JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

位に解たるべからず

2008年07月31日 | s-u

最近やはり少し疲れているんでしょうか、昨晩は酒の量以上に酔っぱらったように思います。夏本番を前に体調を崩してもなんですので、今日はビール一杯で我慢することにしました。(えらいえらい)

ところで、踏み倒し外務省職員のニュースを見ました?
凄いですねぇ、1500万ですって、
家を追い出されたか何だか知りませんけど、一泊5万超の部屋に300日以上泊まってたっていうのは、社長を以前から知っていて転がり込んだからといっても、普通は出来る事じゃありませんよね。
まったく常識がないったらありゃしない。いやまてよ、外務省職員にとってはそれが常識だったりして・・・・怖いですねぇ、凄いですねぇ、いやですねぇ
どうせなら、一年間『ホームレス公務員』でも経験した方が、彼のためになったんじゃないでしょうか(笑)

ともかく、アヤツみたいなアホ公務員には1円に苦しむ生活を体験させるべきでしょ、即クビ、昼夜問わずにアルバイトの掛け持ちでもしてホテル代を払わすべきだと思いますよ。
年に700万から800万の給料をもらいながら豪華ホテル暮らしをして、ホテル代踏み倒し、これで何の罰も社会的制裁も受けないとしたら、かたや電気を止められてご飯が炊けず、米と自前の炊飯器片手に不法侵入で捕まったというオッサンはいったい何なんだって、思わず考えてしまう。もちろん不法侵入も電気泥棒も悪いことには違いありませんけどね。

「あの人達は、自分は特別、お殿様って思ってるから、何言ってもわかんねぇって」
とは、母の談。
まじめに働いていらっしゃる公務員のみなさん、今こそあなた方が立ち上がる時じゃありませんかねぇ、少なくとも私は期待しています。

位に解(おこた)らざるは、民のいこうところなり。

民を安息せしめる、そんな公僕であってくださいよ。

さて、今日の一枚は、ボビー・ティモンズです。
アート・ブレーキーとサム・ジョーンズのバックアップが絶妙で、一昨日に引き続き大好きにブルー・ミッチェルのワンホーンというのも嬉しい一枚です。もちろんティモンズのピアノも彼らによって多いに引き立っていると思います。

一曲目「SOUL TIME」このミッチェルがエエですねぇ、
バラード曲「YOU DON'T KNOW WHAT LOVE IS」も好きだなぁ・・・・

ティモンズはトリオ演奏も良いんですが、管が一本でも入った方が味が出るのかもしれません。
これもまた好きな一枚です。

SOUL TIME / BOBBY TIMMONS
1960年8月12,17日録音
BOBBY TIMMONS(p) BLUE MITCHELL(tp)[1~6] SAM JONES(b) ART BLAKEY(ds)
1.SOUL TIME
2.SO TIRED
3.THE TOUCH OF YOUR LIPS
4.S'POSIN'
5.STELLA B.
6.YOU DON'T KNOW WHAT LOVE IS
7.ONE MO'

おまけ、
先日、話だけで終わった「ひろし」の『ウニおにぎりの揚げ物』、写真が届きましたのでアップします。

本メニューでは無いので、盛りつけ等の工夫はなされておりませんが、味は絶品でした。


死して何を残す?

2008年07月29日 | g-i

またしてもジャズ・ジャイアンツの訃報が届きました。
このブログにも何度となくご出演いただいたジョニー・グリフィンであります。
去る7月25日、フランス西部ビエンヌ県の自宅でお亡くなりになったそうで、享年80歳。
あの小さな身体で豪快にブローする「リトル・ジャイアント」、ハンプトン楽団時代は別としても、ジョー・モリス、ジョー・ジョーンズ、アーネット・コブらとのシカゴ時代、ジャズ・メッセンジャーズの一員として、そして、モンク・グループの一員として、さらにはヨーロッパに移り住んでからも、帰米後も・・・・
私は、常に「グリフィンだ!」というスタイルを貫き通した彼がとても好きです。
心よりご冥福をお祈りしたいと思います。

それにしても、このブログを始めてから何人のジャズ・ジャイアンツがこの世を去ったでありましょうか?
特に私などが聴いている時代のジャズメンは、すでに旅立っているか、あるいはかなりの高齢になっているわけで、それもまた仕方のない事なのではありますが、それでもこうして訃報を聞くたびに寂しい思いがします。

「でもいいじゃないの、『死して尚、作品は残る』彼らにはそれがあるんだから」

なるほど、その通りですね。
絵にしても、彫刻にしても、あるいは建築にしても、本にしても、そして音楽にしても、クリエイターの最大の魅力は『死して尚、作品は残る』でありました。
すでに何日か前には、二度と彼の生の演奏を聴けなくなっているにもかかわらず、今こうして彼の演奏を自宅で楽しんでいる、ある意味、生きた証を永遠に残せる仕事をした、これはうらやむべき事なのかもしれません。

「だって、会ったことも話したこともない人なのに、命日だからっていって毎年儀式を執り行う人が、こんな所にもいるんだよ。」
「それはひょっとして、あ・た・しのことかな?」

亡くなっても、世界中の何処かでその演奏を聴いて身体を揺らしている人がいる、それってやっぱり凄いことだし、素敵なことですよね。
私のようにダラダラと毎日を過ごし、残すどころか消費だけを繰り返す、(そんなヤツに限って長生きしたりするんだよなぁ...笑)そんな生涯より、『死して尚、作品は残る』これがどんなに素晴らしいものであるか・・・
あ~あ、何だか自分がとてもミジメに思えてきました。(笑)

ともかく私はめげずに、これからもそんな彼らの作品の恩恵を受けながら、ダラダラと生きていくことにします。

さて、今日の一枚は、もちろんジョニー・グリフィンです。
しかも、間違いなくこれは一番に紹介済みだろうと思っていたら、あたりまえすぎてまだ紹介していなかったという、リバーサイドに残る彼の代表作です。

