JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

いわれある差別

2012年08月31日 | s-u

 

「放射能雲が通った、だから福島ばかりじゃございませんで、栃木だとか、埼玉、東京、神奈川あたり、だいたい2、3回通りましたよね、あそこにいた方々はこれから極力、結婚をしない方がいいだろうと。結婚をして子どもを産むとですね、奇形発生率がドーンと上がることになっておりましてですね、たいへんなことになるわけでございまして」

公益財団法人「日本生態系協会」の池谷奉文会長(70)が、自治体議員ら65人が出席して東京都内で2012年7月9日に行われた日本生態系協会主催の講演の中でこんな発言をしたという事が問題視されています。

講演に出席した福島市議4人が、議長らとともに、「福島の人とは結婚しない方がいい」と受け止められたとして、8月29日に会見し、「不適切な差別発言であり、容認できない」と発言の訂正・撤回を求めた。というものでありますが・・・・・・

「やっぱりね」
私的にはそんな感覚です。

池谷氏が言ったとか言わないとか、あるいは適切か不適切かとか、そういったことはどうでもよく、ただ、大なり小なり池谷氏と同じ思いというか、感覚というか、そういったものを心にお持ちの方は多いのではないかということです。
私は、以前から言っているように、そこに原発事故の本当の恐ろしさがあるのではないかと・・・・・

そりゃね、私なんぞはエエンですわ。孤独死だろうが何だろうが、後は福島県内で生殖能力もほとんど無くした生涯を何事もなく過ごせば済む話ですから。
だけどね、何処出身などということはほとんど気にもせず、恋をし、悪さもし、結婚して子供もつくり・・・・・というあたりまえで普通だったあの青春時代が、これから福島県の若者にはあたりまえじゃなくなってしまうかもしれない。

そしてね、もっと深刻だと思うのは、例えば「黒人差別」や「同和問題」のごとく「いわれ無き差別」であれば、「闘い捕る差別撤廃」もあるかもしれませんけど、放射能に関する不安からもし差別が生まれたとしたら、差別する側だけでなく差別される側もある意味同等の不安の中で「差別撤回!」と叫ぶという、つまり「いわれある差別」になってしまう可能性があるじゃないですか。だって、今回の内部被曝で今後何も起こらないという保障があるかっちゃ無いんですもん。

だから何を言いたい・・・・・
ともかく、そんな「いわれある差別」を生み出すような根本原因『原子力』なるものが、私は、嫌いですし憎いですね。(えっ?それだけ?)

いやいや、私の心の中もムチャクチャで
「原発反対」は揺るぎないものですが、正直言えば、安い電気をいっぱい使いたいからぜんぜん関係のないところでの原発なんかどうでも良いとか、心の何処かじゃ思ってるかもしれません。
「福島原発事故の放射性廃棄物最終処分場が安全な施設だと言うなら、やっぱ福島原発の恩恵を得ていた東京を中心とする関東圏内に造るべきだ。」てな事も思うし、「いやいや300年安全なんてあり得ないから、やっぱ少しでも遠い方がいいだろ」と思う心もあるっちゃある。
しょせん人間はワガママなんです。

でも一つ言えることは、「「いわれある差別」はけして消えることはない。」これだけは間違いないことですし、今後福島県の若者はその現実を受け止めて人生を歩まねばいけないのです。それを思うと同県人としていたたまれません。
「差別しないでくれ!」と言いきれない現実が歯がゆくて虚しくて・・・

けっきょく最後は愚痴のようになってしまいました。
ともかく、私は池谷奉文会長の発言を批難しません。ある意味誰もが思っている本音を代弁してくれたというところもあるように思うし、それが原発事故というあってはならない事故の一つの悲劇で現実だということをみなさんには重く受け止めていただきたいと思うのです。
ほんと、愚痴しか口に出来ない自分が情けなく思うバブ君でありました。

さて、今日の一枚は、ホレス・シルバーです。
このクソ暑いさなか、ムチャクチャ冬の装いのジャゲを持ってくるってぇのはいかがなものかとは思ったんですけど、まっエエでしょう。

この頃、シルバーとアル(アルフレッド・ライオンをシルバーはアルと呼ぶ)との関係はじつに良かったということは、私が取り上げるまでもありませんが、その最大の理由は、あるていどシルバーの思うがままの演奏を録音をさせてもらえたという点であったのでしょう。
このアルバムもまた、そういったブルーノートでのシルバーを象徴するような一枚であるように思います。とはいえ、何故かブルーノートでのシルバーのアルバムとしては再発盤がなかなか出なかった一枚でもありました。
それはどうしてか?・・・・ははは、そんなこと私は知りませんよ。

たしかに、俗に言われるようなそれまでとは違った「脱原発」おっと違った、「脱ハード・バップ」を暗示するような云々・・てなところはあるのかもしれませんが、それが再発を拒んだ原因では無かったように感じますし、「未来への探求」(タイトル)とまで大げさなものじゃないと思いますが・・・・まっそんなこたぁどうでもいいか。(笑)

聴いているだけの私なんざぁよく分かりませんけど、一曲目「THE OUTLAW」なんざぁラテンとスイングを複雑に行き来する・・・ともかく、聴く以上に難曲なんだそうですけど、あまりそんなところは感じず、つまりそれがシルバーの妙で、エレガントなファマーも、「男だねぇ」っていうジョーダンも、全てシルバーの手の内での姿だから凄いんだそうであります。(ふむふむ)

