JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

いたずらしませんから

2006年10月31日 | m-o


「○○(私のことです)、ハローエン?ってなんだ?」と母
「ハロウィンだよ、ハロウィン・・・・ハロウィーンかな?あれ?ハロインかな?・・・ともかく、元々はキリスト教の行事じゃなかったんだけど、いつのまにかキリスト教の『万聖節前夜祭』になった日!」
「なんだ、それじゃ日本人には関係ねぇべ」
(う~ん、キリスト教徒の日本人もいるわけで・・・でも、キリスト教徒なら誰でもハロウィンを祝うわけでもないし・・・)
「まったく、なんでもかんでも、真似して騒いで・・・ほんと日本人は、バカだっちゅうか、すきだっちゅうか」
母はブツブツ言いながらテレビを見ておりました。
たしかに、ハロウィン、ハロウィンと騒ぎ出したのは、ここほんの数年のように思います。だって、うちの子はあまり騒ぎ立てた記憶がないし。

ところで、ハロウィンだからって、何をするんですかね?自宅でパーティーでもするんですか????
仮装した子供たちが家に訪ねてきたこともないでしょ????
まぁ、お菓子も用意してないので、突然来られたら困るっちゃ困るんですけどね(笑)
アメリカの映画やドラマで、小さな子供が仮装している姿は、たしかに可愛いし、「Trick or Treat?」(お菓子をくれないと、イタズラしちゃうぞ)なんて言われたら、お菓子いっぱいあげちゃう気持ちもよくわかります。

一説によれば、消費の拡大を目論んだ商業戦略は根本にあるものの、英会話の普及が大きく関与しているとか、事実、仮装用品の売り上げは年々増えているそうでありますし、英会話教室の生徒たちがパーティーを開くなんて事もあたりまえになりつつあるそうです。
いずれにしても、英会話も習っていない私にとっては、やっぱり、どう祝っていいものだかわからない日でありますけど。

そうそう、ハローウィンではありませんでしたが、10年ほど前まで毎年、知り合いの飲み屋さんで「仮装パーティー」がありました。
メインイベントは、そこそこ飲んでから、クジを引いて、クジに書いてある場所まで二人一組になって行ってくるというものでありましたけど。
いつただったか、私はアフリカン女性シンガーに扮装し、ポストに仮装した友人と、ミスタードーナッツでコーヒーを飲んでくるという指令を引き当て、行ったことがありました。
店員もお客様もギョッとした目で見ておりましたが、みなさん優しいですよねぇ、くすくす笑いながらも、温かく見守っていてくれたことを昨日のことのように思い出します。(笑)

「お酒くれないと、いたずらしちゃうぞぉ~~~~」
「バーカ!お金稼いでこないと、首しめるぞ~~~~~」
ひえ~~~!ハロウィンのお化けより怖い!

 さて、今日の一枚は、ジャケットがなんとなくハロウィンっぽいかなぁ?なんて選んじゃいました。(えっ?ぜんぜんそんなことないって?まあまあ)
パット・モランは、クラシックから転向した美人ピアニスト、そのモランがリダーとなって結成されたのが、ザ・パット・モラン・カルテットです。
簡単にいってしまえば、マンハッタン・トランスファーのうち、男性2人と女性(モラン)1人が楽器も演奏しちゃう、みたいなグループなんでが、このアルバムは、そんな彼女たちのデビュー・アルバムです。
ピアノ・ソロあり、ピアノ・トリオのインストあり、ピアノ+ボーカル曲あり、トリオ+ボーカル曲あり、混声コーラス曲有りと実に多彩で、いかにも白人ぽいスタイリッシュな演奏を聴かせてくれます。
う~ん、力を入れて聴くアルバムでは無いと思いますが、ジャズだぞー!みたいな感じが全くないので、リラックスして楽しく聴くのには悪くないと思いますよ。

THE PAT MORAN QUARTET
1956年5月録音
PAT MORAN(p,vo) BEV KELLY(vo) JOHN DOLING(b,vo) JOHNNY WHITED(ds,vo)
1.THIS CAN'T BE LOVE
2.A FOGGY DAY
3.WHAT A DIFFERENCE A DAY MAKES
4.HAVE YOU MET MISS JONES
5.I SHOULD CARE
6.GONE WITH THE WIND
7.SOMEBODY LOVES ME
8.THE BEDT THINGS IN LIFE ARE FREE
9.SUNDAY KIND OF LOVE
10.MEDLEY
  SPRING IS HERE
  IT MIGHT AS WELL BE SPRING
11.TWO SLEEPY PEOPLE
12.PICK YOURSELF UP


逃げても立ち向かっても

2006年10月30日 | a-c

秋が深まってきたと思ったらそれもそのはず、10月もあと残り一日、北風が遠くで様子をうかがっている、そんな季節になりました。

世の中には、その時代時代、その季節季節、個人個人で、流行(はやり)ってもんがあるものですけど、自殺のブームはいただけません。
今月に入って、子供たちの自殺事件が何度報道されたでしょうか?
思えば、今ほど人間一人の命が軽んじられる時代もないのかもしれませんね。
幾度となく繰り返された戦乱の中でも、自己の命は最大の重みを持っていたし、仮に死を選ばざるをえない時でも、生きてきた誇りと命に対する尊厳は最後まで捨てることは無かったでしょう。

自殺を逃げだと言う人もいますが、私はけしてそうとは思いません。人間時には逃げることも必要なんです。逃げなくちゃいけないんだったら逃げればいい、その選択は自殺じゃない。
生きるということは苦しいことなんだと思います。どんな人だって一度や二度、死んでしまいたいと思ったことや、リセットしてしまいたいと思ったことは、絶対にあるはずなんです。そのたびになんとか乗り越えてくるんですよ。
逃げたいんだったら、逃げなさい。友人から先生から家庭から苦しみから、逃げなさい。ずるいと言われたっていい、逃げなさい。誰もわかってくれなくてもいい、その場で自殺を選ぶくらいなら、逃げたほうが、ぜんぜん、まったく、カッコイイ。

