JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

身近にジャズが聴こえる街

2010年06月29日 | a-c

今日は昨日に比べ気温が低く、とても過ごしやすい一日だったように思います。突然の発熱で仕事を休んでいるT君も、ゆっくり身体を休めることが出来たでしょう。(突然の発熱って子供扱いかい!笑)

我が家の郵便受けにはDMと請求書しか入らないと言っていた先から、なんと二日続けてそれ以外の郵便物が届きました。(正確には間に日曜日を挟んでいますから、連続ではないんですけどね。)

昨日届いたのは、新潟『JAZZY SPACE CATS HOUSE』の花村圭さんからの封書です。
ご丁寧に、7月17,18日に新潟市街地で開催される『第16回 新潟ジャズストリート』の情報をパンフと共に送って下さったのです。

2003年1月22日にスタートした同イベントは、以降冬と夏の年二回欠かさずに続けてこられた、市街地全域を巻き込んだジャズイベントです。
同イベントの中心的存在でもある老舗ジャズ喫茶『SWAN』(以前、音楽著作権問題でチラッと名前を出させていただいた)のHPを拝見させていただくと、

「2003年1月22日 市内10店舗が集まり実行委員会を立ち上げ、地元ジャズメンと愛好家の協力を得て「第1回新潟ジャズストリート」は開催されました。ジャズ音楽の振興とジャズの街新潟を夢見ての事でした。資金は0。数店が赤字の場合負担すると決め、バンドの面々にも報酬の保証はない事を了承してもらいました。
料金は共通チケット1000円・各店500円均一料金の飲み物を用意しました。驚いたことに雪の新潟の繁華街を、チケットを手に大勢の人達が行き来したのです。野外ストリートでの演奏は不可能と思っていたところ、有志ジャズメンから是非やりたいとの申し出があり、悪天候の中、報酬なしで演奏しました。マスコミの報道・協力も得て私達は思い掛けない成功を収めたのです。出演ミュージシャン総数60名。チケット売上716枚。経費を差し引きミュージシャンに均等割しました。ストリートミュージシャンは申し出どおり無報酬でした。」

と、あります。
イベントに伴う音楽著作権等々の問題も含め、立ち上げの想いと苦労が伝わってきます。
これは想像ですが、雑誌『ジャズ批評』に係わってこられた花村さんが、新潟に居を構えられたのもこういった情熱に絆されての事ではなかったのでしょうか。

「地元地域の熱い想いを込めたジャズイベント」このスタンスが素敵ですよね。こういった手作りのイベントは、それはもう大変な苦労をスタッフが強いられ、それだからこその暖かみがあって底力があるものだと、昔ちっぽけな地域コンサートのスタッフ経験がある私としては思うのであります。

それにしても、以前花村さんのお店『JAZZY SPACE CATS HOURE』を紹介させていただいた時も言ったことですが、新潟に於けるJAZZ関係のお店の連携というのは素晴らしいものがありますねぇ、私が思い描く「もっと身近にジャズが聴こえる街」が、そこにはあるのかもしれません。
となれば、ぜひとも行ってみたい
・・・・・・・・けれど、我が仕事を考えるに今年は難しい状況です。


クリックすると大きな画面で見られます。

花村さん、わざわざパンフレットまで送っていただきながら、お伺い出来ない私をお許し下さい。でも、来年のイベントにはなんとしてもはせ参じようと心に決めています。(冬はちょっと難しいので)
じつに勝手なお願いですが、来年の日程が決まりましたら、早めにお知らせいただくと嬉しいのですが・・・・・・

ともかく、伺う事がかなわぬ私はほっておいて、ぜひともみなさん、7月17,18日には『ジャズの街 新潟』へ、お出掛けになる事を強くお勧めします。
詳しい内容は、オフィシャルHPを開設されておりますので、リンクさせていただきます。下のパンフレット写真をプチッとなさってみて下さいね。


クリックするとオフィシャルHPへジャンプします。

さて、今日の一枚は、新潟に行けない悔しさを込めて、ジョン・コルトレーンです。(って、なんのこっちゃ)

プロデューサーのノーマン・グランツが所有していたテープからの未発表シリーズの一枚、1962年JATPのヨーロッパ・ツアーでのライブ演奏です。
と、いかにも今日始めて紹介するかのように書いておりますが、じつは以前『LIVE TRANE  THE EUROPEAN TOURS』という7枚組CDで、すでに紹介済みの音源です。

てなことで、ここは一つ
プロデューサーのノーマン・グランツの未発表シリーズについてお話ししようかと、
ノーマン・グランツといえば、ご存じJATP(Jazz At The Philharmonic)の仕掛け人であり、それをきっかけに、マーキュリーのプロデューサー、そして自ら立ち上げた、クケフ→ノーグラン→ヴァーブのオーナー兼プロデューサーと経歴を重ねた名プロデューサーであります。
そんなグランツも、60年代に入ると権利をMGMに売り払い、スイスで優雅な暮らしを続けながら、エラ・フィッツジェラルド、オスカー・ピーターソンのマネージメントを行い、ピカソの絵画集めに没頭するという、なんとも大橋巨泉的羨ましい日々をおくっていたわけです。(巨泉さん、ごめんなさい)
ところが、やっぱりレコード作りに未練があったのでしょうね、1972年にまたしてもレーベルを立ち上げます。パブロ・ピカソから名を取ったパブロであります。

新人から育て上げたエラやピーターソンばかりでなく、JATPでは多くのジャズメンがグランツにはお世話になっているわけで、パブロの新譜には豪華メンバーが名を連ねます。ただし、それは70年代の最先端とはほど遠いものだったわけですね・・・・・
人間何が幸いするかわかりません。このちょっとばかり時代遅れだったのが逆に良かったんでありまして、つまり、電化だの、クロスオーバーだの、フュージョンだの、私も含めそんな当時の最先端ばかりが良いという人ばかりじゃなかったんであります。ここに、パブロは受け入れられました。
さらには、JATP等々で個人的に保有していた音源の放出も始まりました。これがノーマン・グランツの未発表シリーズです。

コルトレーンに関してもずいぶんと出ましたよねぇ、とうぜん未発表物だけにトレーン信者は触手が動くわけでして・・・・・それがア~タ、『LIVE TRANE  THE EUROPEAN TOURS』って、しかもそこにも未発表音源がさらに入ってる・・・シドイ。(笑)

