JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

一年経過

2006年05月31日 | d-f

今日はこれから出かける用事がありますので、この時間に更新をいたします。

早いもので、この「JAZZを聴きながら」もスタートして一年が経過しようとしています。昨年の6月1日に、暇人だった私の単なるわがままページとしてスタートさせていただき、正直、あきっぽさには定評のある私が、ここまで続けられるとは思っていませんでした。
それが、気がつけば一年、これも、ブログを通じて知り合えた数多くの方々のおかげに相違ありません。心から感謝し、御礼を申し上げます。

紹介してきたアルバムも約310枚(ダブリもありましたので正確ではありませんが)、その中には最近とんとご無沙汰だったアルバムもあり、自分で紹介しておきながら、「ふむふむ、なかなかいいアルバムじゃん」なんて、私自身が再発見したりして、年間に少なくとも300枚近くのアルバムを聞き直せたことは、私のJAZZに対する想いをさらに深める結果となりました。

私の所有するジャズ・アルバムは、当然ですが無限ではありません。今後どれだけのアルバムを紹介できるかは定かではありませんが、なるだけ永くこのブログを続けていきたいと思っています。

明日からは二年目のスタートです、新たな気持ちで、さらにくだらない話を綴っていこうと思っておりますので、変わらぬお付き合いをいただければ幸いです。

最後にもう一度、お付き合いいただいた皆さん、本当にありがとうございました。そして、明日からもまた、よろしくお願いします。

さて、最後になどと言いつつも、やはり今日もアルバム紹介はしなければいけません。今日の一枚はチューバ奏者、レイ・ドレイパーとコルトレーンの競演アルバムです。
ジャズの世界でチューバという楽器は、ソロ楽器としてはかなりマイナーかもしれません。ハワード・ジョンソンとかそこそこ奏者はいるんですけどね。
このアルバム、良いですよ。チューバの響きとテナーの響きがなんともマッチングしています。ドレイパーのチューバが、時にユーモラスで他の楽器ではまねのできないソロを披露していてくれます。

THE RAY DRAPER QUINTET
1957年12月20日録音
RAY DRAPER(tuba) JOHN COLTRANE(ts) GIL COGGINS(p) SPANKY DE BREST(b) LARRY RITCHIE(ds)
1.CLIFFORD'S KAPPA
2.FILIDE
3.YWO SONS
4.PAUL'S PAL
5.UNDER PARIS SKIES
6.I HADN'T ANYONE TILL YOU

増刊号立ち読み

2006年05月30日 | m-o


今日、新たな本を仕入れようと昼休みにいつもの本屋さんへ、何冊か物色してまいりました。その本のお話しは後ほどとして、
スイングジャーナル誌から「スイングジャーナル・アーカイブス ジャズ・ジャイアンツ 栄光の軌跡」なる増刊号が出ていましたので、内容をちょっと立ち読みしてまいりました。
1990円という金額を、出そうか?今、検討中であります。

その中で、モンク来日時の記事が掲載されておりましたので、ここはとりあえず読んできました。
セロニアス・モンクの初来日公演は、1963年5月13、14日、21日が東京サンケイ・ホール、17日が京都市民会館、19日が名古屋、愛知文化講堂、20日大阪サンケイ・ホール、22日が札幌市民会館というハードなスケジュール、さらに23日午後には、テレビ番組収録のためTBSテレビのスタジオ入りをしています。

来日の際の歓迎レセプション(5月12日)に入浴のため、3時間以上遅れてきた話は知っていましたが、ニューヨークを出発する際も、飛行機に乗り遅れ、当初10日来日予定が、11日にずれ込んでしまったそうで、この話は知りませんでした。
なんだか、いかにもモンクらしくて、作られた話のようで仕方がありません(笑)。