死をもって何かを主張したい?
周りの状況を見てみなさいよ。事件が起きて、せいぜい一ヶ月、二ヶ月ぐらいで、曖昧な世界の中に消化されてしまうじゃないですか。一つの命が主張するものなどそんなものなんですよ。ならば生きて主張しなさい、逃げずに主張しなさい、生き抜くことが主張なんです。その主張は自殺なんかより遙かに人の心を動かす力に、そして自分自身を高める基を作るのだから。

仲間が欲しければ、声を上げてみてください、方法がわからなかったらもっともっと悩めばいい、悩みは苦しみだけど、人間に与えられたもっとも人間らしい事なんです。相談する相手がいないんなら、もっともっと探す努力をしてみましょうよ。自分の周りにいなくても、自分の町にいなくても、自分の国にいなくても、必ず何処かに仲間はいます、わかってくれる人はいます。
ゲームみたいに、最初から仲間になる人が決まっている訳じゃない、だから苦しいし、だから楽しいんだよ。

逃げてもいい、逃げないで主張するのもいい、自殺はそのどちらでもないことをわかって欲しいんです。自殺は最終手段なんて、わけのわからないことを言う人がいます。自殺はなんの手段にもならない、死んでなんの手段なものか、手段は生きるために使うものだと私は思います。

なんだか、呼びかけのようになってしまいました。若い子たちがこのブログを読んでいてくれるとは思いませんが、一人の中途半端な大人として、楽しみも知らずに自ら命を落とす馬鹿たれに何か言ってみたかったのです。

ついでにもう一つ、あなたたちを無視し続ける大人たちが生きる、保身のみに気を取られ、成績のみをこだわる世界に、絶望する気持ちもよくわかります。そんな社会を本当に変えていけるのは、矛盾を悟ったあなたたちなんです。
がんばってなんて言いません、逃げようが立ち向かおうが、ともかく生き抜いて、あなたが感じた矛盾を、将来いつの日にか晴らすように生き続けてください。

はぁー・・・言いたいことを言うと、少しは気分も晴れますね。
うん、そうだ、ブログなんかで言いたいことをぶちまけるのもいいかもしんないよ。
ずいぶん古い本ですが、大原健士郎氏の『ぼくは死にたくなかった』という本を高校生か中学の頃、読んだことを思い出しました。私の心に強いショックを与えた一冊だったと記憶しています。今、発売になっているかはわかりませんが、図書館にでも行けば見つかるかもしれません。よかったら一度読んでみてください。

さて、今日の一枚は熱く語ったこととはなんの関連もないのですが、ケニー・バレルのライブ盤にしてみました。しいて関連を探せば”熱い”という点??
メンバーにあおられて、ブルージーなバレルがさらに熱くブルー・・・ブルージーになっています。(笑)
バレル自体は、ギター・トリオを何とか試してみたいといった時期だったらしいですが、ティナ・ブルックスの乾いた音に、バレルのギターがほんと良く合ってます。ボビー・ティモンズのピアノもいい。傑作ライブ盤だと思います。

AT THE FIVE SPOT CAFE / KENNY BURRELL
1959年8月25日録音
KENNY BURRELL(g) TINA BROOKS(ts) BOBBY TIMMONS, ROLAND HANNA(p) BEN TUCKER(b) ART BLAKEY(ds)
(INTRODUCTION BY KENNY BURRELL)
1.BIRKS' WORKS
2.HALLELUJAH
3.LADY BE GOOD
4.LOVER MAN
5.36-23-36

おまけ、
「ボケの実は、置いておくといい香りがするのよ」という話を信じ、我が家の玄関にはボケの実が置いてあります。
ところが、そんなに香りがだだよって来ないのです。鼻を近づけると、なんとなーく良い香りがするようにも思うのですが、「どうにかするともっといい香りが立つのかなぁ?」なんて思ったりしてね・・・何か情報をお持ちの方がいらっしゃいましたら、ぜひともご教授あれ


何事、無理強いは禁物

2006年10月29日 | s-u

朝方まで降っていた雨は夜明け前に上がり、昨日に引き続いての行楽日和になりました。ファニアス・ニューボーンJr.の「HARLEM BLUES」を聴きながら、ゆっくりとモーニングコーヒーを楽しんでいると
「バブさん、これから迎えに行きますから」
「えっ!」
同僚K君からの電話です。そう、先日お話しした映画「フラガール」の件であります。

じつをいいますと、ここまで引っ張ってきたのには訳がありまして・・・正直、心底興味をもっている映画でもなく・・・・何とか逃げようとしていたというか・・・、
しかし、迎えにくるうえにタダ券まで用意したと言われれば、「ひょっとして、お前の親戚に関係者でもいるのか?」と思いながらも、断るわけにもいかないわけで、観てきましたよ「フラガール」
「どう?バブさん、良かったでしょ?泣いちゃったんじゃないの、鼻をすすっていたの聞こえましたよ」
「あ~?泣きゃしなかったけど、じゅうぶん楽しんだよ」

感想は、あえて書かないことにします。
えっ?それほどでもなかったのかって? いえいえ、楽しんではまいりました。ただね、最近そのへんの感動回路が、どうも鈍くなってきているんですよ、私。だから、私の感想はあてにならないということで、今回は書かないことにいたしました。