今思うと「『LIVE TRANE  THE EUROPEAN TOURS』を紹介して失敗したなぁ」なんて思ったりして「・・・・だって、それで紹介できるパブロのコルトレーンのアルバムが減っちゃったもん」(笑)

いやいや、またしても長文になってしまいました。
ということで、あえて『LIVE TRANE  THE EUROPEAN TOURS』を買う前に所有したこのアルバムを紹介する事にしました。

内容は、もちろん黄金のカルテット、しかも自由に長尺をとれるライブとなれば悪かろうはずはありません。二曲で36分21秒の演奏をじゅうぶんにお楽しみ下さい。

BY BY BLACKBIRD / JOHN COLTRANE
1962年11月19日録音
JOHN COLTRANE(ts,ss) McCOY TYNER(p) JIMMY GARRISON(b) ELVIN JONES(ds)

1.BY BY BLACKBIRD
2.TRANEING IN


伯・仲・叔・季

2010年06月28日 | j-l

「♪ 六月の雨には 六月の花咲く 花の姿は変わるけれど ・・・♪」
昨夜そこそこ強く降った雨も今朝にはあがり、青空が拡がっていたりして、昨日よりさらに暑いように感じます。

最近じゃDMと請求書しか届かない我が家の郵便受けに、なにやらじつに美しい文字でしたためられた葉書が届きました。
ちょっと前に野菜をいただいたお返しにと安い干物を送った大叔母(母の叔母さん)からの礼状でした。送ってすぐに電話でお礼をいただいたのに、わざわざ礼状とはいかにも義理堅い。
「それにしても達筆だよねぇ」
まさに書き慣れているというか、我が親戚とは思えぬ綺麗な字です。
「昔、習字の先生だったからなぁ」と母。
なるほど納得でありますが、キーボード馴れしている私なんぞには、綺麗な字を書く方が羨ましくてしょうがありません。
「なら、ペン習字でも始めれば」
う~~~ん、その気があれば20年前にそうしていたでしょうけど、そこまでの必要性は感じてないもんで・・・・(笑)

もともと字が汚い私が、ワープロ、パソコンという便利なグッズを手にしてからは、ほとんど文字を書くことが無くなり、なおさらにひどい字になってしまったわけですけど、けっこうみなさんそうでしょ?
正直言って、荷物を送るときに住所や名前を書くくらいで、それ以外文字を書く必要性が無くなっているというか・・・・それじゃイカンのでしょうけどね。

そうそう、礼状を送ってくれたのは大叔母ですけど、『伯母』『叔母』の違いって一瞬分からなくなったりしません?
これもキーボード慣れした弊害でしょうねぇ、私も先日の記事『姉弟っていいなぁ』で、『叔父』『伯父』と全く違和感なく変換しそうになってしまいました。

「伯・仲・叔・季」もとはといえば、この兄弟の順序を示す字から『伯』『叔』の違いがきているわけですから、母の弟なら『伯父』ではなく『叔父』なんでありまして、それが理屈は分かっていても何気に間違った変換をしてしまう、おそらく、我がログの過去の記事にもこういった間違いは多々見つかるだろうと思います。

じつに年寄り臭い言い方をすれば
「若者よ、携帯電話やパソコンに頼らず、自分自身で文字を書く事を怠っちゃいけんよ」
ですかね。もちろん自分がそれで失敗しているからこその事ですけど。

余談ですが、
「今度のパラグアイ戦は、おそらく実力伯仲、いい試合になると思うよ」
ってな『実力伯仲』『伯仲』も、「長男と次男ではそれほど差がない」ってとこから来ている言葉ですからね。えっ?そんなの常識だろうって?まぁまぁ(笑)
『伯夷叔斉』私のような清廉潔白な人柄をあらわす言葉ですが、これも殷の紂王を討たんとする周の武王の前に立ち「臣下が主君を討つことは非なり」とさとそうとした兄伯夷(長男)と弟叔斉(三男)の故事に習った言葉でありますし・・・・・・

「いい、もういい、なにも言うな!誰が清廉潔白だって?文字とか言葉とか以前に考えが間違ってるから」

さて、今日の一枚は、J.J.ジョンソンとカイ・ウィンディングです。

トロンボーンというと、私は嫌いな音じゃないんですが、じゃっかん鈍くて重い感じがしますよね、「やっぱメインに他の一管は必要だよ」みたいな。ところが、今日のアルバムをはじめ二人が組んだ双頭バンドを聴くと、その固定観念は間違いだと思ってしまいます。

それは、綿密なリハか打ち合わせがあったからなのか、それとも、二人のトロンボーンが根本的に他と違うのか、ともかく軽快で飽きさせない「トロンボーン二本のフロントもアリじゃん」てな感じにね、なるんですよねぇ(笑)

ただ、一方で、トロンボーンという楽器が、現在あまり脚光を浴びない原因も分かるような感じがこのアルバムを聴くとするんです。
それは、この楽器の難しさ、アンサンブルでこそ活きるといった宿命・・・・よく分かんないけど・・・そう思うんです。(笑)

いずれにせよ、トロンボーン・ジャズの名盤であることは間違いのない一枚だと思います。

JAY & KAI / J.J. JOHNSON, KAI WINDING
1947年12月, 1952年3月, 1954年8月録音
J.J. JOHNSON, KAI WINDING(tb) LEO PARKER(bs) BILLY BAUER(g) WALLY CIRILLO, HANK JONES, LOU STEIN(p) AL LUCAS, EDDIE SAFRANSKI, CHARLES MINGUS(b) KENNY CLARKE, SHADOW WILSON, TINY KAHN(ds) AL YOUNG(perc)

1.BERNIE'S TUNE
2.LAMENT
3.BLUE'S FOR TROMBONES
4.THE MAJOR
5.YESTERDAYS
6.CO-OP
7.REFLECTIONS
8.BLUES IN TWOS
9.WHAT IS THIS THING CALLED LOVE
10.THE BOY NEXT DOOR


インドア三種の神器

2010年06月27日 | y-その他

完全に梅雨空が戻ってきました。湿気と気温の高さでムンムンムレムレ、とっても気分が悪い、さらには歳のせいでしょうが、デンマーク戦の寝不足をまだ引きずっています。
こうなればしかたがありません。
「天気も悪いし、今日はゆっくりと身体を休めようかねぇ・・・・・」
これって逆に、願ったりかなったり?
ともかく、本来の我が姿、インドア・バブに徹しました。