まぁまぁ、それがシルバーの妙であろうと無かろうと、とにもかくにも聴いて悪い印象のアルバムでは無いわけで、いやむしろ私なんざぁブルーノートでのシルバーで、そうとう好きな方に属するアルバムであります。
エエですねぇシルバーも。

FURTHER EXPLORATIONS BY THE HORACE SILVER QUINTET
1968年1月13日録音
HORACE SILVER(p) ART FARMER(tp) CLIFF JORDAN(ts) TEDDY KOTICK(b) LOUIS HAYES(ds)

1.THE OUTLAW
2.MELANCHOLY MOOD
3.PYRAMID
4.MOON RAYS
5.SAFARI
6.ILL WIND


『ふぞろいのトマトたち』

2012年08月28日 | d-f

昔、TBS系のヒットドラマで『ふぞろいの林檎たち』ってぇのがありましたけど・・・・・・・と言いつつ、その頃私は、特にテレビを見ない時期でしたから、ほとんど、いや、全くこのドラマを見ていないのでありますが、「中井貴一が出ていたこと、お騒がわせ石原真理子なんかが出ていて、主題歌はサザンの『愛しのエリー』だった。」くらいの事は知っています。

って、今日はその話じゃなくて、父の実家からトマトが送られてきました。
まぁその『ふぞろい』っぷりったら、中井貴一とXiトークで話し合いたいくらいなんでありますが、これには訳があります。

みなさんは福島県は南会津町南郷地区(旧南郷村)で栽培が始まったという『南郷トマト』なるトマトをご存じでしょうか?
糖度が高く、身が引き締まったしっかりとした食感がイイと、一部地域ではそこそこ有名なトマトなんですけど、送られてきたのは、まさにその『南郷トマト』なんであります。

以前、法事で父の実家を訪れた時、道中何度も見た『南郷トマト』の看板に
「なに?『南郷トマト』っちゃ、そんなにうめぇの?」
と訊くと
「これがうめぇ事はうめぇんだが、けっこうイイ値段すんだ。・・・・・だけど、おらえ(「私の家」の意)には、知り合いの農家から安く手に入っから・・・・んだげど今の時期は無理なぁ。」

その時、いかにも私が物欲しげだったのか、この最盛期に段ボール箱にいっぱいものトマトが送られてきたのでした。
そして、安く手に入る理由も明らかになりました。
それが『ふぞろい』、つまり、出荷されない規格外トマトだったからというわけです。
「かだぢ(形)もわりし、大きさもバラバラだし、みだめ(見た目)はわりぃげんじょも、味はエエがら、冷蔵庫なんぞに入れやんなよ、二、三日広げでおぐとあまぐ(甘く)なっから、それがら食べでみでくなんしょ」

ありがたやありがたや、美味しくいただこうと思いますが・・・・・
「それにしても、量が多過ぎねぇ?」
まっ、近所の人と知人に配ればいいか。
「『ふぞろい』だけど味はイイよぉ」
ってね。

もし、『南郷トマト』が気になる方は
下のバーナーをクリックしてみて下さい。

さて、今日の一枚は、ルー・ドナルドソンです。
あれ?このアルバムまだ未紹介でしたっけ?

「ソウル・ジャズがどうのこうの」とか、「ドナルドソンの発進はここから」とか、まっそんなんはジャズ解説本かなんかで見ていただくとして、ちょっと粘りのある彼のアルトは、こんな感じで演奏されると「イヤラシサが無くなる」感じはじゅうぶんに分かるような気がします。(粘りのあるアルトが嫌いということではありませんよ。)

じつにファンキー、ノリがイイ、そりは以降ドナルドソンがゴヒイキとするコンガだけのせいじゃありません。ドナルドソンの活きイイんだなぁこれが。
シングルとしても売れた理由は分かるようにも思います。

昨日のコルトレーンからこれっていうのはいくぶん節操が無いとも言えますが、そこはバブの優柔不断さとご容赦あれ。

BLUES WALK / LOU DONALDSON
1958年7月28日録音
LOU DONALDSON(as) HERMAN FOSTER(p) PECK MORRISON(b) DAVE BAILEY(ds) RAY BARRETTO(conga)

1.BLUES WALK
2.MOVE
3.THE MASQUERADE IS OVER
4.PLAY RAY
5.AUTUMN NOCTURNE
6.CALLIN' ALL CATS


精神衛生上よろしかろう

2012年08月27日 | a-c

暑さはいっこうに治まる気配もありません。今日も拡がる青空がうらめしくも感じていますが、沖縄や奄美のみな様のことを思えば「暑い暑い」と言っているうちが華、てなことで、被害に遭われた方々には心よりお見舞い申し上げます。

そんな中、アポロ11号のルイ・アームストロング、おっと違った、ニール・アームストロング船長がお亡くなりになりました。
アポロ11号ねぇ・・・・・

「一人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては偉大な飛躍だ」
1969年7月20日、同時通訳と共に白黒テレビで見たあの光景は忘れもしません。
あれが作り物だったとか、あるいは冷戦下での米ソ関係云々とか、当時小学生だった私にとってそんなのはどうでも良いんでして、ただただ感動しましたっけねぇ。
時はまさに宇宙ブームと言いましょうか、月ブームと言いましょうか、漫画雑誌の特集ページは全て『宇宙』『月』『アポロ』で埋め尽くされていたように覚えていますが、そんなこともなかったのかな?