私は、この時はジャズのジャの字も、モンクのモの字も知らぬ歳でしたから、このコンサートを聴きに行くことはできませんでした。
さて、23日にテレビ・スタジオに入っているといいましたが、この映像がレーザー・ディスクで発売になっています。「THELONIOUS MONK '63 IN JAPAN」と名付けられた、このLD、私は1度だけ観たことがあるのですが、持っていないんです。
もちろん、LDですから、新品があるわけもなく、どなたか何処かで入手する方法を教えていただけませんでしょうか。というか、DVD化されることを心より願っているのです。


モンク話になると、どうも力が入ってしまいます。
今日の一枚は、東京での最終公演を収録したアルバムです。
最初は、日本コロンビアからLP2枚で発売になりました。その後CBSソニーから1枚にまとめられたLP、70年代に全曲を収めた2枚組LPとして発売されました。(私が持っているのはこの2枚組です。)その後CD化もされております。
この時のサンケイ・ホールは、主催者の予想以上の入りだったようですが、内容は、「最高!」とは言い難いと思います。ただ、23日のLDを持たない私としては、来日の模様を感じ取れる貴重なアルバムであります。

MONK IN TOKYO / THELONIOUS MONK
1963年5月21日録音
THELONIOUS MONK(p) CHARLIE ROUSE(ts) BUTCH WARREN(b) FRANKIE DUNLOP(ds)
1.STRAIGHT NO CHASER
2.PANNONICA
3.JUST A GIGOLO (ソロ)
4.EVIDENCE
5.JACKIEING
6.BEMSHA SWING
7.EPISTROPHY
8.I'M GETTING SENTIMENTAL OVER YOU
9.HACKENSACK
10.BLUE MONK
11.EPISTROPHY

追伸、
下の写真は、私が持っているDVD2枚です。
ほんとに、「THELONIOUS MONK '63 IN JAPAN」が欲しいのです。どこかに売ってませんかね、情報があればよろしくお願いします。


きき酒に酔う

2006年05月29日 | d-f


今日は蒸し暑い一日でした。今週は九州地区以外も、梅雨入りする地域が広がりそうな気配です。

昨日は、予定通り日本酒の「きき酒会」に出かけてきました。28社もの蔵元が集まる、盛大な会で、各社、4~5種類酒を出展していましたので、いかにきき酒とはいえ、全社全種類いただいていては体が持ちません。「味がわかるうちにいただきましょう」とばかりに、まずはこれぞという酒にねらいを定め、そのブースに
『奥の松 大吟醸雫酒 十八代伊兵衛』、これです、これを飲んでみたかった。四合瓶一本が5200円という代物、噂に違わぬ味の良さであります。
さぁ~て、あとは端からヅラーっといただきましょう。

小一時間も過ぎれば、すでによい気分であります。帯に短したすきに長し、というよりもこうなってしまうとアルコールが入っていればどれでも美味しい。
なかにはどうにも糀の香りが強すぎて、「好みじゃない」みたいなのもありましたが、それぞれに特徴があって、なかなかのものでありました。

そんななか、社長が杜氏で、地元の米にこだわる小さな地酒メーカーに出会いました。四合瓶一本1365円と、じつにお手頃な純米酒、少々荒削りですけど、きれの良い辛口が私の口にはよく合います。
「このあたりで、扱っている酒屋さんはあります?」
「はい、○○の××酒屋さんだけなんですが、置かしていただいてます。」

「きき酒会」に一緒に出かけたのは、友人S君、M君、O君、それにS君の同級生でスナックを経営するT女史。
T女史のお店は、このオフ、マリナーズの城島選手もおみえになったという、そこそこ高級感のあるお店であります。
「きき酒会が終わったら、お店につまみ用意したから飲み直しましょ」
「はい」「はい」「はい」「はい」
「バブさん、そのお酒気に入ったんなら、持ち込んでもいいわよ」
「はーーーい」
ということで、
『白冨士 純米吟醸』を一本購入、T女史のお店で飲み直しとあいなりました。


