JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

バーボン・ストレート?

2005年10月31日 | m-o

                              

今日は仕事のついでに、図書館を久しぶりに覗いてまいりました。しかも、3冊も借りてきてしまったのですが、返却日までに読み終えることがてきるかどうか。

3冊の中には、先日借りてきた「ザ・ブルース・ムーヴィー・プロジェクト・シリーズ」のDVDを、何度も見返した影響もあり、「The Blues Book」という本も含まれています。
そこそこの小さな字で400ページもある、けっこうヘビーな本ですが、「人気は上がったり下がったりするけど、ブルースはいつだってあった。これからもずっとなくならないさ!」というジョン・リー・フッカーの言葉で終わる前書きを読んで、読破を誓いました。
                 

まずは、気分を高めるために、ゴリゴリのブルースを......
悪魔と取引し、音楽の才能を魂と交換したと言われたロバート・ジョンスンの「THE COMPLETE RECORDING」を聴くことに、彼の録音として残っている演奏が全てこの中にあります。
               

久しぶりに、なんかとっても良い、「SWEET HOME CHICAGO」なんてなんとも言えません。ヨレヨレのタバコに火をつけて、ショットグラスに注いだバーボンをカッとあおっちゃったりして......クゥーー!!

ただね、どうしても飽きてきてしまうんですよねぇ、長く聴いていると。
ごめんなさい、15曲で勘弁してください。また読み始めたら、聴き始めましょう。

さて、お耳をリセットしましょうか
そういえばブルーノートをしばらく聴いていなかったような、ようしハンク・モブレーでも聴いて、今度はHP作りを少しだけやりましょう。
「おーぃ、ロックグラスに替えて」
「自分でやんなさい」

ROLL CALL / HANK MOBLEY
1960年11月13日録音
HANK MOBLEY(ts) FREDDIE HUBBARD(tp) WYNTON KELLY(p) PAUL CHAMBERS(b) ART BLAKEY(ds)
1.ROLL CALL
2.MY GROOVE YOUR MOVE
3.TAKE YOUR PICK
4.A BAOTIST BEAT
5.THE MOREI I SEE YOU
6.THE BREAKDOWN

おまけ、
このアルバムのメンバーはちょっと興味深いですよね、なんかメッセンジャーズとマイルス・グループの中間みたいな。
アルフレッド・ライオンは「SOUL STATION」のメンバーに、何故、フレディー・ハーバードを加えてこのアルバムをつくったのか?
こうしてみると、ライオンに聞いてみたかったことっていっぱいありますね。

おまけのおまけ、
長くなりますが「THE COMPLETE RECORDING」の収録曲も紹介しておきます。
[ DISC 1 ] 
1.KIND HEARTED WOMAN BLUES  2.KIND HEARTED WOMAN BLUES  3.I BELIEVE I'LL DUST MY BROOM  4.SWEET HOME CHICAGO 5.RAMBLIN' ON MY MIND 6.RAMBLIN' ON MY MIND 7.WHEN YOU GOT A GOOD FRIEND 8.WHEN YOU GOT A GOOD FRIEND 9.COME ON IN MY KITCHEN 10.COME ON IN MY KITCHEN 11.TERRAPLANE BLUES 12.PHONOGRAPH BLUES 13.PHONOGRAPH BLUES 14.32-20 BLUES 15.THEY'RE RED HOT 16.DEAD SHRIMP BLUES 17.CROSS ROAD BLUES 18.CROSS ROAD BLUES 19.WALKIN' BLUES 20.LAT FAIR DEAL GONE DOWN 21.MILKCOW'S CALF BLUES
 [ DISC 2 ]
1.PREACHIN' BLUES (UP JUMPED THE DEVIL)  2.IF I HAD POSSESSION OVER JUDGMENT DAY 3.STONES IN MY PASSWAY 4.I'M A STEADY ROLLIN' MAN 5.FROM FOUR UNTIL LATE 6.HELL HOUND ON MY TRAIL 7.LITTLE QUEEN OF SPADES 8.LITTLE QUEEN OF SPADES 9.MALTED MILK 10.DRUNKEN HEARTED MAN 11.DRUNKEN HEARTED MAN 12.ME AND THE DEVIL BLUES 13.ME AND THE DEVIL BLUES 14.STOP BREAKIN' DOWN BLUES 15.STOP BREAKIN' DOWN BLUES 16.TRAVELING RIVERSIDE BLUES 17.HONEYMOON BLUES 18.LOVE IN VAIN BLUES 19.LOVE IN VAIN BLUES 20.MILKCOW'S CALF BLUES