月面地図なるものを見ながら
「へぇ、ここが『静かな(の?)海』かぁ」
なんてね。
そんでね、月面着陸船のプラモデルが高くて手が出なかったんですよ。あれいくらだったんだろ?当時「500円で買えないプラモは高い」という我が認識からするとそれ以上だったんでしょうきっと、懐かしいなぁ・・・・・(笑)

この訃報を聞いて、本棚から古い本を持ち出しました。

立花隆の『宇宙からの帰還』。今日から読み直しをしてみようと思っています。まっ、もともとアポロ11号がらみで手にした本ではなく、宇宙船からテレパシー実験を行ったというアポロ14号のエドガー・ミッチェルがらみで・・・・・あはは、なにしろ元UFO超心理学研究会所属ですから(笑)

ともかく、アームストロング船長が本当に月に降り立ったのかどうかは別としても、宇宙という壮大かつ未知な世界に想いをよせることは、精神衛生上よろしいのではないかと、そう思うのでありました、マル

ここで『料理当番、本日の一品』です。

まずは、暑さに負けず炒め物を作りました。烏賊と胡瓜のバターレモン炒めです。
ちょっとだけ唐辛子を利かせたピリ辛の炒め物はビールに相性ピッタリ、汗をかきながらいただきました。

辛さが苦手な母用には定番の肉じゃがです。

さて、今日の一枚は、コルトレーンです。
完全にジャケデザインで無理矢理今日のテーマと結びつけた感は隠せませんが・・・・

コルトレーンの死後発売になったアルバムは数ありますけど、これもその一つです。毎度のことではありますが、後期のコルトレーンを無理矢理押しつける気はありません。
実際にコルトレーンが演奏しているのは「MANIFESTATION」と「REVEREND KING」の二曲になります。

その一曲目のテナー&フルートの激しいまでの攻防に「もういい、わけわかんねぇ」とおっしゃる諸氏の気持ちも分からなくはない。(笑)
以前、こういった後期のコルトレーンを「何時何処でどんな風に聴くんだい?」と訊かれたことがありますが、たしかに言えてますかねぇ、もしヘッドフォン無しの大音量で聴いたりしたら、家人が驚いて飛び込んでくるかもしれません。(笑)
でもね、それでもです、ヘッドフォンでいいから我慢して無になって一度聴いてみて下さい。私は何か大きなエネルギー、まさに宇宙を想うみたいな感じがするんでありますけど(無理矢理だね。笑)・・・いかがでしょ?

「REVEREND KING」では、コルトレーンのバスクラが聴けますが、やっぱドルフィーの方が・・・・・いやいや、始めの静寂のテナー、からの・・・・

ウ~~~ン、ダメな方にはどう説明してもダメなんでしょうね。(笑)

COSMIC MUSIC / JOHN COLTRANE
1966年2月2日[1,3],1968年1月29日[2,4]録音
JOHN COLTRANE(ts,bcl) PHAROAH SANDERS(ts,as,bcl) ALICE COLTRANE(p) JIMMY GARRISON(b) RASHIED ALI(ds) REY APPLETON(per)

1.MANIFESTATION
2.LORD HELP ME TO BE
3.REVEREND KING
4.THE SUN


異常気象でしょ?

2012年08月21日 | g-i

今日も良い天気です。つまりは暑いです。(笑)
そんな中、あれほど心配されていた電力不足はこれほど暑い日が続いても「余裕のよっちゃん」で経過してるんだそうで、かの関西電力関内では「大飯原発を再稼働しなくてもまにあったんじゃないか」みたいな話まであるとか。
まっこれ全て家庭や職場での血の出るような節電のたまものとはいえ、「なんとかなるんジャン」っつうわけで、この後の安易な原発再稼働は是非ともおやめになっていただきたいと、思うしだいでございます。

電力問題はともかく、今の気象状況はやはり異常ですよねぇ?
アナウンサー出身のてある女性コメンテーターがおっしゃってましたけど、
「私が現役のアナウンサーの頃は、5日間30度以上っていう話題がニュースになった。」
その通り、暑さの最高基準ちゃ30度超えるか越えないかってとこに、たしか昔はあったように思いますが、今じゃア~~タ35度ですもんねぇ、そりゃゲリラ豪雨や竜巻も起ころうってもんですよ。

虫売りのむなしく帰るにぎやかさ

そんな江戸川柳がありましたが、風鈴やら虫の声や虫籠やら、竹の縁台で涼む浴衣姿のおねぇさん(それはヨケイだろ)なんかに涼を感じ得た、そんなお江戸もあったわけで・・・まあまあまあまあ、人間っちゅうもんは、「より良い」を求めるあまりに「より悪し」をどれほど造ってきたかという、そのツケがこの異常気象であり原発でもあるのですからまさに愚かでありますね。

