて、細かい文字を読むのも疲れてきたので、一眠り。
目が覚めると、もう夕刻でありました。
「う~ん、のどが渇いた」
「夕食どうする?」

食欲がありません。・・・・・というか、ここにいたって、まだ酒が飲みたい。
「昨日は、完全休肝日だったし、少しは飲んでも風邪に影響ないでしょ」
と、サラダとソーセージのつまみをチャチャっと作り、いただきましたフォア・ローゼス。風邪をひいていても、こうゆう時は体が動くんですね(不思議だぁ)。




「いつものように飲んじゃダメだよ!いちおう風邪っぴきなんだから!」
「ラジャー!!」

CHET BAKER & CREW
1956年7月24,25,31日録音
CHET BAKER(tp) PHIL URSO(ts -1/7) BOBBY TIMMONS(p) JIMMY BOND(b) PETER LITTMAN(ds) BILL LOUGHBROUGH(timp -7)
1. TO MICKEY'S MEMORY
2. SLIGHTLY ABOVE MODERATE
3. HALEMA
4. REVELATION
5. SOMETHING FOR LIZA
6. LUCIUS LU
7. WORRYIN' THE LIFE OUT OF ME
8. MEDIUM ROCK

天罰がくだってもなお

2006年04月21日 | d-f

いやぁ、まいりました。
やはり神様は、最近の私の無茶苦茶な行動を見逃してはくれなかったようです。昨日の朝からどうにも体がだるく、「風邪っぽいな」とは、思っていたのですが、「アルコールで消毒だ!」とばかりに雨の中、飲み歩いてしまった私。
今日の午後になって、目のまわりがみょうに熱く、アルコール消毒したはずの喉もゴロゴロ言い出しました。完璧な風邪です。
これで週末はおとなしく自宅謹慎となりそうです。まさに天罰ですね(トホホホホ)

早く帰ろうとは思ったものの、我が家の珈琲が切れてしまったので、帰宅途中いつも豆を買っている珈琲屋さんへ
この珈琲屋さん、その場で珈琲こそ飲めませんが、店内は珈琲の甘い良い香り、しかも、そこそこのオーディオでジャズがながれています。

「ポールチェンですか、いいですね」
今日ながれていたのは、ポール・チェンバースの「BASS ON TOP」
「すぐわかるんですね」と旦那さん
「いやぁ、好きなアルバムはわかります」

この店は、友人S君もごひいきで
「Sさんがおっしゃってました。ジャズが好きならバブさんと話があいますよって」

こうなってしまうと、風邪のことなどしばし忘れ、ジャズ談義であります。
「ありきたりですけど、ピル・エバンスが大好きなんです。何度聴いても飽きないし、邪魔にならないんです、どんな時も」
「ありきたりなんて、エバンスいいじゃないですか、私も好きですよ。」

珈琲屋の旦那さん、楽しいお話しだけでなく、美味しい珈琲までいただいちゃって、本当にありがとうございました。

ということで、今日は、エバンス、27歳にして初のリーダー・アルバム「NEW JAZZ CONCEPTIONS」にしてみました。
「新しいジャズの概念」とは、たいそうなアルバム名です。もちろんエバンス本人が付けたタイトルではなく、リヴァーサイドのオリン・キープニュースの発案でしょうか。
評論家の皆さんは、「まだ、ありきたりの1ピアニストとも思えるエバンズであったが、いまだ見えぬスタイルへの挑戦を感じる」なんて、わかったようなわからないようなことをおっしゃっておりますが、私は単純に珈琲屋の旦那さんの言葉「何度聴いても飽きないし、邪魔にならないんです、どんな時も」という感覚が、インター・プレー、バリバリではないこの時期でも、じゅうぶんにエバンスには感じられる、そんなアルバムだと思います。
レコード初演の「WALTZ FOR DEBBY」も、じつに短いバージョンですが、ソロでこのアルバムに収録されています。

NEW JAZZ CONCEPTIONS / BILL EVANS
1956年9月18,27日録音
BILL EVANS(p) TEDDY KOTICK(b) PAUL MOTIAN(ds)
1.I LOVE YOU
2.FIVE
3.I GOT IT BAD AND THAT AIN'T GOOD
4.CONCEPTION
5.EASY LIVING
6.DISPLACEMENT
7.SPEAK LOW
8.WALTZ FOR DEBBY
9.OUR DELIGHT
10.MY ROMANCE
11.NO COVER, NO MINIMUM

おまけ、
いまごろ、みんなイイ気分で飲んでるんだろうなぁ、うらやましいなぁ・・・・・
(天罰がくだってもなお、反省のないバブ君でありました。)

黄昏仲間

2006年04月19日 | a-c


今日は仕事で茨城県の五浦まで行ってきました。
ここまで来たら、横山大観が愛した海岸を眺めてこようと、高台に登ってみましたが、空の雲が海岸まで降りているようなどんよりとした雰囲気。
ともかくは、六角堂の写真を撮ってきてみました。


どうも、こういうどんよりとした空模様の時は、生き物たちも黄昏れてしまうのか、沼の亀君が岩の上で首を伸ばしています。
鴨までもが、人のことなど気にもとめずに、水を飲んでいるし、なんだか私まで黄昏れてしまいそう。




