雑木林の黄葉

 関東南部に位置する横浜では今が紅葉・黄葉のピークを少し過ぎたところ。普通は紅葉と書いて「こうよう」と読みますが、銀杏(いちょう。公孫樹とも書く)のように紅くはならず黄変するものもあります。この場合も「こうよう」と云いますが、漢字で書くときには「黄葉」です。

 ややこしいのは紅葉する樹木の代表である「もみじ」です。「もみじ」を漢字で書くと紅葉ですから「もみじのこうよう」を漢字で書くと「紅葉の紅葉」となってしまい、何が何だか分からなくなってしまいます。この場合には「モミジの紅葉」「モミジが色づく」と書くなどの工夫が必要になりますね。

 「もみじ」はもう一つややこし問題を抱えております。それは「紅葉」と「楓」問題です。一般に「もみじ」と云われているのはムクロジ科カエデ属の樹木でその代表的なものが「イロハモミジ」ですが、このカエデ属の樹木の中で葉の切れ込みが深いものがモミジ、切れ込みが浅いものをカエデ(楓。「ふう」とも)と云うのです。

 更に話をややこしくするのが、紅葉葉楓(もみじばふう)の存在です。紅葉葉楓は北アメリカ中南部から東部、中央アメリカの原産のフウ科フウ属の落葉高木で、日本のカエデ属とは別科別属の云わば赤の他人ですが、その葉が楓(かえで)に似ていることから日本では紅葉葉楓と名付けられています。晩秋に黄色と濃い珠色に紅黄葉します。公園などに植えられていることが多く、まだ色づいた葉が残っているのではないかと思いますので、探してみるのも楽しいと思います。

本日のお題を「雑木林の黄葉」としたのにモミジのことばかり書いてしまいましたので、最後に雑木林の黄葉についてちょっとだけ。
 関東南部の雑木林の主体は小楢(こなら)と椚(くぬぎぎ。櫟とも書く)ですが、これらの黄葉を順光で見ると茶色にしか見えず美しいとは云い難いのですが逆光で、つまり太陽の光に透かしてみると黄色や明るい茶色、珠色に見えるものもあり、実は捨てがたい魅力があるのです。お近くに雑木林があれば、林の中に入って見上げてみるのも一興ではないかと思います。

 横浜の住宅地の中に残された小さな里山の四季移ろいを毎週撮影しているblog「恩田の森Now」に、ただいまは12月10日に撮影した写真を5点掲載しております。秋に逆戻りしたかのように暖かくなった森の様子をご覧いただけたら嬉しいです。
blog「恩田の森Now」
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