姉のお土産風鈴も今日はピクリともせず
風があるだけで熱さは違うんですけどねぇ

お江戸はともかく、我が田舎はどうか?
気温は他地域に比べ低めで、暑くてしょうもないという日でも30度そこそこを保っております。とはいえ、「何国の何地方じゃ毎日40度以上の猛烈な暑さなんだから、それを思えば」と聞いて誰も納得しないように、暑いものは暑いのであります。
さらに、ゲリラ豪雨や落雷で苦しんでおられる方々には申し訳ないのですけど、ともかく雨が降らない。
空気は海風のせいでしょうかカラッカラじゃないんですよ、むしろ蒸し暑いんですが、地面はカッチカッチ。
「水なんかまいてもな~~んにもならん」
てな常態です。
まったくねぇ一ヶ所にドッと降らすんじゃなくて、まんべんなく平均的に降らすような事を、是非とも天の神にはお願いしたい。おそらく農家の方は風評被害と雨不足で大変なんじゃないかと心配しております。

さても、「いかに暑くても飯は喰わにゃイカン、でもねぇ火を使って造るのがケッタルイ」
日曜の料理当番もこの時期はイヤになってしまいます。『料理当番、本日の一品』です。

どうしてもサッパリ系を求めてしまいますよね。そこで、茹で野菜(この日はキャベツ、アスパラ、モヤシでしたが、何でもいいと思います。)を冷やして、そぼろよりかなり大きめに焼いた卵を冷ましたものも入れて混ぜ合わせ(賞味期限が近い卵があったもので)、ササミの酒蒸しをほぐしかけ、大葉と大根おろしを乗っけて、自家製ポン酢をジャー、みたいなもんを作りました。(何ていう名前にしたらいいでしょ?)
これが、けっこうサクサクお腹に入っていって、「暑い日にはもってこいだね」と、自画自賛。(笑)

こちらも、サッパリ系?茄子と厚揚げとアスパラを網焼きにしてネギと鰹節でいただくという・・・・暑いとさぁ、こういうもんしか喰いたくも作りたくもなくなるんですよね。(あれ?否定?肯定?)

さて、今日の一枚は、ボブ・ゴードンです。
CDでの紹介になりますけど、パシフィックの10インチLP二枚の掛け合わせ盤です。
って、エヘへ分かっちゃいました?その内の一枚は以前紹介した「MEET MR. GORDON」
そして、もう一枚が「HERBIE HARPER QUINTET featuring BOB GORDON」です。

そんでもってお勧めは後半部(「MEET MR. GORDON」)・・・・
「それじゃあ、「MEET MR. GORDON」でイイジャン」
まぁまぁまぁまぁ、何気に私「ゴードン好き」だったりするんです。(笑)

ゴードン、サージ・チャロフ、ジェリー・マリガン・・・・やっぱバリトンというとどうしても「西海岸を見ずにはいられない。」ってところがありますよね。
その中でゴードンは、もちろんマリガンの影響を受けていないとは言いませんけど、ちょっくらバードかぶれ?つまりブルースをより感じるような気がします。
ただ、若干控えめなのかなぁ?いや違うか?「25才で死ななければ、マリガンより・・・」みたいなことを言う方もいますが、おそらくマリガンみたいに「売り方が上手い」っていう人では無いようなに私なんか思いますので・・・・どうだったでしょうね。

ともかく、西海岸独特の計算された云々の中で、ブルージーにしかも軽快に響くゴードンのバリトンは、やはり魅力的であります。
「二枚まとめてド~~ン!」
CDはお得だって。

BOB GORDON MEMORIAL
1954年2月,5月6,27日,6月5日録音
BOB GORDON(bs)
HERBIE HARPER(tb) JIMMY ROWLES(p) HARRY BABASIN(b) ROY HARTE(ds)
BOB GORDON(bs) JACK MONTROSE(ts) PAUL MOER(p) JOE MONDRAGON(b) BILLY CSHNEIDER(ds)

1.JEEPERS LEAPERS
2.DINAH
3.FIVE BROTHERS
4.HERBSTONE
5.SUMMER TIME
6.JIVE AT FIVE
7.MEET MR. GORDON
8.TWO CAN PLAY
9.WHAT A DIFF'RENCE A DAY MAKES
10.ONION BOTTOM
11.TEA FOR TWO
12.TWO CAN PLAY
13.FOR SUE
14.LOVE IS HERE TO STAY


キモオヤジ考

2012年08月17日 | m-o

暑い、ただただ暑い、クソ野郎ほど暑い・・・・・・
「そうじゃなくても暑いんだから、その暑っ苦しい身体で近寄らないで!」
暑さは加齢臭と共に、我が身体に強力なバリアを築きあげています。(笑)

実のところそんなバリアが無くとも、オヤジは、充分に近寄りがたい・・いやいや、もとい、近寄りたくないオーラを全身から発しているわけで
「臭い、汚い、・・・・」
「言ってろ!」みたいな?

