JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

天高くバブはいつでも肥えている

2010年09月29日 | a-c

天高く馬肥ゆる秋、今日の空はまさに「天高く」といったところでありましたが、秋の食材のほうは、夏の暑さに影響を受けいろいろ大変なようですね。まっ、バブは年中肥えておりますので問題ないっちゃ問題ないんですが。(笑)

とは言っても、旬の味は楽しみたいもの・・・・・・
あはは、私はね、どちらかっちゃあ秋より春の食材の方がそそられるんでして、その最大の理由は、秋にはキノコという天敵が旬を迎えるからなんであります。
「南方熊楠(みなかたくまぐす)が和歌山の山野でキノコを求めて闊歩するようになったのも、キノコのえもいえぬ妖しい魅力のせいじゃないか」なんておっしゃってたのは、平野恵理子氏であったでしょうか?できればスーパーの棚からキノコなんて消えて欲しいと思う私には、浮かびもしない発想ですねぇ。

てなわけで、キノコ御飯なんてぇのは以ての外という私ですが、同じ旬でも栗が入った栗御飯、これには目がないんでありまして
「あれ?なに?今朝は栗御飯?ウソう、朝から栗御飯て・・・・」
「だって、夕飯に炊いても、どうせ飲んで食べないでしょうが」

「いやいやそうかい、ちっともアチキのことなんか考えてもくれていないと思っていたのに・・・・・・・そう、晩飯だと喰わんから、そうかいそうかい、だから朝から・・・・へへん、なんだかこのごま塩、塩が多いんじゃないかい、みょうにしょっぱいよ」
「なに泣いてんのよ、しょっぱいのは涙のせいでしょ」
って、こんな会話はありませんでしたけど(笑)

「んで、やっぱデザートは、梨でもむいてくれんのかな?」
「喰いたかったら自分でむきな」
「ふぁ~~い」

ともかく、美味しい旬を味わって、さらには気持ちの良い青空、元気が出た朝でした。

さて、今日の一枚は、そんな気持ちの良い朝なら、「ビシバシ気合いを入れてやらねば」てんで、ウォルター・ビショップのこのアルバムです。
えっ?「ビシバシ」じゃなくて「ビッシュ・バッシュ」だって?まぁ細かいことは気にしない気にしない。(笑)

スタ録やらライブやら、かなりいろんな条件下で録音された一枚だけに、録音常態にバラツキがあるのが難点なんですが、ともかく、一曲目の「DAYS OF WINE AND ROSES」を聴いた時点でパッと目が覚めるっていうか、いやいやまったく疲れるくらいの演奏を聴かせてくれます。
フランク・ヘインズも良い感じで、録音常態なんぞどうでもええんでないでしょうか(笑)

もちろん、ヘインズが抜けたトリオ演奏も良いですし・・・・う~~ん、ビショップ、エエねぇ

BISH BASH / WALTER BISHOP JR.
1964年8月2日, 1968年5月15日録音
WALTER BISHOP JR.(p) FRANK HAYNES(ts) EDDIE KHAN, REGGIE JOHNSON(b) DICK BERK, LEO MORRIS(ds)

1.DAYS OF WINE AND ROSES
2.WILLOW WEEP FOR ME
3.SUMMERTIME
4.MINOR MOTIVE
5.YESTERDAY'S DREAM
6.PARTY TIME
7.MY MAN'S GONE NOW
8.VIVA!


月は見ずともツキはある

2010年09月26日 | p-r

残念ながら『十五夜お月さん』は見られずに終わりましたが、月ならぬツキが巡ってきたようで

まずは第一のツキ
これは一昨日の晩でした。Oママより
「バブちゃん、今夜は温たかクリームシチューやき・・・待ってるき」
とのメールが、
先日一度メールをやり過ごしているだけに、ここを無視しては後々怖いとばかりTELを入れると
「いいから、おいで!」
「は~~い」

てなことで顔を出すと・・・・・なっなんと、カウンターにうら若き乙女の姿が・・・・
(「あれ?オレは店を間違えたかな?」)
いやいや、カウンターの中には自称二十歳代の・・・いや違った他称二十歳代の(そう言わないと殺されますし)Oママが間違いなくいます。
(「うん、間違えちゃないね」)

そんでもってその乙女と乾杯なんぞしちゃったりして・・・・・
「バブちゃん、この子は・・・・・」
その原田知世似のチャーミングな女性はOママの親戚筋にあたるお嬢さんで、以前ご両親と一緒にお店に来たときに
「こんどは一人で来てもいいかなぁ」
てな話から、おこしになられたんだそうで
「とてもOママと同じDNAで結ばれているとは・・・・信じられん」
とは、口にしませんでしたが、じつに清楚で素敵なお嬢様でした。

まっ経過はともかく、いやいや、まさにツイトルじゃありませんか、しばしの間、麗しき乙女と酒を交わすことが・・・こんなこたぁ、最近あり得ませんよ。「バブちゃん幸せ」(笑)

第二のツキは、今日であります。
お盆に挨拶に行けなかったからと、父が生前お世話になったお宅まで母を送り迎をすることに、当然、十分二十分で済むわけもなく、一度家に帰るのもなんなんで、何気に近くのパチンコ店へ・・・・
出たんですよ短時間で、さっそく我が「元気の素」アルコールの原資として半月分くらいのそれを仕入れてきました。
ツイトルでしょ

第三のツキは、今日の夕方でした。
そろそろ料理当番を始めなくちゃと思っていたら、
「よかったら、食べてぇ」
先日、我が家で宴会を共にした母の茶飲み友達が、食べきれないほどの差し入れをしてくれました。
「やったぁ!料理する必要なし!」
ほぉ~~ら、ツイトルでしょ

てなことで、本日の『料理当番、本日の一品』は、もらい物を盛り直しただけ・・・しかぁし、豪華版ですよ。

まずは、これぞ我が田舎の名物、『ウニの貝焼き』です。これでもかっていうほどのウニが詰まってます。

こちらは鮪、あはは、今日買って来た日本酒が・・・・あれ?こりゃ半月もたんかな?

