広辞苑第6版刊行

 1998年11月の第5版刊行から10年目。もはや紙に印刷した、本の体裁を持った広辞苑の刊行はないものと思っていたのに、2008年1月に、第6版が刊行されるのだという。ちょっとした驚きだな。

 郷秋<Gauche>は本が好き。辞書もネット頼りになった昨今だが、郷秋<Gauche>はかなりの頻度で「本」の辞書、取り分け広辞苑を「読む」。自宅とオフィスの両方に置いてているほどである。辞書はどこから読み始めてどこで読み終わっても良い。辞書は、読み物としても実に優れているのである。

 さて、広辞苑(岩波書店)の刊行状況は次の通りである。

  1955年5月  第1版
  1969年5月  第2版
  1976年12月  第2版補訂版
  1983年12月  第3版
  1991年11月  第4版
  1998年11月  第5版
  2008年1月  第6版(予定)

 第5版までは、改定の間隔が短く徐々に短くなってきていることにお気づきだろ。にも関らず、第6版の刊行まで10年を要した言うのはいささか不可解ではあるが、「本」として出版することの迷いがあったがための10年ではないかと、郷秋<Gauche>は考えている。

 それにしても、広辞苑、今ではすっかり日本語のデファクトスタンダードになり、「広辞苑によれば」が枕詞として定着しているのだから恐れ入る(面白さでは新明解国語辞典第4版(三省堂)には負けるが)。この枕詞、実に便利な言葉であり、郷秋<Gauche>もかなりの頻度で使っているのは「郷秋<Gauche>の独り言」の読者諸兄姉ならば、先刻ご存じのはず。

 今回の改訂では「カタカナ語」や情報通信・金融に関する語、所謂流行語として登場したけれど、その後「定着」した言葉などが大幅に増えているという。

 「正しい日本語」という言い方が存在するが、言葉は常に変化するもの。平安時代の日本人と、現代の日本の高校生が、それぞれが日本語と信じる言葉を使って会話し、果たして、意思疎通ができるかどうか、怪しいではないか。

 それほどに言葉は変わるもの。その変わり様の生き証人が「広辞苑」であると言っても良いかも知れない。その変わりつつある日本語を知るためにも、広辞苑第6版を買わないわけにはいかないだろうな。

今日の1枚は、気がつけば、そこここで深まり行く秋。
コメント ( 3 ) | Trackback (  )
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コメント
 
 
 
失礼しま~す! (さち)
2007-10-24 22:22:51
そろそろ焼き芋が美味しい季節ですよ。(~0~)
もう、聞こえてきてもいいんだけど・・・。
「石焼き芋~~」の声。(>_<)


 
 
 
またまた (さち)
2007-10-24 22:26:07
顔、消えてしまいました。失礼しました~。
 
 
 
Unknown (郷秋)
2007-10-27 10:24:52
さちさん、こんにちは。
>そろそろ焼き芋が美味しい季節
私的には、「そろそろ日本酒の美味しい季節」です(^^)。
 
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