インドアに必要な物といえば、『インドア三種の神器』ともいうべき、音楽、本、DVDでありますねぇ、音楽と本はすでに確保済みでありますが、DVDがねぇ
「よし、ツタヤさんに急ごう!」(こういう時は身体が動くんです。笑)

狙いは『ヴィヨンの妻 ~桜桃とタンポポ~』だったのですが、なんと全品貸し出し中じゃござんせんか。
「しゃあない、べつに観なくともいいと思ってたけど、これで勘弁してやらぁ」
てんで、借りてきたのが『サヨナライツカ』です。

観ましたよぉ、ミポリンと西島さん、
う~~~ん、どうなんでしょ?感想はあえてよしましょうかね。たしかにミポリンはお美しいし、西島さんも「オレもこんなんだったら、あと一花咲かせられそうだ」と思ってしまうほどイイ男でしたが・・・・・・・
やっぱり他店に行ってでも『ヴィヨンの妻 ~桜桃とタンポポ~』だったかなぁ、まして中山美穂にそれほどの思い入れもない私には、今一つだったように思います。(けっきょく、感想らしきこと言っちゃってんじゃん。)
いや、もうすでに恋愛映画って歳じゃ無くなっちゃったんでしょうかね。(笑)

とはいえ、冷房を効かせた部屋で『インドア三種の神器』を満喫したのですから文句は言えません。疲れも良い感じでとれたように思いますし、明日からまた頑張れるような気になりました。良かった良かった。

もちろん、インドア最後の〆は『料理当番、本日の一品』です。

鮭の葱味噌マヨネーズ焼き?です。
サッと炒めた野菜(キャベツ、ニンジン、玉葱、モヤシ)をアルミ箔に敷いて、その上に塩胡椒して軽く炙った鮭の切り身を乗せ、日本酒を垂らしてまずは蒸し焼きに、火が通ったところで味噌、マヨネーズ、葱のみじん切りを混ぜ合わせたソースをかけて焦げ目がつくまで焼き上げました。ビールとの相性はバッチリでしたよ。

さて、今日の一枚は、ラリー・ヤングです。

ブルーノートでの最終盤、じつに久しぶりに聴きました。
すると、なんだかイメージが違うんです。ファンキーで軽快なアルバムという印象でいたのが、今日聴いてみると「フムフム、ヤングはけっこう無理してたんだなぁ」なんて、い
や、なんの根拠も無いんですよ、ただ、今日聴いてふとそう思ったというか・・・・

破天荒で冒険を常に続けるたくましきオルガン奏者も、じつはなりきれない「色々やりすぎたかな」みたいなイライラをいつも持っていたんじゃないか?そんな一面をなんとなく聴き取れたような気がするのは、これもまた私が歳を取ったせいなのでしょうか?それとも、私の耳がおかしくなったのでしょうか?(笑)
「あれ?これも『サヨナライツカ』なんか観ちゃったせいか?」
ちゃうちゃう

HEAVEN ON EARTH / LARRY YOUNG
1968年2月9日録音
LARRY YOUNG(org) BYARD LANCASTER(as) HERBERT MORGAN(ts) GEORGE BENSON(g) EDWARD GLADDEN(ds) ALTHEA YOUNG(vo)

1.THE INFANT
2.THE CRADLE
3.THE HEREAFTER
4.HEAVEN ON EARTH
5.CALL ME
6.MY FUNNY VALENTINE


寝不足も毛ガニには勝てず

2010年06月26日 | m-o

サッカー日本代表、頑張りましたねぇ。起きていようか寝て起きようか迷っていた私は、けっきょくキックオフには間に合わなかったものの、4時過ぎに起きて観戦することが出来ました。(ですから本田の先制ゴールは見られなかったんですけどね)

そんなことで、昨日は完全な寝不足常態です。
「今晩は早く寝よっと・・・・」
ところが、こんな日にかぎってなんですよねぇ
「暑いねぇ、今日は、Mさんのお店の手伝い無いんでしょ、蟹食べに行こう」
とのメールが、いつものバーのママから送られてきました。
「蟹?」

けっきょくイソイソと待ち合わせの場所に、そして向かったのは『樽座敷・一品料理 紀子』という女将さんと息子さん二人で切り盛りするお店でした。(その息子さんがバーのお客さんなんですけどね)
「決勝リーグ進出おめでとう!カンパ~~イ!」

店内には、もと船乗りの旦那さんが作った魚の剥製やオブジェが並び、座敷は名のごとく大きな樽の中にあります。

なかなか雰囲気のあるお店で、さらには昔バーテンダーもやったことがあるという女将、紀子さんが、これまた感じのよろしいおかあさん的方なんでありまして、じつにアットホームです。

「それにしても蟹って、何故に?」
「そうだぁ、蟹、蟹、おかあさん、蟹を食べに来たのよ」とママ
「今日は毛ガニだけどいい?」

そんでもって出てきたのがこれ、
無口を覚悟していた私は、ビックリですよ。ご丁寧に殻から外された身がこれでもかってくらい甲羅に詰まっています。もちろん鮮度はバツグンで
「おかあさん、喰っても喰っても底が見えないんだけど・・・」(笑)
最後はたっぷりの蟹味噌で甲羅酒までいただいてまいりました。
「たまんねぇやねぇ」(笑)

「ところでママ、ママのお店は?」
「え?これから行って開けるんだよ、もう準備は出来てるし」
「って、もう8時過ぎてるけど」
「大丈夫大丈夫、早い時間に来るのはバブくらいしかいないから」
と、そんな調子でバーに所場を替え、けっきょく2時過ぎまでヤッツケてしまったのでした。
「あ~~寝不足が・・・・・・」

ちなみに、『樽座敷・一品料理 紀子』の電話番号を公開させていただきますので、お近くにお寄りの際はぜひともお立ち寄り下さい。
この時期は蟹、冬場はアンコウ鍋が名物だそうですよ。


いわき市小名浜船引場 0246(54)7915

さて、今日の一枚は、ハル・マクシックです。

寝不足とアルコールで弱り気味の身体には、コッテコテ、ブッリブリっていうサックスはちと辛いものがあります。
そんな時にマクシックってぇのが良いかもしれませんよね。
堅実、確実、知的ささえ感じさせるマクシック、そうそうとんでもない魅力を感じることは無いんですが、今の私にこのアルバムは最適だと思います。