もう桜も散りかけた北茨城、ふと見上げると、なんだかピンクと白が入り交じった可愛い桜が咲いていました。
「なんと、可愛いお花さんだこと・・・・・・・・・」 
いかんいかん、本当に昼真っから黄昏れてしまいそうです。


五浦漁港で、車を降り、大きく深呼吸
「おう!カモメが、リターン・トウ・フォー・エバー」(笑)
「さすがに、カモメは黄昏れちゃいないか」




いえいえ、そんなことはありませんでした。漁船のマストにたたずむカモメを発見。
「このまま、港を眺めていたら、ほんと仕事に支障が出ちゃうね」
なんとか、現実の世界に帰還した私でした。

さて、今日の1枚は、ソニー・クリスにしてみました。
4曲目の「CALIFORNIA SCREAMIN'」での、クリスとホーズの掛け合いも好きなのですが、5曲目の「CRY ME A RIVER」が、なんとも私は好きです。
これを聴いていると、お酒がすすんでしまう。
日本酒は駄目ですね、やっぱりロック・グラスを1人かたむける、そんな雰囲気でしょうか。
いかーん!今日も飲んでしまいそう。

I'LL CATCH THE SUN ! /SONNY CRISS
1969年1月20日録音
SONNY CRISS(as) HAMPTON HAWES(p) MONTY BUDWIG(b) SHELLY MANNE(ds)
1.DON'T RAIN ON MY PARADE
2.BLUE SUNSET
3.I THOUGHT ABOUT YOU
4.CALIFORNIA SCREAMIN'
5.CRY ME A RIVER
6.I'LL CATCH THE SUN

追伸、
このアルバム全体が、「ロック・グラスを1人でかたむける」のに適しているかというと、そうでもありません。
しいていえば、2曲目は、「きったねー、ババァがやっている場末のバー」、5曲目は「2曲目より、カッコイイ、バー」、それ以外の曲は、「ロック・グラスを1人でかたむける」には、あまり適さないかもしれません。
これは、あくまで私感ですけど(笑)


相傘の水溜まり

2006年04月18日 | v-x


今週はできるかぎりおとなしくしようと、今日もネオンの誘惑をなんとか切り抜け、そこそこ早い時間に帰宅しました。
それにしても、ジャイアンツはどうしちゃったのでしょうか? ともかく母の機嫌がよいのはなによりであります。今週末の阪神戦あたりが一つの山場なのかな?

さて、最近は昼間からイチャイチャしながら歩いているカップルが、あたりまえの世の中になってしまいました。まして春ともなれば、急増するのがこのやから
陽気に誘われ、同僚といっしょに、公園でコンビニ弁当を食べていると、居るわ居るわ。中年のやっかみには違いありませんが、後ろから頭をひっぱたいてやりたいようなヤツらばかりです。

「バブさん、ひとが気持ちよく昼飯を楽しんでいるんだから、その間だけでも、あいつらどうにかなりませんかね」と同僚、同感でありますが
「まあ、『相傘の水溜まり』に、なるのもしのびないしね」
「何ですか『相傘の水溜まり』って?」

 相傘の中を隔てる水溜まり
相合傘で、連れ立って歩いている男女の邪魔をするのは、水溜まり。ほんのちょっとだけ離れるだけなのに、その水溜まりが無性に難い、という話。

「『水溜まり』になっちゃうと、ほんのちょっとのことなのに、へんに逆恨みされたりしちゃうから、おまえだって、ベタベタしていた時期もあったんだろ?まあ我慢しようや」

若者よ、おじさん達も『相傘の水溜まり』のような野暮はしないように気をつけるから、少しだけ時間と場所を考えてみてはくれんだろうか? 
(いずれは冷める恋とも知らずに、せいぜい春を満喫しなさいよってか、トホホ)

しばらく、更新をさぼっていたHP、今日久々に「ジャズ四方山話」と「酒話」を更新しましたので、よろしければご覧下さい。
その「ジャズ四方山話」で、マル・ウォルドロンのピアノ・ソロを聴きに行き、途中で寝てしまった話を書きました。マルにはたいへん申し訳ないことをしたということで、今日は「MAL-1」の紹介です。
プレスティッジの4連作第1弾、マル初リーダー・アルバムがこれです。
当時、マルは、ジジ・クライスといっしょに音楽活動をすでに行っていたこともあり、二人の相性は、ピッタリです。私が、4連作の中でも、どれが勧めかと訊かれれば、間違いなく、この「MAL-1」を1番にあげると思います。(「MAL-2」には、コルトレーンが付き合っているから、そっち  なんてせこいことは言いません。)
「マルさん、このアルバムを聴いている間は、居眠りはいたしません。ごめんなさい」

MAL-1 / MAL WALDRON
1956年11月9日録音
MAL WALDRON(p) IDREES SULIEMAN(tp) GIGI GRYCE(as) JULIAN EUELL(b) ARTHUR EDGEHILL(ds)
1.STABLEMATES
2.YESTERDAYS
3.TRANSFIGURATION
4.BUD STUDY
5.DEE'S DILEMMA
6.SHOME