JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

ちょっとだけ後悔

2015年05月25日 | d-f

今日も各地で暑い日を迎えておるようですが、ここ東北の湘南(どうにもこの言い方はスカン)では、午前11時現在で19度ちょっとという「どうだうらやましいだろう」てな気温であります。
おっとと地震ですねぇ、結構大きい・・・・テレビ、テレビ
土浦震度5弱、震度5以上はけっこうなもんですからねぇ、被害が無いと良いですが

昨日の朝、突然古くからの知り合いK君から電話が入りました。
最後の連絡がたぶん震災前でしたから、なんと4,5年ぶりでしょうか。
「いやいやご無沙汰だったねぇ、その後変わりない?」
まっ、お互いどうでもイイっちゃどうでもイイ間柄ですから、お決まりの挨拶ではあります。
「あのねぇ、じつはだ、バブはブルーノートのオリジナル盤は持っていたかね?」
「なによ突然・・・・・オリジナル盤?」
久々に連絡をよこした理由は、自慢話でありまして
「THE AMAGING BUD POWELL Vo.1」のモノーラル・オリジナル盤を手に入れたと言うんです。
「オリジナル盤って・・・いったいいくらしたんだよ」
「まぁまぁまぁまぁ、それはそれとして・・・・これをだ、一度聴いてみたいんだわな」

つまり、何らかの方法と値段でオリジナル盤を手に入れたものの、プレーヤーを持たないK君には宝の持ち腐れと・・・
「で?」
「バブんとこで、聴かしてはくれまいか」

ちょっとまて、今そのレコードがいくらするかは知りませんがね、貴重品には違いないわけで、それを我が陳腐なプレーヤーにかけ、もしもの事があったら・・・・そもそも、私の家じゃその違いがわからんじゃろし。
だけど、手書きの「RVG(ルディ・ヴァン・ゲルダー)」の刻印はぜひとも見てみたい・・・
さりとて、「聴かせはしないが見せるだけ見せてくれ」ってぇのも酷い、というか、できるなら私も良いシステムでその音を聴いてみたい・・・
(「ウエ~~~ン、どうすりゃエエんじゃい)


こんな刻印のはずです

「あ~~残念、じつは震災でプレーヤーがいかれちゃってさぁ、その後直してないんだわ」(わっ!言っちゃった、嘘ついちゃった)
さらには、
「誰か聴かせてくれる人が見つかったら、お付き合いするよ。」(わわっ!自分勝手!酷い!醜い!)

彼は残念がって電話を切ったのでありました。
「やっぱ、本当のことを言って、聴くときにはいっしょに聴かせて欲しいと頼むべきだったかなぁ・・・」
まさに「後悔先に立たず」であります。

・・・・・・ちょっとまて、このログをK君が見ていないという保証は無い、つまりバレているかも。
ならば
「K君、嘘ついてゴメンチャイ、オレも何処か良い聴き場所を当たってみるから、いっしょに聴かせてちょ」

ということで『料理当番、本日の一品』です。

母のリクエストで、野菜たっぷり(肉の下に生野菜がたっぷり仕込んであります。)豚冷しゃぶごま風味です。

それと枝豆風味の寄せ豆腐にオリジナルタレをかけて・・・夏っぽいメニューですよね。

お弁当は、こんなんです。

さて、今日の一枚は、エリック・ドルフィーです。もちろん過去紹介済みの初リーダー盤です。しかもボーナス・トラック入りCD。(笑)

何故このCD盤を取り上げたかといいますと、

山口克己著『LPレコード再発見』の「ここに、「ルディ・ヴァン・ゲルダー印」がついている」で取り上げられているファンタジーの2枚組廉価版の本盤(?)の一枚だからです。(もう一枚は、「OUT THERE」)


こんなアルバムですが、私は持っていません。

この本の中で山口氏は
あなどれないのが、廉価版のファンタジー(Fantasy)盤で、『エリック・ドルフィー2枚組』は彼の仕事だ。なぜそうなったかを推理するのも楽しい。プレスティッジ原盤のこの2枚は、RVGにとって満足できない仕上がりだったので、もう1回リカットさせて欲しいと、ファンタジー盤の監修者であるオリン・キューブニューズ(プレスティッジのライヴァル会社だった、リバーサイドの元プロデューサー)に言ったのではないか。
と申しておられまして、ドルフィー好きの私としては、この「ルディ・ヴァン・ゲルダー印」盤も、ぜひ聴いてみた1枚(正確には2枚)なのであります。

しかるに、今日はボーナス・トラック入りCD盤と・・・寂しいねぇ(笑)

OUTWARD BOUND +3 / ERIC DOLPHY
1960年4月1日録音
ERIC DOLPHY(as,bc,fl) FREDDIE HUBBARD(tp) JACKIE BYARD(p) GEORGE TUCKER(b) ROY HAYNES(ds)

1.G.W.
2.GREEN DOLPHIN STREET]
3.LES
4.245
5.GLAD TO BE UNHAPPY
6.MISS TONI
7.G.W. (alternate take 1)
8.245 (alternate take 1)
9.APRIL FOOL


ひょっとして見てます?