TRIPLE EXPOSURE / HAL McKUSICK
1957年12月27日録音
HAL McKUSICK(as,ts,cl) BILLY BYERS(tb) EDDIE COSTA(p) PAUL CHAMBERS(b) CHARLIE PERSIP(ds)

1.THE SETTLERS AND INDIANS
2.I'M GLAD THERE IS YOU
3.SOMETHING NEW
4.A TOUCH OF SPRING
5.BLUE HALF-SMILING
6.SATURDAY NIGHT


チープなれど

2010年06月24日 | j-l

太陽が眩しいったらありゃしません。梅雨の晴れ間というよりは昨日あたりが梅雨の雨間?みたいな感じで、まだまだこのあたりは梅雨の実感が湧いてきませんねぇ、九州の大雨がいずれ東日本、北日本へと北上してくるんでありましょうか?

太陽が眩しいのは、なにも梅雨の晴れ間だからばかりじゃありません。昨夜はS君の事務所に先日忘れたライターを取りに行ったのがいけませんでした。
「ビール一杯だけ飲み行くか」
ビール一杯で済むわけがないですから、最初からそういうことは言わないでもらいたいのですが、案の定、ヘベレケに飲みまくってまいりました。
私は太陽が眩しいくらいで済みましたけど、今日早くに栃木まで行くと言っていたS君は大丈夫だったでしょうか?
そうじゃなくとも、S君の奥様には警戒されている私。
「あ~あ、またまた怒られちゃうなぁ」
奥様にとって、大相撲と暴力団の関係より、S君と私の関係を断ち切ることが大命題かもしれません。
ちなみにこれだけは言っておきます。この前のS君の朝帰りには、私は一切関係しておりませんので、事情聴取しても無駄ですからね。(笑)

そんな長い前置きから、ということで、昨夜まで愛用のジッポーがS君の事務所に出張していたもので、その間、別のライターを使っていました。

基本、いつものジッポーが無い場合は、他のジッポーかロンソンのオイルライターを使用するのがいつものパターンなんですけど、今回は「別の古いオイルライターをたまには使うか」てなことで引き出しの隅から幾つか引っ張り出してきました。

「あらら、こんなんも出てきた」

イムコのオイルライター、トリプレックススーパーです。
イムコの特長といえばこのチャッチサ(笑)なにしろ安いからしかたがないのですけど、それでも、世界中のオイルライターの基本がこのイムコのライターにあるって知ってました?

じつは、イムコのオイルライターは、ジッポーより、いやどのオイルライターより歴史が古くて(ジッポーは1932年、イムコは創業1907年ライターは1918年から製造)、このライターのフリント(石)とウィック(芯)といったオイルライターの基本部品が、世界中ほとんどのオイルライター全ての基準となっているのであります。

そのチープさから、このライターはほぼ出動機会がないのですが、まるで拳銃か何かの弾丸入れのようなフリントの装填方法にはちょっとだけ惹かれるものがあります。

それにしても、オイルライターってぇのは、作りが単純だからでしょうか、どんなに長くほったらかしにして置いても、こうして火が着くんですよねぇ
と、感心しながらイムコの炎を見つめたものの、結局は

を使うことにしたバブ君でありましたとさ、チャンチャン。
でもね、入れたオイルがもったいないですから、部屋ではイムコのオイルライターを使いますよ。

さて、今日の一枚は、エリック・クロスです。
ここでの紹介は3枚目でしょうか、盲目の天才と騒がれ、16歳から大学在学中までプレスティッジに多くのリダーアルバムを残したわりには、エリック好きという方になかなかお会いできないのは何故なんでしょうか?
口に出さなくとも真っ直ぐで研ぎ澄まされたような彼のアルトをじつは好きだという人は多いんだと思うんですけどねぇ(笑)

今日のアルバムもプレスティッジに残る彼のリーダー盤、「ブッカー・アービン・グループにエリックが乗り込んでリーダーをはっちゃった」てなところでしょうか。

いやぁ、やっぱエリックは尖ってますねぇ、若さですねぇ、
そんな感じで、聴き終わった後、いくぶん疲れを感じるアルバムかもしれませんが、捨て置く一枚ではけしてないと私は思います。

IN THE LAND OF THE GIANTS / ERIC KLOSS
1969年1月2日録音
ERIC KLOSS(as) BOOKER ERVIN(ts) JAKI BYARD(p) RICHARD DAVIS(b) ALAN DAWSON(ds)

1.SUMMERTIME
2.SO WHAT
3.SOCK IT TO ME SOCRATES
4.WHEN TWO LOVERS TOUCH
5.THINGS AIN'T WHAT USED TO BE

ところで、デンマーク戦、みなさんどうします?
いったん寝て起きるなんていう芸当は出来そうもないし・・・・かといってその時間まで飲みながら起きているっていうのもねぇ・・・・・迷ってます。(笑)


裾野が広がりますように

2010年06月22日 | a-c

昨日は夏至、ほんとどうしてこんなに時の流れが速いんでありましょうか、毎日「まだ一花二花!」との気合いを入れてはいるんですが、空回りしているうちに全てが終わってしまいそうで・・・怖い怖い。(笑)

ご存じのごとく私はいくぶんミーハーなところがありまして、しばらく買わずにいた『スイング・ジャーナル』を最終刊だというだけで、一昨日海に出掛けた帰りに
「特集は『復活!ディスコグラフィー ジョン・コルトレーン』だし、まっいいか」
てなノリで購入してきてしまいました。

「へぇ~~~あのカゴちゃんが、ジャズスタンダードのアルバムなんて出してたんダァ」
って、まぁそんな事はどうでも良いんですが、昨日今日、車に積み込んで暇さえあれば読んでいました。SJにこんなに隅々まで目を通したのは久しぶりだったかもしれません。

細かい内容はともかく、最終刊だからといった変な意味での気負いもなくて、良くも悪くもいつものSJであった事に、再発刊への密かな企みが見えたようで、私は安心したのですけど、みなさんはいかがだったでしょうか?

