JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

浮石沈木

2010年03月30日 | a-c

今日は久しぶりの晴天と聞いて朝からちょっと良い気分だったのですが、ときおり雲に太陽が隠れると「やっぱ寒いよなぁ」、明日あたりから気温も上がってくるとのことですので期待しましょう。

ところで
原宿竹下通りで起きた集団パニック事故には驚きましたねぇ、閑散とした我が街の駅前商店街も困りものですが、あの狭いところに千人以上って・・・どんな感じなんでしょ?遠い昔に経験した満員電車以上なんでしょうか?恐ろしいですねぇ
死亡事故にならなかったのは幸いでしたけど、あれが巣鴨の地蔵通りで起こったら大変なことになっていた・・・いやいや分別あるお年寄りにそれはないかな?

集団心理やら情報過多やら原因追求は専門家にお任せするとして、あの状況を見た私が一番最初に頭にピンと浮かんだのは
「う~~~ん、これは誘拐事件なんかの身代金受け渡しに使えるかもしれない・・・」
おっと、そんなことを考えちゃいけませんよね、でも、私が思ったということは、おそらくは何人かの人が同様のことを考えたかもしれないわけで、身代金受け渡しだけでなく今後小説なんかで「これを何らかのトリックに使う」てな話が出てくるかもしれません。
ちなみに現実にはそんなトリックは通用しませんので、けして実行なさいませんように。

それにしても集団心理ってやつは何を引き起こすかわかりません。あの狭い地域だけならまだしも、大地震でも起きてさらに大きな地域での集団パニックが起きたら・・・・・

そういえば先日起きたグルジアの大パニックも、「ロシア軍の戦車部隊が首都トビリシに侵攻、さらに空港や港がロシア軍に空爆された」というテレビのウソ報道を引き金に、それが集団心理と合間ってとんでもないことになってしまったわけで、過去にもいろいろ問題のあった4月1日に変なことが起きないかと心配したりしています。

ともかく、
何事、正確な情報と冷静な判断が必要なんでしょうけど、これが一番難しいんですよねぇ、遠目で見れば「バカなことやって、よく考えればわかるだろうに」と思っても、いざその場にいればバカなことを平気でしてしまうのが人間ですもん。
人の振り見てなんとやら、原宿の状況を見て「まったく若い女の子は」だのじゃなく、極力パニックに陥らないよう日頃から心がけなくちゃいけないということでしょう。
なんちゃって、人の噂にノリやすい私には至難の業ですけど(笑)

「浮石沈木」人の噂も多くに語られれば沈むべき石を浮かべ、浮かぶべき木をも沈める、まさにこれでして、確信もない噂を安易に広めることは、大きな責任も伴うことであることを自覚せねばいけません。
私の場合、噂にノリやすいのもさることながら、噂話が好きだったりしますから、いつ発信元になるやもしれませんしねぇ・・・・気を付けようっと。(笑)

さて、今日の一枚は、アルバート・アイラーです。
いやぁ、我ながら久々にガツンとしいうアルバムを持ってきましたねぇ(笑)
カナダの映像作家マイケル・スノウのショートムービーに寄せられた音楽、いわば映画音楽なんでありますが、
「いったいどんな映画じゃい!」
てなもんですかね?
私も観たことはないんでなんとも言えませんけど、ちょっと観てみたいような観たくないような(笑)

以前も言いましたが、私はアイラーの音をあまり好みません。ただし、それはスタイルが嫌いというのとは違うんでありまして、このアルバムの一曲目「DON'S DAWN」の、ドン・チェリーとゲイリー・ピーコックのやり取りなんぞゾクゾク来るんであります。(アイラーじゃないんかい!)

ともかく、この手のアルバムは無理に聴く必要は無いと思います。思いますが、最初っから毛嫌いして「もう二度と聴かん」というのではなく、一曲ずつでもいいし、間を置いてでもかまいませんから何度か聴いてみてはいただけませんでしょうか。
そして、先入観をまったく無くした常態になったとき、そこから何かが聞こえてくるかもしれません。

NEW YORK EYE AND EAR CONTROL / ALBERT AYLER
1964年7月17日録音
ALBERT AYLER(ts) DON CHERRY(tp) JOHN TCHICAI(as) ROSWELL RUDD(tb) GARY PEACOCK(b) SUNNY MURRAY(ds)

1.DON'S DAWN
2.AY
3.ITT


栄養ドリンクよりラブコメ

2010年03月28日 | p-r

寒いですねぇ、彼岸も過ぎたというのにこの寒さでふくらみかけた桜のつぼみも震えているようです。
かく言う私は心も身体も晴れ晴れとしているかと言えば、今日の空のように曇りがちで、一昨日の晩呑みに出掛けて気分は晴れたものの身体の方がグッタリ、今朝なんか休日でも7時半には必ず起きるこの私が、『題名のない音楽会』が始まってもまだ起きられずにいたという・・・・やっぱ疲れてるんでしょうか?
けっきょく今日も自転車は避けて、ゆっくりとした散歩に切り替えました。

途中ドラックストアーで一本88円という、どう考えても効きそうもない栄養ドリンクを一本買って、公園でそれを飲む姿は、哀愁漂う男の色気をかもしだし・・・・・なわけないか(笑)
ともかくそんなんで午前中は終わり、午後からは部屋でゆっくりとすごすことにしました。

こんな日は音楽もあまり重くないものが良いですねぇ、エロル・ガーナーの「PLAYS MISTY」なんぞを聴いて、さらにあまり深く考えずに観られる映画・・・・・
「ラブコメあたりかな」てんで観たのが、キャサリン・ハイグルとジェラルド・バトラー主演の『男と女の不都合な真実』です。

