「休工中」の楽しみ・・・・大工さんたちと話す

2009-02-15 08:11:49 | 建物づくり一般
昨日14日、茨城県北部の大工さん、工務店さんたちの集まりで、いろいろ話を聞いてきました。ゆえに、「シリーズ」の方は、休工。

県北部は、田園と山林に囲まれた気分のいいところ。おまけに昨日は昼過ぎの気温24度近い暖かさ。一昨年も今ぐらいの時期に訪ねたことがあるが、そのときはみぞれまじりの雨が降っていた。

なんでも、その一帯、今年から都市計画区域に指定され、確認申請が必要になるのだ、とのこと。それまで、いわば従来どおりのやりかたで仕事を進めてきたのが、できなくなる。
おまけに「瑕疵担保保険」まで課せられる。これも皆にとっては不愉快極まりないこと。
いわば終生付き合いを切ることのできない地域で仕事をする以上、保険の有無にかかわらず、そして5年だとか10年だとか期限を切ることもなく、これも終生、不具合が起きたら対応するのはあたりまえ。
そういう仕事をするのがあたりまえなところに、なんで保険が必要なのだ、というわけである。

簡単に言えば、法令をつくる人たちは、世の中すべてが人を欺く商売がはびこる都会地域であるかのような「考え」が念頭にあり、そういう世界とは無縁な地域にまで、一律に法令の網をかけようとする。
逆に言えば、互いに信頼しあい、安全で安泰な地域を、互いを不信の目でみる社会にしよう、とでもいうかのようだ。

100年住宅だとか200年住宅だとかいう「施策」もまた、この地域の大工さんたちにとってはバカラシイ限り。従来どおりの仕事をすれば、そんなのはあたりまえだ。しかし、建築基準法に従った仕事をしたら、木造建築の寿命が短くなるのは決まってるではないか、というのである。
まったくその通り。

そこで、従来どおりの仕事で、どうやって法令:確認申請をクリアするか、どうやって瑕疵担保保険のムダを省くことができるか、「知恵の出し合い」をしてきた。
具体的なことは、ここでは書かない。

いろいろ話し合った「結論」は、いまの法令をどうしても維持したいのなら、人を欺く商売がはびこる都会地域限定にするか、いっそのこと法令は「精神」だけを規定して、細かなことをさっぱり捨てるべきだ、ということになった。

どういうことかと言えば、人を欺く商売をせいいっぱいはびこらせればいい、そうすれば、そういう商売のはびこらない地域が浮びあがり、人を欺く商売のはびこる地域のバカラシサもまた浮び上るではないか、そして、どちらがいいか、住む人暮す人の選択にまかせればよいのだ・・・。

第一、そうすれば法令にかかわる役人の数が、確認申請検査も含め、不要になり、財政上も好ましいではないか・・・。
夢みたいな話だけど、そういうことを思っている人が、各地域にたくさんいるのである。
私は、そういう方たちと居るほうが楽しい。「健康」にいい・・・・。

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