好きです!!!

2005年10月30日 | d-f

今日は休日にもかかわらず、そこそこ充実した一日でありました。(遊びでですけどね)
夕食の準備をしていると(以前もいいましたが休日は夕食当番であります)ドーン、ドーンと花火の音が
「あれぇ?何の花火だ」
「学祭じゃないの」
そうでありました、今日は近くの大学で学園祭が行われていたのでした。
我が家からは毎年ちょうど良い感じで花火が観られます。夕食は後回しにして花火をつまみに一杯いただくことに。

それにしても、今の学生はかわいそうですね
学祭の期間は短く、規制も多いとか。なんとアルコール厳禁のところも多いそうで
私の学生時代とはずいぶん様変わりしてしまいました。
「模擬店で酒を飲み、泊まり込みで議論を交わす」など、いまや遠い昔話になってしまったのでしょうか。

ふとそんなことを思いつつ花火を楽しんでいると、携帯電話が
「バブさん、「死刑台のエレベーター」のレコード持ってる?」近所の知り合いです。
「マイルス? あるよ」というと
「ちょっと聴かせてもらっていいかなぁ」

夕食を済ませ、8時頃に彼がやってきました、するとCD持参。
「おいおい、もってんじゃん」

彼は今日「死刑台のエレベーター[完全版]」をお買いになったそうで、とても気に入ったらしいのです。そこでアナログも聴いてみたいと私のところへ
「そんなにも熱をいれるアルバムかなぁ?」と聞くと
「えー?バブさん嫌いなの?」

いや、べつに嫌いというわけではないけれど....
このCDの存在も知ってはいたけど、別にレコードもあるし、メイキング過程の16曲を「なんとしても聴きたい」というほどでも........

「やっぱ、アナログいいよねぇ」なんて言いながら、彼は帰っていきました。
いちおう、CD盤も後で聴いてみようっと思っています。
あっ、それとCDジャケットのジャンヌ・モロー.....好きです!!!

フランス語は苦手なもんで(英語もですけど)今日は日本語で、

死刑台のエレベーター
1957年12月4,5日録音
MILES DAVIS(tp) BARNEY WILEN(ts) RENE URTREGER(p) PIERRE MICHELOT(b) KENNY CLARKE(ds)
1.テーマ
2.カララの殺人
3.ドライヴウェイのスリル
4.エレベーターの中のジュリアン
5.シャンゼリゼを歩むフロライン
6.モーテルのディナー
7.ジュリアンの脱出
8.夜警の見回り
9.プティバックの酒場にて
10.モーテルの写真屋

開設未定!!

2005年10月29日 | m-o

                                

どんよりとした曇り空、小雨もときおり降ってきます。気温は低くはないのですが、どうも最近、休日の天気が思わしくありません。
今日は予定もないので、午後からホーム・ページでも作ってみようかと3時間ほど格闘、いつ開設になるのか?というよりも開設できるのか?
まぁ、時間をかけながら挑戦していきましょう。

                               
                              
                  いちおうこれが表紙の予定

                              
                                                 自己紹介

                               
                        リンク

メインは、ジャズとお酒の話(進歩ねえ~~~)、ジャズとお酒のページは中途半端で、写真を紹介するまで出来ておりません。
もし、開設にこぎつけた暁には、このブログでも紹介させていただきますので、よければそちらにも遊びに行ってやってください。