映画を見終わった後、昼食をとりながら
「バブさん、久々にいい邦画ですよねぇ、フラガール、・・・・・・」
しばし、彼の感動話を聞かされ、
「デューク島袋の音楽もいいっすよねぇ、俺なんかCD買っちゃったもんなぁ」
たしかに、デューク島袋のウクレレにはいつも感心させられます。
ともかく、彼の惚れようは半端じゃありません、ここまで言ってくれる観客がいたということで、やっぱり「フラガール」は良い映画なのでしょう。

「バブさん、ジャズに詳しいのは知ってますけど、映画音楽はどうなんです?」
「えっ?そりゃぁお前、映画音楽全集LP20枚っての持ってたもん、この前だって『ひまわり』のヘンリー・マンシーニの音楽に感激しながらDVD観てたんだから」
「ヒマだから、久しぶりにバブさんのところでコーヒーでも飲みながら、CDでも聴いていこうかな、映画音楽もあります?」とK君、
「いや・・・・、でもジャズの映画音楽ってのもあるよ」

ということで、午後のひとときは、彼の世界から私の世界に、彼をグググイッと引き寄せたのであります。
「死刑台のエレベーター」にはじまり、「ALFIE」「FLIGHT TO DENMARK」の「危険な関係のブルース」を聴きながら、
「おっ、そうだ、同じアルバムの中の『ON GREEN DOLPHIN STREET』は、ジャズのスタンダードだけど、もとはまぎれもない映画の主題曲だった」

そうです「ON GREEN DOLPHIN STREET」は、同名映画、邦題を「大地は怒る」のメインテーマ、しかも、いろんなジャズメンが演奏してるぞぉ~~~!
てんで、「ON GREEN DOLPHIN STREET」の聴き比べを強要したのでありました。

「よし、デューク・ジョーダンのピアノ・トリオを聴いたから・・・」
ウォルター・ビショップJr.「SPEAK LOW」、ウイントン・ケリー「KELLY BLUE」、ビル・エバンス「GREEN DOLPHIN STREET」、オスカー・ピーターソン「THE SOUND OF THE TRIO」、スリー・サウンズ「MOODS」、ケニー・ドリュー「BY REQUEST」と、「ON GREEN DOLPHIN STREET」だけを立て続けに聴いてみました。いやはや、こういうときはCDというのは重宝しますね。

「あら?ちょっと飽きてきた?大丈夫、こんどはピアノトリオじゃないから」
「・・・・・・・・・・!?」

まずは、この曲をスタンダードたらしめたマイルスから、「1958 MILES」、ソニー・ロリンズ「SONNY ROLLINS ON IMPULSE !」、このへんから彼には辛いかな?、アーチー・シェップ「ON GREEN DOLPHIN STREET」、エリック・ドルフィー「OUTWARD BOUND」・・・・・・

「バブさん、そろそろ遅くなりますから帰ります。楽しかったで~す。」

あれ?私はとんでもない無理強いをしていまったのかなぁ?????
それでも彼が帰った後も、なんだか面白くなってしまって
バーニー・ケッセル「THE POLL WINNERS」、なんとアルバート・アイラーの「MY NAME IS ALBERT AYLER」まで引っ張り出し、最後は「MILES DAVIS & JOHN COLTRANE / SO WHAT」でしめました。
なんだか、ちょつとした満足感まで感じたりして、

いやいや、いかん。自分の好みや興味を、他人にむりやり勧めることは、映画にしてもジャズにしても、あまりよろしいことではありませんね。反省すべきことをしてしまいました。

ということで、今日の一枚はアーチー・シェップのそれにしてみました。
この時期のシェップを、「シェップも商業主義に走ったか」と取るか、「シェップも何かに目覚めたんだな」と取るのか、はたまた・・・・・
これも、それぞれのとらえ方にお任せすることにしましょう。

ON GREEN DOLPHIN STREET / ARCHIE SHEPP
1977年11月28日録音
ARCHIE SHEPP(ts) WALTER BISHOP Jr.(p) SAM JONES(b) JOE CHAMBERS(ds)
1.ON GREEN DOLPHIN STREET
2.ENOUGH
3.THE SCENE IS CLEAN
4.IN A MELLOW BLUES
5.I THOUGHT ABOUT YOU


読むより聴きたい

2006年10月28日 | j-l

いやいや、二日間も更新をさぼってしまいました。一昨日は友人Mさんから、アルバイトの名簿作りを手伝って欲しいとの連絡を受け、夜8時から2時間ほど手伝っておりましたので仕方なかったとして・・・、えっ?10時に帰ってくれば更新できるだろうって?  ははははははは・・・だってその後、飲みに行っちゃったんだも~~ん。
昨晩は自宅にいたんですよ、ところが、前日の飲み歩きの帰り、Mさんが
「たしかバブ君も落語好きだったよねぇ」と、落語のCDを四枚ほど貸してくれたのです。
ジャズを聴きながらの更新は容易でありますが、落語を聴きながらとなると、書いている文章に集中できなくて・・・、えっ?集中して書いているような文章じゃないって?
ともかく、昨晩の更新もあきらめたのでありました。

五代目 古今亭 志ん生、三笑亭 無楽と聞き進め、六代目 三遊亭 圓生、私はこの圓生の語り口が大好きで、昔、カセットテープに録音した彼の噺を何度も聴いておりました。
『百川』、『位牌屋』、『花筏』の三噺を聴き終える頃には、ジャズを聴き終えたときとはまた違う満足感が広がってきます。
何度も何度も聴いた噺、落ちだって全て知っている噺にもかかわらず、とても新鮮に思えるのは何故なのでしょうかね、圓生の絶妙な語り口に、ただただ酔いしれてしまうのです。