さらにローストビーフまでいただいたので、こちらはサラダ風にしてみました。

しかしまぁ、ここ2,3日で、これほどツキまくって良いもんでしょうか?
反動で明日あたり恐ろしい事が待ち受けているんじゃないかと・・・・キャ~~~!(笑)

さて、今日の一枚は、お久しぶりのアート・ペッパーです。
いわゆる安心できるペッパーとでも申しましょうか、王道のペッパーとでも申しましょう
、こりへんはペッパー好きにはタマランのでしょうね。

「BESAME MUCHO」なんか聴くと、二番目の奥様「DIANE」が、ペッパーとの絆を断ちたくないと自分も麻薬に走った・・・・そんな魅力というか、艶というか、そういったものを感じますよねぇ(悪く言えば、アタマ来るほどいやらしいんですけどね。)
いやいや、私はけしてペッパー好きとは言えないんでありますが、そのへんの感じは何となく分かるような気がします。

そういえば、後期ペッパーのラス・フリーマンとの再会アルバム「AMONG FRIENDS」でも「BESAME MUCHO」は一つのキー曲でもありましたよね。

いずれにしても、前期ペッパー必聴のアルバムと言われる一枚であります。

THE ART PEPPER QUARTET
1956年11月23日録音
ART PEPPER(as) RUSS FREEMAN(p) BEN TUCKER(b) GARY FROMMER(ds)

1.ART'S OPUS
2.I SURRENDER DEAR
3.DIANE
4.PEPPER POT
5.BESAME MUCHO
6.BLUES AT TWILIGHT
7.VAL'S PAL


我が淋しさを話す月も無し

2010年09月22日 | a-c

「今日の昼頃、前線が上空を過ぎるのを見ました。それはとてもハッキリとした線で、青でも赤でもなく黒かったですから、あれは、停滞前線、そう秋雨前線だと思います。はい」
あはははは、見えるわけねぇだろ!
独りコントはともかく、午前中は太陽が燦々と降り注ぎ、まさに「残暑と呼ぶには暑すぎる」といった天気だったのが、昼頃から雲が空を覆い始め風が吹き出すと、気温もグーッと下がりだし・・・・今日はまさに前線の通過を体感できた一日でした。

「♪ 十五夜お月さん 雲の上 ♪ って、今晩はやっぱり月見は出来そうもありませんねぇ」とは、O君。
するとSN君が
「オイオイ、Oちゃん、♪ 十五夜お月さん 雲のかげ ♪だろ」
「あれ?そうだっけ?♪ 十五夜お月さん 雲のかげ ♪・・・・あっそうだなぁ」
って、二人で納得すな、バカタレめ!

SN君は「十五夜お月さん」と「雨降りお月さん」がごっちゃになっちゃったんでしょうが、O君の場合は????????何と一緒になっちゃったんでしょ?
ともかく、「十五夜お月さん」なら

 ♪ 十五夜お月さん 御機嫌さん
  婆やは おいとまとりました

  十五夜お月さん 妹は
  田舎へ貰られて ゆきました

  十五夜お月さん 母さんに
  も一度 わたしは逢いたいな ♪

「十五夜お月さんきいてくれます。お母さんが死んじゃって、妹は田舎へもらわれて行き、婆やも国に帰ってしまったの。独り残った私はとっても淋しいわ、もう一度だけでいいからお母さんに逢いたいなぁ」
って歌で、月が雲にも何にも隠れてないから(笑)
まぁね、特捜の証拠改ざんよりは罪がないけど、歌詞の改ざんも、そりぁ野口雨情が泣いとるぞい。(笑)

それはそれとして、たしかに今日の十五夜お月さんは雲の陰に隠れて拝めそうもありません。今夜は『無月』どころか雷まで鳴って雨が降ったりして、まさに『雨月』。

雨の月どこともなしの薄明かり <越人>

薄明かりも見えやせんちゅうねん。
ならば、十六夜(いざよい)、十七夜(たちまち)はどうでしょう、昼間見えた前線もしばらく上空を漂うようですし、台風の影響まで受けそうですからこれも難しいでしょうか。
「それじゃぁさぁ、アタイ、バブちゃんの淋しい話は、誰がきいてくれるんだい?」
「バカはほっといて、月はないけど月見酒、でも飲みましょうかね」

さて、今日の一枚は、レイ・ブライアントです。
以前紹介した「GOTTA TRAVEL ON」と同じ、いわゆる旅シリーズの第二弾です。まっシリーズといっても「GOTTA TRAVEL ON」そして、今日のアルバム、「SLOW FREIGHT」という3枚だけなんですが・・・というより、3枚で終わって良かったかも?

アルバム云々の話は後にして、どうにもCADET(もちろんARGOもだけど)というレーベルは調子に乗りすぎるきらいがあるように感じます。
まっ親会社のチェスがブルース、R&Bを主力とする会社であった事が、その調子良さを生んだのかもしれませんが、そのノリが鼻につく部分もあったりします。
もちろん、それ故のソウルフルさがブライアントなんかを輝かせる良い面でもあるんですけどね。

この旅シリーズの共通点は、通常全面に立つ管をブライアントのピアノトリオの裏に回しての演奏というところにあります。
これに対する賛否は分かれるところでしょうねぇ、私なんかは「ピアノトリオだけでもいいんじゃね」が7割、「これもアリかな」が3割、そんなところでしょうか。
ただねぇ、今日のアルバムでじゃっかん、「SLOW FREIGHT」では完全に鼻につくところがあったりするんですよねぇ・・・それがつまりCADETに対する不信感だったりして(笑)


「SLOW FREIGHT」    「UP ABOVE THE ROCK」

いずれにしても、ソウルフル・ブライアントは嫌いじゃ・・・いや、好きですから、こうして聴いてしまうんですが、う~~~んどうでしょう、あまりこの手を好かんという方は「GOTTA TRAVEL ON」一枚で良いかもしれませんねぇ
おっと、余談ですが同じCADETの「UP ABOVE THE ROCK」を聴くんなら、私は旅シリーズの方が良いと思っていますよ。
あれ?「UP ABOVE THE ROCK」は、旅シリーズじゃないよねぇ????

