ひとり座禅のすすめ

自分ひとり、坐禅(靜功)を日常生活の中で取り入れていくと今までと違った感覚を覚えていく。

吐く息をゆっくり吐いていれば、あっという間に1時間は過ぎます

2009-11-29 16:51:56 | 座禅
吐く息を出来るだけ長く吐いていれば、1時間の座禅時間はあっという間に、過ぎていきます。 吐く息が体の中へ入っていくのを実感するために、自分でも息音が聞こえるように、吐いていきます。

 体の中へ入っていく息を追うようにして、吐いていきます。 下腹にある臍下丹田が活性化するように念じながら、吐いていきます。 下腹にあるとされる臍下丹田は、実際のところどこにあるかは分かりません(現在では分かっておりますが)。 どこだどこだと思いながら、ひたすら吐く息をゆっくり吐きながら、座禅を行います。

 吐く息を体の中へ吐いていくのを、自分自身でも実感できるようになったならば、今度は出来るだけ静かに、息音が聞こえないように呼吸をします。 いつの日か息をしているかどうか分からない感覚になるはずです。 

私は臍下丹田が活性化し、心臓のように動いた後、しばらくたってから胎息という言葉に会い、ひょっとしたら息をしないでも済むかもしれないと考え、息を止めてみました。 胎息の意味を知ったのは、そのときでした。

私達はお母さんのお腹の中にいた時には、誰もが胎息をしながら生長し、生まれでてくることを知ったのも、そのときでした。 胎息とは気の呼吸のことです。 気は見えませんし一般的には感じることはできませんが、お母さんのお腹の中にいた時には、誰もが感じていたのです。

残念ながら、お母さんのお腹から出た瞬間から「おぎゃー」という泣き声とともに、酸素を吸う肺呼吸に変わってしまうのです。 したがって私達は何かきっかけが無ければ、気の呼吸をしていたことを、覚えてはいないのです。

私は吐く息を出来るだけ長く吐き、吐く息を体の中へイメージで吐く胸式肺呼吸から逆腹式呼吸を通して、宇宙に無尽蔵にある気を感じることなり、また私達は本来、そのような気をもともと感じていたということを、座禅の中で感得することになったのでした。