そうそう「ジャズ・フェスティバル・ガイド2010 Summer」なる記事を見て思った事が一つ、
「世間のジャズに関する興味は、けして衰えていないのではないか」
という錯覚です。(笑)

SJの休刊はもとより、「私がジャズを聴いている」と言っても誰も関心を示さない現実を見るに、一夏にこれほど多くのジャズフェスが行われると知ると「集客は大丈夫なのだろうか?」てな、いらぬ心配をしてしまいます。
「あのねぇ、アンタがジャズを聴いていることに誰も興味を持たないのは、ジャズに魅力を感じないわけじゃなくて、たんにアンタに興味がないだけだから」
「なるほど納得・・・・って、オイオイ」

いずれにしても、きっかけが加護亜依であろうと、友達に誘われて行ったジャズフェスであろうと、始めて聴きに行ったライブハウスであろうと、一枚のCDであろうと、つまらないバブの話であろうと、少しでもジャズファンの裾野が広がり、SJだけでなく、多くのジャズ誌、ジャズ本の発刊、そして地方ジャズ喫茶の復活なんてぇ事になって、私みたいなリスニングオンリーのジャズファンも増えたりなんぞしたら嬉しいんですがねぇ

ジャズだけでなく、多種多様な音楽を耳にする場や、多種多様な音楽情報を得られる環境、そういったものが身近にどんどん普及することを願っています。

さて、今日の一枚は、ビル・エバンスです。
SJにエバンスの特集があったからというわけではないんですがね。(笑)

ワールドカップ日本代表、次の大一番の相手はデンマークでしたよね。
このアルバムは、「デンマークはコペンハーゲンでジャズといえば」というあのカフェ・モンマルトルでのライブ盤です。「YOU'RE GONNA HEAR FROM ME」とは同一日録音盤ですね。

「何故に二枚のアルバムにし、発売日も変えたのか?しかもエバンスの死後に」
てな話は、生粋のエバンス・ファンにお任せするとして、

まず、この頃のエバンスのライブ演奏を聴くと、いわゆるリリカルというよりはハイテンポで激しいイメージがあります。
これは「AT THE MONTREUX」あたりから続くエバンスのライブ演奏の特長とも言われていますけど、それにはやはりジャック・デジョネットの影響が大きかったのか?それとも、エバンス、エディ・ゴメスの、いわゆるエバンスの代名詞「インター・プレイ」の結果からだったのかはさておき(また置いちゃいます。よく分からない事は、私も相撲協会のように先送りが得意ですから。笑)、少なくともこの後エバンスが進む多重録音やエレピより、私的には好きなエバンスの一面です。

ということで、ジョン・デンツは飛ばして、この頃まだ荒削りであったとはいえ、ジャック・デジョネット同様、エバンス、ゴメスの想像力をかき立てるマーティー・モレロとの出会いはじつに大きなものであったのでしょうね。

トリオとしての成熟度には、まだまだ感が漂いますが、以降の熟成をじゅうぶんに期待させる演奏だと思います。
(ジャケットは国内盤です。あのタラップから三人で降り立つジャケより、私はこちらの方が好きなんですけど。)

JAZZHOUSE / BILL EVANS
1969年11月24日録音
BILL EVANS(p) EDDIE GOMEZ(b) MARTY MORELL(ds)

1.HOW DEEP IS THE OCEAN
2.HOW MY HEART SINGS
3.GOODBYE
4.AUTUMN LEAVES
5.CALIFORNIA, HERE I COME
6.A SLEEPIN' BEE
7.POLKA DOTS AND MOONBEAMS
8.STELLA BY STARLIGHT
9.FIVE (THEME)

おまけ、
めったに嬉しい事など無い今日この頃の私ですが、昨夜はちょっとムフフとしたことがありまして、Mさんのお店での出来事です。
ときおりお越しいただく親子連れのお客様がいらっしゃいるのですが
「ほら、ここにはバブさんがいるでしょ」
と、5歳くらいのお嬢ちゃんにお母さんがそうつぶやかれました。
「うん」(笑顔)
とはお嬢ちゃん。
「えっ?なに?なに?」

お母さんの話では、他のコンビニに行ったときに
「お母さん、ここにはバブさんはいないの?」
と、お嬢ちゃんが言ったんだそうで(いつの間に私の名札を見たのか?)
「○○は、バブさんが好きなんだもんね。」
「そうだよ」
「あらま、嬉しいなぁ、ここにはちゃんといるから、またバブおじちゃんに会いに来てね。」
「うん」

若い女の子に好かれるのは、男冥利に尽きるというもんじゃござんせんか。(ちと若すぎますが。笑)
じつに単純でちっぽけな事ですけど、とても嬉しかった瞬間でした。


バブ汁は潮風で濃度を増す?

2010年06月20日 | m-o

日本代表が頑張りましたねぇ、「勝たなきゃダメ」なんて方もいますが、平幕力士が横綱を土俵際まで追い詰めたくらいの価値ある試合ではなかったでしょうか。ただ、未だワールドカップ一得点というのがいささか気になりますけど、デンマーク戦はやってくれると信じています。頑張れ日本!

そんな試合から一夜明けた今日は、今年一番の暑さだったように思います。最高気温は夏日にやっと手が届いた程度だったのですが、それ以上に暑さを感じたのは、やはり体型のせいでしょうか?(笑)

そんな暑い中、前々からしつこく言われていた網戸の張り替えをしました。
「あ~~もっと涼しいうちにやってりゃよかった」
と言っても後の祭り、汗が目に入って痛いわ、蚊にくわれてかゆいわで無茶苦茶ですわいな。
五枚張り替えただけなので時間はそれほどかからなかったのですが、体力は一気に持って行かれました。せっかくの日曜日なのにねぇ・・・・・
シャワーを浴びて、これ以上何かを仰せつかってはかなわんと、すぐに家を抜け出しました。
向かったのは海、珍しくS君の自宅近くの海岸を歩いてきました。

 

何人かの太公望が釣り糸を垂らしておりましたが、暑くないんでしょうか?