2015年05月23日 | d-f

「去年もエルニーニョ、今年はもっとエルニーニョ
毎年毎年「今年の天候は異常だよね」と言い続けて幾年月が流れたでありましょう?
異常じゃ無かった年がいつだったかも思い出せないということは、「異常が正常」になりつつあるということなんじゃねぇかと思ったりして。

異常と言えば

「○○、ガスの点検に△△ガスの人が来て、異常ないって」
「あ、そう」

年に一度のガスの点検にガス屋さんがいらしたそうで、こちらは無事に異常なしだったようです。まっいちいち私に報告しなくとも良いんですがね。

「そうそう、去年も今年も同じ人が点検に来たんだけど・・・・「息子さん料理するんですよね」って言ってたよ。」
と母。
「ん?んんん?」

ちょっと待って、そのガス屋さんは私の知り合い?
いやいや、知り合いでも私が料理をしてるなんて事を知るヤツは限られてるし
「ガス関係ねぇ????????」
そもそもガス屋さんに知り合いがいないだろうっちゅう話ですわ。

「点検表に名前が書いてあるわ・・・え~~とN本さんかな」
「ガス屋のN本さん??????女性?いくつくらい?」
「女性のわけないでしょ、男の人だよ。歳ねぇ???わかんないけどアンタよりは若そうだったなぁ」
女性なら心当たりがあるかっちゅうと、当然「無し」なんですけどね。(笑)
「ますます分からん。」

となれば、考えられる情報の流出源?????
「このログか?」

△△ガスのN本さん、あんたひょっとしてこのログ見てます?

はたして、このミステリー(?)の謎が解き明かされることはあるのでしょうか?
とまぁどうでもいい話でした。

さて、今日の一枚は、ケニー・ドリューです。
土曜日の午前中に聴く音楽かどうかはひとまず置いといて、今日イチに聴いた一枚です。(もち、以前紹介済みね)

ドリューのリバーサイド第二弾は、二管が加わったカルテット。(第一弾は、ご存じトリオね)
ハンク・モブレー(A面のみ)、ドナルド・バード、それに欧州渡航前のドリュー、メンバーを見ただけでおおよその内容が分かってしまうという一枚です。

ジャズランドから再発されたときは「HARD BOP」って、
「あんちょくな!」
とツッコミを入れたくなるようなタイトルでしたが、そのタイトルがピッタリだとも思います。

ともかく、この頃のドリューを私はこよなく愛しております。

THIS IS NEW / KENNY DREW
1957年4月3日、5月28日録音
KENNY DREW(p) DONALD BYRD(tp) WILBUR WARE(b) G.T. HOGAN(ds)
HANK MOBLEY(ts)[1-3]

1.THIS IS NEW
2.CAROL
3.IT'S YOU OR NO ONE
4.YOU'RE MY THRILL
5.LITTLE T
6.PAUL'S PAL
7.WHY DO I LOVE YOU ?


初恋は粉末と化す

2015年05月21日 | y-その他

未明の雷と風にビックリしませんでした?
若干大気の状態が不安定との予報はありましたけど、「ありゃ若干じゃ無いよ」てな感じでした。

ところで、お宅や会社でお客さんに出す飲み物って何ですかねぇ?
定番のお茶?珈琲?それとも暑くなってきて麦茶かな?最近じゃ「ペットボトル、ド~ン」てなところもあったりして。(笑)

先日出先で出てきたのは、なんと初恋の味『カルピス』でありました。
「カルピスですかぁ・・なんか懐かしい」
「あっ?!お嫌いでした?」
「いえいえ、久しぶりなもんで」
まぁまぁ、コンビニでペットボトルも置いてあるし、珍しいもんじゃないんですけどね、ただ、私は「超お久!」ってくらい飲んでなかったものですし、氷入りのカルピスを客に出すところって・・・今時そうそう無くありません?

私が細かかった頃、カルピスを出してくれる家ってぇのは、「洋間にソファーてな、ちょっくらハイカラで裕福なお宅だ」という印象がありましたねぇ
たまにお中元かなんかで自宅に届くと(母が自前で買ってきた記憶は、私にはありません。)、姉弟で「それは濃すぎる」「もうちょっと入れろ」と、喧嘩混じりのカルピス作りが定番でありました。

夏の飲みものっていっちゃ、良くて麦茶、「喉が渇けば水(もち水道水ね)を飲め!」の時代ですからね。
思いっきり濃くして飲みたい飲み物一位がカルピス、量を飲んでみたい一位がヤクルト・・なんてね。(笑)
「あれ?バブの場合は梅酒じゃなかったの?」
「それもある。」(笑)

「それに比べ今の子は、あたりまえのように大人とおんなじ物飲みやがって・・・水だってミネラルウォーター?ふざけんな!」
とは私はもうしません。
私が細かかった頃、たしかにカルピスは高級だったし、水も水道水でしたけど、
「子供達には強い味方があったのだ」(笑)

と、出てくるのは安価だったラムネにソーダ・・・もちろんそれもありますが、10円時代の子供にとってはそれもまた高価な飲み物でした。
「やっぱそこは、粉末ジュースでしょ」
「いや、あのチューブ入りのわけわからんジュースだろ」
あはは、当時の細っかい連中から口に出る飲み物は、社交場『駄菓子屋』にあったものばかりです。

おっと、粉末ジュースは駄菓子屋専門ではありませんでしたよ。買い物の時、母にねだって買ってもらったことは幾度もありました。(カルピスは駄目でもたま~~にこっちはOKでした。)

♪ホホイノホ~イと もう一杯 ワタナベのジュースの素です もう一杯♪
♪町にメロンがやって来る、シトロンソーダがやって来る、シトロンシトロンメロンの香り♪

このCMソングを懐かしいと思う方は、おおむね歳が分かりますね。(笑)

ともかく、出先で飲んだカルピスで蘇ったのは、初恋では無く粉末ジュースだったと・・・・・
「イカン!また思い出話になってしまった。」

さて、今日の一枚は、ファーマー、ゴルゾンのジャズテットです。

このアルバム、トロンボーンがカーティス・フラーではなく、ピアノもマッコイじゃないというあたりがミソのような気がします。
特にピアノのハロルド・メイバーンが、私の思うジャズテットとは、ちょっと違う様を出しているんでしょうか?
「ゴルゾンが全て決めたぞう!」感が薄いような感じがするのですがいかがでしょう?