LONESOME TRAVELER / RAY BRYNAT
1966年9月1,8日録音
RAY BRYANT(p) SNOOKIE YOUNG, CLARK TERRY(tp, flh) RICHARD DAVIS(b) FREDDIE WAITS(ds)

1.LONESOME TRAVELER
2.'ROUND MIDNIGHT
3.THESE BOOTS WERE MADE FOR WALKIN'
4.WILLOW WEEP FOR ME
5.THE BLUE SCIMITAR
6.GETTIN' LOOSE
7.WILD IS THE WIND
8.CUBANO CHANT
9.BROTHER THIS 'N' SISTER THAT


外堀を埋める大作戦

2010年09月21日 | d-f

今日は少し残暑が戻ってきた感じですが、一時に比べりゃねぇ・・・贅沢は申しません。

彼岸過ぎれば早9月も終わり、10月1日の「煙草大幅値上げ」が目の前です。
「そこのヘビースモーカー、アンタいったいどうするの?」
いろんな機関、メディア等々でアンケートを実施しているようですが、おおむね3割近くの喫煙者が禁煙を考えているようで、まっ全員が成功するかどうかは別としても、量を減らすと答えた方も含め、大幅値上げが喫煙者の減少へつながるという外面(そとづら)の目的には効果を上げそうです。

かく言う私はどうするのか?
現在の喫煙量はピースライト300円をほぼ一日一箱ペース、これが値上げ後は440円になるわけですから、吸い続けるとすると・・・・・ざっと計算して月に4200円超の出費増となります。

月に10万20万の小遣いがあればナンチャナイ金額かもしれませんけど、なにしろ分母の小さい我が小遣い事情下では、これに耐える体力がありません。
ならば今の出費で抑えるために量を減らすかとなると、おおむね月に20箱、つまり3日に2箱ペースということになります。だから・・・・・・
「エエイ、そんなんあくまで机上の空論、現実は無理にきまってんじゃん」
量を減らすというのは、まさに『絵に描いた餅』なんであります。
つまり、いよいよもって「ウン十年間の腐れ縁を絶たざるを得ない」という状況なのです。


なにが「その煌めきは、時間をも輝かせる。」じゃい

「私はおおいに酒を飲む。少ししか眠らない。そして次々と煙草を吸う。これが、私が200%健康でいられる理由だ。」

とおっしゃったのはチャーチル元イギリス首相だったでしたかねぇ、じつに共感を覚える名言でありますが、間もなく私にこの名言を語る資格が無くなってしまうという・・・・・・・・「悔しいです!」(笑)

となると、問題は禁煙方法ですよねぇ・・・・・・・
ガムにキャンディー、薬に電子煙草、いやいややっぱり禁煙外来?????????
「私はここに宣言いたします。私は何にも頼りません。ひたすら我慢で禁煙を達成してみせます!」
って、大丈夫でしょうか?
とりあえず現在、「外堀を埋める大作戦」を実行しています。
えっ?量を少しずつ減らしてるのかって?
だから、それは出来ないって言ってるじゃないですか。
つまり、「外堀を埋める大作戦」とは、家族、同僚、上司、友達、飲み屋のオネェちゃんにバーのママ・・・・ともかく、会う人みんなに「オレは10月1日以降、絶対に煙草は吸わないし買わない」と言いふらす事で、既成事実から「禁煙するしかない」という状況を作り、さらに、「止める」と言うたびに、同じように誰も発する「絶対に無理」という言葉に反発するエネルギーで強い心を磨ていくという・・・・・・・・・

「ママぁ、オレさぁ、シガレットは止めるけど、パイプは止めない・・・・でもいいかなぁ?」

残念ながら、私の強い心は、未だ磨ききれていません。
大丈夫なのか、我が「外堀を埋める大作戦」?!

さて、今日の一枚は、アート・ファーマーです。
最近なんだかカル~~イ感じのアルバムばかり聴いているように思います。疲れてるんでしょうか?(笑)

この頃の「ファーマー+ジム・ホール=」というのは、聴く前から答えが出ているような公式みたいで、ハッキリ言っちゃうと答えは「面白味がない」みたいな(笑)
でも、そんな公式も、聴く条件によっては答えが微妙に違ってくるもんでして、私はね、あんがい嫌いじゃないんです。
以前も言ったでしょうかねぇ、「ある意味ジャズテット以前のファマーより、叙情的に変化したファーマーの方が好きなところがある」ってぇのがへそ曲がりな私でして、これで電子音なんかが入って来ちゃうと「・・・・・」ってとこはあるんですけどね。

ただ、難点を言うならば、「秋が遅い」(おっと、それは今年か)「飽きが早い」という点でしょうか。
どうしてもこの手のジャズは、続けて聴いて不快感は無いくせに、ゲップが出やすい?そうするとしばらく聴かなくても良いという一枚になってしまう、私にとってはそんな存在なんです。

ですから、こうして「疲れてるかなぁ」てな時に、微睡みながらフォア~~ンと聴いて、
しばらく封印した後で、またフォア~~ンと聴く、みたいななんが、私にとってはベストですかね。(笑)

ベーコンエッグとトースト、それにサラダと生ジュース、食後には新聞と珈琲。そんな朝に流れていても違和感のない一枚だと思います。

INTERACTION / ART FARMER
1963年7月25,29日, 8月1日録音
ART FARMER(flh) JIM HALL(g) STEVE SWALLOW(b) WALTER PERKINS(ds)