最初から最後まで日本酒で通したのは久しぶり、まぁ、たまにはいいでしょう。

さて、今日の一枚も、じつに久しぶりな、マイルスにしてみました。コルトレーン脱退後、ウエイン・ショーターに参加を打診したものの、ショーターはジャズ・メッセンジャーズを離れることはできず、ジミー・ヒース、ソニー・スティット、等を一時的に加え、ハンク・モブレーで落ち着きました。
ところが、このアルバムでは、2曲だけコルトレーンに参加をしてもらいます。脱退したはずのコルトレーンの参加をモブレーはどう思ったでしょうね。
ある意味、マイルスにとっては停滞の時期ということになりまけど、私はとても好きなアルバムです。マイルス・ファンには申し訳ありませんが、正直、私はこれ以降のマイルスをあまり好みません。
なお、以前にこのアルバムは紹介済みかもしれません。確認するのも少々面倒なもので、今日は今聴いているアルバムを紹介することにしました。(あしからず)

SOMEDAY MY PRINCE WILL COME / MILES DAVIS
1961年3月録音
MILES DAVIS(tp) JOHN COLTRANE(ts)[1,5] HANK MOBLEY(ts)[1-4] WYNTON KELLY(p) PAUL CHAMBERS(b) PHILLY JOE JONES(ds)
1.SOMEDAY MY PRINCE WILL COME
2.OLD FROLKS
3.PFRANCING
4.DRAD DOG
5.TEO
6.I THOUGHT ABOUT YOU

追伸、
ハンク・モブレーがけして悪いとは思いません。ただ、1曲目「SOMEDAY MY PRINCE WILL COME 」のソロをコルトレーンと比べてしまうと、私は、やはりコルトレーンに軍配を上げてしまいます。
いずれにせよ、このアルバムで一番光っているのはウイントン・ケリーでしょうかね。


粉ジュースに浸かる

2006年05月27日 | d-f


今日は変な天気でした、雨が降ったかと思えば雲が切れて青空が見えたり、晴れていたかと思えば、にわかにかき曇り、ザー! 大雨の地域もあったようですから、それを思えば文句も言えませんがね。

夕方、少々体を動かしたせいで、汗をかいたので
「飯より、風呂を先にしたいな」と言うと
「いつでも入れるよ、・・・・・・ビックリしないようにね」
「ん?風呂に入って何にビックリするんだ? まさか全面鏡張りにしたわけでもあるまいに」
服を脱いで、風呂場の戸を開けた瞬間です。なにやらアマーイ臭いが漂ってきました。
「こっこれは!」
風呂のふたを開けて二度ビックリ、お湯が真っ赤のカ!
「う~~~~!イチゴだー!」
家人が誰かからもらってきたというイチゴの入浴剤が入っていたのです。

もちろん、初体験です。色も臭いもイチゴ、イチゴ、イチゴ。
昔、よく飲んだ粉ジュースを彷彿とさせる液体が、風呂桶を満たしているのですよ。こんなお湯に体を沈めて、大丈夫なのでしょうか?
昔の粉ジュースをそのままなめる(本来は水に溶かして飲むものでしたが)と、舌が変色したことを思い出してしまいました。

けっか、入ってしまえば、臭いにもなれてしまい、問題なかったといえばなかったのですが、あまりお勧めできる入浴剤ではありませんね。
イチゴの香りを振りまく、風呂上がりの中年男っていうのは、なんともイカンでしょ。
「我が家には、イチゴの香りが似合うものは、もう誰もいないんだから、あの入浴剤は、バスだな」

トイレに行って、おもわず、パンツに色が付いていないか見直してしまった私でしたとさ。(笑)

さて、今日の一枚は、エバンスのリーダー第2作「EVERYBODY DIGS BILL EVANS」にしてみました。
マイルスのグループに参加して、エバンスは何を得たのか?その答えが少しだけわかることができる、そんな一枚かもしれません。
いわゆる、「インター・プレー、バーン!」という、トリオ演奏ではありません。ただ、マイルスのグループを経て、その後、彼がどんな方向に進みつつあるのか、他のピアニストとは一線を画すその姿が、おぼろげにも出ている作品だと思います。