6曲中3曲がノーマン・シモンズの曲、グリフィンのオリジナルは「63RD STREET THEME」だけ、「しかも3管編成じゃグリフィンが死んじゃうんじゃねぇ」とんでもない、それでもグリフィンらしさがグイグイ来るからこその「リトル・ジャイアント」なのであります。
各曲での彼のソロ、「気持ちいい~~~!」まさにそんな感じ、大好きなブルー・ミッチェル、そしてジュリアン・プリスターが脇を固めているからこそ、この感覚がさらに全面へと出てきているのだと思います。(ウイントン・ケリーのピアノも、もちろん良いですしね。)

オリジナルの「63RD STREET THEME」も、まさに「夜のストリート」感たっぷりで、あの「ブァプァプァップァ~~~」っていうグリフィンのソロがたまんないし、ケリーのピアノが歌ってます。サム・ジョーンズのベース・ソロもなかなか。

1曲だけワンホーン・トリオによる、バブス・ゴンザレスの「LONELY ONE」が入っていますが、これがまたいい。アルバート・ヒースとの掛け合いソロが聴き所ですよね。

え~~とそれから・・・・・・
あはははは、どの曲も大好きな一枚です。

THE LITTLE GIANT / JOHNNY GRIFFIN
1959年8月4,5日録音
JOHNNY GRIFFIN(ts) BLUE MITCHELL(tp) JULIAN PRIESTER(tb) WYNTON KELLY(p) SAM JONES(b) ALBERT HEATH(ds)

1.OLIVE REFRACTIONS
2.THE MESSAGE
3.LONELY ONE
4.63RD STREET THEME
5.PLAYMATES
6.VENUS AND THE MOON


『妖怪』VS『幽霊』

2008年07月28日 | p-r

いやはやまったく・・
「暑い暑いって言うな、益々暑くなんだろ!」
「暑い暑いって言うなって言うな、益々暑くなんだろ!」
「暑い暑いって言うなって言うなって言うな、暑くなんだろ!」
「暑い・・・・・・・何でもいいから言うな!」
って、それくらい暑いですねぇ。
このあたりは何だか湿度も高くて、気温以上に暑さを感じます。
1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12これだけ『暑い』を言えば、まぁ気も晴れるかな?(笑)

暑い季節のお話といえば、『怪談、ホラー』と相場が決まっています。
思えば、昔はキャンプの夜話用として、二,三の『怖い話』を覚えていたものですが、最近は話す機会も無くなってすっかり色あせ、もし話をしても怖さの『こ』も感じられないのでしょうね。
それに、聞く方が「キャーキャー」言ってくれるから話がいがあるんであって、
「何くだらない話してんのよ、忙しいんだから」
なんて言われると、ガッカリもするじゃないですか。
あの「キャー」とか言って、腕にしがみついてきた『可愛さ』は、きっと何処かで悪い『妖怪』にでも喰われちまったんでしょうね・・・今や自身が『妖怪』のようになってしまって・・・・・
おっといかん、こんな話『妖怪』の耳にでも入ったら、えらい目に遭ってしまいます。

『妖怪』のたぐいは、今言ったように私のすぐ身近にもいて、なかには愛敬があったり、幸運を招き入れたりするものも多いようです。
その点『幽霊』となると、ちと感覚が違いますよね
ほんとうに小さかったころに見た映画「東海道四谷怪談」なんて、気持ち悪いだけの洋画ホラーより、そうとう怖かったように覚えているのですが、みなさんはいかがですか?もちろん、赤ん坊みたいなころに見れば、ホラーだって四谷怪談だって、同じように怖いだけだったかも知れませんけど。
たしか、天知茂さんが伊右衛門、若杉嘉津子さんがお岩さんだったかと、たしか池内淳子さんも出てたよなぁ?????

『四谷怪談』の小岩さんにしても、『累ヶ淵』の累さんにしても、『牡丹灯篭』のお露さんにしても、不思議と『幽霊』というもんは女性が多いように思います。しかも、みなさんもともとは、美人で貞淑でおとなしい、そんな女性なのでありますよねぇ
それが、男の身勝手や心変わり、横暴なふるまいに耐えきれず死んでいって『幽霊』になるってパターンがとても多いわけで、現代の女性は死ぬ前に爆発しますから、『幽霊』になって出なくても済むのかも知れません。
「あっ、そうかぁ、だから『妖怪』になっちゃうんだぁ」
って、これこれ。

ひょっとすると、今や男性の『幽霊』が大幅に増えているのかもしれませんよ。
貞淑でおとなしい旦那を、キツーイ嫁さんがないがしろにして、恨みも言えないままに死んでいく、
「うらめしや~~~、何で亭主が飯作るう~~~」
って、私もひょっとしたら『幽霊』になって出てくるかも知れませんもん。(笑)

「なにが、貞淑でおとなしいよ。鏡見な、辞書ひきな、胸に手をあてな」

う~~~ん、『妖怪』には『幽霊』でも勝てないかもしれない。

さて、今日の一枚は、イギリスのサックス奏者ドン・レンデルです。

共演者はグラハム・ボンド、ブリティシュ・ロックの雄グラハム・ボンド・オーガニゼイションのボンドのほうが分かりやすいかなぁ・・・左側の私体型の人です。(オルガン弾きながら、ノリノリに唄いまくる感じが先行するかも)
ここでは、アルトを吹いています。

ドンのちょっと暖かみのあるテナーと、ちょっと堅いボンドのアルトがへんにマッチしていて、なかなか面白いアルバムだと思います。

このアルバム、私にとっては一種『幽霊』みたいなところがあって、「オリジナル盤の音を、一度聴いてみるべきだ」と言われて早ウン十年、いまだ耳にしていない一枚でもあるのです。