そうそう、私は落語からいろんな勉強もしたと思っています。
たとえば、『百川』からは、以前にもお話ししたことがあった、中国の四霊獣を覚えました。「青龍」「朱雀」「白虎」「玄武」というあれです。『百川』の枕には必ずこの四霊獣を配した、祭りに欠かせない「四神旗・剣」の説明が出てきます。(神社の神殿に上がる機会があれば東西南北を、それぞれが守っているはずですので、見てみてくださいね。)
江戸の風情や言葉のいわれ、風習の起源など、落語で覚えられることは多くあると思うのです。

こんなCDを聴いてしまうと、久しぶりに寄席にでも出かけてみたくなってしまいますけど、なにぶん田舎からは遠すぎて・・・・・
そこで、改めて落語の本を取り出して読み出してしまいました。でもねぇ、落語は読むもんじゃなくて聴くものですから、ジャズだけでなく落語までも『生』を楽しめない現状、寂し~~~!!!!

さて、今日の一枚は、「ソウルてんこ盛り」という題名、ミルト・ジャクソンにしてみました。
ミルトのアルバムとしては、いくぶん異色といった感じもしますが、クインシー・ジョーンズのアレンジのもとファンキーなミルトと、ブルージーな美しいミルトを、同時に楽しめる一枚だと思います。
他のソロイストたちの演奏もなかなかのもので、これはやっぱりクインシーの才能がなせる技なのでしょうか?

PLENTY, PLENTY SOUL / MILT JACKSON
1957年1月5,7日録音
MILT JACKSON(vib)
TONNIE PETERS(as) FRANK FOSTER(ts) SAHIB SHIHAB(bs) JOE NEU'MAN(tp) JIMMY CLEVELAND(tb) HORACE SILVER(p) PERCY HEATH(b) ART BLAKEY(ds)[1-3]
LUCKY THOMPSON(ts) OSCAR PETTIFORD(b) CONNIE KAY(ds)[4-7]
1.PLENTY - PLENTY SOUL
2.BOOGITY BOOGITY
3.HEARTSTRINGS
4.SERMONETTE
5.THE SPIRIT-FEEL
6.IGNUNT OIL
7.BLUES AT TWILIGHT

おまけ、
今日は、趣味部屋の掃除の後、家人に命令を受けていた庭木の伐採(手入れなんてもんじゃなくて、まさに伐採という感じ)で大汗をかき、汗を拭きながら一服していると、庭の隅に金魚草と、なんだかわからない可愛いピンクの花が咲いていました。



あっと、それから落語『百川』ですが、実際に日本橋にあった料亭「百川」を舞台に、祭りの寄り合いをしているバリバリ江戸っ子連中と、その日に「百川」の奉公人になったばかりの、江戸弁について行けない百兵衛との、トンチンカンなやり取りを描いた噺です。ぜひ、聴いてみて下さい。

正其義不謀其利(???)

2006年10月25日 | s-u

雨はやんでくれたものの、お昼過ぎまで強い風が続き、空の雲も先を競うように急ぎ足で流れておりました。

4年ほど前だったでしょうか、仕事の関係で大阪に3週間ほど滞在していたことがありました。当初は、1週間ほどの滞在のつもりでしたが、思う以上に時間がかかり、伸びてしまったのです。
「まいったなぁ、一張羅で3週間はキツイだろう」てんで、心斎橋にあるメンズ・ショップでぶら下がりのスーツを一着求めました。
カードで買ったかなにかのせいで、私の自宅住所を記載したのでしょうね、(よく覚えていないのですが)以降、同店から年に何度もDMが届くようになったのです。

さて、私が大阪の心斎橋まで買い物に出かけようとするとですねぇ、最低でもスーツ一着分ほどの交通費がかかります。つまりは、絶対に買い物だけのためには行かないということですよね。さらに、それ以降、大阪での仕事は無くなってしまいましたので、仕事で出かけることも考えにくい・・・・
残念ながら関西地区には親戚もおらず・・・あっと一人いますがほとんど交流もなく、学生時代の友人といっても、これから会うのは関東地区がほとんどだと考えられます。
ですから、このDMはまったく無駄な広告ということになるのです。

「其の義を正して其の利を謀らず」

このメンズ・ショップがどういった考えで未だにDMを送ってくるのかはわかりませんが、それが義にかなっているかただし、それがどれだけの利益につながるのかは考えない。また、それが道にかなっているかどうかを考え、それによって生じる成績の如何は問わない、とする中国の古からの教えに基づくものであるとすれば、すばらしいお店であります。

えっ?そんなこと考えてる訳ねーだろう、一度パソコンのデータに入れちゃったもんだから、消す手間よりそのままダーッと打ち出した方が早いからだって、ですか?
やっぱり・・・・私もそうは思ってるんですけどね。(笑)

だとすれば、私が今ここで、こうしてこの店を取り上げることは、労せずして店の宣伝を行っている事に等しい・・・・・!?
「ぜってぇ、店の名前は出さないねぇーぞ!」(大笑)

この店はともかく、「其の義を正して其の利を謀らず」現代はどうにも義を軽視して、利を先んずる傾向にあるように思います。年寄りじみた説教にも聞こえるでしょうが、義を無くした人間なんて、ただの機械のようなもの、人間であり続ける道を考えましょうよ。

それにしても、大阪にいるときに毎日お世話になった、豆腐の旨い一杯飲み屋のおかあさん・・・元気かなぁ・・・・・・・「2週間ちょっとでボトル4本飲んだ人も珍しい」ってほめてくれたっけ(って、それは、呆れられてたの!)

