こういう架構もある・・・・アアルトの体育館

2008-04-14 19:51:59 | トラス組:洋小屋

これは、アアルトが1950~1951年に設計した「ヘルシンキ工科大学」の「屋内競技場」。半世紀以上も前の設計。現存するようだ。中のフィールドは土の床。

写真、図版は“ATELIER ALVAR AALTO”、
競技をしている内部の写真は、“ALVAR AALTO Between Humanism and Materialism”からの転載。

中のトラックは400mか。内部の写真の競技する人と比べると、その大きさが分る。
この架構は、トラス組の替りに、木造の骨に板を打ち付けた巨大な木造の「門型」を地上でつくり(写真参照)、それを順に立て並べ、相互を「振れ止め」でつなぐ、というもの。
大断面の「集成材」を、板材の釘打ちでつくる方法、と言ってよい。多分、どんな糊を使うよりも耐久性があるだろう。糊は、材の表面が接着するだけだが、釘は相互を貫いて、全体を一体にできるからだ。釘の量が、写真で分る(部材の写真に見える黒い筋は釘の列)。

小さな空間では、架構がごつく感じられるかもしれないが、大きな空間では問題がなさそうだ。

今は一般に、大架構というと、すぐに接着剤による「集成材」の大断面材に頼りがちだが、大量にある「間伐材」を利用して、こういう利用法も考えてよいのではないだろうか。
なぜなら、専業メーカーでなくても、誰でも普通につくれる。
もっとも、行政は、実験データを持って来い、と簡単には認めたがらないかもしれないが・・・。

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