中身がどうのこうのというより、お約束通りのストーリー展開とハッピーエンドに、じつに心和むんでありまして、「疲れたときにはラブコメ」これは言えていると思うんですがいかがでしょう?
さらにこのラブコメ、映像的にはポロリがあったり強烈なラブシーンがあったりということはまったくないんですが、下ネタがらみのお笑いが多くて、キャサリン・ハイグルの口からボロボロ出てくる放送禁止用語みたいな単語の連発が一部マニアにはお宝物?
でもね、普通の人が見れば、ほんと、その下ネタがあまりいやらしく感じない、女性でも大笑いして聞き流せるんじゃないかなぁ・・・キャサリンがちょっとしたアクシデントでバイブレーター付の下着を着けたまま食事をするシーンがあるんですが、そこもただただ大笑いして観られるし、ドスケベな私でさえいやらしい妄想へは発展しませんでしたから。(笑)

ともかく、笑って「やっぱこうなるわけね」っていう結末を迎えるこの映画は、88円の栄養ドリンクより今日の私を元気づけてくれたかもしれません。

てなことで今日は日曜日、『料理当番、本日の一品』です。

まずは、冷蔵庫の中にもうすぐ悪くなるんじゃないかっていう鱈を見つけましたんで、煮魚にしてみました。

メインはこちら、名前はねぇ・・・・チーズで蓋した鶏団子スープ?????何のヒネリもありませんが、二種類の手作り鶏団子と野菜で作ったスープを耐熱皿に移し、とろけるチーズとパン粉で蓋をしてオーブントースターで焼いてみました。


チーズの下はこんな感じ

これが思った以上に好評で、我が新得意料理になりそうです。

さて、今日の一枚は、ディジー・リースです。

アルフレッド・ライオンが度重なるラブコールでアメリカに呼び寄せたリースですが、よくよく考えてみると、アメリカで録音発売されたリースのブルーノートリーダー盤は、二枚(後の一枚「BLUES IN TRINTY」は、ロンドン、デッカ・スタジオでの録音)。少なすぎません?
評論家の中山康樹氏あたりは、ライオンとリース、互いの理解度不足を一つの原因に挙げられていますけど・・・どうなんでしょうねぇ?私にはわかりません。(笑)

ともかく、一週間前のヴィレッジ・バンガードでのライブをまるでリハーサルのごとく、同メンバーをスタジオに呼んでブルーノート最後のリーダーアルバムの録音は行われました。

好き嫌いは別にして、リースらしい演奏という点ではこのアルバムが一番かもしれません。それはこのリズムセッションこそが、彼が思う彼らしさを最も発揮できたメンバーであったからだと思います。

ゆったりとした彼のテンポを心地よいととるか、かったるいととるか、それはそれぞれの好みでしょうね。でも、これもまた疲れた身体にはピッタリな一枚のようにも思えます。

SOUNDIN' OFF / DIZZY REECE
1960年5月12日録音
DIZZY REECE(tp) WALTER BISHOP JR.(p) DOUG WATKINS(b) ART TAYLOR(ds)

1.A GHOST OF A CHANCE
2.ONCE IN A WHILE
3.EB BOP
4.YESTERDAYS
5.OUR LOVE IS HERE TO STAY
6.BLUE STREAK


チチンプイ、スコッチになぁれ

2010年03月23日 | m-o

今日の朝日新聞科学面に『現代の秘術でチチンプイ 21世紀によみがえる錬金術』という記事が載っておりまして、昔からいろんな物を混ぜたりくっつけたりするのが大好きだった私としては、こういった記事に異様なほど興味が湧くんですねぇ

錬金術といえば、鉛から金を作ろうとしたり、不老不死の妙薬の製造を試みたりと、まずもって不可能であろう事に挑戦する、怪しげでおどろおどろしいイメージがあるものですが、考えてみれば現代の化学なんてぇもんは、錬金術のなれの果て・・・・いやいや、発展した学問とも言えるわけで、我々は大なり小なりその恩恵を受けて現在生活しているわけです。

かく言う私とて、もし錬金術師が蒸留方法を、『アクア・ビテ(命の水)』の精製法をあみ出してくれなければ、あの芳しいウイスキーを味わえなかったかもしれないという恐ろしいことになっていたわけで、彼らには心底感謝をしています。

記事によれば、現代の錬金術師はペンシルバニア州立大のウェルフォード・キャッスルマンという教授で、原子が何個か集まった特定の塊(クラスター)が、他の原子とくっつくと、それぞれ個々の原子の性質ではなく、合わさった原子(超原子というそうです)の性質に変わることを発見して、その組み合わせがどんなものがあるのかを研究しているってんですが・・・・わかりますかねぇ?(笑)
まっ中学程度の化学知識があれば、詳しく記事を読むと理解できると思いますが・・・・・・・(えっらそうに)

ともかく、現在までにこの現象は、アルミニュウム+酸素=ヨウ素的性質、チタン+酸素=ニッケル的性質、ジルコジウム+酸素=パラジウム的性質、タングステン+炭素=白金的性質、という4例が確認されているそうです。
しかも、この超原子の精製は比較的安価で可能になるとのことで・・・・・・

え?だから何なんだ?ってですか?
そりぁアンタ、私だって化学者じゃありませんからなんとも言えませんけど、
私なりに思うのは、錬金術によって装飾品等々として価値あるものを作り出すということもあるでしょうが、これからは性質から得られる機能、ほら、電子部品なんかに不可欠な希少金属がいくつもあるじゃないですか、そういった性質的価値をもった物質が重要視されるんでしょ?ならば○○的性質の超原子物質は、金にも勝る価値を持つかもしれないなんてね。
資源を持たない日本なんかにとっちゃ、けっこう有意義な研究なのかなぁ~~~なんて、素人目には思えたものですから、ちょっと話題にしてみました。

それにほら、そんな研究から、さらに芳しい『アクア・ビテ』が生まれるかもしれませんしね。
「チチンプイ・・・・ほ~~ら、水道水がスコッチになっちゃったぁ」
(けっきょくそこかい!)