一人うけしていたのが自己紹介のイラスト、フジテレビの軽部さんのようになってしまいました。まぁ「当たらずとも遠からず」といったところ、
「はて?ということは、私は軽部氏に似ていると言うことか?」

若い頃は、「ケンちゃん」に似ているなんて言われたこともありましたが....
(洗濯屋じゃなくて、ケーキ屋のほうですからお間違えの無いよう)
まぁ彼の太り方も尋常じゃないみたいなので、「ケンちゃん」だろうが「軽部さん」だろうが、何でもいいんですけどね。

「だけどねぇ、自慢できるような顔立ちであれば、写真を掲載できるのに.....」
って、しつこいよ!!!

HPを作りながら、何枚かのアルバムを聴きましたが、久しぶりに聴いたこのアルバムが、みょうに新鮮でした。
ジャズ・ギターは比較的好きで、ウエスに固執するわけでもありません。ウエスのいいところは一曲があまり長くないことかな(コルトレーン好きなのに矛盾してます?)。
ただし、彼のストリングス系のアルバムはあまり聴きません。
3曲目の「POLKA DOTS AND MOONBEAMS」が、私は好きかな。なんとも心がホンワカしてきます。

THE INCREDIBLE JAZZ GUTAR OF WES MONTGOMERY
1960年1月23,28日録音
WES MONTGOMERY(g) TOMMY FLANAGAN(p) PERCY HEATH(b) ALBERT HEATH(ds)
1.AIREGIN
2.D-NATURAL BLUES
3.POLKA DOTS AND MOONBEAMS
4.FOUR ON SIX
5.WEST COAST BLUES
6.IN YOUR OWN SWEET WAY
7.MISTER WALKER
8.GONE WITH THE WIND

おまけ
実際に、コルトレーンがウエスに「いっしょにやらないか」と声を掛けたことがあったそうです。しかし、ウエスは断りました、理由は「ソロが長すぎる、僕にはあんな長いソロは耐えられない」というものだったそうです。

さて、明日の日曜日はHPを作っている暇もなく、私のHPは、いつ開設するのでありましょうか。


駅とチーカマとワンカップ

2005年10月28日 | a-c

午前様、ギリギリセーフ(ニコニコ)
今日はどうして12時を過ぎなかったか? それは夜の町にくり出さなかったからであります。
とある事務所で打ち合わせが延び、8時半をまわったあたりで
「オーイ、ビール持ってきてくれ」
奥様は、いやな顔一つせずビールを持ってこられました。
「バブさん、ほぼめども立ったし、一杯飲みながらやりましょう」

ご自宅ではありませんので、つまみといっても乾きものとお新香、それと細長いソーセイジ型のチーズカマボコ。
打ち合わせも終わり、いつの間にやら一升瓶が、湯飲みに日本酒を注ぎ、
「乾杯!」(うん、なかなかいい酒です)

チーカマをかじりながら日本酒を飲んでいると、遠い昔を思い出します。

学生時代、私は神奈川県藤沢駅の前にあるビルで、ジーパン屋の店員としてアルバイトをしていました。
お店が休みの日に突然の招集、何かと思えば「野球のメンバーが足りなくなったから、すぐ来い」との命令であります。

野球も無事終わり(大敗でしたが)、藤沢の駅前まで帰ってくると、副店長が
「よーし、××これで買ってこい!」
「はい」先輩のアルバイト生がキオスクで、ビールと酒(ワンカップ)とつまみを適当に買っています、
(店でも開けて飲むのか?)と思ったら
キオスク前の郵便ポストの上につまみを開き始めました。
(おいおい、まだ午後2時だよ)と思う間もなく
「ご苦労さん、かんぱーい!!」
小一時間、ポストをテーブル代わりに宴会です。
(そう、あの頃、周りの人たちもおおらかだった)