おっとと、なんだかそれを否定的にとらえているように思われるかもしれませんねぇ、しかしさにあらず、バリッバリのゴルゾン・ハーモニーも「いかにも感」があって良いのですけど、「ちょこっとだけそうでもない感」これはこれで良い。(何言ってるか自分でも分かりませんが)

まぁまぁ、私的には一押しのアルバムとは言いがたいものの、ジャズテットの一つの顔として聴く価値はあると思っています。


HERE AND NOW / ART FARMER,BENNY GOLSON JAZZTET
1962年2月3日録音
ART FARMER(tp,flh) GRACHAN MONCUR(tb) BENNY GOLSON(ts) HAROLD MABERN(P) HERBIE LEWIS(b) ROY McCURDY(ds)

1.TONK
2.RUE PREVAIL
3.RICHIE'S DILEMMA
4.WHISPER NOT
5.JUST IN TIME
6.RUBY , MY DEAR
7.IN LOVE IN VAIN from "Centennial Summer"
8.SONNY'S BACK

おまけ、
『料理当番、本日の一品』番外編です。
というのは、今週の火曜日、早く帰宅したもんで、一品作りました。


もの申したき議あり

2015年05月19日 | a-c

夕べ遅くから降り始めた雨は午前中には上がったものの、今日は暗くなるまで太陽は顔を見せず、昨日の蒸し暑さなど忘れたように涼しい風が吹いていました。

真面目なお話しが不釣り合いの我がログではありますが、
「一つ、もの申したき議あり」
なんちゃって

衆議院は今日、安全保障関連法案を審議する平和安全法制特別委員会の設置を議決したようで
私は、ふとこんな歌詞を思い出しました。

 ♪大統領殿 お偉いさんたち 両手おろして この手紙を
   とうとう僕も 戦場へ行けと  徴兵カードをもらったところ
    だけど ぼくは戦いたくない  見知らぬ人を殺したくはない
    あなたたちは 怒るでしょうが  僕は逃げる 地の果てまでも

    父は昔戦争で死んで  子供達は泣きじゃくってた
    女手ひとつ苦労をしていた  母も今は墓の中
    罪なき者が罪なき者の  命を奪う悲しみの日々
    自由のため 国を守れば  戦場に来て 夢奪われて

    大統領殿 この戦争に  どんな大きな意味があるのか
    ぼくは毎日考え抜いた  どんな正義も見つけ出せない
    だからぼくは戦いたくない  罪なき人を殺したくない
    僕は逃げる 卑怯と言われても
    憲兵達よ 撃つがいい  撃つがいい ♪

Boris Paul Vian作詞、Harold Bernard Berg作曲の『LE DESERTEUR (脱走兵)』、私が知っているのは、松山猛 高石ともや訳の『拝啓大統領殿』『大統領様』。
まぁまぁ、そんなことはどうでも良いんですが、

国や正義を守る戦争とはどんなものなのか?
勧善懲悪のヒーロー物語など現実の世にはあり得ないわけで、それを『自由』とか、『正義』の名の下に正当化する考え方に、やはり私は違和感をおぼえます。

今回の『安全保障関連法案』を、正直私は隅から隅まで理解はしていません。(噂によれば、国会議員の御先生方も完全理解をしている御方はほとんどいないとか)
でも、何となくではありますが、この法案が「日本の若者を一歩戦場へと近づけるものである」てなことだけは確信が持てる気がするのです。

60年代安保、70年代安保、善し悪しは別として、若者達は真剣にその問題に向き合い、自分たちの未来への不安を払拭しようとエネルギーを注ぎました。
「結果、いったい何がどう変わった?」
と、訊かれると「・・・・」というところもありますが、下手すりゃ今回の『安全保障関連法案』は『60年代安保、70年代安保』などかき消されてしまうほどの大改革法かもしれない・・・・そんなふうに思えませんかねぇ?

この法案が仮に成立したとして、私ら年寄りが戦場にかり出されることはほぼ無いでしょう、それでも私が生死をかけて撃ち合う時が仮に来たら、出来るところまで逃げるでしょうし、少なくとも他人を殺すことは選択しまいと思っています。

では、これからの若者達はどうか?
『自由』『正義』のためにとそそのかされ、個人の『自由』を発言したり行使することが逆に出来なくなる世の中が来るかもしれない、それどころか若者達は否応なしに殺し合いを強要されるかも・・・・・
「まさか、そこまではねぇ・・・」
と、たかをくくっていいんですか?
歴史を振り返っても、どんな立派なお方だって間違いを犯すのが人間じゃござんせんか
まして、現代、
「持ったオモチャは、ついつい使いたくなるんですよねぇ」
てなお偉い方がたくさんいらっしゃるんとチャイます。

3.11.私ら被災者は、自衛隊の若者達に大いに助けられました。あの献身的にきつい作業を進んで行う若者達に「次は戦場だ!」と、私は言えない。

賛否は問いません。何が正しいかも分かりません。ただ、
「若者達よ、他人事じゃ無い。あなたたちの未来のために、あなたたちの子供の未来のために、真剣にこの問題を考えて欲しい」
そう老婆心ながら思うのであります。

「前回の衆院選で公約したこと」と突然言い出した超お偉いお方に、息子二人を戦地で亡くした乃木大将の覚悟があるのか?
いや、他の議員諸氏にもその覚悟を問いたい。
そして、有事の際は、私の息子や孫には、お偉くない私が直ぐ逃げるよう伝えるので、お偉いあなた方の息子や孫には、最前線でお好きなほど『自由』と『正義』のために戦っていただきたい。

以上・・・「申したねぇ」(笑)

さて、今日の一枚は、イタリア生まれのピアニスト、ジョバンニ・ミラバッシです。
と知ったような言い方をしますが、私にはほぼ無縁のお人です。
それが何故かこのCDだけは持っているという(意味分からん。笑)