「何故オヤジは脂ぎっているのか?」
じつは年齢と共に肌はガサガサになり、まっ顔がいくぶん油っぽいヤツもおりますが、いずれ干からびていく身体を見て、「脂っぽいとは何事か」なんでありますが、これ全て心意的イメージから来るものであります。
それはどんな心意か?
つまりですなぁ、枯れてきている自分を理解しながらも、枯れたくないと切望する、故に目や行動だけが前面に浮き出るというか、行きすぎるんでありますな。
ちょっとイイ女でも目の前に現れりゃ、身体にそぐわぬ捕獲眼がついつい出てしまう、あはは、これがね、若い頃なら逆に野性的魅力みたいなもんになるのかもしれませんけど、干からびかけたオヤジがそんな目をすると
「キモ!」
まるで獲物を捕まえる能力が消えつつあるハイエナが、それでも目だけギラ尽かせて追いつけもしない獲物を追うみたいな・・・・あ~~~ヤダヤダ(笑)

あれあれ、そこのあなた「私はけしてそんなことはない」なんて今思いませんでした?
ところが、そんな目は自覚してするもんじゃないんですって、ね、だから、あなただって知らず知らずのうちに
「キモ!」
になってるんですってば(笑)
そもそも「自分は大丈夫」との思いが「自覚を無くしたキモオヤジ」への入り口なんですから。
しかし、だからといってこれを隠す術などあるわけもない。
「だって、本能だも~~~ん」(開き直るな!)

って、きっと○ークのママにこんな話をしたら
「あらま、バブちゃん、なんかあったのぉ?辛かったら話してごら~~ん」
てなこと、言われそうでありますが
「何もないです」
暑いとね、こうして書き始めたことが、どんどんどんどん大げさになっていくというか・・・・・・
「エ~~~~ン、キモオヤジになりたくないよぉ」(笑)

さて、今日の一枚は、昨夜久しぶりに聴いてとても良かったので、以前紹介済みですがカーメン・マクレエのこの一枚にしました。(紹介したのは7年前ですからいいでしょ・・・・えっ?このブログ、もう7年以上やってる?)

しかしまぁ、このアルバムはやはりウイスキーに合います。それもロックね。
冷蔵庫で造った氷でも、まるでかち割り氷で飲んでるみたいな音がしそうな・・・うまく言えないけどそんな感じ。(昨夜グラスに浮かんでたのは、店から買ってきたロックアイスでしたけど。笑)
「♪ 思いだしてみるとイイわ キスはキス、ため息はため息でしかないけど・・・♪」
あはは、もちろん英語でですよ。

前回紹介の時は言いませんでしたが、私このアルバムの裏ジャケの彼女がとても好きなんです。
白黒のその写真、右目と左目の焦点が何処に合ってるのか分からない、「そりゃ無いんじゃない」的つけまつげ、きらびやかであろう指輪の右手をついているのは長い顔を隠すため?(その言い方はひどい)
でも、とっても魅力的。

結論です。
「そうだ、暑さに勝つには、こんなアルバムとウイスキーがあればいい。言っておくけど、その時ばかりはキモオヤジとは呼ばせねぇぜぇぃ!」(なんのこっちゃ)

AS TIME GOES BY / CARMEN McRAE
1973年11月21日録音
CARMEN McRAE(p,vo)

1.AS TIME GOES BY
2.I COULD HAVE TOLD YOU SO
3.MORE THAN YOU KNOW
4.I CAN'T ESCAPE FROM YOU
5.TRY A LITTLE TENDERNESS
6.THE LAST TIME
7.SUPPER TIME
8.DO YOU KNOW WHY?
9.BUT NOT FOR ME
10.PLEASE BE KIND


新盆まわり?

2012年08月14日 | p-r

みなさん、お盆休みはどうお過ごしでしょうか?
私は、お盆だろうがこ盆だろうが、まったくふだんと変わらぬ、というか変わりようもない時を過ごしています。
ん?そうでもないか?
昨日は仕事前に墓参りを済ませましたし、お盆内唯一の休日である今日も、朝から餅をついて・・・・
おっと、「何故餅か?正月でもないのに」って話ですけど、父や母の実家がある地方では、お盆も餅をついて食べるんでありまして、まっそもそも餅好き家族ですから、その習慣はけして悪いものでもなく、何の違和感も無しに朝から餅を食べました。

  

そうですねぇ、正月と違うのは、お節が無い、雑煮ではなくおろし餅、最大の違いは酒抜きってところでしょうかねぇ(笑)だって、その後『新盆』のお宅にお線香あげに行かなくちゃいけませんから、飲酒運転になっちゃうでしょ。
てなわけで、ちょっと遅い朝食を済ませ、いっきに『新盆まわり』をしてきました。(そういう言い方はしないか)

ところで『新盆』ですけど、みなさんは何と読みます?
「にいぼん」「しんぼん」「あらぼん」
『新盆』とは言わずに『初盆(はつぼん)』とか『新仏(あらぼとけ)』なんて言う地方もあるようですが、まっどれが正解というわけでもなく、「郷に入っては郷に従え」その地方地方の言い方を使えばよろしいんでしょう、ただね、私みたいに父が転勤族だったりするとちと難しいところもあったりするんですけどね。

そうそう、高校生の頃、放送部なんてぇところに所属していたもので、『日本語発音アクセント辞典』なるものをちょくちょく目にしていたのですが、そこには「実際の放送では、「新盆(にいぼん)」「初盆」という言い方が多く使われているけど、「お亡くなりになった後初めて迎えるお盆」などと言い添えたほうがよい。」みたいな事が書いてありましたっけよ。
あはは、完全な余談ですね。




我が家のお隣も今年は『新盆』、
じゃんがら念仏踊りがやって来ました。

ともかく、『新盆まわり』も無事終わり、異様なまでの蒸し暑さにもう飲まずには居られません。(笑)
冷たいビールを喉を鳴らして飲み干せば、後は、胡瓜の馬で急いできていただいた御霊に餅でも何でも美味しく食べてもらって、お盆が終わったらゆっくりと茄子の牛で彼岸にお帰りいただくと、これにてお盆の行事は無事終了とあいなるのでありました。(ほんとか?)