カニのように波を浴びたら気持ちよさそうです。

これこれ、これが喰いたいやねぇ・・・・もちろん捕っちゃいけませんよ。

「あ~あ、ビール飲みてぇ・・・・・」
なんだかウニなんかを見ていたら、お腹が空いてしまいました。
「はやいとこ帰って、晩飯の仕度でもしよっと」

家に帰って開口一番
「シャワー浴びんねぇ!」
「えぇ?また浴びるの?いったいどこ行ってきたの?」
バブ汁、つまりデブの汗は潮風でさらに濃くなるのでありまして、行く前に浴びたシャワーなんぞ一昨日入った風呂みたいなもんで、何の役にも立っていません。
「う~~~ん、デブにとってエコは、成せぬ技か・・・・残念。」(なんじゃそりゃ)

そんなことで、シャワーでサッパリした後は、ビールを飲みながら『料理当番、本日の一品』作りに取りかかりました。

今日のメインは、朝のうちに仕込んで置いたロースト・ビーフならぬロースト豚です。
豚だからと若干火を通しすぎた感はありましたが、ヒレ肉で作ったロースト豚はそこそこのお味、チーズベースのこってりソースとおろし玉葱ベースのサッパリソース、どちらもビールにピッタリでござんした。

さて、今日の一枚は、マル・ウォルドロンです。
先日、「ソロピアノのコンサートで寝てしまった」という、ひじょうにマルには悪い事をしたお話しをしましたが、このエンヤ盤のメンバーであれば、寝ることはけしてなかったでしょうね。(笑)

70年代ヨーロッパの雄というと、ECMそしてエンヤ(enja)という二つのレーベルがやはり頭に浮かんでくるわけですが、ECMの第一作アルバムがマルであったことは以前お話ししました(「FREE AT LAST」)。しかし、その後ECMがマルの意図する方向と合致したかというと、そうとは言えなかったのだと思います。
そこでエンヤですが、その立ち上げの際もマルが重要なミュージシャンであったわけで、どちらにも大きく係わっていたマルという存在が、当時ヨーロッパではどんなものだったのか、ちと興味がありますよね。

そのマルが、ヨーロッパにおけるアバンギャルドの草分け的存在、マンフレート・ショーフ、それに「森と動物園」まではまだ少々間があるとはいえスティーブ・レイシーを従えてライブをやっている、これもまた面白いかな・・・みたいなアルバムです。(笑)

でも、聴いてみるとショーフ、レイシーがじゃじゃ馬だとすれば、これを上手くコントロールしているのは間違いなくマルであって、それは最もマルらしい事であると思ってしまうのでした。

HARD TALK / MAL WALDRON
1974年5月4日録音
MAL WALDRON(p) STEVE LACY(ss) MANFRED SCHOOF(cor) ISLA ECKINGER(b) ALLEN BLAIRMAN(ds)

1.SNAKE OUT
2.HARD TALK
3.RUSSIAN MELODY
4.HURRAY FOR HERBIE


今日は、ある晴れた日

2010年06月17日 | m-o

暑い・・・・・
「梅雨の晴れ間って、まだ梅雨に入って何日目だっちゅうの、どっかの総理大臣の不信任決議案じゃあるまいし」
人間、寒けりゃ文句を言い、雨が続けば文句を言い、暑くちゃ文句を言い、雨が降らなきゃ文句を言う「因縁つけたがり隊」ですから、お天気の神様もたいへんです。まぁ明日からはまた梅雨空が戻ってくるそうですから、多少暑くともやっぱり今日の晴れは貴重なのかな?

とはいえ、こう暑いとやっぱりむかっ腹が立ってきます。
「今晩飲むビールの量が増えちゃうジャン」
おっと、また前回の話しの蒸し返しになってしまいますね、イカンイカン。(笑)

昨晩帰宅後、そんな美味しいビールでも飲みながら、ワールドカップ観戦でもしようかとテレビをつけると
♪Un bel dì, vedremo levarsi un fil di fumo sull' estremo confin del mare. ・・・・♪
「ありゃま、蝶々夫人」
いかにオペラなんぞに何の知識も持ち合わせない私といえども、この曲は知ってます。思わず
「♪ある晴れた日 遠い海の彼方に・・・・・♪」
「うるさいよぉ!」

それはともかく、
この夏に、イタリアはトスカーナ州トッレ・デル・ラーゴで開催されるプッチーニフェスティバルで上演されるオペラ『蝶々夫人』のオーディションの模様が放送されていたので、ちょっと見入ってしまいました。

今年のプッチーニフェスティバルでの『蝶々夫人』は、そもそものイタリア語の台本に、おかしな日本語や、誤認した日本文化が書かれているのを、声楽家の岡村喬生氏が正した改訂版の初演なんだそうで、その主役、蝶々さんのオーディションです。みなさん気合いが入ってましたねぇ

けっきょくこの大役を射止めたのは、二宮咲子さん・・・・
いやいや、何度も言いますが、この分野に全く知識のない私は、プッチーニフェスティバルがどれほどの舞台なのかも知りませんし、申し訳ありませんが二宮咲子さんが何者であるかも存じ上げておりません。

それでも、スタジオで披露された彼女の「ある晴れた日に」は素敵でした。
ぜひとも本番でも本場イタリアに日本声楽家の力を知らしめていただきたいと思います。

ところで、オペラ『蝶々夫人』といえば、蝶々さんが「ある晴れた日に」を歌い、心待ちにするお相手は、アメリカ海軍士官ピンカートンでありましたね。
梅雨の晴れ間、ある晴れた日、ピンカートン、ピーカン・・・・・・やっぱ暑いのヤダ!
お後がよろしいようで。

さて、今日の一枚は、カーメン・マクレエです。

二宮咲子さんに刺激を受けてのボーカルもの?
それはあったかもしれませんが、昨夜はけっきょくサッカー観戦もせずに、これを聴きながら飲んだのでありました。
まっオペラのソプラノ歌手とカーメンとじゃ比べる対象がまるっきり違いますけど、ウイスキーをいただきながら聴くには「ある晴れた日に」よりもやっぱりこちらの方がよいかななんてね。(笑)

オペラまではいかなくともボーカルものもあまり詳しくない私としては、今回も難しい解説は抜きにして、ペロッと言わせていただくと、じつにライブ感たっぷりのアルバムだと思います。
これを聴きながらロックグラスを傾けると、まさにその場でジャズ・コンサートを楽しんだ気持ちになれる、そんなアルバムではないでしょうか。

THE GREAT AMERICAN SONGBOOK / CARMEN McRAE
1971年11月録音
CARMEN McRAE(vo) JOE PASS(g) JIMMY ROWLES(p) CHUCK DOMANICO(b) CHUCK FLORES(ds)