レーベルは、リバーサイドの傍系ジャズランド、ならば、オリジナルはUS盤かと言えばさにあらず、じつはUK盤、すなわち録音されたヨーロッパものがオリジナルなのであります。
ここからは、見たことも聴いたこともないお話ですので、そのつもりでお聴きいただきたいのですが、もともと音源を持っていたのはイギリスのInterdisc、ここからリバーサイドが版権を譲り受け、ジャズランド・レーベル出だしたというわけ、だとしたら、US盤がオリジナルでも良さそうなものを、Interdisc自体もジャズランド・レーベルでUK盤を発売したということらしいのです。
このUK盤がムチャクチャ音がよろしいんだそうです。

私としては、一度聴いてみたいのですが、そこは『幽霊』、超心理学研究会に所属していたくせに、極端に霊感の低い私の前には、未だ現れてくれないのであります。
どなたか、すでにお聴きになっている方がいらっしゃいましたら、感想など教えていただけますでしょうか?
いやいや、待てよ、そんなん聞いたら、さらに聴きたい願望が高まってしまうかもしれないし・・・・・・でも感想も聞いてみたいし・・・・
とまぁ、そんなアルバムであります。

ROARIN' / DON RENDELL
1961年6月17日, 8月29日録音
DON RENDELL(ts) GRAHAM BOND(as) JOHN BURCH(p) TONY ARCHER(b) PHIL KINORRA(ds)

1.BRING BACK THE BURCH 
2.MANUMISSION 
3.BLUE MONK 
4.JEANNINE 
5.THE HAUNT 
6.SO WHAT 
7.YOU LOOMED OUT OF LOCH NESS


暑さ忘れのスパイラル

2008年07月27日 | g-i

梅雨が明けて、益々梅雨っぽい毎日が続いているこのあたり(笑)、今日もお日様は雲の陰、そのくせ気温は高いもんだから、ジトーっとした感じで、気分悪りー。
一日ゆっくり休みたいというのに、午前中はやはり家の用事でこき使われ、午後こそはと冷房なんぞを効かせながら珈琲を飲んでいると、
「電気代もバカにならないんだよ。」
「・・・・・・」
え~~~ん、他人様よりぶ厚い肉布団を羽織った私にとってこんな午後は「休んでいても疲れる」みたいなもので
「ちよっと出掛けてくんわ」
逃げました。(笑)
「夕飯の準備までには帰ってきてよぉ!」
「ふぁ~~い」

「さて、何処へ逃げようか????」
喫茶店で読書?漫画喫茶で久々の漫画鑑賞?いっそのこと昼間っからビアガーデン・・・ナイナイ。いやいや健康的にプール?(それはもっとナイから)
「そうだ、半年ぶりのパチンコなんて良いかもしんない」
てな事を思いつき、散歩かたがた歩いて一番近いパチンコ店へ
ところが、うるさいはずのパチンコ店より、さらにうるさい声が隣から聞こえてきました。

『○○市(いち)』というイベントが開かれておりまして、思わずパチンコを忘れそちらの会場へ、
いやいや、歩いて行って正解でした。大学時代の学祭の模擬店を思わせるテントが並んでいるではないですか。
もちろん私は、
「烏賊焼きと生ビールちょうだい」
(いまや、学祭でアルコールは厳禁となっているところが多いそうですけど、我々の頃はどの模擬店でも酒を出しておりました。)
もうこうなると、暑さなんて関係ありませんねぇ、
「ビールをゴクゴク飲めば、汗がダクダク出て、汗がダクダク出れば、ビールをゴクゴク飲む」
これぞ『暑さ忘れのスパイラル』

特製ステージではカワイコチャンのチアリーダーが懸命に踊っていて、「踊りはカワイコチャンに限る」てなもんです。
結局、パチンコで無駄金を使わずに済みました。
良かった良かった。(笑)

帰宅後は、汗だかアルコールだか分からないものでちょっと臭くなった身体を、シャワーで締め、またしてもビールを飲み直しながら夕飯の支度にとりかかりました。
そこで『料理当番、本日の一品』であります。

まずはメイン。豚ヒレソテー・デミソースです。
塩胡椒した厚めの豚ヒレ肉をフライパンで焼き目を付け、オーブンで時間をかけて焼きました。これをデミソースにぶっ込み一煮立ち、ブロッコリーとマイタケのバターソテーを添えて盛りつけました。(最後に生クリームを少々)
付け合わせは、ニンニクバタートーストです。

じつは、私の一皿だけソースを変えてみたんです。ワインを一煮立ちさせ、デミソースをちょっと加え、ブルーチーズ(いただきものなのですが、私以外誰も食べないんですもん)、生クリームを溶かし込んでみました。
色合いはけして良くありませんが、味の方は期待以上で、ビールに飽きた口に、ワインのお伴として「バッチ・グー」でありました。

こちらは、ブルーチーズといっしょにいただいた、モッサァレラチーズとトマトのバジルソースサラダです。

結局は、今日も休日の大半をアルコールと過ごした私でありました。

さて、今日の一枚は、スタン・ゲッツです。
少々酒疲れ気味の私の身体には、これくらいのアルバムがじつに良く馴染みます。
「More」と言いながら、じつは「WEST COAST JAZZ」よりも先に、10インチ盤で発売になった音源であります。それ故、短いんですねぇ録音時間が・・・・・
それでも
軽快なスィング感のなかに、じつに落ち着いた雰囲気を醸し出す。この頃のゲッツにハズレというのはあまりないように思います。
ただ、私のように力を入れて聴くタイプには、それが逆にちょつとした不満なのでありますが、酒疲れの今の私には、力を入れる気力は残っておりません。(笑)
ボブ・ブルックマイヤーのバルブトロンボーンもなかなか活きています。

MORE WEST COAST JAZZ / STAN GETZ
1953年7月30日, 8月15,22日録音
STAN GETZ(ts) BOB BROOKMEYER(vtb) JOHN WILLIAMS(p) TEDDY KOTICK(b) FRANK ISOLA(ds)

1.WILLOW WEEP FOR ME
2.CRAZY RHYTHM
3.THE NEARNESS OF YOU
4.I DIDN'T KNOW WHAT TIME IT WAS
5.TANGERINE


また、飲んだの?