さて、今日の一枚は、ヒューストン・パーソンです。
といっても、私、この方をよく存じ上げません。(笑)というのは、他にアルバムを持っていないからもありますけど、ジャンル的に少し違うからかなぁ?それとも私が中心的に聴く年代から外れているからかなぁ?
まっ、それでも知ったかぶりだけで言いますと、この方の特長はブローするソウルフル・サックス、ムーディー系だそうで・・・・ここではそこまででもないかなぁ?
いずれにしてもどうしてこのアルバムだけが我が家にあるのか?たぶんですけど紛れ込みアルバムだと思います。(入手不明の一枚?)
でもまぁ、そうそうバカにしたアルバムでもなくて、「HOLY LAND」のファンキーさもなかなかのものだし、「FUNKY LONDON」でのペッパー・アダムスなんか「いかにもアダムスっぽくて、ちょっと笑っちゃう」みたいな楽しみもあったりして、捨て置く事もない一枚だと思います。

BLUE ODYSSEY / HOUSTON PERSON
1968年3月12日録音
HOUSTON PERSON(ts) CURTIS FULLER(tb) PEPPER ADAMS(bs) CEDAR WALTON(p) BOB CRANSHAW(b) FRANKIE JONES(ds)

1.BLUE ODYSSEY
2.HOLY LAND
3.I LOVE YOU , YES I DO
4.FUNKY LONDON
5.PLEASE SEND ME SOMEONE TO LOVE
6.STARRBURST


「年の差メル友」に教えられ

2012年08月07日 | a-c

「立秋?嘘でしょ」って感じで、ほんとにまぁ、暑い日が続きます。
そんな中、今日は風があって、そこそこ過ごしやすいようにも思う・・・でもね、連日猛暑日に苦しんでいる地域の方には申し訳ありませんけど
「暑いのは暑いんじゃ!ちゅうの」(笑)

連日テレビを点ければオリンピック、オリンピック、いやもちろん各競技とも活躍めざましく、その感動は私にも伝わってきますし、「よっしゃあ!」との活力にもなるんでありますが、日曜日なんか一日を通して何十回も(大げさですけど)同じものを見せられるとねぇ、母なんざぁ「もういい」
・・・・・・・いやいや、もちろん誠心誠意頑張っている代表選手になんの文句もありませんよ。「頑張れ日本!」の心は変わらんのでありますけど、オリンピックに目が行くスキに、例えば、国会やら東電やらナンタラカンタラやら、どさくさにまぎれて好き勝手する輩もいないとも限らない、報道たる者、そこらあたりにもどうぞ気を付けていただきますようお願いしたいと思うのであります。

だからというわけではないんですが、日曜日の晩は昔で言うところの教育テレビ、今は『Eテレ』って言うんですか?(まっ何でもいいんですが)で放送になったETV特集『福島のメル友へ 長崎の被爆者より』という番組を見ました。

長崎で被爆した廣瀬方人さん(82才)と、昨年修学旅行で同地を訪れ、彼に出会った福島の女子高生、佐藤木綿子さんとのメールでの交流を捉えたドキュメントであります。

二人は、何気ないメールのやり取りの中で、本音を打ち明けられる・・・そう年代を超えた友のようになっていきます。

放射能汚染の不安を素直に打ち明ける木綿子さん、そして、高校3年生の彼女に妻の介護の心情を吐露するほど心を打ち明けた、15歳で被爆し、50年以上原爆の恐ろしさを訴えてきた方人さん、二人の本音が私にオリンピックとはまた違った感動を与えてくれたと同時に、大なり小なり被爆者であろう私の意識の薄さに反省させられる想いでこの番組を見ました。

「放射能の恐ろしさを身を持って体験したはずなのに、それは『原爆』という兵器に対するものであって、『原発』という平和利用には何の疑いも無しに来た自分がいた」とおっしゃる廣瀬方人さん
「今、福島の若者に自分が何を出来るのか?」
82才のおじいちゃんがそんな事を考えるんですよ・・・・
本当に自分が恥ずかしい想いです。

うまく書けませんが、放射能の恐怖を知る方人さんと同じ被爆者である長崎の方々、今後それを抱えるであろう木綿子さんとその友人達、本音で語れる『年の差メル友』が、何かを成し遂げようとする力強い歩みと、反する現実の厳しさを、是非ともみなさんにも見ていただきたい。

8月12日(日) 午前0時50分に再放送があるようです。よろしければご覧あれ。

とはいえ、反省しながらも脳天気な私は、こんなもんをつまみに飲みながらこの番組を見ておりました。『料理当番、本日の一品』です。

鶏焼き二品盛り、鶏もも肉のカレー風味焼きと鶏軟骨のネギ塩焼きです。ビールには最適、ワインでもイイかな?と言いつつ、これで日本酒って・・・・邪道?