ジャズ界で義を語るなら、やはりブルーノートのアルフレッド・ライオンとフランク・ウルフを外せないでしょうね。
ボビー・ハッチャーソンの「アルフレッドとフランクはレコード会社のお偉方というより、ジャズ・ミュージシャンのようだった。二人は飲んで回ったり、騒いだりするのが好きだった。ジャズを愛し、ジャズを肌で感じていたんだ。」という言葉が物語っていますよね。彼らの義に、愛に、どれほどのミュージシャンが救われてきたことか、モンク、マイルス、シルバー、スミス、コルトレーンだって、あげればきりがないでしょう。
そしてまた、その義に義を持ってこたえるミュージシャンたちも素敵じゃありませんか。

そんな二人に敬意を表して、今日の一枚は「生粋のブルーノートっ子」ホレス・シルバーにしましょう。
フロント・ラインにブルー・ミッチェル、ジュニア・クックをはじめて迎えてのアルバムです。ミッチェルのスタジオでの演奏に不安を抱いていたシルバー、クックにしてもクリフ・ジョーダンの代役で1週間だけと考えていたのだとか。そんな二人が、以降のシルバー・クインテットの快進撃に欠かせぬ存在となっていきます。
ともかく、シルバーらしい、肩の凝らない一枚だと思います。新生シルバー・クインテットがここにスタートしたのでした。

FINGER POPPIN' / HORACE SILVER
1959年1月31日録音
HORACE SILVER(p) BLUE MITCHELL(tp) JUNIOR COOK(ts) GENE TAYLOR(b) LOUIS HAYES(ds)
1.FINGER POPPIN'
2.JUICY LUCY
3.SWINGIN' THE SAMBA
4.SWEET STUFF
5.COOKIN' AT THE CONTINENTAL
6.COME ON HOME
7.YOU HAPPEND MY WAY
8.MELLOW D

おまけ、
大阪滞在3週間の間には休日もあったため、奈良に紅葉を観に行ってきました。もちろんカメラも持参していませんでしたので、使い捨てカメラを買って撮影、スキャンしたら、なんだか古い絵はがきみたいになってしまいました。(ここで改めて勘違いされても困りますので、行ったのは4年も前ですからね、お間違えなく。)


 


『赤ちょうちん』の心

2006年10月24日 | a-c

どうでもいいですけど、何でこんなに寒いんでしょうか?
こう寒くっちゃ、酒でも飲まないとやってらんないですよね・・・・
えっ?寒くなくても飲むだろうって?
いやいや、同じ飲むにしても心構えが変わってくるんですよ。
例えばですよ
暑いときには、冷えたビールを、誰が見ても「うわぁ~旨そう」って飲み方をするじゃないですか。
「なんだ、旨そうに飲むなぁ~~、俺もビールにしちゃおうかな」
っていう、あれ、あれですよ。ねっ

だから、寒いときにはどうするかということですが
そうだなぁ
おでんの屋台なんていいですねぇ、背中は寒いんですけどね、アッツアツの『でぇこん』かなんかをハフゥハフゥ言いながら、口に放り込んでね、そんでもってコップ酒(これが常温でいい感じに冷えてんですよ。)で熱い舌をいい感じに冷やすんですよ。
そうするとね、喉を通って胃に入る頃には、冷たかったはずの酒がジワーっとなぜか暖まってくるんですねぇ
「クゥー!たまんねぇ」
隣で飲んでるオヤジはオヤジで、おでん鍋に突っ込んだ燗器(ジュラルミン製みたいなやつね)から、湯気立つ燗酒をコップに空けて、いかにも旨そうに飲んでいて、
「うんうん、燗もいいやねぇ」なんてね。
立ち飲み屋で『モツ煮』つまみながらっていうのもすてがたいなぁ・・・・・
あーーー!寒いだけで妄想が駆けめぐる。

なに~~~!日本酒が切れてる??????!!!!!!
今まさに、私の頭の中は日本酒一色に染め上げられているというのに・・・・・
しかも、チーズとハムしかないって?
こんな寒いんだよ、せめて暖かいつまみだけでもなんとか
「半天でも羽織って飲めば、日本酒もウイスキーもかわんないから、それともセブンイレブンで買ってくるとか、酒もおでんも売ってるでしょ」

                     
「買ってくるとか?買ってきましょうかだろうが!っていうか、そういう問題じゃなくて・・・・・・・」
この前の『つま恋』を、観ただろうに聴いただろうに、かぐや姫の『赤ちょうちん』を聴いたでしょ

  ♪ 覚えてますか寒い夜 赤ちょうちんに誘われて 
      おでんを沢山買いました
      月に一度の贅沢だけど 
      お酒もちょっぴり 飲んだわね ♪

「あれよ、あの雰囲気を今日みたいに急に寒くなった日にはなんとなく懐かしく思うもんなのだよ、ね、おでんじゃないとヤダ!とか、そういうことではなくてね、そんな暖かく包んでくれる優しい心を、私は待っているんだよ寒い日には、・・・あなたは持っていないのかねぇ、そういう心を」

けっきょく、チーズとハムをつまみに、バーボンをストレートであおったバブ君でありました。
ちなみに、マーク以降は、口に出した言葉ではありませんので、ご内密に

あ~あ、やっぱりこんな日はコルトレーンですね。
モンクのもとを離れ、再びマイルス・グループに参加したコルトレーン、セックステットとしての初録音「MILESTONES」を経て、約一ヶ月後の録音です。モードへの移行をコルトレーンがどう解釈していくのか、その迷いの時期であったかもしれません。
二管フロントのこのアルバムの演奏をあなたはどうとるでしょうか?