2008年07月26日 | g-i

「また、飲んだの?」
何度この言葉を聞かされようと、「私は酒を止めましぇん!」(笑)
昨晩はS君を誘い、おととい○十○歳の誕生日を迎えた、いつものバーのママの所へ行ってまいりました。誕生日のプレゼントはフランス製の器とワイン一本、いつものように盛り上がって帰宅時間は午前3時半でしたが、今日東京へ行くと言っていたS君は大丈夫だったでしょうか?(笑)

そうそう、ママにはプレゼントを贈りましたけど、母の所へはプレゼントが届きました。

先日、朝にわざわざ挨拶に来てくれた茶飲み友達のお孫さんからです。
もちろん直接母の所へ送ってきたわけではなく、その茶飲み友達の所へ届いたのですが
「5本はおばちゃん用だから、食べちゃダメだよ」
と電話をしてきたのだそうで、母はとても嬉しそうでした。
もちろん、私もご相伴に与り、先ほど食べてみましたけど、それはもう甘くて美味しいトンモロコシでございました。ごちそうさま。

ごちそうさまといえば、昨晩ママの所へ行く前に、昼食抜きだったもので「ちょいとお腹にものを入れてから行こうか」とまわったのが先日「そんなヒロシにおこしやす」で紹介した『ひろし』。
ブログ仲間のけいさんから、「『ひろし』の紹介HPに『ウニの天麩羅』って書いてあったけど、どんな味?」みたいなコメントをいただいたので、その『ウニの天麩羅』を食べてまいりましたよ。
味は・・・・そうだな簡単に言うと「外はサクサクの中トロ~リ」てな感じ、面白いのは口の中で食感と味が微妙に変化していくこと、これがたまらなく美味しゅうございまして、日本酒が進んでしまいました(笑)
「そうだ、ウニの天麩羅の進化形があるんだけど、食べてみる?」
とひろしさん。
「食べる、食べる」
これがなんと『ウニおにぎりの天麩羅』、想像つかないでしょうけど、ウニをたっぷり乗せた小振りのおにぎりを、そのまま薄衣で揚げちゃったという・・・・・・
いやいや、不思議と脂っこさも無く、ウニも良い感じの半生、ご飯にはほんのりと味が付いていて絶品でございました。
「へっへっへっへ、うらやましいだろう」
今のところ裏メニューらしいですから、いらした際は「バブに聞いたんだけど」と一声かけてみてください。
ちなみに、カメラを持って行かなかったもので写真は・・・・・
「俺もってるよ」
さすがS君、彼のカメラにしっかり収めてまいりました、が、私の手元にその画像がまだ届いておりませんので、届きしだいアップしますね。

さて、今日の一枚は、グラント・グリーンです。
ブルーノートでのリダー盤第三作目は、オルガン奏者ジャック・マクダフとの共演盤です。
ジャズ・ギターに派手さはいりませんねぇ。つくづくそう思わせる一枚だと思います。
シングルトーンでえもいわれぬ雰囲気を醸し出す「MY FUNNY VALENTINE」
こんなの聴いてると、Mさんのお店の手伝いなど行かずに、また飲み行きたくなる気分です。
マクダフもこれといった特徴は無いんですが、そこが逆にグリーンのギターに合っていて良いように思います。
ユセフ・ラティーフの参加は、ちょっとサプライズなのかなぁ?でも、なかなかよろしいんじゃないでしょうか。
ともかく、バーのカウンターで聴いてもじつに馴染む一枚だと思います。

GRANTSTAND / GRANT GREEN
1961年8月1日
GRANT GREEN(g) YUSEF LATEEF(ts,fl) JACK McDUFF(org) AL HARWOOD(ds)

1.GRANTSTAND
2.MY FUNNY VALENTINE
3.BLUES MAUDE'S FLAT
4.OLD FOLKS


美人、世界征服の陰謀

2008年07月24日 | m-o

昨晩遅くに帰宅すると、何やら怪しげな香りが漂っておりました。『月下美人』です。今年も6つの大輪を咲かせました。
入浴後『月下美人』の酌で一杯いただこうかとも思ったのですが、どうにも売れない場末のホステスみたいにあまりに香りが強すぎて(いかん、これは差別発言ですね、お許し下さい。)ともかく良い香りにも限度があります。早々に酒場を趣味部屋に変更して、ビール、日本酒、バーボンのフルコースを楽しみました。


♪ どこから漂ってくるのだろう
月下美人 不思議な花の香り
甘い香りに誘われて
河のせせらぎの中を
娘達たちが渡ってゆく
今日も一人一人一人 ♪
     山口百恵『娘達』

それにしても『月下美人』はどういう了見で、一晩だけのあの色香を放つのでありましょうか。
「かあちゃん、『月下美人』って、べつに種ができるわけじゃないよなぁ」
「種なんか見たことねぇなぁ、増やすのは株分けだし」
一年という長き日数を費やして、たった一晩、ほんの少人数に色香を楽しませる、大輪に似合わぬその奥ゆかしさこそが『月下美人』の美人である所以ではありましょうが、彼女もべつに目的も無しに花を咲かせているとも思えませんしねぇ。