ともかく、今日の内容から、この主に反戦歌をピアノ演奏した一枚を選んでみました。

ただし、聴いただけじゃ反戦歌なのかどうか分かりませんけどね。

AVANTI! / GIOVANNI MIRABASSI
2011年
GIOVANNI MIRABASSI(p)

1.EL PUEBLO UNIDO JAMAS SERA VENCIDO
2.LE CHANT DES PARTISANS
3.AHL CA IRA
4.LE TEMPS DES CERISES
5.HASTA SIEMPRE
6.JE CHANTE POUR PASSER LE TEMPS
7.SCIUS PADRUN
8.EL PASO DEL EBRO
9.A SI M'BONANGA
10.LA BUTTE ROUGE
11.ADDIO LUGANO BELLA
12.JOHNNY I HARDLY KNEW YE
13.BELLA CIAO
14.IMAGINE
15.MY REVOLUTION
16.PLANE, MA PLANE


哀愁的感情?

2015年05月18日 | g-i

昨日は、涼しいうちにと早く起こされ、庭の木を切らされ、買い物へ行かされ・・・・
「され、されづくしの日曜日」どちら様も思う事でしょうが「仕事が楽か自宅が楽か」これは『回答無き難問』なのでありましょうか?

まぁまぁそれでも午後の数時間、自由時間が与えられましたので、14日にお亡くなりになったB.B.キング氏を偲ぼうかと・・・・・・
「あれれ?」
よくよく考えてみると、私は彼のLPを一枚も持っておりません。

「そりゃそうだ、B.B.キングのレコードより、ジャズのレコードを買うのが先決だったもんなぁ・・・」

 

手元にあるのは、クラプトンとの共演「RIDING WITH THE KING」のCDと、発掘カセットテープから起こした「SINGIN' THE BLUES」それに「MY KIND OF BLUCE」

その中の「SINGIN' THE BLUES」をかけ、珈琲なんぞを飲んだのでありました。

「うんうん、「3 O'CLOCK BLUES」・・・なっつかしいねぇ!・・・・・それにしても音が悪りぃなぁこりゃ」
テープ起こしのCD-Rに言えた文句じゃありませんよね。(笑)

B.B.キングとの出会い(もちろん、本人との出会いでは無く、音楽とのと言う意味ね、ってあたりまえか。笑)がいつだったのか?
ブルース好きの友人、K君経由?それとも小学校時代に父が購入したレコード全集に入っていたかなぁ?????よく覚えていません。
それでも「3 O'CLOCK BLUES」を聴いて懐かしいと思うのは何故なんでしょう?
おそらくは知らず知らずのうちに耳に入ってきていたB.B.キングがいたんでしょうねぇ(「RIDING WITH THE KING」にも入ってるしね)

「いや、ブルースという音楽が、郷愁的感情をかき立てるのかも知れない。」
と、分かったような独り言を言ったりして

ともかく、その『郷愁的感情』に浸りながら、B.B.キングの冥福を祈ったのでありました。

「○○!そろそろ時間じゃねぇの!」
「我が『郷愁的感情』をかき消す現実は、無慈悲じゃ!」

てなことで、『料理当番、本日の一品』です。

これ何に見えます?じつは中にピーマンの肉詰めを仕込んだ焼きものです。

皿盛りするとこんな感じ、ビールと料理に使ったワインの残りをいただきました。

お弁当はこんなんです。

さて、今日の一枚は、ボビー・ハッチャーソンです。
いわゆるブルーノート発掘シリーズってやつですか?

ハッチャーソンのブルーノート初リーダー盤といえば「DIALOGUE」ですが、それより1年半前に録音されたこのアルバムは、正直言って「ハッチャーソンが頭とは限らんぞ」といった内容だと思います。
ですから、当時ブルーノートがこれをリーダー、ハッチャーソンとして録音したのか?それも疑問に思ったりして

ともあれ、ボツ盤復活のブルーノート初リーダー盤(?)は、なんともハッチャーソンらしからぬ・・・
というか、みんながみんなおとなしい?悪く言えば「やらされている感が漂う」というか、良く言えば「まぁ聴きやすいこと」というか、『というか』の三連発?

そんなハッチャーソンも、夕べの飲み直しウイスキーには良く合うのでありました。

THE KICKER / BOBBY HUTCHERSON
1963年12月29日録音
BOBBY HUTCHERSON(vib) JOE HENDERSON(ts) DUKE PEARSON(p) BOB CRANSHAW(b) AL HAREWOOD(ds) GRANT GREEN(g)

1.IF EVER I WOULD LEAVE YOU
2.MIRRORS
3.FOR DUKE P.
4.THE KICKER
5.STEP LIGHTLY
6.BEDOUIN


来週末の挨拶に、こうご期待?

2015年05月15日 | y-その他

台風が真夏を置き土産にさって行きましたが、皆様の体調はいかがでしょう?熱中症はもとよりこんな時に風邪など召されると最悪です、ご注意下さい。

台風が間もなく最接近という火曜日、
「バブ、メシでも喰いに行こうか」
久々にS君からそんな誘いの電話が入りました。

「そういえば、この前珍しく○ークに行ったって?」
「え?いつ?誰と?」

彼が私以外とバーに出向くというのはそれはもう珍しいわけで(どうひっくり返っても「スナック派」ですから)

「誰とって、アンタひょっとして覚えてない?」
「・・・・・」

老化が進んだのか
「あららららぁ、覚えてない?忘れた?????たぶんK君といっしょに飲んだときだと思うよ。だってママがK君まで来た(K君は、S君以上にバーがあり得ないお方です。)って驚いてたもん。」

S君曰く、もちろん度が過ぎるとでしょうが、最近酒量が進むと記憶を無くす頻度が増えたと言うんです。(その酒量も減っているようですし)

