ひとり座禅のすすめ

自分ひとり、坐禅(靜功)を日常生活の中で取り入れていくと今までと違った感覚を覚えていく。

韓国舞踊家から四国大日寺の住職になった金昂先さんの話

2013-09-08 09:27:30 | 座禅

 今朝のこころの時代を聴いていて、一流の韓国伝統舞踊の踊り手であった金昂先(キム・ミョウソン55歳)さんは、来日公演の際に偶然訪れた、四国八十八ヶ所霊場第十三番札所大日寺の住職に見初められ、結婚することになり、その後、住職が天に還った後に、自分も住職になった経緯を話されていました。

 

 29歳のときにコンクールで優勝し、将来を嘱望されていた方でしたが、お父さんの理解も得て、幾多の障害を乗り越え結婚することになりました。 お父さんは大分生まれの在日韓国人であったこともあり、大戦後に戻って生活をしておりましたが、 日本語も話せない中で苦労をして公務員になり、6人生まれた子供の長女が、金さんでした。 日本人の優しさを十分に分かっている父の賛成も得て、38歳で住職の奥さんになりました。 

 息子が9歳のときに、住職のご主人は病に倒れ、結果的に天に還っていきました。 そのときに、小さな息子さんが、お父さんの手を取りながら、自分が成人になるまで般若心経を一緒にやってほしい、それまでは生きてくださいと願ったそうです。

 そんな姿を見ながら自分自身も、住職になる決意をしました。 まず日本語から学びました。 檀家参りをして理解を得るようにも、努力をしました。

 住職になって5年になるそうですが、舞踊をしているときには計画し、それなりの欲があったそうです。 現在では、計画をせず(作為を持たないという意味だと思うのですが)、欲を捨て、天命に任せるという気持ちになっているといいます。

 お遍路精神とお遍路の方に接待する精神は、とても大切なことだともいいます。

 また日本の言葉で「ありがとう」という言葉は、世界的にみても、とてもいい言葉だともいいます。 その言葉に含む意味合いは、単純なものではなく過去のことも、今のことも、将来にわたっても、ありがとうという意味合いをもっているのだそうです。 

 前住職は、ことあるごとに自分に「ありがとう」と言ってくれたそうです。 一般的には家族には「ありがとう」という言葉を言わないきらいがありますが、とても大切なことだと感じているとのこと。

 今は、前向きに、明るく生活し、毎日を楽しむ感覚で過ごしているということでした。 息子さんは、仏教を欧米に広めるべく米国に行って勉強しているが、息子さんが住職を継がなくてもよいと、今はそう思うようになってきたそうです。 全ては運命を天に任せる気持ちですと。

 早朝から楽しい番組を見ることができました