最近購入した「食育とむし歯予防の本」。もちろん私たち歯科医療者だけでなく、保護者の方も読めて、なかなか情報豊かな本です。歯みがきとむし歯予防では第1人者の丸森先生監修です。就学前くらいの小児をメインに食育、そして食生活と歯磨きを中心に虫歯予防について解説してあります。
虫歯予防を中心に考えると、現代ではもっとフッ素の話題も欲しいなと思いましたが、食育中心で、口腔育成とかと言う言葉もありますが、歯科の原点を再認識する内容です。
実際には虫歯学の面から考えると、フッ素の予防効果は大きいものです。
日本は砂糖の消費量が多い国ではありませんが、フッ素入り歯みがきの普及が遅れたのがむし歯減少が遅れた大きい原因と言われています。
とはいえ、基本である歯みがき(フロス含む)や甘味食品の摂取量や頻度というのも、もちろん重要です。
酸性度が高く糖分が多く含まれている飲料、歯に残りやすいとか長時間お口の中にある種類のおやつなど、ある程度順位づけはできます。
また、年齢に応じた砂糖分の摂取量と言うのも、虫歯との関連だけでなく食のバランスや健康と言う面で重要です。
この本に書かれているおやつの適正量というのも、実際的で有用ですね。
今日は休診日でしたが、福岡ベース企業、エフコープからウェブサイトに掲載したいと言うことで2時間ほど取材を受けました。
虫歯予防の3つの柱は歯みがき(フロス含む)、フッ素、食生活という話をしたのですが、虫歯ハイリスクの患者さんで来院時に一番分かりにくいのは、日常の食生活です。
甘いものあれもだめ、これもだめというのは現実的ではありませんので、患者さん側に指導をするうえでは、他の予防手段も考えたバランスの良いトータルカリオロジーの知識が重要と思います。
さらには、通常の食事も含めた食育と言う面では、虫歯予防と言う観点のみではなく、歯科医療従事者はもっと食のプロにならねば、と思う次第です。
ふたつき子ども歯科 http://www3.coara.or.jp/~futam
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