「品種改良でこうなったとしても、どうせ改良するんだったら昼間咲かせるようにでもするだろうし・・・・・・・」

『月下美人』はメキシコ原産のサボテン科に属する植物だそうで、それこそテキーラに酔って血迷ったか?いやいやそんなはずはありません。
私が思うにはです。よほど想った相手がいて、それ以外にはけして真の姿を見せないみたいな。(笑)
おそらくは、メキシコには月明かりの夜にしか現れない、いい男、いや、いい虫でもいるんでしょうね。そいつだけを誘うために一夜かぎりの色香を懸命に放つのでしょう。
でももしそうだとしたら、人間というのはじつに身勝手で残酷であります。だって、たった一人の恋人のために懸命に踊る花を、恋人でもない我々の前で踊らせる、言ってみれば、見せ物小屋に無理矢理連れてきて、大衆の前にさらす悪徳なんとかみたいなもんでしょ。
なんだか『月下美人』の美人であるが故の悲哀を感じたりします。(美人は美人なりに辛いもんだ....笑)

いや、まてよ、彼女たちの真の目的は、一瞬の美を讃美する我々を利用して、全世界に飛び出そうという世界征服にあったりして、だとすれば、踊らされているのは我々の方か?????? う~~~ん、恐ろしきは『美人の陰謀』かもしれない。

そんなくだらないことを考えながら、美人のためにと酔っぱらいギターなどかき鳴らしていると、12時半、いつものバーのママから電話がかかってきました。
「どうしたのこんな時間に」
「あたし、あたし誰だかわかる?」
電話の向こうの声はママではありません。
(ん?だれだ????あっ!この声は△さんだ!)
「バブちゃん、あんたこの頃、水曜日に飲みに出るってブログに書いてあったから、今日来たのに!これから出てらっしゃい!」
「いやいや、それだけはご勘弁を・・・・・・」
・・・・・グラグラグラグラ
地震です。そう昨夜の大地震がまさにその時やってきたのでありました。
凄かったですねぇ、長かったですねぇ、
このあたりは震源地が遠かったわりには震度4とけっこうな揺れで、ちょっとビックリしました。ただ、震災に遭われた方には申し訳ないのですが、おかげで深夜タクシーでのお出かけは回避できましたけど。
報道によれば、死に至る被害を受けた方はおられなかったようで、不幸中の幸いと安堵しています。それでも被害に遭われた方は心細くおられることでしょう。心よりお見舞い申し上げます。

さて、今日の一枚は、ジェリー・マリガンです。
この選択理由はじつに不純でして「『月下美人』的ジャケットは無いかなぁ」みたいな。(笑)
それでも、美人ジャケットの品揃えがそれほど豊富とは言えない持ちネタで、ピッタリというジャケットはそうそう有るもんじゃ無いですね。
候補としては

このあたりが上がったりもしたのですが、一長一短。どうもイメージとは違う気がして、最後に残ったのが今日のアルバムとドン・バイアスの「ROUND ABOUT MIDNIGHT」この二枚、

♪ あなたが去ったあともその笑顔ののこしていった影が
私のすべての夢を彩ってくれ
夜あけを明るく照らしてくれるでしょう
私の目をよく見つめて
あなたが私にとってどれほど大切か判ってちょうだい
私たちの願いをこめた小さな星ははるか遠くに去ってしまった ・・・・♪

結局は「THE SHADOW OF YOUR SMILE」の歌詞も、それから同曲が主題歌だった映画「いそしぎ」でのエリザベス・テラーのイメージも、なんとなく『月下美人』に合ってるかなぁ・・・なんてね。

すいません。それだけで選んでしまいました。(笑)

ちなみに、マリガンでもピアノレスではなく、ハンプトン・ホーズの入った、フランクフルトでのライブ盤です。

THE SHADOW OF YOUR SMILE / GERRY MULLIGAN
1965年録音
GERRY MULLIGAN(bs) HAMPTON HAWES(p) HARRY FRRANKLIN(b) MIKE CARVIN(ds)

1.IN THE STILL OF THE NIGHT
2.BALLAD MEDLEY
  - Carioca
  - The Shadow of Your Smile
3.BLUES IN B FLAT
4.BRIGHT BOY BLUES


バブ・アンド・テキーラ!

2008年07月22日 | y-その他

3.14159 26535 89793 23846 26433 83279 50288 ・・・
3月14日が『円周率の日』なら、今日は22÷7(7月22日)がその値に近いから『円周率近似値の日』なんだそうでありまして・・・でも22÷7は3.1428 5714 286 ・・・だから少数以下2桁までしか同じじゃないでしょ・・・・・・・・
って、そんなこたぁどうでもいい、『大暑』の今日、昨晩あたりから急に上昇し始めた気温で頭がボーっとしてるんだから、πの事なんざぁ考えたくもありません。

「バブさん、アップル・パイ食べます?」
今日の午後、仕事先で奥様が作られたというアップル・パイをごちそうになりました。
イヤミのない甘さとシナモンの良い香りが、甘い物苦手の私でも美味しくいただけて
「奥さん、プロ以上ですよ。」(ちょっとゴマはすりましたが)

このアップル・パイ、旦那様である社長の大好物なんだそうで、
「俺は、嫁さんに惚れたわけじゃなくて、このアップル・パイに惚れて結婚したようなもんだから」
「それはそれは、このクソ暑さに負けぬほどお熱くて、アップル・パイに負けないほど甘~~いお話、ごちそうさまです。笑」
私とは違って甘党の社長は、一日に必ず一回はスイーツを召し上がるんだそうで、
「甘い物はなんでも好きなんだけどね、特別旨いってわけじゃないんだけど、時々このアップル・パイが、どうしても食べたくなるんだよなぁ」
なんだそうですよ。ほんとお幸せでよろしゅうございますねぇ