「あっ!思い出した。」
ほんとかいな。(笑)
まぁねぇ、私も他人のことを笑ってもおられませんけど、
「来週末に控えた息子の結婚式では、そんな醜態は見せるでないよ」
「大丈夫、最後の挨拶があるから」
って、その挨拶がしどろもどろじゃ困るよって話ですよ。(笑)

コロコロッと話は変わります。
こう暑いと、そうめん、冷や麦そして冷やし中華の出番でありますねぇ・・

と、毎回の話題へ「冷やし中華にマヨネーズは邪道か?」です。
以前「名古屋発祥説が有力、分布図を見てみたい」などと言った記憶があります。

ネット上で分布図発見!
でもね、この分布図、ちょっとばかり大ざっぱすぎますねぇ、というのは、福島県がマヨネーズ圏に入っておりますけど、同じ県内でも事情はかなり異なると思います。
一つ確信があるのは、いわき市、ここは間違いなくマヨネーズ圏であります。いまだ他地域に縁が少ない若者は、「東京に行ったら、冷やし中華にマヨネーズが付いてなかった」と文句を言っておりましたから

いずれにしても、コンビニ等々の策略(笑)で、食の地域性が薄れてきている昨今、私なんぞはそういった文化が「その地に行ったからこそ楽しめる」であってほしい、なんて思っています。

さて、今日の一枚は、ゲッツ&J.J.です。

我がログでは時折話題となるノーマン・グランツ・プレゼンツ『J.A.T.P.コンサート』のライブ録音であります。
ゲッツにJ.J.だけでなくその他のメンバーを見ても納得の『J.A.T.P.コンサート』でありますが、どうしても「何でもありの安易企画じゃないか」との疑いを持ちますよねぇ、
「全くそんなことは無い」とは言い切れませんが、ゲッツ、J.J.の熱のこもったアドリブの応酬はなかなかなもので、さらには出しゃばらないピーターソンに「さすが『J.A.T.P.コンサート』の看板」みたいな(笑)

録音に若干の不満はあるものの(モノ盤の方が良いそうです。)、ライブ感を十分に楽しめる一枚だと思います。

AT THE OPERA HOUSE / STAN GETZ & J.J. JOHNSON
1957年9月29日録音
J.J. JOHNSON(tb) STAN GETZ(ts) HERB ELLIS(g) OSCAR PETERSON(p) RAY BROWN(b) CONNIE KAY(ds)

1.BILLIE'S BOUNCE
2.MY FUNNY VALENTINE
3.CRAZY RHYTHM
4.YESTERDAYS
5.IT NEVER ENTERED MY MIND
6.BLUES IN THE CLOSET

追伸、
これは偶然でしょうか?前回『冷やし中華』を話題に取り上げたとき、地震が来ました。そして今日も・・・・・
これからは『冷やし中華話』は止めとこうかな


葡萄色

2015年05月12日 | g-i

いよいよ台風接近でありますか、このあたりの最接近時には温帯低気圧に変わっているという予報ではありますが、老朽化はもとより、あの震災でガタが来ている我が家ですから、強い雨風には不安を感じます。

「こんな季節なんだねぇ」
「なんだい窓を開けたとたん急に」
「だってほら、栗の花の香りじゃないか・・・あらまやだよぉ風に乗ってきたのかと思ったら・・」
振り向けば季節外れのまつた・・・・

ん、んんん、そんな話はどうでもいいんでありまして、
昨晩、今年初めて栗の花の臭いを感じました。この臭いの好き嫌いはじつにはっきりしているそうですが、私は季節を感じる一つの香りとしてとらえています。
「桜に酔ったのがついこの前のような気がするんだけどねぇ」



 

気が付けば庭のテッセンもツツジも満開になっておりました。晩春から初夏へと季節は巡り、もうすぐあの鬱陶しい梅雨がやって来るんですよね。
「そんでもってアっという間に今年も終わるんだ。」
「はいはい」

今日はじつに品の無い出だしでしたが、こんな時は内容もなんとなく品に欠けるものへとなってまいります。

先日のこと
「バブさん見て、この前んとこ、ぶんずになっちゃった。」
O嬢が何をおっしゃっているか、皆さんはおわかりになるでしょうか?
分からない方に簡単な説明をしますてぇと
O嬢は車のドアを強く足のすねあたりにぶつけられまして「数日経ったら青あざが出来てしまった」とこうおっしゃってるわけです。

「おいおい、久々に聞いたねぇ『ぶんず色』」
すると
「えっ?『ぶんず色』って、共通語でしょ????ほら『あかね色』とかなんとか、昔から日本にあるいろいろ色の表現ってヤツ」
「いや、『ぶんず色』は、たぶん方言だと思うよ」
「うっそだぁ~~!」
こういう時はネットですよね。すぐさま調べると
 ぶんずいろ (福島の方言)山ぶどう色
と出てきました。
「ほれみろ」

 

ここまでですと話も「品を欠く」までいかんのですが・・

その会話を聞いていたK君が
「バブさん、『どどめ色』も方言ですかねぇ?ネットで調べてみましょうか。」
と、話に割り込んできました。それも完全な悪意を込めて。
「んなもん、調べるまでも無い」

そもそも『どどめ色』の『どどめ』とは、桑の実をさす関東近辺の方言であり、つまるところ元々の意味は『ぶんず色』とほとんど差の無い色のことであります。
それが、いつ頃からでしょう、「使い込んだ○○や××の色」みたいなイメージが浸透しています。(その意味では全国区なのかなぁ?)
K君が突っ込みたいのはそのあたりなんでしょうが・・・

「つまりだ、桑の実をつぶした色、分かるかなぁ、桑の実を食べたことない?そん時に唇や舌なんかに残る色を本来『どどめ色』って言うわけだわさ。Kが言わせたいゲスな色じゃないの!」
「ふ~~ん、でも、バブさんがそれを知っているということは、昔、違う意味で興味を持って調べたんじゃないですかぁ?」
「うるさい!」