さて、今日の一枚は、グレシャン・モンカーⅢ世です。

先日、トニー・ウイリアムスの「EMERGENCY !」を好きだという方とご一緒いたしまして、ケンケンガクガクやってきたんですが、どうにも私にはあの頃のトニーは理解できないのであります。

そのトニーを実質ニューヨークに引っ張り出した犯人は、ジャッキー・マクリーンでした。彼が進もうとしていた方向に、若い力が多いに必要だったことは「ONE STEP BEYOND」のメンバーをみればじゅうぶん察しが付きます。
ブルーノート自体も、レーベルの方向性に迷っていたこの時期、新たな息吹を取り入れようとしていたことも「ONE STEP BEYOND」そして今日のこのアルバムあたりに多いに感じ取れるところです。
そして、その後それらの若者は新たな挑戦へと旅立っていくわけですが・・・・その旅だった後のトニーが私にはねぇ・・・・・って、それは今日のアルバムには関係のない話ですよね。

ニューヨークに引っ張り出された17才のドラマーは、「村上佳菜子や高木美帆、いやいや浅田真央だって石川遼だってビックリしちゃう」てなもんですよ。
その後の好き嫌いは別としても、ともかく凄い。

そして、肝心のモンカーも、トロンボーンという楽器がけして陳腐化していない事をこの二枚のアルバムで実証したのではないでしょうか。
本来なら引っ張る立場のマクリーン、リー・モーガンが完全に引っ張られていますよね。
「SOME OTHER STUFF」までのハッチャケぶりがないのは、両ベテランに対する敬意か?逆に私にはそれがちょうど良い温度に仕上がっているように感じられます。

EVOLUTION / GRACHAN MONCUR III
1963年11月21日録音
GRACHAN MONCUR III(tb) JACKIE McLEAN(as) LEE MORGAN(tp) BOBBY HUTCHERSON(vib) BOB CRANSHAW(b) ANTHONY WILLIAMS(ds)

1.AIR RAID
2.EVOLUTION
3.THE COASTER
4.MONK IN WONDERLAND


神奈川だけにして欲しい

2010年03月22日 | j-l

気温は若干低かったものの晴天に恵まれた今日、昨晩の『春愁』を吹き飛ばそうと、バブは立ち上がったぁ!
自らの手で弁当を作り、リュックに詰めたら、愛車カオウ号にまたがり、
「よ~~し!市内の浜を全て制覇するぞう!!!!!」
・・・・・とまぁ、そんな予定だったんでありますが、S君から電話がありましてね。どうしても事務所まで来て欲しいって言うもんですから、そりゃもう、友の危機をほったらかしに出掛けたとあっては男の名折れ
「いたしかたない」
てんで、弁当も作らず、急ぎ自転車を自動車に乗り換え、彼のもとへ参上つかまったのでありましたぁ。

あっ!そこのキミ、最初っから予定を実行する気なんか無かったろうって思ったでしょ。
う~~~~~~~~~ん、正解!(笑)

てなわけで、長距離サイクリングは出来なかったものの、友の危機を救った後には海を眺めながら缶コーヒー片手に30分ほど読書を楽しんでまいりました。
(もっとゆっくりしたかったんですが、浜風が冷たくて・・・笑)

でもね、この30分が我が生気を取り戻してくれるから、ほんと海って不思議ですよねぇ。
絶え間なく聞こえる波の音と、冷たいけど海でしか味わえない風と香り、目の前に拡がるのは彼方アメリカの西海岸まで続く太平洋ですよ。
そんなところで小さな文庫本の文字を一字一字楽しんだら、まるでちっぽけな自分が母なる海に溶け込んでいくような、そんな錯覚をきっと誰しもが感じるはずなんです。
「やっぱり・・・海っていいなぁぁぁぁ」
てなもんですよ。

そんでもって、閉じた文庫本を飛ばされないように又に挟んで、タバコにジッポーで火を着けるんでありますねぇ
「はぁ~~~~~~~~~」
こりゃアンタ、食後の一服より旨いんだから(笑)


女性サーファーの顔がよく見えなかったんですよねぇ
・・・・・・・残念(笑)

そういえば、神奈川じゃ5月から海岸でタバコを吸っちゃイカンようになるんですって・・・そりぁ辛いなぁ
もちろん、吸い殻のポイ捨てなんかで海岸を汚すのは良くありませんけど、この浜風にあたりながらの一服ってぇのは、しつこいようですがたまんないんですよねぇ・・・・え?今日ポイ捨てはしなかったかって?そりゃ私は携帯灰皿を持参しましたから。

この時期はともかく、海水浴シーズンに子供を親一人で連れて行ったときなんかは、喫煙所に行っている間に子供が迷子になっちゃったりしますからねぇ、まずタバコは吸えないって事になるんでしょうが・・・・やっぱ辛いよね。(笑)
世の中、喫煙者の肩身がどんどん狭くなっていく事は、いろんな意味で理解できるものの
「なんで禁煙者より税金を多く払っている喫煙者が、ここまで規制されなくちゃイカンのよ!」
とは、喫煙者誰しもが何処かで思っているんじゃないでしょうかねぇ。

ともかく、今のところこのあたりの海岸では禁煙じゃありませんので、なんとかそのままでいていただくためにも、ポイ捨て等々、喫煙マナーにはお互い気をつけるようにしましょうね。

そんなこんなで、なんとかリフレッシュした私。気分爽快で帰宅すると・・・・
「今日の夕ご飯は何?」
「な?な?なに?」
昨日はお餅で手間いらずだったはずだから、昨日の料理当番は今日に持ち越しっていう理屈らしいんですが・・・・・・
「どぼして?????」

ってことで、『料理当番、本日の一品 パートⅡ』です。
急遽だったので、とりあえずで作りました。

まずは豚肉の唐揚げ、下味は控えめにして、ゴマとポン酢であっさりといただきました。

こちらは菜の花サラダ、どちらもビールのアテには上々でしたよ。

さて、今日の一枚は、ビル・レスリーです。
あまり聞かぬ名ですよねぇ、たしか、ラリー・ヤングの初期のアルバム、プレスティッジ盤「GROOVE STREET」に参加していたくらいで、他の盤を思い出せと言われてもなかなか頭に浮かんでこないという、じつにマイナーなテナーマンです。
おそらくはこの盤も、レスリーに注目というよりは、トミフラ、ベン・タッカー、アート・テイラーというリズム・セッションに注目して聴いてみたという方がほとんどかもしれません。