EVERYBODY DIGS BILL EVANS
1958年12月15日録音
BILL EVANS(p) SAM JONES(b) PHILLY JOE JONES(ds)
1.MINORITY
2.YOUNG AND FOOLISH
3.LUCKY TO BE ME
4.NIGHT AND DAY
5.EPILOGUE
6.TENDERLY
7.PEACE PIECE
8.WHAT IS THERE TO SAY ?
9.OLEO
10.EPILOGUE

おまけ、
粉ジュースというと、トリスコンクと駄菓子屋を思い出す私は、やっぱりイチゴの香りが似合わない男であります。駄菓子屋で買った、小さな袋に入った粉ジュースを、そのまま指につけてなめていると、指も舌も毒々しい色に変わっていったことを、今でもよく覚えています。
水に溶いて飲んでも、だまされたような味で、粉が足りないんだと思いこみ、粉を大量に入れても結果は同じ、どんなによく溶かしたつもりでも、必ずコップの底に粉が溶けずにのっこっていましたっけ。

明日は、楽しい日本酒の試飲会です。おそらくは、ブログ更新は不可能でしょう。その模様は明後日の報告を待て!!!


今日は何燗?

2006年05月26日 | d-f

一昨日は『あんきも』のせいで(?)、飲み過ぎてしまいましたので、金曜の夜にもかかわらず、おとなしく自宅で飲んでおります。(けっきょく飲んでのかい!)

自宅で飲む良さは、好きな器を使えるということでしょうか。
ずいぶん前に『戦力外通知』で、多くの酒器をお蔵入りさせられた私ですが、それでもそこそこの数が現役であります。
もちろん、バカ高な作家ものの酒器などはほとんどありません。手になじむお気に入りのものを使っております。



皆さんは日本酒を飲まれるとき、冷やでいかれますか?燗でいかれますか?
もちろん、酒の種類にもよるでしょうね。
私は、『常温』ってやつが好きで、夏は温ーいやつ、冬は冷たいやつをよく飲みます。そのせいか酒器も徳利より、片口でやるのが多くなってしまいます。

日本酒の温度の話が出たところで、粋な言い方をお教えしましょうか。
燗には昔から、温度によって六つぐらいの言い分けがされています。
温度が低い順に紹介しますと
「日向燗」「人肌燗」「ぬる燗」「上燗」「あつ燗」「飛びきり燗」てなかんじ、何とも風情がある分け方じゃありませんか。ものの本では「何度ぐらい」なんてことが書いてありますが、雰囲気で使っちゃったほうが、なんとも格好いい。
冷やにも言い方がありますよ、今度は温度が高い順に
「涼冷え」「花冷え」「雪冷え」ときたもんだ。

一杯飲み屋で日本酒を飲むときに、注文に使うのはだめ、「なんだいこいつ、通ぶりやがって」てなことになりますので、あくまで飲み話の戯れ言にお使いください。

さて、日本酒に合うかは別として、今日の一枚は、タル・ファーロウを選んでみました。ヴァーブに残る彼のアルバムは、いづれも秀逸であります。やはり悲劇の天才ピアニスト、エディ・コスタとの、息のあったコンビが絶妙なのでしょうね。ハッと気がつくとピアノだったり、ギターだったり、境目が無くなってしまったかのような二人の演奏には、何度聴いても驚かされます。

TAL / TAL FARLOW
1956年3月録音
TAL FARLOW(g) EDDIE COSTA(p) VINNIE BURKE(b)
1.ISN'T IT ROMANTIC
2.THERE IS NO GREATER LOVE
3.HOW ABOUT YOU
4.ANYTHING GOES
5.YESTERDAYS
6.YOU DON'T KNOW WHAT LOVE IS
7.CHUCKLES
8.BROADWAY

追伸、
なぜ、エディ・コスタは、悲劇のピアニストと呼ばれるのか?
彼もまた、クリフォード・ブラウンと同じように、31歳の若さで自動車事故のため、命を落としたからであります。


『あんきも』が悪い!