『ぶんず色』も『どどめ色』も、響きが今一つなんでしょうねぇ、『えび色』や『ぶどう色』の方が聞こえがいいもんねぇ・・・でもほんとは全部同じような色なんですよ。
ちなみに『えび色』も『ぶどう色』も漢字では『葡萄色』と書きます。
そこで、
「『ぶんず色』も『どどめ色』も漢字変換では『葡萄色』としたらどうでしょうか?」

さて、今日の一枚は、ハーブ・ゲラーです。
ケニー・ドーハム、ハロルド・ランドと強力なフロントを引き連れてという一枚です。

「ここではとくにドーハムの存在が大きくて、一見してとくにたいしたこともやっていないのに、この人が一人いるだけで場の空気が、面白いくらいぴりっと黒っぽいジャズになってしまう。ドーハムという人にはもともと、そういう音楽的な人徳があるみたいだ。野球で言えば味のあるうまい二塁手。何気ない送球・捕球がツウをうならせる。」


と、村上春樹が『ポートレイト・イン・ジャズ』で評したのが、2曲目「JITTERBUG WALTZ」でありますが、「どっこいゲラーが頑張ってる。」と評するのが私であります。(笑)

ゲラーのアルトがじつに爽快とでも言いましょうか、気持ちエエんですよ。もちろんドーハムもハロルドもね。
まぁまぁウエストのゲラーがイーストのドーハムとレイ・ブラウン呼んで「王道のハード・バップ」てな一枚ですかね。

FIRE IN THE WEST / HERB GELLER
1957年3月14日録音
KENNY DORHAM(tp) HERB GELLER(as) HAROLD LAND(ts) LOU LEVY(p) RAY BROWN(b) LAWRENCE MARABLE(ds)

1.S'PACIFIC VIEW
2.JITTERBUG WALTZ
3.THE FRUIT
4.HERE'S WHAT I'M HERE FOR
5.MARABLE EYES
6.AN AIR FOR THE HEIR
7.MELROSE AND SAM


母の日だけどなにか?

2015年05月11日 | a-c

初夏の台風が2連チャンで日本列島に近づいています。何事も無ければ良いのですけど。

「バブさん、お母さんに何か贈るんですか?」
一昨日そんなことを訊かれましたが、
「さぁねぇ、飯でも作ってやろうかな」
「それって毎週のことじゃないですか」
「・・・・・・」
そう、昨日は『母の日』だったんですよねぇ
小さいときは、母の誕生日より『母の日』に何かしようと頑張ったりもしましたが、いつからでしょうか?男の子というものはそれが恥ずかしくなるんでしょうな、花の一つも贈らなくなってしまいました。

まぁまぁ、とは言え、「『母の日』くらい彼女の好物を作ってやろうか」てな気持ちはあるわけでして

いつもよりお早いですが『料理当番本日の一品』です。

母の好物と言えば定番の煮物、でもほらいつもと決定的に違う点があるんですけど分かりますかねぇ?

 ♪ピンポン
「はい、○×さん」
「椎茸が入っている」
 ♪ピンポンピンポンピンポン

私が家で作る煮物に椎茸が入っている(他で作れば入れますよ)ってぇのは、それはもう画期的と言いますか、
臭いの薄いキノコ類はまれに入れたとしても、椎茸って・・・
「考えらんない」
ってくらい、私にとっては世の中で最も顔も見たくない食材なんであります。
しかし、その椎茸が嫌いなのは我が家系で私だけという・・・つまり母の大好物なんですねぇこれが。(笑)
「ならば、もっとド~~ンと入れろよ。」
ごもっともとは存じますが、いちおう私も食べますんで(笑)

母は、「さっぱりしたもん」が無いと駄目なお方でして、そしてそれはサラダとか和え物とか、私からすれば「さっぱりしたもん」とは「さっぱり」「さっぱり」違う・・・・何言ってるか分かります?(笑)
母の「さっぱりしたもん」というのは、漬け物系(ならば、「漬け物」とはっきり言えばイイのにねぇ)。
昨日出したキュウリと茗荷の塩もみは、これに合致したようでペロッとお食べになりました。

 

卵嫌いの母も不思議なことにこの甘酢あんをかけてやると、「旨い旨い」と食べます。

魚介系も食べさせようと、魚系で数少ない母の好物エビを添えたサラダです。

 

さらには、なんとデザートですよ。煮崩れするくらいまで煮た従姉妹煮を餡がわりにかけた手作り団子です。

ほらね、息子がこれだけ母のことを考えて作った夕食。
「母よ、感謝せぇよ」
「何言ってる、『母の日』なんだからあたりめぇだし、ふだんもこういうのを作ればイイ」
「おめぇは、ありがとうの一言もいえんのかい!」(笑)

おっと、私はですねぇ、それぞれ味見程度に手を出しつつ、マグロとキムチを叩いたこんなんで一杯(い~~っぱい)いただきましたとさ、チャンチャン。

さて、今日の一枚は、テッド・カーソンです。
何故かアメリカ発のアルバムでは無く、日本でリリースされた一枚です。それも発売は1976年だったと思います。
何故その年を覚えているか?完全にジャケット、ジャケットの印象が強烈だったのでしょう。

と言いながら・・・・
私はカーソンをそれほど聴き込んでいるわけじゃないんですよねぇ・・・
カーソンと聞くと、後にも先にも「CHARLES MINGUS PRESENTS CHARLES MINGUS」が頭に直ぐ浮かんできてしまって、私の中ではそこで止まっている感があります。

このアルバムも発売当初はあまり好きな一枚では無かったような?????
なにしろ何処かポップな臭いがするじゃないですか
あのころは「ポップなジャズ?へっ!」てなところがありましたからね。
それがア~~タ、最近はけっこうノリノリで聴いたりするわけですわ。良く言えば「柔らかくなった?」悪く言えば「節奏が無くなった?」まっどうでもいいんですが(笑)

じつは私、彼のトランペットが嫌いじゃ無いと思うんですね。レコードもCDも所有していませんが、テープから起こした「THE NEW THING & THE BLUE THING」の前半部を部屋飲みのアテにしていたりしますしね。

ともかく、まだ未聴のアルバムもそこそこあるカーソン、もう一度当たってみる価値はあるかな?