実際に聴いてみると、う~~~~ん、何枚もリーダー盤を聴いてみたいという欲求は起きないかな?正直言ってかなりありふれたテナーって感じは隠せないんですよねぇ・・・なんか「マッタリしたブファブファ」みたいな。
ただ、そう言いながら、そうそう貶したもんでもなくて、このマッタリ感が悪い気もしなかったりして(笑)
それと、選曲がレスリーにはあっているようにも感じます。

でもなぁ・・・どうなんでしょ、やっぱりこれも全てトミフラの成せる技というか、リズムセッションのもっていき方の上手さからなのかもしれませんね。
「GROOVE STREET」では、少しソウルフルなテナーなのかな?なんても思ったように、かなりバックのイメージで変わるのかもしれません。

おいおい、良いのかい?悪いのかい?
と責められそうですけど、無理をして手に入れるまでの事は無いアルバムだと思いますよ。だけど、トミフラ・ファンであればいちおうチェックすべきだとも思います。

DIGGIN' THE CHICKS / BILL LESLIE
1962年10月19日録音
BILL LESLIE(ts) TOMMY FLANAGAN(p) THORNEL SCHWARTZ(g) BEN TUCKER(b) ART TAYLR(ds)

1.GOOD NIGHT IRENE
2.ANGEL EYES
3.MADGE
4.MARGIE
5.LONEY WOMAN
6.GOT A DATE WITH AN ANGEL
7.ROSETTA


打ち破れ春愁!

2010年03月21日 | m-o

今日は春分、彼岸の中日でありますが、みなさんはお墓参りには行かれましたか?「風と黄砂と花粉でそれどこじゃなかった」てな方もいらしたかもしれませんけど、私はしっかり父の墓参りに行ってまいりましたよ。(偉そうに) しかもマスクもせずに・・・・・
帰宅後のクシャミとの格闘はしばし続きましたけどね。(笑)

それにしても午前中の春霞?いやいやそんな歌になりそうな優雅なもんじゃありませんでしたよね黄砂。遙か中国大陸のタクラマカンだかゴビだかしりませんけど舞い上がった砂が、青空すら隠してしまうという、恐るべし地球、恐るべき自然であります。でも、以前よりあきらかに増えた黄砂の来襲は、人的影響が大であるともいいますから、ほんとうに恐ろしいのはやっぱり人間なのかな?
いずれ、これほどまでに寒暖の差が激しい春を考えても、やはり地球は徐々に病んでいることは明らかなようです。

とか言いつつ、私ときたら具体的に省エネを実行するでもなく、ただクシャミの恐怖に、午後からは完全な引き籠もり常態、せっかくの完全二連休(明日はMさんのお店の手伝いもなく)の初日は、ダラダラとしたまま終わってしまいました。




ほぼ同じアングルで午前と午後
撮影してみたんですが、
山の稜線の見え方が違うのが
わかりますかねぇ??

「Sちゃんの彼氏って優しそうだよねぇ・・・・」
「この前、彼と○○に行ったら、△△しちゃって・・・」
「いいよねぇ、Yさんたち今年中に結婚だって、うらましいよねぇ・・・・」

なんにしても春なんですよねぇ、Mさんのお店で働くアルバイトの女子達は、ちょっと暇が出来ると私の聞こえないところで(じつは事務所の中にはマイクを通して話が筒抜けなんですがね)いわゆる『恋バナ』に花を咲かせております。
考えてみりゃ、二十二,三の女の子ですから、しごく当然なのでありますが

 春心 花と共に発(ひら)くを争うことなかれ 一寸の相思 一寸の灰

てな、李商隠の句を贈りたくなってしまいます。
もちろん、「慌てて恋の花を咲かそうとすると、たちまち燃え上がって、たちまち灰になっちゃうよ」てなこと、じっさいに口に出すわけじゃありませんよ。これもヒガミ、やっかみ、つまりその若さが羨ましくてしょうがないという事なんでありまして、止めようが何しようが、春の花は競い合って咲くもんなんでありますから、オヤジの出番などとうぜんありません。

しかしよろしいですなぁ・・・・やっぱり春は、そうでなくちゃイカンのですよ。
それに比べてアタシャどうでしょ、最近はもっぱら「疲れた、疲れた」の連呼、せっかくの連休初日も、けっきょくダラダラと・・・・・・
こういう心境を何と言うか知ってます?
これを『春愁』と言うんですよね。

 灰皿に春愁の灰たまりけり (轡田進)

ほらね、ふと見れば部屋の灰皿はシケモクでいっぱいですよ・・・・・・・
こりゃいけません。『春愁』などと気取ってみたって、つまるところ内向き内向きに進む「ネガティブキャンペーン実施中!」みたいなもんじゃありませんか。
明日こそは、何処かに出掛けてこの「ネガティブキャンペーン」を終了させねば。

はたして明日、我が『春愁』は、晴れやかな『春心』へと変化するのでありましょうか、こうご期待! (なんだかなぁ・・・笑)

さて、今日の一枚は、ジャック・モントローズです。

最良のパートナーを突然の死で失い、本人達だけでなく、リスナーにも無念が残り続けるといった例は、ブラウン~ローチ、ドルフィー~リトル、エバンス~ラファロ・・・・・ジャズではけっこうある話です。
ことウエスト・コーストでいえば、ゴードン~モントローズもまた、その代表格ではないでしょうか。

1955年8月、交通事故でボブ・ゴードンが亡くなったとき、モントローズは意気消沈して『春愁』を感じてしまった・・・・チャウチャウ、そんな軽いものではなく、とんでもないショックで以降活動意欲をまったく無くしてしまったそうです。
それほど、ゴードンの存在がモントローズにとって特別であったことは、「MEET MR. GORDON」そして今日のこのアルバムを聴くことで理解できるはずです。