さて、今日の一枚は、ジョージ・ブライスです。

以前も言いましたが、私はこの人嫌いです。(笑)
そもそもですね。多楽器を同時にならすって・・・どうなの?
例えばですよ。
多くの女性にそれぞれの魅力があって、それぞれに「惚れてまうやろ」ってんでね。まぁまぁまぁまぁ、二、三人ついつい同時進行のお付き合いをしてしまうとか、はたまた、本命がありながらもついついつまみ食いしてしまうとか、そんなことはあるとしてもですよ。(けして弁明ではありません。)それをア~タ同時に鳴らすって、ねぇ。
えっ?ちょっと主旨が違う?あれ?(笑)

ともかくです。テクニックはどうなのかはしりませんけど、私としては生理的に合わんのです。ブカブカ言ってるだけに聞こえてきてしまう。
ならば、「レコードなんぞ買うな!しかも紹介するって、どうなのよ」ちゅう話なんでありますが・・・・・・ともかく、「持ってるんだから紹介してもイイでしょ」ってぇな開き直りです。

私にとってこのブルーノート盤は、グラント・グリーンに一部の安らぎを得ながら聴く、そんな一枚です。ジョージ・ブライスファンの方、誠に申し訳ありません。

SOUL STREAM  / GEORGE BRAITH
1963年12月16日録音
GEORGE BRAITH(ss,ts,stritch) GRANT GREEN(g) BILLY GARDNER(org) HUCH WALKER(ds)

1.THE MAN I LOVE
2.OUTSIDE AROUND THE CORNER
3.SOUL STREAM
4.BOOP BOP BING BASH
5.BILLY TOLD
6.JO ANNE


どうしたのさオッサン

2012年08月04日 | p-r

ほんとに毎日暑いですねぇ、「お盆過ぎれば何とか」なんて甘い考えでおりますが、どうでしょうか?

昨日は昼食をとるのが少し遅くなってしまいまして、「えい、めんどうだ!」てんで、目の前にあった『すき屋』の牛丼をかっ込みました。
「そういえばしばらく牛丼を口にしていなかったなぁ」
おそらくはウン年ぶり?味も忘れるほど以前です。

我が友の中で最もアウトローであったTが、水道橋近くの三畳一間の安アパートに住んでいた頃、彼のおごりで『吉野家』の牛丼を食べに行ったことがありました。
金が少しでもあれば『食』より『酒』や『ジャズ』、そんな時代がとても懐かしく思えます。
彼女を家まで送って、帰り際に食べた大船の『吉野家』も思い出しますねぇ、その牛丼をお土産に別の女性のアパートに、なんてぇ事もあり・・・・・・あははははは、やだなぁ奥さん、若気の何とかですよって。(笑)

てなことで、昼食時間が思った以上に短く済んだので、近くの海岸をブーラブラ、やはり注意報が出ているだけあって霧におおわれています。
市内の海水浴場で今年オープンできたのは一ヶ所のみ、その他は、震災と原発事故の影響で全て遊泳禁止が続いています。ここ四倉海岸も広い砂浜に遠浅と、とても良い海水浴場であったのですけど、霧とはいえこの最もにぎわうであろう季節に人っ子一人・・・・
「あれ?」

海パン姿のオッサンが居ます。
もちろん、泳いでいるわけじゃないんですが、波際に腰をおろし一人霧に霞む海をじっと眺めて居るんです。
「いったいどうしたのさオッサン?」
って、声をかけられる雰囲気でもないんですよねぇ

すると、妄想オヤジはいろんなことを考えるわけでして
「ひょっとして、このあたりで貝でも捕っていた漁師さんかいな?漁に出られない悔しさを胸に秘めじっと海を眺めて過ごす・・・いやいや、身近な方を津波で亡くされ海を見つめている?はたまた離ればなれになった家族をいつも楽しく過ごしていたこの海岸で思い出しているとか・・・・・・」
まっ、たんに暑いから海風と波で涼んでいるだけかもしれないですけどね。

「イカンイカン、思わずこっちまでボケターンと海を眺めて過ごしちゃいそうだ」

それにしても、私なんぞ未だ海岸線に来るとあの津波を連想するばかりですが、あのオッサンは何を想っていたのでしょう?
とても気になっているバブ君でありましたとさ、チャンチャン。

さて、今日の一枚は、テディ・エドワーズです。
彼を単独で良く知るという方は少ないかもしれませんよね。1942年にはデトロイトでハンク・ジョーンズとプレイしていたといいますから、そりゃ古くから活躍していたジャズメンなんでありますが、知名度はイマイチでしょうか。
でも、他者との共演盤となると、ここでもかなりのアルバムを紹介しているはずです。
私なんぞには、言わば「邪魔にならないサックス奏者」といった印象の強いプレーヤーではありますけどね。
しかし、そこがミソなんでして、オーソドックス右派みたいな、それが彼の最大の魅力でもあるわけです。

今日のアルバムは、50年代末から60年代初頭にかけて率いた自己のグループでの演奏でありますが、リズム隊もそれに合わせてかじつに堅実というか、良く言えば「間違いない」的安定感を感じて、そこにもってきての「オーソドックス右派」でしょ、文句は出ないわけです。
悪くない一枚だと思います。

YEDDY'S READY ! / TEDDY EDWARDS
1960年8月17日録音
TEDDY EDWARDS(ts) JOE CASTRO(p) LEROY VINNEGAR(b) BILLY HIGGINS(ds)