QUICKSAND / TED CURSON
1974年5月13,16日録音
TED CURSON(tp,ptp,flh) ROBIN KENYATTA (as,ss) KENNY BARRON(p,elp) RICHARD DAVIS(b) ALBERT HEATH(ds)
NICK BRIGNOLA (bs,ts) HERB BUSHLER(b,elb) LAWRENCE KILLIAN(conga,bell tree) CHICKY JOHNSON(bongos,timbales) BUTCH CURSON(percussion)

1.SPIDERLEGS
2.TEARS FOR DOLPHY
3.TYPICAL TED
4.GREASY AS A PORKCHOP
Ted Curson & Company
5.SUGAR 'N' SPICE
6.QUICKSAND

おまけ、

今週のお弁当です。


お手軽すぎねぇ?

2015年05月07日 | d-f

ゴールデンウィークも終わり、疲れきった者、寝過ぎた者、金を使いすぎた者、金が無いので何も出来なかった者、5月病にかかった者、仕事だった者・・・・
その結果がどう出るか?そんな日常の始まりであります。

私がこのゴールデンウィークにしたこと・・・・
なんも無いっちゃ無いんですが、前回お話しした読書でしょ、それからぁ・・・・
そうねぇYoy Tube を大きいモニターとステレオにつないで楽しんだくらいでしょうかねぇ、良い天気の連続だったのにじつにインドア思考でありますが。

私が動くコルトレーンを初めて見たときの感激は以前お話ししたかと思います。それがまぁ現代はじつにあっさりと見られる時代になってしまって・・・
「ちょっとぉ、お手軽すぎねぇ?
まっエエ事なんでしょうけどね。

1964年、そう、かの『至上の愛』が録音された年です。
マイルスは袂を分けたコルトレーン以来新たな可能性にふさわしいサックス奏者を求め、ラブ・コールを送り続けたのがウェイン・ショーター。そして、彼がやっとこさアート・ブレーキーのもとを離れる決心をしてくれたのもこの年です。
スタ録(『E.S.P.』)を行う前にマイルスはそのショーターを引き連れヨーロッパのツアーへと出かけたのでした。

と、Yoy Tube にそのヨーロッパツアーの動画がアップされておるではないですか。
「1964年10月11日ベルリン」とありますから、アルバム『MILES IN BERLIN』より日にちは後の映像かな?
ともかく私としては「MILESTONES」が見て(聴いて)みたかった気がします。
もち、メンバーはマイルス(tp)ショーター(ts)ハービー・ハンコック(p)ロン・カーター(b)トニー・ウイリアムス(ds)です。
音?そりぁア~タ言わずもがな、
「そこを追求するなら『MILES IN BERLIN』を聴け!」(笑)
それでも、ショーターのソロへの入り方云々の映像を見ることで、
「ふむふむ、なるほどなるほど」
なんてね。

1954年に『至上の愛』を発表したコルトレーンは、さらにマイルスとは別の道を歩み始めます。
You Tubeに1956年ベルギーでのライブ映像がアップされておりました。曲はご存じ「MY FAVORITE THINGS」であります。

『至上の愛』以降いわゆるクラブでのライブが、彼のあの長い演奏に適さない事を彼自身が理解していたし、『至上の愛』のような組曲がそれにふさわしいとも思っていなかったようで、事実『至上の愛』はライブでは演奏されませんでした。
さらに、それだけでなくこのカルテットが、そしてさらにそこから向かうであろう彼の演奏が、小さなクラブ向きで無くなることは、今私が聴いても納得であります。

ともかく、ベルギーでのライブ映像は、そういったこぢんまりさを感じさせない会場で思う存分やっとります。(笑)

そもそも、この二つの映像を比べる気はサラサラございませんよ。たまたま連続でYoy Tubeの映像を楽しんだというだけですから。
マッコイとハンコック、エルビンとトニー、ロンとジミー、このリズムセッションを比べただけで完全に別物ですし、このメンバーを選んだマイルスとコルトレーンは別れるべくして別れたのだなぁと感じるのみです。

ところで、この二つの会場のどちらか一つに行けるとしたら・・・・
私はやっぱりコルトレーンを見(聴き)に行きたい。(笑)

ともあれ、「初めて見た動くコルトレーン」あの感動は今や昔。こうあっさりいろんな映像が見られると、ねぇ、どんなもんでしょ
まぁまぁまぁまぁ、そう言いながら、何もすることの無い暇なゴールデンウィークを、いろんなところへ出かける楽しそうなニュース映像を指をくわえて「うらやますぃなぁ~~~」と見ているだけの私に、一時の安らぎをYoy Tubeが与えてくれたのですから、エエじゃないですか。

あれ?ひょっとして久々にジャズ・ブログらしい話だった?中身は無いけど。(笑)

さて、今日の一枚は、マイルスです。

1964年、ショーターを引き連れてのヨーロッパ・ツアーの前にマイルスは来日をしております。「ワールド・ジャズ・フェスティバル」ですね。
「どうせならショーターのお披露目を日本でやってくれりゃエエに」
と思った人がいたのかいないのかは、私は知りません。だってその頃の私は「♪みかんの花が咲いている~~♪」などと可愛らしく唄っているお坊ちゃまでしたから。(笑)