A-B面
1.SATIN DOLL
2.AT LONG LAST LOVE
3.IF THE MOON TURNS GREEN
4.DAY BY DAY
5.WHAT ARE YOU DOING THE REST OF YOUR LIFE
6.I ONLY HAVE EYES FOR YOU
7.MEDLEY (EASY LIVING, THE DAYS OF WINE AND ROSES, IT'S IMPOSSIBLE)
8.SUNDAY
C-D面
1.A SONG FOR YOU
2.I CRIED FOR YOU NOW IT'S YOUR TURN TO CRY OVER ME
3.BEHIND THE FACE
4.THE BALLAD OF THELONIOUS MONK
5.THERE'S NO SUCH THING AS LOVE
6.THEY LONG TO BE CLOSE TO YOU
7.THREE LITTLE WORDS
8.MR. UGLY
9.IT'S LIKE REACHING FOR THE MOON
10.I THOUGHT ABOUT YOU

追伸、
ネット上で公開されていた二宮咲子さんのプロフィールを紹介させていただきます。

声楽家(ソプラノ) 国立音楽大学声楽科卒業。プッチーニ作曲オペラ「蝶々夫人」蝶々さん役でデビュー。モーツァルト作曲「魔笛」や、ビゼー作曲「カルメン」など、その後もさまざまな作品に出演し、どの役においても感動へと導いている。同朋高校声楽科、岡崎女子短期大学非常勤講師。


何で飲むの?

2010年06月15日 | a-c

気温はそれほど高くないんですが、ちょっと動くと汗が出てじつに気持ちが悪い、湿気があるんでしょうねぇ梅雨だから(笑)

「バブさん、今日は一杯やりながらワールドカップ観戦ですか?」
「いやいや、残念ながら今晩はMさんのお店なんですよ」
昨日は、そんな会話をなんど交わしたことでしょう。
それでも、得点シーンには間に合いませんでしたが、後半ラスト30分はたしかに飲みながら手に汗握っておりました。まっ、ともかく勝って良かった良かった。


我が家の新聞には、先制ゴールの記事だけで
勝ったことまでは載っていませんでした。
中央で配られた新聞はどうだったんでしょ?
もし載っていたとしたら、これも地域格差かな?(笑)

「バブさんって、毎日飲むんですよねぇ、ワールドカップだから飲むんじゃないでしょ?どうしてそんなにお酒ばっか飲むんですか?」
ワールドカップがらみの会話中に、そんなことを下戸の女の子から訊ねられました。
「何で飲むか?」
そこの呑兵衛さん、あなたならそう訊かれて何と答えます?
美味いから?酔いたいから?私は
「習慣だからかな」
と答えました。すると間髪入れずにその女子(こ)が
「それって、やっぱり一種のアル中ですよねぇ」
「・・・・・・」

「人生に三楽あり、一に読書、二に好色、三に飲酒」という三楽説を自ら貫ぬき、血を吐いてもなお飲んだという江戸の狂言師、太田南畝(蜀山人)は
 一、節句と祝儀のときは飲むべし
 一、珍客があれば飲むべし
 一、酒菜があれば飲むべし
 一、月見、雪見、花見のときは飲むべし
 一、二日酔いを醒ますときは飲むべし
 一、一日中飲むことは止めるべし

と、説いておりますが、

下戸の方に一言申したい、酒呑みに「何で飲むか?」はまさに愚問であって、しいて訊くなら「昨夜は何で飲んだの?」とか、「金曜日の夜は、どうしてあんなに飲んだの?」とか、限定で訊くべきであって、
そうすればア~タ、「嬉しかったから」とか「悲しいことがあってね」とか「日本の勝利を祝してね」とか、節句に祝儀に客のもてなし、月見に花見に雪見酒、暑かったから寒かったから・・・・・・・・・何とでも答えられるんですよ。(笑)

そもそも、そんなこと訊く前に
「私はいつも飲まないでいたけど、そんなに美味しいなら、今度ちょっとだけ飲んでみようかなぁ、バブさん、何処か連れてってくれます?」
てなこと言ってみなさいよ。
「あ~、いつでも連れて行ってやるよ」
てんでね、ちょっとした料理屋なんぞで、
「どれ、じゃあ一杯」
「少しだけね、ほんとうに飲めないんだから」
一杯飲んだらぽっと頬を紅に染めて
「やっぱり飲めないわ私、でもバブさんといると楽しい・・・・・」
なんちゃって・・・・・・・・(アホか)

ともかく、昨夜は観戦中に飲み過ぎて祝杯をあげていませんので、今晩あらためて日本代表の一勝に乾杯せねばいけません。
「おっとイカン、昨夜ビールを全部飲んじゃったんだっけ、買って帰んなくちゃ」

いざ飲まん、
誰か拒まん、
人の世のうつろうなかに、欺かぬはただ盃のみ。
       (バイロン「いざ盃を満たせ」)

すいません、あたしゃ根っからの酒呑みですから。

さて、今日の一枚は、レイ・ブライアントです。

ピアノ・ソロというと、どうもマル・ウォルドロンのソロコンサートで居眠りを漕いでしまって以来、じつはあまり得意としません。
ところが、セロニアス・モンクとレイ・ブライアントだけは、(ダラー・ブランドもよく聴きますけど。笑)違うんですねぇ、特に「ALONE AT MONTREUX」以降のブライアントのソロは、聴きようによっては「どれもこれも同じ」という気もしないではないものの、私は好きなんです。(笑)ソロだけでなく、この頃のブライアント、すなわちパブロ時代の演奏はどれも好きなんですけどね。

モンクのソロもそうですが、「どれもこれも同じよう」というのは、じつはとっても重要なことのように思います。(じっさいは違うんですけどね)
つまり、一聴で誰のピアノか分かる、個性が前面に出ているということでもあるし、ならばと安心して聴く余裕もある、そうしてあらためて聴けば、その中の微妙な都度都度の違いが聴こえてきたりして。

ともかく、私はブライアントのソロをけして聴き逃しません。(笑)

SOLO / RAY BRYANT
1976年12月21日録音
RAY BRYANT(p)

1.IN DE BACK ROOM
2.WHAT ARE YOU DOING THE REST OF YOUR LIFE
3.MONKEY BUSINESS
4.BLUES IN DE BIG BRASS BED
5.MOANIN'
6.St.LOUIS BLUES
7.TAKE THE "A" TRAIN
8.LULLABY


