静かに座っている座禅は、多くの場合30分ぐらい行うのが、一般的のようですが、私は座禅の本当の良さを知るためにも、最低1時間は必要ではないかと思っています。
体の深層部まで含めた心身が静かな状態になるのが、最低1時間ぐらいかかると感じているからです。 45分ぐらい経てば一定程度、静かな状態になるとは思っていますが、1時間行えば、静かな状態が15分は続くと思えば、それ以上のことはありません。
従って、1時間以上、静かな状態が続けば、もっと良いに違いありませんが、意識を一点に集中し続けるのは、大変なことです。 深化の過程で、時間を延長していくことは、その先に何かが待っていてくれるかもしれません。
私は一時期、3時間座り続けたことがありますが、その過程では、天目の存在を感得しました。
いままでの体験の中で、全て何も分からないままに、ひたすら長く吐く呼吸を続けて、座っていただけなのです。 体の微妙な変化が先に起きて、そのあとで、これはこういうことなのかと知ることが、多かったのです。
ただひたすら静かに、長く吐く呼吸を行い、吐く息を体の中へ吐きながら、1時間座り続けることが、結果的に、日常的なストレスから解放され、崇高な至福感を感得することに、なったのです。
静かに座っていることが楽しいのですから、ほかの動きのあることは、もっと楽しく感じられるのです。 遊戯三昧の境地を知ることになります。