1.DAYS OF WINE AND ROSES
2.BY MYSELF
3.MY LITTLE SUEDE SHOES
4.EMBRACEABLE YOU
5.MY KINDA LOVE
6.SOMETIME AGO


VIPじゃなくてゴメンね

2010年09月19日 | g-i

3連休、みなさんはどのようにお過ごしでしょうか?
私は、Mさんのお店もありますので完全連休とはイカンのですが、それでも気分的に余裕みたいなものが出るもので、ちらっと自転車で出掛けたり、ゆっくり音楽を楽しんだりとまるで趣味人を気取っています。

そんな連休中日の今日は、予定どおり古いテレビをリサイクルへ出すために、わざわざお越しいただいたS君とともに電気屋さんへと行ってまいりました。
肝心の用件はそうそうに済ませ、ゆっくり電気屋を見るでもなく自宅へ、
「いやいやすまんかったねぇ、せっかくのお休みなのに」
てんで、心を込めて入れた珈琲を飲みながら楽しいお話しでも・・・・・・
考えてみりゃ、しょっちゅう会うS君とそうそう話題もないわけで、キャツは私がセレクトしたBGMを聴きながら新聞を読み始めました。しかも今日の新聞ではなく昨日の朝日新聞土曜版beです。

「オイオイ、我が家は喫茶店じゃナインやでぇ」
と私が、関西弁にもならないツッコミを入れても上の空。
「土曜版beはなかなか面白いだんべ」
「うん????うん」
まったく私の話には聞く耳無しです。
「ケッ、ちったぁ話をしろょ・・・・・ボクちゃん寂しいジャン」(笑)
すると
「18と16で、ボディーガード二人、専属カメラマン、家庭教師が付いて、一人一部屋のスイートルームって・・・・どっかおかしくねぇ?」
彼が私を完全に無視して読んでいたのは『フロンティア・ランナー ~VIPを「未開の日本」に案内』という、日本初のVIP専門旅行会社を立ち上げた在日韓国人3世Leeさんを紹介した記事でした。
「あっそれ、オレがアホらしくて読むの止めた記事だわ」
「16、7のガキが、お金は問題ないって・・どうゆう事?」

朝日新聞土曜版beを読んでいない方には、チンプンカンプンかもしれませんが、そんな世界のVIPのお子様達を相手にするのもLeeさんのお仕事なんだそうで
「そういうお子様にはいずれ大きなしっぺ返しが来るって、いや、来なくちゃおかしい、神様は許してもこのオレが許さねぇ!」
「アンタが許さなくても、この人達にはいっこうに問題ないと思うけど」
「・・・・・・」

でもねぇ、考えてみりゃ、どんな形であれそうして世界に対する見聞を拡げられる立場の子供と、「よう~~し、これでリサイクルのポイントももらえるっと」と喜んでいる親の子じゃ根本が違ってくるでしょう?・・・・子供は親を選べないんですからねぇ・・・・・・
「いや、やっぱり違う、16、7で、こんな美人のコーディネーターに案内された旅なんかしちゃイカンのよ。いかにVIPだろうとせめて苦労しながら自分自身が計画を立てた旅をするくらいのことをしなくちゃ、本来の見聞にゃならん!」
「そうだぁ!そのとおり!!!」

こうして、ただのヒガミとしか思えない話で、二人の喫茶タイムは終わったのでありましたとさ・・・・
「息子よ、娘よ、父がVIPじゃなくて悪かったねぇ」

ええ、VIPじゃない我が家は、今日もなるたけ安く上げようと苦労しつつオヤジが晩飯を作りました。『料理当番、本日の一品』です。

メインは、揚げ野菜と秋刀魚の唐揚げ梅肉味、それに特製大ぶりつくねです。

もう一つは、冷凍物の魚介類を使った酢の物です。
「ヘンだ、美人にコーディネートしてもらわなくたって、じゅうぶん美味しいお酒は飲めますって・・・・VIP野郎!悔しかったら安くて美味い手料理を作ってみろい!てんだぁ!」
う~~~ん、負け犬の遠吠えにしか聞こえないよねぇ(笑)

さて、今日の一枚は、ジョニー・グリフィンです。
ヨーロッパに移る前、リヴァーサイドでの最後の一枚ということになるでしょうか、

じつはさっきまでこのアルバムではなく、ウエス・モンゴメリーの「FULL HOUSE」を聴いてたんです。なんだか久しぶりに聴いたような気がするんですが、エエですねぇ・・・・・・
って、そうじゃなくて、その「FULL HOUSE」から一年、アメリカを去ろうとしていたグリフィンが選んだメンバーはバディとモンクというウエスの兄弟。しかも録音場所は「FULL HOUSE」と同じクラブ「ツボ」でありました。
う~~ん、グリフィンにとってそれは大きな意味があったのでしょうか?

まっともかく、中身も「FULL HOUSE」と同じようかというとさに非ず、クラブで録音したくせにライブ録音じゃないし(じつはニューヨークで録音されたとも????)、グリフィンらしからぬというか、グイグイ押し込んでくるいつものスタイルとはちょっと違う感じがします。
ところが、これがへんに良いんでありまして、美しいグリフィンもまた一興なのであります。
そして、アート・テイラーのドラミングがなんとも味わい深さを出しているように思います。

それにしても、このジャケット、みなさんはどう思います?
メンバーはシルエットで、そこにいろんな人の顔写真・・・・・う~~ん、中身が連想できるジャケットとはとうてい思えないし、正直、私は嫌いなジャケットの一つです。

DO NOTHING' TIL YOU HEAR FROM ME / JOHNNY GRIFFIN
1963年6月録音
JOHNNY GRIFFIN(ts) BUDDY MONTGOMERY(p,vib) MONK MONTGOMERY(b) ART TAYLOR(ds)

1.DO NOTHING 'TIL YOU HEAR FROM ME
2.THE MIDNIGHT SUN WILL NEVER SET
3.THAT'S ALL
4.SLOW BURN
5.WONDER WHY
6.HEADS UP


次はマネージャーを通してね

2010年09月17日 | p-r

とても爽やかです。まさにオープンカーでドライブなんてぇのに最適のような・・・・もちろんオープンカーには縁がありませんけどね。(笑)