その時のチーカマとワンカップ、それはもう美味しかったのなんのって、どうしてあんなに美味しかったのでしょうね?
「若かったんだなぁ」なんて思ってしまいます。

そういえば、大船駅のホームに生ビールやら日本酒を出してくれるスタンドがあったっけ、小袋入りのつまみがぶら下がっていて
「お酒とこれ」といって自分で取るんですよ、電車が来るまでのほんの10分か15分ぐらいなんですけどね、その時に飲む日本酒もへんに旨かったそんな思い出があります。

適当にいい気分になって、
「社長、そろそろ帰ります」というと、
「まあまあ、これ聴いてから帰んなよ」と、私が差し上げた「JOHN COLTRANE AND JOHNNY HARTMAN」をかけられてしまったので、もう一杯いただいてまいりました。

JOHN COLTRANE AND JOHNNY HARTMAN
1963年5月録音
JOHN COLTRANE(ts) McCOY TYNER(p) JIMMY GARRISON(b) ELVIN JONES(ds) JOHNNY HARTMAN(vo)
1.THEY SAY IT'S WONDERFUL
2.DEDICATED TO YOU
3.MY ONE AND ONLY LOVE
4.LUSH LIFE
5.YOU ARE TOO BEAUTIFUL
6.AUTUMN SERENADE
7.VILIA

神の名は?

2005年10月27日 | d-f

先日、「大黒様」の話をした喫茶店で今日も昼食。
食事を終え、コーヒーを飲んでいると
「バブさん、この前の大黒さんの話をお客さんにしたのよ。そしたらね、七福神に詳しいお客さんがいてさぁ、恵比須さんはどんな神様かって話になってね、恵比須さんに関してもバブさんは詳しい?」とマスターが言ってきました。

漁港町にはつきものの「恵比須様」、兵庫県の西宮戎(にしのみやえびす)は大阪商人に崇敬された商売の神様ですが、全国的には豊漁の神として各地に祭られており、わがいなかにも、しっかり「恵比須神社」がございます。
まぁこのくらいの事は知っていても、私、七福神の専門家でもありませんので
「そんな詳しくはないかなぁ」
マスターは何かちょっと嬉しそうに、メモ紙を取り出してきました。
「えーとね、........」と恵比須さんの講釈(おいおい、メモまでして俺に話したかったのかい?)

マスターの話によれば、「えびす」というのはそもそも「えみし」がなまったもので、よそから来たものを表す言葉だったそうで、古代の日本の海岸部には海岸に流れついた見知らぬものを神として祭る習慣があったそうです。

日本神話が全国に広まると、よそから来たもの(えびす)が「大黒様」と同じように神話と絡み合っていったんだとか。
イザナギとイザナミが最初に産んだ子(神)をヒルコ(蛭子)といい、骨がなかったヒルコは3年たっても立つ事ができず、舟に乗せて流されてしまったのだそうです。その後、ヒルコは竜宮にたどりつき大切に育てられ帰ってきたのだそうで、つまり「えみし」となったわけです。しかもヒルコの「蛭子」は「えびす」と読めるではありませんか、ほーら交わった、ってかなりムチャクチャですけど
こうして「恵比須様」が全国統一規格へとなっていったわけですね。

なるほど、今日の昼食時間はひとつ勉強になる時間でした。

それにしても、日本神話の神様の名前というのはわかり難いし、同じ神様にいろんな名前が付いていて、わけがわからなくなってしまいます。
さて、ここで問題です、今日のアルバムでテナー・サックスを吹いている"CHARLIE CHAN"というジャズの神様はいったい誰でしょうか?