アップル・パイではありませんが、たしかに毎日口にしなくても、思い出したように無性に食べたくなる(飲みたくなる...笑)ものってありますよね。
ほら、唐揚げだとか、カレーだとか、ケンタッキーって人もいるし、私の友人にはマックのフィレオフィッシュなんてのもいたなぁ。
私の場合は・・・・・・う~~~ん、蕎麦とテキーラですかねぇ?(笑)

蕎麦好きの私は、ただただ蕎麦が食いたくなる時がたしかにあります。
一度そう思ってしまうと、もうそれ以外は食べたくなくなるんですよね。あれは不思議だよなぁ・・・・
テキーラの方は、今の季節が最も飲みたくなる時期です。
えっ、なら買って来て飲めばいいだろうって・・・ところが、「そうは烏賊の金○」なのであります。

第一に、そう量はいらないということ、つまり、一,二杯で後はウイスキーみたいな。
第二に、冷凍庫でギンギンに冷えた、あのちょっとトロ~っとした状態で飲みたいわけです。我が家の冷凍庫に私の酒が入るスペースを確保できると思いますぅ。
第三に、それだけのためにライムを買う贅沢など、我が家では許されるはずもありません。

以上の点から、テキーラは何処かお店でいただくより手がないのです。

酒があれば、そこにはかならず歴史が潜んでいる。十六世紀、「陽の沈まぬ国」と言われた強国スペインが足を踏み入れた北アメリカ大陸南部で、アステカと呼ばれる先住民が造りだした地酒に西洋の蒸留技術が加わり、生まれた酒がある。その名はテキーラ。
                                         「世界銘酒紀行」より

私がテキーラと初めて出会ったのは大学生の時でした。
もちろん、あの頃は味など二の次、塩を付けたレモンの輪切りをシャブリシャブリ、クイっクイっとあおり続け、目的は『酔う』ただその一点でありました。
本当にテキーラに目覚めたのは、17,8年ほど前だったでしょうか。
とある行きつけのバーでマスターが
「バブちゃん、バーボンのストレートばっかあおってないで、たまには別の酒も飲んでみれば」
と出してくれたテキーラ、これが絶品だったのです。
マスターがアメリカ滞在中に(5年ほど住んでいらしたそうで)知り合ったメキシコ人の友人が、不定期に送ってくれるという、日本では売っていない代物。しかも、お店のメニューには載っていない裏物なのであります。
香り抜群、喉ごし抜群、切れ味抜群、爽やかさも抜群、抜群抜群みんな抜群(笑)
それ以来、思い出したようにテキーラが飲みたくなるんです。
特に今日みたいに急に暑くなったような日、
「生ライムに塩、ギンギンに冷えたテキーラ、たまんねぇ」
てな感じです。

あ~~~こんな話をしていたら、ほんと、飲みたくなっちゃいました。でも、今日は飲みに行けないんですねぇ・・・
何で、πがアップル・パイになってテキーラになっちゃったんだろ、くそう!思い出すんじゃなかった。
「ママ(いつものバーの)、今度行ったときは、ビール、テキーラ、バーボンの順番ね」

さて、今日の一枚は、思い出しついでに「アビラ・アンド・テキーラ」が入っているジャズ・メッセンジャーズです。
このアルバムは、ブルーノート初の12インチLP用録音盤ということになります。

指揮官はホレス・シルバー、実態はアート・ブレーキーという様がよく出ているアルバムですよね。でも、私が最も気になるのは、やはりケニー・ドーハムでしょうか。
ドーハムの良さは「俺様の演奏はどうだ!」っていう、おごりというか、出しゃばった態度というか、そういうところが無いことだと思います。(反面、マイナス点でもあるのかもしれませんが)
だからでしょうか、この時期の他のトランペッターと比べてじつに叙情的に感じられます。
ひょっとしたら、もう一つの野望、歌手になりたいという気持ちがそうさせたのかも知れませんけど。
バード・ランドのクリフォード・ブラウンももちろん良いんですが、カフェ・ボヘミアのドーハムにもとても魅力を感じるバブ君でありました。

THE JAZZ MESSENGERS AT THE CAFE BOHEMIA Vol.2
1955年11月23日録音
KENNY DORHAM(tp) HANK MOBLEY(ts) HORACE SILVER(p) DOUG WATKINS(b) ART BLAKEY(ds)

1.SPORTIN' CROWD
2.LIKE SOMEONE IN LOVE
3.YESTERDAY
4.AVILA AND TEQUILA
5.I WAITED FOR YOU

追伸、
もう一つ思い出しついでに、テキーラの豆知識を一つ
メキシコでは、竜舌蘭を原料にした酒を一般的に「メスカル」と呼ぶんだそうで、その中でハリスコ州テキーラ町周辺の特産竜舌蘭「アガベ・アスール・テキラーナ(ブルーアガベ)」という品種で造られるものだけを「テキーラ」というのだそうですよ。
そして、熟成期間別に、蒸留直後のものを「ブランコ(ホワイトシルバー)」、大きな樽で二ヶ月以上一年未満熟成したものを「レポサド」、小さな樽で一年以上熟成したものを「アネホ」というそうです。
こんどテキーラを飲む機会があれば、ちょっとだけ思いだしてみてください。


ほんと、世知辛い

2008年07月21日 | d-f

さすがに今日はダラダラと過ごすことを許され、レコードを聴いたり、DVDを見たり、本を読んだりと、ノンビリ過ごしました。(夜は手伝いに行くんですけどね)