♪タララ タララララー タラタラタラ・・・♪(携帯の着信音「クレオパトラの夢」のつもり)

基本、非通知や見たことのない電話番号の表示があると取らないようにしている私は、今日の午後3時過ぎにかかってきた電話を取ることもありませんでした。
「075×××・・・って???????何者?」
取りはしなかったものの表示された電話番号が気になってしかたありません。
まさか公開はされていないと思いましたが、いちおうネットでフル電話番号を検索してみると・・・・・・・
公開されてましたよぉ、バッチリそのまんまの電話番号です。

あえて店名は公表しませんが、某有名若者向け男性カジュアルショップの京都店です。
「そうかそうか、この中年美に満ちた私に、京都まで出向いてモデルをやって欲しいっていう・・・・・・ナイナイ」
おそらくは固定電話でしたから、電話番号をまちがえて押したのでしょうけど、そうと分かってりゃ出りゃよかったなぁ、なんてね。

いずれにしても、以前襲いにでも来そうな勢いでかかってきた夜中の間違い電話等々、住所録に登録してある電話番号でほとんど済ませる現代でもやっぱり間違い電話はあるんだなとあらためて思ったのでありました。
昼間だったから良いようなもんで、夜中なんかだと最高頭きますから、間違い電話にはお互いに注意しましょうね。

さて、早々と今日の一枚ですが、私としてはじつに珍しいというか、私らしくないというか、ジョン・ピザレリです。

「アンチ○○は、じつは○○好き」とは、私の持論でありまして、
例えば、「アンチ巨人」という野球ファンはずいぶんいらっしゃいますよねぇ、ところが、「ア・ン・チ」と強調したり「何でもいいから巨人が負ければ気持ちいい」とおっしゃる方にかぎって、へたなジャイアンツ・ファンよりジャイアンツの事を知ってたりしませんか?
つまり「アンチ」なんてぇもんは、じつは気になる存在なのに「口が裂けても好きとは言えない」と意固地になっているだけなんじゃないかと、これが私の言うところの「アンチ○○は、じつは○○好き」なんであります。

そんなわけの分からないことを言う私もいろんなものに「アンチ、アンチ」と言ってきたわけで、特に「THE BEATLES」は「アンチ、アンチ、アンチ!」の最右翼でした。

ところが、先日見た『ゴールデンランバース』をきっかけに、最近車中でビートルズをよく聴いてるんですねぇ、しかもその音源はあらためて集めたものじゃなくて昔っから手元にあったもの、つまり「アンチ」でありながら「ビートルズもってんじゃん!」てヤツです。(笑)
それでもまだ素直に「ビートルズが好き」とは言えずにいますが、私の「アンチ・ビートルズ」はもう間もなく崩壊するでしょう、これも歳のせいですかね。

前振りが長くなりました。そんでもってこのアルバムです。

正直に言って、今日のアルバムが私にとってのジャズというイメージに合致するかというといささか疑問があります。
年代的にも最も聴くことのない時代のものですし、ドン・セベスキーのアレンジもピザレリ自身もあまり興味がないというか・・・・・・・・
ウソです。これもまた素直になれないんですねぇ私は。
いつも、難しい顔をしながらジャズ喫茶で聴いていたそれしかジャズとして認めないという姿勢は早く捨てるべきなんですよね。

とてもスインギーで、ビートルズの曲を違った意味で魅力的に変えていると思います。これはセベスキーのアレンジの妙でしょう。ピザレリの歌もじつに楽しい、酔いも合間ってあんがいさっきまでノリノリで聴いていました。

ビートルズもこのアルバムも、素直に「好き」と言える日が、私にもきっと来ることを信じ、後は京都からのモデルオファーを待つことにしますか。ただし、連絡は直接じゃなくマネージャーにお願いね。(笑)

MEETS THE BEATLES / JOHN PIZZARELLI
JOHN PIZZARELLI(vo,g) KEN PEPLOWSKI(cl) HARRY ALLEN(ts)
THE DON SEBESKY NEW YORK ALL-STAR BIG BAND

1.CAN'T BUY ME LOVE
2.I'VE JUST SEEN A FACE
3.HERE COMES THE SUN
4.THINGS WE SAID TODAY
5.YOU'VE GOT TO HIDE YOUR LOVE AWAY
6.ELEANOR RIGBY
7.AND I LOVE HER
8.WHEN I'M 64
9.OH DARLING
10.GET BACK
11.THE LONG AND WINDING ROAD
12.FOR NO ONE


ろくでもない輩の思い込み

2010年09月15日 | j-l

昨日今日といっきに秋がやって来たような感じです。
「一年中こんなんだったらいいのに」
本当はそれじゃあ困っちゃいますけどね。

「たまに他人様の車に乗ると面白い」というお話しは以前もしたかと思いますが、昨日もたまたまEさんの車に乗る機会がありまして、

♪ 春休みのロッカー室に
  忘れたものを取りに行った
  ひっそりとした長い廊下を
  歩いていたら泣きたくなった ・・・・・♪

エンジンをかけた瞬間、そこそこの音量で荒井由美の歌が聞こえてきました。
いやね、ユーミンが嫌いなわけじゃないんですよ、嫌いなわけじゃないんですが、50過ぎのオヤジが独り、車中でユーミンを聴いている姿がふと頭に浮かんできて、顔には出しませんでしたけど心の中で「ククク」と笑ってしまったのです。すいません。

「へぇ、Eさんはユーミンなんか聴くんだねぇ」
「いやぁ、昔ねぇ・・・あはは、スイッチきっときゃよかったなぁ」
と、止めようとするので
「いやいや、イイじゃないですかユーミン、聴きましょうよ。ところでこれってアルバム?」

私が何故そんなことを訊いたのか、それは「最後の春休み」が入っているアルバムといえば「OLIVE」、私の思い出の曲の一つ「稲妻の少女」も入っているはずだからです。(アンタもユーミン聴いてたんジャン。笑)

