昨日とはうって変わって強い季節風が吹き荒れています。
今年最後の日、みなさんはどのようにお過ごしなのでしょうか?
私はといえば、正月休みに入り、何故か普段より忙しく感じてしまうのは今年ばかりのことではありません。昨日も料理に墓参りにMさんのお店の手伝いにと息つく間もなく(息はしてましたが...笑)一日が過ぎていきました。
そんな中、大いに励まされるものに出会いました。
父の墓に今年最後の挨拶をし、ついでと言っては失礼でありますが、いつものように旧友の墓にも参りしばし愚痴をこぼした後駐車場に戻ったときです。
なんと桜の花です。
もちろん春のあの派手さは何処にもありませんし、墓に向かう前には気が付かないほどの目立たない花です。
今日ありと思ふ余命の冬桜 中村苑子
はたして誰が見てくれるのか?何の虫を誘うのか?
ハッキリとした使命すら感じられない花であっても、こうして必至にけなげに咲いているのであります。
父の前でも、亡くなった旧友の前でも、愚痴をこぼしている時ではありませんでした。
成果など二の次、いくつになっても「咲く努力こそが生きる証だ」と冬桜は教えているのかもしれません。
2008年はとんでもない不況の中終わろうとしています。苦しい毎日をおくる人たちがこれほど多くいる年越しは私の生涯でも経験が無かったこと・・・・・
だからこそ「あきらめずに咲く努力だけはしようよ」という冬桜の言葉は心に染みます。
2009年、私にとって、そしてみなさんにとって、ぜひとも良い年でありますように。
さて、今年最後の一枚は、大好きなセロニアス・モンクで〆ようと思います。
アルバム名はキリコの絵でおなじみのリヴァーサイド盤と同じ、ただし、こちらには「RECORDED ON TOUR」との副題が付いていて、1063年5月の東京から、1965年3月の「ヴィレッジ・ゲイト」でのコンサートまでのセレクト・ライブ盤です。
ドラムがフランキー・ダンロップからベン・ライリー、ベースがブッチ・ウォーレンからライリー・ゲイルスへと代わっていく変遷を聴くことが出来る盤ではありますが、だから何だと訊かれると答えに困ってしまいます。
というのも、やはりチャーリー・ラウズの存在なのか?曲目がいつもと変わらぬものばかりだからなのか?(Columbiaでは初演奏の曲ばかりですが)いやいや、原因はモンクその人の変わりようのない存在感に他ならないでしょう。
これを魅力と捉えず、この時代のモンクをマンネリだと称する方がいますが、この盤などを聴くと
「どうだい!」
と私など言いたくなるほど、個々のライブに新鮮味があることを分かっていただけると思います。
特にB面が私は好きですねぇ、モンクのソロからテーマになだれ込んで、ラウズが出張った後のモンクのソロ、「ALL THE THINGS YOU ARE」のこのソロなんか聴くと、「モンク・ファンでヨカッタァ」なんて私などは思ってしまうのです。
MISTERIOSO (RECORDED ON TOUR) / THELONIOUS MONK
1963年~1965年録音
THELONIOUS MONK(p) CHARLIE ROUSE(ts)
BUTCH WARREN[2,3,8], LARRY GALES(b) FRANKIE DUNLOP[2,3,8], BEN RILEY(ds)
1.WELL,YOU NEEDN'T
2.MISTERIOSO
3.LIGHT BLUE
4.I'M GETTIN'SENTIMENTAL OVER YOU
5.ALL THE THINGS YOU ARE
6.HONEYSUCKLE ROSE
7.BEMSHA SWING
8.EVIDENCE