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割合のイメージをつかむ。

割合の3公式という式があります。

基本は

全体にあたる量×割合=割合にあたる量

というのであって、残りは全体にあたる量、割合を求める式になるので

割合にあたる量÷全体にあたる量=割合

であり、

割合に当たる量÷割合=全体にあたる量

ということで、どんなテキストにも載っているでしょう。

しかし、割合にあたる量とは何か、全体にあたる量とは何か、というのがピンとこない。しかし、公式になっているので、これを暗記しようとする。

これが割合ができなくなる、一番の原因です。

実体が今一つわからないものに対して「割合にあたる量」という名前を付けて、それを扱おうとしているわけですが、「割合にあたる量」ということばが逆に独り歩きして、割合という概念がイメージとしてつかめなくなります。

「例えば、誕生日のケーキがあるとしよう。お父さんが買ってきてくれた丸いケーキね。」
「うん。」
「で、君だとどのくらい食べたいか。」
「半分くらい!」
「だと、お父さんやお母さんの分が小さくなるね。」
「じゃ、3分の1。」
「妹の分は?」
「いらない!」
「こら。ま、いいや。じゃ、君の分が3分の1としよう。その3分の1のケーキが「君が食べる分」だから「割合にあたる量」だ。」

 実は3分の1、なんてもう実生活で知っているのです。いろいろ食べるものを分けるからでしょう。例えばピザを8つに切って、3つ食べるとこれは8分の3ですから、これが割合。
ピザの8分の3を食べたら、食べた分が割合にあたる量になります。

 私は公式を覚えさせない。

 600円の3分の1は200円。

 これだけ教えます。今月のおこづかいは600円。買いたい漫画が200円。その割合は? 3分の1です。

 今月のおこづかいが全体にあたる量、買いたい漫画が割合にあたる量ですが、そういうことばはどうでもいい。

 式にすれば
 
 600 × 1/3 =200

 で600円を求めるには?  200÷ 1/3

1/3 を求めるには?  200÷600

 頭の中でこれが動けば、割合はわかってきます。具体的に何を示しているのか、子どもたちがイメージをつかめば、あとは分数の計算さえできれば、割合は突破できます。このイメージをつかむ前に公式を覚えさせてしまうので、かえってわからなくなることがあります。

 まずはじっくりイメージを作ることが大事です。

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