以前も触れましたが、ボブ・ゴードン、サージ・チャロフの死がなかったら、ジェリー・マリガンの揺るがぬ地位も無かったかもしれない、そう思わすに充分のゴードンが、作曲、アレンジ、もちろんプレイもですが、これまた天才肌のモントローズとかみ合ったとき、ゴリゴリとスムーズが醸し出す他にないウエスト・コースト・ジャズが生まれる、てな事を言っても良いんじゃないかなんてね。(笑)

数少ない二人の共演アルバムは、やはり大切にするべきだと私は思います。

JACK MONTROSE WITH BOB GORDON / JACK MONTROSE
1955年5月11日録音
JACK MONTROSE(ts) BOB GORDON(bs) PAUL MOER(p) RED MITCHELL(b) SHERRY MANNE(ds)

1.LITTLE DUET,A
2.APRIL'S FOOL
3.DOTS GROOVY
4.I'M GONNA MOVE TO THE OUTSKIRTS OF TOWN
5.CECILIA
6.NEWS AND THE WEATHER,THE
7.WHEN YOU WISH UPON A STAR
8.HAVE YOU MET MISS JONES
9.PARADOX

おまけ、
今日は日曜日、普段ならボケボケしていると「早く夕食の仕度しろ!」と責められるところですが、
「あっ今日は仕度しなくていいよ」
「???????」
なんと、餅をつくって言うんであります。
「え?え~~~え?餅って・・・・ボクちゃんの酒の肴は?????」

てな事で、いちおうの『料理当番、本日の一品』です。

 

餅は、おろし餅に納豆餅、それに汁餅とフルラインナップ。
我が肴は・・・・・

これあれば大丈夫だろうとパックのまま出された・・・ほら、あの、工場で生産してる「ネギトロもどき」があるじゃないですか、アレですアレ。頭にきたんでこんなんにしてみました。


百万でいかが?

2010年03月19日 | v-x

明日はこのあたりでも気温が上がり晴れるものの、この連休は全国的に大荒れの天気が予想されておるようで、家でおとなしく過ごすのが一番かもしれません。

「・・・・こんなヤクザなヤツに、紋付き袴なんぞ着させてどうしようてんだ」
「だっておとっさぁん、火事のおかげで逢えたから、火元に礼にやりましょう」
落語『火事息子』の落ちであります。

一昨日の三月会でもちょっと話題に出たんですが、『三遊亭圓生』の名を誰が継ぐかでいろいろもめているようですねぇ。
そもそも『三遊亭圓生』といえば、江戸職業落語家の祖といわれる三遊亭可楽の門下、いわゆる『可楽十哲』の一人を初代と発するまさに大名跡。まして先代の六代目は御前落語までやらかした名人でありますから、その名を継ぐ意味の大きさは我々には計り知れないものなのでありましょう。

でもどうなんでしょ、三遊亭鳳楽にしても円丈にしても、六代目ですら当初その名にもてあそばれたような大名跡に耐えられる覚悟があるんでしょうか?
もちろん、私のようなド素人がもの申す筋合いではありませんけど、先代と対比されたり、いわゆる三遊派宗家直系の名跡がもたらす重圧というものは、常人にはとうてい耐えられないものだと思うんですけどねぇ。

その一方、名が芸を磨くということもそりゃあるんでしょう、「あの人は襲名以来見違えるように輝きだしたねぇ」てな方もたしかにいらっしゃいますから。それでもそれは、襲名に伴いどれほどの見えない努力をなさったかという結果であって、苦労だと思いますよ。

そんなことを思いながら、昼休みに六代目三遊亭圓生の『火事息子』を公園の駐車場で聴いていたのでありまして、この襲名騒動を引き起こしているヤクザなヤツらが、いずれ三遊亭の大紋付き袴でお礼に出掛ける日が来るのでありましょうか?

ところで、我が名「バブ」をどなたか襲名したいということであれば、いつでもおっしゃって下さい。そうですねぇ、百万もいただければ喜んでお譲りしますんで・・・・・え?百万もらってもいらないって?そりゃまとうぜんか。(笑)

さて、今日の一枚は、ジェリー・ウィギンズです。
かのマリリン・モンローにも歌唱指導したというジェリーさんですが、いわゆるエンターテナー的な「俺はショービズで生きてんだい!」みたいな雰囲気が演奏に出ているピアニストですよね。
しかるに聴く方もそのノリじゃないとイカンわけでして、いかにも楽しげに微笑みながら聴くべきでありましょうか。

このアルバムもじつに楽しげなアルバムであると思います。
ただ、私としてはジャッキー・ミルスのドラムがちょっとばかり鼻につくんであります。まさに好みの問題でしょうが、私の五感にはあまり良い響きに感じ取れません。

まっいずれにせよ、ジェリー自身「脇見もせずにじっとして俺の演奏を聴け!」とは思っていないはずですし、タイトルどおりリラックスして、素直にエンジョイすればよろしいんじゃないでしょうかね。

RELAX AND ENJOY IT ! / GERRY WIGGINS
1956年10月3,10日録音
GERRY WIGGINS(p) JOE COMFORT(b) JACKIE MILLS(ds)

1.NARCISSUS
2.FRANKIE AND JOHNNY
3.ONE FOR MY BABY
4.THE LADY IS A TRAMP
5.SERENADE IN BLUE
6.MY HEART STOOD STILL
7.JUST SQUEEZE ME ~ SATIN DOLL
8.BLUE WIG


バブ大権現生誕祭?