2006年05月25日 | m-o

昨晩は、少々(?)飲み過ぎてしまい、オークのママさんに迷惑をかけしてしまいました。この場でお詫び申し上げます、「ごめんなさい」

ここで言い訳を一つ

以前、アンコウ(魚の)の話をしたことがあったかと思いますが、『あんきも』は特に好物で、冬場はちょくちょく口にします。あくまでこれは冬場のお話、ところが昨晩、行きつけの飲み屋さんで大将が
「バブさん、あんきもあるんだけど食べてみる?」
「え~?この時期に?」
「そう思うでしょ?俺もそう思ったんだけどね、だまされたと思って食べてみて」

三陸沖の『あんきも』だそうで、この時期だと普通は脂が少ないのでソテーにでもして出してみようかと仕入れたそうです。
いざ仕込みをしようと見たら、なぜか脂がたっぷり、「これは焼いたらもったいない」となったそうで、
「どれどれ」
一口パクリといったら、これがあなた、冬場でも口にできないほどの美味しさではありませんか。
女将さんいわく
「バブさん、お酒すすんじゃうね」
全くその通り、

ということで、飲み過ぎてしまったと・・・そういう訳で・・・・・酔っぱらってしまいました。だからね『あんきも』が悪いんですよ..ね(笑)

さて、今日の一枚は、ジュニア・マンスのピアノ・トリオにしてみました。
このアルバムは、キャノンボール・アダレーのグループからガレスピーのグループに移り活躍していた時期に吹き込まれた、彼のデビュー・アルバムです。
なんとも軽い(悪い意味じゃなくて)タッチの彼のピアノ、私の高校時代のお気に入りアルバムです。『あんきも』ほどではありませんが、何ともノリがよくて、お酒がすすんでしまう一枚です。

JUNIOR / JUNIR MANCE
1959年4月9日録音
JUNIR MANCE(p) RAY BROWN(b) LEX HAMPHRIES(ds)
1.A SMOOTH ONE
2.MISS JACKIE'S DELIGHT
3.WHISPER NOT
4.LOVE FOR SALE
5.LILACS IN THE RAIN
6.SMALL FRY
7.JUBILATION
8.BIRK'S WORKS
9.BLUES FOR BEVERLEE
10.JUNIOR'S TUNE

絶好調の乙女心 ?!!

2006年05月23日 | d-f


昨日の『プチ5月病』も無事完治し、今日は絶好調! いつもの脳天気な私が帰ってきました。
えっ? あんたの場合、5月病ぐらいがちょうどいい?


朝から雨を覚悟していたら、降り出したのは夕方になって、昼は花を愛でる余裕もありました。ツツジの花の蜜を、真ん丸の蜂君がいっしょうけんめい集めていました。
(写真が悪いのでよくわかりませんが、真ん中にいるのが蜂です。)
絶好調の私が、思い出したのが大好きな金子みすずさんの「つゆ」という詩です。

   だれにもいわずにおきましょう。
   朝のお庭のすみっこで、
   花がほろりとないたこと。

   もしもうわさがひろがって
   はちのお耳へはいったら、

   わるいことでもしたように、
   みつをかえしにゆくでしょう。

ほらほら、絶好調の私は、メルヘンチックな乙女にもなれるのですよ。(キモチワリー)

先日、DVD「ELLA FITZGERALD LIVE AT MONTREUX 1969」を紹介したら、ブログ仲間の swing a-go-goさんがさっそく買い求められたそうで、とても良かったとコメントいただきました。
私は、脳天気もさることながら、お調子者でもありますので、今日はもう一枚DVDを紹介しようと思います。