3年以上前にこのログ「私だけの歌連想ゲーム」でさわりだけお話ししたことがあったのですが、勤めだして間もない頃だったでしょうか、とある女性と短いお付き合いをしたことがありました。
当時、私は学生時代からお付き合いをしている女性がおりまして・・・・有り体に言えば、浮気だったんでありますが・・・・・もちろん、嘘をついてお付き合いしたわけじゃないですよ、私に彼女がいることを承知の上で・・・・何を言っても男の言い訳ですかね。(笑)
ともかく、その瀬戸内海のとある島出身のMMちゃんは、じつに控えめで優しい乙女チックな可愛い女性でありました。(以降、私はその近辺出身の女性に悪い人はいないという信念を持っています。笑)

当時、保育士を夢見て上京した彼女は、学校は出たものの勤める幼稚園が見つからず別の仕事についていました。
上京のさいには、
「お前みたいな田舎娘が、都会なんぞでやっていけるわけがない。けっきょくろくでもない輩に泣かされて終わりなんて事になるから、上京は諦めろ」
と反対され、半ば家出のごとく出てきたんだそうです。(「そのろくでもない輩とはお前のことだ!」まぁまぁ)
もちろん、その頃は両親ともに彼女の都会暮らしを許し、外国航路の船乗りであったお父様と横浜に寄港するたびに食事に行くのが楽しみだったようです。

そんな家出のごとく出てきたという過去もあってか、彼女の生活はじつに質素で、六畳一間のアパートへ行くと、テレビなんぞはもちろんありません。あるのは小さな一台のラジカセ、そこから流れてくるのは「もう伸びかけてんじゃねぇ」ってくらい聴き込んだ荒井由美のカセットテープの音でした。そして、その中でも「稲妻の少女」は、彼女が最も好きな曲だったのです。

「♪She's a lightning lightning Lightning Bolt. She's a lightning lightning Lightning Bolt.・・・・・♪」
「なんだぁ、バブさんもユーミン好きなんじゃないですかぁ?」
Eさん、ほんとうに笑ったりしてごめんなさい。

それにしても、あの頃まだ保育士への夢を諦めてはいなかったMMちゃん、その後どんな人生を歩んでいるんでしょうか?
少なくとも「ろくでもない輩」との関係はすぐに断ち切ったわけですから、きっと待望の保育士になって、大好きな子供たちに囲まれながら・・・・いや、素敵な人と巡り逢って、彼女が保育士よりも望んでいた素晴らしい家庭を築いていることでしょうね。


海辺のカップルが羨ましいぞ!(笑)

さて、今日の一枚は、クリフォード・ジョーダンです。
以前も言ったでしょうか?私はバフォバフォのシカゴテナーが嫌いじゃありません。(回りくどい)
ジョーダンは、同じシカゴ出身のジョニー・グリフィンのような、強引さというかなぁ、グイグイと感情をむき出すといった部分には欠けるのですが、そのぶん郷愁というか、出身がシカゴでもない私なのに懐かしさというか、そういったものを感じたりします。(これを「無愛想」と評した方もいますけど)

このアルバムも、そのあたりの魅力がじゅうぶんに感じ取れる一枚だと思います。そんでもってシダー・ウォルトン、イイですねぇ、私はこのピアニストをそうとうかってます。
シダーとジョーダンの組み合わせは「SPECTRUM」なんかもありますけど、私はマッチしているように思うんですよねぇ。

ともかく、名盤とは言わずとも私は好きなアルバムです。

シカゴ出身のテナーマンと瀬戸内の島出身の女の子にハズレはない・・・・私の勝手な思い込みです。(笑)

BEARCAT / CLIFFORD JORDAN
1961年12月28日録音
CLIFFORD JORDAN(ts) CEDAR WALTON(p) TEDDY SMITH(b) J.C.MOSES (ds)

1.BEARCAT
2.DEAR OLD CHICAGO
3.HOW MIDDLE OF THE BLOCK
4.YOU BETTER LEAVE IT ALONE
5.MALICE TOWARDS NONE
6.OUT-HOUSE


無用の長物なのかなぁ?

2010年09月13日 | d-f

テレビ放送のデジタル化の波は否応なしに迫ってくるわけですが、我が家のキッチンのテレビもいよいよデジタル化されました。

こうなると無用の長物と化すのが、アナログテレビとVHSアンテナでありまして、まっアンテナは取り外すのも面倒ですからとりあえずはそのままにするとして、アナログテレビは邪魔ですからリサイクルに出さねばなりません。
「ちっちゃい方は、かあちゃんの部屋でアナログ放送が終わるまで見られるようにしてやんから・・・・問題はこのでけぇ方だよねぇ・・・・・しかたない電気屋に持ち込むかぁ」
ところがこれがア~タ、重くて重くて独りじゃとっても持てやしません。かといって家人の手を借りれば玄関口の階段で谷啓さんの二の舞となるやもしれず、
「でもなぁ、業者を呼べばいらぬ金がかかるし・・・・そうだぁ!」
頼るべきは友人でありますよ、ねぇ
「もしもし、S君、ちょっくら頼みがあるんだけど・・・・」
今度の土曜日、わざわざそれだけのためにおこしいただけることとなりました。
「ほんと、わりぃねぇ」(笑)

しかしまぁ安くない金額で買った大型テレビ、これを壊れてもいないのに処分しなくちゃいけないというのは、やはり何処か腑に落ちない思いがあります。
そうそう、それからですね、アンテナ調整ってお金かかるんですよねぇ?
どうも低周波数のチャンネル(我が家ではNHK教育テレビなんですが)受信常態が悪いみたいで映ったり映らなかったりするんですよねぇ
個々でデジタル移行費用がバラバラってぇのも、頼んでデジタル化してもらったわけじゃないわけで・・・やっぱりどうも腑に落ちないところがあります。
しゃくにさわるんで、こんど自分で調整しようかと思ってるんですが、逆に悪化させてさらにいらぬ費用がかかったりして(笑)

それにしても
まだ使えるテレビもアンテナも無用の長物にして、手間をかけ、ゴミを出し、完全デジタル化する意味?
いまさらですが、いまだ私は納得してないんですけど、みなさんはいかがですか?