2010年03月18日 | m-o

晴れなのか曇りなのか、暖かいのか寒いのか、なんだかわからない一日ですが、今日は彼岸の入り、桜開花のニュースもチラホラと流れ始め「早く来ないかほんとうの春」てな気分ですね。

 いい漁があって三人玉の輿

浅草の三社祭は現在では5月に行われますけど、江戸時代までは3月の17,18日の二日間で行われていたそうでありますね。
推古三十六年、宮戸川今で言うところの隅田川ですが、ここで漁をしていた檜熊浜成(ひのくまのはまなり)と武成兄弟が一寸八分の観音像を引き上げまして、これを土師真仲知(はじのまつち)が奉祀して拝礼供養に生涯勤めたそうであります。
その真仲知が亡くなった後、真仲知の子の夢枕に観音様がお立ちになりましてね「浜成、武成、真仲知を永代祀りなさい。」てなことをおっしゃったんだそうで、これが三社権現社、現在の浅草神社の発祥となるわけですが、その観音像を浜成、武成兄弟が引き上げたのが今日、3月18日だったという・・・・
まっ今度、浅草寺にでも行った際には、知ったかぶりをしてお話しいただければと思います。

そんな3月18日の一日前、つまり昨日は、これまた大変由緒ある日なんでありまして・・・・・・・・・
かのバブ大権現のお生まれになった、それはそれはめでたい生誕日なんですねぇ(なんじゃそりゃ)
しかしながら、そんな由緒ある3月17日を人々はいつの間にか忘れ、私に声の一つもかけやしない。(笑)まったくけしからん話です。
・・・・・・いやいや、おりました、おりました。奇特な御仁がお一人。いつもお世話になっているバーのママさんです。
「バブちゃん、今年も三月会をやるからね。」

不思議なことにこのお店に集まる常連さんには3月生まれの方が多くて、昨年から三月会なる合同誕生日会が行われているのであります。そして、今年の三月会は、なんとめでたいかな『バブ大権現生誕日』つまり昨日執り行われたわけです。(笑)

「カンパ~~イ!」
「カンパ~~イ!!」
「カンパ~~イ!!!」
「三月生まれに悪いヤツはいない!みなさ~~~ん、お誕生日おめでとう!」

なんどとなく乾杯を繰り返し、旨いものをたらふく食べて、旨い酒をたらふく飲んで、まさに最良の時を過ごさせていただきました。

みなさん、そしてママ、ほんとうにありがとうございました。そして来年の『バブ大権現生誕祭』も、盛大に執り行いましょう!・・・・ね。(笑)

さて、今日の一枚は、J.R.モンテローズです。
この盤も最初の音源がJaroというマイナーレーベルにあったために、その後、名を変えジャケットを変え、いろんな盤が出ていますよね。所有盤はXANADOになっていますが、同じXANADO盤でもジャケット違いが存在します。アルバムタイトルは「THE MESSAGE」が最初だったようですけど。

ミンガスの『直立猿人』で名をはしたモンテローズですが、リーダー盤はそれほど多くありませんよね。
極太のマジックインキのようなテナーはじつに印象的で、ルネ・トーマの「GUITAR GROOVE」なんかでの吹きっぷりもみごとだったように思いますし、ブルーノートの「J.R.MONTEROSE」もなかなかよろしいわけで、もう少しリーダー盤があっても良いかなぁと思うテナーマンです。

私的この盤の聴き所は「VIOLETS FOR YOUR FURS」でしょうか、もちろん、もう一曲のバラード「I REMEMBER CLIFFORD」も良いんでありますが、コルトレーンのそれと聴き比べてという点で面白味があります。
「野太い「不器用ですから」てなテナーもまたよろしい」
といったところですかね。

STRAIGHT AHEAD / J.R.MONTEROSE
1959年11月24日録音
J.R.MONTEROSE(ts) TOMMY FLANAGAN(p) JIMMY GARRISON(b) PETE LA ROCA (ds)

1.STRAIGHT AHEAD
2.VIOLETS FOR YOUR FURS
3.CHAFIC
4.I REMEMBER CLIFFORD
5.GREEN STREET SCENE
6.YOU KNOW THAT
7.SHORT BRIDGE


ヘルプス君安らかに

2010年03月16日 | s-u

朝は晴れて気温も高くエエ感じだったんですが、昼前から厚い雲に覆われ、夜には一気に気温が下がるんだとか、いったい何を着たら良いもんだか・・・いやになっちゃいますね。

去る14日、ピーター・グレイブス氏がお亡くなりになったという訃報が飛び込んできました。
ピーター・グレイブスといえば、やっぱり『スパイ大作戦』
「おはようフェルプス君・・・・・」
ジム・フェルプス以外頭に浮かばないほど、かの役が印象的でした。

二、三日前にMさんと
『スパイ大作戦』の第一シリーズは、ピーター・グレイブスがボス役じゃなかったんだよ。」
てな話をしたばかりだったので、なんだかタイムリーというか、虫の知らせでもあったのかと思っちったりして。

ここに来て、多チャンネルの時代になったせいか、海外ドラマへの感心がメチャクチャ高くなりましたけど、海外ドラマ・ブームは昔も一度あったんでありまして、そう、今で言うところの地上波でバンバン海外の番組(おもにアメリカでしたが)をやってたんですよねぇ。
『三ばか大将』『ローハイド』『コンバット』『ベン・ケーシー』『奥様は魔女』『バットマン』『逃亡者』『名犬ラッシー』『フリッパー』『宇宙家族ロビンソン』『タイムトンネル』『謎の円盤UFO』『フライマン』・・・・・
放映時期の前後はあるものの、記憶に残る海外ドラマの名前を挙げればきりがありません。

そんななか『スパイ大作戦』はムチャクチャカッコ良くてねぇ
「例によって、君、もしくは君のメンバーが捕えられ、或いは殺されても、当局は一切関知しないからそのつもりで。成功を祈る。なお、このテープは自動的に消滅する。」
シューーーーー(レコーダーから煙がぁ・・・・!)
マッチで導火線に火が着いて、
「♪チャンチャンチャンチャッチャ チャンチャンチャンチャッチャ・・・・♪」
っていう、ラロ・シフリンのテーマ曲が流れるってぇと、そりゃもう釘付けですわ。(笑)