MILES DAVIS COLLECTOR'S ITEMS
1953年1月30日,1956年3月16日録音
MILES DAVIS(tp) SONNY ROLLINS(ts) "CHARLIE CHAN"(ts) WALTER BISHOP(p) PERCY HEATH(b) PHILLY JOE JONES(ds) 1~4
MILES DAVIS(tp) SONNY ROLLINS(ts) TOMMY FLANAGAN(p) PAUL CHAMBERS(b) ART TAYLOR(ds) 5~7
1.THE SERPEN'S TOOH (take 1)
2.THE SERPEN'S TOOH (take 2)
3.'ROUND ABOUT MIDNIGHT
4.COMPULSION
5.NO LINE
6.VIERD BLUES
7.IN YOUR OWN SWEET WAY

おまけと回答
5~7の録音はマイルス、ロリンズが共演録音した最後のセッションです。
1~4はマイルスにとって、ジャンキーから立ち直り大きく前進する大切な年、1953年最初のセッションです。
回答は、チャーリー・パーカー、知ってましたよね。


♪ だれも いない海

2005年10月26日 | a-c

                                

私の家から海岸までは車で15分程度です。
今日は東京からいらした仕事関係のお客様が、帰宅されるのに合わせ、おみやげをという事で、久しぶりに港にまわって来ました。

「秋だ、秋刀魚だ、戻り鰹だ」と騒いでいるうちに、季節は確実に次へと進んでいるようで、おみやげ専門の魚屋でアンコウがすでに売られていました。

                         

我がいなかではアンコウという魚、昔はけして高級魚ではありませんでした。
冬場を迎えると「どぶ汁」がどこでも出てきて、「え~またかい、もういいよ」といった感じ
「あん肝」だって、いくらでもいただけたのに
それが、今じゃどうでしょ、アンコウ様は高級魚へと変身してしまいました。

                         

そういえば、昔なら捨てるような魚が今は高級魚、というのがずいぶんありますね、
「あのころもっと食べてればよかったなぁ~~~」 なんちゃってね。

                         

港に行ったついでに、小さな海岸でちょっと一休み。
海に向かって「バカヤロー!!」とは叫ばないまでも、大きく深呼吸をすると、とても良い気分、
鳥の声と波の音だけ、小さな海岸には私一人です。
「若い頃なら、女の子の肩でも抱いて、ボーっと海を眺めている、それが充実した時間だったりしたけど、今、こうして一人で見つめる海もまたそれはそれで、良いではないか」 なんて一人で納得したりして(さびし~~~~い......)
「近いんだから、これから時々来ようかな」

バリトン・サックスというと、どうしてもジェリー・マリガンが頭に浮かびますが、私はバリトンの音が好きなのか、ブルー・サージやこのペッパー・アダムスもとても好きなアーティストです。ペッパー・アダムスの魅力は野性味、このアルバムでは、それがじゅうぶん楽しめると思います。
それとそれと、このアルバムではエルビン・ジョーンズのドラムがみょうに効いていますね、「HASTINGS STREET BOUNCE 」なんか、ビンビンきますよ。

10 TO 4 AT THE 5SPOT
1958年4月15日録音 
PEPPER ADAMS (bs) DONALD BYRD (tp)  BOBBY TIMMONS (p) DOUG WATKINS (b) ELVIN JONES (ds)
1.'TIS (THEME) 
2.YOU'RE MY THRILL
3.THE LONG TWO FOUR 
4.HASTINGS STREET BOUNCE
5.YOURNA


守り子の唄

2005年10月24日 | a-c

                 

今日は久しぶりに青空が広がり、やれやれと思っていたら、夕刻カミナリ、やっぱり「秋の空」はわかりません。
今日の昼食は車内でファーストフード、時間が少しあったので本屋さんを覗いてきました。すると、ふと目に留まった本が、森達也氏の「放送禁止歌」という本です。
以前、記事「気づかぬ偏見」で岡林信康の「手紙」という曲を紹介した事がありましたが、当然、この本にも取り上げられておりました。(おもわず買っちゃいました)

                     

先ほどまで「竹田の子守唄」に関する一節を読みふけっておりました。
赤い鳥のヒット曲「竹田の子守唄」は、京都の被差別の伝承唄が本歌となっている事、それ故にヒット曲であったにもかかわらず放送禁止となってしまった事、この程度の事は私も知ってはおりましたが、詳細をこの本であらためて知り、考えるところが大でありました。
興味がある方は、ぜひお読みになってみて下さい。