さて、今日の一枚は、カーティス・フラーです。
「トロンボーンなら昨日の話題だろ!」とのご指摘もありましょうが、昨日は楽器に連想が進まなかったということで、本日の紹介です。

このアルバムに関しては、ジャケ紹介以外のミュージシャンの参加があったのではないかと疑惑を呼んだ一枚でありまして、今日のメンバー紹介は「後々これだろう」という構成を記させていただきます。

メンバーのあれこれはそれこれとして(何じゃそりゃ)この時期のフラーといえば、ゴルゾンが参加しなくともゴルゾン・ハーモニー?と考えるのが正解でありまして、ある意味親分ぬきジャズテット、三管のハーモニーが最大の売りでしょうか。
私としてはマッコイ・タイナーの参加がチト嬉しくて、ちょうどジャズテットをぬけコルトレーンと行動を共にする時期の演奏であり、事実、彼のソロの後にはコルトレーンがきこえてくるんじゃないかという錯覚すら感じさせる演奏も聴かれます。(もう少し目立っても良かったかな)

ユセフ・ラティーフの代わりにゴルゾンがしゃしゃり出てきたらどうだったのか?
ユセフの演奏の善し悪しよりも、ゴルゾンがリーダーでは、このアルバムの意味がなかったのかもしれません。
とうぜん絶好調期のモーガンも聴くべきところは多いですし、聴きやすいナンバーが揃っていることもあって、なかなかよろしいんじゃないでしょうか。

IMAGES OF CURTIS FULLER
1960年6月6,7日録音
CURTIS FULLER(tb) YUSEF LATEEF(ts,fl) McCOY TYNER(p)
LEE MORGAN[1-4] WILBUR HADEN[5](tp) MILT HINTON[1-4] (b) JIMMY GARRISON[5](b) BOBBY DONALDSON[1-4] (ds) CLIFFORD JARVIS[5](ds)

1.ACCIDENT
2.DARRYL'S MINOR
3.BE BACK TA-RECKLA
4.JUDYFUL
5.NEW DATE


谷、ケイ、ニコルズ、連想ゲーム

2010年09月12日 | m-o

このあたりはちょうど前線上なんでしょうね、雨が降ったり太陽が顔を出したり、気温は高くないもののちょっと身体を動かすとジトッと不快指数が上がるような・・・・・・秋と夏とのせめぎ合いが上空で繰り広げられたようなそんな日曜日でした。

「がちょ~~ん」谷啓さんがお亡くなりになりましたねぇ、クレージーキャッツのメンバーもこれで犬塚弘さん、桜井センリさん・・・・ご存命なのはこのお二人だけになったのでしょうか?
私なんかは、クレージーキャッツ、ドリフターズ、ちょうどその狭間の世代ではありますが、『シャボン玉ホリデイ』はじめ多くの番組で彼らに楽しませていただいたわけで、じつに残念な思いです。

クレージーキャッツのメンバーそれぞれがそうであったように、谷啓さんもまたイッパシのミュージシャン、昨年活動を終えたシャープス&フラッツの人気トロンボーン奏者としても、フランキー堺とシティ・スリッカーズでも活躍され、コメディアンとしてはもちろん、ジャズトロンボーン奏者としても一流であったことを忘れちゃいけませんよね。

そんなこんなで、谷啓の名前の元となったダニー・ケイ、彼が主演した『五つの銅貨』を、先ほどまで見ていました。(どうせならクレージーキャッツの映画を見りゃいいんですけど、持ってないから)
ご存じレッド・ニコルズの伝記でありますが、良いですねぇ、ちょっと酔っぱらって見るには最高の映画じゃないでしょうか。(笑)

そういえば昔、家族揃ってこの映画を見たことがありました。
家族の中で最大の権力者から「この映画なら見ても良い」という承諾を得たからでしたが、子供たちも飽きもせず最後まで付き合ってくれた事を思い出します。娘が「THE FIVE PENNIES」を鼻歌で歌ったりして・・・・・
「うんうん、あの頃は良い子達だったよなぁ・・・」
なんて、再度ダニー・ケイの「THE FIVE PENNIES」を今度はCDで聴いたりしてしました。
やだねぇ年寄りは(笑)

ともかく、そんな事を思い出させてくれた谷啓さんの訃報ではありましたが、あらためてご冥福をお祈りいたします。

では、恒例の『料理当番、本日の一品』です。

今日は煮物もいける気温でしたので、得意のチキンのトマトソース煮を作りました。味?これだけは自信があります。(笑)

もう一品は、先日いつものバーのママにいただいたかまぼこがまだ少し残っていたので、かまぼことキュウリと長ネギのぬたもどきサラダです。
こちらは、思いのほか母には好評でした。

さて、今日の一枚は、話の流れでレッド・ニコルズです。
もちろん、私の趣味範疇外ですから、私が持っている唯一のRED NICHOLS AND HIS FIVE PENNIESの音源ということになります。(3曲だけってぇのもひどいもんですが)

いわゆるぞくに言うところのジャズ史上では、「ニューオリンズ、シカゴからスイングへと進み行く合間のジャズ」という位置づけになるんでしょうか、

私にとっては、ニコルズがどうだとか、メンバーがどうだとか、「8人もいるのにファイブとは何事じゃ!」とか、そんなんはどうでも良いんでありまして、素直にその時代の白人ジャズとして、ほとにたま~~に聴く音源、というだけになっています。(3曲だけですしね。)