BLACK PEARLS / JOHN COLTRANE
1958年5月23日録音
JOHN COLTRANE(ts) DONALD BYRD(tp) RED GARLAND(p) PAUL CHAMBERS(b) ART TAYLOR(ds)
1.BLACK PEARLS
2.LOVER COME BACK TO ME
3.SWEET SAPPHIRE BLUES


ちちんぷいぷい

2006年10月23日 | a-c

またしても、幼児の虐待死が明らかになりましたね。しかも餓死というんだから・・・・
餓死させるというのは、人間が人間に対するもっとも酷い、惨い殺し方ではありませんか、それを大の大人がなんの抵抗も出来ない幼児に対して行うとは・・・・・まして親が・・・

弱者を虐めて虐めて、なぶってなぶって、何に悦を感じるのでしょう???
昨今の『いじめ事件』にしても、弱者と思い始めると、周り全体が弱者をさらに弱者へと追い落とす、これはもう、学校や一家庭の問題ではありませんね、社会全体がそういった流れに成りつつ、いやすでに成ってしまっているのかもしれません。

今日たまたま、仕事で『歯科医院』に伺ったときです。
待合室には、4組ほどの患者さん、その中に4才か5才ぐらいでしょうか、可愛い女の子がお母さんといっしょに治療を待っていました。
(あらま、ちっちゃいのに歯医者さんはかわいそうだなぁ)なんて思っていたら、
「ママぁ、だいじょうぶぅ?」
よくよく見ると、お母さんの左ほほが、いくぶん腫れているようにも見えます。
(あらら、歯が痛いのはお母さんのほうだったのね)

「ママぁ、いたい?いたい?」としきりに訊いています。
すると、
「ママぁ、いたいの?おまじないしてあげようか?」と言って、手をそっと母親のほほにあてました。
「ちちんぷいぷい、いたいいたいの、飛んで行けぇ~~・・・・いたくなくなった?」
お母さんは、涙目ながらも、とても嬉しそうに
「うん、治っちゃったかもしれない」

いや~~、なんだか久しぶりにいいものを見てしまったような。
『ちちんぷいぷい』なんて、最近あんまり聞きませんよねぇ。きっとこのお母さんは、娘さんが怪我をしたり、お腹や頭が痛いときに、いつもやってあげるんでしょうね。なんとも微笑ましくて、素敵ではありませんか。
こんな優しいお母さんに見守られながら育っていくこの女の子は、いい女に・・・もとい、まちがいなく素敵な女性になることでしょう。
ほんの少しの間の出来事でしたが、この子の家庭は暖かくて、優しい空気に包まれたいい家庭なんだろうなと、確信できました。

『ちちんぷいぷい』は「ちちんぷいぷい、御世の御宝(ごよのおんたから)」と続けるのがもとの形だったそうですが、私も小さいときによく使ってもらったおまじないです。なんだかとっても懐かしいですよね。へんな薬より良く効く妙薬でした。

ちなみに大人用の「ちちんぷいぷい」もあるんですよ。
「ちちんぷいぷい、七里けっかい」
つまりね、「自分より七里以内には、災いも、恐ろしいことも、いやなことも近づくな!」というおまじない。

そこの素敵な奥様、御主人が仕事に出て行く前に、頭を撫で撫でしながら、「ちちんぷいぷい、七里けっかい」ってのはどうですか?
照れる御主人が、また可愛く思えたりするかもしれませんよ。(笑)

冗談はともかく、人間誰しもが持っている優しい心を、先生も、親も、恋人も、奥様も、御主人も、そして私も、もう一度思い出しましょうよ。
「ちちんぷいぷい、みんながお互いの傷を分かり合えるようになりますように」・・なんちゃって

さて、今日の一枚は、「ウエストコーストの二大スターが、ガチンコ対決!」みたいなアルバム。
チェット・ベイカーとアート・ペッパーといえば、人気者の白人ジャズ・プレーヤーであり、しかもこの時まさに絶頂期で、ともに女の子にもてもて、さらには、麻薬の世界にドップリという、じつに共通点の多かった二人。
さらにさらに言えば、二人とも、以降ウエストコーストにとどまらぬ大きな才能をもったジャズメンだったという共通点もあります。

その二人の共演となれば、期待するのはとうぜんであります。
じつは、二人の共演録音は、同じ年の夏にすでに行われていました。しかし、こちらはお蔵入り、(ずいぶん後になってから、同じジャケ・デザインでアルバム化されましたけどね)白人中心のリズムセッションが、彼らの魅力を引き出すには力不足だったのでしょうかね?
黒人リズムセッションに変わったこのアルバムは、期待通りの出来であったのだと思います。

PLAYBOYS / CHET BAKER & ART PEPPER
1956年10月31日録音
CHET BAKER(tp) ART PEPPER(as) PHIL URSOts) CARL PERKINS(p) CURTIS COUNCE(b) LAWRENCE MARABLE(ds)
1.FOR MINORS ONLY
2.MINOR-YOURS
3.RESONANT EMOTIONS
4.TYNAN TYME
5.PICTURE OF HEATH
6.FOR MILES AND MILES
7.C.T.A.