竹田に伝わる「守り子唄」の何節かを、書かせていただきます。

  寺の坊さん 根性が悪い
  守り子いなして 門しめる
  どしたいこりゃ きこえたか

  久世の大根めし 吉祥の菜めし
  またも竹田のもんば飯
  どしたいこりゃ きこえたか

  早よもいにたい あの在所こえて
  向こうに見えるは 親のうち
  どしたいこりゃ きこえたか

水はけの悪い敷地、の整備は当然、他地区に遅れていることがあたりまえで、
地面は常にぬかるみ、家の中も湿り気が絶えない、そんな劣悪な環境に生まれた少女達は、学校へも行けず奉公に出されました。奉公先では「の子」とさげすまれ、じっと耐えながら「守り子」をしていたのです。
泣く子を寺であやそうとすると、坊さんが門を閉めてしまう。
では大根めしや菜めししか食べられない、竹田の主食はもんば(おから)飯。(久世も吉祥もです)
もう少し我慢をすれば、在所()のうちに帰れる、じっとこらえて頑張ろう。
「竹田の子守唄」の本歌は、じっとこらえて奉公を続ける少女達の労働歌でした、子守ではなく守り子の歌です。

なんともジャズの起源に類似を感じてしまうのは、私だけでしょうか?

前回の「気づかぬ偏見」では、ミンガスを紹介しましたが、今日はミンガス・ワークショップへの参加で知られる、テッド・カーソンの初リーダー盤です。
ブッカー・リトルの流れをくむカーソンですが、このアルバムでは美しいメロディー・ラインを聴かせてくれます。個人的にはケニー・ドリューのピアノも、ピカっと光っていると思って聴いています。

PLENTYP OF HORN / TED CURSON 
1961年4月録音
TED CURSON (tp) BILL BARRON (ts) KENNY DREW (p) JIMMY GARRISON (b)
ROY HAYNES (ds) ERIC DOLPHY (fl) DANNY RICHMOND (ds) PETE LA ROCA (ds)
1.CARAVAN 
2.NOSRUC 
3.THE THINGS WE DID LAST SUMMER 
4.DEM'S BLUES 
5.AHMA (SEE YA)
6.FLATTED FIFTH
7.BALI-H'AI
8.ANTIBES
9.MR. TEDDY 


鑑賞(?)にひたれば

2005年10月23日 | v-x

                             

まったく、我が地方では、しばらく晴天の日曜日がありません。今日もどんよりとした曇り空、今週も渓谷へのお出かけはおあずけです。(夕方になって晴れたって遅いっていうの)

jazzkbjさんのブログ「This One's For You」の記事、フレッド・アステアの「踊るニューヨーク」のお話しから、なんとなく昔のミュージカルでも観てみようかとレンタルやさんへ、しかし、この頃のミュージカルの品揃え、悪い悪い、なんもありません。
アステアの映画はあきらめ、ジーン・ケリーの「巴里のアメリカ人」を借りてきました。
ジーン・ケリーのタップもそれなりに楽しめましたが、もう少しこの分野の品揃えをお願いしたいものです。

         

1本だけ借りてくるのもなんなので、しばらく店内を物色していると、「ザ・ブルース・ムーヴィー・プロジェクト・シリーズ」のDVDを発見、とりあえず「ソウル・オブ・マン」と「デビルズ・ファイヤー」の2本をお借りしてきました。
いつもジャズの話ばかりで、今さらの話ですが、私はブルースも詳しくはないものの大好きで、このシリーズ(全7作品)もぜひ観てみたいと思っていた作品です。

一週間のレンタルなので、ゆっくり観るとして、とりあえず「デビルズ・ファイヤー」を少々見始めました、いやぁーなかなかよろしいんじゃないですか、懐かしいブルース・シンガーがゾクゾク出てまいります。
「おや?ダイナ・ワシントン?」
ノリノリです、ダイナ・ワシントン、ノリノリです、私もノリノリです。