それでもこうして聴いてみると、じつに楽しい気分になるのは時代を超えた魅力なんでありましょうか・・・・ね。

RED NICHOLS AND HIS FIVE PENNIES Vol.2
1928年2月録音
RED NICHOLS(cor) MIFF MOLE(tb) DUDLEY FOSDICK, BILL TRONE(mellophone) FUD LIVINGSTON(cl,ts) LENNY HAYTON(p) CARL KRESS(g) VIC BERTON(ds)

1.NOBODY'S SWEETHEART
2.NOBODY'S SWEETHEART(alt)
3.MY GAL SAL


求む、ガニメデ

2010年09月11日 | m-o

せっかく台風が持ってきた秋の気配も今日は何処へやら、また夏の暑さが戻ってきました。それでも、朝夕は一時ほどでも無いだろうと期待はしておりますが。

昨日は久しぶりの平日休、しかもMさんのお店の手伝いもありませんでしたので、家の諸処はあったものの前日の飲み過ぎもあって、何処へ出掛けるでもなくのんびりとDVDを観たり、レコードを聴いたり、まぁゆっくりと過ごしたのでありました。そうそう、先日お話しした『ジャズ喫茶論』もやっと読み終えました。


見たDVDは『ゴールデンランバース』、
あまり期待していなかった分けっこう
面白かったぁ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
影響を受けて、久しぶりにビートルズ
なんぞを聴いてしまいました。

午後も3時を過ぎた頃、
「ブログでも更新して後は一杯始めるだけダァねぇ」
なんて思っていたら、S君からの電話
「バブ、暇ならちょっとヘルプ」
S君が使用している汎用CADソフトで開けるはずのファイルが開けないと言うのでありますが、
「え~~~~」

そのまま身体を動かさず一日を終えれば、一昨日の酒の量を考えて昨日は控えめにしようと思っていたのに・・・・・・・・
いやいや、そのままS君と呑みに出掛けたわけじゃないんですよ。素直に自宅へは戻ったのですが・・・・・・・・

あはは、おもてだろうが自宅だろうが関係ないのが私の良いところでして、ビールを一杯飲んだら一昨日のことなんかすっかり忘れてしまいました。
幸い昨日の我が家のアルコールストックは、珍しくもビール、日本酒、ウイスキー、おまけにジンとオールスター揃いで、飲むに事欠かきません・・・・・・・・
のはずでした。
ところが、飲み始めた日本酒が底をつくと、他の酒を飲めば何の問題もないのに、ほんと人間というのは贅沢なもんですなぁ、何としてもあと一杯だけ日本酒が飲みたい。(笑)
しかたなく、近くのコンビニまで出掛けたのが10時過ぎでした。

心地よい風を受け星空を眺めながら歩いていると、ふと気付いたんですねぇ、「足りないのは日本酒じゃない」ってね。
それは何か

極度の近眼に老眼が混じり合った私の目で、星を一つ一つ確認するのは困難、ただ南の空に他の星とは明らかに違う輝きを持った星が見えました。

オリンポスで夜な夜な宴会を続けるギリシャの神々、もちろん権力者の宴会ですからコンパニオンはつきもので、ゼウスとヘラの娘、へべが、「まっ、一杯どうぞ」てなもんでこれを勤めていたわけですな。
ところがある日、ヘベがゼウスにお酒をかけてしまうという大失態、怒ったゼウスはヘベをクビにしてしまいます。
とはいえ、コンパニオンの居ない宴会なんざぁゼウスにとっちゃ宴会じゃない、
「新しいコンパニオンを捜さねば・・・・」

権力者という者は「ナオンも好きなら美少年も好き」というのが、世界の常識なんでありまして、ゼウスが目を付けたのが、トロイアの王子、ガニメデという美少年でありました。
「今晩の宴会には間に合わせるから」
てなもんでしょうか、ゼウス自らタカに変じ、一気に連れ去ってしまいます。
「お前は今日から神々の宴会のコンパニオン?まぁいい、お酌係じゃ、よいな」
てなもんですわ。

この時、ゼウスが変じたタカが『タカ座』に、死ぬまでコンパニオン?を勤めたガニメデが『水瓶座』に、そんでもって、タカに連れ去られたときに持っていた水瓶から飛び出した魚が『みなみのうお座』(いわゆる『うお座』とは違いますよ)となったのでありました。

と、話が長くなりましたが、この『みなみのうお座』の口のあたりに位置する一等星がフォーマルハウト(アルファ星)。昨夜私が見たのはこの星だと思うんです。
つまりね、昨夜私が本当に欲しかったのは、日本酒でもなんでもなくて、コンパ・・・お酌・・・違う違う、話し相手、ガニメデだったんじゃないかってね。(くれぐれも、私は美少年好きではありませんから)
だけど、ゼウスじゃないから奪ってくるわけにもいかんしねぇ・・・・・・けっきょく素直にコンビニで買ってきた追加の日本酒を飲んで寝たのでありましたとさ。チャンチャン。

さて、今日の一枚は、ハービー・マンです。
チャーリー・ラウズとの二管物で、それにケニー・バレル、マル・ウォルドロンという、ニュー・ジャズというよりは、本家プレスティッジのオールスター物を連想させるような布陣ですが、演奏はマンとラウズの二管がみょうにマッチしていて面白いように思います。

全6曲のうち3曲がマルのオリジナル、そう考えるとマル名義でもおかしくないんですが、聴いてみると、マル、バレルともにマンを引き立てる感が滲み出ているような気がして、マン名義は納得といったところでしょうか。

ともかく、昨晩は、マンと珍しくもビートルズが私の話し相手だつたという・・・・やっぱ、コンパニオンの方が・・・・・・・こらぁ!

JUST WAILIN' / HERBIE MAN
1958年2月14日録音
HERBIE MAN(fl) CHARLIE ROUSE(ts) KENNY BURRELL(g) MAL WALDRON(p) GEORGE JOYNER(b) ART TAYLOR(ds)

1.MINOR GROOVE
2.BLUE ECHO
3.BLUE DIP
4.GOSPEL TRUTH
5.JUMPIN' WITH SYMPHONY SID
6.TRINIDAD