エラとは違い、かなり新しい映像になりますが、力を入れずにリラックスしながら観ていられるDVDとして、重宝しているものです。
晩年のケニー・ドリューは、なぜか日本の女性に受けました。ペデルセンのベースに乗って聞こえてくる彼のピアノが、とても優しかったからでしょう。
そんな晩年のケニー・ドリュー・トリオをお好みの方、このDVDもぜひご覧になってみて下さい。

ということで、普通なら晩年のドリューのアルバムを紹介するところでしょうけど、さにあらず、ハード・バッパー、ケニー・ドリューを紹介します。
ヨーロッパに渡る前、ドリューはブルージーな魅力全開のピアニストでした。本来であれば、リバーサイドの「THE KENNY DREW TRIO」あたりにしたいところですが、以前に紹介したことがありましたので、今日の一枚はこれにします。

THIS IS NEW / KENNY DREW
1957年4月3日、5月28日録音
KENNY DREW(p) DONALD BYRD(tp) WILBUR WARE(b) G.T. HOGAN(ds)
HANK MOBLEY(ts)[1-3]
1.THIS IS NEW
2.CAROL
3.IT'S YOU OR NO ONE
4.YOU'RE MY THRILL
5.LITTLE T
6.PAUL'S PAL
7.WHY DO I LOVE YOU ?

DVD 「KENNY DREW LIVE」
1992年3月22日収録
KENNY DREW(p) NIELS-HENNING ORSTED PEDERSEN(b) ALVIN QUEEN(ds)
1.IN YOUR OWN SWEET WAY
2.IT MIGHT AS WELL BE SPRING
3.SAINT THOMAS
4.IT COULD HAPPEN TO YOU
5.HUSHABYE
 


プチ5月病

2006年05月22日 | a-c

年に何度か、なんだか何もしたくない・・・というか、何も手につかない、そんな日がありませんか?
こんな効率の悪い日には、無理に何かをしようとすると、逆に大きな失敗につながったりします。
一種の「プチ5月病」みたいなものでしょうか。

まあ、こんなものは、酒飲んで、滅多に聴かない今日の一枚なんかを、ドーっとかけると、私の場合、明日にはケロッとどこかへ行ってしまうのですが・・・・

「名人というものは最悪のコンディションでよい成績をあげるそうである。何かするのにコンディションを気にするときりがないし、不平不満ばかり出るようになるので、最悪のコンディションも、つまずいた石の一種だと思えば、最悪のコンディションこそ、自分の踏み石になるのだ、と思ってしまうことである。」
糸川英夫先生のお言葉であります。

今まさに『5月病』という方もいらっしゃるのでしょうね。ちょっとした失敗とか、それこそコンディションの悪さが引き金なんでしょうけど、まさに踏み石にして頑張ってもらいたいものです。

さて、というわけで、今日の一枚は、2年に1度ぐらいしか聴かない一枚です。
まさに「フリー・ジャズ」と名付けられたこのアルバムは、ダブル・カルテットという特異な構成と冒頭のアンサンブルと、ハーモニック・ユニゾンだけを決めただけで、あとはソロイストがおのおの決めたという大ざっぱなやり方で、フリーな演奏が繰り広げられます。
私は、「フリー・ジャズが大好きだ!」と声高には言い切れません。
じっさい、このアルバムを半日聴いていたら、4年間は聴かなくてよいと思うかも知れません。もちろん、少し、内容的には違いがありますが、後期のコルトレーンも連続で聴くのには、リキが必要です。

ところが、今日みたいな日に、ドドドーっと聴くと、私の場合、へんにサッパリするんです。しいて言うなれば、強烈に熱いサウナに入った後みたいな・・・
ハハハハハ、これってやっぱり変ですかね。

けして、皆さんにお勧めはしません。でも1人1人の音、フリーでありながら微妙に刺激し合う演奏、そんなところに魅力を見いだせる方は、ぜひにもお聴きになってみて下さい。

