日本の航空機産業

 6月20日に国産初のジェット旅客機、MRJ(三菱リージョナルジェット)の飛行試験機初号機の翼胴結合が完了したことを書いたがその後エンジンも搭載されたとのニュースもあり、今ではすっかりジェット旅客機の形が整い来年の試験飛行に向けての作業が進んでいるものと思うが、今度は国産初のビジネスジェット、ホンダジェットの量産一号機の試験飛行が成功裏に終わったと云うニュースである。

 パールグリーンとメタリックゴールドに塗られたホンダジェット量産1号機が米国東部時間2014年6月27日10時18分(日本時間2014年6月27日23時18分)に、ホンダ・エアクラフト・カンパニー(Honda Aircraft Company:HACI)の本社がある米国ノースカロライナ州グリーンズボロ市のピードモントトライアッド国際空港を離陸し、飛行特性や各種システムの機能試験を行ったあと、飛行試験を無事に完了したとのこと。

 HACIでは初飛行に成功した量産1号機を含めて既に10機が最終組み立て段階にあるとの事で、2015年1月~3月に予定されているFAAの型式証明が取得出来次第、順次最初期の顧客にデリバリーされ予定との事。本田宗一郎が夢見た「HONDA」の飛行機が50年の時を経て大空を駆け巡ることになる。一日も早く日本でもその姿を見てみたいものである。

 

2015年にはMRJも初飛行、ホンダジェットがデリバリーとなると、次なる期待は純国産戦闘機「心神」である。戦争が起こらないようにする外交努力が何よりも必要であることは論を待たないが、他国との戦闘あるいは戦争状態に突入する事態を回避するためにも、あるいは万やむを得ず戦争となった場合に自らの手で国土と国民を守るためには他国に依らない自前の技術による十分な防衛力を持つ必要がある。

 航空機産業は自動車産業以上にすそ野が広く高度な技術を集積した産業なので国内の産業全体に与える影響力は大きなものがある。戦闘機の輸出については議論が必要なところではあるが、民生用の旅客機については雇用確保の面からも政府の更なるてこ入れにより国の経済をしっかり支えることの出来る技術集約産業に育てて欲しいものである。

 「恩田の森Now」
http://blog.goo.ne.jp/ondanomori/
このところ掲載が途切れがちになっておりますが、8月中旬以降は毎週末の撮影・掲載が出来そうな見通しでありますので、今しばらくご容赦くださいますようお願いいいたします。

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