以前のブログにも書いていたと思いますが、子ども達が小学校に入って上下の前歯が永久歯に生え変わる頃、歯ならびやかみ合わせがどうも気になるという相談をよく受けます。この時期は乳歯と比べて大きい永久歯が出てきて、それを追うように成長発育や生え変わり時期の自然の調整があって永久歯の歯並びかみ合わせが完成していきますので、出始めは多少かっこ悪い状態がむしろ普通です。
この患者さんの場合、上の2番目の前歯がややハの字であったりデコボコは時期的なものですが、前歯が出っ張っているため、歯並び相談で来院されました。
パッと見た目に同じように上の前歯が出っ張っている場合でも、奥歯のかみ合わせからズレていて上の歯並び全体が前方、下が後方に位置している本物の出っ歯と、この患者さんのように、かみ合わせはOKでも、歯のサイズが大きくて内側に並ばないので、外に出っ張ってしまっている場合とあります。歯並びガタガタと表現形が違うだけで原因は同じです。
顎のズレがある場合、比較的早めにアプローチするのが望ましいのですが、この例のような場合は、3,4,5番目の乳歯が生え変わった時点で再評価して治療開始するのが通常です。歯が大きい場合、乳歯から永久歯への交換がうまく行かない場合がありますので、治療開始までの期間は、生え変わりの経過を見ながら、うまく生え変わるように助けるというのが,、まず小児歯科医としての仕事だと思います。
前歯は出っ張っていますが、奥歯のかみ合わせは悪くありません。
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