久しぶりにブルース・ハーブの練習でも始めようかなぁ、なんて思ったりなんかしちゃったりして
とりあえず、今晩は、ダイナ・ワシントンを聴くことにしました。

DINAH JAME / DINAH WASHINGTON With CLIFFORD BROWN
1954年8月14日録音
DINAH WASHINGTON(vo) CLIFFORD BROWN(tp) CLARK TERRY(tp) MAYNARD FERGUSON(tp) HERB GELLER(as) HAROLD LAND(ts) RICHIE POWELL(p) JUNIOR MANCE(p) KETER BETTS(b) GEORGE MORROW(b) MAX ROACH(ds)
1.LOVE COME BACK TO ME
2.ALONE TOGETHER ~ SUMMERTIME ~ COME RAIN OR COME SHINE
3.NO MORE
4.I'VE GOT YOU UNDER MY SKIN
5.THERE IS NO GREATER LOVE
6.YOU GO TO MY HEAD 

おまけ、
ダイナ・ワシントンも聴き終え、スリーピー・ジョン・エステースなんかも聴いちゃって、なんかとても飲みたい気分、すると
「オーイ!」
母の呼ぶ声、
「何?」
「△○さんのとこまで送っていける?」
「帰りは?」
「「△○さん送ってくれるって」
やったぁ!ナイス・タイミング!送ったついでに一杯やってきますか。


かんの虫観察会

2005年10月22日 | v-x

                             

スズムシ、ツユムシ、クツワムシ
コオロギ、ウマオイ、アオマツムシ
秋は虫たちの恋の季節、ここぞとばかりにナンパに励んでいるようです。

虫といえば、私の愚息は幼少の頃、どうも「かんの虫」が強かったようで、よくひきつけを起こし、夜中に何度も医者にお供させられた覚えがあります。
それでも、あの頃は我が息子も、それはもう可愛かったんですよ。女の子みたいな顔して.....それがまぁ、あーた、いつの間にやらむさいむさい愚息へと変化をとげていったのですから、ため息しか出ません。
愚息が幼少の頃、私が持ち歩いていた写真を公開させていただきます。本人に知れても、今のあいつからは想像もつかぬ写真ですから許してもらえるでしょう。
何度もいいますが、この頃はほんと可愛かったんですよ。(シクシク)
               

ところで、「かんの虫」ってどんな虫なのでしょうか?
ものの本によれば
「体や感情などに、原因がよくわからず影響を与えるものを「虫」といって、体内にいるものとされてきた。」 この虫の事だとのこと、
「腹の虫が治まらない」「虫が知らせる」「虫が好かない」 これすべてその虫だとか。

ところが、「かんの虫は実在する」なんて話が!!!!!!

そこで、「かんの虫観察法」なるものをご披露しましょう。
 1. まず、手を石鹸で丁寧に洗う。
  2. 石鹸をよく洗い流す。
 3. 手をよく拭く
   このとき、タオルの糸などが手に着いていない事を確認。
 4. 親指を内側に入れ、握り拳をつくる(両手)。
 5. 3分間、まつのだよ。
 6. 静かにゆっくり拳を開く。

さぁ、どうですか?指先や指の間にホソーーーーイ糸のようなものが出てませんか?
はい、それが「かんの虫」であります。(ほんとかよ)
個人差はあるものの、なかには10㎝ぐらいの長さまで伸びる人もいるとか(当然、私は見た事がありませんが)
オカルトの権威によりますと、第二次世界大戦末期、物資が乏しかった日本軍で、この「かんの虫」を集め、パラシュートの材料にしようと考えた人がいたなんて話も(大笑)