1.BLUES IN G
2.SCRAPPLE FROM THE APPLE
3.WHAT'S NEW ?
4.YOU NAME IT
5.TAKE THE "A" TRAIN
6.THE SERMON
7.HIGGINS' HIDEAWAY


疲れに負けない単純人間

2012年08月02日 | v-x

どんなに忙しくても疲れていても呑むことだけは忘れない。ノンベェなんてぇもんはそんなもんです。
昨晩もついつい飲みたくてOークに着いたのは夜の10時半過ぎでした。
いやいや、じつは以前にこの店で出会ったKちゃん(と気軽にお呼びしますけど、年齢的には大先輩であります。)と約束したJAZZアルバムの録音をしたので、それをKちゃんにわたしてもらうという、のっぴきならぬ事情があったから、そんなに遅くでも行ったんですよ。(え?言い訳意外の何ものでもない?まぁまぁ)

てなわけで、いつものように瓶ビール一本を数分の間に飲み干し、ママお手製の塩辛があるなんてぇもんですから、日本酒?いえいえ、島もんのスコッチをね、海の香りがするスコッチには塩辛が良く合うんですって、ほんと
「いやぁ、うめぇ」
なんてんで、三杯?四杯????まぁ適当に、ククイっと
「う~~~ん、幸せ」(笑)

ここで説明させていただきますと
「島もん、島もん」と称しておりますのは、いわゆるアイラモルトでありまして、スコットランドの西は大西洋に浮かぶアイラ島の蒸留所で造られたシングルモルトであります。
これがねぇ、どの蒸留所も個性が強いというか、はなっから拒否する人も多いんですが、その香り、口当たりが一度ハマルとたまらないウイスキーでもあるのです。
まっ、詳しい説明はその道の通にお任せするとして、私ゃこの島もんが好きでしてね。よくよく味わうと分かるんですけど、アイラのモルトはどれもどことなく塩しょっぱさが感じられるというか・・・つまり私的にはそれが海の香りなんであります。

話を戻しましょ、もし私がとんでもなく不機嫌だったら、
「金もいらなきゃ女もいらん、酒とジャズがあればいい」
てな単純さがとりえですからね、そんだけで機嫌が直っちゃう。あはは、ほんと単純人間ですわな。

昨夜だって、塩辛と島もんスコッチで半分疲れは吹っ飛び、後の半分を飛ばすには、そりゃもうジャズ談義ですわいねぇ。
それに、○ークママが付き合ってくれました。

とはいえ、『トレーン愛』を語るのはもはや聞く方が飽き飽きでございますから、昨夜は『ブラウニー愛』を中心に・・・・・
「しかしまぁ、バブちゃんは、ジャズの話をしてると活き活きするよねぇ」
まっ詰まるところ、それが『トレーン愛』だろうと『ブラウニー愛』だろうと、聞かされる方はたまったもんじゃないという(笑)
いかに客とはいえ、そのウンザリ役を引き受けてくれた○ークママには感謝しております。

そんなこんなで、昨晩はKちゃんにかこつけ、我が疲れを癒してまいりました、というお話しでございました。
エガッタエガッタ。(笑)

さて、今日の一枚は、昨晩『ブラウニー愛』を熱く語るきっかけとなった超メジャーボーカル盤です。

ジャズをほとんど聴かない方も、一度は耳にしたことがあるであろう「LULLABY OF BIRDLAND」を筆頭に、若き日のサラの美声はもとよりブラウニーの心地よいラッパまで楽しめるという「そりゃもう夢のような一枚さ」(笑)
重複紹介だろうと何だろうとエエですよね。やっぱエエ一枚はエエ一枚なんですから(なんじゃそりゃ)

またまた昔話ですが、私がジャズ喫茶でアルバイトをしていた頃、とある常連客Sさん(S君ではありません。笑)が、このアルバムをこよなく愛しておりまして、仕事か家庭か、はたまたこれ(小指)か、原因は定かではありませんが、ときおりいかにも不機嫌そうに来られる時がありました。
そんな時は、適当な時間を見計らって(お酒が回った頃ね)このアルバムをターンテーブルに乗せるのであります。
すると・・・・「シャバラバリィッティリッティア・・・」そこだけで顔色がみるみる変わってくるんですねぇ(って、顔色が分かるほど店内は明るくなかったですけどね。)
考えてみると、Sさんもまた私同様単純人間だったんですわな。(笑)

とまぁ、そんな思い出も有りつつうの名盤であります。
「エエ一枚はエエ」
後にも先にもその一言ですかね。

SARAH VAUGHAN WITH CLIFFORD BROWN
1954年12月16日18日録音
SARAH VAUGHAN(vo) CLIFFORD BROWN(tp) HERBIE MANN(fl) PAUL QUINICHETTE(ts) JIMMY JONES(p) JOE BENJAMIN(b) ROY HAYNES(ds) ERNIE WILKINS(arr,cond)

1.LULLABY OF BIRDLAND
2.APRIL IN PARIS
3.HE'S MY GUY
4.JIM
5.YOU'RE NOT THE KIND
6.EMBRACEABLE YOU
7.I'M GLAD THERE IS YOU
8.SEPTEMBER SONG
9.IT'S CRAZY