会津名物

 日本全国津々浦々にその土地ならではの郷土料理がありますが、近頃はさらにご当地グルメだとかB級グルメと銘打った新たな名物料理が各地で誕生し、地域振興(町おこし)のためにまったく人為的に作られる「新名物料理」も少なくないようです。

 郷秋<Gauche>の故郷、福島県にもそのような「新名物料理」があります。WikipediaのB級ご当地グルメ一覧によれば、クリームボックス(郡山市)、三春グルメンチ(三春町)、なみえ焼きそば(浪江町)なのだそうですが、私はいずれも食べたことがありません。ちなみに、クリームボックスは私の地元である郡山のB級グルメとされておりますが、私は食べたことがありません。なぜなら、クリームボックスは私が大学進学のために郡山を離れたあとの1976年に登場しているからです。B級グルメと云うのはこの程度の歴史なのです。

 今日ご紹介するのは郷土料理とご当地グルメの中間的ポジションの「ソースカツ丼」です。会津以外にも福井県、群馬県、長野県にソースカツ丼があるようですが、会津のソースカツ丼はご飯の上に千切りキャベツをのせて、その上に甘辛いソースを絡めた豚カツをのせるスタイルです。福井市にある洋食屋「ヨーロッパ軒」がソースカツ丼の元祖であるとされているようですが、ご飯の上におかずをのせて「〇〇丼」とするのは(卵でとじた)カツ丼、天丼、うな丼、親子丼、たぬき丼、海鮮丼、焼き鳥丼等々、日本人ならフツーに発想することなので、ソースカツ丼が全国の幾か所かで同時多発的に始まっていたとしても不思議ではありません。

 さて、会津名物のソースカツ丼ですが、これを食べさせてくれるお店は「伝統会津ソースカツ丼の会」加盟店だけでも17店あります(主として若松市内)。会津の名物美味いものと云えば喜多方ラーメンがつとに有名ですが(札幌ラーメン、博多ラーメントとともに日本三大ラーメンの一つとされています)こちらは喜多方老麺会加盟店だけでも42店ありますが、喜多方ではラーメンと共にソースカツ丼も提供するお店が多いのが特徴です。観光地としての見どころは若松市内の方が多いのですが、グルメ目線で考えると一度に喜多方ラーメンとソースカツ丼を楽しめる喜多方の方が「美味し」と云えるかも知れませんね。

  と云う訳で今日は、若松のソースカツ丼の名店「とん亭」の店構えとそのソースカツ丼(厳密には「重」ですが)。

参考:「会津」とは福島県のおおよそ西半分を占める会津盆地を中心とした地方の名称で、江戸時代の会津藩が領地としていた地域です。私が上で「若松」と書いたのは会津地方の中心地である会津若松市のことです。1899年の市制施行時には「若松市」でしたが、福岡県の若松市(現在の北九州市若松区)との混同を避けるために1955年に「会津若松市」に市名を変更しています。福島県内で「若松」と云えば会津若松のことですので、福島人は「会津」を省略して「若松」と呼びます。蔵の街としても知られる喜多方市は会津地方の北方にあり、古くは文字通り「北方」と表記されていたようです。

 blog「恩田の森Now」 https://blog.goo.ne.jp/ondanomoriに8月24日に撮った写真を5点掲載いたしております。猛暑に見舞われた森の様子をご覧いただければ幸いです。

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