考えてみると、あの頃の子供にとって「スパイ」という職業?言葉?響き?ともかく、ちょっとした憧れがあったんですよね。
そうそう、どっちが先だったかは忘れましたけど『スパイ手帳』ってぇのがあったじゃないですか、シールやら暗号評やら水に溶ける紙やら付いてるヤツ。欲しかったっけなぁ・・・・でも、ほんとうに欲しかったのは消滅するちっちゃなテープレコーダーだったりして(笑)
いずれ「スパイ」やら「探偵」ってぇのは、どんな職業かも知らずに憧れたんですよね。
そして、私の中では、映画『ミッション・インポッシブル』のイーサン・ハント(トム・クルーズ)なんぞ、ジム・フェルプスのカッコ良さの足下にも及ばない存在なのでありますよ。

ピーター・グレイブス氏のご冥福を、心よりお祈りいたします。

さて、今日の一枚は、しょうがないからラロ・シフリンです。
何でこんなんが家にあったんでしょ?できればこのログでは紹介したくなかった。(笑)

『スパイ大作戦』のテーマ曲、『燃えよドラゴン』のあのテーマ曲、この作曲家として有名なシフリンですが、デイジー・ガレスピー楽団に在籍したのは1960~62年まで?その間、いやその前から同楽団には多くのアレンジを提供していました。
どうもガレスピーってぇのは、クラシックとジャズを混合したがるピアニストがお好きなんでしょうかねぇ?

ともかく、独立後、ハリウッドに定住したシフリンは、このまさに問題作「THE DISSECTION AND RECONSTRUCTION OF MUSIC FROM THE PAST AS PERFORMED BY THE INMATES OF LALO SCHIFRIN'S DEMENTED ENSEMBLE AS A TRIBUTE TO THE MEMORY OF THE MARQUIS DE SADE」を発表したのでありました。
え?この長ったらしいわけのわからん文章は何だって?
ア~タ、これが今日紹介するアルバムの正式タイトルですから(笑)

日本語訳をすると(もちろん私は出来ませんので他力で)
「サド侯爵の思い出に寄せて、ラロ・シフリンの錯乱したアンサンブル囚人たちにより演奏された、過去の音楽の解体と再生。」
なんのこっちゃってぇ話ですが、要は、「クラシックを作り上げた偉大な作曲者達が、現在(このアルバムが作られた当時ね)ジャズを念頭に曲を構築したら、こんなアンサンブルがきっと出来るよ。」みたいな。

実際に聴いてみると、べつに題名ほど難解な代物じゃないんですよ。まさにジョン・ルイスが地団駄踏んだかもしれないといったアンサンブルなんであります。

がしかし、
「これをジャズと称してよいものか、さりとてクラシックのアンサンブルともたしかに違う」
「ジャズの進化形は前衛にあり」と時代錯誤していた一時期の私なんぞには、とうてい受け入れる事の出来ない代物だったのでありまて、まさに「こんなんジャズ喫茶でかかったら、マゾにでもならない限り聴けたもんじゃない」みたいなね。

さらにさらにしかし、
そんな尖った事を言っている歳ではなくなった今、「ジャズだとは思わなければいいだから」と割り切って聴けば、聴けないことはない。
今日の一枚は、私にとってそんな存在のアルバムです。

MARQUIS DE SADE / LALO SCHIFRIN
1966年4月録音
LALO SCHIFRIN(p) EARRIE ROYAL, CLARK TERRY, SNOOKY YOUNG(tp) URBIE GREEN, J.J.JOHNSON, KAI WINDING(tb) JEROME RICHARDSON(altfl,ts) RAY ALONGE(frh) GENE BERTONCINI(g) RICHARD DAVIS(b) GRADY TATE(ds) ROSE MARIE JUN(vo) and Strings

1.OLD LACES
2.THE WIG
3.THE BLUES FOR JOHANN SEBASTIAN
4.RENAISSANCE
5.BENEATH A WEEPING WILLOW SHADE
6.VERSAILLES PROMENADE
7.TROUBADOUR
8.MARQUIS DE SADE
9.ARIA
10.BOSSA ANTIQUE


ほんの気休めですが

2010年03月15日 | g-i

今日からまたも天気は下り坂、といっても今回はさすがに雪は降らんでしょ・・ね?

とはいえ春は確実にやって来ています。我が鼻のうずきがそれを示しておりますが、「花粉症」にお悩みのあなたへ『ほんの気休め』を一つ。

私と「花粉症」とのお付き合いはすでにウン十年、ジャズとの付き合いより長い年月が経っています。発症当時は「花粉症」なんていう名前もなくて「アレルギー性鼻炎」という、それはもう大きな括りの一症状でありました。
しかも、発症している人の数は現在の比ではなく、春を迎えるたびに顔中がグジュグジュになっている私を不思議そうに見る世間の目の冷たいこと冷たいこと。
それがア~タ、徐々に徐々に発症者が増え、「花粉症」なる名称もメジャーになって、
「ざまぁみさらせ、我が苦しみを知るがいい!!!」
と、内心ほくそ笑んでいたわけでして・・・・まぁなんて了見が狭いんでしょ(笑)

そんな私が、あれほど「花粉症」に苦しめられていたこの私が、なんとここ5,6年は、症状が和らぎ、手放せなかった薬も一切飲んでいないという、奇跡的な現象が起きているのであります。(もちろん完治はしていませんけどね)
これは気まぐれに飲んだプロポリスのおかげなのか、はたまた、日々の摂生のたまものなのか・・・・・・・・・・


こんな写真を見ただけでも
クシャミが出てきそうですよね。

1995年に(杉の大飛散年度)千葉県丸山町の住民を対象に血清杉特異IgE抗体を調査したところ、杉花粉感作率は20-40歳でピークになりその後加齢に伴い低下することがあきらかになっています。
有症率も20-40歳がピークでその後51歳以下でだんだん減少することもしめされています。

ん?????んんんん?????
なっなんと、私の症状緩和の原因は、プロポリスでもまして摂生にも非ず、加齢?
「え~~~私が歳をとったってことぉ・・・・」

ほらね、気休めですが朗報でしょ?(どこが朗報じゃい!)