この時のサックスはサム・リバース、マイルス・クインテットにサム・リバースが加わった録音ってこれだけ?
そりゃあたりまえ、
来日前は、ジョージ・コールマンでしょ、「わしゃ行かんよ日本には」の一言で、来日時はサム・リバースね、ほんでもって来日後は一度もリバースに声をかけずに、待望のショーター、なんとなくリバースがかわいそうな気がするけど。
ただね、それだけにこのアルバムには希少感があるように思うのです。

 

つまり、リバースが聴くに堪えない奏者であるなら「日本をバカにしやがって」てなことになるのでしょうけど、「FUCHSIA SWING SONG」聴いたって「CONTOURS」聴いたって、彼が遅咲きの名プレーヤーであることは事実なんですから。

ともかく、後にも先にもサム・リバースが加わった唯一のマイルス・クインテット、聴く価値は大だと思います。

MILES IN TOKYO / MILES DAVIS
1964年7月14日録音
MILES DAVIS(tp) SAM RIVERS(ts) RON CARTER(b) HERBIE HANCOCK(p) TONY WILLIAMS(ds)

1.IF I WERE A BELL
2.MY FUNNY VALENTINE
3.SO WHAT
4.WALKIN'
5.ALL OF YOU
6.THE THEME


ブン、ブーン、ブァ~ン

2015年05月05日 | d-f

今日は朝から曇り空、雨戸を開けた時には夕べ遅くに降った雨がかすかに道路を濡らしていました。
まぁまぁ、今は青空が広がって、道路も乾いちゃいましたけど、風が心地よい気がします。

さても、そんな心地よい静かな休日には、レコードをかけながらの読書てぇもんが一番なんでありますが、なにぶん新刊を買う金が無い(飲む金はあっても?)
ともかく、古い本を引っ張り出して読むのも、それはそれで良いものです。

てなことで、今日引っ張り出したのが五木寛之の『さらばモスクワ愚連隊』であります。

  ♪月見草 いいえそげんな花じゃなか
   あれはセイタカアワダチソウ
    信ちゃん 信介しゃん 
    うちは一人になりました 明日は小倉の夜の蝶
    そうやけん 抱いてくれんね 信介しゃん 
    どうせ汚れてしまうけん
    織江も大人になりました ・・・・・ ♪

高校生の頃、我が友人の一部では『青春の門』が大流行で、全巻制覇に燃えておりましたが、「流行は嫌いだ!」と粋がっていた私は、あえて『青春の門』を避け、ジャズ小説と言われた処女作『さらばモスクワ愚連隊』『青年は荒野を目指す』を読んだのでした。

 ♪ひとりで行くんだ 幸せに背を向けて
  さらば恋人よ なつかしい歌よ友よ
  いま う~~ 青春の河を越え
  青年は 青年は荒野を目指す・・・・♪

ある日、その友人が
「どうして五木寛之をバブは読まないんかねぇ?」
と訊くのです。すると
「いや、読まないわけじゃ無い『さらばモスクワ愚連隊』も『青年は荒野を目指す』読んだけど、五木寛之のジャズはどうにも古くさい」
と私は宣ったのでありました。
ジャズのジャの字も知らぬ若造が、よくもまぁ言ったものです。
結局その後、『夜明けのラグタイム』『海を見ていたジョニー』も、もちろん『青春の門』も読むことになるんですがね。

以前チラッと紹介したマイク・モラスキー著『戦後日本のジャズ文化』でも、五木寛之の一連の作品を考察されておりましたが、こういった評を読み、さらには年齢を重ねた私が、私が最も嫌う頭でっかちのジャズ評論家のごとくならずに『さらばモスクワ愚連隊』を読み終えられるのか?

「ん~~~~どうでしょう?いわゆるブンやブーンじゃなくブァ~ンといくか・・・・いやその前に、この衰えた目が最後まで活字を追えるかでありますなぁ」

さて、今日の一枚は、読書のお供として聴いていたエバンスです。

おやおや、ビックリものです、このアルバムを私は単独紹介していなかったようです。
もちろん同日録音の誰もが知る「WALTZ FOR DEBBY」は、あたりまえのごとく紹介していますし、この日のライブ5セット23テイクをCD化した「THE COMPLETE LIVE AT THE VILLAGE VANGUARD 1961」も紹介しています。
つまりはそれでこのアルバムも紹介していたという気になっていたのかもしれません。

1961年6月25日日曜日、ヴィレッジヴァンガードで行われたエバンス・トリオ二週間公演の最終日、リヴァーサイドのオリン・キープニュースプロデュースのもと、それは録音されました。

この録音には、ちょっと「ヘェ~~~」的、成功の秘密が二つあったそうで、第一は当時のレコーディング・スタッフであったレイ・ファウラーが、たまたま休暇中か何かで、代わりに2トラック時代の生録では第一人者だったデイブ・ジョーンズが担当したため、ライブであったこのレコーディングに適していたということ。
そしてもう一つが衝撃的というか、「ほんとかいな」と思うんですが、この時のピアノが調律されていた事だって言うんですね。
「えっ?ふつう調律されているだろう」
と思うじゃないですか。それがこの時までエバンスはきちんと調律されたピアノでの録音がほとんど無かったってんですよ。
つまりあの「KIND OF BLUE」でさえ、きちんとした調律はされていなかったという・・・嘘みたいでしょ(笑)

ともかく、そんな秘密が有りーので、「WALTZ FOR DEBBY」このアルバム、二つの名盤が世に出たのでありました。

SUNDAY AT THE VILLAGE VANGUARD / BILL EVANS
1961年6月25日録音
BILL EVANS(p) SCOTT LAFARO(b) PAUL MOTIAN(ds)

1.GLORIA'S STEP
2.MY MAN'S GONE NOW
3.SOLAR
4.ALICE IN WONDERLAND
5.ALL OF YOU
6.JADE VISIONS