そんな午後、チェット・ベーカーなんぞ聴きながらマッタリしていると、
「○○(私)、ちょっと」
と母が下で大声を上げています。
「なに?」
「わかんねぇから、代わりにきいて」
玄関先口には、Yシャツにネクタイ姿の若い青年が立っておりました。
「何でしょう?」と私
「○○協議会の○△と申します。最近住宅リフォーム等々の悪徳セールスが蔓延しておりまして、そんな中、皆様のご協力もあって我々協議会の安全ステッカーがそこそこの予防効果を発揮しつつあります。本日はそのステッカーを配布してまわっています。」
とのこと、
「それはご苦労様です。じゃあステッカー置いていってください。」
「つきましては、何かあって連絡していただいた際に、こちらの場所等々がすぐ把握できるよう御名前、住所と電話番号をお書きいただいているのですが」
「ちょっとまった、ごめんね。あなたを信用しないわけじゃないし、休日にこうして歩いているんだから、そんなこと言いたかないんだけど・・・・・」

私は、○○協議会なるものが、どういった団体であるかもよく知らない点、さらに仮に○○協議会という団体が、公のしっかりした団体だとしても、彼がその名をかたっていないとの保証もない点などを説明して、
「こんな世の中ジャン、あなたには本当に悪いと思うんだよ。思うけど確認が取れないうちに電話番号を教えるわけには、やっぱいかないなぁ」

結局、彼も「もっともです。」と納得してくれ、
「私の説明も悪かったのだと思います。こちらに資料を置いてまいりますので、ネット等々でお調べいただき、ここに書いてある電話ではなく、ネットなどに公開している電話に連絡いただければ再度伺います。」と帰って行きました。

早速ネットで調べてみると、連合系の非営利団体のようで、彼が言っていたことの裏付けも取れました。先ほどお詫びの電話を入れておきましたが、電話対応もとても良いものでした。

「電話番号ぐらいさっき書いてやれば良かったのに」と母
「ほら、これだぁ、ほんと気を付けてよ。そういうのから『振り込め詐欺』みたいな被害につながらないとも限んないんだから」と私。
そう言いながらも、「何だか、じつに世知辛い世の中になってしまった」とため息も出てしまう私でした。

おっと、余談ですが、『世知がない世の中』は間違いですよ、『世知辛い世の中』が正解ですからね。
えっ?そんなこたぁ常識だって?
げげげ、あたしゃけっこう歳行くまで『世知がない世の中』だと思っておりましたけど・・・・(笑)

さて、今日の一枚は、ブッカー・アービンです。
じつにアービンらしいシリアスな一枚です。
感じるのは知性と叙情性?・・・・それはリチャード・ウィリアムスのトランペットのせいなのか?いやいや、これがアービンなのでしょう。でも、ウィリアムスのおかげで叙情性が高まっているのも間違いありません。
アービンの演奏は、好きだという人と嫌いだという人がハッキリしているようにも思えます。好きな人にとっては「ワンホーンでバーン!」のアービンの方が良いのかも知れませんねぇ・・・・でもアービンらしい一枚であることは確かですよ。

昔聴いたときには、とても抒情的に感じたアービンも、今聴くと少しホットに感じるのは何故なんでしょう?
やっぱ、歳を取ったのかな?

THE IN BETWEEN / BOOKER ERVIN
1968年1月12日録音
RICHARD WILLIAMS(tp) BOOKER ERVIN(ts,fl) BOBBY FEW(p) CEVERA JEFRIES(b) LENNIE McBROWNE(ds)

1.THE IN BETWEEN
2.THE MUSE
3.MOUR
4.SWEET PEA
5.LARGO
6.TYRA

おまけ、
『世知辛い世の中』は、『世知』は、仏教用語で『世俗の知恵』、それが『世渡りの才』に変じて『勘定高い、せこい』といった意味。『辛い』は強調語で、つまり『ムチャクチャせこい』?
何だか意味が違う方へ行っているようですが、『世知辛い世の中』には隠れている意味があって、「世知辛い(ムチャクチャせこい)人が多い世の中は暮らしにくい」といった意味になるそうです。参考までに。


あなたはどっちの味方?

2008年07月20日 | d-f

  土手のすかんぽ、
  ジヤワ更紗。

  昼は蛍が
  ねんねする。

  僕ら小学
  尋常科。

  今朝も通つて
  またもどる。

  すかんぽ、すかんぽ、
  川のふち

  夏が来た来た
  ド、レ、ミ、ファ、ソ。
                (北原白秋)

梅雨も明けて「いよいよ夏本番」と思いきや、何と最高気温24.9度ですって(笑)
原因は『やませ』だそうで、まだ何日かは気温が低めで推移するそうです。本格的夏はその後、また突然暑くなるんでしょうが、あれはあれで効くんですよねぇ・・・・って、猛暑日が続く地域の方々には目一杯怒られそうですね。

さて、そんな暑くもなく過ごしやすい曇り空の今日は、案の定、家の雑用で一日が終わってしまいました。
それにしても、昨晩12時近くまで働いていた人間を、よくもまぁこれだけこき使うものだと鬼を見る思いで、趣味部屋の掃除(まっこれは私の責任下ですからしかたないにしても)、芝刈り、昼食を挟んで、枝切り、障子戸の補修、蛍光灯替え・・・・
なんとか3時過ぎぐらいまでに終了いたしました。

「今日は暑くないから楽だったでしょ」って、
(「これでも見た目以上に疲れてんだぞ!」)
口には出せないこの辛さ・・・・・
「あ~~アート・ファーマーのトランペットが心に染みる。うるうる。」
自分でいれた珈琲をすすりながら、一人趣味部屋で涙するのでありました。(笑)

「休みの日ぐらいゆっくりさせろ!」
と、私は思い、
「仕事の日はできないでしょ!やって欲しいこといっぱいあるんだから」
と鬼は言う。
みなさんは、どっちの味方?