ただし、
自然寛解例は、50歳以降に発症して、なおかつ家族歴がなく、男性である場合、60歳以上で期待できるかもしれない。
とのこと、
「あれ?私に当てはまるのは男性って事だけだ」

つまり、私も完全治癒はほぼ望めないって事ですね。
そんな私もあと二日でまた加齢いたします。(笑)
衰える体力、気力、欲望・・・・・・
寂し~~い想いを特に実感する今日この頃、せめて「花粉症」の症状緩和がさらに進むことを期待しましょうかねぇ
「あっ!涙で鼻が詰まった!」

さて、今日の一枚は、エディ・ハリスです。
我がログには出演いただく機会の少ないテナーマンですが、もともとはピアノマンとしてジーン・アモンズのグループに参加したのがプロとしてのスターとというお方であります。
一曲目「EXODUS」は、以前も話題にした映画『栄光への脱出』の主題歌で、このアルバムはひょっとすると後のコマーシャルな作品を省けば、彼の最初で最後の大ヒット、ということになるかもしれません。自己グループで活動し始めたのもこのアルバムがきっかけであったと思います。

リズムセッションはまぁちょっと置いておいて、エディそのものは悪くありません。この方の魅力は、レス・マッキャンの「SWISS MOVEMENT」でも触れたように心地良さでありましょうかねぇ、
ただ、逆にどうにも太さがないというか、そこに物足りなさも感じてしまいます。だからでしょうか、私には深くのめり込もうという探求心は生まれないんです。「シカゴ生まれならもう少しドスを利かせろ!」みたいなね。(笑)

これを良くとるか悪くとるかは、そりゃもう個人差でしょう。

EXODUS TO JAZZ / EDDIE HARRIS
1961年1月17日録音
EDDIE HARRIS(ts) JOSEPH DIORIO(g) WILLIE PICKENS(p) WILLIAM YANCY(b) HAROLD JONES(ds)

1.EXODUS
2.ALICIA
3.GONE HOME
4.A.T.C.
5.A.M.BLUES
6.LITTLE GIRL BLUE
7.VELOCITY
8.W.P.


雀がコンドル?

2010年03月14日 | g-i

いやぁビックリしました。昨晩はMさんのお店で、今日は部屋でマイルスの「SOMEDAY MY PRINCE WILL COME」を聴きている時でした。
ガタ、ガタ、ガタガタガタガタ~~~~!!
震度4だそうです。

我が部屋の被害は、レコードの針飛びと、本棚の中に立てかけていたのケーナが倒れたくらいでしょうか、とりあえずはレコードにもレコード針にも異常は無かったようですし、まっ良かった良かった。
それにしても、世界中で起こっている大地震を思うとじつに不気味です。大きな災害の前ぶれでないことを祈りましょう。

てなことで、思い出したようにケーナを吹いてみました。
このケーナはもう何年前でしょうねぇ・・・じっさいにご自分で作って演奏も販売されている尺八奏者の方からノリで買ったのですが、作り方が上手いのか、こんな私でもあんがい簡単に音が出るんであります。
「では『コンドルは飛んでいく』を、一発。」
プッピーーーーヒャラヒャラ????
「なに?なに??????!!!!!!!地震でどっかから風でも漏れてる?」
「ちゃうちゃう、ケーナ、ケーナの音」
「変な音させないでよねぇ、まったくビックリすんでしょうよ!」

音が出るのと演奏が出来るのとは全く違う次元なんでありまして、私が吹くとコンドルはおろか雀も逃げ出すという、周りの人間の神経を逆なですること確実な、地震より始末が悪いしろものなのであります。(笑)
楽器演奏の才の無さは私の天性。ほんと、娘がサックス吹きとは
「鳶が鷹?いやいや雀がコンドルかな? デヘヘヘヘヘ」
なんて、何故か一人微笑む父でありましたとさ、チャンチャン。

「近所迷惑はさっさと止めて、そろそろ夕ご飯作らないと間に合わないよ!」
「ふぁ~~~~い」
ということで『料理当番、本日の一品』です。

先週、シーフードサラダを作りながら自分では食べられなかったという恨みも込めて、タコのカルパッチョを作りました。

もう一品は、これ何ていう料理でしょ?自分でもわからないんですが、コーン、豆、ベーコン、玉葱をバーターで炒め耐熱容器に入れたら、卵を割り入れてオーブンレンジで半熟状態まで焼き上げ、粉チーズをふってさらに焼き出来上がり。
この二品で、美味しくワインをいただきました。

「美味いのは美味いけど、御飯のおかずにはなんねなぁ」
とは母。
そう言われるのは分かっておりましたので、厚揚げとコンニャクの煮付けを別に作っておきましたよ~~だ。(笑)

さて、今日の一枚は、ウェルバー・ハーデンです。
お察しの通り、私の場合はこのアルバムを手にした理由はハーデンというよりコルトレーンにあります。
どうもこの時期、コルトレーンというと他のアルバムに目が行きがちですが、サボイに残るこの録音は、やはりチェックすべきだと思います。

コルトレーンの話となれば長くなるのが私ですが、二人+トミフラの「JAZZ WAY OUT」「MAINSTREAM 1958」、それと「DIAL AFRICA」「GOLD COAST」「COUNTDOWN」の関連、いきさつについては以前お話し済みですのでそちらを見ていただくとして、今日はあっさりと、このアルバムを紹介しましょう。

TANGANYIKA STRUT / WILBUR HARDEN
1958年5月13, 6月24日日録音
WILBUR HARDEN(tp,flh) CURTIS FULLER(tb) JOHN COLTRANE(ts) TOMMY FLANAGAN(p) AL JACKSON(b) ART TAYLOR(ds)

1.TANGANYIKA STRUT
2.B.J.
3.ANEDAC
4.ONCE IN A WHILE