さーて、この話、あなたは信じますか?
百聞は一見にしかず、今夜あたり「かんの虫観察会」を開かれてはいかがでしょうか。

今日の一枚は、以前紹介した「AT THE BOHEMIA」と並び称されるジョージ・ウォーリントンの代表作です。私は白人ピアニストのなかでは、ウォーリントンがとても好きで、とくにこのアルバムの「WHAT'S NEW」なんか、特徴があっていいですね。
バド・パウエルと拮抗しえた唯一の白人ピアニスト、ウォーリントン、ぜひお聴きになってみて下さい。

JAZZ FOR THE CARRIAGE TRADE
1956年1月20日録音
GEORGE WALLINGTON(p) PHIL WOODS(as) DONALD BYRD(tp) TEDDY KOTICK(b) ARTHUR TAYLOR(ds)
1.OUR DELIGHT
2.OUR LOVE IS HERE TO STAY
3.FOSTER DULLES
4.TOGETHER WE WAIL
5.WHAT'S NEW
6.BUT GEORGE


秋の怪談

2005年10月21日 | s-u

話がちょっと戻ってしまいますが、火曜日にいっしょに飲んでいた友人が
「最近ちょっとやばいんだよなぁ、嫁が疑ってるみたいでさぁ」
「なになに、おまえもついに浮気かなんかをして、奥様におばれになったとか?」
「何言ってんのよ、あなたとちがって、俺は浮気なんかしないよ」
「そうか、あんたは玄人専門だもんね.....」

先日、彼が飲みに行ったとき、飲み過ぎたのか最後のほうの記憶を無くしてしまったそうです。奥様は飲みに行くことは承知していたそうで、普段ならなんの問題もない出来事、ところが翌朝のこと
「いやぁ、夕べはまいっちゃったよ、○○が酔っちゃってさ......かくかくしかじか」
と彼なりに憶えていることを正直に話したらしいのですが
「あ~ら、××さんといっしょだったんじゃなかったの?!」
「ちがうよ、○○と飲んだんだよ」
「あらまそう、夕べはちがうこと言ってたわよぉぉぉぉぉぉ...」
いつも遅くなったときは、そ~~っと家へ入り、そ~~っと寝るのが彼の流儀、
ところがその日は、どうも寝ている奥様をわざわざ起こし、なにやらいい訳をのたまったらしいのです。

「夕べなんか言った?って聞けばいいのに」と私、
「バカヤロウ!そんなこと聞ける顔じゃなかったの」と彼
さらに追い打ちをかけるがごとく、出がけにジャケットをはおろうとすると香水の香りが漂っていたとか。

はてさて、その夜、彼は記憶を無くすほど、どこで何をしてきたのか?
わざわざ奥様を起こし、まなじりを探った彼が何をのたまったのか?
全ては闇の中、ただ翌朝、奥様のまなじりは上がっていたことだけは確かなようで、
「お~~~~~う、くわばら、くわばら、秋だというに、怖~~~~い怪談話のようだ」

恐ろしい話をしたところで、恐ろしいというと、どうしてもこのジャケットが頭に浮かんできてしまいます。
「このアルバム大好き!!」とけして言えない私が紹介するのもなんですが、シェップの代表作であります。

THE MAGIC OF JUJU / ARCHIE SHEPP
1967年4月26日録音
ARCHIE SHEPP(ts) MARTIN BANKS(tb,flh) MICHAEL ZWERIN(tp,tb) REGGIE WORKMAN(b) BEAVER HARRIS(ds) NORMAN CONNOR(ds) EDDIE BLACKWELL(rhythm logs) FRANK CHARLES(talking drums) DENNIS CHARLES(per)
1.THE MAGIC OF JUJU
2.YOU'RE WHAT THIS DAY IS ALL ABOUT
3.SHAZAM
4.SORRY 'BOUT THAT

追伸、
友人の奥様をまるで妖怪のごとく表現してしまったこと、心よりお詫び申し上げます。友人の奥様は、それはもう器量も良く、友人にはもったいないほどの良妻でいらっしゃいます。
ただ、旦那というものは、時として女房が「女房」という妖怪に思えちゃったりしちゃったりすることが........ごめんなさい。