出会いは千差万別

2010年06月14日 | a-c

いよいよ鬱陶しい季節がやって来ました、梅雨入りです。今年は梅雨らしい梅雨だと聞きましたが、我が部屋にカビが生えないかと心配しています。(笑)

突然ですが、出会いというのは、千差万別、人間一人一人に違った物語があるから面白いんであります。
先週の朝日新聞土曜版『be』の「song 歌の旅人」の題材は、ニニ・ロッソ「夜空のトランペット」でした。

私とジャズとの出会いは以前お話ししたとおり、小学校4年生の時に聴いた「TAKE FIVE」であり、その後ブラス・ロックにハマッタゆえの「トランペットの音っていい」から始まったジャズ喫茶通いでした。
そのトランペットとの出会いですが、じつはブラス・ロック以外にもう一つあったのです。

これも以前お話ししたことですが、私は父の勤めの関係で、小・中学校時代に何度も転校の経験があります。今いるこの地に移り住んだのも中学一年の夏でした。(その後も父の転勤は続き、私は下宿暮らしを余儀なくされたのですけどね)
その時、同時に同じ中学に転校してきたのが、昨年母を連れ立ってお悔やみにうかがったお宅の息子さんA君でした。

A君のご両親は、お母さんは踊りや手芸、お父さんは釣りに絵画に音楽に(シャンソンがお好きで)と、当時からなかなかの趣味人でいらして、その影響でしょうか息子のA君もわりといろんな物に手を出す傾向があったように思います。(女にも手が早かったし・・って、コラコラ)

ある日、彼の家に遊びに行くと、部屋の片隅に楽器らしきハードケースを発見しました。
「なに?これ?」
「あ~~、小学校の時にやってたトランペットだよ」
すると、頼んでもいないのに(笑)ケースの中からトランペットを取り出し、おもむろに吹きだしたのです。
「夜空のトランペット」でした。
これがまた、ひどい演奏であったのですが
「しばらくやってなかったからなぁ」

今考えてみると、いかにひどい演奏(A君、何度もごめんね。)だったとはいえ、ブラバンにも所属していなかった私が、間近で聴いた初めてのトランペットだったかもしれません。つまり、もう一つのトランペットとの出会いです。

そんな夏のある夜、哀愁漂うトランペットの音色が山あいに響いた。ジャズのスタンダード曲「スターダスト」だった。山中に潜んだパルチザンと米軍、ふもとの村を占領するナチス。兵士たちはみな満天の星がきらめく夜空を見上げながら、家族や恋人のことを思い出した。

記事内で紹介されていたパルチザン時代のニニ・ロッソのエピソードであります。
あのニニ・ロッソ独特の寂しげで力強いトランペットは、こんな経験の中で培われてきたのでしょうね。

残念ながら、A君の「夜空のトランペット」を聴いたからといって、私がニニ・ロッソにかぶれることはありませんでしたが、私の大好きな映画『道』にしても、アラン・ドロンに嫉妬しながら観た『太陽がいっぱい』にしても、ニニ・ロッソのあのトランペットが映画の魅力を倍増させてくれたことは間違いありません。

ツアー先で知り合ったシルビアさんと結婚して間もなく、バック・バンドの一員として参加したテレビ番組で突然休演したゲストの代わりに演奏したソロ「夕焼けのトランペット」がきっかけでソロデビューし、イタリア軍の兵士のための慰問コンサートで、軍隊の消灯ラッパに使われていた旋律をイントロにして、ほぼアドリブで演奏した「夜空のトランペット」が大評判となり、レコード化された歌詞入りバージョンには、シルビアさんへの「僕が遠くにいても、この曲を聴いたら思い出せるよ」という想いを込めた歌詞を書き上げ・・・・・・

幼少期に過ごしたアパートでのジャズとの出会い、愛器「カロリーナ」(トランペット)との出会い、パルチザンとの出会い、作曲家ニーノ・ロータとの出会い、そしてシルビアとの出会い、「夜空のトランペット」にはそんなニニ・ロッソの出会いが全て凝縮されているかと思うとじつに深いものを感じるのであります。


これがニニ・ロッソの愛器「カロリーナ」
(朝日新聞土曜版『be』より)

出会いは千差万別、人それぞれです。ニニ・ロッソが出会ったそれらと、私とトランペットとの出会いなど比べることすらバカげた話ですが、「夜空のトランペット」の記事を読みながら、そんなもう一つのトランペットとの出会いを思い出したのでありました。(いやはや、こりゃ浅すぎる・・・・笑)

さて、今日の一枚は、クリフォード・ブラウンです。
私がジャズと知り合った当初、トランペッターとして一番知り合いたかった人は誰かと訊かれれば、間違いなく「ブラウニー」と答えたでしょう。
まっ、もちろんその後数々のトランペッターの演奏を耳にしてその考えが全く揺るぎないかとなると自信はありませんが、それでもブラウニーは私にとって唯一無二のトランペッターであることは間違いありません。

このアルバムは、メッセンジャーズでもなく、ブラウン=ローチでもない、いわゆるミーツ・ウェストもので、「互いにやり合いババーン!」てな感じではありません。ただそのぶん邪魔にならないしっかりしたバックの演奏に、ブラウニーのソロがより映える印象があります。
こうして聴いてみると、いかにズートだろうがマンだろうが、ブラウニーがフロントで吹けばどうでもいいほど引き立て役になってしまう、つまり、ブラウニーという人はそれほど凄いんだなぁと思ってしまいます。ハッキリ言って「BONES FOR ZOOT」なんぞいりませんな・・・って、それは言い過ぎか(笑)
ともかく、この時期のブラウニーがいかに素晴らしいトランペッターであったか、じゅうぶんに理解できる一枚だと思います。

JAZZ IMMORTAL / CLIFFORD BROWN
1954年7月12日, 8月13日録音
CLIFFORD BROWN(tp) STU WILLIAMSON(valve tb) ZOOT SIMS(ts) BOB GORDON(bs) RUSS FREEMAN(p) SHELLY MANNE, MEL LEWIS(ds) JOE MONDRAGON, MONTY BUDWIG, CARSON SMITH(b)

1.TINY CAPERS
2.GONE WITH THE WIND
3.FINDERS KEEPERS
4.BLUEBERRY HILL
5.JOY SPRING
6.BONES FOR JONES
7.BONES FOR ZOOT
8.DAAHOUD