おまけ、
昨日、友人S君にふられたものですから、暇に任せて、HPの「酒話」「肴」を更新いたしました。「肴」はこのブログで紹介した料理ですので新しさはありませんが、「酒話」は新作(笑)でありますので、よろしければご覧下さい。


悪いヤツは私です。

2006年10月22日 | v-x

今日は、午前中ボケーっとレコードを聴いていると、友人のS君から電話が入りました。
「バブ、おまえどうせ暇なんだろ、ちょっと手伝ってくれよ」
なんと、日曜日だというに仕事が詰まっていて大変らしいのです。
「いいよ、暇してんから」

仕事を手伝うといっても、彼の仕事は建築設計、私が図面を書けるわけもなく、現場でのメジャー持ちを手伝ってきただけでした。
「なに?おまえ今日も夜まで仕事すんの?」
「しかたねぇじゃん、終わんねえんだから」
「やっぱりね、仕事には、メリとハリが必要なんだよ。休むときには楽しんで、ね。仕事するときには集中するこれだよ、これ。」

なんてことはありません。私が暇なものだから、彼を悪の道へと誘い込む企みであります。

「ほ~ら、だんだん体を動かしたくなってきたんじゃないの~~~」

ところが、あの『すぐ人の誘惑に落ちてしまう』を絵に描いたような性格のS君が、今日は乗ってきません。
「これは、仕事にかこつけて、自宅にいたくないといった事ではなさそうだね、やっぱり仕事が詰まってるんだぁ・・・・・・・・」
「だからそうだって言ってんだろ!」
「あらま、もうボクちゃんがお手伝いできることは何もないのかなぁ~~~???」

まぁ、これ以上仕事の邪魔をしても悪いので、肩をしばらく揉んでやったあと、
「頑張ってね!」っと帰ってまいりました。

仕事が忙しいことは、じつにけっこうなこと、一段落したらまた飲みにでも行きましょうや

いつも、このブログにも出演していただいているS君、今日は君が真面目に仕事をしている写真を、君の頑張りにこたえて公表してあげよう。
えっ?よけいな事するな?
う~~~ん、それじゃあしょうがない、目に黒線だけは引いてあげるから。



あれ?ところで、この休みに私は何かしなければいけなかったのではなかっただろうか???????
「あっ!そうだ、フラガールを観てこなくちゃいけなかったんじゃん」

今日、私は友人の仕事の邪魔をしたばかりか、M君との約束をも破ってしまったということか・・・・・・・・・・!?
S君ごめん、M君ごめん、ほんとうにごめん
この埋め合わせは必ずするから勘弁して、フラガールも必ず観に行くからね。

今日の私は最低なヤツでしたね。

さて、今日の一枚は、あのキャノンボール・アダレーが生涯一度だけプロデュースしたという、ピアノトリオです。
ルーズベルト・ウォーデルは、R&Bの歌手としてデビュー、ピアノももちろん弾いていました、1953年、フォートフォックスを訪れたキャノンボールに出会い、このアルバムの制作へとつながります。
演奏も、曲も、なかなか気持ちよく聴ける一枚なんですよ。私は好きな一枚です。もちろんリズムセッションもいいし、
なのにどうしてでしょうねぇ、ピアニストとしての大成を夢見たウォーデルの願いは叶わず、彼のリーダー・アルバムは後にも先にもこれ一枚に終わってしまいました。
ひょっとして、キャノンボールもこれが原因で自分がプロデュースにむいていないと悟ったのかもしれません。
何度も言いますが、私はこのアルバム、好きですよ。

THE REVELATION / ROOSEVELT WARDELL
1960年10月5日録音
ROOSEVELT WARDELL(p) SAM JONES(b) LOUIS HAYES(ds)
1.LAZARUS
2.LIKE SOMEONE IN LOVE
3.AUTUMN IN NEW YORK
4.MAX THE MAXIMUM
5.CHEROKEE
6.ELIJAH IS HERE
7.WILLOW WEEP FOR ME
8.THE REVELATION


秋の不思議な力

2006年10月21日 | d-f

今日は気温は低めだったものの、秋らしい良い天気、こんな日に家の中でゴロゴロしているのは、心身ともに悪影響だといつものごとく、ちょっと遠出のお散歩に出かけてきました。



カエデ、サクラ、ヤマブドウ、ミズキ、ヌルデにダンコウバイ・・・・
まだ、紅葉にはしばしの時が必要なようですが、それでも所々に深まる秋を感じることも出来ました。
「そういえば、むかしむかし、紅葉で作った栞を一枚、可愛いあの子にもらったことがあったっけ」そんなことを思いながら落ち葉を一枚拾い上げれば、なぜかちょっぴり寂しくなるのは、秋が持ってる不思議な力のせいかもしれません。



寂しくなった心も、けなげに咲く花があれば、ホッと温まります。

いくら気温が低めとはいえ、一時間も歩けば体は温まり、いつの間にか額に汗まで、
「なんだかとってもいい気分」
若い頃は、「暗い冬を迎える秋より、輝く夏に向かう春のほうがいいな」なんて時もありましたけど、今は静かに落ち着いた秋の方がいい、ベンチに腰掛けて煙草に火を着ければ、白い煙が秋空の雲と重なって・・・・・・

おや?なんだかいつもの私じゃないような・・・・これも秋の不思議な力
今なら私も詩人になれるかも・・・・大きな勘違いもまた、秋の不思議な力
不思議な力に包まれて、もう少しだけ歩きましょうか

「ただいまぁ~~」
いつもより多く歩いたせいで、喉も渇きました。ビタミン補給も必要だろう。
ここは、フレッシュ・グレープフルーツ・ジュースでも作って、飲んじまおうかな。
「あら?ちょっくら糖分がたんないねぇ」
冷蔵庫の奥底に眠るグレナデン・シロップを少々
「げっ!こりゃ甘すぎたなぁ、しかたない、本意ではないけど・・・」
ジンをドバッと入れて、飲んでしまった私、ジュースが無くなってもジンだけ加えて飲んでりゃ、いつもと変わらぬ酔っぱらいじゃありませんか。
結末には、秋の不思議な力の影響は何も受けなかったという、土曜の午後のつまらぬ戯言でございました。・・・・おそまつ