FREE JAZZ / ORNETTE COLEMAN
1960年12月21日録音
ORNETTE COLEMAN(as) ERIC DOLPHY(as,bcl) DON CHERRY(tp) FREDDIE HUBBARD(tp) SCOTT LAFARO(b) CHARLIE HADEN(b) BILLY HIGGINS(ds) ED BLACKWELL(ds)
1.FREE JAZZ
2.FIRST TAKE

追伸、昨日の記事にturuさんよりコメントをいただきました。それに対する答えになっているとは思いませんが、偶然にも3日間アルト・サックス奏者(ドルフィーを含めれば4人)のアルバムが続きました。
個性的な4人ですし、それぞれ音楽性がかなり違うアルバムですので、それぞれの個性がきわだつのではないでしょうか。

見てるよ、みてるぞ

2006年05月21日 | m-o


今日はとても良い天気でしたね。ジーコ・ジャパンの最終合宿には、たくさんの人が見に行ったようですが、他人事ながら渋滞にはまったあげく、選手を見に行ったのか、他人の頭を見に行ったのか・・・・お疲れ様でした。

私は、久しぶりに自宅でのんびりの日曜日でした。部屋でゾウアザラシのようにふるまっておりますと
「せっかくの天気が終わっちゃうよ」
たしかに、こんな日に家を一歩も出ないというのも、もったいない気がします。
「ちょっと出かけてくんね」

「運動不足解消には、歩くことが一番」とばかりに、携帯音楽再生機(笑)をぶら下げ、ちょっと遠出のウォーキングへ出かけました。

道ばたに咲く花も、爽やかな空の下ではとても元気です。
「ん?」
とあるお宅の玄関脇に壊れてもなお、無理矢理に立てられた看板を発見。

『見てるよ、みてるぞ、犬のフン』って、なんだか万引き対策の標語をパクッたような。
きっとこのお宅の前で、どうしてももよおしてしまう犬がいるのでしょうね。
ゲスな話ですが、小さいとき、「風呂にはいると、どうしても小用をもよおした」なんてことありませんでした?
このお宅にも、そんな何かがあるのでしょうか?

なんて、くだらないことを考えていると、小学校2,3年の女の子が、「こんにちは!」と元気に挨拶をしてくれました。
今どき、可愛い子じゃありませんか。こんな可愛い子を怖がらせちゃいけない、「何年生?偉いね、挨拶できて」と、お話しをしたい気持をグッとこらえ(まったく、いやな世の中ですが)
「こんにちは!」と答えるだけにしてきました。

きっと、こんな可愛い子を育てているご両親は素敵な人なんだろうな。そう思いませんか?
子供は親を映す鏡、自己反省しても、我が家はもう遅いですね。
『見てるよ、みてるぞ、子供の姿に親の影』
そんなところですかね。

途中、疲れて喫茶店で一休み、自宅近くに戻ったときには、青空も赤く染まっておりました。
「いけね!晩飯当番だった!」

さて、今日の一枚は、昨日に引き続き、アルト・サックスのアルバムです。構成はまったく同じ、アルト、トランペット、ピアノ、ベース、ドラムスのクインテットなのですが、昨日の一枚とは雰囲気がまったく違います。
それは、イーストとウエストの違いなのか?私にはよくわかりませんが、聞き比べてみるのも面白いかも知れません。

ジャッキー・マクリーン自身は、この時代(ブレスティッジ時代)を、「まだ自分の音楽になっていなかったというのが、満足できない最大の理由だ」と言っているように、出来の悪かった時代と捉えていたらしいです。
とはいうものの、私は、この時期のマクリーンが悪いとは思えません。じゅうぶんに楽しんでいますよ。
ドナルド・バードとのコンビは、初リーダー作、猫のマクリーンこと「THE JACKIE McLEAN QUINTET」でもやっていますし、ウォーリントンのところでもやってますから心配ご無用。猫のマクリーンと一番の違いを感じるのは、やっぱりエルモ・ホープのピアノでしょうかね。私は好きなピアニストですけどね。
ともかく、「本人が言うほど悪くない!」これだけは言っておきます。