趣味部屋での憩いの一時も、ほんの気休め、買い出しに付き合わされ、お決まりの料理当番です。
それでは『料理当番、本日の一品』であります。

まずは、久しぶりに自分でおろしたお刺身です。烏賊と鯵のたたき、それに贅沢を言って、一つだけ買ってもらったホッキ貝です。(「自分しか食べないんだよ」とネチネチ言われながら...笑)これで、私はビール&日本酒を。これには文句言わせませんでしたよ。

こちらは、炙り鶏肉入りマカロニサラダ。(和も洋もあったもんじゃありませんけど)ドレッシングは市販のマヨネーズをレモン酢、オリーブオイルでのばして、ゆで卵を混ぜ合わせました。

生ダメ母の為に、残りの烏賊を煮つけました。

さて、今日の一枚は、一時の憩いの時間に聴いたアート・ファーマー、ジジ・クライスの双頭クインテットです。

このコンビは、クリフォード・ブラウン&マックス・ローチのコンビとともに、この時期を彩った名コンビの一つだと思います。
たしかに、インパクトでいえば、ブラウン=ローチの足下にも及ばぬ感じはしますが、何て言ったらいいかなぁ、暖かさがあるというか・・・・
ブラウン=ローチがガツンと旨い肉を喰らった感じなら、こちらは良く噛んだ野菜の甘みみたいな美味しさ、そんな感覚かなぁ(笑)

ほんの短い時間でしたが、一時の憩いには、絶妙な選曲だったと思っています。私は好きな一枚です。

WHEN FARMER MET GRYCE / ART FARMER & GIGI GRYCE
1954年5月19日[1~4], 1955年5月26日[5~8]録音
ART FARMER(tp) GIGI GRYCE(as)
HORACE SILVER(p) PERCY HEATH(b) KENNY CLARKE(ds)[1~4]
FREDDIE REDD(p) ADDISON FARMER(ds) ART TAYLOR(ds)[5~8]

1.A NIGHT AT TONY'S
2.BLUE CONCEPT
3.STUPENDOUS-LEE
4.DELTITNU
5.SOCIAL CALL
6.CAPRI
7.BLUE LIGHT
8.THE INFANT'S SONG


お手伝いの前に

2008年07月19日 | v-x

今日は朝から夏の太陽が顔を出し、暑い一日になりそうです。
近くの海水浴場や市営プールは、夏休みが始まった子供たちの歓声で包まれていることでしょう。(地震の影響で海はダメかな?けっこう大きい揺れでした)
本来なら3連休の私は、Mさんのお店の手伝いが入っておりますので、完全休日は明日一日、これもなんやかやと家の仕事を押しつけられそうですから、休みといった雰囲気では無いかもしれませんねぇ、いいなぁ~~夏休み・・・(笑)

そのMさんより頼まれている「レコードのCD落とし込み」ですが、今週はそこそこ忙しくて(ほら、儀式もあったし)サボってしまいました。
それでも何枚かの録音だけは済まそうと、午前中やり始めたんですけどね・・・・・
いやぁ、いかに拓郎、陽水が懐かしくて好きでもこうまで続くと、ちと鼻についてきます。(Mさん本人も言ってました。)
「ならば、少し毛色の違うものを録音していってやろうかな」てな事を考えました。
かといってジャズやブルースを録音していってもMさんの趣味には合いそうもありませんし・・・・・・サンタナあたりはどうだろう?

単純に自分が久しぶりに聴いてみたかっただけなんですが、ともかく、デビュー盤「SANTANA」と「ABRAXAS」「SANTANA Ⅲ」から何曲か抜粋して録音しました。
いやいやいやいや、久しぶりに聴くとなんだかとても新鮮に感じるもんですね。
考えてみると、ラテンのリズムを始めて意識したのはサンタナだったかも知れません。もちろんサンバだってルンバだってヴォサノバだって耳にしていたとは思いますよ、でも身体を揺らしながら聴いたラテンのリズムは・・・・そう、間違いなくサンタナです。
その私がコルトレーンと出会ってドップリとそっちに志向が向かって行く、う~~ん、その後のカルロス・サンタナに相通じるものがあるんでしょうか?(少しタイムラグはありますけど)

ご存じのとおり、サンタナがコルトレーンに受けた影響、コルトレーンに対する敬愛はとんでもなく大きく、アリス・コルトレーンとの共演、ウェイン・ショーター、ウエザーリポートともいろいろありましたし、極めつけは、ジョン・マクラフリンといっしょに「至上の愛」までやっちゃいましたもんね。
サンタナは私よりかなり先輩ですが、お会いしたら、一晩飲み明かせそうです。(笑)

おっと、くだらない話をしている間にお手伝いの時間が迫ってきました。
今日も夜中まで「頑張ってきま~~~す」

さて、今日の一枚は、マル・ウォルドロンです。
2つのセッションを一枚にしたアルバムです。注目は、4月19日のコルトレーンとジャッキー・マクリーンの共演?
まっ、これにはあまり期待しない方がよいかも知れません。期待せずに聴けばじゅうぶん楽しめる共演です。(笑)
ちょっと全体に暗さが漂っているかなぁ
コルトレーンにしても、とりたててこれがというものは無いアルバムかも・・・
きっとコルトレーンはお疲れ気味だったんだと思いますよ。ほんと、ブレスティッジは人使いが荒い荒い(笑)

あ~、ほんとに時間が無くなりました。
ともかく、とりたてて素晴らしいアルバムだとは思いませんが、それでもコルトレーン・フリークとしては押さえてしまう一枚なのでありました。

MAL 2 / MALWALDRON
1957年4月19日, 5月17日録音
MALWALDRON(p) BILL HARDMAN, IDREES SULIEMAN(tp) JAKIE McLEAN, SAHIB SHIHAB(as) JOHN COLTRANE(ts) JULIAN EUELL(b) ART TAYLOR, ED THIGPEN(ds)

1.POTPOURRI
2.J.M.'S DREAM DOLL
3.DON'T EXPLAIN
4.WAY YOU LOOK TONIGHT
5.FROM THIS MOMENT ON
6.ONE BY ONE