さて、今日は少々力を入れて聴きますよ。エリック・ドルフィーであります。
このアルバムも、私にとってはなかなか手に入らなかったアルバムでした。
「IN EUROPE」とちがい、聴く機会も少なく、欲しくて欲しくて、やっとのことで手にしたときには、大喜びで聴いた覚えがあります。
一曲目のドルフィーのソロを聴いただけで、もう私は何処かへ行ってしまいます。まるで秋の不思議な力に誘われるように(なんちゃって)
当時のヨーロッパでのドルフィーに関しては、はっきり言って、共演者には期待しない、というのが私の原則、それでも、「酒飲みにつまみはいらねぇ!」的な満足感をヨーロッパでの各アルバムに感じるのです。

STOCKHOLM SESSION / ERIC DOLPHY
1961年9月25日, 11月19日録音
ERIC DOLPHY(as,bcl,fl) IDREES SULIEMAN(tp) KNUD JORGENSEN, RUNE OWFERMAN(p) JIMMY WOODE(b) STURE KALLIN(ds)
1.LOSS
2.SORINO
3.ANN
4.GOD BLESS THE CHILD
5.LEFT ALONE
6.GEEWEE
7.DON'T BLAME ME
8.SORINO

おまけ、
長らくさぼっておりましたHPの更新、秋の不思議な力を借りて、「ジャズ四方山話」の新作をリリース(笑)いたしました。よろしければご覧下さい。


私の性格は良?

2006年10月20日 | s-u

夜、父(もう亡くなっておりますが)の知人が訪ねてこられるというので、急ぎ帰ってまいりましたが、帰宅早々に「お母様がご在宅の時に改めて伺います。」との連絡、
「なんだよ、チクショウ!せっかく飲まずに帰ってきたというに・・・・」
今日は、再度出かける元気もなく、おとなしく自宅にこもることにいたしました。

先日、あずきさんのブログ「性格診断」なるものが紹介してあり、さっそく私も診断を試みました。
あずきさんのところには、「あまりにも持ち上げられた気分で、ここにご報告するにはちと赤面ものでしたので、それは差し控えさせていただきます。」などとコメントを残したのですが、あずきさんの強い要望にこたえ(うっそでーす!)、恥ずかしながらここに結果を発表させていただきます。(笑)

「バブ フデキ」さんはこんな人
一見、真面目で堅いという感じがありますが、しっかりしたなかに優しさと知性も感じさせます。内面は感受性豊かで、芸術や文学・歴史といったものに趣味が広く、また、仕事の分野でも広い知識や知見でものごとを判断して人を導いていける頭の良さと、人がついてくる多くの人を受け入れる感性を持った人です。特に、いつまでも一つのことににこだわらず、さっぱりした性格であるので好かれます。

我が友人に、この結果を聞かせれば、間違いなく嵐のような突っ込みにあうことでしょう。
「一見真面目そう」・・・・フムフム、これはあえて否定はしません。
「しっかりした中に優しさ?知性??????」・・・・だれだ!笑ってんのは!
「趣味が広く?」・・・・浅く広くだろうな、もしくは、シミが広がってきてるとか
「人を導いていける頭の良さ?」・・・・そんなものがあったら出世してるかもねぇ
「いつまでもこだわらない」・・・・う~ん、これは忘れっぽいということなら当たってる。

なんだかなぁ、もしこの通りの性格なら、なんとも魅力的な人間ではありませんか、わ・た・し
今からでは遅いかもしれませんが、一歩でも自分の性格(?)に近づけるよう努力いたします。

「バブ フデキ」さんに気に入られるには?
広い知識と見識を持っているので、知的センスのない人は嫌われます。また、知識を振り回すような人、真面目過ぎて堅すぎて面白みのない人、強引な人、しつこい人は嫌われます。知的な話題、文化的な話、精神的な交流をさりげなく出来るとともに、素直に聴くことの出来る態度が喜ばれます。諭すことの好きな人ですから。

う~ん、たしかに「素直に聴くことの出来る態度」こういう人は好きです。特に女性はこういう人がいいなぁ・・・なんちゃってね。
「そういう女(ひと)じゃなくて、悪かったわね!」
えっえっ、空耳か? どこかで鬼のような声が聞こえる・・・・・・

ともかく、興味ある方はお試しあれ。

さて、今日の一枚はズート・シムズです。
デュクレテ・トムソンというのは、フランスのレコード・レーベル、それ故にオリジナル盤は非常に少なく、とんでもない高値が付いているそうであります。
国内盤もそうそうお目にかかれない代物だったので、幻の一枚などと今日のだれかさんの「性格診断」みたいに、持ち上げられていたアルバムでもあります。
ジェりー・マリガンとのヨーロッパツアーの際、フランスのピアニスト、アンリ・ルノーに誘われ行った録音です。
ズートの持ち味である豪快なテナーは、ほんのちょっと置いといて、逆に熱くなりすぎたジョン・アードレイをなだめるふうさえ感じられるというか、いや、それでもズートのぶっといテナーは健在なんですよ。
つまり、この頃の他のズートとは、ちょっとだけ別味のズートが楽しめるということです。
幻だの、貴重なだのいうことより、「こんなズートもいいんじゃない」っていう感覚で聴いてみて下さい。

ZOOT SIMS ON DUCRETET THOMSON
1956年3月16日録音
ZOOT SIMS(ts) JON EARDLEY(tp) HENRI RENAUD(p) EDDIE DE HASS(b) CHARLES SAUDRAIS(ds)
1.CAPTAIN JETTER
2.NUZZOLESE BLUES
3.EVERYTHING I LOVE
4.EVENING IN PARIS
5.ON THE ALAMO
6.MY OLD FLAME
7.LITTLE JON SPECIAL

追伸、
私が持っているのは、もちろんオリジナルではありません。
もしお持ちじゃなくて、オリジナルが欲しいという方は、そうとうの出費と探す苦労を覚悟して下さい。
こだわらない方は、CDで再販されていますのでそちらをどうぞ。