LIGHTS OUT ! / JACKIE McLEAN
1956年1月27日録音
JACKIE McLEAN(as) DONALD BYRD(tp) ELMO HOPE(p) DOUG WATKINS(b) ARTHUR TAYLOR(ds)
1.LIGHTS OUT
2.UP
3.LORRAINE
4.A FOGGY DAY
5.KERPLUNK
6.INDING


夕立の香り

2006年05月20日 | j-l

今日は蒸し暑くて、しかも3時過ぎからは、「ピカ!ゴロゴロ!バカーン!」と大きな雷、雨も勢いがありました。
雷がやむのを待って、家電量販店にいったのですが、
「先ほどの停電で、レジの復旧に少々時間がかかります。」
「うーむ、オンラインのレジシステムも雷には弱いんだなぁ、電気屋が停電でドギマギしているのも、なんともこっけいなもんだ」なんて思ってしまいました。

ところで、夕立の時に一種独特の臭いを感じたことはありませんか?
なんていうかな、「雨が一瞬のうちにホコリを打った」みたいな臭い、(なんだかわかんない表現ですね)
私は感じるんです。そして、この臭いを感じると「夏に少しずつ近づいているんだなぁ」と思ったりして、その臭いを今年初めて感じました。

そういえば、昔は軒先で水溜まりに跳ねる、勢いある夕立を眺めていたこともよくありましたっけ、最近はそんなこともしていないですね、雨を眺めているなんて余裕がなくなってしまったのでしょう。
「♪雨雨、ふれふれ、母さんが 蛇の目でおむかえうれしいな。ピッチピッチ チャップチャップ ランランラン。
かけましょ、鞄を母さんの あとからゆこゆこ鐘が鳴る。ピッチピッチ チャップチャップ ランランラン。
あらあら、あの子はずぶぬれだ、柳の根かたで泣いている。ピッチピッチ チャップチャップ ランランラン。♪・・・・・・あれ?このあとなんだっけ?」

雨を眺めていると、なんとなく口ずさんでしまう、そんな歌ってありますよね。
「♪ I'm singin' in the rain Just singin' in the rain What a glorious feelin' I'm happy again I'm laughin' at clouds So dark up above The sun's in my heart And I'm ready for love ・・・・・・・・・・♪」
とは、けして出てこないのが、私らしい。(笑)

ところが4番の歌詞が出てこない
「母さん、母さん、母さん、・・・・・・・」
白秋さんごめんなさい、「自分の傘を貸して、自分は母さんの蛇の目に入って行くから大丈夫だよ」という内容は憶えているのですが、歌詞が出てきません。あとで調べますので許してくださいね。

ともかく、雷はイヤだけど、久しぶりに雨を楽しんだ一時でした。

さて、今日の一枚は、雨にはまったく関係がないのですが、夕食にビールを「カーッ!」と飲んで、最初に聴いたアルバムにしました。
このアルバムのリー・コニッツは、ベリー・クールのはずが、とても暖かい感じがします。これで、心が温まってくると、昨晩飲んだ酒の量など、すっかり忘れて・・・・あやや、また飲んでしまうのかな?

VERY COOL / LEE KONITZ
1957年5月5日録音
LEE KONITZ(as) DON FERRARA(tp) SAL MOSCA(p) PETER IND(b) SHADOW WILSON(ds)
1.SUNFLOWER
2.STAIRWAY TO THE STARS
3.MOVIN' AROUND
4.KARY'S TRANCE
5.CRAZY SHE CALLS ME
6.BILLIE'S BOUNCE

おまけ、
ジャズ四方山話」「酒話」更新しました。よろしければ覗いてみてください。